JPH10259066A - 耐火物用結合剤組成物 - Google Patents
耐火物用結合剤組成物Info
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Abstract
提供すること。 【解決手段】 ノボラック型フェノール樹脂に、モンモ
リロナイト粘土の有機誘導体を内添してなることを特徴
とする耐火物用結合剤組成物。
Description
組成物に関するものであり、特に不定形耐火組成物の保
存安定性を良好にするフェノール樹脂系結合剤の組成物
に関するものである。
て、フェノール樹脂を結合剤として使用した黒鉛含有の
不定形耐火煉瓦の使用量が増えている。これに伴い、主
に上記製鋼設備の炉壁、炉底の補修などに用いられる不
定形耐火物にも、黒鉛、マグネシア、アルミナなどの骨
材に、フェノール樹脂を結合剤として配合したものを用
いるケースが増えてきている。この用途に用いられるフ
ェノール樹脂をベースとした結合剤の代表的な例を挙げ
ると、固形あるいは粉末のフェノール樹脂を、高級アル
コールなどの湿潤剤と併用したもの、ノボラック型フェ
ノール樹脂を予め多価アルコールに溶解したもの、水溶
媒の液状レゾール樹脂、多価アルコール溶剤の液状レゾ
ール樹脂などである。
合、各種骨材と結合剤とが混練されてから使用されるま
での期間が、3ヶ月以上もかかるケースがある。このよ
うな場合は、上記に挙げた従来の結合剤を用いると、混
練物が保存中に固まってしまったり、あるいは骨材と結
合剤とが分離してしまい、使用できなくなり廃棄するケ
ースがある。特に、マグネシアなどの塩基性骨材を含有
する不定形耐火組成物の場合はこの傾向が強く、一般的
にライフの短い傾向にあるレゾール樹脂は使用できない
ケースが多く、そしてノボラック樹脂を使用した不定形
耐火組成物の場合についても、ライフについての需要家
の要求を充分満足できるものが無く、ロングライフを実
現できる結合剤組成物が強く望まれている。
欠点を克服すべく鋭意研究した結果、ノボラック型フェ
ノール樹脂にモンモリロナイト粘土の有機誘導体を内添
することにより、不定形耐火組成物の流動性を損なうこ
となく、骨材と結合剤の分離、や混練物の固結を防止で
き、ロングライフを実現できることを見いだし、本発明
に至ったものである。
フェノール樹脂にモンモリロナイト粘土の有機誘導体を
内添することを特徴とする耐火物用結合剤組成物に関す
るものである。本発明で使用されるノボラック型フェノ
ール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類を酸性触媒で
重縮合させることによって得られる樹脂である。
ール、o−,m−あるいはp−クレゾール、キシレノー
ル、パラターシャリーブチルフェノール、パラオクチル
フェノール、パラノリルフェノール、パラクミルフェノ
ール、カテコール、レゾルシン、アルキルフェノール
類、ビスフェノール類などで、これらを単独あるいは、
2種以上を混合して使用しても良く、特にこれらに限定
されるものではない。アルデヒド類としては、ホルムア
ルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒドな
どまたは、これらのアルデヒドの発生源となる物質、あ
るいはこれらのアルデヒド類の溶液などで、これらを単
独あるいは2種以上を混合して使用しても良く、これら
に限定されるものではない。触媒としては、蓚酸、酢
酸、フェノールスルホン酸、p−トルエンスルホン酸な
どの有機酸や、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機
酸、又は酸性の金属塩などで、これらを単独あるいは2
種以上を混合して使用しても良く、これらに限定される
ものではない。
状、固形状、粉末状いずれでも良い。液状ノボラック型
フェノール樹脂は、ノボラックを予め有機溶剤に溶解し
たものである。また固形状又は粉末状ノボラック型フェ
ノール樹脂を使用する場合は、有機溶剤を同時に使用す
る。有機溶剤としては、アルコール類、グリコール類、
トリオール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ケ
トンエステル類、ケトンエーテル類、エステルエーテル
類、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤など
のうち1種または2種以上の組み合わせが使用できる
が、中でもグリコール類、トリオール類などの多価アル
コール類が最も好ましい。多価アルコール類としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタ
ンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパンなどが挙げら
れ、これらを単独あるいは2種以上組み合わせて使用す
ることができる。
ールとホルムアルデヒドを原料とし、蓚酸の酸性物質を
触媒として用いて反応させた後、トリエチレングリコー
ル等の多価アルコールを添加し、樹脂分40%程度に調
整した液状ノボラック型フェノール樹脂に、モンモリロ
ナイト粘土の有機誘導体を添加し、耐火物用結合剤組成
物を得る。
機誘導体の配合比率は、フェノール樹脂分に対して0.
1〜2.5%、好ましくは0.2〜1.5%である。添
加するモンモリロナイト粘土の有機誘導体の配合量が少
ない場合、モンモリロナイト粘土の有機誘導体の効果が
充分でなく、耐火骨材を配合した不定形耐火組成物とし
たとき、耐火骨材と結合剤の分離、あるいは混練物の固
結が起きる恐れがある。また、モンモリロナイト粘土の
有機誘導体の配合量が多すぎる場合、耐火骨材を配合し
た不定形耐火組成物としたとき、不定形耐火組成物の熱
時での流動性が損なわれ、耐火物の物性に悪影響を与え
る。また、モンモリロナイト粘土の有機誘導体の分散性
は、不定形耐火物の極性によって変化する。従って、目
的とする不定形耐火組成物で使用する溶剤の極性に対応
して、適切な極性を持ったものを選んで使用しなければ
ならない。モンモリロナイト粘土の有機誘導体は、モン
モリロナイト粘土を、例えばトリエチルアミンなどの第
3級アミンと塩酸塩など酸との塩により化学修飾したも
の等である。
は、これを直接液状ノボラック型フェノール樹脂中に添
加すると、ダマ状になり均一に分散しにくい。その為、
予め使用する溶媒に分散させ、添加混合することが望ま
しい。使用するノボラック型フェノール樹脂が粉末状の
場合、粉砕時に添加混合することによって、樹脂中に均
一に分散混合させる。また、モンモリロナイト粘土の有
機誘導体を、ノボラック型フェノール樹脂に内添せず
に、直接不定形耐火組成物に配合しても同様な効果が得
られる。しかし、配合量が微量であるので配合のバラツ
キが生じ易く、分散性も悪く、一定した効果が得られに
くい。モンモリロナイト粘土の有機誘導体を、予めノボ
ラック型フェノール樹脂に内添しておけば、配合量は一
定であり分散性も良い。本発明の耐火物用結合剤組成物
には、その重合性や物性を損なわない限りにおいて、他
の重合体、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤などの添加剤
を添加導入することができる。
載されている「部」及び「%」は全て「重量部」及び
「重量%」を示す。
ラスコ中に、フェノール1000部、37%ホルマリン
520部、及び蓚酸10部を入れ、還流条件下で3時間
反応させた。ついで所望の水分量及び遊離フェノール量
以下となるまで減圧条件下で脱水及び脱フェノールを行
った。その後、系内を常圧に戻してトリエチレングリコ
ール1000部を添加混合し、樹脂分が47%の液状ノ
ボラック型フェノール樹脂を収量1900部で得た。つ
いでモンモリロナイト粘土の有機誘導体「BENTON
E SD−2」(NLChemicals社製)9部を、予めエチ
レングリコール200部に混合分散させたものを添加混
合し、液状ノボラック型フェノール樹脂を2109部得
た。この樹脂は粘度が35ポイズ/25℃であった。
ラスコ中に、フェノール1000部、37%ホルマリン
520部、及び蓚酸10部を入れ、還流条件下で3時間
反応させた。次いで所望の水分量及び遊離フェノール量
以下となるまで減圧条件下で脱水及び脱フェノールを行
った。その後、系内を常圧に戻してトリエチレングリコ
ール1000部を添加混合し、樹脂分が47%の液状ノ
ボラック型フェノール樹脂を収量1900部で得た。つ
いでモンモリロナイト粘土の有機誘導体「BENTON
E SD−2」(NLChemicals社製)2部を、予めエチ
レングリコール200部に混合分散させたものを添加混
合し、液状ノボラック型フェノール樹脂を2102部得
た。この樹脂は粘度が32ポイズ/25℃であった。
ラスコ中に、フェノール1000部、37%ホルマリン
520部及び、蓚酸10部を入れ、還流条件下で3時間
反応させた。ついで所望の水分量及び遊離フェノール量
以下となるまで減圧条件下で脱水及び脱フェノールを行
った。その後、系内を常圧に戻してトリエチレングリコ
ール1000部を添加混合し、樹脂分が47%の液状ノ
ボラック型フェノール樹脂を収量1900部で得た。つ
いでモンモリロナイト粘土の有機誘導体「BENTON
E SD−2」(NLChemicals社製)13部を、予めエ
チレングリコール200部に混合分散させたものを添加
混合し、液状ノボラック型フェノール樹脂を2113部
得た。この樹脂は粘度が39ポイズ/25℃であった。
ラスコ中に、フェノール1000部、37%ホルマリン
520部、及び蓚酸10部を入れ、還流条件下で3時間
反応させた。ついで所望の水分量及び遊離フェノール量
以下となるまで減圧条件下で脱水及び脱フェノールを行
った。その後、系内を常圧に戻してトリエチレングリコ
ール1000部を添加混合し、樹脂分が47%の液状ノ
ボラック型フェノール樹脂を収量1900部で得た。
アクリンカーの微粒品(粒径0.3mm〜1.0mm)
400部、及びマグネシアクリンカーの微粉品(粒径
0.3mm以下)600部、上記結合材組成物200部
を入れ、室温(25℃)で5分間混練して不定形耐火組
成物を得た。上記不定形耐火組成物を100mmφの容
器に流し込み、室温(25℃)で7日間保存し、分離状
態を観察した。また、JIS R 5201に定められた
モルタルフロー試験機を使用し、混練直後の不定形耐火
組成物の室温での流動性を測定した。更に熱時の特性と
して、上記不定形耐火組成物100gを、ビニールのシ
ートにくるみ、内温1000℃の電気炉内で、20cm
×20cm×1cmのセラミックプレートの上に落下さ
せ、流動性が無くなるまで放置し、広がった組成物の直
径を測定した。またこの時、セラミックプレートと硬化
した不定形耐火組成物との接着性を観察した。
うに、モンモリロナイト粘土の有機誘導体を配合しなか
った場合、熱間での流動性は長く、接着強度も強いが、
骨材の粒度の粗いものが下に、細かいものが上へと分離
する。ひどい場合、液が上層に出現する。これに対し
て、実施例1、2、3のように、モンモリロナイト粘土
の有機誘導体を適量配合した場合、骨材、液の分離も起
こらず、モンモリロナイト粘土の有機誘導体を配合しな
かった場合と同等の熱間特性を示す。
ロナイト粘土の有機誘導体を内添することによって、不
定形耐火組成物の熱間特性を損なうことなく保存安定性
の良好な耐火物用結合剤組成物が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 ノボラック型フェノール樹脂に、モンモ
リロナイト粘土の有機誘導体を内添してなることを特徴
とする耐火物用結合剤組成物。 - 【請求項2】 モンモリロナイト粘土の有機誘導体の割
合が、フェノール樹脂分に対して0.1〜2.5%である
請求項1記載の耐火物用結合剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06455197A JP3853008B2 (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 耐火物用結合剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH10259066A true JPH10259066A (ja) | 1998-09-29 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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-
1997
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