JP2913875B2 - 光磁気記録媒体及びその記録再生方法 - Google Patents

光磁気記録媒体及びその記録再生方法

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JP2913875B2 JP6839691A JP6839691A JP2913875B2 JP 2913875 B2 JP2913875 B2 JP 2913875B2 JP 6839691 A JP6839691 A JP 6839691A JP 6839691 A JP6839691 A JP 6839691A JP 2913875 B2 JP2913875 B2 JP 2913875B2
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敏史 川野
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Mitsubishi Chemical Corp
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報の記録に用いる光磁
気記録媒体及びその記録再生方式に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは高密度、高速の記録媒体と
して様々な分野での応用が進んでいる。だが動画等への
利用を考えた時、また他の記録媒体との競合を考慮する
と、さらに高密度の記録が要求されている。しかしなが
ら、光ディスクに用いられる再生ビームのスポット径は
使用する半導体レーザーの波長により制限されており、
現在使用されている約780nmの波長では約1μm で
ある。従って、記録ビットの間隔が狭くなってくると読
み取りの時に周囲のビットを同時に読みとってしまうた
め信号の強さが著しく低下してしまう。またトラックピ
ッチを狭くした場合でも同様の理由によりクロストーク
の増加を招く。
【0003】これらの問題を解決するには、レーザーの
波長を短くすればよいのであるが短波長の半導体レーザ
ーの開発は非常な技術的困難を伴っており今後さらに多
くの時間を用するものと思われる。また非線形光学素子
を用いて2次高調波を発生させる方法(SHG)もある
が、十分なパワーを発生させるのは困難な状況である。
書換え可能な光ディスクである光磁気ディスクにおいて
も上記の問題は全く同一であったが1991年2月発行
の雑誌「日経エレクトロニクス」にレーザー光波長を現
行のままで記録密度を上げる方法が報告されている。こ
の方法を図2を用いて簡単にまとめると a)再生層(1)、記録層(2)の2層を用い両層に記
録を行う b)初期磁界を用い再生層の磁化をそろえる c)外部磁界(3)を印加しながら再生光(4)を照射
しその温度上昇により記録層(2)の磁化を再生層
(1)に転写する。 というものでこの方式では再生時にまだ再生してない部
分のビットが再生層に存在しないため周囲のビットから
の信号の洩れ込みが小さく記録密度の向上が可能であ
る。また隣接トラックにもビットが無いのでトラックピ
ッチも小さくできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図2に
示すようにこの方式では再生光が通過した部分のビット
は存在しているため、周囲のビットからの信号の洩れ込
みを完全に無くすことはできなかった。すなわち読みと
っているビットの片側は消去された状態であるがもう片
側にはビットがあり、回りが全て消去されている状態に
比べると効果は半分であった。そのため記録密度向上の
効果も不十分なものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は再生層に特
定の磁気特性を持たせ再生中に初期化磁界を印加するこ
とで、再生後温度の低下した部分を再び初期化して再生
中の周囲からの信号の洩れ込みを完全に無くすことに成
功した。本発明の要旨は、基板上に磁化膜からなる再生
層及び記録層を有し前記再生層及び記録層が互いに交換
結合を行っている光磁気記録媒体であって、 (a)再生層は希土類と遷移金属の合金からなり室温に
おいて希土類金属の磁化が優勢な組成であり (b)室温において再生層の保磁力H C1 と記録層の保磁
力H C2 C1 <H C2 (c)再生層の補償温度T comp1 と記録層のキュリー温
度T C2 comp1 <T C2 である関係をもち、且つ 再生層の温度をT R としたとき comp1 <T R <T C2 を満足するT R の範囲内において 後述の式〔5〕の関係
を満足するT R が存在することを特徴とする光磁気記録
媒体、に存する。
【0006】また、本発明の他の要旨は、基板上に磁化
膜からなる再生層及び記録層を有し前記再生層及び記録
層が互いに交換結合を行っている光磁気記録媒体であっ
てかつ (a)再生層は希土類と遷移金属の合金からなり室温に
おいて希土類金属の磁化が優勢な組成であり (b)室温において再生層の保磁力H C1 と記録層の保磁
力H C2 C1 <H C2 (c)再生層の補償温度T comp1 と記録層のキュリー温
度T C2 comp1 <T C2 である関係をもつ光磁気記録媒体を用いて、以下の方法
で記録再生を行うことを特徴とする記録再生方法。
情報を記録光の変調または磁界の変調により再生層及び
記録層の磁化方向を変化させることによって記録する
初期化磁界Hini を印加して再生層の磁化を一方向に
そろえる Hini を印加したままの状態で再生光を照
射することにより再生層の温度TR を Tcomp1 <TR <TC2 となるように昇温し、この結果再生層が補償温度を越え
磁化方向がHini と逆になるため、再生層と記録層の間
に磁壁が存在するときには磁壁が消失するように磁区が
反転し、存在しないときには変化を生じないことにより
記録層の磁区を再生層に転写する 再生光が通過して
再生層の温度が室温に下がった時、再生層の磁区は再び
Hini によって一方向にそろえられる。
【0007】図1に示すように、本発明の磁性層は交換
結合をした再生層(1)及び記録層(2)の2層よりな
る再生層(1)及び記録層(2)に情報を記録するのは
通常の光変調記録方式や磁界変調記録方式により簡単に
行うことができる。情報の再生の際には再生光(4)の
照射される部分の周囲に再生層(1)を初期化するのに
充分な大きさの初期化磁界(3)Hini が印加されてな
ければならない。再生層(1)と記録層(2)の間の交
換結合エネルギーをσW とすると
【0008】
【数2】
【0009】を満足しなければならない。このとき記録
層(2)の記録が消えない条件は
【0010】
【数3】
【0011】〔2〕式は室温においても、また再生光
(4)が照射された状態でも満足されなければならな
い。
【0012】本発明の場合はHini が無くなった場合に
再生層(1)が初期化されたままである必要は無く、磁
壁が消失するように再生層(1)が変化してもかまわな
い。上記した公知技術の場合は再生層(1)の初期化を
行った後にHini が無い状態でも再生層(1)が変化し
てはいけないため、再生層(1)に対して
【0013】
【数4】
【0014】という条件が生じて再生層(1)への要求
を厳しくしていたが、本発明ではこういった制約は生じ
ない。
【0015】再生層(1)に再生光(4)が照射された
時の温度をTR とする。この時の再生層(1)の保磁力
をHc1R 、飽和磁化をMs1R とする。TR は再生層
(1)の補償温度を越えているから、この時の磁化方向
は室温の時とは逆になる。従ってこのときの磁壁エネル
ギーをσWRとすると
【0016】
【数5】
【0017】という関係を満足するとき再生層(1)は
記録層(2)との間に磁壁を形成しないように動き、記
録層(2)の情報が再生層(1)に転写されることにな
る。
【0018】〔1〕,〔4〕式から再生層は
【0019】
【数6】
【0020】を満足すれば適当なHini が存在できるこ
とがわかる。再生光(4)が通過して再び温度が室温に
なると〔1〕式の条件が満たされるようになり再生層
(1)は再び初期化される。
【0021】以上のような動きにより、図1に示すよう
に記録ビットは再生光(4)により昇温した部分のみに
生じ、その他の部分には全く生じないので隣接ビットか
らの信号の漏れ込みは全くなく非常に高密度の記録が可
能となる。ここで用いる再生層(1)は例えばDyFe
Co、GdFeCo、GdFe、GdTbFe、GdT
bFeCo、GdDyFeCo等の低いHc が得られ易
い材料が使われる。再生光(4)のわずかな温度上昇で
補償温度を超えなければならないため保磁力(磁化)の
温度変化が激しいものがよく、GdFeCoまたはGd
DyFeCo、GdTbFeCo、GdFe、GdTb
FeのGd量が多いものが好ましく用いられる。
【0022】また記録層(2)にはTbFeCo、Tb
Fe、TbDyFeCo、GdTbFeCo等の大きな
C が得られ易い材料が用いられる。また再生層(1)
と記録層(2)の間に交換結合力を制御するための中間
層を設けてもよい。中間層を設けることによりHini を
小さくすることが可能となる。中間層としては再生層
(1)及び記録層(2)よりも磁気異方性が小さいもの
が用いられる。例えばGdFeCo等である。
【0023】再生層(1)の膜厚は薄すぎると保磁力が
大きくなり初期化が困難になり、厚すぎると感度が悪く
なるため500〜1500Åが適当である。記録層
(2)は薄すぎると磁区が不安定となり厚すぎると感度
が悪化するため300〜1500Åが適当である。本発
明の場合、読みだし時に光ヘッドに対向して強い磁石
(Hini)が必要であるので記録、消去に対応した磁界の
反転が困難となるかもしれない。このような場合は記録
あるいは消去専用にもう1つヘッドを用意する。この場
合、2つのヘッドにより見かけ上オーバーライトができ
るのが大きな利点である。
【0024】磁性層の両側に酸化防止の為の保護膜をも
うけることは好ましい形態である。保護膜としては酸化
物や窒化物、炭化物、硫化物等のセラミックスの薄膜が
好ましく用いられるSi3 4 、AlN、TiO2 、T
2 5 、SiO2 、SiO、Al2 3 、ZnS、S
iC、等である。また、さらにその上に紫外線硬化樹脂
等の有機膜の保護膜を設けてもよい。
【0025】
【実施例】1例として再生層にTcomp=65℃である1
000Åの(Gd90Tb10)25 Fe75を用い、記録層に
C =200℃である500ÅのTb21(Fe90
10)を用いた場合をしめす。再生パワー1.5mWの
とき再生層は約80℃まで温度が上昇する。室温と80
℃のときの再生層及び記録層の特性を表1に示す。この
とき(5)式右辺は
【0026】
【数7】
【0027】となるからHini を2.2〜5kOeの間
に選べばよい。記録層に対する(2)式右辺は室温にお
いて7kOe、また80℃において5.5kOeである
から記録層の磁区はHini によって影響を受けず安定に
存在できる。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明によると再生層において再生部分
のみに記録ビットを発生させることが可能であるので記
録密度を上げることができて記録容量を飛躍的に向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による再生法の説明図
【図2】従来法による再生法の説明図
【符号の説明】
1 再生層 2 記録層 3 初期化磁界 4 再生光

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に磁化膜からなる再生層及び記録
    層を有し前記再生層及び記録層が互いに交換結合を行っ
    ている光磁気記録媒体であって、 (a)再生層は希土類と遷移金属の合金からなり室温に
    おいて希土類金属の磁化が優勢な組成であり (b)室温において再生層の保磁力HC1と記録層の保磁
    力HC2は HC1<HC2 (c)再生層の補償温度Tcomp1 と記録層のキュリー温
    度TC2は Tcomp1 <TC2 である関係をもち、且つ 再生層の温度をT R としたとき comp1 <T R <T C2 を満足するT R の範囲内において 【数1】 の関係を満足するT R が存在することを特徴とする光磁
    気記録媒体。
  2. 【請求項2】 基板上に磁化膜からなる再生層及び記録
    層を有し前記再生層及び記録層が互いに交換結合を行っ
    ている光磁気記録媒体であってかつ (a)再生層は希土類と遷移金属の合金からなり室温に
    おいて希土類金属の磁化が優勢な組成であり (b)室温において再生層の保磁力H C1 と記録層の保磁
    力H C2 C1 <H C2 (c)再生層の補償温度T comp1 と記録層のキュリー温
    度T C2 comp1 <T C2 である関係をもつ光磁気記録媒体を用いて、以下の方法
    で記録再生を行うことを特徴とする記録再生方法。
    2値情報に応じて記録光の変調または磁界の変調により
    記録層の磁化方向を変化させることによって記録する
    初期化磁界Hini を印加して前記記録層の磁化方向を
    変化させることなく再生層の磁化を一方向にそろえる
    Hini を印加したままの状態で再生光を照射すること
    により再生層の温度T R comp1 <T R <T C2 となるように昇温し、この結果再生層が補償温度を越え
    磁化方向がHini と逆になるため、再生層と記録層の間
    に磁壁が存在するときには磁壁が消失するように磁区が
    反転し、存在しないときには変化を生じないことにより
    記録層の磁区を再生層に転写する 再生光が通過して
    再生層の温度が下がった時、再生層の磁区は再びHini
    によって一方向にそろえられる
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