JPH10259589A - ビニル壁紙裏打ち用無機質紙およびそれを用いたビニル壁紙 - Google Patents
ビニル壁紙裏打ち用無機質紙およびそれを用いたビニル壁紙Info
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Abstract
品となった状態で優れた難燃性を示す壁紙を得ることが
できるビニル壁紙裏打ち用無機質紙を提供する。 【解決手段】炭酸カルシウム粉末を60〜85重量%お
よびセルロース繊維を15〜40重量%含有する炭酸カ
ルシウム混抄紙からなることを特徴とする。必要に応じ
て、ポリビニルアルコール繊維を1〜5重量%の範囲で
配合することにより引張強さや剛度を向上でき、ガラス
繊維を1〜5重量%の範囲で配合することにより寸法安
定性や壁紙燃焼後の保形性を向上させることができる。
Description
ニル層を形成して壁紙製品とされた状態で優れた難燃性
を具備した壁紙を得ることができるビニル壁紙裏打ち用
無機質紙、さらにはこの無機質紙で裏打ちされたビニル
壁紙に関するものである。
ス繊維を主体とした有機繊維からなる紙に難燃剤を含浸
または塗布させることによって難燃性を付与した難燃紙
や、水酸化アルミニウムなどの吸熱分解性を備えた含水
鉱物粉体を高い比率で含有させることによって自己消火
性を付与した無機難燃紙が広く用いられている。
てなる従来のビニル壁紙は、裏打ち紙を難燃化すること
により、ビニル壁紙製品の難燃性を向上させ、延焼およ
び燃焼時の発熱量を抑制していた。
性の評価方法には、実際の施工状態に近い条件での方法
としてJIS A1321「建築物の内装材料および工
法の難燃性試験方法」における「3.表面試験」の項に
規定される表面燃焼性試験がある。この試験方法では試
料を基材となる石膏ボード表面に貼付して強制加熱し、
試料の発熱量の大小および発煙量で難燃性を評価する。
この表面燃焼性試験において、無機難燃紙単独では発熱
量や発煙量が少なく非常に優れた難燃性を示すものの、
この無機難燃紙を裏打ち紙としてその表面に塩化ビニル
層を形成し壁紙製品とした状態で試験を行うと、発熱量
が大きくなり、表面燃焼性試験の難燃性の級別における
難燃2級となる場合がしばしばある。
機難燃紙で裏打ちされた壁紙は燃焼後に保形性がないた
め、この壁紙を貼付している基材の石膏ボード表面紙
(石膏ボード原紙)の燃焼や貼付時に使用するデンプン
糊の燃焼を遅延させることができず、試料の単位面積の
時間当たりの発熱量が多くなるためと考えられる。 一
方、水酸化アルミニウム含有の無機難燃紙単独の場合で
も燃焼後に保形性はないが、水酸化アルミニウムの吸熱
反応による自己消火性のため、さらには燃焼性の塩化ビ
ニル層が存在しないために、石膏ボードの表面紙やデン
プン糊の燃焼を効果的に遅延させることができるものと
考えられる。
されたものであって、塩化ビニル層に無機質紙が裏打ち
されて壁紙製品となった状態で優れた難燃性を示す壁紙
を得ることができるビニル壁紙裏打ち用無機質紙、さら
にはこの無機質紙で裏打ちされたビニル壁紙を提供する
ことを目的としてなされたものである。
るビニル壁紙裏打ち用無機質紙は、炭酸カルシウム粉末
を60〜85重量%およびセルロース繊維を15〜40
重量%含有する炭酸カルシウム混抄紙からなることを特
徴とするものである。
ち用無機質紙は、炭酸カルシウム粉末とセルロース繊維
を混合比85:15〜65:35(重量比)の範囲で混
合した炭酸カルシウムとセルロース繊維の混合物を95
〜99重量%およびポリビニルアルコール繊維を1〜5
重量%含有する炭酸カルシウム混抄紙からなることを特
徴とするものである。
ち用無機質紙は、炭酸カルシウム粉末とセルロース繊維
を混合比85:15〜60:40(重量比)の範囲で混
合した炭酸カルシウムとセルロース繊維の混合物を95
〜99重量%およびガラス繊維を1〜5重量%含有する
炭酸カルシウム混抄紙からなることを特徴とするもので
ある。
ち用無機質紙は、炭酸カルシウム粉末とセルロース繊維
を混合比85:15〜60:40(重量比)の範囲で混
合した炭酸カルシウムとセルロース繊維の混合物を90
〜98重量%、ポリビニルアルコール繊維を1〜5重量
%およびガラス繊維を1〜5重量%含有する炭酸カルシ
ウム混抄紙からなることを特徴とするものである。
1〜第4の発明のいずれかによる無機質紙に塩化ビニル
層を形成してなることを特徴とするものである。
る無機質紙は、それ自体に自己消火性がないため、水酸
化アルミニウム粉末を含有する無機質紙と同等の水準の
難燃性を備えていないが、これを裏打ち紙としてその表
面に塩化ビニル層を形成した後の壁紙製品の状態で燃焼
させた場合には、壁紙燃焼後も保形性が発現し、壁紙を
貼付している基材の石膏ボード表面紙の部分や貼付時に
用いたデンプン糊の部分を覆うようになるため、これら
の部分の燃焼を遅延させ、結果として単位面積の時間当
たりの発熱量を小さくすることができるものと考えられ
る。
機質紙に塩化ビニル層を形成した壁紙が、燃焼後も保形
性を発現する機構は明らかではない。しかし、水酸化ア
ルミニウムと炭酸カルシウムとの保形性発現の違いは、
加熱分解後に生成する酸化物の化学的性質の違いによる
ものと考えられる。すなわち、水酸化アルミニウムの加
熱分解により生ずる酸化アルミニウムは、非常に安定で
あるために酸化アルミニウム粉同士あるいはその周辺の
塩化ビニルの加熱分解により生じた炭化物と結合力がな
いために壁紙燃焼後に壁紙形状を保てないと考えられ
る。これに対し、炭酸カルシウムは、加熱されて酸化カ
ルシウムと炭酸ガスに分解するときに、酸化カルシウム
粉末同士あるいはその周辺の塩化ビニルの加熱分解によ
り生じた炭化物と軽度の焼結状態を生じるため、壁紙燃
焼後も壁紙形状を保つことができると考えられる。
粉末の粒度は、細かいほどその表面活性が高く焼結を生
じ易いため壁紙燃焼後の保形性を発現するには好ましい
が、無機質紙として抄造する際に細かすぎると粉の歩留
まり率が低下し、炭酸カルシウム粉末の無駄と排水中の
懸濁物濃度の上昇による排水の汚れが生じるので好まし
くない。かような観点から、本発明に使用する炭酸カル
シウム粉末の平均粒径の下限は0.1μm以上、好まし
くは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上とする。
また、検討の結果、保形性を発現できる炭酸カルシウム
の平均粒径の上限は30μmであることを見いだした。
しかし、確実に保形性を発現するには、平均粒径20μ
m以下であることが好ましく、さらに好ましくは15μ
m以下とする。また、45μm以上の粒径の炭酸カルシ
ウム粉末が全体の5重量%より多く含まれていると、無
機質紙の表面の平滑性が低下し、その表面に塗布した塩
化ビニル層の表面の平滑性も低下するため、壁紙裏打ち
紙として使用するためには、45μm以上の粒径の炭酸
カルシウム粉末が全体の5重量%以下、好ましくは3重
量%以下とする。
は、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒ク
ラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパル
プ(NBSP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBS
P)、その他木材パルプが挙げられ、これらの中から1
種または2種以上を適宜選択して使用する。前記木材パ
ルプの他にポリエステル、ナイロン等の合成繊維を紙中
の全繊維重量の10重量%未満併用してもよく、これに
よって無機質紙の寸法安定性を向上させることができ
る。
繊維は、湿潤時に加熱によって溶融し、紙中の繊維と融
着して紙力を向上させる効果を有するものであって、繊
維長3〜4mm、太さ1.0〜2.0デニールのものが
好ましく使用できる。
無機質紙の剛度や寸法安定性、燃焼後の保形性を向上さ
せるために配合するものであって、繊維長3〜5mm、
繊維径6〜9.9μmのものが好ましく使用できる。
ルシウム粉末と慣用的な抄紙用薬剤のみを配合して無機
質紙を抄造する場合には、炭酸カルシウム粉末は60〜
85重量%好ましくは60〜80重量%、セルロース繊
維は15〜40重量%好ましくは20〜40重量%の範
囲で配合する。炭酸カルシウム粉末が60%未満では、
有機物の比率が高くなるため燃焼時の発熱量が多くな
り、また壁紙燃焼後の保形性も低下する。繊維同士の結
合を強化して引張強さや剛度を向上させる効果のあるポ
リビニルアルコール繊維を配合せずに抄紙する場合に、
炭酸カルシウム粉末を85重量%を越えて(すなわちセ
ルロース繊維を15重量%未満で)配合すると、難燃性
は向上するものの、強度に寄与するセルロース繊維の絡
み合いを炭酸カルシウム粉末が阻害するために、引張強
さや剛度が次第に低下し、裏打ち用無機質紙として塩化
ビニル加工時に特別な手法が必要となる。
の範囲で配合することにより、無機質紙の引張強さや剛
度を向上させることができる。この場合には、炭酸カル
シウム粉末とセルロース繊維の混合物を95〜99重量
%の範囲で配合し、このときの炭酸カルシウム粉末とセ
ルロース繊維との混合比は85:15〜65:35(重
量比)の範囲とする。セルロース繊維の混合比が15未
満であると裏打ち用無機質紙として必要な引張強さや剛
度が低下し、35を越えると可燃物であるセルロース繊
維とポリビニルアルコール繊維とを合計した比率が高く
なり壁紙としての難燃性が低下し、どちらも裏打ち用無
機質紙として好ましくない。同時に、ポリビニルアルコ
ール繊維が1重量%未満であると、引張強さや剛度の向
上がみられず、ポリビニルアルコール繊維の実質的な配
合効果が認められない。一方、ポリビニルアルコール繊
維を5重量%を越えて配合すると、抄紙機の系内の汚れ
やドライヤーの汚れを生じる結果、製造工程に好ましく
ない影響を与える。
ることにより、無機質紙の剛度や寸法安定性、さらには
壁紙燃焼後の保形性を向上させることができる。この場
合には、炭酸カルシウム粉末とセルロース繊維の混合物
を95〜99重量%の範囲で配合し、このときの炭酸カ
ルシウム粉末とセルロース繊維との混合比は85:15
〜60:40好ましくは75:25〜65:35(混合
比)の範囲とする。セルロース繊維の混合比が15未満
であるとガラス繊維の配合により繊維同士の結合が阻害
されるため、裏打ち用無機質紙として必要な引張強さや
剛度が低下し、40を越えると可燃物の比率が高くなり
壁紙としての難燃性が低下し、どちらも裏打ち用無機質
紙として好ましくない。同時に、ガラス繊維の配合量が
1重量%未満であると、寸法安定性や壁紙燃焼後の保形
性に改善がみられず、ガラス繊維の実質的な配合効果が
認められない。一方、ガラス繊維を5重量%を越えて配
合すると、炭酸カルシウム粉末とガラス繊維とがセルロ
ース繊維同士の結合を阻害するため紙の引張強さや層間
強度が低下し、裏打ち用無機質紙として塩化ビニル加工
時に特別な手法が必要となるため好ましくない。
ラス繊維の配合効果の両方を得たい場合には、ポリビニ
ルアルコール繊維を1〜5重量%およびガラス繊維を1
〜5重量%の範囲で配合する。この場合には、炭酸カル
シウム粉末とセルロース繊維の混合物を90〜98重量
%の範囲で配合し、このときの炭酸カルシウム粉末とセ
ルロース繊維との混合比は85:15〜60:40好ま
しくは80:20〜65:35(重量比)の範囲とす
る。セルロース繊維の混合比が15未満であると裏打ち
用無機質紙として必要な引張強さや剛度が低下し、40
を越えると可燃物の比率が高くなり壁紙としての難燃性
が低下し、どちらも裏打ち用無機質紙として好ましくな
い。ポリビニルアルコール繊維およびガラス繊維の各配
合量範囲は、上述した各々の配合量範囲の設定理由と同
じ理由により設定したものである。
造するには、炭酸カルシウム粉末、セルロース繊維、ポ
リビニルアルコール繊維、ガラス繊維等を所定の配合比
率で水に分散混合し、歩留まり助剤、紙力増強剤、内添
サイズ剤等の慣用的な抄紙用薬剤を適宜添加して紙料を
調製し、この紙料を長網抄紙機、円網抄紙機、長網−円
網コンビネーション抄紙機、傾斜ワイヤー抄紙機等を用
いて通常の抄紙方法により抄紙することができる。歩留
まり助剤としては、カチオン性高分子やアニオン性高分
子、ノニオン性高分子等の水溶性高分子樹脂が使用でき
る。カチオン性高分子としては、カチオン性ポリアクリ
ルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアミドアミン、ポ
リアミドエピクロルヒドリン、カチオン化デンプン等が
使用でき、アニオン性高分子としては、アニオン性ポリ
アクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタ
アクリルアミド、酸化デンプン等が使用でき、ノニオン
性高分子としては、ポリアクリルアミド、ポリエチレン
オキサイド等が使用でき、これら水溶性高分子樹脂の中
から1種類または2種類以上を適宜選択して使用でき
る。 紙力増強剤としては、ポリアミド・エピクロルヒド
リン樹脂、ポリアクリルアミド、メチロール化ポリアク
リルアミド、両性イオン化スチレンブタジエンゴム等が
使用できる。内添サイズ剤としては、アルキルケテンダ
イマー、アルケニル無水コハク酸、脂肪酸無水物、イソ
シアナートアジリジン誘導体等を適宜選択して使用でき
る。
物性を改善するために、前述した内添薬剤のほかに外添
用のサイズ剤、紙力増強剤、表面強度剤等の外添薬剤
を、サイズプレス機、ゲートロールコータ等によって含
浸あるいは塗布することもできる。
説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。
叩解機を用いて濾水度320mlc.s.f.に叩解し
たセルロース繊維16重量%と、平均粒径5μmで45
μm以上の粒子の比率が1.9重量%の炭酸カルシウム
粉末84重量%とを混合して水懸濁液とし、これに変性
ポリアミド樹脂系湿潤紙力増強剤を0.2重量%添加し
て定着させた後、アニオン系凝集剤を全固形分重量に対
して0.03重量%添加し、次いでカチオン系凝集剤を
全固形分重量に対して0.05重量%添加して固形分を
凝集させ、シート重量が160g/m2 になるように試
験用手抄き角形シートマシンを用いて無機質紙湿紙を抄
紙した。この湿紙を120〜130℃のドラム型乾燥機
を用いて乾燥し、ビニル壁紙裏打ち用無機質紙を得た。
なお、原料配合組成を表1にまとめて示す。
料配合組成とした他は、実施例1と同様にして、ビニル
壁紙裏打ち用無機質紙を得た。なお実施例で使用したポ
リビニルアルコール繊維は商品名「VPB105−1×
3」(クラレ(株)製、繊維長3mm、太さ1デニー
ル)、ガラス繊維は商品名「ECS03I−33G」
(日本電気硝子(株)製、繊維長3mm、繊維径6μ
m)である。
配合組成とした他は、実施例1と同様にして、比較例の
ビニル壁紙裏打ち用無機質紙を得た。
および比較例1〜4のビニル壁紙裏打ち用無機質紙に、
下記配合の塩化ビニルペーストゾルをドクターブレード
コーターにより120μmの厚さに塗布後、160℃の
加熱炉を通してペーストを半ゲル化し、続いて220℃
の加熱炉にて約2倍に発泡させ、試作ビニル壁紙を得
た。
センチポイズ(25℃)のペーストゾルとした。
321「建築物の内装材料及び工法の難燃性試験方法」
における「3.表面試験」の項に規定される表面燃焼性
試験に準拠して測定した。この表面燃焼性試験における
試作ビニル壁紙を貼付ける基材は、不燃石膏ボード(J
IS A6901、建設大臣認定No.1027)を使用
した。
は、加熱後に残っている燃焼後の壁紙試料を目視観察
し、次のように判定した。 ◎:亀裂や変形の少ないもの。 ○:亀裂や変形があっても、残っている石膏ボード原紙
の炭化物が多いもの。 △:亀裂や変形が大きく、残っている石膏ボード原紙の
炭化物が少しのもの。 ×:壁紙が焼け落ち、石膏ボードの石膏屑が見えるも
の。
まとめて表2に示す。この表2からわかるように、実施
例1〜20においては、表面燃焼性試験の温度時間面積
および発煙係数が、比較例1の水酸化アルミニウム内填
紙と同等以上の数値を示した。
間面積および発煙係数が、比較例1の水酸化アルミニウ
ム内填紙と同等以上の数値を示したが、手抄きにより混
抄した合成炭酸カルシウム粉末(平均粒径0.3〜0.
5μm;45μm以上の粒子0重量%)の歩留まり率が
52%であり、通常の手抄きでの無機粉体の歩留まり率
75〜80%を下まわり、実機による抄造に際しては炭
酸カルシウム粉末の無駄と白水の濁度上昇による排水の
汚れが予想される。従って、使用する炭酸カルシウム粉
末の平均粒径は1μm以上とすることが望ましい。
間面積および発煙係数が、比較例1の水酸化アルミニウ
ム内填紙と同等以上の数値を示したが、通常同様の無機
質紙の平滑度(JIS P8119「紙および板紙のベ
ック試験器による平滑度試験方法」による測定)が25
〜30秒であるのに対して、実施例20の無機質紙は1
5〜20秒であり、平滑度が低下する傾向がみられた。
この原因は、実施例20では平均粒径26μm、45μ
m以上の粒子が4.8重量%といった比較的粒子の大き
い炭酸カルシウム粉末を使用したためと考えられ、この
ことから、平均粒径20μm以下、45μm以上の粒子
が3重量%以下の炭酸カルシウム粉末を用いるのが望ま
しい。
(セルロース繊維、またはセルロース繊維+ポリビニル
アルコール繊維)が所定範囲を越えたために、温度時間
面積が水酸化アルミニウム内填紙を越えており難燃性が
劣っている。比較例4では、ポリビニルアルコール繊維
が所定範囲を越えて有機分が増加したことにより、温度
時間面積が水酸化アルミニウム内填紙を越えており難燃
性が低下している。
よるビニル壁紙裏打ち用無機質紙は、水酸化アルミニウ
ムのような自己消火性付与機能をもたない炭酸カルシウ
ム粉末を高い比率で混抄したものであるにもかかわら
ず、その表面に塩化ビニル層を形成してビニル壁紙とし
た状態においては、水酸化アルミニウム内填紙を裏打ち
したビニル壁紙と同等以上の難燃性を発現させることが
できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 炭酸カルシウム粉末を60〜85重量%
およびセルロース繊維を15〜40重量%含有する炭酸
カルシウム混抄紙からなることを特徴とするビニル壁紙
裏打ち用無機質紙。 - 【請求項2】 炭酸カルシウム粉末とセルロース繊維を
混合比85:15〜65:35(重量比)の範囲で混合
した炭酸カルシウムとセルロース繊維の混合物を95〜
99重量%およびポリビニルアルコール繊維を1〜5重
量%含有する炭酸カルシウム混抄紙からなることを特徴
とするビニル壁紙裏打ち用無機質紙。 - 【請求項3】 炭酸カルシウム粉末とセルロース繊維を
混合比85:15〜60:40(重量比)の範囲で混合
した炭酸カルシウムとセルロース繊維の混合物を95〜
99重量%およびガラス繊維を1〜5重量%含有する炭
酸カルシウム混抄紙からなることを特徴とするビニル壁
紙裏打ち用無機質紙。 - 【請求項4】 炭酸カルシウム粉末とセルロース繊維を
混合比85:15〜60:40(重量比)の範囲で混合
した炭酸カルシウムとセルロース繊維の混合物を90〜
98重量%、ポリビニルアルコール繊維を1〜5重量%
およびガラス繊維を1〜5重量%含有する炭酸カルシウ
ム混抄紙からなることを特徴とするビニル壁紙裏打ち用
無機質紙。 - 【請求項5】 前記炭酸カルシウム粉末は、平均粒径が
0.1〜30μm、好ましくは1〜20μm、さらに好
ましくは2〜15μmであり、かつその中に含まれる4
5μm以上の粒子が全体の5重量%以下、好ましくは3
重量%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいず
れか一項に記載のビニル壁紙裏打ち用無機質紙。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の無
機質紙に塩化ビニル層を形成してなることを特徴とする
ビニル壁紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6263997A JPH10259589A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | ビニル壁紙裏打ち用無機質紙およびそれを用いたビニル壁紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6263997A JPH10259589A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | ビニル壁紙裏打ち用無機質紙およびそれを用いたビニル壁紙 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10259589A true JPH10259589A (ja) | 1998-09-29 |
Family
ID=13206110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6263997A Pending JPH10259589A (ja) | 1997-03-17 | 1997-03-17 | ビニル壁紙裏打ち用無機質紙およびそれを用いたビニル壁紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10259589A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006102950A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 炭酸カルシウムを含む発泡壁紙用原反の製造方法 |
JP2010229604A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 壁紙用裏打ち紙 |
JP2010274662A (ja) * | 2010-08-11 | 2010-12-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 炭酸カルシウムを含む発泡壁紙の製造方法 |
-
1997
- 1997-03-17 JP JP6263997A patent/JPH10259589A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006102950A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 炭酸カルシウムを含む発泡壁紙用原反の製造方法 |
JP2010229604A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 壁紙用裏打ち紙 |
JP2010274662A (ja) * | 2010-08-11 | 2010-12-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 炭酸カルシウムを含む発泡壁紙の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20031215 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Effective date: 20031215 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 |
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