JPH10254205A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10254205A
JPH10254205A JP9058169A JP5816997A JPH10254205A JP H10254205 A JPH10254205 A JP H10254205A JP 9058169 A JP9058169 A JP 9058169A JP 5816997 A JP5816997 A JP 5816997A JP H10254205 A JPH10254205 A JP H10254205A
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JP
Japan
Prior art keywords
recording paper
roller
paper
recording
motor
Prior art date
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Pending
Application number
JP9058169A
Other languages
English (en)
Inventor
Danji Horie
男二 堀江
Makoto Miura
誠 三浦
Takayuki Uchida
高幸 内田
Akito Nagayama
昭人 永山
Mitsunori Nakamura
充紀 中村
Satoru Kijima
悟 木島
Kenji Nagata
健二 永田
Shuichi Endo
秀一 遠藤
Kensaku Minowa
憲作 箕輪
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Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Copyer Co Ltd
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Publication date
Application filed by Copyer Co Ltd filed Critical Copyer Co Ltd
Priority to JP9058169A priority Critical patent/JPH10254205A/ja
Publication of JPH10254205A publication Critical patent/JPH10254205A/ja
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  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】排紙部と両面搬送ユニットで同時に記録紙が詰
っても容易に取り除ける、使い勝手の良い画像形成装置
を提供する。 【解決手段】排紙トレイ26の下方に形成されたヒンジ
部46aを中心にして開閉する排紙ドア46を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、プリンタあるいはファクシミリなどの画像形成装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から電子写真方式を利用した画像形
成装置が広く使用されている。この電子写真方式の画像
形成装置は、例えば、ドラム状の像担持体(感光体)を
所定のプロセススピードで回転させながら、この感光体
を帯電装置で一様に帯電し、原稿に記録された画像の情
報を担持する光を感光体に照射してこの感光体に静電潜
像を形成し、現像剤を用いて静電潜像を現像して現像像
を形成し、この現像像を記録紙などの記録媒体に転写
し、転写像を定着装置で定着し、記録紙を排紙部から排
紙してプリント画像(コピー画像)を得る装置である。
【0003】このような画像形成装置のなかには、記録
紙の両面に画像を形成できるタイプのものある。このタ
イプの画像形成装置は、通常、一方の面に画像が形成さ
れた記録媒体を収容して他方の面に画像を形成するため
にこの記録媒体を送り出す両面搬送ユニットを備えてい
る。
【0004】ところで、排紙部から記録紙を排出する際
に、記録紙が詰る(ジャムが起こる)ことがある。ま
た、両面搬送ユニットにおいても記録紙が詰ることがあ
る。排紙部で記録紙が詰った場合、排紙部のドアを開け
て記録紙を除去している。また、両面搬送ユニットで記
録紙が詰った場合、排紙部のドアとは異なる他のドア
(例えば装置本体正面のドア)を開けて記録紙を除去し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来は、排
紙部と両面搬送ユニットでは異なるドアを開けて記録紙
を取り除く必要があったので、使い勝手が悪いという問
題がある。また、排紙部のドアとは異なる他のドアの位
置によっては、両面搬送ユニットの排紙側で詰った記録
紙を取り除きにくいという問題がある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑み、排紙部と両面
搬送ユニットで同時に記録紙が詰っても容易に取り除け
る、使い勝手の良い画像形成装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の画像形成装置は、画像が形成された記録媒体
を排出する排紙部と、一方の面に画像が形成された記録
媒体を収容して他方の面に画像を形成するために該記録
媒体を送り出す、前記排紙部よりも下方に配置された両
面搬送ユニットとを備え、記録媒体の両面に画像を形成
する画像形成装置において、(1)前記両面搬送ユニッ
トが配置された位置よりも低い位置に回動軸を有し、該
回動軸を中心にして開閉自在に開かれる、前記排紙部を
覆う排紙ドアを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の画
像形成装置の実施形態を説明する。
【0009】先ず、図1から図3までを参照して、本発
明の一実施形態の複写機の外観構成を説明する。
【0010】図1は、各ドアを閉めた複写機の外観を示
す斜視図であり、図2は、各ドア等が開いた複写機を前
方から視た斜視図であり、図3(a)は、排紙ドアが開
いた複写機を側方から視た斜視図であり、図3(b)
は、前ドアを開いて両面搬送ユニット176からジャム
になった記録紙48を取り出している状態を模式的に示
す斜視図である。 複写機(本発明にいう画像形成装置
の一例である)10の頂面には開閉自在な原稿台カバー
12が配置されている。頂面の正面側には、複写枚数な
どが入力される操作部(操作パネル)14が配置されて
いる。この操作部14については、図4を参照して後述
する。なお、操作部14の隣には、複写機10に電源を
投入するための電源スイッチ16が配置されている。
【0011】複写機10では、記録紙の両面に画像を形
成でき、複数枚の記録紙がそれぞれに収容される2つの
カセット18,20が複写機10の本体に出し入れ自在
に備えられている。また、複写機10は、葉書などの小
サイズの記録紙も載置できる手差しトレイ22と、画像
が形成された記録紙が積載される排紙トレイ26を備え
ている。2つのカセット18,20の上方には前ドア2
8が開閉自在に設けられており、この前ドア28を開け
ると、図2に示すように、定着器ノブ30、トータルカ
ウンタ32、ホッパ34、現像器加圧レバー36、レジ
ストノブ38、搬送部解除レバー40、横レジストノブ
42、両面搬送把手レバ44などが現れる。
【0012】複写機10の左側部には、開閉自在な排紙
ドア46が設けられている。この排紙ドア46には第1
及び第2排紙ローラ170,172(図7、図8参照)
と排紙トレイ26が一体的に組み付けられており、排紙
ドア46を開けると、第1及び第2排紙ローラ170,
172と排紙トレイ26が複写機本体から離れる。排紙
ドア46は、排紙トレイ26の下方に形成されたヒンジ
部46aを中心にして開閉される。このヒンジ部46a
は、両面搬送ユニット176(図7、図8参照)よりも
低い位置に形成されている。このため、排紙ドア46を
開けると、図3(a)に示すように、第1及び第2排紙
ローラ170,172などから構成される排紙部173
だけでなく、開口領域が広いため、排紙部173の下方
に位置する両面搬送ユニット176内に存在する記録紙
48にも手が充分届く。従って、排紙部173や両面搬
送ユニット176で記録紙48が詰ったときは、排紙ド
ア46を開けて、詰った記録紙48を容易に取り除け
る。両面搬送ユニット176の奥に記録紙48が詰った
場合は、図3(b)に示すように、把手44を掴んで持
ち上げることにより両面搬送ユニット176を上下方向
に開き、容易に記録紙48を取り除ける。
【0013】図4を参照して、操作部14の詳細を説明
する。
【0014】図4は、操作部14を示す平面図であり、
紙面の都合上、中央部で2分割されて示してされている
が、実際は、長方形のものである。
【0015】操作部14の一番右側部分には、電源スイ
ッチ16が配置されている。この電源スイッチ16のや
や左には、スタートキー50が配置されている。スター
トキー50は、コピーを開始するときに押される。スタ
ートキー50の右斜め上には、ストップキー52が配置
されている。このストップキー52は、コピーを中止す
るときに押される。ストップキー52の左斜め上には、
予熱キー54が配置されている。この予熱キー54は、
複写機10(図1参照)を予熱状態にしたり、予熱状態
を解除するときに押される。スタートキー50の左側に
は、テンキー56が配置されている。このテンキー56
は、コピー枚数やモード設定時の数値入力に使用され
る。また、テンキー56の右下部には、割り込みキー5
8が配置されている。この割り込みキー58は、連続コ
ピーの途中に割り込んで、別のコピーを取るときに押さ
れる。テンキー56の左下部には、クリアキー60が配
置されている。このクリアキー60は、コピー枚数やモ
ード設定時の入力をクリアするときに押される。テンキ
ー56の左上には、リセットキー62が配置されてい
る。このリセットキー62は、コピーモードを標準モー
ドに戻すときに押される。リセットキー62の下方に
は、IDキー64が配置されている。このIDキー64
は、暗証番号を登録する場合及び登録された暗証番号を
入力し、複写機をコピー可能な状態にする場合に押され
る。
【0016】また、IDキー64の左側には、ズームキ
ー66が配置されている。このズームキー66は、ズー
ム変倍の設定時に押される。ズームキー66の上方に
は、オート変倍キー68が配置されている。このオート
変倍キー68は、オート変倍モードの設定・解除のとき
に押される。ズームキー66の左側には、用紙選択キー
70が配置されている。この用紙選択キー70は、用紙
の給紙位置を選択するときに押される。オート変倍キー
68の右側には、パーセントキー69が配置されてい
る。このパーセントキー69は、設定されている倍率を
表示させるときに押される。オート変倍キー68の上方
には、表示部72が配置されている。この表示部72に
は、コピー枚数/倍率、モードの設定状態が表示され
る。表示部72の左側には、警告表示74が配置されて
いる。この警告表示74は、所定のコントロールカード
が確実にセットされていないとき、紙詰まりが発生した
とき、用紙(記録紙)の補給が必要なとき、トナーの補
給が必要なときにそれぞれ点滅する。
【0017】警告表示74の下方には、用紙選択/紙詰
まり位置表示76が配置されている。用紙選択/紙詰ま
り位置表示76には、選択したカセット/マルチフィー
ダトレイが点灯し、紙詰まりが発生すると、その位置が
点滅する。DF(ドキュメントフィーダ:原稿送り装
置)を後付けした場合、DFに原稿詰まりが発生したと
きに点滅する。また、同様に後付けしたソータ、右ドア
点検が必要なときは点灯する。用紙選択/紙詰まり位置
表示76の左斜め下側には、縮小/拡大キー78が配置
されている。この縮小/拡大キー78は、定型変倍の縮
小/拡大設定時に押される。縮小/拡大キー78に挟ま
れた位置に等倍キー80が配置されている。この等倍キ
ー80は、倍率を等倍(100%)に戻す時に押され
る。縮小/拡大キー78の左側には、コピー濃度キー8
2が配置されている。このコピー濃度キー82は、コピ
ー濃度をマニュアルで調整するときに押される。
【0018】コピー濃度キー82に挟まれた位置にAE
キー84が配置されている。このAEキー84は、AE
(自動濃度調節)モードの設定・解除時に押される。コ
ピー濃度キー82の上方には、両面キー86が配置され
ている。この両面キー86は、両面モードの設定・解除
時に押される。両面キー86の左側には、ソータキー8
8が配置されている。このソータキー88は、ソート、
ステイプルソート、グループの各モードの選択・解除時
に押される。コピー濃度キー82の左側には、原稿混載
キー90が配置されている。この原稿混載キー90は、
原稿混載モードの設定・解除時に押される。原稿混載キ
ー90の左側には、枠消しキー92が配置されている。
この枠消しキー92は、枠消しモードの設定・解除時に
押される。枠消しキー92の左側には、とじ代キー94
が配置されている。このとじ代キー94は、とじ代モー
ドの設定・解除時に押される。とじ代キー94の左側に
は、モードメモリキー96が配置されている。このモー
ドメモリキー96は、コピーモードの登録/呼び出しを
するときに押される。モードメモリには任意のモードを
3つまで登録できる。
【0019】モードメモリキー96の上方には、OKキ
ー98が配置されている。このOKキー98は、モード
設定中に、設定した項目や機能を確定するときに押され
る。OKキー98の上方には、ユーザモードキー100
が配置されている。このユーザモードキー100は、ユ
ーザモードを設定するとき、解除するときに押される。
OKキー98の右側には、縮小レイアウトキー102が
配置されている。この縮小レイアウトキー102は、縮
小レイアウトモードの設定・解除時に押される。縮小レ
イアウトキー102の右側には、ページ連写キー104
が配置されている。このページ連写キー104は、ペー
ジ連写モードの設定・解除時に押される。ページ連写キ
ー104の右側には、偶数/奇数キー106が配置され
ている。この偶数/奇数キー106は、原稿枚数の奇数
/偶数の設定時に押される。警告表示74、用紙選択/
紙詰まり位置表示76、両面キー86、ソータキー88
などの上方には、細長いメッセージディスプレイ108
が配置されている。このメッセージディスプレイ108
は、原稿のDFへのセットが必要なとき、枠消し幅/と
じ代幅も指定が必要なとき、原稿の交換が必要なとき、
スタートキー50を押す必要があるとき、コピー枚数設
定が制限を超えたときにそれぞれの内容を表示しながら
点滅する。
【0020】上述したユーザモードキー100を押して
設定できるユーザモードについて説明する。
【0021】オートクリアタイムの変更を設定できる。
この設定は、オートクリアタイムを0分から9分の範囲
で1分単位に設定できるものである。なお、0分に設定
するとオートクリアは機能しない。表示部72には「U
01」が表示される。
【0022】オートパワーオフタイムの変更を設定でき
る。この設定は、オートパワーオフする時間を10分か
ら120分の範囲で10分単位に設定できるものであ
る。表示部72には「U02」が表示される。
【0023】予熱モードを設定できる。この設定は、予
熱モードでの消費電力を10%節電と50%節電のどち
らかを選択できる。表示部72には「U03」が表示さ
れる。
【0024】カセットのオート選択のON/OFFを設
定できる。この設定は、各給紙段をオート用紙選択(A
PS)/オートカセットチェンジ(ACC)の対称にす
るかしないかを設定するものである。ONは、APS/
ACCの対称にすることであり、OFFは、APS/A
CCの対称にしないことである。表示部72には「U0
4」が表示される。
【0025】手指しサイズ指定のON/OFFを設定で
きる。この設定は、マルチフィーダの紙サイズを用紙セ
ット時に登録するか、スタートキー50を押した時に登
録するかを選択するものである。ONは、用紙セット時
に登録することであり、OFFは、スタートキー50を
押した時に登録することである。表示部72には「U0
5」が表示される。
【0026】自動ソートのON/OFFを設定できる。
この設定は、原稿が複数枚の時、自動ソートを行うか行
わないかを選択するものである。ONは、自動ソートを
行うことであり、OFFは、自動ソートを行わないこと
である。表示部72には「U06」が表示される。
【0027】原稿1枚ソートのON/OFFを設定でき
る。この設定は、原稿が1枚の時、ソートを行うか行わ
ないかを選択するものである。ONは、原稿1枚ソート
を行うことであり、OFFは、原稿1枚ソートを行わな
いことである。表示部72には「U07」が表示され
る。
【0028】フィーダ不定形サイズのON/OFFを設
定できる。この設定は、不定形サイズの原稿の時、画像
欠けをするかしないかを選択するものである。ONは、
画像欠けを行うことであり、OFFは、画像欠けを行わ
ないことである。表示部72には「U08」が表示され
る。
【0029】とじ代幅のデフォルト値を変更できる。こ
れにより、とじ代幅のデフォルト値を0mmから20m
mの範囲で1mm単位に設定できる。表示部72には
「U09」が表示される。
【0030】とじ代裏面のみ設定のON/OFFを設定
できる。この設定は、とじ代のある原稿を「とじ代モー
ド」で「両面−片面コピー」をするとき、裏面のみとじ
代を作るかどうかを設定するものである。ONは、裏面
のみとじ代を作ることであり、OFFは、両面にとじ代
を作ることでる。表示部72には「U10」が表示され
る。
【0031】入力単位のミリ/インチ切り換えをでき
る。入力する長さの単位がミリ単位かインチ単位かを指
定する。−1はミリ入力を意味し、−0はインチ入力を
意味する。表示部72には「U11」が表示される。
【0032】ユーザモードを初期化できる。ユーザモー
ドの設定内容を初期化する。初期化するには、OKキー
98、ユーザモードキー100を続けて押す。表示部7
2には「U00」が表示される。
【0033】標準モードを登録できる。リセットキー6
2を押したときに選択されるモードを登録する。登録す
るには、OKキー98、ユーザモードキー100を続け
て押す。表示部72には「U98」が表示される。
【0034】標準モードを初期化できる。標準モードを
工場出荷時の状態に戻す。初期化するには、OKキー9
8、ユーザモード100を続けて押す。表示部72には
「U99」が表示される。
【0035】濃度を補正できる。コピー濃度が濃いとき
や薄いときに、濃度を±8ステップの範囲で補正でき
る。表示部72には「U21」が表示される。また、ズ
ーム微調整を設定できる。等倍時に、原稿の大きさとコ
ピー画像の大きさに誤差が生じたとき、この誤差を無く
すために微調整を行うことができる。X方向(拡大)/
Y方向(縮小)をそれぞれ独立に99から101%の範
囲で0.2%単位で設定できる。拡大のとき、表示部7
2には「U22」が表示される。縮小のとき、表示部7
2には「U23」が表示される。
【0036】フィーダのクリーニングの設定をできる。
この設定によってフィーダの給紙/搬送部162を清掃
できる。表示部72には「U24」が表示される。ワイ
ヤのクリーニングの設定をできる。この設定によって転
写帯電線を自動的に清掃できる。表示部72には「U2
5」が表示される。
【0037】図5、図6を参照して表示部に表示される
ものの例を説明する。
【0038】図5は、上述したオートパワーオフタイム
の変更例を示す説明図であり、表示部72(図4参照)
にセグメントで示される。また、図6は、暗証番号の入
力手順を示す説明図である。
【0039】通常のコピーモードでは、図5に示すよう
に、表示部72には「1」が表示されている(50
0)。オートパワーオフタイムを変更するためには、先
ず、ユーザモードキー100(図4参照)を押して、ユ
ーザモード番号「U01」を表示部72に表示させる
(501)。次に、テンキー56の「0」、「2」を順
に押して、ユーザモード番号「U02」を表示部72に
表示させる(502)。次に、OKキー98を押して、
ユーザモード番号「U02」の現在の設定値「10」を
表示部72に表示させる(503)。「+」キーや
「−」キーを押して所望の設定値を表示部72に表示さ
せる(504)。図には、60分の例を示す。設定し直
す場合は、クリアキー60を押して所望の数値にする。
変更した設定値でよいときは、OKキー98を押す。こ
れにより、変更した設定値が記憶され、表示部72には
ユーザモード番号「U02」が表示される(505)。
次に、ユーザモードキー100を押して、表示部72に
「1」を表示させる。これで、オートパワーオフタイム
の変更が終了する。なお、ユーザモード中にリセットキ
ー62を押すと、ユーザモードを抜けて標準モードに戻
る。
【0040】暗証番号の入力について説明する。
【0041】IDモードでは、電源スイッチ16(図4
参照)を入れると、図6に示すように、表示部72に
「1d」が表示される(600)。表示部72に「1
d」が表示されている場合は、4桁の暗証番号を入力し
ないと、コピーをできない。そこで、テンキー56を押
して暗証番号を入力する。暗証番号を1桁入力すると、
表示部72に「1d−」が表示される(601)。暗証
番号を次の1桁入力すると、表示部72に「1d7(本
当は、横1本のセグメントと縦1本のセグメントであ
る)」が表示される(602)。さらに次の1桁入力す
ると、表示部72に「1dコ」が表示される(60
3)。最後の1桁入力すると、表示部72に「1dロ」
が表示され(604)、コピーをできることとなる。な
お、暗証番号を間違えたときは、クリアキー60を押し
て正しい暗証番号を入力する。
【0042】図7、図8、図9を参照して、図1の複写
機10の内部構成の概略と基本的な画像形成動作を説明
する。
【0043】図7は、複写機10の内部構造を示す模式
図であり、図8は、記録紙の搬送経路を示す模式図であ
る。また、図9は、各モータの駆動系を示す模式図であ
り、図中黒と白とが交互に描かれている線は機械的駆動
の伝達を表わし、白抜きの矢印は電気信号の流れを表わ
す。
【0044】電源スイッチ16(図1参照)が投入され
ると、複写機10がコピー可能な状態(スタンバイ状
態)になる。このスタンバイ状態のときに、操作部14
を操作することにより、カセット18,20及び手差し
トレイ22のうちのいずれから記録紙を給紙するかを選
択する。なお、操作部14で紙サイズ自動選択モード
(APSモード)を選択することにより、カセット1
8,20及び手差しトレイ22のうちのいずれかから自
動的に記録紙が給紙される。ここでは、カセット18に
収納されている記録紙が選択された場合について説明す
るが、カセット20もしくは手差しトレイ22の記録紙
が選択されてもほぼ同様の動作となる。
【0045】操作部14のコピースタートボタンが押さ
れると、メインモータ(M1)110が回転し始め、カ
セット18に収納されている記録紙18aが一枚だけピ
ックアップローラ112で給紙され、フィーデングロー
ラ114とセパレーションローラ116に挟持されて搬
送され、さらに、第1縦パスローラ118、及び第2縦
パスローラ120によって、停止中のレジストローラ1
22にまで搬送される。レジストローラ122の直前
(記録紙搬送方向のやや上流側)には、記録紙を検知す
るレジ前センサ124が配置されており、このレジ前セ
ンサ124で記録紙が検知されてから所定時間が経過し
た後、第1縦パスローラ118及び第2縦パスローラ1
20の回転を停止する。これにより、記録紙先端がレジ
ストローラ122に当接したままの状態で記録紙が第1
縦パスローラ118及び第2縦パスローラ120によっ
て所定時間だけ搬送されることとなるので、レジストロ
ーラ122と第1縦パスローラ118との間に約10m
mの記録紙ループが形成される。このループの形成によ
って、レジストローラ122のニップ部に記録紙先端が
揃うので、記録紙の斜行を矯正できる。なお、メインモ
ータ110は、後述する排紙モータ(M6)184やセ
ットバックモータ(M7)188と同様に、DCコント
ローラ300によって制御される。
【0046】レジストローラ122は、記録紙の位置と
感光ドラム126上の画像の位置とを調整して、記録紙
の先端から適正位置に画像が形成されることを目的とし
て配置されている。レジストローラ122に搬送された
記録紙は、上述したように、その先端をレジストローラ
122に当接してループを形成した状態で待機してお
り、トナー像が転写領域128に到達するタイミングに
合わせて記録紙が転写領域128に搬送される。
【0047】第1縦パスローラ118の直前(第1縦パ
スローラ118よりも記録紙搬送方向のやや上流側)に
は、搬送中の記録紙を検知する縦パスセンサ130が配
置されている。この縦パスセンサ130によって、記録
紙が検知されたタイミングから所定時間を経過した後、
原稿照明ランプ132が点灯し、原稿台ガラスに13に
載置された原稿(図示せず)が照明され始める。これが
画像形成動作のスタートとなる。原稿照明ランプ132
はスキャナユニット134内に搭載されており、このス
キャナユニット134は、原稿台ガラスの下方に配置さ
れている。
【0048】図7に示すように、スキャナユニット13
4は、原稿照明ランプ132と第1ミラー136を有す
る第1ミラーユニット138、第2ミラー140と第3
ミラー142を有する第2ミラーユニット144、レン
ズ駆動系146、及び第4ミラー148、第5ミラー1
50、第6ミラー152を備えている。原稿を照明する
際には、スキャナユニット134を走査させる光学モー
タ(図示せず)が回転する。原稿からの反射光は、画像
信号として、第1ミラー136、第2ミラー140、第
3ミラー142、レンズ駆動系146、第4ミラー14
8、第5ミラー150、第6ミラー152を経て、感光
ドラム126に照射され、これにより感光ドラム126
に原稿画像が結像される。なお、レンズ駆動系146の
構成については後述する。
【0049】感光ドラム126は、図7の紙面に垂直方
向に延びる回転軸を有しており、矢印A方向に回転して
いる。原稿からの反射光が照射される照射位置よりも感
光ドラム126の回転方向上流側には、感光ドラム12
6を一様に帯電する一次帯電器154が配置されてい
る。この一次帯電器154によって感光ドラム126が
一様に帯電されて帯電面が形成される。この帯電面に、
原稿からの反射光が照射されて静電潜像が形成される。
【0050】上記の照射位置よりも感光ドラム126の
回転方向下流側には、静電潜像を現像する現像器156
が配置されている。感光ドラム126と現像器156と
が対向する領域は、静電潜像が現像される現像領域であ
る。感光ドラム126の回転によって静電潜像が現像領
域に到達すると、現像スリーブ158から静電潜像にト
ナーが供給されてトナー像(現像像)が形成される。
【0051】現像部位よりも感光ドラム126の回転方
向下流側には、トナー像を記録紙に転写する転写帯電器
160が配置されている。感光ドラム126と転写帯電
器160とが対向する領域は、トナー像が記録紙に転写
される転写領域128である。感光ドラム126の回転
によってトナー像が転写領域128に到達する以前に、
所定のタイミングでレジストローラ122が回転し始め
て記録紙をこの転写領域128に搬送する。転写領域1
28に搬送されてきた記録紙にトナー像が転写される。
トナー像が転写された記録紙は、除電針(図示せず)に
よって感光ドラム126から分離され、矢印B方向に回
転する搬送部162に搬送されて定着器164に搬送さ
れる。なお、記録紙が感光ドラム126から分離される
位置よりも記録紙搬送方向のやや下流側には、記録紙が
感光ドラム126から正常に分離されたか否かを検知す
る分離センサ166が配置されている。
【0052】一方、感光ドラム126では、その表面か
ら約90%前後のトナーが記録紙に転写されるが、残り
のトナーは感光ドラム126に残留する。この残留した
残留トナーは、クリーナ(図示せず)によって感光ドラ
ム126から除去される。また、感光ドラム126に残
留した残留電荷は除電ランプ(図示せず)によって除電
される。これらにより、感光ドラム126は次の画像形
成に入り得る状態になる。
【0053】記録紙の表面に静電的に付着したトナーを
確実に表面に固着させるために、記録紙は搬送部162
によって定着器164に送られる。定着器164では、
記録紙に付着したトナーが高温度の定着ローラ168に
接触して溶け、トナーに含まれる微小鉄粉が記録紙にク
サビ状に突き刺さり、これによりトナーは記録紙に確実
に定着する。
【0054】定着器164を通過した記録紙は、定着ロ
ーラ168による高温や圧力の影響で、カールする傾向
が強い。このため、記録紙が定着器164を通過した後
は直ちに第1排紙ローラ170で記録紙の先端を挟み込
み、第1排紙ローラ170を定着ローラ168よりも速
く回転させて搬送する。これにより、定着ローラ168
と第1排紙ローラ170との間で記録紙が見かけ上引っ
張られることとなる。ただし、第1排紙ローラ170が
記録紙を挟持する圧力は、定着ローラ168が記録紙を
挟持する圧力よりも低く設定されているので、第1排紙
ローラ170では記録紙がスリップ状態にあり、記録紙
が定着ローラ168に挟持されている限り、定着ローラ
168の回転速度に応じて記録紙が搬送される。記録紙
が定着ローラ168から離れた後、第1及び第2排紙ロ
ーラ170,172によって機外に排紙される。なお、
第1排紙ローラ170の直後(第1排紙ローラ170よ
りも記録紙排出方向のやや下流側)には、記録紙を検知
する排紙センサ174が配置されている。
【0055】上述したように、複写機10は記録紙の裏
面にも画像を形成できる。記録紙の片面に画像を形成す
る(片面コピー)か、両面に画像を形成する(両面コピ
ー)かは、操作者が操作を開始する前に、操作部14で
決定するものである。片面コピー、両面コピーともに基
本的な画像形成動作は、上述したプロセスで行われる。
片面コピーの場合は、記録紙が機外に排出された時点で
終了である。両面コピーについて説明する。
【0056】搬送部162の下方には、片面にコピーさ
れた記録紙を積載して、もう一方の片面にコピーをする
ように搬送する両面搬送ユニット176が配置されてい
る。この両面搬送ユニット176は、後述する第1及び
第2セットバックローラ178,180等で構成されて
おり、定着器164から送り出された記録紙が第1及び
第2排紙ローラ170,172などによって両面搬送ユ
ニット176に搬送されてくる。なお、両面搬送ユニッ
ト176には、後述するようにオイル吸収パッド216
が取り付けられている。
【0057】排紙センサ174と第2排紙ローラ172
との間には、記録紙の逆送を防止する逆送防止マイラ1
82(図21参照)が設けられている。このため、第1
排紙ローラ170を通過した記録紙は、すぐにその先端
が排紙センサ174で検知され、逆送防止マイラ182
を通過し、第2排紙ローラ172に送り込まれる。ま
た、排紙センサ174によって記録紙の先端が検知され
るタイミングと、記録紙サイズのデータに基づいて得ら
れる記録紙後端が定着ローラ168を通過するタイミン
グとを計算し、この計算結果に基づいて、記録紙が定着
ローラ168を通過し終ったタイミングで、第2排紙ロ
ーラ172の紙送り速度を第1排紙ローラ170の紙送
り速度よりも速くする。第2排紙ローラ172の駆動源
は排紙モータ(M6)184であり、第1排紙ローラ1
70の駆動源は、感光ドラム126、定着ローラ168
の駆動と同じメインモータ110である。したがって、
第1排紙ローラ170と第2排紙ローラ172とでは互
いに異なる駆動源が用いられている。このため、第1排
紙ローラ170と第2排紙ローラ172の紙送り速度を
異ならせることができる。ここでは、排紙センサ174
が記録紙先端を検知した時から記録紙後端が定着ローラ
168を通過するまでに要する時間が経過すると、排紙
モータ184の紙送り速度を変えて、第2排紙ローラ1
72の紙送り速度を第1排紙ローラ170のそれよりも
高速にした。
【0058】また、第2排紙ローラ172が記録紙を挟
持する力は、第1排紙ローラ170のそれよりも強く構
成している。この構成も、上述した記録紙のカールを矯
正するための構成である。この構成では、記録紙の送り
速度は第2排紙ローラ172に依存しており、第1排紙
ローラ170と第2排紙ローラ172との間で記録紙は
展張状態にあり、実際には、第1排紙ローラ170では
記録紙がスリップしていることとなり、記録紙のカール
が矯正される。このようにして、記録紙が第2排紙ロー
ラ172に挟持されながら先端部から機外に送り出され
る。記録紙の後端が第1排紙ローラ170を通過した直
後、排紙センサ174によって記録紙後端が検知され
る。この検知のタイミングと紙送り速度に基づいて、記
録紙後端が逆送防止マイラ182を通過して第2排紙ロ
ーラ172の位置よりも手前(記録紙排紙方向の上流
側)約10mmに到達した時点で、排紙モータ184を
停止して第2排紙ローラ172を止める。
【0059】片面コピーモードの場合、第2排紙ローラ
172の送り速度で記録紙が機外に排出された時点でコ
ピー動作が終了する。なお、複数枚の記録紙にコピーす
る場合、所定の間隔で、上述した動作が繰り返されて最
終紙の後端が機外に排出された時点でコピー動作が終了
する。
【0060】両面コピーモードの場合、記録紙は機外に
排出されずに機内に戻る。この動作の概略を説明する。
なお、この動作の詳細は後述する。
【0061】上述したように、後端が排紙センサ174
に検知された記録紙は第2排紙ローラ172で送られ、
記録紙後端が逆送防止マイラ182を通過し、第2排紙
ローラ172の位置よりも手前約10mmに到達した時
点で第2排紙ローラ172を停止する。次に、排紙方向
とは逆方向に記録紙が搬送されるように第2排紙ローラ
172を回転(逆転)させる。これにより、今までの記
録紙の後端が記録紙の先端となって下搬送入口ローラ1
86に向けて搬送される。なお、この搬送の速度は感光
ドラム126の回転速度の約2倍であり、第2排紙ロー
ラ172は素早く記録紙を搬送し、定着、排紙間の搬送
路から除去する。この結果、次の記録紙を第2排紙ロー
ラ172に向けて送り出せるので、複数枚の記録紙が効
率よく搬送されることとなる。
【0062】第2排紙ローラ172を逆転させることに
より、記録紙は逆送防止マイラ182に案内されて第1
排紙ローラ170ではなく、下搬送入口ローラ186に
向けて送られる。後述するように、この下搬送入口ロー
ラ186は、第2排紙ローラ172が逆転(記録紙を排
紙方向とは反対方向に搬送する回転)しているときは排
紙モータ184の駆動によって回転する。一方、第2排
紙ローラ172が正転しているときはセットバックモー
タ(M7)188の駆動によって回転するように構成さ
れている。また、以下に述べるセットバックローラの正
転とは、第1及び第2セットバックローラ178,18
0が記録紙を図7の右側に向けて搬送するときの回転を
いう。
【0063】下搬送入口ローラ186に保持された記録
紙は、その先端を下搬送センサ190に検知されて第1
セットバックローラ178に送られる。記録紙先端が第
1セットバックローラ178に到達した時点では、この
第1セットバックローラ178は停止している。記録紙
が第1セットバックローラ178に到達し、さらに、記
録紙が下搬送センサ190から所定量送られた時点で、
下搬送入口ローラ186を停止する。これにより、下搬
送入口ローラ186と第1セットバックローラ178と
の間で記録紙のループが約10mm形成される。このよ
うにループを形成する理由は、第1セットバックローラ
178にまで搬送されてきた記録紙の斜行を矯正するた
めである。
【0064】また、この時、記録紙後端は第2排紙ロー
ラ172を通過している。このため、排紙モータ184
は再び第2排紙ローラ172を正転させることができ
る。この場合、上述したように、排紙モータ184と下
搬送入口ローラ186とがワンウェイベアリングで連結
されているので、排紙モータ184の駆動力は下搬送入
口ローラ186には伝達されない。従って、第2排紙ロ
ーラ172と下搬送入口ローラ186とを互いに独立さ
せて反対方向に回転させられ、第2排紙ローラ172は
次の記録紙を受け入れられることとなる。
【0065】下搬送入口ローラ186はワンウェイベア
リングを介して排紙モータ184に連結されており、排
紙モータ184が逆転するときだけこの排紙モータ18
4の駆動力が下搬送入口ローラ186に伝達されるよう
に構成されている。また、セットバックモータ188の
駆動のうち、第1及び第2セットバックローラ178,
180を正転させる駆動だけが下搬送入口ローラ186
に伝達されるように、セットバックモータ188と下搬
送入口ローラ186との間にはワンウェイベアリングが
設けられて連結されている。第1及び第2セットバック
ローラ178,180双方は、セットバックモータ18
8の回転により、全く同様に作動する。上述したよう
に、第1及び第2セットバックローラ178,180が
正転し始めると下搬送入口ローラ186も同方向に回転
し始め、記録紙が第1及び第2セットバックローラ17
8,180に向けて搬送される。
【0066】第1及び第2セットバックローラ178,
180が正転すると、下搬送入口ローラ186が記録紙
を送り出し、第1セットバックローラ178は記録紙を
挟持して第2セットバックローラに向けて搬送する。下
搬送入口ローラ186の直後(記録紙搬送方向のやや下
流側)には、記録紙の後端を検知する上述の下搬送セン
サ190が配置されており、記録紙後端がこの下搬送セ
ンサ190に検知される。第1及び第2セットバックロ
ーラ178,180などのこの後の動作は、一枚の記録
紙に両面コピーするときと、複数枚の記録紙に連続して
両面コピーするときとでは異なる。複数枚の記録紙に連
続して両面コピーするときの動作は後述するので、ここ
では、一枚の記録紙に両面コピーするときの動作を説明
する。
【0067】記録紙後端が下搬送センサ190直後に位
置する搬送分岐点187を通過するよりも前に、記録紙
先端がセットバックセンサ196に到達した場合は、フ
ラッパソレノイド(SL7)192をONさせてフラッ
パ194を下げる。これにより、記録紙がフラッパ19
4に案内されながら搬送される。記録紙後端が下搬送入
口ローラ186を抜けると第1及び第2セットバックロ
ーラ178,180を停止させ、その後、逆転させる。
この逆転によって、記録紙は図の左側に向けて搬送され
るが、記録紙先端がセットバックセンサ196の手前の
所定位置(例えば、セットバックセンサ196の手前5
mmの位置)に達すると、第1及び第2セットバックロ
ーラ178,180を停止する。なお、フラッパ194
は、記録紙がフラッパ194に案内され始めて所定時間
経過した後にOFFされる。この状態で、複写機10
は、裏面コピーの待機状態となり、操作部14(図4参
照)には、原稿を変えるようにメッセージディスプレイ
108に表示される。
【0068】一方、記録紙後端が下搬送センサ190直
後に位置する搬送分岐点187を通過した時に、記録紙
先端がセットバックセンサ196に到達していない場合
は、記録紙先端がセットバックセンサ196に到達する
まで第1及び第2セットバックローラ178,180を
正転させる。記録紙先端がセットバックセンサ196で
検知された時点で第1及び第2セットバックローラ17
8,180を一旦停止させ、その後、逆転させる。第1
及び第2セットバックローラ178,180を逆転させ
て記録紙を逆送させ、記録紙先端がセットバックセンサ
196の手前の所定位置(例えば、セットバックセンサ
196の手前5mmの位置)に達すると、第1及び第2
セットバックローラ178,180を停止する。この状
態で、複写機10は、裏面コピーの待機状態となり、操
作部14(図4参照)には、原稿を変えるようにメッセ
ージディスプレイ108に表示される。上記の例では、
記録紙後端の位置によって場合分けしたが、これに限定
せず、一枚の両面の際には全ての記録紙先端を、セット
バックセンサ196を通過してこのセンサよりも4mm
先の後述する分離位置まで搬送し、裏面コピーの待機を
するようにしてもよい。
【0069】操作者が原稿を変えて再びコピースタート
キーを押すと、第1及び第2セットバックローラ17
8,180が正転し始め、記録紙が第1及び第2セット
バックローラ178,180により再び搬送され、再
度、給紙される。このときの第1及び第2セットバック
ローラ178,180の回転速度は通常運転時の回転速
度の約2分の1であり、比較的低速で記録紙が搬送され
る。この理由は、記録紙先端をセットバックセンサ19
6で正確に検知して制御するためである。
【0070】記録紙先端がセットバックセンサ196で
正確に検知されてから所定時間が経過した後、第1及び
第2セットバックローラ178,180を停止すると共
にフラッパソレノイド192をONさせてフラッパ19
4を下げる。これにより、記録紙の先端から4mm過ぎ
た位置でフラッパ194を記録紙に当接させる。ただ
し、複写機10では、後述するように、複数枚の記録紙
が先端を8mmずつずらしながら積み重ねられるように
しているので、そのずれの中心である4mmの位置にフ
ラッパを降ろすように構成したが、記録紙が一枚の場合
は必ずしも4mmの位置にフラッパを降ろす必要はな
い。
【0071】フラッパ194を記録紙の上に降ろした時
点で第1及び第2セットバックローラ178,180を
正転し始める。この正転開始(通常搬送時の速度であ
り、感光ドラムの回転速度にほぼ等しい。)と同時に、
下搬送出口ローラクラッチ(CL7)198をONして
下搬送出口ローラ200を回転させる。この第1及び第
2セットバックローラ178,180の回転開始から所
定時間(記録紙が4mmを超える移動を行った時間)が
経過した後に、フラッパソレノイド192をOFFして
フラッパ194を上げる。
【0072】下搬送出口ローラ200によって再給紙さ
れた記録紙は横レジストローラ202に到達する。記録
紙が横レジストローラ202に到達した時点では横レジ
ストローラ202は停止しているが、下搬送出口ローラ
200によって記録紙を所定量送り込む。これにより、
下搬送出口ローラ200と横レジストローラ202との
間に記録紙のループが形成される。このループが形成さ
れた状態で、横レジストローラ202を回転させ始め、
レジストローラ122に向けて記録紙を搬送し始める。
【0073】ところで、片面に画像形成する際、カセッ
トから給紙されて、両面搬送ユニットに入り再給紙され
るまでに第1縦パスローラ118、レジストローラ12
2、第1セットバックローラ178、横レジストローラ
202の各部間における斜行の矯正に起因して、記録紙
がその幅方向(記録紙搬送方向に直交する方向)にずれ
ることがある。そこで、横レジストローラ202がその
軸方向に移動するように制御して、このずれを矯正でき
るように構成した。
【0074】この構成について、図10、図11。図1
2を参照して説明する。
【0075】図10は、横レジストローラや横レジモー
タ等の近傍の部品を示す斜視図であり、図11は、横レ
ジセンサ206を示す模式図である。また、図12は、
横レジストローラホームポジションセンサ214を示す
模式図である。
【0076】横レジストローラ202よりも記録紙20
4の搬送方向(矢印B方向)のやや上流側には、両面モ
ードの再給紙時に記録紙の横方向(幅方向)のずれを検
出する横レジセンサ206が配置されている。横レジセ
ンサ206の検出結果に基づいて、横レジストローラ2
02がその軸方向に移動するように制御される。
【0077】横レジセンサ206の移動と横レジストロ
ーラ202の移動は横レジソレノイド208によって選
択される。横レジモータ210の駆動は、DCコントロ
ーラ300の制御によって第1モータコントローラ(図
示せず)のドライバにより行われる。
【0078】記録紙の幅方向のずれを矯正するに当って
は、先ず、電源投入時に横レジセンサ206のホームポ
ジション(HP)に位置する遮光板を横レジセンサ20
6が検出するまでこの横レジセンサ206を移動させ
る。横レジセンサ206の移動は、横レジソレノイド2
08を駆動した状態で横レジモータ210を回転させる
ことにより行われる。両面モードでのコピーが行われる
と、選択された記録紙の紙幅に応じて上記と同様に横レ
ジソレノイド208を駆動し、今度は横レジモータ21
0を逆方向に回転させて横レジセンサ206を移動させ
る。その後は、電源がOFFされて再投入されるまでは
ホームポジションを検出せず、両面モードでのコピーご
とに、選択された記録紙の紙幅に応じた位置に現在の位
置から相対的に移動する。
【0079】横レジストローラ202では、横レジスト
ローラ202の回転そのものはメインモータ110の駆
動が利用されており、横レジクラッチ212(図9参
照)により回転/停止の制御が行なわれている。横レジ
ストローラ202が記録紙204を挟持した状態のとき
に、記録紙搬送方向(矢印B方向)に直交する方向に横
レジストローラ202が移動することにより、記録紙2
04がその幅方向(横方向)に移動する。この移動は、
横レジソレノイド208を非駆動状態にしておいて横レ
ジモータ210を回転させることにより行われる。
【0080】横レジストローラ202の位置は、横レジ
ストローラホームポジションセンサ214を基準にして
決定される。横レジストローラ202は横レジホームポ
ジションセンサ214の位置に対して両方向に6mmの
移動ができる位置をホームポジションとする。記録紙搬
送中に横レジセンサ206が記録紙204の端部を検知
するように横レジモータ210を回転させる。横レジス
トローラ202のホームポジション移動は一枚ごとに行
う。
【0081】以上の構成により、片面に画像が形成され
た記録紙のもう一方の片面に画像が転写される前に、記
録紙の幅方向の位置が調整されて、記録紙の正しい位置
に画像が形成されることとなる。なお、下搬送出口ロー
ラ200と横レジストローラ202との間に記録紙のル
ープを形成する理由は、記録紙の斜行を矯正するためだ
けでなく、記録紙の幅方向のずれを調整する際に記録紙
が引っ張られるなどの記録紙のストレスを防止するため
である。
【0082】横レジストローラ202よりも記録紙搬送
方向のやや上流側(横レジストローラ202の直前)に
は、記録紙を検知する横レジ前センサ124が配置され
ている。この横レジ前センサ124が記録紙を検知した
時点から所定時間が経過した後、原稿照明ランプ132
が点灯して、記録紙に画像が形成される。このプロセス
は、記録紙の片面に画像が形成されるプロセスと同様で
ある。このようにして、記録紙の両面に画像が形成さ
れ、機外に排出されてコピー動作が終了する。
【0083】ここで、図13を参照して、両面搬送ユニ
ットに取り付けられたオイル吸収パッドについて説明す
る。
【0084】図13は、パッドホルダ218に収容され
たオイル吸収パッドを示す、(a)は平面図、(b)は
側面図である。
【0085】両面搬送ユニット176(図5、図6参
照)の第1セットバックローラ178の回転軸方向両端
側それぞれには、オイルを吸収するオイル吸収パッド2
16が収容されるパッドホルダ218が固定されてい
る。オイル吸収パッド216は直方体状のものであり、
オイル吸収パッド216が収容されるパッドホルダ21
8も直方体状のものである。しかし、パッドホルダ21
8よりもオイル吸収パッド216のほうが若干大きいの
で、オイル吸収パッド216はパッドホルダ218に軽
く圧入された状態で収容される。また、オイル吸収パッ
ド216は、その上面216aの約3分の1がパッドホ
ルダ218の上壁218aに覆われており、残りの3分
の2は露出している。また、パッドホルダ218の長手
方向の両側壁218b,218cはばね性をもってお
り、内側に向けて付勢されている。
【0086】オイル吸収パッド216をパッドホルダ2
18に収容する際は、図13(b)に示すように、オイ
ル吸収パッド216を斜めにして矢印D方向からパッド
ホルダ218に入れる。パッドホルダ218の両側壁2
18b,218cを外側に開くようにしてオイル吸収パ
ッド216を強く入れても、両側壁218b,218c
は内側に付勢されたばね性をもっているので、外側に開
いた両側壁218b,218cが元の位置に戻り、オイ
ル吸収パッド216を固定する。このようにして、パッ
ドホルダ218にオイル吸収パッド216を確実に収容
できる。また、パッドホルダ218からオイル吸収パッ
ド216を取り出すときは、パッドホルダ218の両側
壁218b,218cを外側に開くようにしてオイル吸
収パッド216を容易に取り出せる。
【0087】ところで、定着器164(図5参照)から
は、周知のように定着ローラをクリーニングするために
ウェブから定着ローラにウェブオイルを塗布している
が、消費できないウェブオイルが排出される。この複写
機10ではウェブオイルが落下する位置にはオイル吸収
パッド216が置かれており、ウェブオイルはオイル吸
収パッド216に吸収される。このため、垂れたウェブ
オイルで複写機10の内部が汚れない。また、パッドホ
ルダ218からオイル吸収パッド216を容易に取り出
せるので、オイル吸収パッド216の交換作業性も優れ
ている。なお、この複写機10ではウェブの交換に合わ
せてオイル吸収パッド216を交換している。さらに、
両面搬送ユニット176(図5参照)を不注意に持ち上
げると搬送部162(図5参照)に衝突するおそれがあ
るが、オイル吸収パッド216が緩衝材の役目を果たす
ので、搬送部162や両面搬送ユニット176を損傷し
ない。
【0088】図14を参照して、複写機10の電気回路
の概略構成を説明する。
【0089】図14は、図1の複写機10の電気回路を
示すブロック図である。
【0090】複写機10の電気系統は、DC電源22
0、DCコントローラ300、第1モータコントローラ
222、第2モータコントローラ224、定着ヒータ2
26、原稿照明ランプ132、各種モータ110,22
8,230,232,234,236,238、各種セ
ンサ240,242,244,246,248,25
0、クラッチ/ソレノイド類192,198,212
(図7参照)、操作部14、高圧電源252などにより
構成されている。
【0091】AC電源からの電力はプラグ254から入
り、サーキットブレーカ256、ノイズフィルタ25
8、ドアスイッチ260を通り、電源スイッチ16に供
給される。この場合、電源スイッチ16がONのとき
は、AC電源からの電力は、DC電源220、ランプレ
ギュータ262、定着ヒータ226、定着サブヒータ2
64に供給される。一方、電源スイッチ16がOFFの
ときは、AC電源からの電力は、環境ヒータ266に供
給される。
【0092】DC電源は、DC+5V、+12V、+2
4VR(制御用)、+24VU(駆動用)の4種類の出
力を持ち、これらの出力は各ユニットに供給される。ま
た、DC電源は冷却用に電源冷却ファン268を備えて
いる。この電源冷却ファン268は回転ロック検知機能
を有し、ロック状態が検知されるとDC電源が全出力を
停止する。なお、DC電源220にAC電源からの電力
が再投入されるとDC電源220が復帰する。
【0093】各センサは、DCコントローラ300に装
置の状態を知らせ、その状態に基づいてDCコントロー
ラ300が各モータ、クラッチ類を駆動制御し、さらに
高圧電源252、原稿照明ランプ132と定着ヒータ2
26を制御して画像が形成される。操作部14は各種の
設定や状態の表示などを行うためのものであり、DCコ
ントローラ300によって制御される。
【0094】図15を参照して、原稿照明ランプ132
及び定着ヒータ系に関連する回路を説明する。
【0095】図15は、原稿照明ランプ及び定着ヒータ
系に関連する回路を示すブロック図である。
【0096】電源スイッチ16は複写機10全体の電源
をON/OFFするものである。電願スイッチOFF信
号が「L」になると、内蔵されたリレーがON状態にな
り自動的にスイッチOFF状態になるものを電源スイッ
チ16として使用している。原稿照明ランプ132はコ
ピーの原稿を照明するものであり、ランプレギュレータ
262から電力が供給される。温度ヒューズ270は、
原稿照明ランプ132が発生する熱によって周辺の温度
が所定温度以上になった場合に原稿照明ランプ132へ
の給電を切るためのものである。このランプレギュレー
タ262にはAC電源から電力が供給され、DCコント
ローラ300からの制御信号に基づいて原稿照明ランプ
132への給電を制御する。この制御信号は、原稿照明
ランプ132をON/OFFさせる信号と、光量制御信
号とを含む。原稿照明ランプ132をON/OFFさせ
る信号が「H」のときに原稿照明ランプ132がONす
る。光量制御信号はアナログ信号であり、電圧を高くす
るとランプ光量が高くなる。
【0097】ランプレギュレータ262は、DCコント
ローラ300からのON/OFF信号に基づいて原稿照
明ランプ132への給電をON/OFFする。また、給
電を行うときは光量制御信号に対応する電力を原稿照明
ランプ132に供給する。ランプ点灯検知信号(ランプ
ON検知)は、ランプが点灯していることを示す信号
で、ランプ点灯時には「H」になる。DCコントローラ
300からのON/OFF信号が何らかの理由でON状
態のままになったり、ランプレギュレータ262の故障
などによって原稿照明ランプ132が点灯したままの状
態が21秒以上続いたりすると、DCコントローラ30
0上のゲートアレイ278が異常状態としてこれを検知
し、電源スイッチ16のOFF信号を「L」にして電源
スイッチ16をOFFにする。
【0098】定着ヒータ226及び定着サブヒータ26
4は定着ローラ168(図5参照)を熱するためのもの
であり、各々独立してSSR272によってON/OF
F制御される。サーモスイッチ276は定着ローラ16
8に接触しており、定着ヒータ226や定着サブヒータ
264の異常連続点灯などに起因して定着ローラ168
が規定値以上になるとオープン(OFF)状態になり、
定着ヒータ226及び定着サブヒータ264への給電を
切るものである。サーミスタ274も定着ローラ168
に接触しており、定着ローラ168の温度を検出するも
のである。SSR272はDCコントローラ300から
の定着器ヒータON信号に従って定着ヒータ226をO
N/OFFし、定着器サブヒータON信号に従って定着
サブヒータ264をON/OFFする。また、定着ヒー
タ226がON状態のときは、SSR272が定着器ヒ
ータON検知信号を「H」にすることによりDCコント
ローラ300に伝える。同様に、定着サブヒータ264
がON状態のときは、SSR272が定着器サブヒータ
ON検知信号を「H」にすることによりDCコントロー
ラ300に伝える。
【0099】DCコントローラ300上では、定着器ヒ
ータON検知信号及び定着器サブヒータON検知信号そ
れぞれを、定着器ヒータON信号及び定着器サブヒータ
ON信号と比較し、ON信号とON検知信号との不一致
が検出されるとゲートアレイ278が異常状態として検
知し、電源スイッチ16OFF信号を「L」にして電源
スイッチ16をOFFする。
【0100】サーミスタ274は定着ローラ168の温
度を検出するもので、DCコントローラ300に定着ロ
ーラ168の温度を伝える。DCコントローラ300上
のマスターCPUは、サーミスタ274の値に基づいて
定着ローラ168の温度が所定温度になるように定着器
ヒータON信号及び定着器サブヒータON信号を制御し
てこれら各ヒータのON/OFFを行う。また、コンパ
レータ280は、定着温度信号が規定の温度以上の温度
を示したときに定着器温度異常信号を「H」にし、この
信号を受けたゲートアレイ278が異常状態として検知
し、電源スイッチOFF信号を「L」にして電源スイッ
チ16をOFFにする。
【0101】図16を参照して、複写機10の制御構成
を説明する。
【0102】図16は、複写機10の制御構成を示すブ
ロック図である。
【0103】走査モータ(スキャナモータ)230は、
原稿照明ランプ132を含む第1ミラーユニット138
(図5参照、以下、スキャナという)を移動させるもの
であり、第1モータコントローラ222を介してDCコ
ントローラ300によって制御される。モータとしては
ステッピングモータが使用されており、駆動方式はW1
−2相励磁、低電流駆動である。
【0104】ここで、走査モータ230がホームポジシ
ョンから遠ざかる方向の移動、すなわち複写時の移動方
向を前進とし、走査モータ230がホームポジションに
戻るときの移動方向を後進として制御を説明する。
【0105】走査モータ230の回転スピードは走査モ
ータスピード制御信号に基づいて決められる。この走査
モータスピード制御信号は、DCコントローラ300か
ら第1モータコントローラ222に対して出力されるク
ロック信号であり、周波数が高くなると回転スピードが
速くなる。複写動作時のスキャナ前進速度は複写倍率に
応じて変化する。拡大時は遅く、縮小時は速くなる。ス
キャナ138の速度変化によって複写の縦倍率を変化さ
せる。駆動電流は加速・減速時、前進定速時、後進定速
時、停止時に応じて変化する。
【0106】スキャナ138のホームポジションを示す
センサとしてスキャナホームポジションセンサ246が
配置されている。スキャナホームポジションは、スキャ
ナ138を後進させてスキャナホームポジションセンサ
246がスキャナ138を検知してから一定距離を後進
方向に移動させた位置になる。前進するときはこの位置
から加速を始め、スキャナ138がスキャナホームポジ
ションセンサ246を抜ける時にはスキャナ138が定
速になるようにスキャナ138が制御される。スキャナ
ホームポジションセンサ246は、原稿の先端を示すセ
ンサでもある。スキャナ138が前進するときに原稿照
明ランプ132を点灯させる。スキャナ138は前進し
ながら原稿を露光する。スキャナ138が原稿のサイズ
分だけ移動すると原稿照明ランプ132を消燈させ、走
査モータ230が減速して一時停止する。その後、後進
方向に加速を始めて、後進定速、後進減速を繰り返しな
がらスキャナホームポジションにスキャナ138を戻
す。
【0107】レンズモータ232は、複写の横倍率を変
化させるレンズを移動させるものである。このレンズの
移動時にDCコントローラ300は、レンズの移動量に
応じた数の駆動パルスを第1モータコントローラ222
に出力し、第1モータコントローラ222上のドライバ
が駆動パルスに従ってレンズモータ232を駆動する。
電源投入時にレンズホームポジションセンサ248でレ
ンズモータ232の位置を検出しておき、その位置から
の相対位置制御によってレンズモータ232の位置を決
める。
【0108】縮小方向へのレンズの移動は、移動量に相
当するパルス数をDCコントローラ300は出力するこ
とにより行われる。これに対して、拡大方向へのレンズ
の移動は、移動量に相当するパルス数に対してNパルス
余分に駆動パルスを出し、拡大方向に移動した後、余分
に移動した分、縮小方向にNパルス移動することでレン
ズの位置が決められる。
【0109】横レジモータ210は、上述したように、
横レジセンサ214の移動及び横レジローラ202の移
動を行うものである。
【0110】ホッパーモータ282は、ホッパー内のス
クリュを回転させて現像器156(図5参照)にトナー
を送り込むためのものである。メインモータ110が回
転しているときに、DCコントローラ300がトナーセ
ンサの信号からトナーなしを検知すると、ホッパーモー
タ282を駆動してモータを回転させる。
【0111】排紙反転モータ284は、定着器164を
抜けた後の記録紙を搬送するためのモータである。この
排紙反転モータ284としてはステッピングモータが使
用されており、定電流駆動が行われている。排紙反転モ
ータ284の駆動は、DCコントローラ300の制御に
基づいて第2モータコントローラ224のドライバによ
り行われる。排紙反転モータ284は、片面コピー時あ
るいは両面モードの2面目のコピー時では、定着器を抜
けてきた記録紙を機外に排出するように回転する。ま
た、両面モードの1面目のコピー時は、上述したよう
に、定着器164を抜けてきた記録紙が機外方向に搬送
されるように排紙反転モータ284が回転し、記録紙後
端が第2排紙ローラ172の上流の所定位置に到達した
時点で、排紙反転モータ284が一時停止する。その
後、排紙反転モータ284が逆方向に回転し、これによ
り、記録紙が機内の両面搬送部に向けて搬送される。そ
の際、駆動電流は排紙方向のときよりも高く設定され、
記録紙が横送りの場合は排紙方向の倍のスピードで排紙
反転モータ284が回転させられ、記録紙が所定値より
も長い場合(実施形態では300mm以上)は排紙方向
のスピードと同じ速度で排紙反転モータ284が回転さ
せられる。
【0112】上述したように、セットバックモータ18
8は、両面搬送部に1面目のコピーを終わった記録紙を
積み込んだり、再給紙のときに積み込んだ記録紙を搬送
するためのものである。
【0113】ブランクシャッターモータ236は、記録
紙の余白領域を決めるためのシャッターを動かすもので
ある。ブランクシャッタホームポジションセンサによっ
てシャッタのホームポジションが検出される。記録紙サ
イズに応じてホームポジションからブランクシャッタが
移動するように、DCコントローラ300の制御に基づ
いて、第2モータコントローラ224のドライバでブラ
ンクシャッターモータ236を駆動する。
【0114】クリーナモータ238は、転写帯電のワイ
ヤのクリーニングを行うクリーナパッドを動かすもので
ある。ワイヤの前と奥に配置されているワイヤークリー
ナ検知スイッチによってクリーナパッドの位置を検知
し、この検知に基づいててクリーナモータがDCコント
ローラ300に制御される。
【0115】メインモータ110は、コントローラ付き
のDCブラシレスモータであり、複写機10のドラムユ
ニット、現像器、紙搬送系などの駆動源になる。メイン
モータ110は、DCコントローラ300からのON/
OFF信号により制御される。
【0116】リフタモータ228は、カセット18,2
0(図1参照)に収容されている記録紙を給紙ローラ1
12に押し付けるためのモータであり、DCコントロー
ラ300に制御される。カセットサイズセンサによって
カセッ18,20の挿入が検知されると、リフターセン
サ224が検知するまで、DCコントローラ300にリ
フタモータ228が制御されて駆動され、リフタモータ
228が回転してリフトアップする。リフトアップ状態
は、カセット引き抜き時の機械的機構により解除され
る。
【0117】ヒータ及びSSR272については、図1
5で説明した。
【0118】高圧電源(HVT)252は、作像時の一
次、現像、転写、分離の各高圧を出力するものであり、
記録紙搬送及び走査モータ230の駆動とタイミングを
合わせてDCコントローラ300によって制御される。
【0119】本体ファン290は2個の軸流ファンから
なっており、2個が同時に駆動される。コピー中には全
速で回転し、コピー終了後では一定時間経過後に半速回
転になる。この本体ファン290は、排熱の機能と、ド
ラム上でのコロナ放電により発生したオゾンを含む空気
をオゾンフィルタに通してから機外に排出する機能をも
つ。
【0120】操作部14は、上述したように、いくつか
のキーと表示用LED及び7セグLEDをもつ。また、
操作部14は、コピーモードやコピー枚数を設定する機
能を有し、コピースタートを起こすキーも備えている。
DCコントローラ300は、操作部のキーにより設定さ
れるモードなどをキーの操作により判断し、コピー動作
の認識をする。認識したコピーモードに合わせて、操作
部では、表示機能のLEDや7セグLEDを使用して設
定モードが表示される。DCコントローラ300は、コ
ピースタートキーが押されたことを検知すると設定され
ているコピーモードに応じてコピー動作を行うように複
写機を制御する。
【0121】図17から図20までを参照して、現像像
が転写された記録紙を定着器に搬送する搬送部(搬送装
置)について説明する。
【0122】図17は、複写機の搬送部を示す模式図で
あり、図18は、2枚のベルトと搬送補助部材を示す模
式図である。図19は搬送補助部材と2枚のベルトを示
す、(a)は搬送補助部材だけを示す側面図、(b)は
記録紙搬送方向下流側における2枚のベルトと搬送補助
部材の位置関係を搬送方向から視た模式図、(c)は記
録紙搬送方向上流側における2枚のベルトと搬送補助部
材の位置関係を搬送方向から視た模式図である。図20
は、複写機で使用される記録紙のうちの最小サイズのも
のが搬送されている様子を示す模式図である。これらの
図では、図5の構成要素と同一の構成要素には同一の符
号が付されている。
【0123】上述したように、現像像が転写された記録
紙は除電針などで分離されて搬送部に導かれる。
【0124】搬送部は、駆動ローラ292と従動ローラ
294,298と、これら2つのローラ292,294
上面がベルト296の裏面に接し搬送部の枠を構成する
板金枠296を備えている。駆動ローラ292はメイン
モータ110によって回転させられる。板金枠296の
下(搬送部の内部)には、記録紙を吸引する吸引ファン
302が配置されている。この吸引ファン302は上方
から空気を吸引し、吸引ファンの側方の奥側に空気を排
出する。板金枠296の上面には空気吸引のために全体
的に多数の孔296aが開けられている。駆動ローラ2
92と従動ローラ294,298には2本のベルト30
4が掛けられており、この2本のベルト304は、駆動
ローラ292の回転に伴って板金枠296の上面に接触
しながら回転する。板金枠296に接触しているベルト
部分の表面は、この上の板金の表面よりも約2.5mm
程度高い(ベルト厚さはほぼ2.5mmである)位置に
ある。2本のベルト304にも空気吸引のために全体的
に多数の孔304aが開けられている。また、板金枠2
96の表面であって2本のベルト304の間には、記録
紙搬送方向に延びる絶縁性の搬送補助部材306が固定
されている。
【0125】図19(a)に示すように、搬送補助部材
306は記録紙搬送方向(矢印B方向)に延びており、
長手方向の中央部から記録紙搬送方向下流側の部分(下
流側部分)308が、この中央部から記録紙搬送方向上
流側の部分(上流側部分)310よりも高い位置にあ
る。搬送補助部材306の下流側部分308の上面30
8aは、図19(b)に示すように、2本のベルト30
4の上面304aと同じ高さに位置する。一方、搬送補
助部材306の上流側部分310の上面310aは、図
19(c)に示すように、2本のベルト304の上面3
04aよりも低い位置に位置する。
【0126】図17に示すように、記録紙搬送部に搬送
されてきた記録紙は、吸引ファンによって2本のベルト
304に密着しながら定着ロール168に搬送される。
この搬送の際、板金枠296の中央部よりも記録紙搬送
方向上流側では、上述したように、搬送補助部材306
の上流側部分310の上面が2本のベルト304の上面
よりも低い位置に位置するので、記録紙のうち、2本の
ベルト304の間の部分が、ベルト304の上面304
aよりも下がって波打っても、板金枠296には接触し
ない。従って、記録紙と板金枠296とが接触して摩擦
が生じることがなく、この摩擦に起因する搬送力の低下
を防止できる。
【0127】一方、枠板金296の中央部よりも記録紙
搬送方向下流側では、上述したように、搬送補助部材3
06の下流側部分308の上面が2本のベルト304の
上面304aと同じ高さに位置するので、記録紙のう
ち、2本のベルト304の間の部分は、ベルト304に
密着している部分と同じ高さになる。従って、記録紙は
波打ちが解消されて平坦になり、この平坦なまま定着ロ
ール168に搬送される。このため、定着装置において
は、波打ちに起因する皺が記録紙に生じないこととな
る。
【0128】上記の例では、搬送補助部材306の下流
側部分308の上面308aと2本のベルト304の上
面304aとを同じ高さにしたが、搬送補助部材306
の下流側部分308の上面308aの位置が、2本のベ
ルト304の上面304aの位置よりも0.3mm程度
高くなるように構成してもよい。また、上の板金296
の表面に、記録紙搬送方向に延びる搬送補助部材306
が複数形成されている場合は、少なくとも、2本のベル
ト304の間に形成された搬送補助部材306を上述の
形状にする。また、上記の例では、搬送補助部材306
の高さを変えた位置を、搬送方向のほぼ中央部とした
が、図20に示すようにしてもよい。
【0129】図20に示す搬送補助部材306では、複
写機10で使用される記録紙のうち最小サイズの記録紙
312の先端が定着ローラ168に挟持されたときに、
この最小サイズの記録紙312の後端が位置する箇所
で、搬送補助部材306の上面の位置を高くした。この
ため、複写機10で使用される全てサイズの記録紙の先
端が定着ローラ168に挟持されるまでは、記録紙の後
端部が搬送補助部材306の上流側部分310に位置す
ることとなる。
【0130】搬送補助部材306の上流側部分310と
下流側の部分における搬送力を比べた場合、下流側部分
308では、その上面308aの位置が2本のベルト3
04の上面304aの位置とほぼ同じ高さか、多少高く
なっているので上面308aと記録紙312とが接触
し、上流側部分310におけるよりも搬送が多少低下す
る。しかし、記録紙312の先端が定着ローラ168に
挟持されるまでは、記録紙312の少なくとも後端部が
搬送補助部材306の上流側部分310を搬送されてい
るので、記録紙312の先端部が搬送補助部材306の
下流側部分308を搬送されていても搬送力の低下がほ
とんど無い。また、記録紙312の後端部が搬送補助部
材306の下流側部分308に到達するまでに、記録紙
先端が定着ローラ168に挟持されて搬送され始める。
従って、記録紙312の後端部が、搬送力の多少劣る搬
送補助部材306下流側部分308を搬送されるように
なっても、定着ローラ168も記録紙312を搬送して
いるので、記録紙312は良好に搬送されることとな
る。
【0131】図21,図22を参照して、複写機10の
定着装置について説明する。
【0132】図21は、定着装置の構成を示す模式図で
あり、図22は、定着装置の温度調整を示すタイミング
チャートである。これらの図では、図1から図19まで
の構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付されて
いる。
【0133】定着装置164は、記録紙に転写された転
写像を溶融・加圧して記録紙に定着させるためのもので
ある。このために、定着装置164には、鉄またはアル
ミニウムの芯金上に離型性及び耐熱性に優れたフッ素樹
脂をコーティングした定着ローラ168と、この定着ロ
ーラ168とで記録紙を挟持しながら搬送する加圧ロー
ラ169とが備えられている。加圧ローラ169は、定
着ローラ168を総圧10〜30kgの加重で圧接して
記録紙を挟持するものであり、シリコンゴムまたはフッ
素ゴム等の弾性体からなる。また、定着装置164は、
定着ローラ168を加熱するための定着ヒータ226及
び定着サブヒータ264を備えている。定着装置164
は、さらに、定着ローラ168の表面に当接して定着ロ
ーラ168の表面温度を検出するサーミスタ274と、
定着ローラ168の異常温度を検出してヒータへの通電
を断ち切るサーモスイッチ276とを備えている。ま
た、定着ローラ168をクリーニングするために、不織
布等にシリコンオイルを含浸させて定着ローラ168の
表面をクリーニングするウェブ314と、このウェブ3
14を定着ローラ168へと送り出すウェブ送りローラ
316と、ウェブ314を定着ローラ168へと圧接さ
せるウェブ加圧ローラ318及び定着ローラ168に対
するウェブ314の接触面積を大きくしクリーニング効
果を上げるウェブガイド板320と、クリーニングを終
了したウェブ314を回収するウェブ巻取ローラ322
なども、定着装置164の構成部品である。また、定着
装置164の前側(記録紙搬送方向の上流側)には、定
着ローラ168及び加圧ローラ169で形成される定着
ニップ部に記録紙を案内する入口ガイド板324が配置
されている。さらに、定着装置164の後側(記録紙搬
送方向の下流側)には、定着後の記録紙を排出部へと送
り出す第一排紙ローラ170及び第二排紙ローラ172
が配置されている。
【0134】定着装置164の制御系について説明す
る。
【0135】先ず、定着装置164の温度管理方法につ
いて説明する。
【0136】定着装置164では、それぞれ配熱分布の
異なる2本のハロゲンヒータ(定着ヒータ226、定着
サブヒータ264)で定着ローラ168が加熱され、そ
の表面温度がサーミスタ274で検出される。2本のヒ
ータは、中央高の配熱分布を有する定着ヒータ226
と、端部高の配熱分布を有する定着サブヒータ264で
構成されている。この2本のヒータの点灯時間の割合
は、コピーする記録紙の幅に応じて変えられ、これによ
り定着ローラ168の表面温度分布を均一にするととも
に、小サイズ紙の連続コピーによる定着ローラ168の
端部昇温を防いでいる。
【0137】サーミスタ274は定着ローラ168の表
面温度を検出し、サーミスタ抵抗値(TH1)をDCコ
ントローラ300に入力する。DCコントローラ300
はサーミスタ抵抗値(TH1)に基づいて定着温度を測
定し、定着ヒータ226を駆動させるための定着ヒータ
226駆動信号(MHRD)と定着サブヒータ264を
駆動させるための駆動定着サブヒータ264駆動信号
(SHRD)をSSR272に送る。これらの定着ヒー
タ駆動信号(MHRD、SHRD)に基づいて、SSR
272は、2本の定着ヒータへAC電源を通電するスイ
ッチのON/OFF制御を行う。
【0138】次に、定着装置164の保護機能について
説明する。
【0139】定着装置164では、定着ヒータの誤動作
が次の3種類の方法によって防止されている。
【0140】(1)サーミスタ274の信号による保護 DCコントローラ300がサーミスタ274の電圧を監
視して温度に換算し、異常を検出すると、エラーメッセ
イジを操作部14(図1参照)に表示して複写機10の
動作を中止する。つまり、所定の異常温度を越えた場
合、ハード回路によりパワーオフ信号(PWOFF)を
出力して電源スイッチをOFFにする。また、定着ヒー
タをONにしているにもかかわらず、サーミスタ値が変
化しない場合、定着ヒータをOFFして、エラーメッセ
ージを表示する。
【0141】(2)SSR272からの信号による保護 SSR272がショートして定着ヒータが点灯し続けた
とき、DCコントローラ300からパワーオフ信号(P
WOFF)を出力し、電源スイッチをOFFにする。定
着ヒータ駆動用SSR272は、SSR272がONの
ときSSR駆動検知信号(MSSRD、SSSRD)を
DCコントローラ300へ出力する。DCコントローラ
300はヒータ駆動信号(MHRD、SHRD)とSS
R駆動検知信号(MSSRD、SSSRD)を同時に監
視し、定着ヒータ駆動信号がOFFにもかかわらずSS
R駆動信号がONのときに異常と判断する。
【0142】(3)サーモスイッチ276による保護 サーモスイッチ276の内部で検出された温度が所定の
異常温度に達すると、サーモスイッチ276がOFFと
なり、定着ヒータへの通電を断つ。
【0143】これらの保護動作はメモリに記憶され、通
常の電源OFF、ON動作では解除されず、サービスマ
ン等による特別な解除操作によってのみ解除される。
【0144】次に、定着ウェブ314の駆動制御につい
て説明する。
【0145】定着ローラ168をクリーニングするため
のウェブ314は、DCコントローラ300から出力さ
れるウェブ駆動信号(CBSD)に基づいてウェブ駆動
ソレノイド326がON/OFFされることにより作動
する。ウェブ駆動ソレノイド326が1回ONするとウ
ェブ314が約40μm送られるように,ウェブ巻取ロ
ーラ322が回転してウェブ314を巻き上げる。記録
紙1枚当たりのウェブ駆動ソレノイド326の動作回数
は、記録紙の大きさ毎に所定の値に設定されている。ウ
ェブ駆動ソレノイド326のトータル動作が所定の回数
に達すると、定着ウェブ314を交換するメッセ−ジが
操作パネルに表示される。なお、記録紙の通紙中に、定
着ローラ168には約1kVのプラスバイアスが印加さ
れており、これにより、定着ローラ168にトナーが付
着することが低減されている。
【0146】図22を参照して、定着装置164の温度
調節方法について説明する。
【0147】電源スイッチがONされると、定着ヒータ
226及び定着サブヒータ264が連続点灯し、サーミ
スタ274の温度検出値に基づいて、定着ローラ168
が目標温度(例えば175℃)にまで加熱される(ウォ
ームアップ、WMUP)。定着ローラ168の表面温度
が175℃に達するとメインモータ110が駆動し、ウ
ォームアップ回転(WMUPR)が5秒間行なわれ、定
着ローラ168と加圧ローラ169の温度が均一にされ
る。その後、定着ローラ168の表面温度が190℃に
達するとスタンバイ状態(STBY)になり、コピーキ
ーがONされるのを待つ。このスタンバイ状態では、定
着ヒータを点滅制御しながら定着ローラ168の表面温
度を一定に保つ。このスタンバイ状態でコピーキーがO
Nされると、記録紙が給紙されてコピーが行われる。
【0148】定着装置164では、小サイズ紙の連続通
紙による端部昇温を防ぐために、コピー枚数に基づいて
目標温度を下げる制御と、記録紙の幅に基づいて定着ヒ
ータ226及び定着サブヒータ264の点灯時間の割合
を制御する方法が採用されている。例えば、図中に示す
ように、A3サイズ、A4サイズ、11インチ×17イ
ンチサイズの紙幅の記録紙では、190℃の目標温度に
一定に制御される。ところが、A4Rサイズなどの紙幅
の記録紙では、40枚目を超えて89枚目までは185
℃になるように制御されている。また、89枚目以降に
は180℃に下げるよう制御されている。一方、B4サ
イズ、B5サイズ、B5Rサイズ等の紙幅の記録紙で
は、40枚目以降には180℃に下げるよう制御されて
いる。さらに、B5Rサイズやそれ以下のサイズ(le
ss)の紙幅の記録紙では、150枚目を超えて200
枚目までは175℃になるように制御され、200枚目
以降には170℃に下げるよう制御されている。また、
記録紙の幅が小さいほど、中央高の配熱分布の定着ヒー
タ226の点灯時間が、端部高の配熱分布の定着サブヒ
ータ264の点灯時間よりも長くなるように制御され
て、端部昇温が防止されている。なお、図中、SCFW
は光学系の前進を意味し、原稿照明ランプによって原稿
が照射され、反射光がミラーとレンズを経由して感光ド
ラムを露光する。SCRVは光学系の後進を意味し、次
のコピーに備えて光学系がホームポジションに戻る。ま
た、LSTRは、感光ドラム表面を静電的にクリーニン
グするための感光ドラムの回転を意味する。
【0149】図23、図24、図25、図26を参照し
て、排紙部の構造とその駆動の制御について説明する。
【0150】図23は、排紙部の概略構造を模式的に示
す斜視図であり、図24は、記録紙の搬送を示す模式図
である。また、図25は、各モータと各ローラの機械的
駆動の伝達を示す模式図である。
【0151】複写機10では、両面コピーを自動で行う
ために、排紙反転動作が行われる。排紙部には、第1及
び第2排紙ローラ170,172が配置されており、第
1排紙ローラ170はメインモータ110によって駆動
され、第2排紙ローラ172は排紙モータ184によっ
て駆動される。第1及び第2排紙ローラ170,172
の間の搬送経路には透明な逆送防止シート(マイラ)1
82が貼られており、この逆送防止シート182は、下
記に示すように、記録紙が再び定着装置164に搬送さ
れることを防止する。また、第1排紙ローラ170の直
後には、記録紙を検知する排紙センサが配置されてい
る。この排紙センサで得られた信号は、記録紙の後端が
定着ローラを通過するタイミングの計算、及び、記録紙
の後端が第2排紙ローラ172の手前約10mmに到達
するタイミングの計算を実行する基準信号になると共
に、記録紙が正常に搬送されているか否かの判定に用い
られる。
【0152】定着装置164から出て矢印E方向に進ん
できた記録紙328は、図24(a)に示すように、第
1排紙ローラ170に搬送されて逆送防止シート182
を通過し、第2排紙ローラ172に到達する。第2排紙
ローラ172は記録紙328を排紙方向(矢印F方向と
は反対の方向)に搬送するが、記録紙328の後端が逆
送防止シート182を通過すると所定のタイミングで排
紙モータ184が一旦停止する。その後、いままでとは
逆方向に排紙モータ184が回転し始める。これによ
り、記録紙は矢印F方向に搬送され始め、いままでの記
録紙後端が、記録紙先端となって搬送される。図24
(b)に示すように、この新たな先端が逆送防止シート
182に突き当たる。この結果、図24(c)に示すよ
うに、逆送防止シート182と一対のガイド板に案内さ
れて記録紙は下方に搬送される。この後の説明は後述す
る。
【0153】図26は、排紙モータ184を制御する制
御回路を示すブロック図である。
【0154】排紙モータ184としては、2相のステッ
ピングモータが用いられる。この排紙モータ184は定
着装置164に非常に近い所に配置されており、定着装
置164などによる温度の影響を受け易い。この温度の
影響で排紙モータ184のトルクが低下して機能しなく
なるおそれがあるので、排紙モータ184は定電流制御
されている。
【0155】DCコントローラ300から出力される5
種類の信号(後述するDMCLK,DMRON,DM
D,DMI1,DMI2)が、第2モータコントローラ
224(図12参照)の基板内のモータ駆動回路と排紙
モータ駆動回路で排紙モータ駆動パルス信号(DMA,
DMA*,DMB,DMB*)に変換される。駆動パル
ス信号に基づいて排紙モータ184の回転方向と回転速
度が制御される。
【0156】排紙モータ184のON/OFF制御は、
排紙モータ駆動信号(DMRON)によって制御され
る。DMRON信号が「0」になると、モータ駆動回路
からパルス信号が出力され、このパルス信号が排紙モー
タ駆動回路に入力し、排紙モータ駆動パルス信号が出力
されて排紙モータ184が回転する。
【0157】排紙モータ回転信号(DMD)により、駆
動パルス信号の出力する順序が変えられる。これによ
り、排紙モータ184の回転方向が制御される。DMD
が「1」のとき、記録紙を反転させる方向(図23の矢
印 方向)に排紙モータ184が回転する。
【0158】排紙モータ184クロック信号(DMCL
K)によって排紙モータ184の回転速度が制御され
る。複写機10では、排紙/反転、及び記録紙の長さに
応じて、排紙モータ184の回転速度が制御される。例
えば、排紙モータ184の回転速度を、排紙時では18
0mm/秒にする。また、排紙モータ184の反転時の
回転速度を、記録紙の搬送方向長さが300mm以下の
ときは360mm/秒にし、搬送方向長さが300mm
を超えるときは180mm/秒にした。
【0159】上述したように排紙モータ184の回転速
度を切り換える場合、駆動電流の大きさも変化させる。
駆動電流の大きさは、排紙モータ184電流制御信号
(DNI1,DMI2)によって切り換えられる。排紙
動作時では、DCコントローラが、モータコントローラ
基板上の排紙モータ駆動回路にDNI1信号を出力し、
一方、反転時ではDCコントローラ300が排紙モータ
駆動回路にDMI2信号を出力する。DMI2信号が排
紙モータ駆動回路に入力されると、排紙モータ駆動回路
は、出力する駆動電流の大きさを増す。この理由は、反
転時では、排出部から排出された記録紙を複写機内に再
び引き込むので排紙モータ184には排紙時よりも多く
の負荷がかかり、このため、駆動電流を大きくしてモー
タの駆動トルクを増したいからである。
【0160】図27から図38までを参照して、記録紙
の一面目に画像を形成した後に排紙部から両面搬送ユニ
ット(下搬送部)に記録紙が搬送されて積み込まれる動
作(セットバック動作)と、下搬送部に積み込まれた複
数枚の記録紙がレジストローラに搬送されるまでを説明
する。
【0161】図27は、停止中の第1セットバックロー
ラに記録紙先端を突き当てて記録紙のループを形成した
状態を示す模式図である。図28は、下搬送フラッパを
下げると同時に第1及び第2セットバックローラを回転
させ始めた状態を示す模式図である。図29は、記録紙
先端が第1セットバックローラから出口側へ距離lだけ
出た位置状態を示す模式図である。図30は、2枚目の
記録紙が下搬送部に送られてきた状態を示す模式図であ
る。図31は、停止中の第1セットバックローラに2枚
目の記録紙先端を突き当てて2枚目の記録紙のループを
形成した状態を示す模式図である。図32は、下搬送フ
ラッパを下げると同時に第1及び第2セットバックロー
ラを回転させ始めた状態を示す模式図である。図33
は、2枚目の記録紙先端が第1セットバックローラから
出口側へ距離lだけ出て3枚目の記録紙を受け入れる状
態を示す模式図である。図34は、積載された記録紙を
前進させ1枚目の記録紙が下搬送出口センサに検知され
た状態を示す模式図である。図35は、1枚目の記録紙
が下搬送出口センサから抜けた状態を示す模式図であ
る。図36は、下搬送出口センサが1枚目の記録紙先端
を検知した状態を示す模式図である。図37は、下搬送
フラッパを下げると同時に第1及び第2セットバックロ
ーラを一旦停止させた状態を示す模式図である。図38
は、1枚目の記録紙と2枚目以降の記録紙とが分離され
た状態を示す模式図である。図39は、1枚目の記録紙
が第2セットバックローラを通過した状態を示す模式図
である。図40は、2枚目の記録紙の再給紙動作が開始
された状態を示す模式図である。
【0162】一面目に画像が形成された記録紙は、カセ
ット18,20の上方に配置された両面搬送ユニット1
76に一旦積み込まれ、その後、転写領域128に再び
搬送されて二面目に画像が形成される。上述したように
両面搬送ユニット176には、搬送方向の上流側から順
に、記録紙の後端を検知する下搬送センサ190、記録
紙を挟持して搬送する第1セットバックローラ178、
記録紙を挟持して搬送する第2セットバックローラ18
0、記録紙の不要な搬送を阻止するフラッパ194、記
録紙を両面搬送ユニット176から取り出す下搬送出口
ローラ200等が配置されている。
【0163】一枚目の記録紙は、一面目のコピー終了後
に排紙部から下搬送入口ローラ186を経由して両面搬
送ユニット176に送られる。これにより、図27に示
すように、停止中の第1セットバックローラ178に記
録紙先端を突き当てて記録紙330のループを形成し、
斜行を矯正する。この状態から、第1及び第2セットバ
ックローラ178,180を回転させ始め、記録紙を図
の右側に送り込み始めると、第1及び第2セットバック
ローラ178,180も記録紙を図の右側に送り込むよ
うに回転し始める。下搬送センサ190が記録紙後端を
検知してから所定時間だけ記録紙を図の右側に搬送する
と、記録紙後端が下搬送センサ190を通過して記録紙
が両面搬送ユニット176に移動し終る。これ以降、一
枚コピーの場合はすでに説明したので、これからは複数
枚コピーの場合を説明する。
【0164】記録紙後端が下搬送センサ190を抜ける
ときに、記録紙先端がセットバックセンサ196に検知
されてフラッパ194に到達したと判定された場合は、
フラッパ194を作動させてフラッパ194で記録紙を
すくい上げる方向に搬送する。一方、図28に示すよう
に、記録紙先端がフラッパ194に到達しない場合は、
これらの動作は不要となる。この状態で、第1及び第2
セットバックローラ178,180を一旦停止し、第1
及び第2セットバックローラ178,180を逆転させ
て、図29に示すように、記録紙先端が第1セットバッ
クローラ178から出口側へ距離l(例えば8mm)出
た位置で第1及び第2セットバックローラ178,18
0を停止して記録紙を止める。この状態で、2枚目の記
録紙332が搬送されてくるまで待機する。図30に示
すように、2枚目の記録紙332が両面搬送ユニット1
76に送られてくる。図31に示すように、2枚目の記
録紙332も、1枚目の記録紙330と同様に、停止中
の第1セットバックローラ178に記録紙先端を突き当
てて2枚目の記録紙332のループを1枚目の記録紙3
30の上に形成させ、斜行を矯正する。この状態から、
図28、図29と同様の動作が繰り返され、複数枚の記
録紙が所定間隔(ここでは8mm)ずれながら積み重ね
られる。図32には、2枚の記録紙が積み重ねられた状
態を示す。なお、図33には、積み重ねられた2枚の記
録紙330,332が3枚目の記録紙を受け入れるとき
の状態を示す。
【0165】図31の状態から、積み重ねられた2枚の
記録紙330,332が後端が下搬送センサ190を通
過するまで、上述したと同様に、重ねられた2枚の記録
紙330,332を搬送する。その後、さらに、2枚の
記録紙330,332の先端がセットバックセンサ19
6に検知されるまで、2枚の記録紙330,332を搬
送する。図34に示すように、2枚の記録紙330,3
32の先端がセットバックセンサ196に検知される
と、第1及び第2セットバックローラ178,180を
停止する。次に、第1及び第2セットバックローラ17
8,180を逆転させて2枚目の記録紙332の先端を
セットバックセンサ196から所定距離(例えば5m
m)戻し、図35に示すように、記録紙332の先端が
この位置に達したときに第1及び第2セットバックロー
ラ178,180を停止する。なお、図32に示す状態
で記録紙後端が下搬送センサ190を通過した時に、記
録紙の先端がセットバックセンサ196をすでに通過し
ている場合は、上述した図34に示す動作が行なわれ
ず、図35に示す動作が行われる。
【0166】図36から図38までを参照して、一方の
面に画像が形成された記録紙が両面搬送ユニットに17
6に収容された状態から、操作者が原稿を交換してコピ
ースタートキーを押した後の再給紙動作を説明する。
【0167】コピースタートキーが押されると、第1及
び第2セットバックローラ178,180が回転し始
め、図36に示すように、両面搬送ユニット176に積
載された全ての記録紙を図の右側に搬送する。このとき
の搬送速度は、今までの搬送速度よりも遅く、例えば、
約2分の1の速度である。記録紙330がセットバック
センサ196に検知された時からこの搬送速度でさらに
所定量搬送して第1及び第2セットバックローラ17
8,180を停止する。この停止と同時に、図37に示
すように、下搬送フラッパ194を下げる。下の記録紙
330の先端と上の記録紙332の先端との差の中央に
下搬送フラッパ194の先端が接触するように記録紙3
30,332が搬送されている。なお、上述した減速の
理由は、記録紙330がセットバックセンサ196に検
知されたタイミングから停止までの精度を向上させるた
めである。
【0168】下搬送フラッパ194が下がると同時に、
再び、第1及び第2セットバックローラ178,180
を回転させ始める。この場合、通常の速度で回転させ
る。これにより、図38に示すように、下の記録紙33
0は再給紙ローラ200に向かって搬送され、上の記録
紙332は下搬送フラッパ194の上面に沿って搬送さ
れ、2枚の記録紙330,332が分離される。この
時、再給紙ローラ200も回転し始める。フラッパソレ
ノイドは記録紙330,332が分離された時点でOF
Fされる。ここで、0.5秒でOFFされている。
【0169】図39,図40を参照して、再給紙後から
記録紙がレジストローラ122に到達するまでを説明す
る。なお、再給紙後から記録紙がレジストローラ122
に到達するまでの間に、上述した横レジローラ202が
動作する。
【0170】下の記録紙330が再給紙ローラ200に
よって横レジローラ202へ搬送される。この記録紙3
30が横レジローラ202に突き当たると、上述したよ
うに、ループを形成する。このループ量が所定量(ここ
では、再給紙ローラ200と横レジローラ202との距
離に10mmを加えた距離記録紙を送り込んだ量)にな
ると、横レジローラ202を回転し始める。なお、この
所定量の検出は、横レジセンサ206が記録紙330の
先端を検知した時点からの記録紙の搬送速度と時間に基
づいて容易に計算できる。
【0171】記録紙330の後端が第2セットバックロ
ーラ180を通過した時点から第1及び第2セットバッ
クローラ178,180が逆転し始め、図39に示すよ
うに上の記録紙332を逆方向に搬送する。記録紙33
2の先端が、上述したように、セットバックセンサ19
6から上流の所定位置(約5mm)に達すると、第1及
び第2セットバックローラ178,180が停止する。
この理由は、次のコピーに対応するためである。
【0172】横レジローラ202は、図40に示すよう
に、記録紙330をレジストローラ122に向けて搬送
する。この搬送と同時に、上述したように、横レジロー
ラ202が横方向(記録紙搬送方向に直交する方向)に
移動して記録紙の位置を調整する。以上のようにして記
録紙330がレジストローラ220に突き当たった状態
でループを形成し、転写領域に搬送されるタイミングを
待つこととなる。
【0173】最後に、複写機10の光学系のブランクシ
ャッタユニットと変倍機能について説明する図41、図
42を参照して、ブランクシャッタユニットの構成と電
気制御との接続関係を説明する。
【0174】図41は、ブランクシャッタユニットの概
略構成を示す斜視図であり、図42は、感光ドラムがブ
ランク露光されている様子を示す模式図である。
【0175】ブランク露光とは、画像が形成されない領
域を記録紙に形成するために感光ドラム126を露光す
ることをいい、複写機10では、前露光ランプ334の
光をサイズブランク用反射板336と全面ブランク用反
射板338とにそれれぞれ照射することにより、ブラン
ク露光が行われる。ブランク露光領域は、1つの開閉シ
ャッタ340と、2枚のスライドシャッタ342,34
4によって制御される。
【0176】開閉シャッタ340は、全面ブランクが行
われる光路上に配置されており、ブランクシャッタソレ
ノイド(図示せず)によって開閉される。記録紙の先端
及び後端の余白は、ブランクシャッタソレノイドがON
して開くことにより形成される。
【0177】2枚のスライドシャッタ342,344
は、サイズブランクが行われる光路上に配置されてお
り、ブランクシャッタモータ(M8)346の正逆回転
によって感光ドラム126の軸方向に同時にスライドす
る。このスライド量に応じて、記録紙の左右に形成され
る余白の量が制御されたり、縮小コピー時などの非画像
形成領域の黒消しの領域が制御される。電源がONのと
き、2枚のスライドシャッタ342,344がブランク
シャッタモータ346によって一旦ホームポジションに
戻される。このホームポジションの位置から、縮小率、
記録紙サイズ、及びコピーモードに合わせてDCコント
ローラ300からブランクシャッタモータ346が駆動
パルスを受けて回転し、スライドシャッタ342,34
4が所定の位置までスライドする。スライドシャッタ3
42が矢印G方向に移動し、スライドシャッタ344が
矢印H方向に移動すると、サイズブランクが行われる光
路の、感光ドラム面上の両端部分が大きくなり、その両
端部分の電位が無くなる。この結果、その両端部分には
画像を形成できなくなり、記録紙の上は白紙となる。ブ
ランクシャッタモータ346がその逆に回転すると、そ
の逆となる。
【0178】図43から図47までを参照して、複写機
10の変倍機能を説明する。
【0179】図43は、図5に示したレンズ駆動系の概
略構成を示す斜視図であり、図44は、図43のレンズ
駆動系の平面図である。図45は、図43のレンズ駆動
系の固定板を詳細に示す平面図であり、図46は、図4
5の固定板の変形例を詳細に示す平面図である。また、
図47は偏心ピンを示す、(a)は正面図、(b)は側
面図、(c)は底面図である。
【0180】レンズ350は、原稿に記録された画像を
拡大もしくは縮小させて像担持体に画像信号を担持する
光を投射する。このためにレンズ350がレール352
に案内されて矢印I方向、矢印J方向に自在に移動する
ように構成されている。原稿画像を拡大して記録紙に形
成するときは、レンズ350を矢印I方向に移動させ
る。また、原稿画像を縮小して記録紙に形成するとき
は、レンズを矢印J方向に移動させる。レンズ32を矢
印I方向もしくは矢印J方向に移動させるための駆動源
はステッピングモータ356である。このステッピング
モータ356は、第1モータ駆動基板358を介して、
DCコントローラ300に制御される。また、矢印I方
向の移動端はレンズ350のホームポジションであり、
このホームポジションには、レンズ350を検知するホ
ームポジションセンサ360が配置されている。
【0181】ステッピングモータ356のモータ軸に
は、ギア362が固定されている。DCコントローラ3
00に制御されてステッピングモータ356が回転する
ことにより、ギア362に巻き付けられているベルト3
64、一体化された2段のプーリギア366、及びベル
ト368を介して、このベルト368に固定されている
レンズ350が移動する。これにより、変倍時の各パー
セントに対応して移動できる。
【0182】レール352の長手方向の両端部それぞれ
は互いに独立して固定されている。原稿画像を縮小する
ときにレンズが移動する方向(矢印J方向)のレール端
部は、ビス370で板状の固定台372(以下、固定板
372)に固定されている。この固定板372には、ベ
ルト用のプーリギア374が回転自在に固定されてい
る。一方、原稿画像を拡大するときにレンズが移動する
方向(矢印I方向)のレール端部は、板状の固定台37
6(以下、固定板376)と嵌合されて支持されてい
る。この固定板376は、ベルト368の張力を得るよ
うに矢印I,J方向に移動自在に構成されており、か
つ、プーリギア366が回転自在に固定されている。こ
れらの固定板372,376は、レンズ台378に固定
されている。
【0183】固定板376には、上述したレンズ移動用
のステッピングモータ356が、モータ取付板378を
介してレール支持部またはレール端部近傍に固定されて
いる。このモータ取付板378は支点378aを中心に
矢K印方向に回転自在に固定板376に固定されてい
る。また、モータ取付板378には、ベルト364に接
触するテンションプーリ380が回転自在に固定されて
いる。従って、モータ取付板378を回転させてテンシ
ョンプーリ380がベルト364を押圧する押圧力を変
えることにより、ベルト364の張力を所望する値にで
きる。
【0184】感光ドラム126(図5参照)に良好な画
像信号を投射させるためには、レンズ駆動系のいくつか
の部品を調整する必要がある。調整事項の中には非同期
方向の調整があり、この調整のために、固定板372に
は丸長孔382,384が形成されており、固定板37
6には丸長孔386,388が形成されている。これら
の丸長孔に嵌合するエンボス390がレンズ台378に
形成されている。このエンボス390を丸長孔382,
384,386,388に嵌合させる位置を調整するこ
とにより、レール352を矢印L方向に微量(±0.7
5mm以下程度)移動できる。
【0185】上述したようにレンズ系146を構成した
結果、固定板372,376をレンズ350の非同期方
向にそれぞれ独立して移動できる。
【0186】また、固定板372,376にはそれぞれ
7つの横丸長孔392,394が形成されている。これ
らの横丸長孔392,394に対応する丸孔がレンズ台
378に形成されている。レンズ台378に各部品を組
み付ける際は、所望する設計位置となるように横丸長孔
392a,394aに嵌合するピンを差し込んで固定板
372,376を固定する。この組み付け後、画像形成
装置本体での調整工程時に非同期方向の調整が必要にな
ることがある。この場合、レール352を矢印K方向に
移動させて、調整規格内に入れる。この移動の際、横丸
長孔392a,394a以外の6ケの丸長孔横丸長孔3
92,394と丸孔との位置を調整することにより、矢
印K方向に固定板372,376をそれぞれ3段階に移
動できる。
【0187】図46、図47を参照して、固定板の変形
例を説明する。
【0188】これらの図では、図45の構成要素と同一
の構成要素には同一の符号が付されている。
【0189】この固定板400,410の特徴は、それ
ぞれに、横向きの丸長孔402,412を形成した点に
ある。レンズ台378(図44参照)には、丸長孔40
2,412に対応する丸孔378a,378bが形成さ
れている。固定板400,410をレンズ台378に組
み付けるに当っては、所望する設計位置となるように孔
392a,394aに嵌合するピンを差し込んで固定板
400,410をレンズ台378に固定する。その後、
非同期方向に調整移動が必要になった場合は、丸長孔4
02,412と丸孔392a,394aとの位置を調整
する。この調整は、丸長孔402,412と丸孔392
a,394aに偏心ピン420を差し込んで行う。これ
により、固定板を連続的に移動させながら位置を調整で
きる。図47に示すように、偏心ピン420には目盛4
22が形成されているので移動量を調整でき、レンズ台
378の所望する位置に固定板400,402を調整し
ながら固定できる。
【0190】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置では、両面搬送ユニットが配置された位置よりも低
い位置の回動軸を中心にして排紙ドアが開閉自在に開か
れるので、排紙部と両面搬送ユニットで同時に記録紙が
詰っても容易に取り除け、使い勝手の良いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施形態である複写
機を示し、各ドアが閉められたときの外観を示す斜視図
である。
【図2】各ドア等が開いた図1の複写機を前方から視た
斜視図である。
【図3】(a)は、排紙ドアが開いた図1の複写機を側
方から視た斜視図であり、(b)は、排紙ドアを開いて
両面搬送ユニットから記録紙を取り出している状態を模
式的に示す斜視図である。
【図4】図1の複写機の操作部を示す平面図である。
【図5】オートパワーオフタイムの変更例を示す説明図
である。
【図6】暗証番号の入力手順を示す説明図である。
【図7】図1の複写機の内部構造を示す模式図である。
【図8】記録紙の搬送経路を示す模式図である。
【図9】各モータの駆動系を示す模式図である。
【図10】横レジストローラや横レジモータ等の近傍の
部品を示す斜視図である。
【図11】横レジセンサを示す模式図である。
【図12】横レジストローラホームポジションセンサを
示す模式図である。
【図13】パッドホルダに収容されたオイル吸収パッド
を示す、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図14】図1の複写機の電気回路を示すブロック図で
ある。
【図15】原稿照明ランプ及び定着ヒータ系に関連する
回路を示すブロック図である。
【図16】図1の複写機の制御構成を示すブロック図で
ある。
【図17】複写機の搬送部を示す模式図である。
【図18】2枚のベルトと搬送補助部材を示す模式図で
ある。
【図19】搬送補助部材と2枚のベルトを示す、(a)
は搬送補助部材だけを示す側面図、(b)は記録紙搬送
方向下流側における2枚のベルトと搬送補助部材の位置
関係を搬送方向から視た模式図、(c)は記録紙搬送方
向上流側における2枚のベルトと搬送補助部材の位置関
係を搬送方向から視た模式図である。
【図20】複写機で使用される記録紙のうちの最小サイ
ズのものが搬送されている様子を示す模式図である。
【図21】定着器の構成を示す模式図である。
【図22】定着器の温度調整を示すタイミングチャート
である。
【図23】排紙部の概略構造を模式的に示す斜視図であ
る。
【図24】記録紙の搬送を示す模式図である。
【図25】各モータと各ローラの機械的駆動の伝達を示
す模式図である。
【図26】排紙モータを制御する制御回路を示すブロッ
ク図である。
【図27】停止中の第1セットバックローラに記録紙先
端を突き当てて記録紙のループを形成した状態を示す模
式図である。
【図28】下搬送フラッパを下げると同時に第1及び第
2セットバックローラを回転させ始めた状態を示す模式
図である。
【図29】記録紙先端が第1セットバックローラから出
口側へ距離lだけ出た位置状態を示す模式図である。
【図30】2枚目の記録紙が下搬送部に送られてきた状
態を示す模式図である。
【図31】停止中の第1セットバックローラに2枚目の
記録紙先端を突き当てて2枚目の記録紙のループを形成
した状態を示す模式図である。
【図32】下搬送フラッパを下げると同時に第1及び第
2セットバックローラを回転させ始めた状態を示す模式
図である。
【図33】2枚目の記録紙先端が第1セットバックロー
ラから出口側へ距離lだけ出た状態を示す模式図であ
る。
【図34】積載された記録紙を前進させ1枚目の記録紙
が下搬送出口センサに検知された状態を示す模式図であ
る。
【図35】1枚目の記録紙が下搬送出口センサから抜け
た状態を示す模式図である。
【図36】下搬送出口センサが1枚目の記録紙先端を検
知した状態を示す模式図である。
【図37】下搬送フラッパを下げると同時に第1及び第
2セットバックローラを一旦停止させた状態を示す模式
図である。
【図38】1枚目の記録紙と2枚目以降の記録紙とが分
離された状態を示す模式図である。
【図39】1枚目の記録紙が第2セットバックローラを
通過した状態を示す模式図である。
【図40】2枚目の記録紙の再給紙動作が開始された状
態を示す模式図である。
【図41】ブランクシャッタユニットの概略構成を示す
斜視図である。
【図42】感光ドラムがブランク露光されている様子を
示す模式図である。
【図43】図5に示したレンズ駆動系の概略構成を示す
斜視図である。
【図44】図43のレンズ駆動系の平面図である。
【図45】図43のレンズ駆動系の固定板を詳細に示す
平面図である。
【図46】図45の固定板の変形例を詳細に示す平面図
である。
【図47】偏心ピンを示す、(a)は正面図、(b)は
側面図、(c)は底面図である。
【符号の説明】
10 複写機 46 排紙ドア 164 定着器 168 定着ロール 173 排紙部 176 両面搬送ユニット 216 オイル吸収パッド 218 パッドホルダ 304 ベルト 306 搬送補助部材 308 搬送補助部材の下流側部分 310 搬送補助部材の上流側部分 350 レンズ 352 レール 356 ステッピングモータ 372 第1固定台 376 第2固定台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永山 昭人 東京都三鷹市下連雀6丁目3番3号 コピ ア株式会社内 (72)発明者 中村 充紀 東京都三鷹市下連雀6丁目3番3号 コピ ア株式会社内 (72)発明者 木島 悟 東京都三鷹市下連雀6丁目3番3号 コピ ア株式会社内 (72)発明者 永田 健二 東京都三鷹市下連雀6丁目3番3号 コピ ア株式会社内 (72)発明者 遠藤 秀一 東京都三鷹市下連雀6丁目3番3号 コピ ア株式会社内 (72)発明者 箕輪 憲作 東京都三鷹市下連雀6丁目3番3号 コピ ア株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が形成された記録媒体を排出する排
    紙部と、一方の面に画像が形成された記録媒体を収容し
    て他方の面に画像を形成するために該記録媒体を送り出
    す、前記排紙部よりも下方に配置された両面搬送ユニッ
    トとを備え、記録媒体の両面に画像を形成する画像形成
    装置において、 前記両面搬送ユニットが配置された位置よりも低い位置
    に回動軸を有し、該回動軸を中心にして開閉自在に開か
    れる、前記排紙部を覆う排紙ドアを備えたことを特徴と
    する画像形成装置。
JP9058169A 1997-03-12 1997-03-12 画像形成装置 Pending JPH10254205A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7065312B2 (en) * 2003-03-27 2006-06-20 Sharp Kabushiki Kaisha Cabinet opening structure and image forming apparatus
US7536133B2 (en) 2005-05-30 2009-05-19 Samsung Electronics Co., Ltd. Image forming apparatus for duplex printing

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