JPH10256170A - 加熱処理方法および加熱処理装置 - Google Patents

加熱処理方法および加熱処理装置

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JPH10256170A
JPH10256170A JP7442597A JP7442597A JPH10256170A JP H10256170 A JPH10256170 A JP H10256170A JP 7442597 A JP7442597 A JP 7442597A JP 7442597 A JP7442597 A JP 7442597A JP H10256170 A JPH10256170 A JP H10256170A
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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Hisashi Otani
久 大谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランプアニールにより効果的に被処理膜を加
熱処理するための方法を提供する。 【解決手段】 基板101の上面側からは紫外光ランプ
104を用いて紫外光107が照射される。また、基板
101の下面側からは赤外光ランプ108を用いて赤外
光111が照射される。本発明では赤外光照射による振
動励起効果に加えて紫外光照射による電子励起効果が付
加されるため、被処理膜103の励起効率が大幅に高ま
り、効果的な加熱処理が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
プロセスで多用される加熱処理方法としてランプアニー
ルを利用する場合の構成に関する。特に、本発明はガラ
ス基板上に薄膜トランジスタ(TFT)の如き半導体装
置を作製する上で有効である。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラス基板上に半導体薄膜(典型
的には珪素を主成分とする薄膜)を利用して形成するT
FTの開発が著しい発展を遂げている。そして、ガラス
基板上に画素マトリクス回路、ドライバー回路、ロジッ
ク回路等をモノシリックに搭載した電気光学装置の需要
が高まっている。
【0003】ガラス基板上にTFTを形成する場合に生
じる最も大きな制約はプロセス温度である。即ち、ガラ
スの耐熱温度以上の加熱処理が行えないという制約がプ
ロセスマージンを狭めてしまうのである。
【0004】そのため、薄膜を選択的にアニールする手
段としてレーザーアニール法が活用されている。レーザ
ーアニール法は試料に対してパルスレーザー光を照射す
ることで瞬間的に試料温度を高め、薄膜のみを選択的に
加熱することができる。しかし、レーザー光を取り扱う
ため光学系が複雑であることと、均一性の確保が困難で
あることが量産工程上の問題となっている。
【0005】そこで、最近ではアークランプやハロゲン
ランプ等から発する強光を用いたランプアニール法が脚
光を浴びている。この技術はRTA(Rapid Thermal An
nealling)またはRTP(Rapid Thermal Processing)
とも呼ばれ、被処理膜に吸収されやすい波長領域の強光
を照射することで被処理膜を加熱する。
【0006】通常、ランプアニール法は強光として可視
光から赤外光領域を利用する。この波長領域の光はガラ
ス基板に吸収されにくいため、ガラス基板が加熱される
のを最小限に抑えることができる。また、昇温・降温時
間が極めて短いため1000℃以上の高温処理を数秒から数
十秒という短時間で行うことができる。
【0007】さらに、レーザー光の加工に用いられる様
な複雑な光学系を必要としないため、比較的大きい面積
を均一性良く処理するのに適している。また、基本的に
枚葉式処理で行われるので歩留りおよびスループットも
高い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記ラン
プアニール法に対して改良を加え、さらに効果的に被処
理膜を加熱処理するための方法を提供することを課題と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
の構成は、透光性を有する基板上に形成された薄膜をラ
ンプ光源を用いて加熱処理する方法において、前記薄膜
の上面側からは該薄膜を構成する原子の結合手を電子励
起させうる波長領域の強光が照射され、かつ、それと同
時に前記薄膜の下面側からは前記結合手を振動励起させ
うる波長領域の強光が照射されることを特徴とする。
【0010】また、他の発明の構成は、透光性を有する
基板上に形成された薄膜をランプ光源を用いて加熱処理
する方法において、前記薄膜の上面側からは該薄膜を構
成する原子の結合手を電子励起させうる波長領域の強光
が照射され、かつ、それと同時に前記薄膜の下面側から
は前記結合手を振動励起させうる波長領域の強光が照射
され、前記結合手を電子励起させうる波長領域の強光お
よび前記結合手を振動励起させうる波長領域の強光は、
線状に加工された状態で前記基板の一端から他端に向か
って走査されることを特徴とする。
【0011】また、上記構成でなる本発明を実施するに
は、被処理基板の上面側に配置された紫外光ランプと、
前記被処理基板の下面側に配置された赤外光ランプと、
を少なくとも具備し、前記紫外光ランプおよび前記赤外
光ランプは前記被処理基板を挟み込む様に配置されてい
ることを特徴とする加熱処理装置が必要である。
【0012】また、本発明者らによれば赤外光および紫
外光を線状に加工して照射する構成が本発明の最も望ま
しい構成である。その場合、紫外光ランプおよび赤外光
ランプが被処理基板と平行な方向に長手方向を持つ棒状
または円筒形状の加熱処理装置を用いれば良い。また、
紫外光ランプと被処理基板との間および赤外光ランプと
被処理基板との間にシリンドリカルレンズを配置するこ
とも有効である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、被処理膜に対し
て紫外光(UV光)と赤外光(IR光)とを組み合わせ
て照射することにある。
【0014】なお、フォトンエネルギーを与える代表的
な光として紫外光と記載したが、被処理膜を電子励起さ
せうる波長領域の光であれば可視光をも含みうる。代表
的には10〜600 nmの波長領域の光を用いることができ
る。
【0015】また、同様に振動エネルギー(熱エネルギ
ーと言っても良い)を与える代表的な光として赤外光と
記載したが、被処理膜を振動励起させうる波長領域の光
であれば可視光をも含みうる。代表的には500 nm〜20μ
mの波長領域の光を用いることができる。
【0016】なお、上記波長領域は 500〜600 nmの可視
光領域で重複しているが、これは被処理膜によって電子
励起または振動励起させうる波長領域が異なるためであ
る。即ち、同じ波長領域の光で電子励起と振動励起とを
同時に起こせることを意味しているのではない。
【0017】上記紫外光は、低圧金属蒸気ランプ、低圧
水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、ハロゲ
ンアークランプ、水素アークランプ、メタルハライドラ
ンプ、重水素ランプ、希ガス共鳴線ランプ、希ガス分子
発光ランプ等の紫外線を発するランプを光源として得る
ことができる。
【0018】また、上記赤外光は、ハロゲンランプ、ハ
ロゲンアークランプ、メタルハライドランプ等の赤外線
を発するランプを光源として得ることができる。
【0019】紫外光を用いた光照射処理は、フォトンの
持つエネルギーを被処理膜に光吸収という形で与え、直
接的に被処理膜を構成する分子の結合手を励起させる。
この様な励起現象は電子励起と呼ばれる。なお、紫外光
はガラス基板に吸収されやすいので被処理膜の上面側か
ら照射することが望ましい。
【0020】一方、赤外光による光照射処理は、格子振
動という形で振動エネルギーを与え、それを励起エネル
ギーとして間接的に被処理膜を構成する分子の結合手を
励起する。この様な励起現象は振動励起と呼ばれる。な
お、赤外光はガラス基板に吸収されにくいので被処理膜
の下面側から照射することができる。
【0021】以上の様に、本発明ではランプアニール法
を用いた加熱処理において赤外光の照射と同時に紫外光
を照射することで、被処理膜の励起効果をさらに高める
ことができる。即ち、加熱処理の効率が大幅に向上する
という効果が得られる。
【0022】ところで、図5に示すのは熱エネルギーと
光エネルギーとの違いを表す概念図であり、横軸はエネ
ルギー、縦軸はエネルギー密度である。図5の様に、熱
エネルギーはエネルギー的には平均kTのエネルギーを
持つが広い範囲にエネルギー分布を有している。一方、
光エネルギーは波長によってある決まった値、即ちhν
そのもののエネルギーのみを有する。
【0023】従って、例えば珪素膜を結晶成長させる場
合、熱エネルギーは成長に必要なエネルギー以外に結晶
を破壊するエネルギー等をも含んでしまうが、光エネル
ギーは成長に必要なエネルギーのみを効率的に照射する
ことが可能である。
【0024】この様に、紫外光の波長を適切に選択する
ことで、特定の薄膜のみを集中的に励起することができ
るので種類の異なる被処理膜の励起度を制御したり、選
択的な励起処理が可能となる。これも赤外光によるラン
プアニールに紫外光照射を組み合わせた本発明効果の一
つである。
【0025】
【実施例】
〔実施例1〕本実施例では、本発明を珪素を主成分とす
る結晶性膜の結晶性を改善する工程に適用した場合の例
について図1を用いて説明する。なお、数値、材料等は
本実施例に限定されることはない。
【0026】図1において、101は透光性を有する基
板として用いるガラス(または石英)基板、102は酸
化珪素膜でなる下地膜、103は結晶性膜である。な
お、本実施例では結晶性膜103としては結晶性珪素膜
を例にとるが、Six Ge1-x (0<X<1)などの珪素を含む化
合物半導体を用いることもできる。
【0027】また、結晶性珪素膜にも単結晶シリコン
膜、微結晶シリコン膜、多結晶シリコン膜等が含まれる
が、ここでは多結晶シリコン膜(いわゆるポリシリコン
膜)を例にとって説明する。
【0028】結晶性珪素膜103の形成方法は、直接減
圧熱CVD法等で成膜する方法でも良いし、非晶質珪素
膜を結晶化して得る方法でも良い。さらに、非晶質珪素
膜を結晶化して得る場合には、加熱処理またはレーザー
光照射によって結晶化する手段をとれば良い。また、結
晶化を助長する触媒元素を用いた手段(特開平7-130652
号公報に開示)を用いることも有効である。
【0029】そして、104は紫外光(紫外線)を発す
るランプ光源(以下、単に紫外光ランプと呼ぶ)であ
り、105は反射鏡、106は紫外光ランプ104から
発した紫外光107を集光するためのシリンドリカルレ
ンズである。紫外光ランプ104、反射鏡105および
シリンドリカルレンズ106は、紙面と垂直な方向に対
して細長い形状であるため、結晶性珪素膜103に対し
て線状に照射される。
【0030】また、本実施例では紫外光107は結晶性
珪素膜103の上面側から照射される。上面側とは図1
において紫外光ランプ104と向かい合う主表面側、即
ちガラス基板101に対して逆側の面を指している。
【0031】次に、108は赤外光(赤外線)を発する
ランプ光源(以下、単に赤外光ランプと呼ぶ)であり、
109は反射鏡、110は赤外光ランプ107から発し
た赤外光111を集光するためのシリンドリカルレンズ
である。赤外光111も紫外光107と同様に線状光と
なる様に構成されている。
【0032】また、結晶性珪素膜103に対して下面側
から照射される構成となっている。ここで下面側とは図
1において赤外光ランプ108と向かい合う裏面側、即
ちガラス基板101側に向いた面を指している。
【0033】この時、赤外光111はガラス基板に吸収
されずに透過する。即ち、下面側からの照射であって
も、結晶性珪素膜103を効率的に加熱することができ
る。従って、赤外光111の照射によって結晶性珪素膜
103は 600〜1200℃(代表的には 700〜850 ℃)に加
熱される。この時の結晶性珪素膜103の膜面温度は、
熱電対を利用したパイロメーター(放射温度計)を用い
て測定(モニタリング)することができる。
【0034】また、ガラス基板101はサセプター(図
示せず)によって支持され、ガラス基板101の上面側
から線状の紫外光107が矢印の方向に向かって走査さ
れ、下面側から線状の赤外光111が矢印の方向に向か
って走査される。この様に、ガラス基板101の一端か
ら他端に向かって線状光を走査することで基板全面を照
射することが可能となる。
【0035】また、本実施例では紫外光107と赤外光
111とが結晶性珪素膜103の同一部分を照射する様
に設計されている。同一部分とは図1に示す様に、照射
範囲が同じ場所であることを意味している。勿論、場合
によっては走査するタイミングを意図的にずらしたり、
走査方向を異ならせたりすることもできる。
【0036】以上の様に紫外光照射と赤外光照射とを組
み合わせた構成とすることで以下に説明する様な効果を
得ることができる。
【0037】まず、従来の赤外光照射による振動励起
(熱エネルギーによる励起)に加えて、紫外光照射によ
る電子励起が生じるため、それらの相乗効果によって結
晶性珪素膜103の励起効率が飛躍的に向上する。
【0038】即ち、結晶性珪素膜103を構成する分子
の結合手は、赤外光照射による格子振動によって全体的
に緩められ、紫外光照射によって電子的に極めて活性な
状態となって連結される。そのため、本発明の加熱処理
を施した結晶性珪素膜112(図1において斜線で示さ
れる領域)は、非常に活性な状態(結合の自由度の高い
状態)から形成される。
【0039】従って、本発明を施すことにより得られる
結晶性珪素膜112は、不対結合手の如き結晶欠陥が非
常に少ない。また、結晶粒界も整合性の良い結合で形成
されるため殆どが傾角粒界の如き不活性な粒界で形成さ
れる。
【0040】なお、珪素(シリコン)の基礎吸収端はほ
ぼ1eVであるので紫外光は厚さ10nm〜1 μm程度の表面
のみで吸収されると考えられる。しかし、本実施例の場
合には結晶性珪素膜の膜厚が10〜75nm(代表的には15〜
45nm)と極めて薄いので、十分な励起効果を期待するこ
とができる。
【0041】また、従来のランプアニールは全面一括処
理であったので、処理時間が長いと被処理膜からガラス
基板へと熱が伝播してガラス基板が反ったり縮んだりし
てしまうことが懸念されていた。
【0042】しかしながら、本発明では赤外光111の
光源として線状の赤外光ランプ108を利用しているた
め、結晶性珪素膜103から基板101に伝わる伝播熱
も局部的なものでしかない。そのため、熱によって基板
101が反ったり縮んだりする様なことを防ぐことがで
きる。
【0043】また、本実施例では結晶性珪素膜の結晶性
を改善する工程において本発明の加熱処理方法を適用し
たが、非晶質珪素膜の結晶化工程に本発明を適用するこ
ともできることは言うまでもない。
【0044】〔実施例2〕本実施例ではTFTの活性層
に添加されたN型またはP型を付与する不純物イオンを
活性化する工程に本発明を適用した場合の例について説
明する。なお、説明には図2を用いるが、必要に応じて
前述の符号を用いて説明する。
【0045】図2に示す状態は、ガラス基板101上に
TFTを作製している途中の段階である。図2におい
て、201〜202で示される領域は島状にパターニン
グされた半導体層からなる活性層であり、201はソー
ス領域、202はドレイン領域、203はチャネル形成
領域である。
【0046】また、上記活性層の上にはゲイト絶縁膜2
04が形成されている。このゲイト絶縁膜204は特開
平7-135318号公報記載の技術等を用いて、上に配置され
るゲイト電極205と同一の形状に加工されている。
【0047】ソース領域201およびドレイン領域20
2は真性または実質的に真性な結晶性珪素膜で構成され
る活性層に対して一導電性を付与する不純物イオンを添
加して形成される。この際、Nチャネル型TFTを作製
する場合にはP(リン)イオンまたはAs(砒素)イオ
ンを、Pチャネル型TFTを作製する場合にはB(ボロ
ン)イオンを利用すれば良い。
【0048】次に、不純物イオンの添加工程が終了した
ら、TFTが形成される基板上面側から紫外光107を
照射し、基板下面側から赤外光111を照射する。この
時、ゲイト電極205の直下には紫外光107が届かな
いが、下面側から赤外光111を照射しているので活性
化は問題なく行われる。
【0049】本実施例におけるランプアニール処理は添
加された不純物イオンを励起させて活性化する工程であ
る。従って、本発明を適用することで活性化率が大幅に
向上するためソース/ドレイン領域の抵抗が低くなり、
TFTと配線電極とのオーミック接触を良好なものとす
ることができる。
【0050】〔実施例3〕本実施例ではTFTのソース
/ドレイン領域表面(ゲイト電極がシリコンであればゲ
イト電極表面も含む)に対して選択的に金属シリサイド
を形成する工程に本発明を適用した場合の例について説
明する。なお、説明には図3を用いるが、必要に応じて
前述の符号を用いて説明する。
【0051】本実施例では基板上面側から赤外光と紫外
光とを同時に照射する構成としている点に特徴がある。
即ち、基板上面側には赤外光ランプ301、反射鏡30
2、シリンドリカルレンズ303からなる光学系と、紫
外光ランプ304、反射鏡305、シリンドリカルレン
ズ306からなる光学系とが配置される。そして、赤外
光ランプ301からは赤外光307が照射され、紫外光
ランプ304からは紫外光ランプ308が照射される構
成となっている。
【0052】この構成ではゲイト電極204の陰となる
領域であっても上面からの赤外光307または下面側か
らの赤外光111のいずれかによって加熱される。従っ
て、シリサイド形成反応を基板全体で均一に行うことが
できる。
【0053】なお、本実施例の様な構成とする場合、ま
ず赤外光307で加熱して、その直後に紫外光308で
励起する様な構成とすることが好ましい。即ち、最初に
赤外光による振動励起によって結合手を緩め、その状態
で紫外光による電子励起を付加した方が励起効率が高い
と思われる。
【0054】上記構成で行われるシリサイド形成工程は
以下の様な順序で進められる。まず実施例2に示した様
な不純物イオンの活性化工程が終了したら、作製過程に
あるTFT全面を覆う様にして金属膜309を形成す
る。金属膜309としては、Ti(チタン)、Co(コ
バルト)、W(タングステン)、Ta(タンタル)等が
一般的に用いられている。
【0055】この状態で加熱処理を行うとソース領域2
01およびドレイン領域202を構成する珪素(シリコ
ン)成分と金属膜309とが反応して金属シリサイド3
10が形成される。この様な反応はソース/ドレイン領
域201、202と金属膜309との界面において進行
するが、本実施例では紫外光照射による励起効果で反応
速度が増加し、速やかなシリサイド化が実現できる。
【0056】また、ランプアニールの特徴として金属膜
309を構成する成分原子がチャネル形成領域に203
に拡散することを防ぐことができる。この効果は本実施
例の様に線状に赤外光を照射する場合に顕著な効果とな
る。
【0057】なお、本実施例の様な赤外光と紫外光とを
同時に基板上面側から照射する構成は実施例1および実
施例2にも適用できることは言うまでもない。特に、実
施例2に適用した場合、ソース/ドレイン領域とチャネ
ル形成領域との接合部やゲイト電極で陰になる領域も完
全に活性化されるため有効である。
【0058】〔実施例4〕本実施例ではTFTから信号
電圧を取り出すための配線(ソース/ドレイン配線)を
形成する際に、配線のリフロー工程を行う場合に本発明
を適用した場合の例について説明する。なお、説明には
図4を用いるが、必要に応じて前述の符号を用いて説明
する。
【0059】リフロー工程とは配線材料である導電膜を
加熱することで流動化させ、コンタクトホールの内部を
完全に配線材料で埋め込むための技術である。この技術
によればアスペクト比の高いコンタクトホールであって
も接触不良の様なコンタクト不良を防ぐことができる。
【0060】図4において、401はゲイト電極204
と配線材料402とを電気的に絶縁分離するための層間
絶縁膜である。層間絶縁膜401は酸化珪素膜、窒化珪
素膜、有機性樹脂材料等から適宜選択すれば良い。ま
た、配線材料402としてはアルミニウム、タンタル、
タングステン等を含む材料で構成すれば良い。
【0061】また、上記材料の上層または下層にゲルマ
ニウム、スズ、ガリウム、アンチモン等の金属膜を形成
することは、リフロー工程における配線材料の流動化を
助長する上で好ましい。
【0062】本実施例の様に配線材料402のリフロー
工程に本発明の加熱処理方法を適用しても紫外光と赤外
光とを組み合わせた相乗効果を得ることができる。特
に、リフロー工程で流動化を助長する金属元素を用いる
場合、配線材料と金属元素との反応を促進する上で本発
明は有効である。
【0063】〔実施例5〕本実施例では、実施例1の構
成において紫外光107の照射範囲と赤外光111の照
射範囲とを異なるものとする例を示す。具体的には、赤
外光111の照射範囲を紫外光107の照射範囲よりも
広くする。その様子を図6に示す。
【0064】図6において、601は表面に下地膜を設
けたガラス基板、602は結晶性珪素膜である。基板6
01の上面側には紫外光ランプ603、反射鏡604、
シリンドリカルレンズ605が配置され、紫外光606
が照射される。また、下面側には赤外光ランプ607、
反射鏡608、シンドリカルレンズ609が配置され、
赤外光610が照射される。
【0065】この時、赤外光610の照射範囲は611
〜613で示される領域(第1の領域とする)に渡り、
紫外光606の照射範囲は612で示される領域(第2
の領域とする)のみである。
【0066】即ち、赤外光610の照射範囲の方が紫外
光606の照射範囲よりも広くなる様に設計されてい
る。そのためには、線状に加工された赤外光610の短
辺方向の長さを、線状に加工された紫外光606の短辺
方向の長さよりも長くすれば良い。こうすることで前述
の第1の領域は第2の領域を含み、かつ、第2の領域よ
りも広い構成となる。
【0067】従って、結晶性珪素膜602は紫外光60
6を照射される直前に赤外光610によって加熱され、
紫外光606が照射された直後も僅かな時間だけ赤外光
610によって加熱される。即ち、領域611で弱い励
起状態を作り、領域612で完全な励起状態として、領
域613で弱い励起状態を保つ。
【0068】以上の様な構成とすると結晶性珪素膜60
2の励起状態が急激に変化しないと考えられるため、結
合に要する時間を稼ぐことができる。即ち、非平衡状態
で原子間の結合が終了するのを防ぐことができる。これ
により結晶欠陥の少ない結晶性珪素膜を得ることができ
る。
【0069】〔実施例6〕本実施例では、本発明の構成
において紫外光ランプと並列して赤外光補助ランプを形
成する場合の例について図7を用いて説明する。
【0070】図7(A)において、701はガラス基
板、702は非晶質珪素膜である。なお、被処理膜とし
て非晶質珪素膜を例にしているが、ガラス基板上の薄膜
であれば限定はない。また、703は基板下面側の赤外
光ランプ、704は基板上面側の紫外光ランプである。
【0071】ここで本実施例の特徴は、紫外光ランプ7
04に並列して第1の赤外光補助ランプ705、第2の
赤外光補助ランプ706を配置する点である。なお、本
実施例では紫外光ランプ704の(基板の移動方向に対
して)前方および後方に赤外光補助ランプ705、70
6を配置する構成としているが、片方のみに配置した構
成とすることもできる。
【0072】以上の様な構成において、各ランプ703
〜706は図中の矢印の方向に向かって移動し、線状光
を走査する。本実施例の構成では、まず非晶質珪素膜7
02は第1の赤外光補助ランプ705により赤外光が照
射されて加熱される。この領域はプレヒート領域707
となり、基板の移動に伴い前方へと移動していく。
【0073】プレヒート領域707の後方では、基板上
面側から紫外光ランプ704からの紫外光が照射され、
かつ、基板下面側から赤外光ランプ703からの赤外光
が照射されてメインヒート領域708が形成される。本
実施例の場合、非晶質珪素膜702の結晶化はこのメイ
ンヒート領域708で行われる。
【0074】メインヒート領域708の後方には第2の
赤外光補助ランプ706からの赤外光により加熱された
ポストヒート領域709が形成される。この領域はメイ
ンヒート領域708で得られた結晶性珪素膜を加熱する
領域である。
【0075】以上の様に、非晶質珪素膜(途中から結晶
性珪素膜となる)702はプレヒート領域707、メイ
ンヒート領域708、ポストヒート領域709の順に並
んだ領域が、見かけ上基板の移動に伴って前方へ移動す
る。
【0076】ここで図7(B)に示すのは、非晶質珪素
膜702のある1点について、時間(Time)と温度(Te
mp. )の関係を示した図である。図7(B)に示す様
に、時間の経過に伴ってまずプレヒート領域となり、次
いでメインヒート領域、ポストヒート領域と続く。
【0077】図7(B)から明らかな様に、プレヒート
領域707ではある程度にまで温度が上げられ、次のメ
インヒート領域708との温度勾配を緩和する役割を果
たしている。これは、メインヒート領域708で急激に
熱せられて珪素膜に歪みエネルギー等が蓄積するのを防
ぐための工夫である。
【0078】そのため、第1の赤外光補助ランプ705
の出力エネルギーは赤外光ランプ703の出力エネルギ
ーよりも小さめに設定しておくことが望ましい。この
時、どの様な温度勾配を形成する様に調節するかは実施
者が適宜決定すれば良い。
【0079】次に、プレヒート領域707を通過する
と、基板下面側から赤外光を照射され、膜面温度が 600
〜1200℃でまで上昇したメインヒート領域708とな
る。この領域で非晶質珪素膜702は結晶性珪素膜へと
変成する。なお、同時に照射される紫外光は電子励起に
寄与するので熱的な変化はもたらさない。
【0080】メインヒート領域708で得られた結晶性
珪素膜は紫外光ランプ704の後方に配置された第2の
赤外光補助ランプ706によって加熱される。このポス
トヒート領域709は、メインヒート領域708の急冷
により熱的平衡の崩れた状態で結晶化が終了するのを防
ぐ役割を果たす。これは結晶化に要する時間に余裕を持
たせで最も安定な結合状態を得るための工夫である。
【0081】従って、第2の赤外光補助ランプ706も
基板下面に配置される赤外光ランプ703よりも出力エ
ネルギーを小さく設定し、徐々に温度が下がる様な温度
勾配を形成する様に調節することが望ましい。
【0082】以上の様な構成とすることで、非晶質珪素
膜の急加熱および結晶性珪素膜の急冷により生じうる応
力歪み、不対結合手等の結晶欠陥の発生を抑制し、結晶
性に優れた結晶性珪素膜を得ることができる。
【0083】〔実施例7〕本実施例では本発明を実施す
るに必要な加熱処理装置の構成についての概略を説明す
る。なお、本発明は紫外光と赤外光とを同時に照射して
加熱処理を行うことが最も大きな特徴であり、その構成
を実施しうる装置構成は本実施例に限定されるものでは
ない。
【0084】図8(A)に示すのは、実施例1から実施
例5を実施するに必要な加熱処理装置を横方向から見た
簡略図である。また、図8(B)に示すのは上記加熱処
理装置を上面から見た図である。
【0085】図8(A)において、ロードロック室80
1内には基板搬送ユニット(アームと制御回路を含む)
802、被処理基板を収納するカセット803、サセプ
タ搬送ユニット804が配置される。また、ロードロッ
ク室801にはゲイト弁805を介して処理チャンバ8
06が接続されている。
【0086】処理チャンバ806には紫外光光源(紫外
光ランプ、反射鏡、シリンドリカルレンズ等を含む)8
07、赤外光光源(赤外光ランプ、反射鏡、シリンドリ
カルレンズ等を含む)808がサセプタ809および被
処理基板810を挟み込む様にして配置される。また、
紙面に向かって垂直な方向に長手方向を有する。
【0087】また、図8(B)に示される様に、処理チ
ャンバ806には雰囲気ガスが導入口811から供給さ
れる。その際、流量はバルブ812で調節する。なお、
雰囲気ガスはプロセスによって異なるが、紫外光照射に
よって固体物質を生成しないガスが望ましい。
【0088】また、処理チャンバ806に導入された雰
囲気ガスは排気口813から排気される。この際、必要
に応じて排気ポンプ814を設けることが好ましい。排
気ポンプを使用する必要性がなければ排気スクラバー程
度の設備でも十分である。
【0089】この様な構成の装置では、まず、基板搬送
ユニット802によって被処理基板810がカセット8
03から搬出される。そして、被処理基板810はサセ
プタ搬送ユニット804上のサセプタ809に設置さ
れ、処理チャンバ806へとサセプタごと搬送される。
【0090】処理チャンバ806では、線状光を発する
紫外光光源807および赤外光光源808が被処理基板
810の一端から他端に向かって移動し、線状光による
加熱処理が行われる。その際、紫外光と赤外光の照射領
域が完全に重なる様にしても良いし、前後にずらした構
成としても良い。
【0091】加熱処理が終了したら、サセプタ搬送ユニ
ット804によってサセプタ809をロードロック室8
01へ戻し、基板搬送ユニット802で被処理基板81
0をカセット803に収納する。以上、一連の動作を繰
り返して枚葉式の加熱処理が行われる。
【0092】なお、本実施例は本発明を実施するために
必要な装置の一実施例であり、構造等はこれに限定され
るものではない。例えば、線状光の光源は固定にして基
板を移動させることで線状光の走査を行う様な構成も可
能である。
【0093】〔実施例8〕本実施例では実施例7とは異
なる構成の加熱処理装置を用いる場合の例について説明
する。説明は図9を用いて行う。
【0094】図9(A)に示すのはマルチチャンバー方
式(クラスターツール方式)の枚葉式加熱処理装置であ
る。メインフレーム901にはロードロック室902、
903、プレヒート室(またはポストヒート室)904
および加熱炉905〜907が接続された構成となって
いる。また、ロードロック室902、903には基板を
収納しておくカセット908、909が設置されてい
る。
【0095】また、メインフレーム901と各チャンバ
ーとの間にはそれぞれゲイト弁910〜915が設けら
れ、メインフレーム901とは密閉遮断された状態を保
持することができる。また、各チャンバーには高真空に
対応する真空排気ポンプ(図示せず)が設置され、各チ
ャンバーが大気に触れない様な構成となっている。
【0096】まず、メインフレーム901に設置された
搬送ユニット916によって基板917をロードロック
室902から搬出する。そして、プレヒート室904で
基板917をある程度にまで加熱しておき、その後、加
熱炉905〜907のいずれかに搬入する。なお、プレ
ヒート室904は省略することもできる。
【0097】加熱炉905〜907の内部には基板91
7を一括で加熱できる大きさの光源918〜920が設
置される。なお、図9(A)では一つの光源の様に見え
るが、実際には図9(B)に示す様に、一つの加熱炉に
対して紫外光を発する光源921と赤外光を発する光源
922とが設置されている。
【0098】そして、加熱炉905〜907のいずれか
で加熱処理を終了したら、再び搬送ユニット916で基
板917を搬出し、ロードロック室903に搬入する。
勿論、ポストヒート工程を通す構成としても良い。
【0099】ここで加熱炉905に着目して、その内部
構造を図9(B)を用いて簡単に説明する。加熱炉90
5〜907の内部には紫外光の光源921の出力調整や
温度情報のフィードバックなどを行うコントロールユニ
ット923と、赤外光の光源922の出力調整や温度情
報のフィードバックなどを行うコントロールユニット9
24が配置されている。
【0100】また、加熱炉905への基板の搬入・搬出
はメインフレーム901に具備された搬送ユニット91
6によって行われる。搬送ユニット916は搬送ユニッ
ト925で制御され、矢印の方向に自由に基板917を
搬送することができる。
【0101】そして、加熱炉905内の上側のコントロ
ールユニット923にはサセプター926が取り付けら
れ、基板917は紫外光の光源921側に主表面(TF
Tが作製される側)を向けて支持される。
【0102】この状態で紫外光および赤外光を照射する
ことで、本発明の効果を得ることができる。なお、本実
施例では複数の赤外光または紫外光ランプを具備した光
源を用いて一括で光照射を行うので、実施例1に示した
様な線状光を用いる場合の利点は得られない。しかし、
処理時間が短くすることでガラス基板の反りや縮みを抑
えることは可能である。
【0103】
【発明の効果】以上の様に、本発明では赤外光と紫外光
とを同時に照射することで、被処理膜の励起効率をさら
に高めることができる。即ち、加熱処理の効率を大幅に
向上させることが可能である。
【0104】また、線状の紫外光および赤外光を照射す
ることでガラス基板を反らせたり縮ませたりすることな
く、600 〜1200℃の高い温度での加熱処理を行うことが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による加熱処理の構成を示す図。
【図2】 本発明による加熱処理の構成を示す図。
【図3】 本発明による加熱処理の構成を示す図。
【図4】 本発明による加熱処理の構成を示す図。
【図5】 熱エネルギーと光エネルギーの違いを示す
図。
【図6】 本発明による加熱処理の構成を示す図。
【図7】 本発明による加熱処理の構成を示す図。
【図8】 本発明で使用する加熱処理装置を示す図。
【図9】 本発明で使用する加熱処理装置を示す図。
【符号の説明】
101 ガラス基板 102 下地膜 103 結晶性珪素膜 104 紫外光ランプ 105 反射鏡 106 シリンドリカルレンズ 107 紫外光 108 赤外光ランプ 109 反射鏡 110 シリンドリカルレンズ 111 赤外光 112 結晶性が改善された結晶性珪素膜

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性を有する基板上に形成された薄膜を
    ランプ光源を用いて加熱処理する方法において、 前記薄膜の上面側からは該薄膜を構成する原子の結合手
    を電子励起させうる波長領域の強光が照射され、かつ、
    それと同時に前記薄膜の下面側からは前記結合手を振動
    励起させうる波長領域の強光が照射されることを特徴と
    する加熱処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記結合手を電子励起
    させうる波長領域の強光とは10〜600 nmの波長領域に含
    まれる光であり、 前記結合手を振動励起させうる波長領域の強光とは 500
    nm〜20μmの波長領域に含まれる光であることを特徴と
    する加熱処理方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記結合手を電子励起
    させうる波長領域の強光とは紫外光であり、 前記結合手を振動励起させうる波長領域の強光とは赤外
    光であることを特徴とする加熱処理方法。
  4. 【請求項4】透光性を有する基板上に形成された薄膜を
    ランプ光源を用いて加熱処理する方法において、 前記薄膜の上面側からは該薄膜を構成する原子の結合手
    を電子励起させうる波長領域の強光が照射され、かつ、
    それと同時に前記薄膜の下面側からは前記結合手を振動
    励起させうる波長領域の強光が照射され、 前記結合手を電子励起させうる波長領域の強光および前
    記結合手を振動励起させうる波長領域の強光は、線状に
    加工された状態で前記基板の一端から他端に向かって走
    査されることを特徴とする加熱処理方法。
  5. 【請求項5】透光性を有する基板上に形成された薄膜を
    ランプ光源を用いて加熱処理する方法において、 前記薄膜の上面側からは前記結合手を振動励起させうる
    波長領域の強光および前記結合手を振動励起させうる波
    長領域の強光が照射され、かつ、それと同時に前記薄膜
    の下面側からは前記結合手を振動励起させうる波長領域
    の強光が照射され、 前記結合手を電子励起させうる波長領域の強光および前
    記結合手を振動励起させうる波長領域の強光は、線状に
    加工された状態で前記基板の一端から他端に向かって走
    査されることを特徴とする加熱処理方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記薄膜の上面側から
    照射される赤外光は、前記薄膜の前記紫外光が照射され
    る領域の直前および/または直後の領域に照射されるこ
    とを特徴とする加熱処理方法。
  7. 【請求項7】請求項4、5において、前記結合手を電子
    励起させうる波長領域の強光および前記結合手を振動励
    起させうる波長領域の強光は、全て前記薄膜の同一部分
    を照射した状態で走査されることを特徴とする加熱処理
    方法。
  8. 【請求項8】請求項4、5において、前記結合手を振動
    励起させうる波長領域の強光が照射される第1の領域
    は、前記結合手を電子励起させうる波長領域の強光が照
    射される第2の領域を含み、かつ、該第2の領域よりも
    広いことを特徴とする加熱処理方法。
  9. 【請求項9】請求項4、5、7、8において、前記結合
    手を電子励起させうる波長領域の強光とは10〜600 nmの
    波長領域に含まれる光であり、 前記結合手を振動励起させうる波長領域の強光とは 500
    nm〜20μmの波長領域に含まれる光であることを特徴と
    する加熱処理方法。
  10. 【請求項10】請求項4、5、7、8において、前記結
    合手を電子励起させうる波長領域の強光とは紫外光であ
    り、 前記結合手を振動励起させうる波長領域の強光とは赤外
    光であることを特徴とする加熱処理方法。
  11. 【請求項11】透光性を有する基板上に形成された薄膜
    をランプ光源を用いて加熱処理する方法において、 前記薄膜の上面側から紫外光を照射して前記薄膜を構成
    する原子の結合手を電子励起させる処理と、 前記薄膜の下面側から赤外光を照射することにより前記
    結合手を振動励起させる処理と、 を含み、 前記薄膜を電子励起させる処理と振動励起させる処理と
    は同時に行われることを特徴とする加熱処理方法。
  12. 【請求項12】被処理基板の上面側に配置された紫外光
    ランプと、 前記被処理基板の下面側に配置された赤外光ランプと、 を少なくとも具備し、 前記紫外光ランプおよび前記赤外光ランプは前記被処理
    基板を挟み込む様に配置されていることを特徴とする加
    熱処理装置。
  13. 【請求項13】被処理基板の上面側に配置された紫外光
    ランプおよび赤外光ランプと、 前記被処理基板の下面側に配置された赤外光ランプと、 を少なくとも具備し、 前記紫外光ランプおよび前記赤外光ランプは前記被処理
    基板を挟み込む様に配置されていることを特徴とする加
    熱処理装置。
  14. 【請求項14】請求項13において、前記被処理基板の
    上面側に配置された赤外光ランプは、前記紫外光ランプ
    とは異なる領域を照射する補助ランプであることを特徴
    とする加熱処理装置。
  15. 【請求項15】請求項12、13、14において、前記
    紫外光ランプおよび前記赤外光ランプは前記被処理基板
    と平行な方向に長手方向を持つ棒状または円筒形状を有
    していることを特徴とする加熱処理装置。
  16. 【請求項16】請求項12、13、14において、前記
    紫外光ランプと前記被処理基板との間および前記赤外光
    ランプと前記被処理基板との間にはシリンドリカルレン
    ズが配置されていることを特徴とする加熱処理装置。
  17. 【請求項17】請求項12、13、14において、前記
    赤外光ランプが発する線状光の短辺の長さは前記紫外光
    ランプが発する線状光の短辺の長さよりも長いことを特
    徴とする加熱処理装置。
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