JPH10259352A - 樹脂用一液型塗料組成物 - Google Patents

樹脂用一液型塗料組成物

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JPH10259352A
JPH10259352A JP6761297A JP6761297A JPH10259352A JP H10259352 A JPH10259352 A JP H10259352A JP 6761297 A JP6761297 A JP 6761297A JP 6761297 A JP6761297 A JP 6761297A JP H10259352 A JPH10259352 A JP H10259352A
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resin
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acid
acrylic resin
aliphatic
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JP6761297A
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Hideo Watabe
秀夫 渡部
Yoshiyuki Goto
義幸 後藤
Atsushi Nishimura
淳 西村
Manabu Higuchi
学 樋口
Mitsuhiro Oya
光浩 大矢
Hatsuo Sugiura
初男 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Toryo KK
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、特定の脂肪族・脂環族ブロ
ックポリイソシアネートを硬化剤として使用する塗料の
架橋温度を低下させ、かつ焼付けによる塗膜の黄変が低
減化される樹脂用一液型塗料組成物を提供する。 【解決手段】 樹脂水酸基価50〜150mgKOH/
gで重量平均分子量8,000〜40,000の水酸基
含有アクリル樹脂(I)、アミノプラスト樹脂(II)及
び一分子当たりのブロックイソシアネート平均官能基数
4.5〜10である脂肪族または脂環族ブロックポリイ
ソシアネート(III) を含む樹脂用一液型塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂用一液型塗料
組成物に関する。更に詳細には、本発明は、特定の水酸
基価及び平均分子量を有するアクリル樹脂とアミノプラ
スト樹脂更に特定のブロックイソシアネートを含んでな
る、低温硬化性に優れる塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリウレタン樹脂塗料は非常に優
れた耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性を有している上に脂
肪族・脂環族ポリイソシアネートからなるポリウレタン
樹脂塗料は更に耐候性が優れ、その需要は増加する傾向
にある。しかしながら、一般にポリウレタン樹脂塗料は
二液性であるため、その使用には極めて不便であった。
即ち、通常のウレタン樹脂塗料はポリオールとポリイソ
シアネートの二成分からなり、別々に貯蔵し、塗装時に
混合する必要がある。また、一旦混合すると塗料は短時
間でゲル化し使用できなくなるのが現状である。このこ
とは自動車あるいは弱電塗装のようなライン塗装を行う
分野においては、自動塗装を行うことを極めて困難にし
ている。
【0003】更に作業終了時の塗装機及び塗装槽の洗浄
などを充分に行う必要があるので作業能率は著しく低下
する。従来前記の欠点を改善するために、活性なイソシ
アネート基をすべてブロック剤で封鎖したブロックイソ
シアネートを用いることが提案されている。このブロッ
クイソシアネートは、常温ではポリオールと反応しない
が、高温ではブロック剤を解離し活性なイソシアネート
基が再生されてポリオールと反応し架橋反応が起る性質
を有するので一応前記の欠点を改善することが出来る。
【0004】しかしながら、上記架橋温度条件で形成さ
れた塗膜は、脂肪族、または脂環族の無黄変型ポリイソ
シアネート系ブロックイソシアネートを使用するにも拘
らず、若干の黄変が避けられなかった。外観を重視する
塗料において、この若干の黄変はブロックイソシアネー
トを用いる塗料の用途を限定する要因となっていた。ま
た、上記の架橋反応は高い焼付け温度が必要である。高
い焼付け温度はエネルギーコストの増加のみならず、そ
れに付随する大気汚染の増加に加えプラスチック類等の
熱に弱い被塗物への塗装については、致命的な欠点とな
る。
【0005】従って、ポリウレタン樹脂塗料分野例えば
自動車の上中塗り塗料、耐チッピング塗料、電着塗料、
自動車部品用塗料、家電・事務機器等の金属製品等のプ
レコートメタル・防錆鋼板、建築資材用塗料、プラスチ
ック用塗料、接着剤、接着性付与剤、シーリング剤等に
おいて、優れた耐候性を有し、焼付け温度が低く、かつ
焼付けにより黄変しない一液型ポリウレタン樹脂塗料の
出現が要望されていた。
【0006】上記架橋温度を低下させるため、高活性な
触媒を使用したものが提案されている。
【0007】また、一液型ポリウレタン/メラミン硬化
系では、焼付温度が120〜130℃と比較的高いもの
が多く、100℃以下の低温で使用出来る塗料も有る
が、酸系触媒を直前に混合する必要があり、塗膜品質的
にもブリスター性、耐候性、耐黄変性、耐酸性に問題が
あった。また、酸系触媒投入後は、塗料の増粘の心配が
あり、サーキュレーション稼動時に30〜40℃の温度
では、サーキュレーション内でのゲル化の懸念も有り、
長期にわたって使用に適する塗料ではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
高活性な触媒を使用したウレタン樹脂塗料は架橋温度は
低下するものの、焼付けによる黄変は逆に増加し、架橋
温度の低下と焼付けによる黄変の低下は両立しない。本
発明の目的は、特定の脂肪族・脂環族ブロックポリイソ
シアネートを硬化剤として使用する塗料の架橋温度を低
下させ、かつ焼付けによる塗膜の黄変が低減化される樹
脂用一液型塗料組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究した結果、樹脂水酸基価50
〜150mgKOH/gで重量平均分子量8,000〜
40,000の水酸基含有アクリル樹脂(I)、アミノ
プラスト樹脂(II)及び一分子当たりのブロックイソシ
アネート平均官能基数4.5〜10である脂肪族または
脂環族ブロックイソシアネート(III) を含む樹脂用一液
型塗料組成物を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0011】本発明で使用する水酸基含有アクリル樹脂
(I)は、重合可能なエチレン性不飽和結合及び水酸基
を有する単量体と、これらと重合可能なその他のエチレ
ン性不飽和結合を有する単量体の1種またはそれ以上と
を常法により重合させて得られるものである。
【0012】上記のエチレン性不飽和結合及び水酸基を
有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト等の(メタ)アクリル酸の炭素原子数2〜24個のヒ
ドロキシアルキルエステル及びラクトン変性されたヒド
ロキシアルキルエステルなどがある。またこれらと重合
可能な他の単量体としては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、te
rt−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート等の炭素原子数1〜24個のア
ルキルまたはシクロアルキルエステル;(メタ)アクリ
ル酸、イタコン酸、クロトン酸等のエチレン性不飽和結
合を有するカルボン酸;スチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン等のスチレン系単量体;あるいは(メ
タ)アクリロニトリルなどがある。
【0013】水酸基含有アクリル樹脂としては、樹脂水
酸基価が50〜150mgKOH/gであり、重量平均
分子量が8,000〜40,000、好ましくは15,
000〜30,000のものが適している。樹脂水酸基
価が50mgKOH/g未満では、耐候性、耐溶剤性が
低下する。逆に樹脂水酸基価が150mgKOH/gを
越えると、耐酸性、耐湿性が低下する。重量平均分子量
が8,000未満では、低温硬化性、耐溶剤性が低下す
る。逆に重量平均分子量が40,000を越えると、塗
面の平滑性、エアー塗装時に於ける微粒性が低下する。
【0014】本発明で使用するアミノプラスト樹脂(I
I)は、アミンまたはアミドとアルデヒドとの縮合生成
物である。適当なアミンまたはアミドの例は、メラミ
ン、ベンゾグアナミン、尿素及び類似の化合物である。
一般に、生成物はアセトアルデヒドやフルフリールのよ
うなアルデヒドから調製し得るが、用いたアルデヒドは
ホルムアルデヒドである。縮合生成物は用いた特定のア
ルデヒドに依存してメチロール基または類似のアルキロ
ール基を含む。必要に応じて、これらメチロール基はア
ルコールとの反応によりエステル化させ得る。種々のア
ルコールが用いられるが、一般には任意のモノプロトン
アルコールが含まれる。好ましいアルコールは1〜4個
の炭素原子を有する、例えばメタノール、エタノール、
イソプロパノール及びn−ブタノールである。
【0015】本発明で使用する脂肪族または脂環族ブロ
ックポリイソシアネートは、一分子当たりのブロックイ
ソシアネート平均官能基数が4.5〜10、好ましくは
5〜8である。
【0016】ブロックポリイソシアネートのブロックイ
ソシアネート平均官能基数とはブロックポリイソシアネ
ート1分子が統計的に有するブロックイソシアネート官
能基の数であり、ブロック化前のポリイソシアネートの
数平均分子量とイソシアネート濃度(%)から下記数式
(1)で算出出来る。
【0017】
【数1】
【0018】ブロックイソシアネート(以下高分岐ブロ
ックポリイソシアネートと称する)は、ジイソシアネー
トが原料の一成分となる。本発明に使用するジイソシア
ネートは、脂肪族及び脂環族ジイソシアネートである。
脂肪族ジイソシアネートとしては、炭素数4〜30のも
のが、脂環族ジイソシアネートとしては炭素数8〜30
のものが好ましく、例えば、1,4−テトラメチレンジ
イソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネ
ート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,
2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシ
アネート、リジンジイソシアネート、1−イソシアネー
ト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアネートメチ
ルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート)、
1,3−ビス(イソシアネートメチル)−シクロヘキサ
ン、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト等を挙げることが出来る。なかでも、耐候性、工業的
入手の容易さから、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート(以下HMDIと称す)、イソホロンジイソシア
ネート(以下IPDIと称す)が好ましく、単独で使用
しても、併用してもよい。
【0019】前記ジイソシアネートを用いて得られる高
分岐ブロックポリイソシアネートは、ジイソシアネート
と3価以上の多価アルコールを反応させるだけでも得ら
れるが、更に好ましくはジイソシアネートと多価アルコ
ールを反応させた後、イソシアネートの環状3量化、言
い替えるとイソシアヌレート化することにより得られ
る。
【0020】この場合の多価アルコールとは、3価以上
のアルコールが好ましく、低分子量多価アルコールとし
ては例えば、トリメチロールプロパン、グリセリン、
1,1,7−トリメチロールヘプタン、1,2,7−ト
リメチロールヘプタン、ペンタエリスリトールなどがあ
る。高分子量多価アルコールとしては、脂肪族炭化水素
ポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリエステ
ルポリオール類、エポキシ樹脂類が挙げられる。
【0021】脂肪族炭化水素ポリオール類としては例え
ば、未端水酸基化ポリブタジエンやその水素添加物等が
挙げられる。またポリエーテルポリオール類としては例
えば、グリセリンやプロピレングリコール等の多価アル
コールの単独または混合物に、エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドの単独
または混合物を付加して得られるポリエーテルポリオー
ル類、ポリテトラメチレングリコール類、更にアルキレ
ンオキサイドにエチレンジアミン、エタノールアミン類
などの多官能化合物を反応させて得られるポリエーテル
類を媒体としてアクリルアミド等を重合して得られる、
いわゆるポリマーポリオール類等が含まれる。
【0022】ポリエステルポリオール類としては、例え
ばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、無
水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸等のカルボン酸の群から選ばれた二塩基酸の単独ま
たは混合物と、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリンなどの群から
選ばれた多価アルコールの単独または混合物との縮合反
応によって得られるポリエステルポリオール樹脂類及び
例えばε−カプロラクトンを多価アルコールを用いて開
環重合して得られるようなポリカプロラクトン類が挙げ
られる。
【0023】エポキシ樹脂類としては、例えばノボラッ
ク型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン型、グリ
シジルエーテル型、グリコールエーテル型、脂肪族不飽
和化合物のエポキシ型、エポキシ化脂肪酸エステル型、
多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、ハロ
ゲン化型、レゾルシル型等のエポキシ樹脂類が挙げられ
る。
【0024】これらのポリオールの中で好ましいもの
は、上記の低分子量多価アルコール及び1分子中の水酸
基数3〜8のポリエーテルポリオール、脂肪族炭化水素
ポリオール、ポリエステルポリオールであり、特に好ま
しいのはポリエステルポリオールである。これらは、単
独で使用しても、2種以上の併用でもよい。脂肪族・脂
環族ジイソシアネートと多価アルコールは50〜200
℃、好ましくは50〜150℃で反応させる。この際溶
剤を用いても良いが、イソシアネートに不活性な溶剤を
用いた方がよい。この反応はイソシアヌレート化反応後
行うことも出来るが、好ましくは、イソシアヌレート化
反応に先立ち行う。
【0025】イソシアヌレート化反応には通常触媒が用
いられる。ここで用いられる触媒は、一般に塩基性を有
するものが好ましく、例えば第4級アンモニウム塩やそ
れらの有機弱酸塩、アルキルカルボン酸のアルキル金属
塩、金属アルコラート、アミノシリル基含有化合物等が
ある。触媒濃度は、通常、イソシアネート化合物に対し
て210ppm〜1.0%の範囲から選択される。
【0026】反応は溶媒を用いても、用いなくてもよ
い。溶媒を用いる場合は、イソシアネート基に対して不
活性な溶媒を用いるべきである。反応温度は通常20〜
160℃、好ましくは40〜130℃である。反応終点
は用いる多価アルコールにより異なるが、収率が概ね3
0%以上となる。反応が目的の収率に達したならば、例
えば、スルホン酸、燐酸、燐酸エステル等により触媒を
失活させ、反応を停止する。
【0027】未反応物ジイソシアネート及び溶剤を除去
しイソシアヌレート構造を有する高分岐ポリイソシアネ
ートの25℃における粘度は0.5〜300Pasが好
ましい。粘度が300Pasを越えると塗膜外観に悪影
響を及ぼす場合があり、0.5Pas未満であれば、本
願発明で規定するポリイソシアネート平均官能基数の範
囲が得にくい。
【0028】高分岐ブロックポリイソシアネートを得る
ために用いられるブロック剤としては、例えば、フェノ
ール、クレゾール、エチルフェノール、ブチルフェノー
ル、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、スチレン
化フェノール、オキシ安息香酸エステル等のフェノール
系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸
メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の活性
メチレン系;アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロ
ラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等
の酸アミド系;コハク酸イミド、マレイン酸イミド等の
酸イミド系;イミダゾール、2−メチルイミダゾール等
のイミダゾール系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素等の
尿素系;ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシ
ム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シク
ロヘキサノンオキシム等のオキシム系;ジフェニルアミ
ン、アニリン、アルバゾール等のアミン系;エチレンイ
ミン、ポリエチレンイミン等のイミン系;重亜硫酸ソー
ダ等の重亜硫酸塩系等があり、これらを単独あるいは、
混合してもよい。
【0029】このなかでも、フェノール系、オキシム
系、酸アミド系が好ましく、特にノニルフェノール、ス
チレン化フェノール、オキシ安息香酸エステル、アセト
オキシム、メチルエチルケトオキシム、ε−カプロラク
タムが好ましい。
【0030】上記の様なブロック剤と高分岐ポリイソシ
アネートを反応させ高分岐ブロックポリイソシアネート
を得ることが出来る。イソシアネートとブロック剤との
反応は溶剤の存在の有無に関わらず行うことが出来る。
溶剤を用いる場合、イソシアネート基に対して不活性な
溶剤を用いる必要がある。
【0031】ブロック化反応に際して、錫、亜鉛、鉛等
の有機金属塩及び3級アミン等を触媒として用いてもよ
い。反応は、一般に−20〜150℃で行うことが出来
るが、好ましくは0〜100℃である。100℃を越え
ると副反応を起こす可能性があり、他方、あまり低温に
なると反応速度が小さくなり不利である。
【0032】このようにして得られた高分岐ブロックポ
リイソシアネートは、水酸基含有アクリル樹脂、アミノ
プラスト樹脂とともに塗料の主成分を構成する。高分岐
ブロックポリイソシアネート中のブロックされたイソシ
アネート基と水酸基含有樹脂中の水酸基との当量比は、
必要とする塗膜物性により決定される。
【0033】本発明の塗料組成物は、前記水酸基含有ア
クリル樹脂(I)とアミノプラスト樹脂(II)と脂肪族
または脂環族ブロックイソシアネート(III) を(I)/
(II)/(III) =70〜80/20〜30/1〜10
(重量比)で配合して得られる。
【0034】水酸基含有アクリル樹脂(I)が70重量
%より少ないと硬化不足で耐溶剤性、耐湿性が低下し好
ましくない。逆に80重量%を越えると耐酸性、耐湿性
が低下し好ましくない。
【0035】アミノプラスト樹脂(II)が20重量%よ
り少ないと、硬化不足で耐溶剤性、耐湿性が低下し好ま
しくない。逆に30重量%を越えると耐酸性、耐湿性が
低下し好ましくない。
【0036】脂肪族または脂環族ブロックイソシアネー
ト(III) が1重量%より少ないと低温硬化性、耐溶剤
性、ブリスター性が低下するので好ましくない。逆に1
0重量%を越えると塗料の貯蔵安定性、耐熱黄変性が低
下し好ましくない。
【0037】本発明の塗料組成物は、上記水酸基含有ア
クリル樹脂(I)、上記アミノプラスト樹脂(II)及び
上記脂肪族または脂環族ブロックイソシアネート(III)
のビヒクル成分以外に溶剤、メタリック顔料、着色顔
料、染料、充填剤、塗面調整剤、流動性調整剤、紫外線
吸収剤、光安定剤、硬化触媒等を必要に応じて配合する
ことが出来る。溶剤としては、(I)〜(III) 成分を溶
解もしくは分類し得るものがよく、具体的には、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、キシレン、トルエン等の炭化
水素系、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸エ
チレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル等のエステル類、ヘキシ
ルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル等のエーテル系、メチルアルコール、エタ
ノール、イソプロパノール、ブタノール、アミルアルコ
ール、2−エチルヘキシルアルコール、シクロヘキサノ
ール等のアルコール系、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケ
トン系、例えばコスモ石油社製スワゾール310、スワ
ゾール1000、スワゾール1500等の芳香族石油溶
剤系などの溶剤の1種または2種以上を用いることが出
来る。
【0038】メタリック顔料としては、アルミニウム
粉、銅粉、ブロンズ粉等の金属粉や二酸化チタンコーテ
ィング雲母、雲母状酸化鉄、硫化ニッケル粉末、硫化コ
バルト粉末、硫化マンガン粉末、窒化チタニウム粉末等
があげられ、着色顔料、染料としては、例えば通常塗料
用として知られている金属酸化物、金属水酸化物、金属
粉、金属硫化物、硫酸塩、炭酸塩、クロム酸塩等の塩
類、カーボンブラック、有機顔料及び有機染料等があ
る。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。尚、実施例中における「部」、「%」は、重量を
基準とする。
【0040】<製造例>アクリル樹脂溶液 撹拌器、温度計、還流冷却器等の備わったフラスコに、
キシレン;50部、n−ブタノール;10部を仕込み、
加熱撹拌し、120℃に達した後、スチレン;20部、
n−ブチルアクリレート;27部、2−エチルヘキシル
メタクリレート;20部、2−ヒドロキシアクリレー
ト;10部、プラクセルFM3「ダイセル化学工業社製
商品名、ラクトン変成ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、平均分子量472、OH価119mgKOH/
g];20部、メタクリル酸;3部にアゾビスイソブチ
ロニトリル;1部を溶解した混合溶液を3時間にわたっ
て滴下した。1時間後、2時間後にアゾビスイソブチロ
ニトリルを各々0.3部添加し、更に2時間後冷却し、
キシレンを6.7部添加して固形分60%のアクリル樹
脂を得た。このアクリル樹脂の平均分子量は、20,0
00、水酸基価は72mgKOH/gであった。
【0041】<実施例1〜4及び比較例1〜4>アクリ
ル樹脂、アミノプラスト樹脂及びブロックイソシアネー
トを以下の表1の様に配合し塗料を作成し、各種試験を
行った。
【0042】<試験板の作成>ポリプロピレン板に、プ
ライマーとして、プラニットL#543プライマー(大
日本塗料社製商品名)を塗装後、wet/wetで、上
記表1の上塗塗料を塗装後、10分間セッティング後、
100℃×30分間、焼付けを行い、試験板を作成し
た。
【0043】
【表1】
【0044】注1)ヒタロイド メラミン28(日立化
成工業社製商品名、イソブチルメラミン、NV60%) 注2)デュラネートMF(旭化成工業社製商品名、イソ
シアネート数約8〜10wt%、NV60%) 注3)デュラネートTPA(旭化成工業社製商品名、イ
ソシアネート数約12.5wt%、NV80%) 注4)ガーゼにキシレンを含浸させて、塗膜上を10回
往復させて擦る。
【0045】 ○:異常なし △:僅かに光沢引け 注5)温度49±1℃、湿度98%の耐湿試験状態で、
240時間保つ。
【0046】 ○:異常なし △:僅かに光沢引け 注6)5%溶液の硫酸を30℃に加温した酸溶液中に2
時間浸漬する。
【0047】 ○:異常なし △:僅かに光沢引け 注7)ガーゼを10枚重ねて100gのおもり荷重を塗
面に乗せた状態で、30℃の乾燥炉にて2時間放置、試
験後、ガーゼを剥ぎ取る ○:異常なし △:ガーゼ目が僅かに残る 注8)100℃の乾燥炉中に240時間塗板を入れた
後、測色計(ミノルタCR300)でΔb値を測定する ○:Δb値 0.3> △:Δb値 0.3<
【0048】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は、特定の水酸基含
有アクリル樹脂、アミノプラスト樹脂、及び100℃以
下で解離反応する脂肪族または脂環族ブロックポリイソ
シアネートを特定の割合で配合することにより、貯蔵安
定性に優れ、完全一液型で95〜100℃での焼付け可
能となり、耐黄変性にも優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 淳 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 樋口 学 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 大矢 光浩 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 杉浦 初男 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂水酸基価50〜150mgKOH/
    gで重量平均分子量8,000〜40,000の水酸基
    含有アクリル樹脂(I)、アミノプラスト樹脂(II)及
    び一分子当たりのブロックイソシアネート平均官能基数
    4.5〜10である脂肪族または脂環族ブロックポリイ
    ソシアネート(III) を含む樹脂用一液型塗料組成物。
  2. 【請求項2】 水酸基含有アクリル樹脂(I)とアミノ
    プラスト樹脂(II)と脂肪族または脂環族ブロックポリ
    イソシアネート(III) の配合比が(I)/(II)/(II
    I) =70〜80/20〜30/1〜10(重量比)で
    ある請求項1記載の樹脂用一液型塗料組成物。
JP6761297A 1997-03-21 1997-03-21 樹脂用一液型塗料組成物 Pending JPH10259352A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014118430A (ja) * 2012-12-13 2014-06-30 Sumika Bayer Urethane Kk 熱硬化性塗料組成物およびその塗膜

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