JP3673881B2 - 光磁気記録媒体及びその再生方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光を用いて情報の記録、再生、消去を行う光磁気記録媒体に関する。とくに超解像再生を行う光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気記録媒体のさらなる高密度化を目的として、再生用の光の光学的回折限界以下の大きさに記録された情報を再生することが可能な磁気超解像が提案されている。この方法は少なくとも再生層と記録層とを用いており、再生光の照射されているビームスポットのうちの一定の領域をマスクとして用いることによって、実質的にビームスポットが小さくなったのと同様の効果を持つようにしたものであり、ビームスポット中では光の強度分布があり、またビームの進行方向に対して後方が温度上昇が大きいことを利用している。
【0003】
この方法には大きく分けて2通りの方法がある。一つは温度が一定値以上となっている領域で再生層が特定の状態になるようにしてマスクとする消滅型の方法(例えば、特開平1-143041号公報、特開平1-143042号公報など)、他方は再生層が再生前には特定の状態であり、温度が一定値以上となった領域で記録層に記録された情報が再生層に転写される浮き出し型の方法(例えば、特開平3-93058 号公報など)である。後者の方法では隣接トラックにおいても再生層が特定の状態にあるために、隣接トラックとのクロストークは小さい。また、浮き出し型と消滅型をあわせたダブルマスク型の磁気超解像(例えば、特開平4-271039号公報など)も提案されている。
【0004】
ダブルマスク型の磁気超解像のなかでGdFeCo再生層、GdFe中間層、TbFeCo記録層の3層で磁性層が構成された方式(例えば、特開平7-244877号公報の一部およびJapanese Journal of Applied Physics Vol. 35 (1996) pp. L144-L146)は中間層のGdFeが室温で面内磁化膜、高温で垂直磁化膜となることを利用して再生磁界のみでダブルマスクを実現した方式として注目されている。
【0005】
特開平7-244877号公報で提案された磁気超解像光磁気記録媒体を例にダブルマスク型の磁気超解像について図6により説明する。図6では透明基板上に再生層61、中間層62、記録層63の順に積層された希土類遷移金属合金からなる薄膜で光磁気記録媒体が構成され、再生層61と記録層63が室温からキュリー温度まで垂直磁化膜で、中間層62が室温で希土類優勢の面内磁化膜で、温度の上昇に従い垂直磁気異方性が増大する特性を有し、再生層61、中間層62、記録層63のキュリー温度を各々Tc1、Tc2、Tc3とするとTc2≦Tc3<Tc1となっている。再生磁界64により室温付近の温度の領域であらかじめ再生層61を初期化し、フロントマスク66を形成する。ここで、再生磁界64の方向は再生層61の記録マークを消失させる方向、拡大させる方向のいずれかになっている(図6では記録マークを消失させる方向を例にしている)。室温付近では再生層61と中間層62の大部分が磁気的に一体化しており全体的に希土類優勢の磁気特性を示し、遷移金属のスピンの向きは再生磁界64の方向と逆になる。なお、図6の磁性層中の矢印はこの遷移金属のズピンの向きを示したものである。再生レーザービームの照射で温度が上がることで中間層52の垂直磁気異方性が高まり、記録層63から再生層61への記録マークの転写がおこる。さらに高い温度Tcompで、基板側から測定したカー回転のマイナーループが希土類優勢の特性から遷移金属優勢の特性へ遷移し、さらに温度が上昇するにつれて交換結合と再生層の保磁力が下がることで、再生層61の磁化の向きは再び再生磁界64の方向を向くようになりリアマスク67が生じる。記録マークはビームスポット65の中のフロントマスク66とリアマスク67の間の領域(アパーチャ)68でのみ再生される。従って実質的なビームスポットが小さくなり、光の回折限界以下の周期で高密度に記録された記録マークの再生が可能となる。
【0006】
ここで、室温からTcompまでの希土類優勢の特性を有する再生層と中間層とが磁気的に一体化した部分の交換結合によるループシフトをHw2 、その部分の保磁力をHc2 として、Tcompを越えてからの遷移金属優勢の再生層の交換結合によるループシフトをHw1 、その保磁力をHc1 、再生磁界をHrとすると、フロントマスクの生成条件は、
|Hw2 +Hc2 |<Hr ……(I)
記録マークが記録層から再生層へ転写する条件は、
|Hw2 −Hc2 |>Hr ……(II)
リアマスクの生成条件は、
|Hw1 +Hc1 |<Hr ……(III)
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特開平7-244877号公報の光磁気記録媒体で、良好な再生出力を得るためにはリアマスクの半径方向の幅が記録マークの幅と同程度以上で、アパーチャのトラック方向の幅が最短マークの長さ以上は必要である。図6で示すようにトラックピッチが狭くなると記録マークが記録層から再生層へ転写する条件の(II)が成り立つアパーチャの外周部は図6のように隣のトラックまでかかってしまい、隣のトラックの信号が再生しようとするトラックの信号に混じってしまう。つまり、クロストークが生じることになる。
【0008】
特開平4-271039号公報などのほかのダブルマスク型の磁気超解像媒体においてもアパーチャが隣のトラックにかかり、クロストークが生じることが問題となっている。
【0009】
本発明はクロストークを特に低減したダブルマスク型の磁気超解像媒体およびその再生方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は透明な基板上に少なくとも再生層、中間層、記録層の順に積層された希土類遷移金属合金からなる薄膜を有する光磁気記録媒体において、再生層及び記録層が室温からキュリー温度までの温度範囲で垂直磁化膜であり、中間層が室温で希土類優勢の面内磁化膜で、温度の上昇に従い垂直磁気異方性が増大する特性を有し、再生層、中間層、記録層のキュリー温度を各々Tc1、Tc2、Tc3とするとTc2≦Tc3<Tc1であり、室温において再生層の記録磁区を消失させるに十分な磁界で再生層を初期化させた後では、無磁界で再生レーザーパワーが十分低いパワーから記録層がTc3の温度になる直前のパワーの間、あるいは無磁界で再生レーザーパワーが十分低いパワーから再生層にリアマスク磁区が現れる直前のパワーの間で記録磁区が記録層から再生層へ転写しないことを特徴とする光磁気記録媒体である。
【0011】
すなわち、本発明の光磁気記録媒体は、透明な基板上に少なくとも再生層、中間層、記録層の順に積層された希土類遷移金属合金からなる薄膜を有する光磁気記録媒体において、再生層及び記録層が室温からキュリー温度までの温度範囲で垂直磁化膜であり、中間層が室温で希土類優勢の面内磁化膜で、温度の上昇に従い垂直磁気異方性が増大する特性を有し、再生層、中間層、記録層のキュリー温度を各々Tc1、Tc2、Tc3とするとTc2≦Tc3<Tc1であり、かつ、再生レーザービームの照射により加熱された部位で、中間層がその垂直磁気異方性が増大する所定の温度範囲となる領域で、記録磁区と同一方向の磁化を有する再生層中の磁区と交差する部分を有する記録層中の記録磁区のみが、記録層から再生層へ転写されるようにしたことを特徴とするものである。なお、記録磁区と同一方向の磁化を有する再生層中の磁区は、再生磁界の印加又は自発磁化により形成されるものである。また、本発明で言う再生層中の磁区と記録層中の記録磁区が交差する部分を有するとは、層面に垂直な方向から見た場合に、両磁区の領域が少なくともその一部分で互いに重なり合っている状態をいう。さらに、本発明における前述の記録層から再生層への記録磁区の転写は、記録磁区と同一方向の磁化を有する再生層中の磁区と記録層中の記録磁区が交差する部分が核となることにより生じるものと考えられる。なお、加熱部位の温度がかなり高い場合には、再生層中に記録磁区と同一方向の磁化を有する磁区が存在しなくても、ごく一部の記録磁区が記録層から再生層へ転写される場合があるが、その量が十分に少なければ、本発明の趣旨をそこなうものではない。
【0012】
本発明の光磁気記録媒体の再生方法は、記録層中に記録磁区として情報を担う記録マークが記録された上記の光磁気記録媒体から、その情報を再生する方法であって、再生レーザービームから離れて別途設けられた初期化磁界あるいは再生磁界を、再生層中の記録磁区と同一方向の磁化を有する磁区を消失させる方向に印加することにより、室温付近の温度となった領域であらかじめ再生層を初期化し、再生レーザービームの照射により、照射部位中に、中間層がその垂直磁気異方性が増大する所定の温度範囲となる領域を生成させるとともに、再生レーザービームスポットの後方に、磁化の向きが再生磁界方向に揃ったリアマスク磁区を再生層中に生成させ、このリアマスク磁区の働きにより、このリアマスク磁区と交差する部分を有する記録層中の記録磁区のみを記録層から再生層へ転写させて、記録された情報を再生することを特徴とするものである。特に、生成するリアマスク磁区の幅がトラック幅を越えないように再生レーザーパワーを調整することにより、隣接するトラックからのクロストークを著しく低減することができる。
【0013】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の光磁気記録媒体の構造の一基本例を示す部分断面図である。透明な基板11上に第1誘電体層12、再生層13、中間層14、記録層15、第2誘電体層16の順に薄膜が積層されている。通常、第2誘電体層16の上には紫外線硬化樹脂などからなる保護コート17が施されている。
【0015】
再生層13については室温からキュリー温度までの温度範囲で垂直磁化膜で、GdFeCo、GdNdFeCoなどの保磁力が小さく補償組成付近の組成の膜を用いることで高い解像度と再生のマージンが得られる。この再生層の膜厚については25nm以上70nm以下が好ましい。
【0016】
再生層の室温での垂直磁気異方性をK1、膜厚をd1としたとき、
0.5 erg/cm2≦K1×d1≦2.0 erg/cm2とすることが、本発明の無磁界で転写が起こらない条件を満たすのに好ましい。また、再生層の組成としてはGdx1(Fe1-y1Coy11-x1で0.24≦x1≦0.28、0.15≦y1≦0.35を満たすことが好ましい。Co濃度y1を下げるとK1が大きくなり、y1を大きくするとK1が小さくなるので、再生層の膜厚d1を(30+50×(y1−0.15))nm≦d1≦(50+50×(y1−0.15))nmの範囲でさらに成膜条件を調整することで0.5 erg/cm2≦K1×d1≦2.0 erg/cm2とすることが可能である。
【0017】
中間層14については室温で希土類優勢の面内磁化膜で、温度の上昇に従い垂直磁気異方性が増大する特性を有していれば良いが、保磁力が小さい材料が好ましく、GdFe、GdDyFe、GdDyFeCo、GdNdFeなどがあげられる。中間層の膜厚については再生層と記録層の交換結合を適当な強さにするために30nm以上80nm以下が好ましい。また、中間層の希土類遷移金属合金にAl、Si、Crなどの非磁性元素を添加することでキュリー温度を制御できる。
【0018】
記録層15については室温からキュリー温度までの温度範囲で垂直磁化膜で、保磁力が大きい材料が好ましく、TbFeCo、DyFeCo、TbGdFeCoなどがあげられる。記録層の膜厚については30nm以上80nm以下が好ましい。30nm未満では再生中に記録マークが消えやすくなり、80nmを越えると膜厚が厚くなりすぎて記録パワーが大きくなりすぎる。
【0019】
基板の材料としては、使用するレーザー光に対して十分に透明であることが好ましく、例えば、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィン等の樹脂またはガラス等を用いることができる。
【0020】
図1に既に示してあるが、再生層よりもレーザー光の入射側に、カー回転角を増大させることを目的としてSiN、ZnS、AlN等からなる厚さ70nm程度の第1誘電体層を設けることも有効である。この厚さは媒体の反射率や再生信号強度を調整するために適宜変えることもできる。更に記録レーザーパワー等の調整のためにレーザー光の入射側と反対側に、例えば厚さ20nm程度のAl合金膜等の熱拡散層を設けたり、薄膜の保護のために第2誘電体層、さらにアクリル系の紫外線硬化樹脂などからなる保護コートなどの保護膜を設けることもすでに説明したように可能である。
【0021】
本発明の光磁気記録媒体で、室温において再生層の記録磁区を消失させるに十分な磁界で再生層を初期化させた後に、無磁界で再生レーザーパワーが十分低いパワーから記録層がTc3の温度になる直前のパワーの間、あるいは無磁界で再生レーザーパワーが十分低いパワーから再生層にリアマスク磁区が現れる直前のパワーの間で記録磁区が記録層から再生層へ転写しないようにするには、既に述べたように再生層の組成や膜厚を調整したり、再生層の垂直磁気異方性が大きくなるような成膜の条件で薄膜を形成することや、中間層の垂直磁気異方性を適度に下げることで達成される。再生層、中間層、記録層など希土類遷移金属薄膜は通常スパッタ法で作製されるが、たとえば再生層の成膜圧力を適当に低く設定することで再生層の垂直磁気異方性が大きくなり本発明の光磁気記録媒体を得ることができる。
【0022】
本発明の図1の基本例における再生方法を図3に示す。再生磁界35(Hr)を再生層31における記録磁区を消失させる方向にかけることで室温付近の温度となった領域であらかじめ再生層31を初期化し、フロントマスクを形成する。図4(a)に室温付近でのカーループを示す。室温付近では再生層31と中間層32の大部分が磁気的に一体化しており全体的に希土類優勢のカーループとなっている。図4(a)では再生層側から観察した記録磁区部分のループと記録磁区の外側部分のループを同時に示している。カーループを測定するときのビーム径は記録磁区より十分大きいのでこの様になる。再生層31における記録磁区が消失する磁界をHerase、記録層33から再生層31に記録磁区が転写する磁界をHcopy とする。また、再生層31における記録磁区の外側部分が記録層に対して反転する磁界は−Hw2 −Hc2 、記録磁区の外側部分が記録層と同じ向きに戻る磁界は−Hw2 +Hc2 である。Herase〜Hw2 +Hc2 であるが、Hcopy <Hw2 −Hc2 である。従来のダブルマスク型磁気超解像媒体はHcopy <Hw2 −Hc2 であってもHcopy ができるだけHw2 −Hc2 に近くなるようにして、(I )〜(III )式で超解像動作が近似できるように設計され、Hcopy <Hw2 −Hc2 の関係は積極利用されてなかった。本発明の媒体ではHcopy <Hw2 −Hc2 の関係を積極利用するため記録磁区の部分と外側の部分が著しく非対称になるように設計する。具体的には、室温ではHcopy 〜−Hw2 −Hc2 とする。フロントマスクの形成条件は、
Herase<Hr ……(IV)
ただし、Herase≦Hw2 +Hc2 なので(I )式を満たしていれば初期化は可能である。
【0023】
室温から、カー回転のマイナーループが希土類優勢の特性から遷移金属優勢の特性へ遷移する温度Tcompまでの間で−Hw2 −Hc2 〜Hcopy <0 であれば、この間では記録層33から再生層31への記録磁区の転写は起こらない。さらに、Tcompを越えても図4(b)のようにHr<Hcopy 〜Hw1 +Hc1 であれば記録層33から再生層31への記録磁区の転写は起こらない。さらに温度が上昇すると、
|Hw1 +Hc1 |<Hr ……(III)
となり、リアマスク36が生成する。本発明の磁気超解像媒体では(III) 式が成り立つ直前の温度までHcopy 〜Hw1 +Hc1 となるようにする。Hcopy ≦Hw1 +Hc1 であるため、(III) 式が成り立てば必ず記録層33から再生層31への記録磁区の転写が起こる。ただし、リアマスク36は記録磁区が無くても磁区となっているので、リアマスク磁区36の内部へ記録磁区が転写しただけでは再生信号は得られない。リアマスク磁区36と記録磁区が交差した部分が転写の核となり、交差した記録磁区のみがトラック方向へ広がりながら(II)式で表される部分まで転写する。従って、リアマスク磁区36の幅がトラック幅37を越えないような再生パワーに設定することで隣接トラックの記録磁区の記録層から再生層への転写はなくクロストークは非常に小さいものとなる。また、リアマスクによる転写が瞬時に起こるため解像度が高まる。
【0024】
ここで、Hcopy を測定するにはディスクに決まったサイズの記録磁区を書き込んだのち、基板がガラスの場合はそのままカー効果測定装置で測定できるが、ポリカーボネート(PC)基板では100 ℃以上で測定できないため通常、記録層側から光磁気媒体をガラス基板に接着剤ではりつけ、有機溶剤でポリカーボネート(PC)基板を溶かしたのち再生層側からカー効果測定装置で測定する。本発明者らはこのような不便をさけるため、目的とする磁気超解像媒体を評価する他の方法を見いだした。すなわち、前述のように室温において再生層の記録磁区を消失させるに十分な磁界で再生層を初期化させた後では、無磁界で再生レーザーパワーが十分低いパワーから記録層がTc3の温度になる直前のパワーの間、あるいは無磁界で再生レーザーパワーが十分低いパワーから再生層にリアマスク磁区が現れる直前のパワーの間で記録磁区が記録層から再生層へ転写しないことを確かめるというものである。この条件がなりたてばHcopy 〜Hw1 +Hc1 がほとんど成り立つことを本発明者らは見いだした。
【0025】
ここで、本発明でTc3の温度になる直前のパワーとは記録磁区が記録層から消えるパワーから1mW 以内のパワーを示すことにする。
【0026】
また、本発明の媒体でTcomp以下で−Hw2 −Hc2 〜Hcopy 、Tcomp以上でHcopy 〜Hw1 +Hc1 となる理由ははっきりしていない。
【0027】
本発明の光磁気記録媒体の構造の別の基本例の部分断面図を図2に示す。透明な基板21上に第1誘電体層22、再生層23、再生補助層24、中間層25、記録層26、第2誘電体層27の順に薄膜が積層されている。通常、第2誘電体層27の上には紫外線硬化樹脂などからなる保護コート28が施されている。
【0028】
再生層23については室温からキュリー温度までの温度範囲で垂直磁化膜であり、GdFeCo、GdNdFeCo、GdDyFeCoなどの遷移金属優勢の組成の膜を用いることで高い解像度と再生のマージンが得られる。膜厚については25nm以上70nm以下が好ましい。
【0029】
再生層の室温での垂直磁気異方性をK1、膜厚をd1としたとき、
1.0 erg/cm2≦K1×d1≦3.0 erg/cm2とすることが、本発明の無磁界で転写が起こらない条件を満たすのに好ましい。また、再生層の組成としてはGdx1(Fe1-y1Coy11-x1で0.21≦x1≦0.26、0.10≦y1≦0.25を満たすことが好ましい。Co濃度y1を下げるとK1が大きくなり、y1を大きくするとK1が小さくなるので、再生層の膜厚d1を(30+50×(y1−0.10))nm≦d1≦(60+50×(y1−0.10))nmの範囲でさらに成膜条件を調整することで1.0 erg/cm2≦K1×d1≦3.0 erg/cm2とすることが可能である。また、x1についてはあまり小さくするとK1が小さくなり、大きくしすぎると必要な初期化磁界が大きくなりすぎる。
【0030】
再生補助層24については室温からキュリー温度までの温度範囲で垂直磁化膜で、TbFe、TbFeCo、TbDyFeCoなどの室温で保磁力が大きな膜が好ましく、キュリー温度が記録層のキュリー温度より70℃以上低いことが好ましい。再生補助層24はなくても本発明の磁気超解像の作用はあるが、温度変化による急激な保磁力の変化を使って急峻なスイッチング特性を出すためには再生補助層24を5nm 以上30nm以下の膜厚にすることが好ましい。
【0031】
中間層25については室温で希土類優勢の面内磁化膜で、温度の上昇に従い垂直磁気異方性が増大する特性を有していれば良いが、保磁力が小さい材料が好ましく、GdFe、GdDyFe、GdDyFeCo、GdNdFeなどがあげられる。中間層の膜厚d2については再生層と記録層の交換結合を適当な強さにするために、5nm ≦d2≦20nmを満たすことが好ましい。
【0032】
また、中間層の希土類遷移金属合金にAl、Si、Crなどの非磁性元素を添加することでキュリー温度を制御できる。
【0033】
記録層26については室温からキュリー温度までの温度範囲で垂直磁化膜で保磁力が大きい材料が好ましく、TbFeCo、DyFeCo、TbGdFeCoなどがあげられる。記録層の膜厚については30nm以上80nm以下が好ましい。30nm未満では再生中に記録磁区が消えやすくなり、80nmを越えると膜厚が厚くなりすぎて記録パワーが大きくなりすぎる。
【0034】
本発明の図2の基本例における再生方法を図5に示す。再生レーザービーム55から離れて別途設けられた初期化磁界56を再生層51における記録磁区を消失させる方向にかけることで室温付近の温度となった領域であらかじめ再生層51を初期化し、再生レーザービームスポット55の後方に生じた、再生磁界方向57に揃ったリアマスク磁区58の働きにより、記録層54から再生層51へ記録磁区を転写させながら再生することができる。ここでリアマスク磁区58がなければ記録層の磁区は転写しないが、記録層の磁区がリアマスク磁区58に交差した場合はこの部分が核になり記録層54から再生層51へ磁区が広がりながら転写する。従って、リアマスク磁区58の幅がトラック幅59を越えないような再生パワーに設定することで隣接トラックの磁区の記録層から再生層への転写はなくクロストークは非常に小さいものとなる。
【0035】
【実施例】
以下に実施例を用いて更に詳述する。
【0036】
(実施例1)
図1に示すような光磁気記録媒体を作製した。マグネトロンスパッタ法によりランドとグルーブの幅がほとんど同じでグルーブ深さ70nmでトラックピッチ1.4 μmのポリカーボネート(PC)基板11上にSiNからなる第1誘電体層12をアルゴンと窒素を流しながら0.3Pa の圧力で70nm成膜し、その上にアルゴンを流しながら0.3Pa の圧力でキュリー温度が350 ℃以上のGd0.25(Fe1-y1Coy10.74からなる再生層13をd1、0.6Pa の圧力でキュリー温度が270 ℃のGd0.32Fe0.68からなる中間層14を50nm、0.9Pa の圧力でキュリー温度が290 ℃のTb0.22(Fe0.84Co0.160.78からなる記録層15を50nm、SiNからなる第2誘電体層16をアルゴンと窒素を流しながら0.3Pa の圧力で30nmの順に薄膜を積層した。第2誘電体層16の上には紫外線硬化樹脂からなる保護コート17を施した。ここで、(y1, d1)=(0.12, 40nm)、(0.18, 40nm)、(0.27, 45nm)、(0.33, 50nm)とした。
【0037】
比較例1として(y1, d1)=(0.27, 30nm)、(0.38, 40nm)としたほかは実施例1と同様の媒体を作製した。
【0038】
また、比較例2として膜厚45nmのGd0.25(Fe0.73Co0.270.74からなる再生層13の成膜のときの圧力を0.8Pa としたほかは実施例1と同様の媒体を作製した。
【0039】
製造した光磁気記録媒体に記録マーク長が0.4 μm(マークピッチの半分とみなす)となるように線速7.5m/sとして記録周波数9.4MHz、duty33% で680nm のレーザー光(対物レンズのNA=0.55 )を用いて記録を行った。同じ光を用いて最初に再生レーザーパワーを1mW として、再生磁界を記録方向に400 Oeとして再生層の磁区を消失させて初期化した後、再生磁界をゼロとしてキャリア対ノイズ比 (C/N )の再生パワー依存性を調べた。次に、再度前述の条件で記録し、再生磁界を記録方向に400 Oeとしたまま、再生レーザーパワーを変化させてC/N をスペクトラムアナライザで測定した。
【0040】
図7に実施例1については(y1, d1)=(0.27, 45nm)の場合、比較例1については(y1, d1)=(0.38, 40nm)の場合について、再生レーザーパワーを1mW として、再生磁界を記録方向に400 Oeとして再生層の磁区を消失させて初期化した後、再生磁界をゼロとしてC/N の再生パワー依存性を調べた結果を示す。実施例1では記録層の磁区が消えるレーザーパワーの直前(1mW 以内)までC/N はゼロで、記録層から再生層へ磁区の転写が起こってないが、比較例1では1mW 以上では最初からキャリアが現れ、徐々にC/N が増加し記録層から再生層へ磁区の転写が進んでいる。
【0041】
図8に実施例1については(y1, d1)=(0.27, 45nm)の場合、比較例1については(y1, d1)=(0.38, 40nm)の場合について、再生磁界を400 OeとしてC/N の再生パワー依存性を調べた結果を示す。実施例1ではリアマスクが生じる2.8mW 以上でC/N が急激に増大し、最大のC/N は48.2dBであった。比較例1では1.7mW 以上で徐々にC/N が増加し、リアマスクが生じる2.8mW 以上でC/N がさらに増大したが最大のC/N は45.5dBであった。
【0042】
次に全トラックを消去した状態で1つのランドのトラックのみに記録した後、再生磁界を記録方向に400 Oeとして3.3mW の再生パワーで再生した。記録トラックを再生した時のキャリアをC(0)、左右の隣りのグルーブのトラックを再生したときのキャリアをC(-1) 、C(1)として、
クロストーク(CT)=(C(-1) +C(1))/2−C(0)
と定義する。
【0043】
表1に実施例1、比較例1、比較例2の試料の最大のC/N 、再生層のK1×d1、再生層の磁区を消失させて初期化した後、再生磁界をゼロとしてキャリア対ノイズ比(C/N )の再生パワー依存性を調べたときの転写の有無、クロストーク(CT)について示す。
【0044】
実施例1では記録層の磁区が消えるレーザーパワーの直前(1mW 以内)までいずれもゼロ磁界での転写がなく、比較例1、比較例2ではあった。クロストークについて、実施例1ではいずれも−45dB以下でほとんどみられず、比較例1、比較例2ではCTは−35dB前後で10dB程度大きい結果となった。また、実施例1では0.5 erg/cm2 ≦K1×d1≦2.0 erg/cm2 を満たしているが比較例1では小さくなった。さらに実施例1の(y1, d1)=(0.12, 40nm)の場合はクロストークは良好であるがC/N は44.5dBと他の試料よりC/N が低くなった。
【0045】
【表1】
Figure 0003673881
【0046】
(実施例2)図2に示すような光磁気記録媒体を作製した。マグネトロンスパッタ法によりランドとグルーブの幅がほとんど同じでグルーブ深さ70nmでトラックピッチ1.4μmのポリカーボネート(PC)基板21上にSiNからなる第1誘電体層22をアルゴンと窒素を流しながら0.3Pa の圧力で70nm成膜し、その上にアルゴンを流しながら0.1Pa の圧力でキュリー温度が350 ℃以上のGd0.23(Fe1-y1Coy10.77からなる再生層23を膜厚d1、0.3Pa の圧力でキュリー温度が190 ℃のTb0.18Fe0.79Co0.03からなる再生補助層24を20nm、0.6Pa の圧力でキュリー温度が230 ℃のGd0.31Fe0.63Si0.06からなる中間層25を10nm、0.9Pa の圧力でキュリー温度が290 ℃のTb0.22(Fe0.84Co0.16)0.78からなる記録層26を40nm、SiNからなる第2誘電体層27をアルゴンと窒素を流しながら0.3Pa の圧力で30nmの順に薄膜を積層した。第2誘電体層27の上には紫外線硬化樹脂からなる保護コート28を施した。
【0047】
ここで、(y1, d1)=(0.13, 30nm)、(0.18, 35nm)、(0.23, 40nm)とした。比較例3として(y1, d1)=(0.30, 30nm)としたほかは実施例3と同様の媒体を作製した。
【0048】
製造した光磁気記録媒体に記録マーク長が0.4 μm(マークピッチの半分とみなす)となるように線速7.5m/sとして記録周波数9.4MHz、duty33% で680nm のレーザー光(対物レンズのNA=0.55 )を用いて記録を行った。同じ光を用いて最初に再生レーザーパワーを1mW として初期化磁界を消去方向に3000 Oe として再生層の磁区を消失させて初期化した後、初期化磁界をなくし、再生磁界をゼロとしてキャリア対ノイズ比(C/N )の再生パワー依存性を調べた。次に、再度前述の条件で記録し、初期化磁界を消去方向に3000 Oe として再生磁界を記録方向に300 Oeとしたまま、再生レーザーパワーを変化させてC/N をスペクトラムアナライザで測定した。
【0049】
表2に実施例2、比較例3の試料の最大のC/N 、再生層のK1×d1、再生層の磁区を消失させて初期化した後、再生磁界をゼロとしてキャリア対ノイズ比(C/N )の再生パワー依存性を調べたときの転写の有無、クロストーク(CT)について示す。
【0050】
実施例2ではいずれも再生層にリアマスク磁区が現れるまではゼロ磁界での転写がなく、比較例3ではあった。実施例2ではC/N がいずれも47dB以上であるが、比較例3では45.5dBであった。クロストークについて、実施例2ではいずれも−45dB以下でほとんどみられず、比較例3ではCT=−32dBで10dB以上大きい結果となった。また、実施例2では1.0 erg/cm2 ≦K1×d1≦3.0 erg/cm2 を満たしているが比較例2では小さくなった。
【0051】
【表2】
Figure 0003673881
【0052】
(実施例3)
図1に示すような光磁気記録媒体を作製した。マグネトロンスパッタ法によりランドとグルーブの幅がほとんど同じでグルーブ深さ70nmでトラックピッチ1.4 μmのポリカーボネート(PC)基板11上にSiNからなる第1誘電体層12をアルゴンと窒素を流しながら0.3Pa の圧力で70nm成膜し、その上にアルゴンを流しながら0.1Pa の圧力でキュリー温度が350 ℃以上のGd0.23(Fe1-y1Coy10.77再生層13をd1、0.3Pa の圧力でキュリー温度が160 ℃のGd0.27Fe0.60Cr0.13からなる中間層14を15nm、0.9Pa の圧力でキュリー温度が290 ℃のTb0.22(Fe0.84Co0.160.78からなる記録層15を50nm、SiNからなる第2誘電体層16をアルゴンと窒素を流しながら0.3Pa の圧力で30nmの順に薄膜を積層した。第2誘電体層16の上には紫外線硬化樹脂からなる保護コート17を施した。ここで、(y1, d1)=(0.12, 45nm)、(0.20, 55nm)とした。
【0053】
比較例4として(y1, d1)=(0.35, 40nm)としたほかは実施例3と同様の媒体を作製した。
【0054】
製造した光磁気記録媒体に記録マーク長が0.4 μm(マークピッチの半分とみなす)となるように線速7.5m/sとして記録周波数9.4MHz、duty33% で680nm のレーザー光(対物レンズのNA=0.55 )を用いて記録を行った。同じ光を用いて最初に再生レーザーパワーを1mW として初期化磁界を消去方向に4000 Oe として再生層の磁区を消失させて初期化した後、初期化磁界をなくし、再生磁界をゼロとしてキャリア対ノイズ比(C/N )の再生パワー依存性を調べた。次に、再度前述の条件で記録し、初期化磁界を消去方向に4000 Oe として再生磁界を記録方向に300 Oeとしたまま、再生レーザーパワーを変化させてC/N をスペクトラムアナライザで測定した。
【0055】
表3に実施例3、比較例4の試料の最大のC/N 、再生層のK1×d1、再生層の磁区を消失させて初期化した後、再生磁界をゼロとしてキャリア対ノイズ比(C/N )の再生パワー依存性を調べたときの転写の有無、クロストーク(CT)について示す。
【0056】
実施例3ではいずれも再生層にリアマスク磁区が現れるまではゼロ磁界での転写がなく、比較例4ではあった。クロストークについて、実施例ではいずれも−45dB以下でほとんどみられず、比較例ではCT=−27dBで15dB以上大きい結果となった。また、実施例3では1.0 erg/cm2 ≦K1×d1≦3.0 erg/cm2 を満たしているが比較例4では小さくなった。
【0057】
【表3】
Figure 0003673881
【0058】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明により、再生光の光学的回折限界を越えた大きさで記録された情報を高いC/Nで読み取ることができ、隣接トラックの記録磁区の記録層から再生層への転写がないために、隣接トラックからのクロストークが特に小さいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の構造の一基本例を示す部分断面図である。
【図2】本発明の光磁気記録媒体の構造の他の一例を示す部分断面図である。
【図3】本発明の光磁気記録媒体の超解像再生の原理を示す概念図である。
【図4】本発明の光磁気記録媒体の再生層側から観察したカーループを示す概念図である。
(a)室温付近のカーループ (b)温度が上昇し、再生層が遷移金属優勢になったときのカーループ
【図5】本発明の他の光磁気記録媒体の超解像再生の原理を示す概念図である。
【図6】従来の超解像光磁気記録媒体の超解像再生の原理を示す概念図である。
【図7】本発明の光磁気記録媒体の再生磁界で初期化後、再生磁界をゼロとしてC/N の再生パワー依存性を測定した結果を示す図である。
【図8】本発明の光磁気記録媒体の再生磁界400 Oeの時のC/N の再生パワー依存性を示す図である。
【符号の説明】
11、21 透明な基板
12、22 第1誘電体層
13、23、31、51、61 再生層
24 52 、 再生補助層
14、25、32、53、62 中間層
15、26、33、54、63 記録層
16、27 第2誘電体層
17、28 保護コート
30、50、60 媒体移動方向
34、55、65 再生レーザービームスポット
35、57、64 再生磁界
36、58、67 リアマスク磁区
37、59 トラック幅
56 初期化磁界
68 アパーチャ
66 フロントマスク

Claims (6)

  1. 透明な基板上に少なくとも再生層、中間層、記録層の順に積層された希土類遷移金属合金からなる薄膜を有する光磁気記録媒体において、再生層及び記録層が室温からキュリー温度までの温度範囲で垂直磁化膜であり、中間層が室温で希土類優勢の面内磁化膜で、温度の上昇に従い垂直磁気異方性が増大する特性を有し、再生層、中間層、記録層のキュリー温度を各々Tc1、Tc2、Tc3とするとTc2≦Tc3<Tc1であり、室温において再生層の記録磁区を消失させるに十分な磁界で再生層を初期化させた後では、無磁界では、再生レーザーパワーが十分低いパワーから再生層にリアマスク磁区が現れる直前のパワーの間で記録磁区が記録層から再生層へ転写しないことを特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 再生層の室温での垂直磁気異方性をK1、膜厚をd1としたとき、0.5 erg/cm2 ≦K1×d1≦2.0 erg/cm2 、中間層の膜厚d2が、30nm≦d2≦80nmを満たすことを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
  3. 再生層の組成をGdx1(Fe1-y1Coy11-x1、膜厚をd1としたとき0.24≦x1≦0.28、0.15≦y1≦0.35、(30+50×(y1−0.15))nm≦d1≦(50+50×(y1−0.15))nm、中間層の膜厚d2が、30nm≦d2≦80nmを満たすことを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
  4. 再生層の室温での垂直磁気異方性をK1、膜厚をd1としたとき、1.0 erg/cm2 ≦K1×d1≦3.0 erg/cm2 、中間層の膜厚d2が、5nm ≦d2≦20nmを満たすことを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
  5. 再生層の組成がGdx1(Fe1-y1Coy11-x1、膜厚をd1としたとき、0.21≦x1≦0.26、0.10≦y1≦0.25、(30+50×(y1−0.10))nm≦d1≦(60+50×(y1−0.10))nm、中間層の膜厚d2が、5nm ≦d2≦20nmを満たすことを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体。
  6. 再生レーザービームから離れて別途設けられた初期化磁界あるいは再生磁界を再生層における記録磁区を消失させる方向にかけることで、室温付近の温度となった領域であらかじめ再生層を初期化し、再生レーザービームスポットの後方に生じた再生磁界方向に揃ったリアマスク磁区の働きにより、記録層から再生層へ記録磁区を転写させながら再生する光磁気記録媒体の再生方法で、リアマスク磁区の幅がトラック幅を越えないことを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体の再生方法。
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