JPH1025618A - 合成繊維の防虫加工方法 - Google Patents

合成繊維の防虫加工方法

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JPH1025618A
JPH1025618A JP21490396A JP21490396A JPH1025618A JP H1025618 A JPH1025618 A JP H1025618A JP 21490396 A JP21490396 A JP 21490396A JP 21490396 A JP21490396 A JP 21490396A JP H1025618 A JPH1025618 A JP H1025618A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
nylon
insect
repellent
resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP21490396A
Other languages
English (en)
Inventor
Masafumi Tsuruoka
理文 鶴岡
Takahiro Muramatsu
高広 村松
Masayuki Kuramochi
雅之 倉持
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiwa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Daiwa Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Daiwa Chemical Industries Ltd filed Critical Daiwa Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性樹脂のナイロン樹脂およびポリエス
テル樹脂の繊維素材の加熱溶融時に防虫剤を練り込み合
成繊に防虫効果を付与する防虫加工方法。 【構成】 合成繊維の防虫剤としてテルペン樹脂を0.
1〜3.0重量%練り込んだ後、紡糸することによって
合成繊維に耐洗濯性と長期間の耐久性を有する防虫効果
の得られる防虫加工である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成繊維としてナイロ
ンおよびポリエステル繊維に防虫剤としてテルペン樹脂
を合成樹脂の溶融時に練り込むことにより防虫効果が長
期間持続すると共に耐洗濯性にも優れた防虫性を発揮す
る防虫加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】屋内塵性ダニ類を始めとする害虫駆除法
としては、殺虫剤の散布または殺虫剤を主成分とする水
溶液による表面処理またはエアゾール、燻蒸剤などによ
る殺虫方法が一般に行われてきた。ダニ類を含めて広範
囲な衛生害虫に用いる殺虫剤としては、有機燐製剤が広
く用いられていた。しかし、人畜に対する有害性等の関
係から低毒性の合成ピレスロイド系殺虫剤が多数開発さ
れ、害虫の殺虫剤としては最も広く用いられるようにな
った。
【0003】その後、多くの衛生害虫に対する殺虫ある
いは忌避性を有する化合物の研究が盛んに行われた結
果、比較的低毒性の忌避剤としてN,N−ジエチル−m
−トルアミドが多く用いられるようになった。またテル
ペン化合物およびそれらの誘導体によるダニ駆除剤の研
究が行われ特願昭63−第104905号にまた、テル
ペノイド化合物モノマーとその低重合物による有害生物
忌避剤が特願平4−第187607号にそれぞれ開示さ
れた。しかし、テルペン樹脂の樹脂練り込みによる防虫
剤としての応用は未だ開示されていない。
【0004】その他、各種カルボン酸の低級アルキルエ
ステルによる害虫の忌避剤の研究が行われ、パラオキシ
安息香酸、コハク酸、アジピン酸、フタール酸、グルタ
ル酸、シュウ酸等の脂肪族系または芳香族系カルボン酸
の低級アルキルエステルによる忌避効果が多数報告され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、生活のために使
用している繊維製品は、身に着けるものを含めて非常に
多い。これらの繊維製品には眼に見えないが多数のダニ
類が寄生して乳幼児から成人に至るまで何らかの被害を
蒙っている。ダニ類は、主としてカーペット、畳、衣
類、寝具類のほかソファー内部のクッション材等に寄生
し、これらの生活用品は何れも餌となるものが付着して
おり、しかも通気性が悪く、湿気を含んだものが多い。
【0006】要するに家庭内で使用されている繊維製品
がダニ類の繁殖に最も好都合な場所になっている。ま
た、最近は冷暖房の普及により建造物の気密性が良好に
なっている。更に室内の湿度維持のために加湿器の使用
で、ダニの繁殖条件を良好にしている。屋内塵性ダニに
よる被害は、チリダニ科のヒョウヒダニによる喘息、鼻
炎、眼アレルギー、アトピー性湿疹やツメダニによる刺
咬症、コナダニ類による不快感の他にダニアレルゲンが
大きな問題になっている。この他、コナヒョウヒダニ、
ヤケヒョウヒダニも家庭内の塵中によく見られる種類で
ある。
【0007】本発明は、以上に示したように合成繊維製
品に屋内塵性ダニ類が寄生しないよう、また繊維製品に
寄り付かないようにする方法として、ダニ忌避剤を繊維
素材の樹脂の溶融時に予め練り込んだ後、紡糸するもの
である。使用する忌避剤は、人体に対しても安全性が高
く、自然環境下にあって分解の少ないもので水に不溶性
が好ましく、耐洗濯性に優れた化合物が求められる。
【0008】
【課題を解決するための手段】屋内塵性ダニ類に使用で
きる殺虫剤および忌避剤としては、既に多くの研究が行
われており、その成果についても発表されている。しか
しながら、それらを詳細に検討して見ると未だ不十分な
ものが多い。例えば、人体に対する有害性の問題、処理
後一回の洗濯で効力の消失するもの、忌避剤の自然環境
によって分解性が速く実用性に欠けるものなどがあげら
れる。
【0009】本発明者は、上記の課題を解決するために
鋭意研究を進めた結果、忌避剤成分としてテルペン樹脂
をナイロン樹脂、ポリエステル樹脂に対して0.1〜
3.0重量%(以後%は全て重量%で示す)添加した後
に紡糸する。
【0010】本発明のテルペン樹脂を添加したナイロン
繊維、ポリエステル繊維を用いた繊維製品は一般衣類を
はじめカーペット、畳およびその他の敷物類、布団、毛
布、シーツ、枕、ペット・用品、ソファー、カーテンな
どである。また、このナイロン繊維、ポリエステル繊維
と綿、麻、ウール、絹などの天然繊維を混紡することも
できる。
【0011】忌避剤以外では抗菌剤、防黴剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、殺虫剤、他の害虫忌避剤、界面活性
剤、可塑剤および消臭剤、着香剤、着色剤などを必要に
応じ適宜併用することができる。
【0012】
【作用】本発明は、熱可塑性のあるナイロン樹脂および
ポリエステル樹脂に防虫剤としてテルペン樹脂をそれぞ
れの樹脂の溶融時に添加した後に紡糸した害虫忌避性を
有する繊維製品である。害虫として対象となるものは屋
内塵性ダニ類で、主としてヒョウヒダニ類のコナヒョウ
ヒダニ、ヤケヒョウヒダニである。しかし、他のダニ類
に対しても優れた効果を有している。また、この繊維製
品は、優れた害虫忌避効果と耐洗濯性を有しており、長
期間その効力を持続することのできる防虫繊維製品であ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0014】(実施例1) 本発明の忌避剤によるナイロン繊維、ポリエステル繊維
への処理方法 実験に使用した忌避剤 テルペン樹脂:YSレジン Z100(ヤスハラケミカ
ル(株)製品)
【0015】実験に使用した繊維 ナイロン繊維:(宇部興産(株)製品ナイロンSF10
13A) ポリエステル繊維:(ユニチカ(株)製品ユニチカポリ
エステルMA2103)
【0016】忌避剤配合繊維の作製: 試料作成:6−Ny,PET樹脂に忌避剤としてYSレ
ジン Z100を1.0%宛添加した後、紡糸した。
(単糸デニール:約3デニール) 紡糸温度:6−Ny・・・220〜255℃ PET・・・・230〜280℃
【0017】ダニ忌避試験: 試験方法:大阪府衛研法および侵入阻止法 供試ダニ:ヤケヒョウヒダニ
【0018】(実施例2)以上の条件によるダニ忌避試
験でナイロン繊維に対する試験結果を表1に、ポリエス
テル繊維に対する試験結果を表2に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】(実施例2)実施例1で試作した繊維製品
のヤケヒョウヒダニに対する耐洗濯性忌避試験のを行っ
た。ナイロン繊維の結果を表3に、ポリエステル繊維の
結果を表4に示す。
【0022】洗濯試験 試験方法:JIS L0217−103に準じて行っ
た。 洗濯回数:0回、10回、30回、
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】(実施例3)実施例1で試作した繊維製品
の日光曝露後におけるヤケヒョウヒダニに対する忌避試
験については、ナイロン繊維の結果を表5に、ポリエス
テル繊維の結果を表6に示す。
【0026】
【表5】
【0027】
【表6】
【0028】忌避剤処理布の日光曝露試験方法 実施例1で処理した試験布を日光暴露し、日光に対する
安定性試験を行った。試験は、晴天の日を選び曝露0時
間、1日8時間として7日間、14日間、28日間とし
た。
【0029】
【発明の効果】本発明は、防虫剤としてテルペン樹脂
を、ナイロン繊維またはポリエステル繊維に0.1〜
3.0%を加熱溶融時に練り込むことにより、該繊維製
品がヤケヒョウヒダニに対して優れた忌避効果が認めら
れた。この繊維製品は、耐洗濯性、紫外線に強いので長
期間の使用に耐える優れた性能を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/92 307 D01F 6/92 307D

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナイロン繊維およびポリエステル繊維の
    防虫剤としてテルペン樹脂を0.1〜3.0重量%を繊
    維素材の溶融時に練り込むことを特徴とする合成繊維の
    防虫加工方法。
JP21490396A 1996-07-12 1996-07-12 合成繊維の防虫加工方法 Pending JPH1025618A (ja)

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ID=16663478

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013048086A3 (en) * 2011-09-27 2013-05-23 Kolon Industries, Inc. Method for manufacturing poly(ethyleneterephthalate) drawn fiber, poly(ethyleneterephthalate) drawn fiber and tire-cord

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013048086A3 (en) * 2011-09-27 2013-05-23 Kolon Industries, Inc. Method for manufacturing poly(ethyleneterephthalate) drawn fiber, poly(ethyleneterephthalate) drawn fiber and tire-cord
US9359696B2 (en) 2011-09-27 2016-06-07 Kolon Industries, Inc. Method for manufacturing poly(ethyleneterephthalate) drawn fiber, poly(ethyleneterephthalate) drawn fiber and tire-cord

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