JPH10255343A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH10255343A
JPH10255343A JP5295297A JP5295297A JPH10255343A JP H10255343 A JPH10255343 A JP H10255343A JP 5295297 A JP5295297 A JP 5295297A JP 5295297 A JP5295297 A JP 5295297A JP H10255343 A JPH10255343 A JP H10255343A
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JP5295297A
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Koyata Takahashi
小弥太 高橋
Koji Katayama
晃治 片山
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生パワーのマージンが大きく、磁界変調記
録に適した高記録磁界感度のダブルマスク型の磁気超解
像媒体を提供する。 【解決手段】 再生層、中間層、記録層を有するダブル
マスク型磁気超解像光磁気記録媒体において、中間層の
組成をGdx2y2Fe1-x2-y2 (0.27≦x2≦0.34、0.04
≦y2≦0.10;MはCr,Si,Laから選ばれた一種以
上の元素)とするとともに、該中間層の膜厚d2を、25nm
≦d2≦50nmとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光を用い情報の記
録、再生、消去を行う光磁気記録媒体に関する。とくに
超解像再生を行う光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光磁気記録媒体のさらなる高密度化を目
的として、再生用の光の光学的回折限界以下の大きさに
記録された情報を再生することが可能な磁気超解像が提
案されている。この方法は少なくとも再生層と記録層と
を用いており、再生光の照射されているビームスポット
のうちの一定の領域をマスクとして用いることによっ
て、実質的にビームスポットが小さくなったのと同様の
効果を持つようにしたものであり、ビームスポット中で
は光の強度分布があり、またビームの進行方向に対して
後方が温度上昇が大きいことを利用している。
【0003】この方法には大きく分けて2通りの方法が
ある。一つは温度が所定値以上となっている領域で再生
層が特定の状態になるようにしてマスクとする消滅型の
方法(例えば、特開平1-143041号公報、特開平1-143042
号公報など)、他方は再生層が再生前には特定の状態で
あり、温度が所定値以上となった領域で記録層に記録さ
れた情報が再生層に転写される浮き出し型の方法(例え
ば、特開平3-93058 号公報など)がある。後者の方法で
は隣接トラックにおいても再生層が特定の状態にあるた
めに、隣接トラックとのクロストークは小さい。また、
浮き出し型と消滅型をあわせたダブルマスク型の磁気超
解像(例えば、特開平4-271039号公報など)も提案され
ている。
【0004】ダブルマスク型の磁気超解像のなかでGd
FeCo再生層、GdFe中間層、TbFeCo記録層
の3層で磁性層が構成された方式(例えば、特開平7-24
4877号公報およびJapanese Journal of Applied Physic
s Vol. 35 (1996) pp. L144-L146)は中間層のGdFe
膜が室温で面内磁化膜、高温で垂直磁化膜となることを
利用して再生磁界のみでダブルマスクを実現した方式と
して注目されている。
【0005】特開平7-244877号公報で提案された磁気超
解像光磁気記録媒体を例にダブルマスク型の磁気超解像
について図4により説明する。図4では透明基板上に再
生層41、中間層42、記録層43の順に積層された希土類遷
移金属合金からなる薄膜で光磁気記録媒体が構成され、
再生層41と記録層43が室温からキュリー温度まで垂直磁
化膜で、中間層42が室温で希土類金属優勢の面内磁化膜
で温度の上昇に従い垂直磁気異方性が増大する特性を有
し、再生層41、中間層42、記録層43のキュリー温度を各
々Tc1、Tc2、Tc3とするとTc2≦Tc3<Tc1となって
いる。再生磁界44により室温付近の温度の領域であらか
じめ再生層41を初期化し、フロントマスク46を形成す
る。ここで、再生磁界44の方向は再生層41の記録マーク
を消失させる方向か、拡大させる方向のいずれかになっ
ている(図4では記録マークを消失させる方向を例にし
ている)。室温付近では再生層41と中間層42の大部分が
磁気的に一体化しており全体的に希土類金属優勢の磁気
特性を示し、遷移金属のスピンの向きは再生磁界44の方
向と逆になる。なお、図4の磁性層中の矢印はこの遷移
金属のズピンの向きを示したものである。再生レーザー
ビームの照射で温度が上がることで中間層42の垂直磁気
異方性が高まり、記録層43から再生層41への記録マーク
の転写がおこる。さらに高い温度Tcomp で、基板側から
測定したカー回転のマイナーループが希土類金属優勢の
特性から遷移金属優勢の特性へ遷移し、さらに温度が上
昇するにつれて交換結合と再生層の保磁力が下がること
で、再生層41の磁化の向きは再び再生磁界44の方向を向
くようになりリアマスク47が生じる。記録マークはビー
ムスポット45の中のフロントマスク46とリアマスク47の
間の領域(アパーチャ)48でのみ再生される。従って実
質的なビームスポットが小さくなり、光の回折限界以下
の周期で高密度に記録された記録マークの再生が可能と
なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平7-244877号公報
の光磁気記録媒体の再生にあたって再生パワーのマージ
ン(余裕度)を大きくとることでドライブが簡単にな
る。また、磁界変調によりオーバーライト(重ね書き)
記録を適用する場合、できるだけ小さい磁界で記録でき
るようにすることでさらに高速で書き込むことが可能に
なる。本発明は再生パワーのマージンが大きく、磁界変
調記録に適した高記録磁界感度のダブルマスク型の磁気
超解像媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述の課題
に対して以下の手段で解決した。
【0008】すなわち本発明は透明な基板上に少なくと
も再生層、中間層、記録層の順に積層された希土類遷移
金属合金からなる薄膜を有する光磁気記録媒体におい
て、再生層と記録層が室温からキュリー温度まで垂直磁
化膜であり、中間層が室温で希土類金属優勢の面内磁化
膜で温度の上昇に従い垂直磁気異方性が増大する特性を
有し、再生層、中間層、記録層のキュリー温度を各々T
c1、Tc2、Tc3とするとTc2<Tc3<Tc1であり、中間
層の組成がGdx2y2Fe1-x2-y2 (0.27≦x2≦0.34、
0.04≦y2≦0.10;MはCr,Si,Laから選ばれた一
種以上の元素)であり、該中間層の膜厚d2が25nm≦d2≦
50nmであることを特徴とする光磁気記録媒体である。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の光磁気記録媒体の構造の基本例を
図1に示す。透明な基板11上に第1誘電体層12、再生層
13、中間層14、記録層15、第2誘電体層16の順に薄膜が
積層されている。通常、第2誘電体層16の上には紫外線
硬化樹脂などからなる保護コート17がなされている。
【0011】再生層13については室温からキュリー温度
まで垂直磁化膜で、GdFeCo、GdNdFeCoな
どの保磁力が小さく補償組成付近の組成の膜を用いるこ
とで高い解像度と再生パワーの大きなマージンが得られ
る。この再生層の膜厚(d1)については25nm以上60nm以
下が好ましい。再生層の膜厚が25nm未満の場合、室温付
近で中間層のスピンが面内に向いているのが再生層を通
して見えるために超解像のマスクの効果が小さくなる。
60nmより厚いと記録層から再生層への磁区の転写が起こ
りにくくなる。
【0012】さらに再生層の組成としてはGdx1Fe
1-x1-y1 Coy1の場合、0.24≦x1≦0.28、0.10≦y1≦0.
30を満たすことが好ましい。Gd濃度x1は約0.26で補償
組成となっている。Co濃度y1は0.10未満では保磁力が
大きいために再生に必要な磁界が大きくなり、0.30を越
えると垂直磁気異方性が小さくなり良好なスイッチ特性
が得られなくなる。再生層のキュリー温度(Tc1)はこ
の組成範囲で350 ℃以上である。
【0013】記録層15については室温からキュリー温度
まで垂直磁化膜で保磁力が大きい材料が好ましく、Tb
FeCo、DyFeCo、TbGdFeCoなどがあげ
られる。記録層の膜厚(d3)については30nm以上100nm
以下が好ましい。記録層の膜厚が30nm未満では再生中に
記録マークが消えやすくなり、100nm を越えると膜厚が
厚くなりすぎて記録パワーが大きくなりすぎる。
【0014】記録層の組成がTbx3Fe1-x3-y3 Coy3
の場合、0.20≦x3≦0.25、0.10≦y3≦0.18を満たすこと
が好ましい。Tb濃度x3については0.20≦x3≦0.25の範
囲で記録の再生中の安定化に必要な保磁力が得られる。
Co濃度y3については0.10未満ではキュリー温度が低い
ために再生中に消えやすく、0.18を越えると記録に必要
なパワーが大きくなりすぎる。記録層のキュリー温度
(Tc3)はこの組成範囲で240 ℃以上330 ℃以下であ
る。
【0015】中間層14のキュリー温度(Tc2)は記録層
のキュリー温度(Tc3)より低くする必要がある。中間
層の組成がGdx2y2Fe1-x2-y2 (0.27≦x2≦0.34、
0.04≦y2≦0.10;MはCr,Si,Laから選ばれた一
種以上の元素)であれば中間層のキュリー温度(Tc2)
は190 ℃以上240 ℃以下である。この膜はGd濃度x2が
0.27未満であれば室温で垂直磁化膜となり、小さな再生
磁界での初期化が不可能になる。Gd濃度x2が0.34を越
えると記録層と再生層の交換結合力が小さくなるために
アパーチャが狭くなりすぎて十分な再生出力が得られな
くなる。Cr,Si,Laから選ばれた一種以上の元素
Mの濃度y2が0.04未満であればキュリー温度が高いため
に再生パワーのマージンが小さくなる。y2が0.10を越え
るとキュリー温度と垂直磁気異方性が下がるので記録層
と再生層の交換結合力が小さくなるためにアパーチャが
狭くなりすぎて十分な再生出力が得られなくなる。
【0016】中間層の膜厚d2については25nm未満であれ
ば小さな再生磁界での初期化が不可能になる。50nmを越
えると記録層と再生層の交換結合力が小さくなるために
アパーチャが狭くなりすぎて十分な再生出力が得られな
くなる。
【0017】中間層への添加元素Mについて特にLaを
選択することで記録に必要な磁界が小さくなり、磁界変
調によるオーバーライト記録に適した媒体を得ることが
できる。La添加の場合に特に記録磁界に対する感度が
向上する理由ははっきりしないが、Laは希土類である
ため希土類遷移金属合金のGdFeの構造を乱すことな
く添加可能で、スピンがゼロであるためスピンの角度分
布が生じて保磁力が増加することもないことが積層され
る記録層の磁気特性に影響していると考えられる。
【0018】再生パワーのマージンは記録層のキュリー
温度を上げることでも増加するが、記録に必要なパワー
が大きくなるために、消費電力が増加したり、レーザー
パワーの上限を越えたり、記録膜の温度が上がりすぎて
繰り返し記録により特性が劣化するなどの問題がある。
【0019】基板の材料としては、ポリカーボネート、
アモルファスポリオレフィン等の樹脂またはガラス等が
好ましい。
【0020】図1 に既に示してあるが再生層よりもレー
ザー光の入射側にカー回転角を増大させることを目的と
してSiN、ZnS、AlN等からなる第1誘電体層12
を設けることも有効である。第1誘電体層の厚さは通常
レーザー光の波長の1/10程度の倍数に設定されるが、媒
体の反射率や再生信号強度を調整するために適宜厚さを
変えることもできる。更に記録レーザーパワー等の調整
のためにレーザー光の入射側と反対側に、例えば厚さ20
nm程度のAl合金膜等の熱拡散層を設けたり、薄膜の保
護のために第2誘電体層16、さらにアクリル系の紫外線
硬化樹脂などからなる保護コート17などの保護膜を設け
ることもすでに説明したように可能である。
【0021】
【実施例】以下に実施例を用いて更に詳述する。
【0022】(実施例1及び比較例1)図1に示すよう
な光磁気記録媒体を作製した。マグネトロンスパッタ法
によりランドとグルーブの幅がほとんど同じでグルーブ
深さ50nmでトラックピッチ1.4μmの円板状のポリカー
ボネート(PC)基板11上にSiNからなる第1誘電体
層12をアルゴンと窒素を流しながら70nm成膜し、その上
にアルゴンを流しながらキュリー温度が350 ℃以上のG
0.26(Fe0.75Co0.250.74再生層13を40nm、Gd
0.31Lay2Fe0.69-y2 からなる中間層14を35nm、キュ
リー温度が290 ℃のTb0.22(Fe0.84Co0.160.78
からなる記録層15を50nm、SiNからなる第2誘電体層
16をアルゴンと窒素を流しながら30nmの順に薄膜を積層
した。第2誘電体層16の上には紫外線硬化樹脂からなる
保護コート17を施した。ここで、y2=0.05、0.07、0.09
とした。比較例1としてy2=0 、0.02、0.12としたほか
は実施例1と同様の媒体を作製した。
【0023】製造した光磁気記録媒体に記録マーク長が
0.33μm(マークピッチの半分とみなす)となるように
線速7.5m/sとして記録周波数11.4MHz 、duty33% で680n
m のレーザー光(対物レンズのNA=0.55 )を用いて記録
を行った。記録時のレーザーパワーは各ディスクに最適
の値で、記録磁界は300 Oeとした。再生磁界は300 Oeと
して、再生レーザーパワーを変化させてC/N をスペクト
ラムアナライザで測定した。
【0024】図2に実施例1についてはy2=0.07の場
合、比較例1についてはy2=0 についてC/N の再生レー
ザーパワー依存性を測定した結果を示す。C/N が43dB以
上の範囲を再生パワーマージンとすると、中間層にLa
を添加しない場合(y2=0 )は再生パワーマージンが0.
6mW でかなり狭いが、y2=0.07 までLaを添加すること
で1.2mW まで広がった。
【0025】表1に実施例1と比較例1の最大C/N と、
再生パワーマージンを示す。La濃度y2が大きくなるに
つれて再生パワーマージンは大きくなるが実施例1の濃
度範囲で0.8mW 以上の再生パワーマージンが得られた。
実施例1の範囲からさらに濃度があがると最大のC/N が
下がるために再生パワーマージンが下がった。
【0026】
【表1】
【0027】(実施例2及び比較例2)図1に示すよう
な光磁気記録媒体を作製した。マグネトロンスパッタ法
によりランドとグルーブの幅がほとんど同じでグルーブ
深さ50nmでトラックピッチ1.4μmの円板状のポリカー
ボネート(PC)基板11上にSiNからなる第1誘電体
層12をアルゴンと窒素を流しながら70nm成膜し、その上
にアルゴンを流しながらキュリー温度が350 ℃以上のG
0.26(Fe0.75Co0.250.74再生層13を40nm、Gd
0.31Cry2Fe0.69-y2 からなる中間層14を35nm、キュ
リー温度が290 ℃のTb0.22(Fe0.84Co0.160.78
からなる記録層15を50nm、SiNからなる第2誘電体層
16をアルゴンと窒素を流しながら30nmの順に薄膜を積層
した。第2誘電体層16の上には紫外線硬化樹脂からなる
保護コート17を施した。ここで、y2=0.05、0.07、0.09
とした。比較例2としてy2=0 、0.02、0.12としたほか
は実施例2と同様の媒体を作製した。
【0028】製造した光磁気記録媒体について実施例1
と同様の条件で記録・再生し、C/Nをスペクトラムア
ナライザで測定した。
【0029】表2に実施例2と比較例2の最大C/N
と、再生パワーマージンを示す。Cr濃度y2が大きくな
るにつれて再生パワーマージンは大きくなるが実施例2
の濃度範囲で0.8mW 以上の再生パワーマージンが得られ
た。実施例2の範囲からさらに濃度があがると最大のC/
N が下がるために再生パワーマージンが下がった。
【0030】
【表2】
【0031】(実施例3及び比較例3)図1に示すよう
な光磁気記録媒体を作製した。マグネトロンスパッタ法
によりランドとグルーブの幅がほとんど同じでグルーブ
深さ50nmでトラックピッチ1.4μmの円板状のポリカー
ボネート(PC)基板11上にSiNからなる第1誘電体
層12をアルゴンと窒素を流しながら70nm成膜し、その上
にアルゴンを流しながらキュリー温度が350 ℃以上のG
0.26(Fe0.75Co0.250.74再生層13を40nm、Gd
0.31Siy2Fe0.69-y2 からなる中間層14を35nm、キュ
リー温度が290 ℃のTb0.22(Fe0.84Co0.160.78
からなる記録層15を50nm、SiNからなる第2誘電体層
16をアルゴンと窒素を流しながら30nmの順に薄膜を積層
した。第2誘電体層16の上には紫外線硬化樹脂からなる
保護コート17を施した。ここで、y2=0.05、0.07、0.09
とした。比較例3としてy2=0 、0.02、0.12としたほか
は実施例3と同様の媒体を作製した。
【0032】製造した光磁気記録媒体について実施例1
と同様の条件で記録・再生し、C/Nをスペクトラムアナ
ライザで測定した。
【0033】表3に実施例3と比較例3の最大C/N と、
再生パワーマージンを示す。Si濃度y2が大きくなるに
つれて再生パワーマージンは大きくなるが実施例3の濃
度範囲で0.8mW 以上の再生パワーマージンが得られた。
実施例3の範囲からさらに濃度があがると最大のC/N が
下がるために再生パワーマージンが下がった。
【0034】
【表3】
【0035】(比較例4及び比較例5)比較例4として
中間層の組成をGd0.31Dy0.07Fe0.62(添加元素を
Dyとしてy2=0.07 としたもの)、比較例5として中間
層の組成をGd0.31Ho0.07Fe0.62(添加元素をHo
としてy2=0.07 としたもの)とした以外は実施例1と同
様にして光磁気記録媒体を作製した。作製したこれらの
光磁気記録媒体について、実施例1と同様の条件で記録
・再生試験を行おうとしたが、いずれの光磁気記録媒体
も再生磁界300 Oeでは再生層の初期化が不可能で超解像
再生ができなかった。再生磁界を1 kOe まで上げたとこ
ろ初期化は行われたが、C/N は40 dB 以下と良好な特性
が得られなかった。これらのディスクのカーループを測
定したところ保磁力が500 Oe以上と大きく、ループが斜
めになって角形性が悪くなっていることが原因であるこ
とがわかった。
【0036】図3に実施例1から3でy2=0.07 の媒体お
よび比較例1でy2=0の時のC/N の記録磁界依存性を示
す。記録はあらかじめレーザーパワー8mW 、磁界-500 O
e の条件で消去してから、各ディスクに最適のレーザー
パワーで記録した。再生条件は再生磁界を300 Oe、再生
パワーはC/N 最大の時の条件とした。ここで記録磁界は
-300 Oe から300 Oeまで変化させてC/N を測定した。C/
N の立ち上がりはy2=0で-200 Oe 、CrとSi添加では
-150 Oe 、La添加では-100 Oe とLaが最もゼロに近
い。C/N が飽和する磁界はいずれのディスクも約50 Oe
であった。従って、La添加の場合最も低い磁界で記録
可能である。
【0037】さらに浮上型磁気ヘッドを用いて磁界変調
記録での記録試験を行ったところ、y2=0で220 Oe、Cr
とSi添加では160 Oe、La添加では120 OeでC/N が飽
和し、磁界変調記録においてもLaを添加することで記
録磁界感度を高めることが示された。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
により、再生パワーのマージンが大きく、磁界変調記録
に適した高記録磁界感度のダブルマスク型の磁気超解像
媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の実施様態の一例を示
す概念図である。
【図2】本発明の光磁気記録媒体のC/N の再生パワー依
存性を測定した結果を示す図である。
【図3】本発明の光磁気記録媒体のC/N の記録磁界依存
性を測定した結果を示す図である。
【図4】本発明の光磁気記録媒体の超解像再生の原理を
示す概念図である。
【符号の説明】
11 透明な基板 12 第1誘電体層 13、41 再生層 14、42 中間層 15、43 記録層 18 第2誘電体層 19 保護コート 21 中間層がGdFeの場合 22 中間層がGdLaFe(y2=0.07 )の場合 31 中間層がGdFeの場合 32 中間層がGdCrFe(y2=0.07 )の場合 33 中間層がGdLaFe(y2=0.07 )の場合 34 中間層がGdSiFe(y2=0.07 )の場合 40 媒体移動方向 44 再生磁界 45 再生レーザービームスポット 46 フロントマスク 47 リアマスク 48 アパーチャ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基板上に少なくとも再生層、中間
    層、記録層の順に積層された希土類遷移金属合金からな
    る薄膜を有する光磁気記録媒体において、再生層と記録
    層が室温からキュリー温度まで垂直磁化膜であり、中間
    層が室温で希土類金属優勢の面内磁化膜で温度の上昇に
    従い垂直磁気異方性が増大する特性を有し、再生層、中
    間層、記録層のキュリー温度を各々Tc1、Tc2、Tc3と
    するとTc2<Tc3<Tc1であり、中間層の組成がGdx2
    y2Fe1-x2-y2 (0.27≦x2≦0.34、0.04≦y2≦0.10;
    MはCr,Si,Laから選ばれた一種以上の元素)で
    あり、該中間層の膜厚d2が25nm≦d2≦50nmであることを
    特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 中間層への添加元素MがLaであること
    を特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 再生層の組成がGdx1Fe1-x1-y1 Co
    y1(0.24≦x1≦0.28、0.10≦y1≦0.30)、該再生層の膜
    厚d1が25nm≦d1≦60nm、記録層の組成がTbx3Fe
    1-x3-y3 Coy3(0.20≦x3≦0.25、0.10≦y3≦0.18)、
    該記録層の膜厚d3が30nm≦d3≦100nm であることを特徴
    とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
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