JP2002080779A - 高硬化性、高固形分2液ウレタン塗料組成物 - Google Patents

高硬化性、高固形分2液ウレタン塗料組成物

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JP2002080779A
JP2002080779A JP2000266782A JP2000266782A JP2002080779A JP 2002080779 A JP2002080779 A JP 2002080779A JP 2000266782 A JP2000266782 A JP 2000266782A JP 2000266782 A JP2000266782 A JP 2000266782A JP 2002080779 A JP2002080779 A JP 2002080779A
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polyisocyanate
acid
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mpa
diisocyanate
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Yoshiyuki Asahina
芳幸 朝比奈
Hironori Katagawa
洋徳 片川
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、高硬化性かつ高樹脂分濃度
の塗料組成物の達成にある。 【解決手段】 数平均分子量1000〜5000のポリ
オール、脂肪族ジイソシアネートモノマーおよび脂環族
ジイソシアネートモノマーから選ばれる少なくとも1種
以上から誘導される粘度5000mPa・s/25℃以
下のポリイソシアネート組成物、およびエステル結合を
有する粘度200mPas/25℃以下のポリイソシア
ネートを含むことを特徴とする塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオールとポリイ
ソシアネートを用いた塗料組成物に関する。
【0002】
【従来技術】従来、ポリウレタン樹脂塗料は非常に優れ
たかとう性、耐薬品性、耐汚染性を有している上に、脂
肪族、特にヘキサメチレンジイソシアネート、脂環族、
特にイソホロンジイソシアネートから誘導された無黄変
ポリイソシアネートを硬化剤としたポリウレタン塗料は
更に耐候性が優れ、その需要は増加する傾向にある。し
かしながら、これらの2液ポリウレタン塗料は乾燥性が
遅く、作業性が劣っていた。そのため、硬化促進剤など
を添加する場合があった。硬化促進剤の使用は塗膜光
沢、密着性の低下などの他に、酸性の他の添加剤と併用
する場合に、塩基性である硬化促進剤の機能が阻害され
る場合があった。
【0003】また、地球環境に対するVOC低減化に向
けて、塗料組成物も鋭意検討されている。2液ポリウレ
タン塗料に関しては、主剤ポリオール及び硬化剤ポリイ
ソシアネートの低粘度化を行い、低VOC化が検討され
ている。ポリイソシアネートに関する先行技術として
は、分子内にエステル結合を含まないポリイソシアネー
トが特開昭57−198761号公報、特開平9−21
6930号公報などに例示されるが、更なる硬化性、高
樹脂濃度、高塗膜物性が熱望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高硬
化性かつ高樹脂分濃度の塗料組成物の達成にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、前記課題を達成し、本発明に到達した。即
ち、本発明は、 1. 数平均分子量1000〜5000以下のポリオー
ル、脂肪族、脂環族ジイソシアネートモノマーの少なく
とも1種以上から誘導される粘度5000mPa・s/
25℃以下のポリイソシアネート組成物とエステル結合
を有する粘度200mPa・s/25℃以下のポリイソ
シアネートを含むことを特徴とする塗料組成物。
【0006】2. エステル結合を含むポリイソシアネ
ートの分子量が200〜500である1.の塗料組成
物。
【0007】3. エステル結合を含むポリイソシアネ
ートが下記一般式で表される1.または2.の塗料組成
物。 R;炭素数が2〜5のアルキル基 n=1 or 2、m=0 or 1
【0008】4. ポリイソシアネート組成物がイソシ
アヌレート構造を有する1.、2.または3.の塗料組
成物。
【0009】5. ジイソシアネートモノマーがヘキサ
メチレンジイソシアネートである1.、2.、3.また
は4.の塗料組成物。である。以下詳細に本発明を述べ
る。
【0010】前記脂肪族ジイソシアネートモノマーとし
ては、炭素数4〜30のものが、脂環族ジイソシアネー
トモノマーとしては炭素数8〜30のものが好ましく、
例えば、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、
ペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘ
キサメチレン−1,6−ジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−
ビス(イソシアナートメチル)−シクロヘキサン、4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等を挙
げることが出来る。なかでも、耐候性、工業的入手の容
易さから、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HD
Iという)、イソホロンジイソシアネート(以下IPD
Iという)が好ましく、単独で使用しても、併用しても
良い。
【0011】上記ジイソシアネートモノマーからポリイ
ソシアネート組成物が誘導される。ポリイソシアネート
組成物は、例えば、ビウレット結合、尿素結合、イソシ
アヌレート結合、ウレトジオン結合、ウレタン結合、ア
ロファネート結合、オキサジアジントリオン結合等を含
む。ビウレット結合を有するポリイソシアネート組成物
は、水、t−ブタノール、尿素などのいわゆるビウレッ
ト化剤とジイソシアネートモノマーをビウレット化剤/
ジイソシアネートモノマーのイソシアネート基のモル比
が約1/2〜約1/100で反応させた後、ジイソシア
ネートモノマーを除去精製し得られる。その具体例とし
ては特開昭53−106797号公報、特開昭55−1
1452号公報、特開昭59−95259号公報などが
ある。
【0012】イソシアヌレート結合を有するポリイソシ
アネート組成物は、例えば触媒などにより環状3量化反
応を行い、転化率が約5〜約80wt%になった時に反
応を停止し、未反応ジイソシアネートを除去精製して得
られる。この際に、1〜6価のアルコール化合物を併用
することができる。その具体例としては、特開昭55−
38380号公報、特開昭57−78460号公報、特
開昭57−47321号公報、特開昭61−11137
1号公報、特開昭64−33115号公報、特開平2−
250872号公報、特開平6−312969号公報等
がある。
【0013】ウレタン結合を有するポリイソシアネート
組成物は、例えばトリメチロールプロパンなどの2〜6
価のアルコール系化合物とジイソシアネートモノマーを
アルコール系化合物の水酸基/ジイソシアネートモノマ
ーのイソシアネート基のモル比が約1/2〜約1/10
0で反応させた後、ジイソシアネートモノマーを除去精
製し得られる。好ましいポリイソシアネート組成物はイ
ソシアヌレート構造を有している。イソシアヌレート構
造は耐熱性があり、耐候性も良好であり好ましい。
【0014】ポリイソシアネート組成物の粘度は300
〜5,000mPa・s/25℃が好ましく、更に好ま
しくは300〜2,000mPa・s/25℃であり、
特に好ましくは300〜1,500mPa・s/25℃
である。本発明に用いるエステル結合を有するポリイソ
シアネートとは、分子内にエステル結合を有しているポ
リイソシアネートである。このポリイソシアネートは脂
肪族ポリイソシアネートであるが、エステル結合により
イソシアネート基の反応性が高められている。分子量は
200〜500が好ましい。分子量が200未満である
とこれを使用した塗膜の機械的強度が低下し、500を
越えると低粘度化の効果が低減する傾向がある。
【0015】本発明に用いるポリイソシアネートは好ま
しくは下記一般式で示される。 R;炭素数が2〜5のアルキル基 n=1 or 2、m=0 or 1
【0016】前記ポリイソシアネートはトリイソシアネ
ートが好ましく、アミノ酸を粗原料として製造できる。
このアミノ酸としては、例えば2,5−ジアミノ吉草
酸、2,6−ジアミノヘキサン酸、アスパラギン酸、グ
ルタミン酸などがある。これらのアミノ酸のカルボキシ
ル基は、例えばエタノールアミンなどのアルカノールア
ミンでエステル化される。これらアミノ酸、アルカノー
ルアミンのアミノ基は予め塩酸などにより塩酸塩として
も良い。得られるエステル基を有するアミンまたはその
塩酸塩はホスゲン化などによりポリイソシアネートにな
る。
【0017】この様なポリイソシアネートの好ましい具
体例としては、特公平4−1033号公報に開示されて
いるビス(2−イソシアネートエチル)2−イソシアネ
ートグルタレート(分子量311、以下グルタミン酸エ
ステルトリイソシアネートと言う)、特開昭53−13
5931号公報に開示されているリジンエステルトリイ
ソシアネート(分子量267)などが挙げられる。本発
明のポリイソシアネート組成物とエステル基含有ポリイ
ソシアネートの混合比率は9/1〜1/9質量比が好ま
しく、より好ましくは8/2〜2/8である。前記比が
9/1を越えると、乾燥性、低粘度化が十分でなく、1
/9を下回ると塗膜の機械的物性が低下する場合があ
る。
【0018】前記ポリイソシアネート混合物はイソシア
ネート基をブロック剤で封鎖し、ブロックイソシアネー
トとすることもできる。そのブロック剤としては、例え
ば、アルコール系、アルキルフェノール系、フェノール
系、活性メチレン、メルカプタン系、酸アミド系、酸イ
ミド系、イミダゾール系、尿素系、オキシム系、アミン
系、イミド系、ピラゾール系化合物等がある。
【0019】より具体的なブロック化剤の例を下記に示
す。 (1)メタノール、エタノール、2−プロパノール、n
−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−
ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトカシ
エタノール、2−ブトキシエタノールなどのアルコール
類 (2)アルキルフェノール系;炭素原子数4以上のアル
キル基を置換基として有するモノおよびジアルキルフェ
ノール類であって、例えばn−プロピルフェノール、i
−プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec
−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキ
シルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−
オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等のモノア
ルキルフェノール類、ジ−n−プロピルフェノール、ジ
イソプロピルフェノール、イソプロピルクレゾール、ジ
−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、
ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェ
ノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−
ノニルフェノール等のジアルキルフェノール類
【0020】(3)フェノール系;フェノール、クレゾ
ール、エチルフェノール、スチレン化フェノール、ヒド
ロキシ安息香酸エステル等 (4)活性メチレン系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジ
エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチ
ルアセトン等 (5)メルカプタン系;ブチルメルカプタン、ドデシル
メルカプタン等 (6)酸アミド系;アセトアニリド、酢酸アミド、ε−
カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラク
タム等
【0021】(7)酸イミド系;コハク酸イミド、マレ
イン酸イミド等 (8)イミダゾール系;イミダゾール、2−メチルイミ
ダゾール等 (9)尿素系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素等 (10)オキシム系;ホルムアルドオキシム、アセトア
ルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキ
シム、シクロヘキサノンオキシム等
【0022】(11)アミン系;ジフェニルアミン、ア
ニリン、カルバゾール、ジーn−プロピルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン等 (12)イミン系;エチレンイミン、ポリエチレンイミ
ン等 (13)ピラゾール系;ピラゾール、3−メチルピラゾ
ール、3,5−ジメチルピラゾール等がある。
【0023】本発明に用いるブロック剤は、アルコール
系、オキシム系、酸アミド系、活性メチレン系から選ば
れる少なくとも1種が好ましく、更に好ましくはアルコ
ール系、オキシム系、活性メチレン系である。ブロック
剤は2種以上混合しても良い。前記ポリイソシアネート
混合物は少なくともポリオールと混合されて、本発明の
塗料組成物となる。
【0024】前記ポリオールとは例えば、アクリルポリ
オール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオ
ール、エポキシポリオールなどが挙げられる。アクリル
ポリオールとしては、例えば、アクリル酸−2−ヒドロ
キシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、ア
クリル酸−2−ヒドロキシブチル等の活性水素を持つア
クリル酸エステル、またはグリセリンのアクリル酸モノ
エステルあるいはメタクリル酸モノエステル、トリメチ
ロールプロパンのアクリル酸モノエステルあるいはメタ
クリル酸モノエステルの群から選ばれた単独または混合
物と、
【0025】アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アク
リル酸−2−エチルヘキシルなどのアクリル酸エステ
ル、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル
酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒド
ロキシブチル、メタクリル酸−3−ヒドロキシプロピ
ル、メタクリル酸−4−ヒドロキシブチル等の活性水素
を持つメタクリル酸エステル、またはメタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、
メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、
メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸ラウリル等
のメタクリル酸エステルの群から選ばれた単独または混
合物とを必須成分とし、
【0026】アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸等の不飽和カルボン酸、アクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド等の不飽和アミド、及びメタクリル酸グリシジル、ス
チレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、フマル酸ジブチル、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基
を有するビニルモノマー等のその他の重合性モノマーの
群から選ばれた単独または混合物の存在下、あるいは非
存在下において重合させて得られるアクリルポリオール
が挙げられる。
【0027】ポリエステルポリオールとしては、例えば
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、無水
マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸等のカルボン酸の群から選ばれた二塩基酸の単独また
は混合物と、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
トリメチロールプロパン、グリセリンなどの群から選ば
れた多価アルコールの単独または混合物との縮合反応に
よって得られるポリエステルポリオール及び例えばε−
カプロラクトンを多価アルコールを用いて開環重合して
得られるようなポリカプロラクトン類等が挙げられる。
これらのポリエステルポリオールは芳香族ジイソシアネ
ート、脂肪族、脂環族ジイソシアネート及びこれらから
得られるポリイソシアネートで変成することができる。
この場合、特に脂肪族、脂環族ジイソシアネート及びこ
れらから得られるポリイソシアネートが耐候性、耐黄変
性などから好ましい。
【0028】ポリエーテルポリオール類としては、多価
ヒドロキシ化合物の単独または混合物に、例えばリチウ
ム、ナトリウム、カリウムなどの水酸化物、アルコラー
ト、アルキルアミンなどの強塩基性触媒を使用して、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド、シクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサ
イドなどのアルキレンオキサイドの単独または混合物を
付加して得られるポリエーテルポリオール類、更にエチ
レンジアミン類等の多官能化合物にアルキレンオキサイ
ドを反応させて得られるポリエーテルポリオール類及
び、これらポリエーテル類を媒体としてアクリルアミド
等を重合して得られる、いわゆるポリマーポリオール類
等が含まれる。
【0029】前記多価ヒドロキシ化合物としては、 (1) 例えばジグリセリン、ジトリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールな
ど (2) 例えばエリトリトール、D−トレイトール、L
−アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビ
トール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール
等糖アルコール系化合物 (3) 例えばアラビノース、リボース、キシロース、
グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトー
ス、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース
等の単糖類
【0030】(4) 例えばトレハロース、ショ糖、マ
ルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトー
ス、メリビオースなどの二糖類 (5) 例えばラフィノース、ゲンチアノース、メレチ
トースなどの三糖類 (6) たとえはスタキオースなどの四糖類 などがある。
【0031】好ましいポリオールはアクリルポリオー
ル、ポリエステルポリオールであり、特にアクリルポリ
オールが好ましい。ポリオールの分子量は1000〜5
000である。分子量が5000を越えると、ポリオー
ルの粘度が増加し、高樹脂濃度の達成が困難になり、分
子量が1000未満となると、硬化した塗膜の機械物性
が低下する場合がある。ポリオールの水酸基価は30〜
300mgKOH/gが好ましく、より好ましくは30
〜200mgKOH/gである。必要に応じて、酸価を
持つことができる。
【0032】上記のポリイソシアネート組成物、エステ
ル結合を有するポリイソシアネートとポリオールが混合
されて、本発明の塗料組成物となる。ポリイソシアネー
ト組成物、ポリイソシアネートとポリオールの混合は、
前記の全ポリイソシアネートのイソシアネート基とポリ
オールの水酸基の当量比率で決定される。前記イソシア
ネート基と水酸基の当量比率は5/1〜1/5が好まし
く、より好ましくは5/3〜3/5、更に好ましくは5
/4〜4/5である。
【0033】また、用途、目的に応じて各種溶剤、添加
剤を用いることができる。溶剤としては例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸セロソ
ルブなどのエステル類、ブタノール、イソプロピルアル
コールなどのアルコール類、トルエン、キシレン、シク
ロヘキサン、ミネラルスピリット、ナフサなどの炭化水
素類などの群から目的及び用途に応じて適宜選択して使
用することができる。これらの溶剤は単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0034】また、必要に応じて硬化促進剤例えば錫、
亜鉛、鉛等のカルボン酸等の有機金属化合物、酸化防止
剤例えばヒンダードフェノール等、紫外線吸収剤例えば
ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン等、顔料例えば、
酸化チタン、カーボンブラック、インジゴ、キナクリド
ン、パールマイカ等、金属粉顔料例えばアルミ等、レオ
ロジーコントロール剤例えばヒドロキシエチルセルロー
ス、尿素化合物等を添加してもよい。
【0035】本発明の塗料組成物中のポリオール、ポリ
イソシアネート組成物とポリイソシアネートの合計質量
割合である樹脂分濃度は60wt%以上、更には70w
t%以上を達成できる。この様に調整された塗料組成物
は接着剤などにも使用できるが特に塗料としてロール塗
装、カーテンフロー塗装、スプレー塗装、電着塗装など
により、鋼板、表面処理鋼板などの金属及びプラスチッ
ク、セメント、ケイ酸カルシウム、石膏などの無機材料
などの素材にプライマーまたは上中塗りとして、防錆鋼
板を含むプレコートメタル、自動車塗装など更には、カ
チオン電着、アニオン電着などに美粧性、耐候性、耐酸
性、防錆性、耐チッピング性などを付与するために有用
である。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、実施例に基づいて本発明
を更に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限
定されるものではない。 (粘度測定)株式会社トキメックのE型粘度計を用いて
25℃で測定した。 (ゲル分率)ポリプロピレン板上に樹脂膜厚50μmに
なるようにアプリケーター塗装を行い、20℃、湿度6
5Rh%で24Hr放置した硬化塗膜を、アセトンに2
0℃で24時間浸漬した時の未溶解部分重量の浸漬前重
量に対する値を計算し、80%未満は×、80%以上9
0%未満は○、90%以上は◎で表した。
【0037】(耐衝撃性評価)耐衝撃性はデュポン式耐
衝撃試験器を用いて20℃で評価した。受け台に120
℃、30分で焼き付けた、厚さ50μm塗膜が形成され
た鋼板を置き、撃心(半径1/2インチ)を設置し50
0gの荷重を40cmの高さから撃心に向かって落下さ
せ、塗膜の状態を観察した。塗膜に異常が認められた場
合を×、認められなかった場合を○とした。
【0038】
【実施例1】アクリルポリオール100部(日立化成の
ヒタロイド3083−70B、樹脂分濃度70wt%、
樹脂分当たりの水酸基価100mgKOH/g、樹脂数
平均分子量3300)、HDI系イソシアヌレート型ポ
リイソシアネート組成物デュラネートTPA−100
(旭化成工業の商品名、粘度1350mPa・s/25
℃)17部、リジントリイソシアネート(粘度20mP
a・s/25℃、分子量267)2.8部を配合した。
樹脂分濃度は75wt%であり、粘度11800mPa
・s/25℃、ゲル分率 ○、耐衝撃性は○であった。
【0039】
【実施例2】アクリルポリオール100部(日立化成の
ヒタロイド3083−70B)、デュラネートTPA−
100 11.3部、リジントリイソシアネート5.6
部を配合した。樹脂分濃度は74wt%であり、粘度9
200mPa・s/25℃、ゲル分率○、耐衝撃性は○
であった。
【0040】
【実施例3】アクリルポリオール100部(日立化成の
ヒタロイド3083−70B)、デュラネートTPA−
100 5.7部、リジントリイソシアネート8.4部
を配合した。樹脂分濃度は74wt%であり、粘度78
00mPa・s/25℃、ゲル分率○、耐衝撃性は○で
あった。
【0041】
【比較例1】アクリルポリオール100部(日立化成の
ヒタロイド3083−70B)、デュラネートTPA−
100 22.7部を配合した。樹脂分濃度は76wt
%であり、粘度14300mPa・s/25℃、ゲル分
率×、耐衝撃性は○であった。
【0042】
【比較例2】アクリルポリオール100部(日立化成の
ヒタロイド3083−70B)、リジントリイソシアネ
ート11.2部を配合した。樹脂分濃度は73wt%で
あり、粘度6200mPa・s/25℃、ゲル分率○、
耐衝撃性は×であった。
【0043】
【発明の効果】本発明の塗料組成物は硬化が速く、かつ
樹脂分濃度が高く、VOCを低減化でき、これにより得
られた塗膜は耐候性、耐衝撃性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 CA05 CB04 CB07 CC02 DA01 DB03 DB07 DF01 DF12 DF16 DF20 DF22 DG01 DG03 DG04 DG05 DG14 DG15 DG18 DG23 DH02 DH06 DK02 DP03 DP18 DQ05 DQ12 EA07 GA55 GA62 HA01 HA07 HA08 HA14 HB06 HB07 HB08 HB09 HB12 HC03 HC17 HC22 HC34 HC35 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 HC73 HD03 HD05 HD06 HD07 HD08 HD12 HD15 KA01 KB02 KB03 KC08 KC17 KC18 KD02 KE02 QA05 RA07 4J038 DG111 DG131 DG161 DG191 DG271 DG291 DG301 GA03 GA06 MA14 NA03 NA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)数平均分子量1000〜5000
    のポリオール、(2)脂肪族ジイソシアネートモノマー
    および脂環族ジイソシアネートモノマーから選ばれる少
    なくとも1種以上から誘導される粘度5000mPa・
    s/25℃以下のポリイソシアネート組成物、および
    (3)エステル結合を有する粘度200mPa・s/2
    5℃以下のポリイソシアネートを含むことを特徴とする
    塗料組成物。
  2. 【請求項2】 エステル結合を含むポリイソシアネート
    の分子量が200〜500である請求項1記載の塗料組
    成物。
  3. 【請求項3】 エステル結合を含むポリイソシアネート
    が下記一般式で表される請求項1または2記載の塗料組
    成物。 R;炭素数が2〜5のアルキル基 n=1 or 2、m=0 or 1
  4. 【請求項4】 ポリイソシアネート組成物がイソシアヌ
    レート構造を有する請求項1、2または3記載の塗料組
    成物。
  5. 【請求項5】 ジイソシアネートモノマーがヘキサメチ
    レンジイソシアネートである請求項1、2、3または4
    記載の塗料組成物。
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