JPH1025269A - 3−オキソカルボン酸エステルの製造法 - Google Patents

3−オキソカルボン酸エステルの製造法

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JPH1025269A
JPH1025269A JP8182225A JP18222596A JPH1025269A JP H1025269 A JPH1025269 A JP H1025269A JP 8182225 A JP8182225 A JP 8182225A JP 18222596 A JP18222596 A JP 18222596A JP H1025269 A JPH1025269 A JP H1025269A
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JP
Japan
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acid ester
acetoacetate
producing
oxocarboxylic acid
mol
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Application number
JP8182225A
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English (en)
Inventor
Etsuji Sato
悦二 佐藤
Takeshi Furukawa
剛 古川
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Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高純度の3−オキソカルボン酸エステルを高
収率で工業的規模で収得しうる方法を提供する。 【解決手段】 アセト酢酸エステルと酸ハライドとを、
水酸化マグネシウムの存在下で反応させ、2−アシルア
セト酢酸エステルを調製したのち、前記2−アシルアセ
ト酢酸エステルを加水分解させる一般式IVの3−オキ
ソカルボン酸エステルの製造法。 (RはC1〜4の直鎖または分枝鎖を有するアルキル
基、RはC2〜15の直鎖または分枝鎖を有するアル
キル基またはハロゲン、アルコキシ基、アリール基もし
くはシクロアルキル基を有するC2〜15の直鎖または
分枝鎖を有するアルキル基、Xはハロゲンを示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3−オキソカルボ
ン酸エステルの製造法に関する。さらに詳しくは、医薬
品、工業薬品などの中間原料として有用な3−オキソカ
ルボン酸エステルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、3−オキソカルボン酸エステルの
製造法としては、アセト酢酸エステルにマグネシウムま
たはカルシウムの酸化物または水酸化物の存在下で酸ハ
ライドを反応させて一段階の反応で目的とする3−オキ
ソカルボン酸エステルを製造する方法(特開昭57−7
0837号公報)、塩化メチレンなどの有機溶剤を用い
て中間体である2−アシルアセト酢酸エステルを製造し
たのちに、β−ケトカルボン酸エステルを形成させる方
法(特開平5−148186号公報)などが知られてい
る。
【0003】しかしながら、前者の方法では、原料のア
セト酢酸エステルと3−オキソカルボン酸エステルとは
沸点が近いため、生成した3−オキソカルボン酸エステ
ルを蒸留分離することが困難である。
【0004】また、後者の方法では、有機溶剤として塩
化メチレンなどが用いられているため、安全面で好まし
くなく、また原料のアセト酢酸エステルとβ−ケトカル
ボン酸エステルとは沸点が近いため、生成したβ−ケト
カルボン酸エステルを蒸留分離することが困難である。
【0005】また、前記のほかにも、3−オキソカルボ
ン酸エステルの製造法として、アセト酢酸エステルのマ
グネシウムエノラートを第三級アミンの存在下でカルボ
ン酸塩化物によりアシル化させて2−アシルアセト酢酸
エステルをえたのち、加水分解させる方法が知られてい
る(特開平4−264054号公報)。
【0006】しかしながら、前記方法によれば、アセト
酢酸エステルのマグネシウムエノラートを第三級アミン
の存在下でカルボン酸塩化物によりアシル化させたばあ
いには、3−アシルオキシブタン酸エステルが生成し、
2−アシルアセト酢酸エステルをうることができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、高純度の3−オキソカ
ルボン酸エステルを高収率で工業的規模で収得しうる方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(I):
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R1は炭素数1〜4の直鎖または
分枝鎖を有するアルキル基を示す)で表わされるアセト
酢酸エステルと、一般式(II):
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R2は炭素数2〜15の直鎖また
は分枝鎖を有するアルキル基またはハロゲン原子、アル
コキシ基、アリール基もしくはシクロアルキル基を有す
る炭素数2〜15の直鎖または分枝鎖を有するアルキル
基、Xはハロゲン原子を示す)で表わされる酸ハライド
とを、水酸化マグネシウムの存在下で反応させ、一般式
(III):
【0013】
【化7】
【0014】(式中、R1およびR2は前記と同じ)で表
わされる2−アシルアセト酢酸エステルを調製したの
ち、前記2−アシルアセト酢酸エステルを加水分解させ
ることを特徴とする一般式(IV):
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R1およびR2は前記と同じ)で表
わされる3−オキソカルボン酸エステルの製造法に関す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の3−オキソカルボン酸エ
ステルの製造法によれば、前記したように、一般式
(I):
【0018】
【化9】
【0019】(式中、R1は炭素数1〜4の直鎖または
分枝鎖を有するアルキル基を示す)で表わされるアセト
酢酸エステルと、一般式(II):
【0020】
【化10】
【0021】(式中、R2は炭素数2〜15の直鎖また
は分枝鎖を有するアルキル基またはハロゲン原子、アル
コキシ基、アリール基もしくはシクロアルキル基を有す
る炭素数2〜15の直鎖または分枝鎖を有するアルキル
基、Xはハロゲン原子を示す)で表わされる酸ハライド
とを、水酸化マグネシウムの存在下で反応させ、一般式
(III):
【0022】
【化11】
【0023】(式中、R1およびR2は前記と同じ)で表
わされる2−アシルアセト酢酸エステルを調製したの
ち、前記2−アシルアセト酢酸エステルを加水分解させ
ることにより、一般式(IV):
【0024】
【化12】
【0025】(式中、R1およびR2は前記と同じ)で表
わされる3−オキソカルボン酸エステルがえられる。
【0026】前記一般式(I)で表わされるアセト酢酸
エステルの代表例としては、たとえばアセト酢酸メチ
ル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピル、アセト酢
酸イソプロピル、アセト酢酸ブチルなどがあげられる。
【0027】前記一般式(II)で表わされる酸ハライド
において、Xはハロゲン原子を示す。かかるハロゲン原
子としては、たとえば塩素原子、シュウ素原子、ヨウ素
原子などがあげられる。
【0028】前記一般式(II)で表わされる酸ハライド
の代表例としては、たとえばプロピオニルクロリド、プ
ロピオニルブロミド、ブチリルクロリド、ブチリルブロ
ミド、バレリルクロリド、イソバレリルクロリド、ピバ
ロイルクロリド、ピバロイルブロミドなどがあげられ
る。
【0029】前記アセト酢酸エステルと、前記酸ハライ
ドとの割合は、反応時間を短縮させ、未反応のアセト酢
酸エステルが残存しないようにするために、酸ハライド
1モルに対してアセト酢酸エステル1モル以上、好まし
くは1.2モル以上となるように調整することが望まし
い。また、釡効率を向上させ、後処理時における精製時
の操作の簡便性を考慮すれば、酸ハライド1モルに対し
てアセト酢酸エステル5モル以下、好ましくは2.4モ
ル以下となるように調整することが望ましい。
【0030】前記アセト酢酸エステルと、前記酸ハライ
ドとの反応の際には、収率の向上のために、水酸化マグ
ネシウムが用いられる。
【0031】前記水酸化マグネシウムの量は、系内に過
剰の酸ハライドが残存し、収率が低下しないようにする
ためには、酸ハライド1モルに対して0.5モル以上、
好ましくは0.55モル以上とすることが望ましい。
【0032】また、アセト酢酸エステルと水酸化マグネ
シウムとでキレートをつくったのちに、未反応の水酸化
マグネシウムが残存すると、この水酸化マグネシウムが
酸ハライドと反応し、収率が低下することを防ぐため
に、アセト酢酸エステルの量は、水酸化マグネシウム1
モルに対して2モル以上となるように調整することが好
ましく、また反応速度を向上させるために、アセト酢酸
エステルの量は、水酸化マグネシウム1モルに対して5
モル以下となるように調整することが好ましい。
【0033】前記アセト酢酸エステルと、前記酸ハライ
ドとの反応は、該酸ハライドが水によって加水分解しな
いようにするために、非水系溶媒中で行なうことが好ま
しい。
【0034】前記非水系溶媒としては、たとえばジオキ
サン、ジオキソラン、テトラヒドロフランなどの環状エ
ーテルをはじめ、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエ
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
プロピルエーテル、ブチルエーテル、ジフェニルエーテ
ル、塩化メチレン、アニソールなどがあげられ、これら
の非水系溶媒は、たとえば環状エーテル単独でまたは該
環状エーテルとその他の溶媒とを混合した2種以上で用
いることができる。また、これらの非水系溶媒のなかで
は、2−アシルアセト酢酸エステルを高選択的に収得す
ることができるという点から、ジオキサン、ジオキソラ
ン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル、なかでも
とくにジオキサンが好ましい。
【0035】前記非水系溶媒の量は、アセト酢酸エステ
ルと水酸化マグネシウムとのキレートをつくる際の反応
系の撹拌を充分に行なうことができるようにするため
に、酸ハライド100重量部に対して50〜1000重
量部、好ましくは100〜300重量部とすることが望
ましい。
【0036】アセト酢酸エステルと酸ハライドとの反応
液においては、まず、アセト酢酸エステルと水酸化マグ
ネシウムとのキレートが生成したのち、該キレートと酸
ハライドとの反応が進行する。
【0037】反応液の液温は、用いるアセト酢酸エステ
ルおよび酸ハライドの種類や、非水系溶媒の種類などに
よって異なるが、反応時間を短縮させ、副生成物量を減
らすために、アセト酢酸エステルと水酸化マグネシウム
との反応時には、30〜110℃程度、好ましくは80
〜100℃程度であることが望ましく、またキレートと
酸ハライドとの反応時には、30〜110℃、好ましく
は50〜80℃程度であることが望ましい。
【0038】なお、反応時間は、アセト酢酸エステルと
水酸化マグネシウムとの反応時には、1〜3時間程度、
生成したキレートと酸ハライドとの反応時には3〜7時
間程度であることが好ましい。
【0039】反応の完結は、ガスクロマトグラフィーに
よってあらかじめ作成したおいた検量線により、内標と
中間体である2−アシルアセト酢酸エステルとの面積比
から生成量を求め、2−アシルアセト酢酸エステルの生
成量の変化がなくなった点を終点とする。
【0040】かくして一般式(III)で表わされる2−
アシルアセト酢酸エステルを含有した反応液がえられる
が、該反応液は、室温にまで冷却後、濾過によって塩を
除去し、蒸留によりアセト酢酸エステルを除去すること
が高純度の3−オキソカルボン酸エステルをうる上で好
ましい。この際、2−アシルアセト酢酸エステルは、熱
分解を起こすおそれがあるので、アセト酢酸エステルを
蒸留によって除去する方法としては、薄膜蒸留法、分子
蒸留法などが望ましい。
【0041】蒸留によりアセト酢酸エステルを前記反応
液から除去したのち、前記2−アシルアセト酢酸エステ
ルは、加水分解に供される。
【0042】前記2−アシルアセト酢酸エステルの加水
分解は、たとえば水またはメタノールなどのアルコール
と、塩基とを用いて加水分解させる公知の方法によって
行なうことができる。
【0043】前記塩基としては、たとえばメチルアミ
ン、エチルアミンなどの第一級アミン、ジメチルアミ
ン、ジエチルアミンなどの第二級アミン、アンモニア
水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどの無機塩基などがあげられる。
【0044】加水分解の完結は、ガスクロマトグラフィ
ーによりあらかじめ作成しておいた検量線により、内標
と目的物である3−オキソカルボン酸エステルとの面積
比から生成量を求め、3−オキソカルボン酸エステルの
生成量の変化がなくなった点を終点とする。
【0045】かくして本発明における目的化合物である
3−オキソカルボン酸エステルを高純度かつ高収率で収
得することができる。
【0046】
【実施例】つぎに本発明の3−オキソカルボン酸エステ
ルの製造法を実施例にもとづいてさらに詳細に説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0047】実施例1 (中間体の合成)1リットル容の四つ口フラスコに水酸
化マグネシウム32.1g(0.55mol)とジオキ
サン438gを仕込み、内標として約5gを精秤したイ
ソプロピルベンゼンを仕込んだ。
【0048】撹拌しながら、約80℃にまで加熱し、ア
セト酢酸メチル139.3g(1.2mol)を約30
分間かけて系内に滴下した。滴下終了後、80℃に保っ
たまま3時間撹拌し、ついで約60℃にまで冷却し、ピ
バロイルクロリド120.6g(1.0mol)を約6
0分間かけて系内に滴下した。滴下終了後、60℃に保
ったまま5時間撹拌した。
【0049】反応は、ガスクロマトグラフィによりあら
かじめ作成しておいた検量線により、内標と目的物の面
積比から生成量を求め、目的物の生成量の変化がなくな
った点を終点とした。
【0050】反応液を室温まで冷却したのち、反応液を
濾過して液層と固形分とを分離した。固形分をジオキサ
ン100gで洗浄し、液層と合わせ、ロータリーエバポ
レーターで減圧濃縮した。
【0051】えられた濃縮物を薄膜蒸留器で蒸留精製
し、未反応のアセト酢酸メチルを除去し、中間体216
gをえた。
【0052】(ピバロイル酢酸メチルの合成)中間体2
16gにジオキサン100gおよび水100gを加えて
撹拌しながら10重量%水酸化ナトリウム水溶液を水層
のpHが7〜8となるまで加えた。水層と油層を分離
し、水層をトルエン50gで2回抽出した。抽出液と油
層を混合し、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮し
た。
【0053】えられた濃縮物を精留塔(20段)で蒸留
精製し、ピバロイル酢酸メチル134.5gをえた(収
率85.1モル%)。
【0054】このピバロイル酢酸メチルの含量をガスク
ロマトグラフィで分析したところ、98%以上であっ
た。
【0055】前記ピバロイル酢酸メチルの同定データの
測定方法およびその結果を以下に示す。
【0056】1H−NMR(CDCl3) 日本電子(株)製GX−500を用い、1H−NMRス
ペクトルを測定することにより求めた。
【0057】 δppm=1.25(9H,s,t−Bu) 3.60(2H,s,−CH2−) 3.78(3H,s,COOCH3) FT−IR(NaCl) (株)島津製作所製FTIR−4200を用い、FT−
IRスペクトルを測定することにより求めた。
【0058】νc=o(cm-1)=1710,1750 沸点 ピバロイル酢酸メチルを実際に蒸留することにより求め
た。
【0059】52℃/3mmHg 実施例2〜3 実施例1において、溶媒としてジオキサンのかわりにジ
オキソラン(実施例2)またはテトラヒドロフラン(実
施例3)を用いたほかは、実施例1と同様にしてピバロ
イル酢酸メチルを調製した。
【0060】このときの中間体の収量、ならびにピバロ
イル酢酸メチルの収量および収率を表1に示す。
【0061】実施例4 (中間体の合成)1リットル容の四つ口フラスコに水酸
化マグネシウム32.1g(0.55mol)とジオキ
サン438gを仕込み、内標として約5gを精秤したイ
ソプロピルベンゼンを仕込んだ。
【0062】撹拌しながら、約80℃にまで加熱し、ア
セト酢酸エチル156.1g(1.2mol)を約30
分間かけて系内に滴下した。滴下終了後、80℃に保っ
たまま3時間撹拌したのち、約60℃にまで冷却し、ピ
バロイルクロリド120.6g(1.0mol)を約6
0分間かけて系内に滴下した。滴下終了後、60℃に保
ったまま5時間撹拌した。
【0063】反応は、ガスクロマトグラフィによりあら
かじめ作成しておいた検量線により、内標と目的物との
面積比から生成量を求め、目的物の生成量の変化がなく
なった点を終点とした。
【0064】反応液を室温まで冷却したのち、反応液を
濾過して液層と固形分とを分離した。固形分をジオキサ
ン100gで洗浄し、液層と合わせ、ロータリーエバポ
レーターで減圧濃縮した。
【0065】えられた濃縮物を薄膜蒸留器で蒸留精製
し、未反応のアセト酢酸エチルを除去し、中間体224
gをえた。
【0066】(ピバロイル酢酸エチルの合成)中間体2
24gにジオキサン100gおよび水100gを加えて
撹拌しながら10重量%水酸化ナトリウム水溶液を水層
のpHが7〜8になるまで加えた。水層と油層を分離
し、水層をトルエン50gで2回抽出した。抽出液と油
層を混合し、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮し
た。
【0067】えられた濃縮物を精留塔(20段)で蒸留
精製し、ピバロイル酢酸エチル144.0gをえた(収
率83.7モル%)。
【0068】このピバロイル酢酸エチルの含量をガスク
ロマトグラフィで分析したところ、98%以上であっ
た。
【0069】前記ピバロイル酢酸エチルの同定データを
実施例1と同様にして調べた。その結果を以下に示す。
【0070】1H−NMR(CDCl3) δppm=1.25(9H,s,t−Bu) 1.34(3H,t,COOCH2CH3) 3.61(2H,s,−CH2−) 4.29(2H,q,COOCH2CH3) FT−IR(NaCl) νc=o(cm-1)=1710,1750 沸点 60℃/3.5mmHg 比較例1 (ピバロイル酢酸メチルの合成)水酸化カルシウム7
4.1g(1mol)およびトルエン427g、内標と
してイソプロピルベンゼン5gの混合物に室温でアセト
酢酸メチル232.2g(2mol)を滴下したのち、
80℃に加熱し、3時間撹拌した。そののち、反応液を
60℃にまで冷却し、ピバロイルクロリド120.6g
(1mol)を5時間かけて滴下した。反応液を冷却
し、10%塩酸水、ついで水で洗浄したのち、ロータリ
ーエバポレーターで減圧濃縮した。
【0071】えられた濃縮物を精留塔(20段)で留分
を細かく取りながら蒸留精製した。えられた蒸留物の同
定を実施例1と同様にして行ない、ピバロイル酢酸メチ
ルであることを確認した。該ピバロイル酢酸メチル(含
量(純度)98%以上)の留分は22.4g(収率1
4.2モル%)であった。
【0072】比較例2(ピバロイル酢酸メチルの合成) 水酸化カルシウム74.1g(1mol)および塩化メ
チレン400g、内標としてイソプロピルベンゼン5g
の混合物に80℃でアセト酢酸メチル116.1g(1
mol)を滴下したのち、80℃で3時間撹拌した。そ
ののち、反応液を60℃にまで冷却し、ピバロイルクロ
リド120.6g(1mol)を5時間かけて滴下し
た。反応液を冷却し、生成した塩を水で溶解し、2層を
分離した。水層を塩化メチレンで抽出し、油層と混合し
た。水400mlに塩化アンモニウム53.5gを溶解
した溶液を前記の油層に加え、pHが8.5〜9.0と
なるようにアンモニア水を添加しながら、室温で3時間
撹拌した。そののち、10%塩酸水でpHを1〜2に調
整し、2層を分離した。油層をロータリーエバポレータ
ーで減圧濃縮した。
【0073】えられた濃縮物を精留塔(20段)で留分
を細かく取りながら蒸留精製した。えられた蒸留物の同
定を実施例1と同様にして行ない、ピバロイル酢酸メチ
ルであるこを確認した。該ピバロイル酢酸メチル(含量
(純度)98%以上)の留分は44.1g(収率27.
9モル%)であった。
【0074】比較例3(ピバロイル酢酸メチルの合成) 水酸化マグネシウム32.1g(0.55mol)およ
びテトラヒドロフラン200g、内標としてイソプロピ
ルベンゼン5gの混合物に80℃でアセト酢酸メチル1
39.3g(1.2mol)を滴下したのち、80℃で
3時間撹拌した。そののち、反応液を60℃にまで冷却
し、101.2g(1.0mol)のトリエチルアミン
を加え、ピバロイルクロリド120.6g(1mol)
を100gのテトラヒドロフランに溶かした溶液を滴下
したのち、5時間撹拌した。反応液を冷却し、水を加え
て塩を溶解したのち、10%塩酸水で水層のpHを3〜
4に調整した。2層を分離し、水層をトルエンで抽出
し、油層と合わせて700mlの10%アンモニア水溶
液を加えて1時間撹拌した。油層を分離したのち、ロー
タリーエバポレーターで減圧濃縮した。
【0075】えられた濃縮物を精留塔(20段)で留分
を細かく取りながら蒸留精製(84℃/1.5mmH
g)した。
【0076】えられた蒸留物161gの同定データを実
施例1と同様にして1H−NMRおよびFT−IRで調
べたところ、目的とするピバロイル酢酸メチルではな
く、好ましくない式:
【0077】
【化13】
【0078】で表わされる副生成物であることが判明し
た。
【0079】
【表1】
【0080】表1に示された結果から、実施例1〜4の
方法によれば、3−オキソカルボン酸エステルを高収率
かつ高純度でうることができることがわかる。
【0081】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、3−オキソカ
ルボン酸エステルを高収率かつ高純度で工業的規模で収
得することができるという効果が奏される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜4の直鎖または分枝鎖を有す
    るアルキル基を示す)で表わされるアセト酢酸エステル
    と、一般式(II): 【化2】 (式中、R2は炭素数2〜15の直鎖または分枝鎖を有
    するアルキル基またはハロゲン原子、アルコキシ基、ア
    リール基もしくはシクロアルキル基を有する炭素数2〜
    15の直鎖または分枝鎖を有するアルキル基、Xはハロ
    ゲン原子を示す)で表わされる酸ハライドとを、水酸化
    マグネシウムの存在下で反応させ、一般式(III): 【化3】 (式中、R1およびR2は前記と同じ)で表わされる2−
    アシルアセト酢酸エステルを調製したのち、前記2−ア
    シルアセト酢酸エステルを加水分解させることを特徴と
    する一般式(IV): 【化4】 (式中、R1およびR2は前記と同じ)で表わされる3−
    オキソカルボン酸エステルの製造法。
  2. 【請求項2】 アセト酢酸エステルと酸ハライドとを、
    環状エーテル中で反応させる請求項1記載の3−オキソ
    カルボン酸エステルの製造法。
  3. 【請求項3】 環状エーテルがジオキサンである請求項
    2記載の3−オキソカルボン酸エステルの製造法。
  4. 【請求項4】 アセト酢酸エステルの量が、水酸化マグ
    ネシウム1モルに対して2〜5モルである請求項1記載
    の3−オキソカルボン酸エステルの製造法。
  5. 【請求項5】 2−アシルアセト酢酸エステルを加水分
    解させる前に、該2−アシルアセト酢酸エステルを蒸留
    精製し、アセト酢酸エステルを除去する請求項1記載の
    3−オキソカルボン酸エステルの製造法。
  6. 【請求項6】 2−アシルアセト酢酸エステルの蒸留精
    製を薄膜蒸留法または分子蒸留法によって行なう請求項
    5記載の3−オキソカルボン酸エステルの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6570035B2 (en) * 2000-01-14 2003-05-27 Takasago International Corporation Process for producing pivaloyl-acetic acid ester

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