JPH1025431A - 無機塗料バインダー組成物および無機塗料組成物 - Google Patents

無機塗料バインダー組成物および無機塗料組成物

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JPH1025431A
JPH1025431A JP18232696A JP18232696A JPH1025431A JP H1025431 A JPH1025431 A JP H1025431A JP 18232696 A JP18232696 A JP 18232696A JP 18232696 A JP18232696 A JP 18232696A JP H1025431 A JPH1025431 A JP H1025431A
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JP
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inorganic
inorganic coating
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alumina sol
water
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JP18232696A
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English (en)
Inventor
Shoichi Aoki
昌一 青木
Masahiro Yasaka
正大 矢坂
Yoichi Oba
洋一 大場
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INTERFACE GIJUTSU KENKYUSHO KK
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Takefu Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
INTERFACE GIJUTSU KENKYUSHO KK
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Takefu Fine Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜の成膜性、膜厚の調整、密着性、耐熱水
性、耐溶剤性、クラック発生防止、平滑性が改良された
セラミック皮膜を形成する無機塗料組成物を提供する。 【解決手段】 親水性有機溶媒分散型アルミナゾルまた
は水分散型アルミナゾル(A)、重合性基含有アルコキ
シシラン化合物(B)および無機顔料(D)を含有する
ことを特徴とする無機塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミナゾル、エ
ポキシ基またはアクリル基含有アルコキシシラン化合物
を主原料として含む無機塗料バインダー組成物および無
機塗料組成物に関するものである。さらにに詳しくは密
着性、耐水性、膜厚の調整、クラック発生防止、平滑性
等に優れた無機塗料塗膜を形成できる無機塗料バインダ
ー組成物および無機塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミック塗膜を得るためには水
分散性シリカとアルコキシシランとから成る無機塗料バ
インダーを用いる方法(特公昭52−39691号公
報)や、アルコキシシランとエポキシ基含有アルコキシ
シラン化合物を併用する方法(特開昭63−12077
2号公報)が一般的に知られている。
【0003】しかし、これらの製品は、前者では調製後
の溶液の安定性が悪いこと、また後者においては製造時
に超音波発生装置を用いながら加水分解を行わなければ
ならない等の特殊な操作を必要とする問題点があった。
【0004】また、アルミナゾルとポリエチレンオキサ
イド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロ
ーズ、水溶性エポキシ樹脂、ウレタン系エマルジョンお
よびアクリル系エマルジョン等の樹脂とを混合しただけ
のものでは、バインダー溶液の安定性では問題ないが、
塗膜の基板への密着性、塗膜の硬度、耐水性、耐薬品性
等の面で十分な性能のものは得られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
課題であった長期間安定な無機塗料用バインダー組成物
を特殊な装置を使用することなく提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、塗膜の成膜性、膜厚の調
整、密着性、耐熱水性、耐溶剤性、クラック発生防止、
平滑性が改良されたセラミック皮膜を形成する無機塗料
組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者等は鋭意検討した結果、無機塗料組成物と
しては、オルガノシラン化合物のみの組み合わせよりも
アルミナゾルとエポキシ基またはアクリル基含有アルコ
キシシラン化合物との複合系が優れた安定性と成膜性と
を持つことを見いだし本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、(1)親水性有機溶媒
分散型アルミナゾルまたは水分散型のアルミナゾル
(A)および重合性基含有アルコキシシラン化合物
(B)を含有することを特徴とする無機塗料バインダー
組成物、(2)親水性有機溶媒分散型アルミナゾルまた
は水分散型アルミナゾル(A)、重合性基含有アルコキ
シシラン化合物(B)および硬化剤(C)を含有するこ
とを特徴とする無機塗料バインダー組成物、(3)親水
性有機溶媒分散型アルミナゾルまたは水分散型アルミナ
ゾル(A)、重合性基含有アルコキシシラン化合物
(B)および無機顔料(D)を含有することを特徴とす
る無機塗料組成物、および(4)親水性有機溶媒分散型
アルミナゾルまたは水分散型アルミナゾル(A)、重合
性基含有アルコキシシラン化合物(B)、硬化剤(C)
および無機顔料(D)を含有することを特徴とする無機
塗料組成物、に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において成分(A)として
用いられる親水性有機溶媒分散型アルミナゾルとは、分
散媒が水とアルコール、エチレングリコール等のジオー
ル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等
の親水性有機溶剤の混合物であるか、あるいは水より高
沸点のアルコール、エチレングリコール等のジオール
類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の
親水性有機溶剤を用いて、後述の製造例1〜7に記載し
た方法により溶液中の水分量をおよそ1%以下に抑えた
ものであり、水分散型アルミナゾルとは、分散媒が水の
みのものである。
【0009】このような水分散型アルミナゾルとして、
例えばアルミナクリアーゾル、アルミゾル−10(共に
川研ファインケミカル(株)製)等の市販品のアルミナ
ゾルを使用することができる。また水の存在が好ましく
ない場合は、これらのアルミナゾルをメタノール、エタ
ノール等のアルコール、エチレングリコール等のジオー
ル類、その他ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリ
ドン等親水性有機溶剤で希釈するか、あるいは後述の製
造例1〜7に記載の方法により溶液中の水分量を抑える
ことができる。また、このように水と種々の溶剤の混合
系で安定なバインダー液を調製できるため、塗膜の乾燥
速度をコントロールすることも可能である。
【0010】本発明で用いられる重合性基含有アルコキ
シシラン化合物(B)としては、次の一般式(1) R1(R3)nSi(OR2)m (1) (但し、式中において、R1はγ−グリシドキシプロピ
ル基等のエポキシ基またはγ−メタクリロキシプロピル
基等のアクリル基を、R2、R3は炭素数 1〜4のアル
キル基を示す。また、n=0〜2、m=1〜3の範囲で
ある。)で示される化合物が用いられる。
【0011】重合性基含有アルコキシシラン化合物
(B)の具体的な例としては、例えばγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシジ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシランおよびγ−メタク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン等を挙げるこ
とができる。
【0012】本発明の無機塗料バインダー組成物におい
て、親水性有機溶媒分散型アルミナゾルまたは水分散型
アルミナゾル(A)がアルミナ固形分として1.0〜1
0.0%、重合性基含有アルコキシシラン化合物(B)
がシリカ固形分として0.1〜5.0%、両者の合計が
2.0〜15.0%となることが望ましい。この範囲未
満では塗膜の硬度、耐水性、クラック等の点で問題が生
じ、範囲を超えるとバインダー液そのものの安定性が低
下し、得られる塗膜についても硬度、密着度、クラック
等の問題点が生じる。
【0013】なお、被塗膜物の性質、その他の要因から
100℃以下の温度で処理しなければならない場合は、
触媒として硬化剤(C)を添加して硬化反応を促進する
ことが望ましい。
【0014】硬化剤(C)としては、以下のような化合
物が使用できる。
【0015】a)トリエタノールアミン、トリエチレン
ジアミン、トリエチレンアミン、ジメチルアミノピリジ
ン、1,4−ジメチルピペラジン、1−メチル−4−
(1,1−ジメチルアミノメチル)シクロヘキシルアミ
ン、ジブチル尿素等のアミン合物 b)イミダゾール化合物 c)ジアミノマレオニトリル d)BF3・アミン錯塩 e)イミダゾール類金属錯塩 f)ヘキサメトキシメチロールメラミン,メチル化メラ
ミン等のメラミン化合物 g)水溶性変成ポリアミドアミン h)アルミニウムキレート化合物 i)過酸化水素、過酸化カリウム等の過酸化物 具体的な例としては、アミノエチルエタノールアミンを
バインダー固形分に対して1〜5%添加することによ
り、低温での硬化が可能である。
【0016】本発明の無機塗料バインダー組成物には、
必要に応じて水または親水性溶剤に可溶あるいは分散可
能なポリマーまたはポリマーエマルジョンを、塗料の粘
度調整、被塗膜物とのヌレ性および密着性改善の目的で
加えることもできる。具体的には、以下のような水溶性
エポキシ樹脂が挙げられる。即ち、例えばソルビタンポ
リグリシジルエーテル(商品名;デナコールEX−65
1A、ナガセ化成工業社製)、ポリグリセロールポリグ
リシジルエーテル(同じく EX−512,521)、
グリセロールポリグリシジルエーテル(同じく EX−
313)、エチレングリコールジグリシジルエーテル
(同じく EX−810,850),ポリエチレングリ
コールジグリシジルエーテル(同じく EX−821,
830,832,841,861)、ポリプロピレング
リコールジグリシジルエーテル(同じく EX−92
0)等である。
【0017】本発明の無機塗料組成物を調製するには、
上記本発明の無機塗料用バインダー組成物に無機顔料
(D)を添加して分散させればよい。
【0018】無機塗料(D)としては、例えばアルミ
ナ、チタニア、シリカ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク、ベントナイ
ト、黒色酸化鉄、赤色酸化鉄およびその他の一般的な無
機顔料から選ばれる少なくとも1種を挙げることができ
る。
【0019】本発明の無機塗料組成物を用いて塗膜を形
成するには、無機塗料組成物を塗布した後、60〜20
0℃で加熱処理すればよい。加熱処理により有機・無機
複合皮膜が形成される。この有機・無機複合皮膜は従来
の塗料に比べ耐熱性、耐薬品性および耐候性等の点で十
分に優れた性能を有するが、完全なセラミックス皮膜を
得る必要がある場合は、さらに高温(例えば300〜4
00℃以上)で処理することで、より平滑性に優れクラ
ック等の欠陥のないセラミックス皮膜を形成させること
ができる。
【0020】本発明の無機塗料組成物は、成膜性が良好
であるので、刷毛塗り、流し塗り、スプレーコート、ス
ピンコート、ディップコートおよびスクリーン印刷等の
手段により容易に塗膜とすることができる。
【0021】また、本発明の無機塗料組成物は、水と親
水性溶媒の割合を任意に調整できること、水または親水
性溶剤に可溶あるいは分散可能なポリマーまたはポリマ
ーエマルジョンの添加による塗料液の粘度調整、塗膜後
の乾燥速度調整が可能であることから、膜厚の調整が容
易である。
【0022】本発明において従来のオルガノシランとシ
リカゾルの組み合わせではなく、アルミナゾルを使用し
たことにより、安定性に優れているだけではなく、顔料
分散効果を併せ持つことができる。
【0023】バインダー液中のアルミナゾルは、無機塗
料液中では顔料分散剤としての機能を持ち、塗膜形成後
はセラミック皮膜の構造組成物となる。このようなアル
ミナゾルの特性は、従来のシラン系バインダーには見ら
れなかった効果であり、本発明の特長の一つである。
【0024】従来の技術では、安定性の良い無機塗料バ
インダーを得るために水分散性シリカとアルコキシシラ
ンを混合した後、超音波を用いて加水分解を行う必要が
あった。これは、加水分解反応の際、生成するシリカゾ
ル粒子を1μm以下の超微粒子化しておかないと長期に
わたって安定性が得られないためと考えられる。
【0025】これに対して、本発明では水分散シリカに
代え長期安定性に優れる親水性有機溶媒分散型アルミナ
ゾルまたは水分散型アルミナゾル用いること、また、ア
ルミナゾル中のベーマイト表面のAl−OH基とアルコ
キシシランを反応させ、ベーマイト表面にエポキシ基ま
たはアクリル基を結合させること、さらには当該エポキ
シ基またはアクリル基を硬化剤によって塗膜形成後(溶
剤揮発後)に重合反応させることにより目的とするセラ
ミック塗膜を得ることを実現させた。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明する。
【0027】製造例1 アルミナ含有量5%のアルミナクリアーゾル(川研ファ
インケミカル(株)製)100gとN−メチルピロリド
ン100gとを混合した。この溶液をエバポレーターを
用い、60〜70℃のウォーターバスで加温しながら液
量が100gになるまで濃縮を行った。
【0028】僅かに黄色を帯びたほぼ透明な粘稠液体が
得られた。この溶液の水分はカールフィッシャー水分測
定装置での測定の結果、1.0%以下であり、またアル
ミナ含有量をキレート滴定法で分析した結果、5.0%
であった。
【0029】また、このアルミナゾル/N−メチルピロ
リドン溶液は徐々に増粘したが、約6カ月間は流動性を
保っていた。
【0030】製造例2 製造例1記載のアルミナクリアーゾル200gとN−メ
チルピロリドン100gとを混合した。この溶液をエバ
ポレーターを用い、60〜70℃のウォーターバスで加
温しながら液量が100gになるまで濃縮を行った。
【0031】僅かに黄色を帯びたほぼ透明な粘稠液体が
得られた。この溶液の水分はカールフィッシャー水分測
定装置での測定の結果、1.0%以下であり、またアル
ミナ含有量をキレート滴定法で分析した結果、10.0
%であった。
【0032】また、このアルミナゾル/N−メチルピロ
リドン溶液は徐々に増粘したが、約3カ月間は流動性を
保っていた。
【0033】製造例3 製造例1記載のアルミナクリアーゾル200gとジメチ
ルホルムアミド150gとを混合した。この溶液をエバ
ポレーターを用い、60〜70℃のウォーターバスで加
温しながら液量が100gになるまで濃縮を行った。
【0034】無色のほぼ透明な液体が得られ、この水分
は、カールフィッシャー水分測定装置での測定の結果、
1.0%以下であり、またアルミナ含有量をキレート滴
定法で分析した結果、10.0%であった。
【0035】また、このアルミナゾル/ジメチルホルム
アミド溶液は、ほとんど粘度の変化が無く、約6カ月間
は安定であった。
【0036】製造例4〜7 製造例1〜3と同様の方法により製造した親水性溶媒分
散型アルミナゾルを表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】(*)チクソ性ゾル;静置状態ではゲル化
しているが、振とうすると流動性となる。
【0039】実施例1 製造例1記載のアルミナクリアーゾル100gにメタノ
ール50g及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン5gを加えた。この混合液を60℃で1時間反応
させて無色透明溶液の無機塗料バインダー組成物を得
た。この無機塗料バインダー組成物は長期間(6カ月程
度)変化なく安定であった。
【0040】実施例2 アルミナ含有量10%のアルミゾル−10(川研ファイ
ンケミカル(株)製)100gにメタノール50g,3
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン5g及びア
ミノエチルエタノールアミン0.15gを加えた。60
℃で1時間反応させてほぼ透明な淡黄色の無機塗料バイ
ンダー組成物を得た。この無機塗料バインダー組成物
は、長期間(6カ月程度)変化なく安定であった。
【0041】実施例3 製造例2記載のアルミナ10wt%含有のアルミナゾル
/N−メチルピロリドン溶液100gにメタノール50
g,3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン
5.6g及びアルミキレートD(川研ファインケミカル
(株)製、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス
(エチルアセトアセテート)76%イソプロピルアルコ
ール溶液)0.2gを加えた。60℃,1時間反応させ
てほぼ透明な淡黄色溶液の無機塗料バインダー組成物を
得た。この無機塗料バインダー組成物は長期間(3カ月
程度)変化なく安定であった。
【0042】実施例4 製造例3記載のアルミナ10wt%含有のアルミナゾル
/ジメチルホルムアミド溶液100gに3−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン5gとアミノエチルエタ
ノールアミン0.15gを加え、60℃で1時間反応さ
せてほぼ無色透明の無機塗料バインダー組成物を得た。
この無機塗料バインダー組成物は長期間(3カ月程度)
変化なく安定であった。
【0043】実施例5 実施例2記載のアルミゾル−10 100gにメタノー
ル50g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン5gおよびアルミキレートD(川研ファインケミカ
ル(株)製、アルミニウムモノアセチルアセトネートビ
ス(エチルアセトアセテート)76%イソプロピルアル
コール溶液)0.2gを加えた。60℃で1時間反応さ
せてほぼ透明な淡黄色の無機塗料バインダー組成物を得
た。この無機塗料バインダー組成物は、長時間(3カ月
程度)変化なく安定であった。
【0044】実施例6 実施例1〜5の無機塗料バインダー組成物50gにアル
ミナ粉末(昭和電工製アルミナUA−5025−2)1
00gとヒドロキシプロピルセルローズ(日本曹達製、
HPC−M)2gを加えて、ボールミル混練して無機塗
料組成物を作成した。
【0045】これらの無機塗料組成物を実施例6−1〜
6−4とする。
【0046】これらの無機塗料組成物をスクリーン印刷
でガラス板にパターン印刷してから、80℃,10分つ
いで120℃,30分処理して硬化皮膜とした。
【0047】これらの塗膜はガラスへの密着性が優れ、
鉛筆硬さは4H以上であった。さらに、以下に示す試験
によって塗膜の性能を詳しく調べた結果を表に示す。
【0048】比較例 比較例として、実施例1に記載したアルミナクリアーゾ
ル100gに市販のポリビニルアルコール1.0gを加
え、60℃,1時間加熱撹拌して得た無色透明溶液の無
機塗料バインダー組成物50gをアルミナ粉末100g
とヒドロキシプロピルセルローズ2gとを混合して無機
塗料としたものを作成した。この方法により得られた塗
膜についても実施例5と同様の試験を行い性能を調べ
た。
【0049】〈密着性試験:クロスカット試験〉実施例
6の操作により作成した塗膜に対して、カッターで1m
m幅のタテ10個ヨコ10個(合計100個)のマス目
を作り、セロテープによる剥離状態を観察した。基板上
に残ったマス目の数により、以下の5段階の評価基準に
より判定した結果を表2に示す。
【0050】◎:100%、○:90〜99%、△:7
0〜89、×:70未満 〈耐熱水試験〉実施例6の操作により作成した塗膜を8
0℃の熱水に1日浸漬して塗膜の状態を観察した。
【0051】〈耐溶剤試験〉実施例6の操作により作成
した塗膜を50℃のメタノールに1日浸漬して、塗膜の
状態を観察した。
【0052】
【表2】
【0053】表2に示した結果から明らかなように、本
発明の無機塗料用バインダー組成物を用いた無機塗料組
成物の塗膜は、密着性試験、耐熱水試験および耐溶剤試
験のいずれの結果も良好であり、平滑性に優れており、
いずれもクラックの発生は認められなかった。一方、ア
ルミナゾルにポリビニルアルコールを添加して調製した
バインダーを用いた無機塗料組成物の塗膜は、密着性試
験、耐熱水試験および耐溶剤試験とも劣っていた。
【0054】
【発明の効果】本発明の無機塗料用バインダー組成物
は、特殊な装置を用いることなく製造可能であり、粘度
の経時変化が少なく、保存安定性も良好である。
【0055】本発明の無機塗料組成物により形成した無
機塗料塗膜は、容易に成膜することができ、密着性、耐
熱水性、耐溶剤性、耐クラック性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 昌一 福井県武生市北府1−3−34 武生ファイ ンケミカル株式会社内 (72)発明者 矢坂 正大 福井県武生市北府1−3−34 武生ファイ ンケミカル株式会社内 (72)発明者 大場 洋一 東京都東大和市立野3−129−10 グリー ンタウン2−303

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性有機溶媒分散型アルミナゾルまた
    は水分散型アルミナゾル(A)および重合性基含有アル
    コキシシラン化合物(B)を含有することを特徴とする
    無機塗料バインダー組成物。
  2. 【請求項2】 親水性有機溶媒分散型アルミナゾルまた
    は水分散型アルミナゾル(A)、重合性基含有アルコキ
    シシラン化合物(B)および硬化剤(C)を含有するこ
    とを特徴とする無機塗料バインダー組成物。
  3. 【請求項3】 重合性基含有アルコキシシラン化合物
    (B)が、一般式(1) R1(R3)nSi(OR2)m (1) (但し、式中において、R1はγ−グリシドキシプロピ
    ル基等のエポキシ基またはγ−メタクリロキシプロピル
    基等のアクリル基を、R2、R3は炭素数 1〜4のアル
    キル基を示す。また、n=0〜2、m=1〜3の範囲で
    ある。)で示される化合物であることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の無機塗料バインダー組成
    物。
  4. 【請求項4】 硬化剤(C)が a)トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、ト
    リエチレンアミン、ジメチルアミノピリジン、1,4−
    ジメチルピペラジン、1−メチル−4−(1,1−ジメ
    チルアミノメチル)シクロヘキシルアミン、ジブチル尿
    素等のアミン合物 b)イミダゾール化合物 c)ジアミノマレオニトリル d)BF3・アミン錯塩 e)イミダゾール類金属錯塩 f)ヘキサメトキシメチロールメラミン,メチル化メラ
    ミン等のメラミン化合物 g)水溶性変成ポリアミドアミン h)アルミニウムキレート化合物 i)過酸化水素、過酸化カリウム等の過酸化物 から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項2または請求項3に記載の無機塗料バインダー組成
    物。
  5. 【請求項5】 親水性有機溶媒分散型アルミナゾルまた
    は水分散型アルミナゾル(A)、重合性基含有アルコキ
    シシラン化合物(B)および無機顔料(D)を含有する
    ことを特徴とする無機塗料組成物。
  6. 【請求項6】 親水性有機溶媒分散型アルミナゾルまた
    は水分散型アルミナゾル(A)、重合性基含有アルコキ
    シシラン化合物(B)、硬化剤(C)および無機顔料
    (D)を含有することを特徴とする無機塗料組成物。
  7. 【請求項7】 重合性基含有アルコキシシラン化合物
    (B)が、一般式(1) R1(R3)nSi(OR2)m (1) (但し、式中において、R1はγ−グリシドキシプロピ
    ル基等のエポキシ基またはγ−メタクリロキシプロピル
    基等のアクリル基を、R2、R3は炭素数 1〜4のアル
    キル基を示す。また、n=0〜2、m=1〜3の範囲で
    ある。)で示される化合物であることを特徴とする請求
    項5または請求項6に記載の無機塗料組成物。
  8. 【請求項8】 無機顔料が、アルミナ、チタニア、シ
    リカ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸
    化アルミニウム、タルク、ベントナイト、黒色酸化鉄、
    赤色酸化鉄およびその他の一般的な無機顔料から選ばれ
    る少なくとも1種であることを特徴とする請求項5、請
    求項6または請求項7に記載の無機塗料組成物。
  9. 【請求項9】 硬化剤が a)トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、ト
    リエチレンアミン、ジメチルアミノピリジン、1,4−
    ジメチルピペラジン、1−メチル−4−(1,1−ジメ
    チルアミノメチル)シクロヘキシルアミン、ジブチル尿
    素等のアミン合物 b)イミダゾール化合物 c)ジアミノマレオニトリル d)BF3・アミン錯塩 e)イミダゾール類金属錯塩 f)ヘキサメトキシメチロールメラミン,メチル化メラ
    ミン等のメラミン化合物 g)水溶性変成ポリアミドアミン h)アルミニウムキレート化合物 i)過酸化水素、過酸化カリウム等の過酸化物 から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請
    求項6、請求項7または請求項8に記載の無機塗料組成
    物。
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