JP2005273110A - 偽造防止用紙及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】視覚による真贋の鑑定が可能な偽造防止用紙の提供。
【解決手段】基紙部及びセルロース繊維と填料の凝集体により形成されているランダム模様部からなる偽造防止用紙において、その偽造防止用紙の坪量が40〜200g/m2、灰分が3%以下及びその基紙部の不透明度が50%以下で、その填料の5〜50質量%が残光性蓄光顔料で且つその基紙部とそのランダム模様部との不透明度の差が40〜60%である偽造防止用紙。
【選択図】 なし
【解決手段】基紙部及びセルロース繊維と填料の凝集体により形成されているランダム模様部からなる偽造防止用紙において、その偽造防止用紙の坪量が40〜200g/m2、灰分が3%以下及びその基紙部の不透明度が50%以下で、その填料の5〜50質量%が残光性蓄光顔料で且つその基紙部とそのランダム模様部との不透明度の差が40〜60%である偽造防止用紙。
【選択図】 なし
Description
本発明は、粘状叩解されたセルロース繊維を用いて抄造する工程において均一で高度な透明性を有する透明紙の紙層上部にセルロース繊維及びその5〜50質量%が残光性蓄光顔料である填料の凝集物によりランダム模様が付与された偽造防止用紙及びその製造方法に関するものである。このようにして製造された偽造防止用紙は、偽造防止効果に極めて優れ、ファンシーペーパー、カタログ、書籍用紙及び包装紙等付加価値が高い機能紙に用いられる。
トレーシング紙等、透明性の高い用紙に模様を付与する場合、抄造工程で内添により模様を付与すると、その透明紙の透明性が損なわれ、偽造防止効果が発揮されない危険性が多分にある。そのため、従来から、印刷により均一な模様が印刷されていた。印刷ではランダムな模様を付与することは困難で、偽造防止効果に劣る。一方、透明性の高くない用紙に内添で模様を付与すると、模様が不鮮明になり、偽造防止効果に著しく劣るものとなる。
本発明は、視覚により真贋の鑑定が可能であり、偽造防止効果に極めて優れた偽造防止用紙及び抄造工程で内添により模様を付与しても高透明性を維持できる偽造防止用紙の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基紙部、及び、セルロース繊維と填料の凝集体により形成されているランダム模様部、からなる偽造防止用紙において、該偽造防止用紙の坪量が40〜200g/m2及び灰分が3質量%以下で、JIS P8138で測定した該基紙部の不透明度が50%以下で、該填料の5〜50質量%が残光性蓄光顔料で且つ該基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差が40〜60%であることを特徴とする偽造防止用紙に関する。又、粘状叩解されたセルロース繊維水分散液に、コロイド状珪酸とカチオン化澱粉を、該コロイド状珪酸中のSiO21質量部に対し該カチオン化澱粉が1〜25質量部の比となるように添加して該コロイド状珪酸と該カチオン化澱粉の複合体を形成する第一工程、セルロース繊維及び5〜50質量%が残光性蓄光顔料である填料からなるパルプスラリー懸濁液に金属化合物を添加し一次凝集体を形成させた後、該パルプスラリー懸濁液にアクリル系高分子を添加し二次凝集体を形成させる第二工程、第一工程において該複合体が形成されている該セルロース繊維水分散液から紙を抄造する際に、抄紙機のストックインレット直後に、第二工程において形成されている該二次凝集体を含む該パルプスラリー懸濁液を連添する第三工程、からなることを特徴とする偽造防止用紙の製造方法に関する。
本発明の偽造防止用紙によると、視覚による真贋の鑑定が可能である。又、本発明の製造方法によると、抄造工程で内添により模様を付与しても高透明性を維持でき、偽造防止効果に極めて優れた偽造防止用紙を得ることができる。
基紙部を形成するために用いるパルプは、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹サルファイトパルプ(LBSP)及び針葉樹サルファイトパルプ(NBSP)等の化学パルプ、メカニカルパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)及びケミカルサーモメカニカルパルプ(CTMP)等の機械パルプ、竹、アバカ、ケナフ、エスパルト及びバガス等の非木材パルプ並びにDIP等の古紙再生パルプ等である。又、本発明においてランダム模様部を形成するために用いられるパルプも同様のパルプである。ランダム模様部を形成するために用いられるパルプの量は、パルプ全量の5質量%以下、特に1質量%以下であることが、透明性の維持及びそれに起因する偽造防止効果の点から好ましい。
透明紙では高透明性を維持する点から通常填料は用いられない。同様に、本発明でも基紙部には填料は用いられない。但し、カチオン化澱粉との複合体を形成するためにコロイド状珪酸は用いられる。一方、ランダム模様部には填料が用いられる。その填料の量は、高い白色度を得るために、質量でランダム模様部を形成するパルプの0.5倍以上、特に1倍以上であることが好ましい。又、パルプ凝集力を高水準に維持し模様破壊を起こさないために、即ち、模様を形成するために用いるパルプが凝集後に分解しないために、パルプの5倍以下、特に3倍以下であることが好ましい。
ランダム模様を鮮明にし、視覚による真贋の鑑定を可能とするためには、填料全量の5〜50質量%が残光蓄光性顔料で、偽造防止用紙の坪量が40〜200g/m2及び灰分が3質量%以下で、その基紙部の不透明度が50%以下であり、そのランダム模様部と基紙部の不透明度の差が40〜60%である必要がある。
偽造防止用紙を得るために用いられる残光性蓄光顔料には放射性物質や有害物質が含まれない。その残光性蓄光顔料としてはジスプロシウム・ユーロピウムで付活されたアルミン酸ストロンチウムが挙げられる。その他に、MAl2O4で表される化合物を母結晶とし、それに賦活剤としてユウロピウムを、共賦活剤としてセリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム又はルテチウムを二種以上添加したものが挙げられる。ここにおいて、Mはカルシウム、ストロンチウム又はバリウムである。偽造防止用紙を得るために用いられる残光性蓄光顔料は、質量で填料全量の5〜50%である。5質量%未満だと目視により真贋の鑑別が難しいため偽造防止効果が小さい。又、50質量%超だと基紙部の色相が大きく変化し、基紙部が著しく透明性を損なう。偽造防止効果を最大に発揮させるために、その平均粒径は10〜30μmが好ましい。
本発明において、基紙部を形成する代表的実施態様は、粘状叩解されたセルロース繊維水分散液に、コロイド状珪酸とカチオン化澱粉を、そのコロイド状珪酸中のSiO21質量部に対しそのカチオン化澱粉が1〜25質量部の比となるように添加し該コロイド状珪酸と該カチオン化澱粉の複合体を形成したパルプスラリー懸濁液から抄紙する態様である。カチオン化澱粉とコロイド状珪酸の複合体を形成させる理由は、濾水性を高めるためである。この代表的実施態様で用いられるコロイド状珪酸で好ましいものは、無水珪酸の超微粒子をコロイド溶液として用い易く、安定な状態にしたものである。カチオン化澱粉は第四級アンモニウム塩や第三級アミノ基で置換されているもの等澱粉がカチオン化剤で処理された公知のものである。用いられるコロイド状珪酸とカチオン化澱粉の量はコロイド状珪酸中のSiO21質量部に対し該カチオン化澱粉が1〜25質量部の比となるように添加するのが複合体を確実に形成する点から好ましい。
本発明の代表的実施態様は、一次凝集体を経て二次凝集体を作り、その後、その二次凝集体を含有するパルプスラリー懸濁液を抄紙機のストックインレット直後に連添することにより偽造防止用紙のランダム模様部を形成する態様である。
その凝集体を形成するために用いられる填料として、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、焼成カオリン及び酸化チタン等鉱物質の粉末が代表的なものとして例示できる。それ以外にも無機及び有機物も用いることができる。
この一次凝集体を形成するために用いられる金属化合物としては、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム及び硫酸亜鉛等のアルカリ土類金属及びアルカリ土類金属以外の多価金属の塩類を例示できる。その一次凝集体を作るために用いられる金属化合物の量は、凝集体を確実に形成させるために、質量でランダム模様部形成用のパルプの1.5〜3.5部が好ましい。
又、その代表的実施態様で二次凝集体を作るために用いられるアクリル系高分子材料としては、ポリアクリルアミド系、ポリアクリルエステル系及びポリアミドアミン系等が例示できる。そのアクリル系高分子材料の量も、凝集体を確実に形成させるために、質量でランダム模様部形成用のパルプの1〜3%が好ましい。
更に、代表的実施態様において二次凝集体を確実に形成させるために、アクリル系高分子材料を添加するパルプスラリーの懸濁液のpHは8〜9であることが好ましい。
代表的実施態様において二次凝集体を含有するパルプスラリー懸濁液の添加位置は、模様を確実に発現させるために、ストックインレット(抄紙機原料噴射装置)の直後が好ましい。
本発明の偽造防止用紙のランダム模様部を形成するために、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、焼成カオリン及び酸化チタン等の填料を用いることができる。又、本発明の偽造防止用紙の基紙部分にはランダム模様部を形成するために、ロジン、強化ロジン、変性ロジン、アルケニルコハク酸無水物、中性ロジン及びアルキルケテンダイマー等の内添サイズ剤、アクリルアマイド樹脂、変性ポリアクリルアマイド樹脂、カチオン化澱粉、ポリアクリルアミド澱粉誘導体及びポリビニルアルコール誘導体等の乾燥紙力増強剤、消泡剤、染料、着色顔料、蛍光剤、湿潤紙力向上剤、濾水性向上剤及び歩留向上剤等を用いることができる。
本発明においては、通常、長網多筒式、短網多筒式、円網多筒式、長網円網及び短網円網等の各種コンビネーション多筒式、オントップ多筒式並びにツインワイヤー多筒式紙を用いて紙が抄造される。
以下、本発明の偽造防止用紙について、実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
NBKP100質量%のパルプを粥状叩解し、パルプスラリーを調製した。このパルプスラリーにパルプ絶乾質量に対して、濾水剤としてカチオン化澱粉(日産エカノーベル株式会社:BMB)を1質量%及びコロイド状珪酸(日産エカノーベル株式会社:BMA)をSiO2で0.3質量%添加し、それらの複合体を形成させた(コロイド状珪酸中のSiO21質量部に対しカチオン化澱粉が3.3質量部)。このようにして調製されたパルプスラリーを更に水で1質量%に希釈した(第一工程)。別に、NBKP100質量%のパルプを粥状叩解し、水で0.3質量%濃度のパルプスラリーを調製した。この0.3%のパルプスラリーにパルプ絶乾質量に対して、填料として6質量%の軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業株式会社:タマパール121−6S)及び4質量%の残光性蓄光顔料(根本特殊化学株式会社:N夜光「ルミノーバ」BG−300M)を添加し混合した。このようにして調製されたパルプ及び填料のスラリーにそのスラリーの固形分に対し金属化合物として1質量%の硫酸バンドを添加し、一次凝集体を形成させた。この一時凝集体を懸濁したスラリーに水酸化ナトリウムを添加し、母液のpHを8にした。このpH8のスラリーにそのスラリーのパルプ絶乾質量に対しアクリル系高分子凝集剤(ハイモ株式会社:ハイモロックDR−3000)を0.01質量%添加し、二次凝集体を形成させた(第二工程)。
長網抄紙機により第一工程の1質量%濃度のパルプスラリーからの紙を抄造する際に、その長網抄紙機のストックインレットの直後に第二工程の二次凝集体を懸濁したスラリーを連添し偽造防止用紙を得た(第三工程)。
得られた偽造防止用紙の坪量は100g/m2で、灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は30.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は48.0%であった。
長網抄紙機により第一工程の1質量%濃度のパルプスラリーからの紙を抄造する際に、その長網抄紙機のストックインレットの直後に第二工程の二次凝集体を懸濁したスラリーを連添し偽造防止用紙を得た(第三工程)。
得られた偽造防止用紙の坪量は100g/m2で、灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は30.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は48.0%であった。
軽質炭酸カルシウム6質量%及び残光性蓄光顔料4質量%を、軽質炭酸カルシウムを9.4質量%及び残光性蓄光顔料0.6質量%にした以外は実施例1を繰り返して実施例2の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の坪量は100g/m2で、灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は30.0%で、填料の6質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は56.0%であった。
得られた偽造防止用紙の坪量は100g/m2で、灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は30.0%で、填料の6質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は56.0%であった。
(比較例1)
軽質炭酸カルシウム6質量%及び残光性蓄光顔料4質量%を、軽質炭酸カルシウム9.7質量%及び残光性蓄光顔料0.3質量%にした以外は実施例1を繰り返して比較例1の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の坪量は100g/m2で、灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は30.0%で、填料の3質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は57.0%であった。
軽質炭酸カルシウム6質量%及び残光性蓄光顔料4質量%を、軽質炭酸カルシウム9.7質量%及び残光性蓄光顔料0.3質量%にした以外は実施例1を繰り返して比較例1の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の坪量は100g/m2で、灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は30.0%で、填料の3質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は57.0%であった。
(比較例2)
軽質炭酸カルシウム6質量%及び残光性蓄光顔料4質量%を、軽質炭酸カルシウム4質量%及び残光性蓄光顔料6質量%にした以外は実施例1を繰り返して比較例2の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の坪量は100g/m2で、灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は30.0%で、填料の60質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は38.0%であった。
軽質炭酸カルシウム6質量%及び残光性蓄光顔料4質量%を、軽質炭酸カルシウム4質量%及び残光性蓄光顔料6質量%にした以外は実施例1を繰り返して比較例2の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の坪量は100g/m2で、灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は30.0%で、填料の60質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は38.0%であった。
偽造防止用紙の坪量100g/m2を40g/m2にした以外は実施例1を繰り返して実施例3の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は25.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は60.0%であった。
得られた偽造防止用紙の灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は25.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は60.0%であった。
偽造防止用紙の坪量は100g/m2を200g/m2にした以外は実施例1を繰り返して実施例4の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は37.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は42.0%であった。
得られた偽造防止用紙の灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は37.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は42.0%であった。
(比較例3)
偽造防止用紙の坪量100g/m2を35g/m2にした以外は実施例1を繰り返して比較例3の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は21.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は65.0%であった。
偽造防止用紙の坪量100g/m2を35g/m2にした以外は実施例1を繰り返して比較例3の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は21.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は65.0%であった。
(比較例4)
偽造防止用紙の坪量100g/m2を210g/m2にした以外は実施例1を繰り返して比較例4の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は39.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は39.0%であった。
偽造防止用紙の坪量100g/m2を210g/m2にした以外は実施例1を繰り返して比較例4の偽造防止用紙を得た。
得られた偽造防止用紙の灰分は1.4質量%で、基紙部の不透明度は39.0%で、填料の40質量%が残光性蓄光顔料で、基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差は39.0%であった。
実施例1〜4および比較例1〜4で得られた偽造防止用紙の各々の特性であるランダム模様部の鮮明さ、ランダム模様部を構成する残光性蓄光顔料の視覚効果及び偽造防止用紙の面質を以下の方法で評価した。結果を下記表1に示す。
<ランダム模様部の鮮明さ>
目視判断で模様の鮮明さを判断した。
○:模様が極めて鮮明なもの
△:模様が鮮明とはいえないが、模様と識別できるもの
×:模様と認識できないもの
目視判断で模様の鮮明さを判断した。
○:模様が極めて鮮明なもの
△:模様が鮮明とはいえないが、模様と識別できるもの
×:模様と認識できないもの
<残光性蓄光顔料の視覚効果>
模様紙を150ルックスの室内に2時間放置した後で、残光性蓄光顔料の発光を目視で判断した。
○:発光を目視で観測できるもの
×:発光を目視で観測ができないもの
模様紙を150ルックスの室内に2時間放置した後で、残光性蓄光顔料の発光を目視で判断した。
○:発光を目視で観測できるもの
×:発光を目視で観測ができないもの
<用紙の面質>
基紙部とランダム模様部のペック平滑度をJIS P8119に基づき測定した。
○:両者の差が10秒未満で面質変化のないもの
×:10秒以上で面質に変化の大きいもの
基紙部とランダム模様部のペック平滑度をJIS P8119に基づき測定した。
○:両者の差が10秒未満で面質変化のないもの
×:10秒以上で面質に変化の大きいもの
実施例1〜4および比較例1〜4から明らかなように、本発明の偽造防止用紙では視覚による真贋の鑑定が可能となる。
Claims (2)
- 基紙部、及び、セルロース繊維と填料の凝集体により形成されているランダム模様部、からなる偽造防止用紙において、該偽造防止用紙の坪量が40〜200g/m2及び灰分が3質量%以下で、JIS P8138で測定した該基紙部の不透明度が50%以下で、該填料の5〜50質量%が残光性蓄光顔料で且つ該基紙部と該ランダム模様部との不透明度の差が40〜60%であることを特徴とする偽造防止用紙。
- 粘状叩解されたセルロース繊維水分散液に、コロイド状珪酸とカチオン化澱粉を、該コロイド状珪酸中のSiO21質量部に対し該カチオン化澱粉が1〜25質量部の比となるように添加して該コロイド状珪酸と該カチオン化澱粉の複合体を形成する第一工程、セルロース繊維及び5〜50質量%が残光性蓄光顔料である填料からなるパルプスラリー懸濁液に金属化合物を添加し一次凝集体を形成させた後、該パルプスラリー懸濁液にアクリル系高分子を添加し二次凝集体を形成させる第二工程、第一工程において該複合体が形成されている該セルロース繊維水分散液から紙を抄造する際に、抄紙機のストックインレット直後に、第二工程において形成されている該二次凝集体を含む該パルプスラリー懸濁液を連添する第三工程、からなることを特徴とする偽造防止用紙の製造方法。
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JP2009120988A (ja) * | 2007-11-14 | 2009-06-04 | Moruza Kk | 模様紙及び模様紙の製造方法 |
JP2011094253A (ja) * | 2009-10-28 | 2011-05-12 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | 模様紙用凝集体、それを用いた模様紙及びそれらの製造方法 |
JP2016169445A (ja) * | 2015-03-11 | 2016-09-23 | 北越紀州製紙株式会社 | 模様紙の製造方法 |
CN117993936A (zh) * | 2024-04-02 | 2024-05-07 | 长春信华油品有限公司 | 基于互联网技术的加密防伪方法 |
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2004
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