JPH10256705A - プリント配線基板の製造方法、配線形成方法ならびに配線修正方法、および、配線修正支援装置 - Google Patents

プリント配線基板の製造方法、配線形成方法ならびに配線修正方法、および、配線修正支援装置

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JPH10256705A
JPH10256705A JP5920897A JP5920897A JPH10256705A JP H10256705 A JPH10256705 A JP H10256705A JP 5920897 A JP5920897 A JP 5920897A JP 5920897 A JP5920897 A JP 5920897A JP H10256705 A JPH10256705 A JP H10256705A
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wiring
hole
forming
resist layer
resist
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JP5920897A
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Chie Yoshizawa
千絵 吉澤
Naoya Kitamura
直也 北村
Yoshihide Yamaguchi
欣秀 山口
Akiyoshi Kadoya
明由 角屋
Makio Watabe
真貴雄 渡部
Hiroyuki Tenmyo
浩之 天明
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高密度、高アスペクト比の垂直配線を有するプ
リント配線基板を、容易かつ歩留まりよく得る。 【解決手段】第2のレジスト層16を覆うように第1の
レジスト層21を形成した後(b,c)、導体の充填が
不十分な第2の貫通孔19の上の第1のレジスト層21
をレーザ照射(d)により分解除去して第2の貫通孔1
9に達する第1の貫通孔19bを形成し(e)、この第
1の貫通孔19bを介して開口した第2の貫通孔19に
導体を充填して垂直配線23を形成する(f)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板の製造方
法および修正方法に係り、特に、民生実装機器または通
信用ATM(Asynchronous Transfer Mode)交換機等の
製造に用いられる低コスト、高密度なMCM−L(Mult
i-Chip Module - L)基板に適する、垂直微細配線の形
成方法、該方法を用いるプリント配線基板の製造方法、
該基板における垂直微細配線の修正方法、および、該修
正方法に用いられる配線修正支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高機能化、高性能、小
型化等の動きに伴い、配線が高密度化され、微細配線構
造を持つ基板の製造方法の開発が進められてきた。
【0003】例えば、高密度で低コストなMCM−L基
板の製造方法として、特開平4-148590号公報に
は、絶縁膜に感光性樹脂を用いフォトリソグラフィによ
りビアホールを形成するフォトビア法SLC(Surface
Laminar Circuits)が記載されている(第一の従来技
術)。SLC法は、露光、現像によって配線を形成する
ため、低コストで高密度な基板の製造方法である。
【0004】LSI(Large Scale Integration)の高
集積化に伴い、多端子のLSIを小面積で基板に高密度
実装するために、基板の側に従来よりさらに高密度な微
細配線を形成する必要が生じてきた。このためには、層
間接続のためのビアを小径化し、その配線間距離を狭く
しなければならない。配線間距離を狭めるためには、耐
マイグレーション性を確保するため絶縁膜を厚くし、ア
スペクト比の高いビアを形成しなければならない。
【0005】しかし、上述の第一の従来技術は、微細な
ビアホールを一括して形成できるためコスト面で非常に
有利である反面、光の透過する絶縁膜厚に限界があるた
め、高アスペクト比のビアを形成することができない。
また、感光性樹脂は、一般的な熱硬化性樹脂に比べて耐
熱性、信頼性、耐めっき性等の絶縁膜特性が低い。
【0006】そこで、特開平6-334343号公報お
よび特開平6-85464号公報に記載されているよう
に、水平配線と層間接続を目的とするスタッドビアとか
らなる配線構造をもつ基板上に、絶縁膜をコンプレッシ
ョンモールド法によって形成する方法が提案されてい
る。このコンプレッションモールド法による基板製造技
術は、上述のSLC法に比べて、さらに高密度化が実現
できる(第二の従来技術)。
【0007】この第二の従来技術は、銅張り積層板上に
エッチングによって水平配線を形成した後、図5に示す
ように、水平配線上部に層間接続のための垂直配線を銅
めっきによって配線形成する、セミアディティブ法によ
るものである。
【0008】この方法では、層間接続を目的とした垂直
配線35は、基板表面に水平配線1および下地導電膜2
を形成した後、さらに図5(a)に示すように感光性レ
ジスト32を塗布し、図5(b)に示すようにフォトマ
スク34を介して露光、現像して所定の位置のレジスト
27を除去し(図5(c))、次いで、下地導電膜2の
レジスト27に覆われていない表面に電気めっきするこ
とにより形成される(図5(d))。この後、レジスト
27を剥離し(図5(e))、露出した下地導電膜2を
エッチング除去すれば、図5(f)に示すような、水平
配線1と垂直配線35とを有する配線基板が得られる。
【0009】この方法によれば、SLC法に比べてより
微細な、高アスペクト比の垂直配線35を形成すること
ができ、絶縁膜に感光性樹脂を用いる必要もない。しか
し、垂直配線35は、めっきによって形成するため、配
線を微細化する程、配線未形成箇所が増加するという問
題がある。この配線未形成箇所は、通常、レーザ加工技
術により修復しなければならない。
【0010】レーザ加工技術により配線を形成する方法
としては、特開昭63-164240号公報、特開平1-
257351号公報、特開平5-36840号公報に記
載されているLSI配線の形成方法のように、シリコン
ウエハ上の絶縁膜に真空中でイオンビームによって複数
の穴をあけ、配線の一部を露出させた後、そこにレーザ
CVD(化学蒸着)により配線を形成するという方法が
ある(第三の従来技術)。
【0011】この第三の従来技術では、膜厚が約1〜5
μmの範囲の絶縁膜に高アスペクト比の接続穴をあける
ことができる。しかし、穴開けされる絶縁膜は無機膜
(SiO2)であり、有機膜ではない。この方法では、
穴のアスペクト比が高い程、大きい体積(穴径×膜厚)
の絶縁膜を削らなければならず、レーザのエネルギー密
度を必然的に高くする必要があるため、発生する熱エネ
ルギーによる絶縁膜周辺部のダメージが大きくなる。さ
らに、この方法によれば、穴開けによって飛散した分解
物が微細配線形成の障害となるが、これを除去すること
が困難である。
【0012】また、レーザ以外による配線修正方法とし
ては、特開平5-21933号公報にカッターを用いた
配線欠陥の修正方法が記載されている(第四の従来技
術)。この第四の従来技術は、手作業を自動化したもの
で、レーザによる修正方法に比べてコストは低いもの
の、通常、修正できる配線の幅は300μm程度であ
り、微細配線の修正には限界がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
技術では、プリント配線基板の製造において、高アスペ
クト比の垂直配線を形成することは非常に困難である。
特に、レジスト層に露光、現像によって垂直配線形成用
貫通孔を形成する場合、アスペクト比1以上の貫通孔の
形成は非常に困難であり、従来の技術では、このような
サイズの垂直配線を形成することはできなかった。ま
た、欠陥箇所の修復も非常に困難である。
【0014】そこで、本発明は、高アスペクト比の垂直
配線を有するプリント配線基板を歩留まりよく製造する
ことのできる製造方法を提供することを第1の目的と
し、該製造方法に用いられる垂直配線の形成方法を提供
することを第2の目的とする。さらに、本発明は、高ア
スペクト比の垂直配線の欠損部分を修正するための修正
方法を提供することを第3の目的とし、この修正方法を
用いた配線の修正を容易かつ簡便に行なうための配線修
正支援装置を提供することを第4の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
A.第1の目的の達成手段 i.第1の製造方法 上記第1の目的を達成するための第1の製造方法とし
て、本発明では、平面配線を備えるベース基板の、該平
面配線の表面に垂直配線を形成する垂直配線形成工程を
備えるプリント配線基板の製造方法であって、垂直配線
形成工程がつぎの(1)〜(3)の工程をこの順で備え
る方法が提供される。 (1)平面配線を覆うように、レーザの照射により除去
することのできる有機物からなるレジスト層を形成する
レジスト形成工程 (2)レジスト層の所定箇所にレーザを照射して、当該
箇所のレジスト層を除去して第1の貫通孔を形成する第
1の貫通孔形成工程 (3)第1の貫通孔に導体を充填して垂直配線とする第
1の充填工程 この製造方法において、レジスト層を構成する有機物と
して感光性樹脂を用いる場合には、垂直配線形成工程の
(1)レジスト形成工程と(3)第1の充填工程との間
に、(4)レジスト層の所定箇所に紫外光を照射して光
硬化させた後、現像して、第2の貫通孔を形成する第2
の貫通孔形成工程をさらに設けることができる。この場
合、(3)第1の充填工程を、第1の貫通孔に加えて第
2の貫通孔にも導体を充填する工程とすることが望まし
く、アスペクト比1以上の垂直配線を工程(2)で形成
された第1の貫通孔に導体を充填することで形成し、ア
スペクト比1未満の垂直配線を工程(4)で形成された
第2の貫通孔に導体を充填することで形成することが望
ましい。すなわち、第1の貫通孔のアスペクト比は1以
上、上記第2の貫通孔のアスペクト比は1未満とするこ
とが望ましい。なお、工程(3)と工程(4)との実行
順は、いずれが先でも構わない。この実行順は、配線の
形状および密度などに応じて適宜決定することができ
る。
【0016】ii.第2の製造方法 さらに、本発明では、上記第1の目的を達成するための
第2の製造方法として、ベース基板表面に平面配線を形
成する平面配線形成工程と、該平面配線の表面に第2の
垂直配線を形成する垂直配線形成工程とを、この順で備
えるプリント配線基板の製造方法であって、垂直配線形
成工程の後に、第2の垂直配線の未形成箇所に第1の垂
直配線を形成する垂直配線修正工程をさらに備える方法
が提供される。この第2の製造方法における垂直配線形
成工程はつぎの(1)〜(3)をこの順で備え、 (1)平面配線を覆うように、感光性樹脂からなる第2
のレジスト層を形成する第2のレジスト形成工程 (2)レジスト層の所定箇所に紫外光を照射して光硬化
させた後、現像して、第 2の貫通孔を形成する第2の貫通孔形成工程、 (3)第2の貫通孔に導体を充填して第2の垂直配線を
形成する第2の充填工程垂直配線修正工程は、つぎの
(4)〜(6)をこの順で備える。 (4)第2の垂直配線および第2のレジスト層を覆うよ
うに、レーザの照射により除去することのできる有機物
からなる第1のレジスト層を形成する第1のレジスト形
成工程 (5)第2の充填工程における充填の不十分な第2の貫
通孔の開口部を覆う第1のレジスト層にレーザを照射し
て、当該箇所の第1のレジスト層を除去し、第1の貫通
孔を形成して第2の貫通孔を開口させる第1の貫通孔形
成工程 (6)第1の貫通孔を介して開口した第2の貫通孔に導
体を充填して第1の垂直配線を形成する充填工程 この第2の製造方法では、垂直配線修正工程が、(4)
第1のレジスト形成工程の前に、(7)第2の貫通孔の
うち、導体が充填されていないものの位置を検出する検
査工程をさらに備えることが望ましい。この場合、
(5)第1の貫通孔形成工程は、第1のレジスト層の、
(7)検査工程により検出された位置にレーザを照射す
る工程とすることが望ましい。第1のレジスト層形成前
であれば、容易に補修位置が決定できるからである。し
かし、光を透過する材料により第1のレジスト層を形成
するなどして、第1のレジスト層を形成した後でもその
下層の垂直配線の形成状態を検出できるようにすれば、
工程(4)の前にこのような検査工程を設けなくてもよ
い。
【0017】B.第2の目的の達成手段 また、本発明では、上記第2の目的の達成のために、平
面配線と下地導電膜とを備えるベース基板の、平面配線
表面に垂直配線を形成する、プリント配線基板の配線形
成方法であって、(1)平面配線および上記下地導電膜
を覆うように、レーザの照射により除去することのでき
る有機物からなるレジスト層を形成するレジスト形成工
程、(2)レジスト層の所定箇所にレーザを照射して、
当該箇所のレジスト層を除去して第1の貫通孔を形成す
る第1の貫通孔形成工程、および、(3)第1の貫通孔
にめっきにより導体を充填する充填工程を、この順で有
する方法が提供される。
【0018】C.第3の目的の達成手段 さらに、本発明では、上記第3の目的の達成のために、
ベース基板と、ベース基板表面に形成された平面配線
と、この平面配線を覆うようにベース基板表面に形成さ
れた、第2の貫通孔を有する第2のレジスト層とを備え
るプリント配線基板に、垂直配線を追加する配線修正方
法が提供される。本発明の配線修正方法は、(1)第2
のレジスト層を覆うように、レーザの照射により除去す
ることのできる有機物からなる第1のレジスト層を形成
する第1のレジスト形成工程、(2)導体が充填されて
いない(導体が不十分なものと、内部に導体が存在しな
いものとを含む)第2の貫通孔の開口部を覆う第1のレ
ジスト層にレーザを照射して、当該箇所の第1のレジス
ト層を除去し、第2の貫通孔に達する第1の貫通孔を形
成する第1の貫通孔形成工程、および、(3)第1の貫
通孔を介して開口した第2の貫通孔に導体を充填して第
1の垂直配線を形成する充填工程を、この順で備える。
この配線修正方法は、上述の第2の製造方法と同様、第
1のレジスト形成工程の前に検査工程をさらに備えるこ
とが望ましい。
【0019】D.第4の目的の達成手段 また、本発明では、上記第4の目的達成のため、 (1)処理対象のプリント配線基板を保持するための基
板保持部、 (2)基板保持部に保持されたプリント配線基板を水平
方向に移動させるための移動機構 (3)基板保持部に保持されたプリント配線基板の表面
の段差を測定し、測定結果から欠陥箇所の位置を求め
て、該位置情報を出力する検査機構 (4)基板保持部に保持されたプリント配線基板の表面
にレーザを照射するレーザ照射機構、および、 (5)移動機構、検査機構、および、レーザ照射機構の
動作を制御する制御機構を備える配線修正支援装置が提
供される。この装置の制御機構は、欠陥箇所の位置情報
を保持するための欠陥箇所記憶部と、検査機構を制御し
て処理対象基板の欠陥箇所を求めさせ、該検査機構から
出力された位置情報を欠陥箇所記憶部に格納する検査部
と、レーザ照射機構を制御しての欠陥箇所記憶部に保持
された位置情報の示すプリント配線基板表面の位置にレ
ーザを照射させる修正部とを備える。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、本発明による垂直配線の形
成方法例と、それを用いたプリント配線基板の製造方法
例とを、図1を用いて説明する。ここでは、低アスペク
ト比垂直配線をセミアディティブ法により形成し、さら
に高アスペクト比の垂直配線を本発明のレーザを用いた
方法による形成するが、本発明はこれに限られず、例え
ばすべての配線をレーザを用いて形成してもよい。ま
た、先に高アスペクト比の垂直配線を本発明の形成方法
により形成した後、セミアディティブ法により低アスペ
クト比の垂直配線を形成してもよい。
【0021】(A1)低アスペクト比の垂直配線の形成 まず、図1(a)に示す、表面に下地導電膜2および水
平配線1を備えるベース基板3上に、図1(b)に示す
ように感光性レジスト4を成膜し、図1(c)に示すよ
うに樹脂(例えばポリエステル)製のフォトマスク6を
介して紫外線5を照射し、露光、現像してレジスト層4
をパターンニングする。これにより、レジスト層4の所
定の位置(低アスペクト比の垂直配線の形成位置)に、
図1(d)に示すようにアスペクト比が1未満の貫通孔
7が形成される。なお、ここでは図4に示した従来技術
と同様にして下地導電膜2および水平配線1を形成した
ベース基板3(図1(a))を用いているが、本発明は
これに限られず、例えば平面配線1を下地導電膜2表面
に形成する方法など、他の方法を用いて形成したベース
基板3にも本発明の垂直配線形成方法を適用することが
できる。
【0022】(A2)開口部の形成 次いで、図1(e)に示すように、金属製のフォトマス
ク8を介してレーザ光9を照射してレジスト層4の露出
部分を除去し、図1(f)に示すように、レジスト層4
の所定位置(高アスペクト比の垂直配線の形成位置)に
アスペクト比1以上の貫通孔10を形成するとともに、
露出した水平配線1表面の異物および酸化膜を除去す
る。
【0023】(A3)高アスペクト比の垂直配線の形成 以上の工程により、レジスト層4のすべての垂直配線形
成位置に貫通孔7,10が形成され、該位置の水平配線
1が露出したことになるので、この水平配線1の露出部
分に電気めっきにより銅の垂直配線11を形成する(図
1(g))。最後に、レジスト4を剥離して、露出した
下地導電膜2の不要部分をエッチング除去すれば、図1
(h)に示す、基板3表面に水平配線1と層間接続用の
垂直配線11とを有する配線基板が得られる。
【0024】この方法では、レジスト層4に形成される
高アスペクト比の垂直配線用貫通孔10を、レーザ光照
射により形成する。従って、貫通孔10の底部にレジス
ト残りが無く、また、貫通孔形成と同時に、露出した導
体表面の異物あるいは酸化膜が除去できるため、無欠陥
な配線を形成できる。また、微細な垂直配線を確実に形
成できるため、従来技術においては必要であった配線修
正作業がほぼ不必要となり、結果的に処理時間が短縮さ
れ、コストが削減される。
【0025】つぎに、垂直配線の本発明による修正方法
例を、図2および図3を用いて説明する。ここでは、図
2に示すように、セミアディティブ法により垂直配線を
形成した後、図3に示すように、本発明を用いて垂直配
線未形成箇所の補修を行なう場合について説明する。
【0026】まず、図2(a)に示す表面に下地導電膜
2および水平配線1を備えるベース基板3上に、図2
(b)に示すように感光性レジスト(ドライフィルムレ
ジスト)16を成膜し、図2(c)に示すようにフォト
マスク6を介して紫外線5を照射し、露光、現像してレ
ジスト層16をパターンニングする。これにより、レジ
スト層4の所定の位置(すべての垂直配線の形成位置)
に、図2(d)に示すように貫通孔19aが形成され
る。この貫通孔19aをめっきにより導体で充填して垂
直配線20を形成する。
【0027】つぎに、上述のようにして調製した基板に
対する本発明の配線修正方法について説明する。なお、
本発明の配線修正方法は、上述の方法に限らずアディテ
ィブ法などによって形成した垂直配線の補修にも同様に
適用できる。
【0028】(B1)検査工程 まず、配線欠陥箇所を検査、記録する。ここで欠陥箇所
(すなわち未充填箇所)19が検出されなければ、レジ
スト層16を剥離することにより、水平配線1および垂
直配線20を備える配線基板が得られる。一方、図2
(e)に示す基板のように欠陥箇所19が存在すること
が検出された場合、図3に示すようにしてこの欠陥箇所
19を修復する。なお、配線欠陥は、レーザ段差測定計
または触針段差測定計を用いて、配線形成箇所と未形成
箇所との段差を利用することにより検出できる。触針段
差測定は、針径、測定感度の問題から微細配線では測定
限界があるため、レーザ光の反射光による検査方法がよ
り好ましい。
【0029】(B2)第1のレジスト層の形成 まず、欠陥箇所19のある基板(図3(a))のレジス
ト層16上に、さらに感光性レジストを成膜し(図3
(b))、光を照射して硬化させて第1のレジスト層2
1とする(図3(c))。ここで、感光性レジストの代
わりに硬化処理の不要な材料を用れば、図3(c)の硬
化工程は省略できる。
【0030】(B3)開口部の形成 つぎに、記録されている検査結果から、欠陥箇所19を
決定し、レジスト層21の当該箇所に選択的にレーザを
照射して、当該箇所の第1のレジスト21(およびもし
残存していれば第2のレジスト16)を局所的に光分解
もしくは熱分解し、下層の配線導体1を露出させると同
時に、露出した導体1表面の異物あるいは酸化膜を除去
する(図3(d))。
【0031】(B4)垂直配線の形成 これにより、配線未形成貫通孔19が開口するので、こ
れに、電気めっきにより導体を充填して、垂直配線23
とする(図3(f))。最後に、第2のレジスト層16
および第1のレジスト層21を剥離し(図3(g))、
下地導電膜2を除去すれば、図3(h)に示すように、
欠陥箇所19が補修され、所定の箇所すべてに層間接続
用垂直配線11が形成された基板が得られる。
【0032】本発明は、第1のレジスト層21の配線未
形成箇所上部に、配線径に応じて縮小させ所定量のエネ
ルギー密度となるようにしたレーザを照射することによ
り開口部を設け、第1のレジスト層21をめっきレジス
トとして、この開口部を介して開口した配線未形成のス
ルーホールに、めっきにより導体を充填することによ
り、垂直配線を形成するものである。なお、レジスト層
21に開口部を設ける箇所は、検査工程(1)において
検出・記録された欠陥箇所の上部とする。通常、アスペ
クト比1以上の垂直配線の形成は困難であり、欠陥が生
じやすいが、本発明の配線修正方法によれば、このよう
な配線も容易に補修することができる。
【0033】つぎに、工程(A1)または工程(B2)
において形成され、工程(A2)または(B3)におい
てレーザ光により開口部が形成されるレジスト層4,2
1について説明する。
【0034】レジスト層21としては、耐めっき性およ
び下層(製造方法においては下地導電膜2、修正方法に
おいては第2のレジスト層16)との密着性が良く、レ
ーザ光によって分解可能な、下層を傷付けずに剥離また
は除去できる有機膜であれば、どのようなものでも良
く、上述の例では感光性レジストを用いているが、例え
ば、電着レジスト、ポリエステルフィルム、またはポリ
イミドフィルムなどを用いてもよい。なお、配線修正処
理における第1のレジスト層21としては、工程の短縮
のため、第2のレジスト層16と同時に剥離ができるド
ライフィルムレジスト(第2のレジスト層16と組成が
異なっても良い)を用いることが好ましい。
【0035】また、十分な絶縁性および膜特性を有して
いれば、レジスト層4,21を除去することなく残し
て、絶縁層としてもよい。
【0036】このレジスト層4,21の成膜方法は、例
えば、電着レジストの場合は電着法によって成膜し、そ
の他の有機膜は圧着法によって行うことができる。電着
レジストは、より薄い膜を形成することが可能であり、
さらに温度によって膜厚を調整できる。感光性のドライ
フィルムレジストおよび電着レジストを用いる場合、こ
れらは成膜時には未硬化であるため、適切な露光量によ
って露光して硬化させる必要がある。
【0037】なお、配線修正方法における第1のレジス
ト層21として電着レジストを用いる場合には、配線未
形成箇所の貫通孔19aの内壁および底部にもレジスト
膜21が形成される。また、その他の自己支持性有機フ
ィルムを用いた場合には、配線未形成貫通孔19aの開
口部をレジスト層21が覆うことになる。これらのいず
れの場合でも本発明に問題なく適用できる。
【0038】レジスト層4,21として樹脂組成物を用
いる場合、充填剤はなるべく含まない方が望ましい。し
かし、樹脂組成物が要求される機械強度を満たさない場
合には、これを満たすために充填剤を含んでいてもよ
い。この場合、充填剤としては、シリカ、酸化アルミニ
ウム等の吸水率の少ない無機物が適切であり、その含有
率は30体積%以下とすることが望ましい。含有率30
体積%以上であるとレーザによる乱反射が起り易く、ま
た、レーザによる分解除去が難しくなる。
【0039】また、レジスト層4,21の膜厚は、レー
ザ照射後の分解物の処理を考慮するとできるだけ薄い方
が望ましく、また、レーザのエネルギー密度との関係か
ら、通常、5〜50μmの範囲以内とすることが望まし
い。通常、5〜30μmの範囲が最も適している。
【0040】開口部形成工程(A2)または(B3)に
おいてレジスト層4,21の除去に使用するレーザとし
ては、エキシマーレーザ、YAGレーザ、CO2レーザ
のいずれを用いてもよい。エキシマーレーザは微細加工
に適しており、精度良く局所部の有機膜を除去すること
ができる。また、最近、急速に性能が向上したCO2
ーザは、エキシマーレーザ同様、高速に局所的な有機膜
除去を行うことが可能であり、コストを低く抑えること
ができるため好ましい。CO2レーザの精度は、エキシ
マーレーザに比べて若干劣るものの、レーザ照射によっ
てレジスト層4,21開口部側面に多少のダメージを与
えたとしても、このレジスト層4,21はめっき処理後
に除去されるため、耐めっき性を保持できる限り問題な
い。
【0041】なお、本発明では、開口部形成工程(A
2)または(B3)におけるレジスト4,21の分解除
去のためのレーザ照射によって、貫通孔底部に露出する
導体(平面配線)表面の酸化物膜や汚染物質などの異物
を除去することになるため、次工程(A3)または(B
4)における導体の充填が容易になり、また、水平配線
と垂直配線との確実な導通を確保することができる。
【0042】工程(A3)または(B4)におけるレジ
スト層4,21開口部への垂直配線形成には、電気めっ
き、無電解めっきのいずれを用いてもよい。無電解めっ
きは微細配線に適しているが、垂直配線は一般にアスペ
クト比が高いため、配線形成時間が長くなってしまう。
これに対して、電気めっきは、短時間での配線形成が可
能である。従って、めっき方法は、形成時間と配線の微
細さとを加味して選択することが望ましい。なお、本発
明においては、レーザ照射によりレジスト層4,21の
開口部が形成されているため、露出した穴低部の導体の
表面状態が活性化されている。従って、通常行われてい
るめっき前処理を施せば、この開口部に導体を問題無く
充填することができる。
【0043】なお、工程(A3)または(B4)におけ
るレジスト層4,16,21および下地導電膜2の除去
は、上述の方法に限らず、通常用いられる方法を適宜適
用できる。
【0044】本発明によれば、選択的な特定箇所の高ア
スペクト比垂直配線の形成または修正が可能となり、M
CM−L基板に適応した高密度な微細配線を形成するこ
とができる。特に、従来より形成困難とされていた高ア
スペクト比垂直配線の形成または修正に本発明を適用す
れば、信頼性の高い基板を容易に得ることができる。
【0045】また、コンプレッションモールド法による
基板製造方法に本発明の配線形成方法または垂直配線修
正方法を適用し、すべての垂直配線用スルーホールをレ
ーザ光により形成すれば、感光性材料を使用する必要性
がなくなるため、一般に耐熱性、信頼性等の絶縁膜特性
に優れる熱硬化性樹脂等を絶縁材料に用いることができ
る。
【0046】
【実施例】以下、本発明のプリント配線基板の製造方法
および配線修正方法の実施例を説明する。なお、実施例
2〜8はいずれも配線の修正方法の実施例であるが、同
様の手法を基板製造方法における垂直配線の形成に適用
することにより、基板の製造を行なうことも可能であ
る。
【0047】各実施例の説明の前に、あらかじめ、以下
の各実施例にいて形成または修正される配線構造につい
て図6および図7を用いて説明しておく。
【0048】各実施例におけるプリント配線構造は、図
6(a)〜(c)に示すように、水平配線36と垂直配
線39とからなる。なお、図6(a)は基板表面に形成
された配線を積層方向に沿って上から見た平面図であ
り、図6(b)はその斜視図である。これらの図では、
ベース基板3表面およびその下部構造の図示は省略し
た。また、図6(c)は配線およびベース基板3の、図
6(a)に示したA−A’間の断面図である。
【0049】図6(c)に示すように、基板の積層方向
(本明細書ではこれを垂直方向と呼んでいる)の導通
は、ベース基板3に穿孔された貫通スルーホール37の
内壁に形成された導体層(ビアホール)37aと、平面
配線37上に形成された垂直配線39とによって実現さ
れる。ビアホール37aは、ベース基板3表裏の水平配
線36(36aおよび36b)の間を接続する。また、
ベース基板3表面の水平配線36と、さらに上層に形成
される配線との接続は、垂直配線36によって行なわれ
る。従って、水平配線36は、ビアホール37aと垂直
配線36とを連結するパターンであるととらえることが
できる。
【0050】以下の各実施例では、スルーホール37の
直径を300μmとし、垂直配線パターンの直径41を
50〜100μmとした。さらに、以下の各実施例で
は、このスルーホール37を囲む水平配線パターンの直
径38(図6(a)および(b)に図示)は、サイドエ
ッチング量とフィルムマスク位置合わせ精度から510
μmとし、垂直配線39を囲む水平配線パターンの直径
40(図6(a)および(b)に図示)は、サイドエッ
チング量と垂直配線パターン径41に応じて250〜2
80μmとして配線パターンを設計した。
【0051】また、レジスト層の形成には、膜厚75μ
mのドライフィルムレジストを用いた。垂直配線の配線
高さ42は、レジストの膜厚より大きい100μmを目
標とし、これを形成するためのめっきは、レジスト層上
部からオーバーフローさせた。
【0052】以下の各実施例における平面配線パターン
は、2種類の格子状パターンとした。すなわち、図7に
模式的に示すように、縦横10cmの基板の表裏両面
に、それぞれ、縦3.5cm、横8cmの2つの領域4
5,46を縦に1cmの間隔で並べて設け、第1の領域
45には格子間隔0.635mmピッチの格子状パター
ンの平面配線を、第2の領域46には格子間隔1.27
mmピッチの格子状パターンの平面配線を設けた。各領
域45,46と基板外縁との間隔は、それぞれ1cmと
した。この格子状パターンの平面配線の上に形成される
垂直配線は、横の列ごとに同径とし、縦の行ごとに直径
50,60,70,80,90,100μmとする繰り
返しパターンとした。尚、プリント配線基板製造方法
は、両面同時形成することとした。
【0053】<実施例1>本実施例では、本発明の垂直
配線形成方法を用いてプリント基板を作製した。 工程1−1:まず、図4(a)に示す、直径300μm
の貫通孔26を有する、一辺100mmの正方形のガラ
スエポキシ両面銅張り積層板(利昌工業(株)製「Tg
200」)3を用意し、その表裏両面に、ドライフィル
ムレジスト(日立化成工業(株)製「H−S930」
(膜厚30μm))27を、ラミネータ(大成ラミネー
タ(株)製「MAII−700」)を用い、110℃、
0.3MPaの条件で密着させた後(図4(b))、ア
ドテックエンジニアリング社製「SACP600セミオ
ート露光装置」を用い露光量を31mJ/cm2とし、
所定のパターンのマスク29を介して露光させ(図4
(c))、次いでスプレーエッチング装置(キムラエッ
チング研究所(株)製:2槽式)を用いて現像(現像
液:NaCO31重量%水溶液、現像条件:30℃/3
0秒)することによって、水平配線のネガパターンを形
成した(図4(d))。
【0054】工程1−2:次いで、エッチング液(メル
テックス社製「Aプロセスアルカリエッチング液」)を
用いてスプレー現像エッチング装置(キムラエッチング
研究所(株)製:3槽式)を使用し、40℃/4分、ス
プレー圧0.13MPaの条件で表面銅箔25をエッチ
ングした後(図4(e))、NaOH3重量%水溶液に
よってドライフィルムレジスト27を剥離して水平配線
1を得た(図4(f))。なお、エッチング後、スルー
ホール内部の残存エッチング液除去のためアンモニア水
(0.5重量%)による高圧(0.2MPa)洗浄を行
った。続いて、ガラスエポキシ基板露出部に下地導電膜
2を設けた(図4(g))。
【0055】工程1−3:このようにして形成した水平
配線1および下地導電膜2を覆うように、基板3表面
に、膜厚75μmのドライフィルムレジスト(日立化成
工業(株)製)をラミネータによって110℃、0.3
MPaの条件で密着させた後、水銀灯片面露光機
((株)プリント電子総業社製「MPL−SF」)を用
い、所定のパターンのマスク6を介して露光(露光量3
80mJ/cm2)させ、工程1−1と同じスプレー現
像エッチング装置用いて現像(現像液:NaCO31重
量%水溶液、現像条件:30℃/200秒)を行って、
アスペクト比1未満の垂直配線を形成するためのネガパ
ターン(貫通孔7)を形成した。
【0056】工程1−4:つぎに、アスペクト比1以上
の垂直配線を形成する箇所に、所定径に縮小させたエキ
シマーレーザ(エネルギー密度0.25J/cm2)を
それぞれ100ショット照射し、当該垂直配線形成箇所
の電着レジストを完全に除去して、貫通孔10を形成し
た。この際、レジスト4の貫通孔10を形成しない表面
は、金属製のマスク8により覆った。
【0057】工程1−5:続いて、電流密度2A/dm
2、25℃、1.6Vの条件で電気めっき(めっき時
間:110分)を施し、貫通孔7および10を銅によっ
て充填して垂直配線11を形成した。なお、めっき時間
の設定は、後行程での絶縁膜厚の設定から配線膜厚10
0μmを目標とし、析出した銅がレジスト膜から若干オ
ーバーフローする程度とした。次いでレーザ段差測定機
によって測定したところ、配線未形成箇所は存在しなか
った。最後に、基板全体を50℃の水酸化ナトリウム3
%水溶液に5分間浸漬させることによってレジストを除
去し、次いで下地導電膜をエッチング除去した。以上に
より、水平配線1および垂直配線11を備える第一配線
層を、欠陥なく形成することができた。
【0058】<実施例2>本実施例では、本発明の垂直
修正形成方法を用いて、配線未形成箇所の補修を行なっ
た。 工程2−1:工程1−1および工程1−2と同様にし
て、基板表面に水平配線1および下地導電膜2を有する
ガラスエポキシ積層板3(図2(a))を形成した後、
水平配線1および下地導電膜2を覆うように、基板3表
面に、ドライフィルムレジスト(日立化成工業(株)製
「フォテックH−W475」(レジスト膜厚75μm)
を、110℃、0.3MPaの条件でラミネートした
(図2(b))。
【0059】次いで、所定のマスク6を介して露光(露
光量50mJ/cm2)させて硬化させ、第2のレジス
ト層16とした後(図2(c))、工程1−1で用いた
ものと同様のスプレー現像エッチング装置を用いて現像
(現像液:NaCO31重量%水溶液、現像条件:30
℃/200秒)を行い、垂直配線11のネガパターン
(貫通孔19a)を形成した(図2(d))。続いて、
工程1−5と同様の条件で電気めっきを施して、貫通孔
19aを銅で充填し、垂直配線20とした(図2
(e),図3(a))。
【0060】工程2−2:つぎに、レーザ段差測定機
(He/Neレーザ:633nm)によって垂直配線パ
ターン検査を行い、結果を記録した。ここで、配線膜厚
は98μm±5であった。また、配線形成率(すなわ
ち、完全に充填された貫通孔19a数の、全貫通孔19
aに占める比率)は、直径100μm:100%、直径
90μm:直径100%、80μm:100%、直径7
0μm:85%、直径60μm:82%、直径50μ
m:76%であった。
【0061】そこで、つぎの工程2−3〜工程2−5に
より、垂直配線の欠陥箇所19を修正した。 工程2−3:垂直配線の完成した箇所20および銅の充
填が不十分な箇所19を覆うように、第2のレジスト層
16表面に、35℃、電着電圧90Vの条件で電着レジ
スト(シプレーファーイースト(株)社製「イーグル2
100EDフォトレジスト」(ネガ型、膜厚8μm)を
形成し(図3(b))、水銀灯片面露光機((株)プリ
ント電子総業製「MPL−SF」)を用いて全面を露光
(露光量380mJ/cm2)させて光硬化させ、第1
のレジスト層21とした(図3(c))。
【0062】工程2−4:次いで、工程2−2により得
られた配線パターン検査記録に登録されている垂直配線
の欠陥箇所19の位置から、開口部を設ける箇所を決定
し、当該箇所に対して、工程1−4と同様にしてエキシ
マーレーザ22をそれぞれ100ショット照射した(図
3(d))。これにより、当該箇所のレジスト層21が
完全に除去されて開口部19bが形成され、銅の充填が
不十分な貫通孔19が開口した(図3(e))。
【0063】工程2−5:つぎに、工程1−5と同様の
条件で電気めっきを施して、貫通孔19aを銅で充填
し、垂直配線23を形成した(図3(f))。次いで、
レーザ段差測定機によって測定したところ、配線未形成
箇所は存在しなかった。最後に、基板全体を50℃の水
酸化ナトリウム3%水溶液に5分間浸漬させることによ
ってレジストを除去し、さらに下地導電膜2をエッチン
グ除去した。以上により、水平配線1および垂直配線1
1を備える第一配線層の欠陥を完全に補修することがで
きた。
【0064】<実施例3>実施例2の工程2−1と同様
にして水平配線1および垂直配線20を有する基板3を
再度調製し、工程2−2と同様にして垂直配線20の検
査を行い記録したところ、配線膜厚は95μm±5であ
った。また、配線形成率は、直径100μm:100
%、直径90μm:直径100%、80μm:100
%、直径70μm:96%、直径60μm:87%、直
径50μm:85%であった。
【0065】そこで、実施例2の工程2−3〜工程2−
5と同様にして垂直配線の欠陥箇所19を修正したとこ
ろ、実施例2と同様に欠陥が完全に補修された基板を得
ることができた。ただし、第1のレジスト層21の開口
部の形成には、エキシマレーザではなくYAGレーザ
(3倍波:251.5nm)を用い、開口部形成箇所ご
とにそれぞれ180ショット照射した。YAGレーザを
用いても、実施例2と同様、開口部およびその下の貫通
孔19の内部(側面および底部)のレジスト16,21
が完全に除去され、次工程2−5を問題なく行なうこと
ができた。
【0066】<実施例4>実施例2の工程2−1と同様
にして水平配線1および垂直配線20を有する基板3を
再度調製し、工程2−2と同様にして垂直配線20の検
査を行い記録したところ、配線膜厚は102μm±5で
あった。また、配線形成率は、直径100μm:100
%、直径90μm:直径100%、80μm:100
%、直径70μm:92%、直径60μm:89%、直
径50μm:81%であった。
【0067】そこで、実施例2の工程2−3〜工程2−
5と同様にして垂直配線の欠陥箇所19を修正したとこ
ろ、実施例2と同様に欠陥が完全に補修された基板を得
ることができた。ただし、本実施例では、第1のレジス
ト層21を、基板の表裏両面に、ドライフィルム(日立
化成工業(株)製「フォテックH−S930」(レジス
ト膜厚30μm))を工程2−1と同様にしてラミネー
トし、前述の水銀灯片面露光機により表裏両面を全面露
光(露光量40mJ/cm2)させて光硬化させること
により形成した。また、第1のレジスト層21の開口部
の形成には、エキシマレーザではなく炭酸ガスレーザを
用い、開口部形成箇所ごとにそれぞれ20ショット照射
した。炭酸ガスレーザを用いても、実施例2と同様、開
口部およびその下の貫通孔19の内部(側面および底
部)のレジスト16,21が完全に除去され、次工程2
−5を問題なく行なうことができた。
【0068】<実施例5>実施例2の工程2−1と同様
にして水平配線1および垂直配線20を有する基板3を
再度調製し、工程2−2と同様にして垂直配線20の検
査を行い記録したところ、配線膜厚は94μm±7であ
った。また、配線形成率は、直径100μm:100
%、直径90μm:直径100%、80μm:100
%、直径70μm:95%、直径60μm:83%、直
径50μm:80%であった。
【0069】そこで、実施例3と同様にして垂直配線の
欠陥箇所19を修正したところ、実施例3と同様に欠陥
が完全に補修された基板を得ることができた。ただし、
本実施例では、第1のレジスト層21を、基板の表裏両
面に、電着レジスト(関西ペイント(株)社製「ポジ型
ゾンネEDUV P−100」)を電着条件30℃電着
電圧90Vで電着させ、表裏両面を全面露光(露光量6
00mJ/cm2)させて光硬化させることにより形成
した。
【0070】<実施例6> 工程6−1:実施例2の工程2−1と同様にして水平配
線1および垂直配線20を有する基板3を再度調製し
た。ただし、実施例2では、工程1−5と同様の条件の
電気めっきにより垂直配線20を形成したが、本実施例
では、硫酸銅、錯化剤、還元剤、安定化剤を含む無電解
めっき液(pH12.5〜12.7)を用い、70℃/
18時間の条件で高速無電解めっきを施すことにより垂
直配線20を形成した。
【0071】工程6−2:得られた基板に対して工程2
−2と同様の検査を行い記録したところ、配線膜厚は1
00μm±2であった。また、配線形成率は、直径10
0μm:100%、直径90μm:直径100%、80
μm:100%、直径70μm:95%、直径60μ
m:95%、直径50μm:90%であった。この結果
から、電気めっきと比較し高速無電解めっきは、均一な
膜厚が確保され、めっき付き回り性が向上することがわ
かる。しかし、本実施例においても、アスペクト比の大
きい配線については無欠陥ではなかった。
【0072】工程6−3:そこで、実施例4と同様にし
て垂直配線の欠陥箇所19を修正したところ、実施例4
と同様に欠陥が完全に補修された基板を得ることができ
た。ただし、本実施例では、工程2−5における垂直配
線23の形成を、電気めっきではなく、工程6−1と同
様の条件の高速無電解めっきにより行なった。
【0073】<実施例7>実施例6の工程6−1と同様
にして水平配線1および垂直配線20を有する基板3を
再度調製した。得られた基板に対して工程6−2と同様
の検査を行い記録したところ、配線膜厚は98μm±2
であった。また、配線形成率は、直径100μm:10
0%、直径90μm:直径100%、80μm:100
%、直径70μm:97%、直径60μm:95%、直
径50μm:92%であった。
【0074】そこで、実施例3と同様にして垂直配線の
欠陥箇所19を修正したところ、実施例3と同様に欠陥
が完全に補修された基板を得ることができた。ただし、
本実施例では、工程2−5における垂直配線23の形成
を、電気めっきではなく、工程6−1と同様の条件の高
速無電解めっきにより行なった。
【0075】<実施例8>実施例2の工程2−1と同様
にして水平配線1および垂直配線20を有する基板3を
再度調製し、工程2−2と同様にして垂直配線20の検
査を行い記録したところ、配線膜厚は100μm±4で
あった。また、配線形成率は、直径100μm:100
%、直径90μm:直径100%、80μm:100
%、直径70μm:90%、直径60μm:87%、直
径50μm:81%であった。
【0076】そこで、実施例3と同様にして垂直配線の
欠陥箇所19を修正したところ、実施例3と同様に欠陥
が完全に補修された基板を得ることができた。その後、
下地導電膜2を除去した。
【0077】続いて、得られた水平配線1および垂直配
線11を覆うように、基板3の表裏両面に、固形エポキ
シ組成物(エポキシ樹脂/フェノール樹脂/硬化触媒/
シリカ40体積%)を溶融させてディスペンサにより塗
布し、基板3を金型に挟み込み、昇温するとともに脱泡
し、80℃で5分間保持した後、同温度で接着圧0.6
5MPa、空気圧0.5MPaを印加し、そのまま80
℃で5分間保持し、そのまま160℃に昇温させて16
0℃/30分、180℃/60分で硬化させて、第2層
目の絶縁膜としてエポキシ絶縁膜を形成した。次いで、
絶縁膜表面を機械研磨して垂直配線上部を露出させた
後、第2層目の絶縁膜表面を化学的手法により粗化した
後、その表面に、再度、下地導電膜2を形成し、その表
面にフォトリソグラフィ技術により所定のパターンのめ
っきレジストを形成したのち、電気めっきにより第2層
目の水平配線を形成し、めっきレジストを剥離した。
【0078】本実施例では、第1層の平面配線の形成工
程と第2層の平面配線の形成工程との間に、垂直配線1
1の欠陥が完全に修復され、垂直配線11の高さが均一
になっているため、その上部に形成される第2層の平面
配線を欠陥なく形成することができる。従って、本実施
例によれば、2層の平面配線と、それらを導通させる垂
直配線11とを備える、信頼性の高いプリント配線基板
が容易に作製できた。
【0079】<実施例9>本実施例では、実施例1と同
様、本発明の垂直配線形成方法を用いてプリント基板を
作製した。ただし、実施例1では、小アスペクト比の垂
直配線および高アスペクト比の垂直配線を、この順で形
成したが、本実施例では、これを逆にして形成した。
【0080】工程9−1:まず、実施例1の工程1−1
および工程1−2と同様にして、基板表面に水平配線1
および下地導電膜2を有するガラスエポキシ積層板3
(図1(a))を形成した後、水平配線1および下地導
電膜2を覆うように、基板3表面に、ドライフィルムレ
ジスト(日立化成工業(株)製「フォテックH−W47
5」(レジスト膜厚75μm)を、110℃、0.3M
Paの条件でラミネーターによって成膜した(図1
(b))。
【0081】工程9−2:得られたレジスト層4表面
に、アスペクト比1以上の垂直配線形成箇所に応じて直
径50〜70μmのレーザ照射孔を有する金属製マスク
8を密着させ、CO2レーザを所定径に応じて縮小させ
て60〜100ショット照射し)、アスペクト比1以上
の貫通孔10を形成した。
【0082】工程9−3:つぎに、金属マスク8を取り
除いた後、アスペクト比1以下の垂直配線形成箇所に応
じて直径80〜100μmの貫通孔を有するポリエステ
ルフルム6をレジスト層4表面に密着させ、露光、現像
してパターニングした。
【0083】工程9−4:最後に、工程1−5と同様に
して電気めっき、レジスト膜4の剥離した後、下地導電
膜を除去し、垂直配線を形成した。次いで触針段差計に
よって検査を行なったところ、水平配線1および垂直配
線11を備える第一配線層を、欠陥なく備えるプリント
配線基板が得られた。配線膜厚は98μm±5であり、
配線形成率はすべての直径の垂直配線について100%
であった。
【0084】<実施例10>本実施例では、配線修正装
置を用いて垂直配線の修正を行なった。本実施例の配線
修正装置80は、図8に示すように、処理対象基板87
を保持するための基板保持部81と、基板保持部81に
保持された基板87を水平方向に移動させるためのXY
ステージ82と、該XYステージ82を駆動する駆動部
83と、基板保持部81に保持された基板87の表面の
段差を測定し、測定結果から欠陥箇所の座標を求めて、
その結果を出力するレーザ段差測定装置84と、基板保
持部81に保持された基板87の表面にレーザを照射す
るレーザ照射装置85と、駆動部83、レーザ段差測定
装置84およびレーザ照射装置85の動作を制御する制
御装置86とを備える。
【0085】本実施例では、XYステージ82および駆
動部83が移動機構にあたり、レーザ段差測定装置84
が検査機構にあたり、制御装置86が制御機構にあた
る。また、本実施例では、レーザ段差測定装置84が段
差の測定結果から位置情報(本実施例では座標)を求め
る座標算出手段(図示せず)を備えているが、本発明は
これに限られず、制御装置86にこの座標算出手段が設
けられていてもよい。この場合には、制御装置86の座
標算出手段とレーザ段差測定装置84とを合わせて検査
機構として考える。
【0086】制御装置86は、レーザ段差測定装置84
を起動させ、該装置84の出力した結果を受け付けて、
該結果に応じて駆動部83およびレーザ照射装置85の
動作を制御する装置であり、図9に示すように、中央演
算処理装置(CPU)91と入出力装置92と、主記憶
装置93と、外部記憶装置94とを備える。
【0087】この制御装置86の機能構成を図10に示
す。制御装置86は、検査部101、修正部102およ
び欠陥箇所記憶部103とを備える。検査部101およ
び修正部102は、主記憶装置93に保持されたプログ
ラムをCPU91が実行することにより実現される。ま
た、欠陥箇所記憶部103は、主記憶装置93に確保さ
れた記憶領域である。なお、本実施例では、上述のよう
に制御装置86の各部はあらかじめ外部記憶装置94に
保持され、主記憶装置93に読み込まれて保持されてい
るソフトウエアの実行により実現されるが、本発明はこ
れに限られず、専用回路などのハードウエアにより各部
101〜103が実現されてもよい。
【0088】検査部101は、段差測定装置84を制御
して欠陥箇所の座標を検出・記憶するための手段であ
る。入出力装置92を介して検査指示が入力されると、
図11に示すように、検査部101が、段差測定装置8
4を起動して測定を指示し(ステップ111)、検査結
果の入力を受け付けて(ステップ112)、その結果
(欠陥箇所の座標)を欠陥箇所記憶部103に格納する
(ステップ113)。
【0089】修正部102は、欠陥箇所記憶部103に
保持された座標をもとに、欠陥の修復を行なう手段であ
る。入出力装置92を介して修正指示が入力されると、
図12に示すように、修正部102は、まず、レーザ照
射の条件の入力を入出力装置92を介して受け付けた後
(ステップ121)、欠陥箇所記憶部103を参照し
て、未修正の欠陥箇所が登録されているか否か検査する
(ステップ122)。ここで、未修正の欠陥箇所が欠陥
箇所記憶部103に登録されていなければ、修正部10
2は処理を終了する(ステップ122)。
【0090】一方、未修正の欠陥箇所が登録されていれ
ば(ステップ122)、修正部102は、当該箇所の座
標を欠陥箇所記憶部103から取得し(ステップ12
3)、レーザ照射装置85の照射軸位置に基板の当該座
標が配置されるように動作信号を作成して、駆動部83
に対して通知する(ステップ124)。これを受けた駆
動部83は、この動作信号に応じて、XYステージ82
を動作させ、基板を所定の位置に移動させた後、移動の
終了を制御装置86に通知する。
【0091】この通知を受けた修正部102は(ステッ
プ125)、ステップ121で入力された照射条件をレ
ーザ照射装置85に通知して、レーザ照射を指示する
(ステップ126)。これを受けたレーザ照射装置85
は、通知された条件でレーザを照射した後、処理の終了
を制御装置86に通知する。この通知を受けた修正部1
02は(ステップ127)、欠陥箇所記憶部103から
処理した座標を削除し(ステップ128)、処理を上述
のステップ122に戻す。
【0092】本実施例では、この配線修正装置80を用
い、実施例2と同様にして配線の欠陥を修復した。すな
わち、まず、工程2−1と同様にして基板3に水平配線
1および垂直配線20を形成した後、基板3を基板保持
部81にセットし、入力装置92を介して配線修正装置
80に検査の指示を入力した。これにより、検査処理
(図11)が実行され、配線の欠陥箇所が検出された。
検査処理が終了したところで、基板3を基板保持部81
から取り外し、工程2−3と同様にして第1のレジスト
層21を形成した後、再度基板3を基板保持部81にセ
ットして、入力装置92を介して配線修正装置80に修
正の指示を入力した。これにより、修正処理(図12)
が実行され、配線欠陥箇所に開口部が設けられた。再び
基板3を基板保持部81から取り外し、工程2−5と同
様にして電気めっき、レジスト4の剥離、および下地導
電膜2の除去を行なったところ、欠陥が完全に修復され
たプリント配線基板を得ることができた。本実施例によ
れば、微細配線の欠陥箇所が自動的に検出、修復される
ため、信頼性の高い微細配線基板を、容易に作成するこ
とができる。
【0093】
【発明の実施の効果】以上に説明したように、本発明に
よれば、高密度、高いアスペクト比の垂直配線を有する
プリント配線基板を、容易かつ歩留まりよく得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の垂直配線形成工程例を示す説明図で
ある。
【図2】 本発明の配線修正方法を用いて修正する多層
プリント配線基板の製造工程例を示す説明図である。
【図3】 本発明の配線修正工程例を示す説明図であ
る。
【図4】 水平配線の形成工程を示す説明図である。
【図5】 従来の垂直配線形成工程を示す説明図であ
る。
【図6】 各実施例における配線構造を示す模式図であ
る。
【図7】 各実施例における配線パターンを示す基板平
面図である。
【図8】 実施例10における配線修正装置の構成図で
ある。
【図9】 実施例10における制御装置のハードウエア
構成図である。
【図10】 実施例10における制御装置の機能構成図
である。
【図11】 実施例10における検査部の処理を示す流
れ図である。
【図12】 実施例10における修正部の処理を示す流
れ図である。
【符号の説明】
1…水平配線、2…導電膜、3…ベース基板、4…感光
性レジスト、5…紫外線、6…紫外光照射用ポリエステ
ル製マスク、7…アスペクト比1未満の貫通孔、8…レ
ーザ照射用金属製マスク、9…レーザ光、10…アスペ
クト比1以上の貫通孔、11…垂直配線、16…第2の
感光性レジスト、19…配線未形成箇所、19a…配線
形成用貫通孔、19b…配線未形成部開口用貫通孔、2
0…配線既形成箇所、21…第1の感光性レジスト、2
2…レーザ光、23…垂直配線修復箇所、25…めっき
銅膜、26…貫通めっきスルーホール、27…感光性レ
ジスト、28…紫外線、29…水平配線用フィルムマス
ク、32…感光性レジスト、33…紫外線、34…垂直
配線用フィルムマスク、35…垂直配線、37…貫通孔
(スルーホール)、38…スルーホールを囲む水平配線
の直径、39…垂直配線、40…垂直配線を囲む水平配
線の直径、41…垂直配線の直径、42…垂直配線高
さ、45…第2の配線領域、46…第2の配線領域、8
0…配線修正装置、81…基板保持部、82…XYステ
ージ、83…駆動部、84…段差測定装置、85…レー
ザ照射装置、86…制御装置、87…処理対象基板、9
1…中央演算処理装置(CPU)、92…入出力装置9
2、93…主記憶装置、94…外部記憶装置、101…
検査部、102…修正部、103欠陥箇所記憶部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角屋 明由 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 渡部 真貴雄 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 天明 浩之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平面配線を備えるベース基板の、該平面配
    線の表面に垂直配線を形成する垂直配線形成工程を備え
    るプリント配線基板の製造方法において、 上記垂直配線形成工程は、 上記平面配線を覆うように、レーザの照射により除去す
    ることのできる有機物からなるレジスト層を形成するレ
    ジスト形成工程と、 上記レジスト層の所定箇所にレーザを照射して、当該箇
    所の該レジスト層を除去して第1の貫通孔を形成する第
    1の貫通孔形成工程と、 上記第1の貫通孔に導体を充填して上記垂直配線を形成
    する第1の充填工程とを、この順で備えることを特徴と
    するプリント配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記レジスト層を構成する上記有機物は、感光性樹脂で
    あり、 上記垂直配線形成工程は、 上記レジスト形成工程と上記第1の充填工程との間に、 上記レジスト層の所定箇所に紫外光を照射して光硬化さ
    せた後、現像して、第2の貫通孔を形成する第2の貫通
    孔形成工程をさらに有し、 上記第1の充填工程は、上記第1の貫通孔に加えて上記
    第2の貫通孔にも導体を充填する工程であり、 上記第1の貫通孔のアスペクト比は1以上、上記第2の
    貫通孔のアスペクト比は1未満であることを特徴とする
    プリント配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】ベース基板表面に平面配線を形成する平面
    配線形成工程と、該平面配線の表面に第2の垂直配線を
    形成する垂直配線形成工程とを、この順で備えるプリン
    ト配線基板の製造方法において、 上記垂直配線形成工程の後に、上記第2の垂直配線の未
    形成箇所に第1の垂直配線を形成する垂直配線修正工程
    を、さらに備え、 上記垂直配線形成工程は、 上記平面配線を覆うように、感光性樹脂からなる第2の
    レジスト層を形成する第2のレジスト形成工程と、 上記レジスト層の所定箇所に紫外光を照射して光硬化さ
    せた後、現像して、第2の貫通孔を形成する第2の貫通
    孔形成工程と、 上記第2の貫通孔に導体を充填して上記第2の垂直配線
    を形成する第2の充填工程とを、この順で備え、 上記垂直配線修正工程は、 上記第2の垂直配線および上記第2のレジスト層を覆う
    ように、レーザの照射により除去することのできる有機
    物からなる第1のレジスト層を形成する第1のレジスト
    形成工程と、 上記第2の充填工程における充填されていない上記第2
    の貫通孔の開口部を覆う上記第1のレジスト層にレーザ
    を照射して、当該箇所の該第1のレジスト層を除去し、
    第1の貫通孔を形成して上記第2の貫通孔を開口させる
    第1の貫通孔形成工程と、 上記第1の貫通孔を介して開口した上記第2の貫通孔に
    導体を充填して上記第1の垂直配線を形成する充填工程
    とを、この順で備えることを特徴とするプリント配線基
    板の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、 上記垂直配線修正工程は、 上記第1のレジスト形成工程の前に、 上記第2の貫通孔のうち、導体が充填されていないもの
    の位置を検出する検査工程を、さらに備え、 上記第1の貫通孔形成工程は、 上記第1のレジスト層の、上記検査工程により検出され
    た位置に、上記レーザを照射する工程であることを特徴
    とするプリント配線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1または3において、 上記レジスト層は、 無機物からなる充填剤をさらに含み、 上記充填剤の含有量は30体積%以下であることを特徴
    とするプリント配線基板の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1または3において、 上記レーザは、エキシマレーザ、YAG(イットリウム
    ・アルミニウム・ガーネット)レーザまたはCO2レー
    ザであることを特徴とするプリント配線基板の製造方
    法。
  7. 【請求項7】請求項1または3において、 上記第1のレジスト層は、膜厚が5〜50μmのである
    ことを特徴とするプリント配線基板の製造方法。
  8. 【請求項8】平面配線と下地導電膜とを備えるベース基
    板の、該平面配線の表面に垂直配線を形成する、プリン
    ト配線基板における配線形成方法において、 上記平面配線および上記下地導電膜を覆うように、レー
    ザの照射により除去することのできる有機物からなるレ
    ジスト層を形成するレジスト形成工程と、 上記レジスト層の所定箇所にレーザを照射して、当該箇
    所の該レジスト層を除去して第1の貫通孔を形成する第
    1の貫通孔形成工程と、 上記第1の貫通孔にめっきにより導体を充填する充填工
    程とを、この順で備えることを特徴とする配線形成方
    法。
  9. 【請求項9】ベース基板と、該ベース基板表面に形成さ
    れた平面配線と、該平面配線を覆うように上記ベース基
    板表面に形成された、第2の貫通孔を有する第2のレジ
    スト層とを備えるプリント配線基板に、垂直配線を形成
    する配線修正方法において、 上記第2のレジスト層を覆うように、レーザの照射によ
    り除去することのできる有機物からなる第1のレジスト
    層を形成する第1のレジスト形成工程と、 導体が充填されていない上記第2の貫通孔の開口部を覆
    う上記第1のレジスト層にレーザを照射して、当該箇所
    の該第1のレジスト層を除去し、上記第2の貫通孔に達
    する第1の貫通孔を形成する第1の貫通孔形成工程と、 上記第1の貫通孔を介して開口した上記第2の貫通孔に
    導体を充填して上記第1の垂直配線を形成する充填工程
    とを、この順で備えることを特徴とするプリント配線基
    板の配線修正方法。
  10. 【請求項10】請求項9において、 上記第1のレジスト形成工程の前に、 上記第2の貫通孔のうち、導体が充填されていないもの
    の位置を検出する検査工程を、さらに備え、 上記第1の貫通孔形成工程は、 上記第1のレジスト層の、上記検査工程により検出され
    た位置に、上記レーザを照射する工程であることを特徴
    とするプリント配線基板の配線修正方法。
  11. 【請求項11】処理対象のプリント配線基板を保持する
    ための基板保持部と、 上記基板保持部に保持されたプリント配線基板を水平方
    向に移動させるための移動機構と、 上記基板保持部に保持されたプリント配線基板の表面の
    段差を測定し、測定結果から欠陥箇所の位置を求めて、
    該位置の情報を出力する検査機構と、 上記基板保持部に保持されたプリント配線基板の表面に
    レーザを照射するレーザ照射機構と、 上記移動機構、上記検査機構、および、上記レーザ照射
    機構の動作を制御する制御機構とを備え、 上記制御機構は、 上記欠陥箇所の位置情報を保持するための欠陥箇所記憶
    部と、 上記検査機構を制御して上記欠陥箇所を求めさせ、該検
    査機構から出力された上記位置情報を上記欠陥箇所記憶
    部に格納する検査部と、 上記レーザ照射機構を制御して、上記プリント配線基板
    の表面の、上記欠陥箇所記憶部に保持された位置情報の
    示す箇所にレーザを照射させる修正部とを備えることを
    特徴とする配線修正支援装置。
JP5920897A 1997-03-13 1997-03-13 プリント配線基板の製造方法、配線形成方法ならびに配線修正方法、および、配線修正支援装置 Pending JPH10256705A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6136702A (en) * 1999-11-29 2000-10-24 Lucent Technologies Inc. Thin film transistors
JP2002368384A (ja) * 2001-06-11 2002-12-20 Toppan Printing Co Ltd 配線基板または半導体回路の製造方法

Cited By (3)

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JP4672189B2 (ja) * 2001-06-11 2011-04-20 凸版印刷株式会社 配線基板または半導体回路の製造方法

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