JPS6337811B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6337811B2
JPS6337811B2 JP56084610A JP8461081A JPS6337811B2 JP S6337811 B2 JPS6337811 B2 JP S6337811B2 JP 56084610 A JP56084610 A JP 56084610A JP 8461081 A JP8461081 A JP 8461081A JP S6337811 B2 JPS6337811 B2 JP S6337811B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
triisocyanate
active hydrogen
component
polyol resin
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP56084610A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57198723A (en
Inventor
Yasushi Kishimoto
Teru Ide
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP56084610A priority Critical patent/JPS57198723A/ja
Publication of JPS57198723A publication Critical patent/JPS57198723A/ja
Publication of JPS6337811B2 publication Critical patent/JPS6337811B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は無黄変型ポリウレタン樹脂形成用組成
物に関するものであり、さらに詳しくいえば、
1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート
又はそのイソシアネート基を封鎖したブロツク誘
導体と、少なくとも2個の活性水素をもつ有機化
合物を含む新規な無黄変型ポリウレタン樹脂形成
用組成物に関するものである。 従来、有機ポリイソシアネートを室温又は加熱
下において活性水素をもつ化合物と反応させる
と、特に機械的強度、たわみ性、耐薬品性、光沢
などに優れた特性を有するポリウレタン樹脂を形
成することは良く知られている。したがつて、こ
の優れた特性を生かして、ポリウレタン樹脂は塗
料、接着剤、フイルム、フオーム、エラストマ
ー、シーラントなどに幅広く用いられている。 このポリウレタン樹脂はポリイソシアネートの
種類によつて黄変型と無黄変型に分類され、それ
ぞれの特徴を生かした用途に使用されている。 特に近年、脂肪族、脂環族ポリイソシアネート
を用いた無黄変型ポリウレタン樹脂は、その良好
な耐候性や光安定性及びバランスの優れた物性を
有することから、主に外装用分野で著しい伸びを
示し、特に自動車、船舶、航空機、鉄道車輛など
の車輛塗装及び構築物、木工、瓦、アルミサツ
シ、プラスチツク、スポーツ用品などの外装材塗
装の分野において、確固たる地盤を築いている。 従来よりこれら無黄変型ポリイソシアネートと
して、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネートなどの脂肪族、脂
環族ジイソシアネートあるいはこれらの誘導体が
一般に使用されている。しかしながら、これら無
黄変型の脂肪族、脂環族ポリイソシアネートは、
芳香族ポリイソシアネートに比べて、一般にその
イソシアネート基の反応性が低いために、活性水
素をもつ化合物と反応させた場合に硬化速度が劣
るという欠点を有する。この硬化速度の遅さは特
に塗装分野での塗り重ね、色分け、マスキングな
どの作業に大きく影響するので作業能率の低下を
招く主因となる。 このような硬化速度の遅さに起因する初期硬化
乾燥性の悪さを改善するために、例えば触媒を添
加する方法や芳香族ポリイソシアネートをブレン
ドする方法など、種々の方法が提案されている。
しかしながら、これらの方法によつて得られたポ
リウレタン樹脂は、本来有する耐候性、光安定
性、耐水性、耐薬品性などに優れた特性が損われ
るのを免れない。 一方、イソシアネート化合物は著るしく反応性
に富み、人体の粘膜に対して危険でありかつジイ
ソシアネートモノマーは一般に強い刺激臭を有す
るので、モノマーのままで使用することは多大な
公害防止対策を必要とし不利となる。したがつて
通常は、トリメチロールプロパンなどの低分子量
多価アルコールなどに付加させたプレポリマーな
どのいわゆるアダクト体として、蒸気圧や毒性を
減じた形で用いられる。しかしながら、これらプ
レポリマー中のジイソシアネートモノマーを完全
に除去することは工業的には因難であり、通常
0.7重量%以下の範囲で含有されている。これら
のプレポリマー中の残存ジイソシアネートモノマ
ーは微量ではあるが、塗料の配合作業や塗料作業
中に刺激臭を与え人体に悪影響をおよぼすので問
題となる場合がある。 さらにプレポリマー化することによつて、反応
性や特性の調整効果はあるものの、粘度が著しく
上昇するためにそのままでは取扱いが困難とな
り、通常溶剤で希釈して使用される。しかしなが
ら、この溶剤はポリウレタン樹脂形成に関与せず
に大気中に飛散して大気汚染を招くことにより、
また資源の浪費にもつながるので、改善が望まれ
ている。 したがつて、ポリウレタン樹脂製造工業分野に
おいては、活性水素をもつ化合物との反応性に優
れ、毒性の高い揮発成分を含有せず、かつ低粘度
の脂肪族、脂環族ポリイソシアネートの出現が大
いに要望されてきた。 本発明者らは、上記の事情に鑑み、これらのポ
リウレタン業界の要望に答えるべく鋭意研究を重
ねた結果、脂肪族の新規なトリイソシアネートの
開発に成功し、これを用いることによつてその目
的を達しうることを見出し、この知見に基づいて
本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、(A)1,3,6−ヘキサメ
チレントリイソシアネート又はそのイソシアネー
ト基を封鎖したブロツク誘導体と、(B)少なくとも
2個の活性水素をもつ有機化合物とを、(A)成分中
のイソシアネート基又はブロツクされたイソシア
ネート基と(B)成分中の活性水素のモル比が1:5
ないし5:1の範囲内になる割合で含む無黄変型
ポリウレタン樹脂形成用組成物を提供するもので
ある。 本発明において(A)成分として用いる1,3,6
−ヘキサメチレントリイソシアネート(以下トリ
イソシアネートと称す)は、下記の式で示される
化学構造を有する新規な脂肪族トリイソシアネー
トである。 このトリイソシアネートは、対応する1,3,
6−ヘキサメチレントリカルボン酸又はそのエス
テルを対応するトリヒドラジドとしたのち、対応
するアジドに変換し、これを熱分解することによ
り工業的に製造され、沸点152〜154℃/1.3mmHg
粘度7.8cp/25℃の極めて粘性の低い無色透明の
蒸留可能な液体物質である。さらに、常温付近で
は極めて低い蒸気圧しか有しておらず、有感臭は
全くないので事実上人体に対する刺激性がなく、
プレポリマーとすることなしに、また溶剤で希釈
することなしに安全に取扱いうる優れた特徴を有
しているのでそのまま使用してもポリウレタン樹
脂用硬化剤として十分な架橋性能を有する特性が
あり、さらに、イソシアネート含有率も約60%と
極めて高く、比較的少量を用いても誘導される製
品に優れた性能を付与する特性がある。もちろ
ん、ジオール、トリオールのようないわゆるアダ
クト化剤と反応させたアダクト体として使用する
ことも可能である。 また、本発明に用いる脂肪族トリイソシアネー
トは、その分子骨格中にヘテロ原子や不飽和結合
を含有していないので、それ自体熱や光に対して
安定であるばかりでなく、このトリイソシアネー
トを原料として得られるポリウレタン樹脂に耐候
性や光安定性を付与することができる。 次に、本発明において(B)成分として用いる活性
水素をもつ有機化合物は、1分子中に少なくとも
2個の活性水素をもつ有機化合物及びその重合体
であり、このようなものとしてはグリコール類、
アルカンポリオール類、ポリエーテルポリオール
類、ポリエステルポリオール類、アクリルポリオ
ール類、エポキシ樹脂類などがあげられ、さらに
果糖、ブドウ糖、シヨ糖、乳糖、2−メチルグリ
コキシドなどの単糖類又はその誘導体、トリメチ
ロールベンゼン、トリス(2−ヒドロキシルエチ
ル)イソシアヌレートなどの芳香族あるいはヘテ
ロ環族多価アルコールも含まれる。 グリコール類の具体例としては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、β,β′−ジヒド
ロキシジエチルエーテル(ジエチレングリコー
ル)、ジプロピレングリコール、1,4−ブチレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、
1,6−ヘキサメチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリプロピレン−ポリエチ
レングリコール、ポリブチレングリコールなどが
あげられ、またアルカンポリオール類としては、
例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、ヘ
キサントリオール、ペンタエリトリトール、キシ
リトール、ソルビトールなどがあげられる。 また、ポリエーテルポリオール類は、例えばグ
リセリンやプロピレングリコールなどの多価アル
コールの単独又は混合物に、エチレンオキシド、
プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド
などのアルキレンオキシドの単独又は混合物を付
加して得られる数平均分子量500〜50000のポリエ
ーテルポリオール類であり、さらにアルキレンオ
キシドにエチレンジアミン、エタノールアミンな
どの多官能化合物を反応させたポリエーテルポリ
オールも含まれる。 ポリエステルポリオール類としては、例えばコ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、
無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸などのカルボン酸の群から選ばれた
二塩基酸の単独又は混合物と、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリンなどの
群から選ばれた多価アルコールの単独又は混合物
との縮合反応によつて得られる数平均分子量500
〜50000のポリエステルポリオール樹脂類があげ
られる。 またアクリルポリオール類は、1分子中に1個
以上の活性水素をもつ重合性モノマーと、これに
共重合可能な他のモノマーを共重合させることに
よつて得られる。このようなものとしては、例え
ばアクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−2−
ヒドロキシブチルなどの活性水素をもつアクリル
酸エステル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メ
タクリル酸−2−ヒドロキシブチルなどの活性水
素をもつメタクリル酸エステル、又はグリセリン
のアクリル酸モノエステルあるいはメタクリル酸
モノエステル、トリメチロールプロパンのアクリ
ル酸モノエステルあるいはメタクリル酸モノエス
テルの群から選ばれた単独又は混合物とアクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプ
ロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸−
2−エチルヘキシルなどのアクリル酸エステル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n
−ヘキシル、メタクリル酸ラウリルなどのメタク
リル酸エステルの群から選ばれた単独又は混合物
とを、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸などの不飽和カルボン酸、アクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセト
ンアクリルアミドなどの不飽和アミド、及びメタ
クリル酸グリシジル、スチレン、ビニルトルエ
ン、酢酸ビニル、アクリロニトリルなどのその他
の重合性モノマーの群から選ばれた単独又は混合
物の存在下、あるいは非存在下において重合させ
て得られる数平均分子量500〜50000のアクリルポ
リオール樹脂類があげられる。 また、エポキシ樹脂類としては、例えばノボラ
ツク型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン
型、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル
型、グリコールエーテル型、脂肪族不飽和化合物
のエポキシ化型、エポキシ化脂肪酸エステル型、
多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル
型、ハロゲン化型、レゾルシン型などのエポキシ
樹脂類があげられる。 これらの活性水素をもつ化合物は混合使用して
もよく、さらにこれらとその他の2個以上の活性
水素をもつ化合物、例えばエチレンジアミン、ト
リメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、
m−キシリレンジアミン、ジアミノジフエニルメ
タン、イソホロンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、各種アルキレンポリアミンとアルキレンオキ
シドを付加して得られるポリアミン、N,N′−
ジメチルエチレンジアミンなどの第1級又は第2
級アミノ基含有化合物、N,N′−ジメチル尿素、
N−メチル−N′−シクロヘキシル尿素などの置
換尿素化合物、1,2−エタンジチオール、1,
6−ヘキサンジチオール、ポリエーテルポリチオ
ール、ポリエステルポリチオールなどのチオール
基含有化合物、コハク酸、アジピン酸、セバシン
酸、テレフタール酸、カルボキシル基末端ポリブ
タジエンなどのカルボキシル基含有化合物、ある
いはモノエタノールアミン、チオエタノールアミ
ン、乳酸、プロピオン酸、β−アラニンなどの1
分子中に異なる活性水素をもつ化合物などから選
ばれた1種以上の化合物を混合使用することもで
きる。 以上各種の活性水素をもつ化合物を具体的に例
示したが、本発明の活性水素をもつ化合物はこれ
らに限定されるものではなく、本発明の組成物に
用いる脂肪族トリイソシアネートと反応してウレ
タン樹脂を形成できる活性水素をもつ化合物であ
れば、いずれでも使用可能であり、また種々の組
み合わせを選択することもできる。 上記の各種活性水素をもつ化合物においては、
1分子中に2個以上の水酸基を有するポリオール
樹脂が好ましく、特に水酸基価20〜1000で数平均
分子量500〜50000のポリエステルポリオール樹脂
又はアクリルポリオール樹脂若しくはその両方の
使用が好的である。水酸基価20以下の場合にはト
リイソシアネートとの反応による架橋の密度が減
少してポリウレタン樹脂に要求される諸性能、特
に耐溶剤性が極めて不良となるし、水酸基価が
1000を起えると逆に架橋密度が増大し、ポリウレ
タン樹脂の機械的性質、特に耐衝撃性、伸びが著
るしく低下し好ましくない。また、数平均分子量
500以下の場合は、硬度と弾性とのバランスの良
いポリウレタン樹脂が得られなくなり、反対に数
平均分子量が50000以上になるとポリオール樹脂
の粘度が上昇し、多量の溶剤を使用しないとトリ
イソシアネートと相溶しなくなり、均質なポリウ
レタン樹脂が得られなくなるうえに、作業性が著
るしく低下するので好ましくない。外観と光沢に
優れ、バランスの良い物性を有するポリウレタン
樹脂を得るためには、水酸基価100〜500で数平均
分子量500〜3000の少なくとも2個の水酸基を有
するポリエステルポリオール樹脂又は水酸基価20
〜200で数平均分子量1000〜20000の少なくとも2
個の水酸基を有するアクリルポリオール樹脂若し
くはその両方の使用が特に好適である。 本発明の組成物においては、トリイソシアネー
ト又はそのブロツク体と活性水素をもつ化合物と
を、イソシアネート基又はブロツクされたイソシ
アネート基/活性水素のモル比が0.2〜5、好ま
しくは、0.5〜2、特に好ましくは0.8〜1.2の範囲
になるように混合することが重要である。上記モ
ル比が0.2より小さい場合には、耐溶剤性が極め
て不良となるし、また5を越えた場合は、機械的
強度が悪化し好ましくない。 また本発明の組成物においては、両成分を混合
する際に必要に応じて適当な溶剤、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ミネ
ラルスピリツト、ナフサなどの炭化水素類、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸−n−ブ
チル、酢酸セロソルブ、ブチル酢酸セロソルブな
どのエステル類などの群から目的及び用途に応じ
て適宜選択して使用することができる。これらの
溶剤は単独で用いてもよいし、混合して用いても
よい。 さらに目的及び用途に応じて触媒、顔料、レベ
リング剤、酸化防止剤、可塑剤、表面活性剤など
の当該技術分野で使用されている各種添加剤を混
合して使用することもできる。 本発明によるポリウレタン樹脂製造の実施態様
は通常用いられている方法、すなわち一液型や二
液型として用いる方法が好ましく、巾広い用途に
適応できる。 二液型として用いる場合は、ポリウレタン樹脂
形成直前にトリイソシアネートと活性水素をもつ
化合物、さらに目的及び用途に応じて溶剤や添加
剤を加えて本発明に係る組成物を調整し、通常室
温から120℃の範囲で使用する。かかる二液型を
塗料として使用した場合、金属、プラスチツク、
ゴム、皮革、コンクリートなどの被塗物に優れた
密着性を有するので、車輛、設備機器、建材、木
工品など広範囲な用途に応用できる。 また一液型として用いる場合は、トリイソシア
ネートのイソシアネート基をブロツク剤で封鎖し
て得られたトリイソシアネートブロツク体に、活
性水素をもつ化合物、目的及び用途に応じて溶剤
や添加剤を加えて本発明に係る組成物をあらかじ
め調整しておき、使用時加熱することによつてブ
ロツク剤を解離させてイソシアネート基を再生さ
せ、活性水素をもつ化合物と反応させてポリウレ
タン樹脂を形成させる。 本発明で用いるトリイソシアネートの遊離イソ
シアネート基を封鎖するためのブロツク剤として
は、通常当該分野で知られているものが使用で
き、このようなものとしては、例えばフエノー
ル、m−ニトロフエノール、m−クレゾール、カ
テコール、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチ
ル、ε−カプロラクタム、メチルエチルケトオキ
シム、シクロヘキサノンオキシム、メタノール、
エタノール、n−ブタノール、エチレンイミン、
重亜硫酸ソーダなどがあげられる。 上記ブロツク体の解離温度はブロツク剤の種類
によつて異なるが、一般的には120℃以上の加熱
が必要である。したがつて、一液型は電線や鋼板
などの焼付塗料としての使用に適するが、最近で
はポリウレタン樹脂をベースとする粉体塗料やエ
マルジヨン塗料分野への応用など新しい展開が期
待されている。 本発明の組成物においては、前記した活性水素
をもつ化合物の種類や組成物中のイソシアネート
基又はブロツクされたイソシアネート基/活性水
素のモル比などを調節することによつて、得られ
るポリウレタン樹脂の強度、弾性、耐薬品性、耐
溶剤性などの諸物性を目的、用途に応じて広範囲
に変化させることができる。そして、本発明の組
成物から得られるポリウレタン樹脂は塗料、接着
剤、フイルム、エラストマー、フオーム、合成皮
革、建築副資材などの種々のポリウレタン製品の
製造に使用できる。特に本発明の組成物はポリウ
レタン樹脂塗料用として極めて有用である。 ポリウレタン塗料は一般に各種被塗物への密着
性、硬度と柔軟性のバランス、耐クラツク性、耐
水性、耐薬品性、光沢、外観などが優れている
が、本発明の組成物を塗料として使用した場合に
得られるポリウレタン塗膜もこのような諸性能を
有するとともに、優れた耐光性、光安定性を有
し、さらに市販のポリウレタン塗料に比べて種々
の優れた特徴を有している。 また、本発明の組成物に用いるトリイソシアネ
ートは、前記のように蒸気圧が極めて低く、毒
性、刺激臭がほとんどないので、本発明の組成物
は安全に使用することができる。 さらに本発明で用いるトリイソシアネートは、
市販の脂肪族イソシアネート、例えばヘキサメチ
レンジイソシアネートと比較して反応性が数倍高
いので、本発明の組成物は初期硬化乾燥性の遅さ
がなく、しかも相溶性がよいうえに、得られた塗
膜は外観に優れ、その塗膜性能も市販品と同等以
上であるので車輛塗装などの作業性、外観及び塗
膜性能を重視する用途に好適である。 また本発明で用いるトリイソシアネートは粘度
が極めて低いので溶剤の使用量を減じたハイソリ
ツド型塗料あるいは活性水素をもつ化合物の選択
によつては無溶剤型塗料としての使用に適し、公
害規制対策上有利であり、省資源、省エネルギー
にも大きく寄与できる。 以上本発明の組成物についてその特長を詳細に
説明したが、さらに要約すると次のようになる。 すなわち、本発明のポリウレタン樹脂形成用組
成物は、硬化性に優れ、イソシアネート成分に起
因する毒性、刺激性がなく、ハイソリツド型で使
用できるので、人体や環境に対する公害が少なく
安全に使用でき、かつ省資源、省エネルギーに寄
与できる利点がある。さらに本発明の組成物から
形成されるポリウレタン樹脂は耐候性、光安定性
に優れ、良好な耐溶剤性、耐薬品性を有し、硬度
と弾性、機械的性能を広範に変えることができる
ので巾広い用途に適用しうるものである。 次に実施例によつて本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例によつてなんら
限定されるものではない。 参考例 1 <1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネ
ートの製造> 1,3,6−ヘキサメチレントリカルボン酸ト
リエチル602gを常法にて抱水ヒドラジンと反応
させ、1,3,6−ヘキサメチレントリカルボン
酸トリヒドラジド445gを得た。次いで塩酸存在
下、水溶液中にて亜硝酸ナトリウムと反応させて
対応するトリアジドとしたのち、ベンゼンにて抽
出し、抽出液を乾燥した。かくして得られたベン
ゼン溶液を、ベンゼン還流中へ滴下して熱分解し
た。ベンゼンを留去して得られたトリイソシアネ
ートを真空下精留すると、沸点152〜154℃/1.3
mmHgの無色透明かつ常温で無臭の1,3,6−
ヘキサメチレントリイソシアネート246gが得ら
れた。粘度:7.8cp/25℃、NCO含有率60.1重量
%(理論値60.3重量%)であつた。 参考例 2 <アクリルポリオール樹脂溶液の製造> メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル 150g メタクリル酸メチル 50g メタクリル酸−n−ブチル 150g アクリル酸−n−ブチル 25g スチレン 125g アクリル酸 15g ジエチレングリコール 25g t−ブチルパ−オキシ−2−エチルヘキサノエー
ト 50g を混合した単量体混合液をかきまぜながら2時間
で酢酸−n−ブチル1200gの還流液中に連続滴下
し、さらに5時間還流を続け重合した。 重合反応終了後、酢酸−n−ブチルの一部を留
去し固形分濃度80%に調整した。かくして得られ
たアクリルポリオール樹脂溶液は粘度6500cp/
25℃、数平均分子量1300、水酸基価92であつた。 実施例1、比較例1、2 参考例1に示したトリイソシアネートと参考例
2に示したアクリルポリオール樹脂溶液とをイソ
シアネート基/水酸基が等量になるように配合
し、これにシンナーとして酢酸エチル/トルエ
ン/酢酸ブチル/キシレン/酢酸セロソルブ(重
量比=30/30/20/15/5)の混合溶剤を加え、
フオードカツプ#4で20秒/25℃に調整して本発
明のウレタン樹脂形成用組成物を得た。 これをエアースプレーガン(IWATA W−61
型、ノズル口型10mmφ)で鉄板、ブリキ板及びガ
ラス板に乾燥膜厚50μになるように塗装し、室温
硬化(20℃/60%RH)及び20分間セツテイング
したのち、120℃/60分で焼付け、試験に供した。 また、従来品との比較のためにトリイソシアネ
ートのかわりに市販の脂肪族ポリイソシアネート
2種、すなわち (1) デルモジユールN(バイエル社製、ヘキサメ
チレンジイソシアネートビユレツト体) (2) コロネートHL(日本ポリウレタン工業(株)製、
ヘキサメチレンジイソシアネート/トリメチロ
ールプロパン付加体) についても同様の試験を行つた。組成物の性能お
よび塗膜物性を第1表に示した。
【表】
【表】 実施例2、比較例3、4 実施例1と同様の試験を市販の代表的アクリル
ポリオール樹脂であるアクリデイツクA−801(大
日本インキ化学工業(株)製、数平均分子量9500、固
形分50%、水酸基価50)を用いて行つた。活性水
素をもつ化合物成分が異なる以外は実施例1と全
く同様に試験した。 また比較例1、2で用いた市販の脂肪族ポリイ
ソシアネート2種についても同様の試験をし比較
した。結果を第2表に示した。
【表】
【表】 実施例3、比較例5、6 実施例1と同様の試験を市販のポリエステルポ
リオール樹脂であるデスモフエン651(バイエル社
製、固形分100%、水酸基価265)を用いて行つ
た。活性水素をもつ成分が異なる以外は実施例1
と全く同様に試験した。 また比較例1、2で用いた市販の脂肪族ポリイ
ソシアネート2種についても同様の試験をし比較
した。結果を第3表に示した。
【表】 実施例4〜8、比較例7、8 参考例1に示したトリイソシアネートと実施例
2で用いたアクリルポリオール樹脂溶液、アクリ
デイツクA−801とをイソシアネート基と水酸基
とのモル比が0.25、0.65、1、1.5、4になるよう
に配合し、実施例1と同様の試験を行つた。 またイソシアネート基と水酸基とのモル比が
0.05、8になるように配合した組成物にて同様の
試験を行い比較した。結果を第4表に示した。
【表】 実施例 8〜17 参考例1に示したトリイソシアネートと第5表
に示した各種活性水素をもつ化合物とをイソシア
ネート基と活性水素とが等量になるように混合
し、さらに必要に応じて酢酸エチルを加えて均一
な溶液を得た。この混合液をガラス板に塗布し
120℃で5時間加熱し硬化させた。第5表に示し
たような種々の性質を有する塗膜が得られ、外
観、光沢はいずれも極めて良好であつた。
【表】
【表】 実施例 18〜20 参考例1に示したトリイソシアネートの遊離イ
ソシアネート基と実質的に当量の第6表に示した
各種ブロツク剤とを反応させ、化学量論的に反応
が終結したことを赤外吸収スペクトルのイソシア
ネート基吸収(2230cm-1)によつて確認し各種ト
リイソシアネートブロツク体を得た。これと実施
例2で用いたアクリルポリオール樹脂溶液、アク
リデイツクA−801とをブロツクイソシアネート
基と水酸基とが実質的に当量となるように配合し
一液型組成分を得た。 上記の各組成物を塗装するにあたり、シンナー
として酢酸エチル/トルエン/酢酸ブチル/キシ
レン/酢酸セロソルブ(重量比=30/20/20/
15/5)の混合溶剤を用いて、フオードカツプ
#4で20秒/25℃に粘度調整したもの100gに対
し、ジブチルスズジラウレート0.5gを添加し均
一に混合したのち、鉄板、ブリキ板及びガラス板
に乾燥膜厚50μになるように塗装した。その後室
温で20分セツテイングしたのち、熱風循環式乾燥
器にて160℃で20分、30分および40分焼付けを行
つた。ついでこれらの試験片を20℃/65%RHに
て30分放冷したのち、同一雰囲気下で硬度及び
160℃/40分焼付けたものについてのみ塗膜物性
の試験を実施した。結果を第6表に示した。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)1,3,6−ヘキサメチレントリイソシア
    ネート又はそのイソシアネート基を封鎖したブロ
    ツク誘導体と、(B)少なくとも2個の活性水素をも
    つ有機化合物とを、(A)成分中のイソシアネート基
    又はブロツクされたイソシアネート基と(B)成分中
    の活性水素のモル比が1:5ないし5:1の範囲
    内になる割合で含む無黄変型ポリウレタン樹脂形
    成用組成物。 2 (B)成分が、水酸基価20〜1000で数平均分子量
    500〜50000の、少なくとも2個の水酸基を有する
    ポリオール樹脂である特許請求の範囲第1項記載
    の組成物。 3 ポリオール樹脂が、水酸基価100〜500で数平
    均分子量500〜3000の、少なくとも2個の水酸基
    を有するポリエステルポリオール樹脂である特許
    請求の範囲第2項記載の組成物。 4 ポリオール樹脂が、水酸基価20〜200で数平
    均分子量1000〜20000の、少なくとも2個の水酸
    基を有するアクリルポリオール樹脂である特許請
    求の範囲第2項記載の組成物。 5 (A)成分中のイソシアネート基又はブロツクさ
    れたイソシアネート基と(B)成分中の活性水素のモ
    ル比が1:2ないし2:1の範囲内にある特許請
    求の範囲第1項記載の組成物。
JP56084610A 1981-06-02 1981-06-02 Composition for forming non-yellowing type polyurethane resin Granted JPS57198723A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56084610A JPS57198723A (en) 1981-06-02 1981-06-02 Composition for forming non-yellowing type polyurethane resin

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56084610A JPS57198723A (en) 1981-06-02 1981-06-02 Composition for forming non-yellowing type polyurethane resin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57198723A JPS57198723A (en) 1982-12-06
JPS6337811B2 true JPS6337811B2 (ja) 1988-07-27

Family

ID=13835457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56084610A Granted JPS57198723A (en) 1981-06-02 1981-06-02 Composition for forming non-yellowing type polyurethane resin

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS57198723A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3610961A1 (de) * 1986-04-02 1987-10-08 Bayer Ag Thermisch verformbare pur-hartschaumstoffe, ein verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung zur herstellung von automobilinnenverkleidung
DE19502086A1 (de) * 1995-01-24 1996-07-25 Bayer Ag Bindemittelgemisch und seine Verwendung
US6894138B1 (en) * 2003-11-26 2005-05-17 Bayer Materialscience Llc Blocked polyisocyanate

Also Published As

Publication number Publication date
JPS57198723A (en) 1982-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108250390B (zh) 一种聚氨酯或聚氨酯-脲的水分散体、制备方法和用途
JP4753447B2 (ja) 水性2成分ポリウレタン被覆組成物
JPS6039100B2 (ja) ポリウレタン塗料用組成物
JPH03162469A (ja) 水‐分散性バインダー組成物、焼付け目止剤の製造法およびそれから形成した塗膜
DE4413737A1 (de) Wäßrige Dispersion auf der Basis von Polymer/Polyurethan-Harzen, Verfahren zu deren Herstellung, Überzugsmittel und deren Verwendung
WO2005082966A1 (ja) (ブロック)ポリイソシアネート組成物及びそれを用いた塗料組成物
KR100648557B1 (ko) 고 고형분의 가열건조형 에나멜용 수성 코팅제
JP5299420B2 (ja) ブロックイソシアネート含有エマルジョン組成物及びその製造方法並びに多孔質基材用水性下地処理剤及び水性焼付け型塗料組成物
JP2002537454A5 (ja)
JPH07232052A (ja) 硬化性水中油エマルジヨン、それらの製造方法およびそれらの使用
CN1432030A (zh) 水性涂料组合物
JPH041033B2 (ja)
JPH10140084A (ja) 水分散性2成分ポリウレタン塗料、その製造方法、および被塗物の塗装方法
US5925711A (en) Polyamines and their use in aqueous coating compositions
JP2003073447A (ja) 自己乳化型ポリイソシアネート組成物及びそれを用いた水性塗料
JPS6337811B2 (ja)
JP3813241B2 (ja) 低温硬化性1液型ウレタン系塗料組成物
JP2515585B2 (ja) ウレタン変性ビュ―レットポリイソシアネ―トの製造方法
JP7058571B2 (ja) 水分散ブロックポリイソシアネート組成物、水分散体、水系コーティング組成物及びコーティング基材
JP2902725B2 (ja) 耐候性に優れた無黄変型ウレタン塗料用樹脂
JP2004161941A (ja) 2液ウレタン組成物
JPH02276878A (ja) 一液型ポリウレタン熱硬化性被覆用組成物
JP2983039B2 (ja) 二液型ウレタン塗料用樹脂組成物
JP2907940B2 (ja) 二液型ウレタン塗料用樹脂組成物
JPS60260615A (ja) ポリウレタン樹脂の製造方法