JP3201044B2 - ジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸エステル類の製法 - Google Patents

ジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸エステル類の製法

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JP3201044B2
JP3201044B2 JP02699793A JP2699793A JP3201044B2 JP 3201044 B2 JP3201044 B2 JP 3201044B2 JP 02699793 A JP02699793 A JP 02699793A JP 2699793 A JP2699793 A JP 2699793A JP 3201044 B2 JP3201044 B2 JP 3201044B2
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジフルオロメトキシト
リフルオロ安息香酸エステル類の新規な製造法に関す
る。ジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸エステル
類は医薬、とりわけ抗菌薬原料として重要な化合物であ
る(特開平2−124873号、特開平2−23147
6号公報参照)。
【0002】
【従来技術】ジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸
およびジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸エステ
ル類は公知化合物であり、その製造方法はトリフルオ
ロヒドロキシ安息香酸エチルと水酸化ナトリウムとをジ
メチルホルムアミド中で反応させ、ついでオ−トクレ−
ブ中、加圧下、100℃でクロロジフルオロメタンと反
応させジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸エチル
を得て、これを水酸化ナトリウムで加水分解してジフル
オロメトキシトリフルオロ安息香酸を得る方法、トリ
フルオロヒドロキシ安息香酸エチルと塩化チオニルとを
ベンゼン中で反応させ、トリフルオロヒドロキシ安息香
酸クロリドを得た後、これをアンモニアと反応させてト
リフルオロヒドロキシ安息香酸アミドを得た。得られた
トリフルオロヒドロキシ安息香酸アミドを、ジメチルホ
ルムアミド中で炭酸カリウム、クロロジフルオロメタン
とともに、オ−トクレ−ブ中、加圧下、100℃で反応
させ、得られたジフルオロメトキシトリフルオロ安息香
酸アミドと硫酸−亜硝酸ナトリウムとを反応させてジフ
ルオロメトキシトリフルオロ安息香酸を得る方法、ト
リフルオロヒドロキシ安息香酸と水酸化ナトリウムとを
ジメチルホルムアルデヒド中で反応させ、ついでオ−ト
クレ−ブ中、加圧下、100〜110℃でクロロジフル
オロメタンと反応させジフルオロメトキシトリフルオロ
安息香酸を得る方法、などが知られている(特開平2−
124873号、特開平2−231476号公報参
照)。
【0003】しかし、の方法ではジフルオロメトキシ
化反応収率は45%(トリフルオロヒドロキシ安息香酸
エステル基準)であり、の方法もジフルオロメトキシ
化反応収率は32%(トリフルオロヒドロキシ安息香酸
基準)と極めて低い。の方法は、一旦トリフルオロヒ
ドロキシ安息香酸を塩化チオニルで不安定な酸クロライ
ドに変換後アンモニアと反応させるという、工程数の多
い工業的に不利な方法である。ジフルオロメトキシ化反
応収率は72%(2,4,5−トリフルオロ−3−ヒド
ロキシ安息香酸基準)である。また、いずれの方法も腐
食性の塩素化合物が生成するにもかかわらず、オ−トク
レ−ブを使用する方法であり、工業的には実施が極めて
難しい方法であり、かつ環境に悪影響を及ぼすクロロジ
フルオロメタン(慣用名:フロン22)を大過剰に使用
するなどの点で技術的に満足するレベルにはなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ジフルオロ
メトキシトリフルオロ安息香酸類の工業的な製造方法と
して、第4級アンモニア塩を使用し、オ−トクレ−ブの
ような特殊な反応槽を必要とせず、常温下で高収率でジ
フルオロメトキシトリフルオロ安息香酸エステル類を得
ることを目的とする。
【0005】本発明は、一般式(I)
【0006】
【化4】
【0007】(式中、Rは炭化水素置換基を示し、
1 ,Y2 はいずれかがOH基であり、残りがFを示
す)で表されるトリフルオロヒドロキシ安息香酸エステ
ル類とクロロジフルオロメタンとを、水を含む混合溶媒
中で、水酸化アルカリ金属及び一般式(II)
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞ
れ同一または異なっていてもよい炭化水素置換基を示
し、Xはハロゲン原子を示す)で表される第4級アンモ
ニウム塩の存在下に、反応させる、一般式(III)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、Rは前記と同じ意味を示し、
1 ,X 2はいずれかがOCHF2 基であり、残りがF
を示す)で表されるジフルオロメトキシトリフルオロ安
息香酸エステル類の製法に関する。
【0012】本発明の反応は、例えば以下の反応式
(I)で示すことができる。反応式(I)
【0013】
【数1】
【0014】本発明の原料化合物(I)であるトリフル
オロヒドロキシ安息香酸エステル類において、Rで示す
炭化水素置換基としては、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基(各異性体基)、ブチル基(各異性体基
各)、ペンチル基(各異性体基)、ヘキシル基(各異性
体基)、ヘプチル基(各異性体基)、オクチル基(各異
性体基)、ノニル基(各異性体基)、デシル基(各異性
体基)などの炭素数1〜10のアルキル基を挙げること
ができる。
【0015】トリフルオロヒドロキシ安息香酸エステル
類としては、3−ヒドロキシ−2,4,5−トリフルオ
ロ安息香酸アルキルエステルまたは4−ヒドロキシ−
2,3,5−トリフルオロ安息香酸アルキルエステルを
挙げることができる。
【0016】これらのトリフルオロヒドロキシ安息香酸
エステル類の中で、好ましく用いられるのは、3−ヒド
ロキシ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸ブチル(ブ
チル基の各異性体基)、4−ヒドロキシ−2,3,5−
トリフルオロ安息香酸ブチル(ブチル基の各異性体基)
である。
【0017】本発明の目的化合物であるジフルオロメト
キシトリフルオロ安息香酸エステル類において、Rで示
す炭化水素置換基は、前述と同じ意味を示す。このよう
なRを有するジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸
エステル類は、前記トリフルオロヒドロキシ安息香酸エ
ステル類により規定されが、得られる目的化合物の中
で、好ましいのは、3−ジフルオロメトキシ−2,4,
5−トリフルオロ安息香酸ブチル、4−ジフルオロメト
キシ−2,3,5−トリフルオロ安息香酸ブチルであ
る。
【0018】本発明において、使用される第4級アンモ
ニウム塩において、R1 、R2 、R 3 、R4 が示す炭化
水素置換基としては、例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基(各異性体基)、ブチル基(各異性体基)、ペン
チル基(各異性体基)、ヘキシル基(各異性体基)、ヘ
プチル基(各異性体基)、オクチル基(各異性体基)、
ノニル基(各異性体基)、デシル基(各異性体基)など
の炭素数1〜10のアルキル基を挙げることができ、好
ましくは炭素数4〜10のアルキル基である。Xとして
は、塩素原子、沃素原子、臭素原子を挙げることができ
る。
【0019】このようなR1 、R2 、R3 、R4 および
Xを有する第4級アンモニウム塩は、テトラエチルアン
モニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロラ
イド(各異性体基)、テトラブチルアンモニウムアイオ
ダイド(各異性体基)、テトラオクチルアンモニウムク
ロライド(各異性体基)、テトラオクチルアンモニウム
ブロマイド(各異性体基)、テトラオクチルアンモニウ
ムアイオダイド(各異性体基)、トリブチルメチルアン
モニウムクロライド(各異性体基)、トリブチルメチル
アンモニウムブロマイド(各異性体基)、トリブチルメ
チルアンモニウムアイオダイド(各異性体基)、トリオ
クチルメチルアンモニウムクロライド(各異性体基)、
トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド(各異性体
基)、トリオクチルメチルアンモニウムアイオダイド
(各異性体基)などが使用できる。これらの第4級アン
モニウム塩の中で、好ましく用いられるのは、テトラブ
チルアンモニウムブロマイド(各異性体基)である。
【0020】原料化合物(I)に対する第4級アンモニ
ウム塩の使用量比は、好ましくは1:0.01〜1:1
(モル比)であり、更に好ましくは1:0.05〜1:
0.5(モル比)である。
【0021】本発明で使用される水酸化アルカリ金属
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。そ
の濃度は高濃度であるほど好ましく、20〜50%の水
溶液として使用することが更に好ましい。使用する原料
化合物(I)に対する水酸化アルカリ金属の使用量比は
好ましく1:1〜1:5(モル比)であり、更に好まし
くは1:2〜1:4(モル比)である。
【0022】本発明で使用される水を含む混合溶液は、
好ましくは水および有機溶媒よりなる。水は特に加えな
くても、水酸化アルカリ金属水溶液として反応系に加え
ることができる。原料化合物(I)1モルに対する水の
使用量は、好ましくは50〜2000ミリリットル、更
に好ましくは100〜300ミリリットルである。有機
溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族
系溶媒、ジクロロメタンなどの塩素系溶媒、ジブチルエ
−テルなどのエ−テル系溶媒を挙げることができ、好ま
しくはジクロロメタンである。使用する原料化合物
(I)1モルに対する有機溶媒の使用量は、好ましくは
200〜2000ミリリットルであり、更に好ましくは
400〜800ミリリットルである。
【0023】本発明の反応温度は、好ましくは30℃以
下あり、更に好ましくは−5〜20℃の温度範囲であ
る。
【0024】本発明において原料化合物(II)とし
て、使用されるクロロジフルオロメタンは、通常気体と
して反応液に供給され、供給時間は好ましくは1〜10
時間である。原料化合物(I)に対するクロロジフルオ
ロメタンの使用量比は好ましくは1:1.5〜1:3.
0(モル比)である。
【0025】本発明の反応時間は、反応温度などで異な
るが好ましくは2〜10時間(クロロジフルオロメタン
の吹き込み時間を含む)である。反応終了後、有機層を
分離し、濃縮することによりジフルオロメトキシトリフ
ルオロ安息香酸エステル類と第4級アンモニウム塩との
混合物を得ることができる。
【0026】本発明者らは、該混合物を炭化水素系溶媒
に溶解後、リン酸水溶液で洗浄するという極めて簡単
で、目的化合物の損失が無く高純度のジフルオロメトキ
シトリフルオロ安息香酸エステル類が得られるという、
混合物から目的化合物を精製する方法を見出した。
【0027】この精製方法に用いられる炭化水素系溶媒
としては、例えばヘキサン、シクロヘキサン、オクタン
などのような飽和炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどのような芳香族炭化水素系溶媒を用い
ることができる。これらの炭化水素系溶媒は、単独また
は混合溶媒として用いることができる。濃縮混合物に対
する炭化水素系溶媒の使用量は、好ましくは1:0.5
〜1:2(容量比)である。この精製方法に用いられる
リン酸水溶液の濃度は、好ましくは10〜30%であ
り、第4級アンモニウム塩に対するリン酸水溶液の使用
量比は、好ましくは1:2〜1:20(モル比)であ
る。
【0028】この精製方法は、炭化水素系溶媒に溶解し
た反応混合物をリン酸水溶液で洗浄するという通常の方
法でよく、洗浄温度は室温付近の常温が好ましい。
【0029】精製後のジフルオロメトキシトリフルオロ
安息香酸エステル類は、例えば酸性条件下で加水分解す
れば、ジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸を生成
することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明を使用すれば、オ−トクレ−ブの
ような特殊な反応槽を必要とせず、常温、常圧下という
工業的に制約のない条件下で、高収率でジフルオロメト
キシトリフルオロ安息香酸エステルまたはジフルオロメ
トキシトリフルオロ安息香酸を得ることができる。
【0031】以下に実施例および参考例を示して本発明
をさらに詳しく説明するが、本発明の範囲をこれらに限
定されるものではない。なお、実施例および参考例中の
ジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸エステル類の
収率は、使用したトリフルオロヒドロキシ安息香酸エス
テル基準の収率である。
【0032】実施例1 水酸化カリウム水溶液(85%KOH2.22Kgを水
2.12リットルに溶解して製造)2.12リットル、
テトラブチルアンモニウムブロマイド0.91Kgと塩
化メチレン4.1リットルとの混合液に、窒素雰囲気
下、2,4,5−トリフルオロ−3−ヒドロキシ安息香
酸−n−ブチル2.94Kgを塩化メチレン4.1リッ
トルに溶解した液を氷冷下に冷却して加えた後、30分
間攪拌して無色スラリ−を得た。得られた無色スラリ−
を0〜7℃に保ちながら、クロロジフルオロメタン
(1.91Kg,2,4,5−トリフルオロ−3−ヒド
ロキシ安息香酸−n−ブチルに対して2モル倍)を、
2.5時間かけて吹き込んだ後、同温度を保ちながら2
時間攪拌し、攪拌後、水1.6リットルを加えて濾過を
行い濾液を得た。該濾液について分液して、分液した塩
化メチレン層と、水層を抽出した0.8リットルの塩化
メチレンとを合わせた塩化メチレンを、減圧下濃縮した
(この時点での目的化合物の純度は、HPLC定量法に
よれば60.8%であった。)。濃縮残渣をシクロヘキ
サン3.3リットルに溶解し、2.3Mリン酸水溶液
4.9リットルで2回洗浄した。シクロヘキサンを無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に除去して無色オイ
ル状の3−ジフルオロメトキシ−2,4,5−トリフル
オロ安息香酸−n−ブチル3.28Kgを得た(純度9
6.5%;収率 93.7%)。 無色オイル1 HNMRスペクトル(δppm、CDCl3 、200
MHz):0.98(3H,t,CH3 )、1.47、
1.75(各2H,m,−CH2 −)、4.37(2
H,t,OCH3 −)、6.63(1H,t,JHF=7
1.4Hz,CHF2 )、7.74(1H,m,芳香
環)
【0033】参考例1 実施例1で得られた3−ジフルオロメトキシ−2,4,
5−トリフルオロ安息香酸−n−ブチル3.28Kg、
酢酸9.4リットル、硫酸3.9リットルと水4.2リ
ットルとの混合液を、116〜119℃に昇温させ、同
温度範囲で7時間加熱し、3−ジフルオロメトキシ−
2,4,5−トリフルオロ安息香酸を含む反応液を得
た。この間約6.5リットルの留出物を留出させた。反
応終了後、反応液にトルエン6.3リットルを加え、攪
拌し、分液してトルエン層を得た。該トルエン層を無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。濃縮液
にn−ヘキサン6.3リットルを加えて、氷冷下で攪拌
した。結晶が析出し始めた後、n−ヘキサン2.0リッ
トルを加えてさらに2時間同温度で攪拌した。n−ヘキ
サン懸濁液を濾過して、得られた結晶を減圧下乾燥して
3−ジフルオロメトキシ−2,4,5−トリフルオロ安
息香酸2.24Kgを得た(純度96.9%;収率84
%)。 融点 71〜72℃
【0034】参考例2 3−ジフルオロメトキシ−2,4,5−トリフルオロ安
息香酸−n−ブチルの代わりに、後述する実施例6で得
られた4−ジフルオロメトキシ−2,3,5−トリフル
オロ安息香酸−n−ブチル5.25gを使用し、その他
の全化合物の使用量を1/600にスケ−ルダウンした
以外は、参考例1と同様の反応操作を行って、4−ジフ
ルオロメトキシ−2,3,5−トリフルオロ安息香酸
2.91gを得た(収率71%)。 融点 82〜83.5℃
【0035】実施例2 水酸化カリウム水溶液(85%KOH75.1gを水1
00ミリリットルに溶解して製造)100ミリリットル
と塩化メチレン250ミリリットルとの混合液を、窒素
雰囲気下に25℃に冷却した。該混合液に、2,4,5
−トリフルオロ−3−ヒドロキシ安息香酸−n−ブチル
92.3gを塩化メチレン250ミリリットルに溶解し
た液を氷冷下に冷却して加え、さらにテトラブチルアン
モニウムブロマイド30gを加えて、5℃に冷却して無
色スラリ−を得た。該無色スラリ−を0〜7℃の温度範
囲に保ちながら、クロロジフルオロメタン66.9gを
2時間かけて吹き込み、その後同温度範囲に保ちなが
ら、4時間攪拌して3−ジフルオロメトキシ−2,4,
5−トリフルオロ安息香酸−n−ブチルを含む反応液を
得た。該反応液に、水1.6リットルを加えた後、濾過
して濾液を得た。該濾液を分液した塩化メチレン層と水
層を抽出した塩化メチレン0.8リットルとを合わせた
塩化メチレンを、減圧下濃縮した。得られた濃縮残渣を
HPLCで定量すると3−ジフルオロメトキシ−2,
4,5−トリフルオロ安息香酸−n−ブチルが92%の
収率で得られていた。
【0036】実施例3 テトラブチルアンモニウムブロマイド30gの代わりに
同化合物12gを使用した以外は、実施例2と同様の操
作を行って3−ジフルオロメトキシ−2,4,5−トリ
フルオロ安息香酸−n−ブチルを91%の収率で得た。
【0037】実施例4 水酸化カリウム水溶液(85%KOH75.1gを水1
00ミリリットルに溶解して製造)100ミリリットル
と塩化メチレン110ミリリットルとの混合液を、窒素
雰囲気下に25℃に冷却した。該混合液に、2,4,5
−トリフルオロ−3−ヒドロキシ安息香酸−n−ブチル
92.3gを塩化メチレン110ミリリットルに溶解し
た液を氷冷下に冷却して加え、さらにテトラブチルアン
モニウムブロマイド30gを加えて、5℃に冷却して無
色スラリ−を得た。該無色スラリ−を0〜7℃の温度範
囲に保ちながら、クロロジフルオロメタン66.9gを
2時間かけて吹き込み、その後同温度範囲に保ちなが
ら、4時間攪拌して3−ジフルオロメトキシ−2,4,
5−トリフルオロ安息香酸−n−ブチルを含む反応液を
得た。該反応液に、水1.6リットルを加えた後、濾過
して濾液を得た。該濾液を分液して得られた塩化メチレ
ン層と水層を抽出した塩化メチレン0.8リットルとを
合わせた塩化メチレンを、減圧下に濃縮した。得られた
濃縮残渣をHPLCで定量すると3−ジフルオロメトキ
シ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸−n−ブチルが
95%の収率で得られていた。
【0038】実施例5 水酸化カリウム水溶液(85%KOH75.1gを水1
00ミリリットルに溶解して製造)100ミリリットル
と塩化メチレン250ミリリットルとの混合液を、窒素
雰囲気下に25℃に冷却した。該混合液に、2,4,5
−トリフルオロ−3−ヒドロキシ安息香酸エチル81.
9gを塩化メチレン250ミリリットルに溶解した液を
氷冷下に冷却して加え、さらにテトラブチルアンモニウ
ムブロマイド30gを加えて、5℃に冷却して無色スラ
リ−を得た。該無色スラリ−を0〜7℃の温度範囲に保
ちながら、クロロジフルオロメタン66.9gを2時間
かけて吹き込み、その後同温度範囲に保ちながら、4時
間攪拌して3−ジフルオロメトキシ−2,4,5−トリ
フルオロ安息香酸−n−ブチルを含む反応液を得た。該
反応液に、水1.6リットルを加えた後、濾過して濾液
を得た。該濾液を分液して得られた塩化メチレン層をH
PLCで定量すると3−ジフルオロメトキシ−2,4,
5−トリフルオロ安息香酸エチルが50%の収率で、分
液して得られた水層をHPLCで定量すると2,4,5
−トリフルオロ−3−ヒドロキシ安息香酸が32%の収
率でそれぞれ得られた。
【0039】実施例6 42%水酸化カリウム水溶液70ミリリットルと塩化メ
チレン40ミリリットルとの混合液を、窒素雰囲気下に
25℃に冷却した。該混合液に、2,3,5−トリフル
オロ−4−ヒドロキシ安息香酸−n−ブチル30gを塩
化メチレン47ミリリットルに溶解した液を氷冷下に冷
却して加え、テトラブチルアンモニウムブロマイド1
4.4gを加えて7℃に冷却し、さらに同温度に保ちな
がらクロロジフルオロメタン21gを2時間かけて吹き
込み、その後同温度に保ちながら2時間攪拌し、温度を
室温に戻してさらに3時間攪拌して2,3,5−トリフ
ルオロ−4−ジフルオロメトキシ安息香酸−n−ブチル
を含む反応液を得た。該反応液に水0.3リットルを加
えた後、分液し、得られた塩化メチレン層を減圧下に濃
縮して濃縮残渣を得た。該濃縮残渣をトルエン45ミリ
リットルに溶解して得られたトルエン溶液を、23%リ
ン酸水溶液100ミリリットルで3回洗浄した。該トル
エン溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液200ミリリ
ットル加えて攪拌した後、濾過を行って濾液を得た。該
濾液を分液して得られたトルエンを、減圧下で濃縮して
2,3,5−トリフルオロ−4−ジフルオロメトキシ安
息香酸−n−ブチル23gを得た(収率62%)。1 HNMRスペクトル(δppm、CDCl3 、400
MHz):0.99(3H,t,CH3 )、1.49、
1.76(各2H,m,−CH2 −)、4.36(2
H,t,OCH3 −)、6.70(1H,t,JHF=7
2.8Hz,CHF2 )、7.58(1H,m,芳香
環)
【0040】参考例3 3−ヒドロキシ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸
(特開昭63−264440号公報参照)410g,n
−ブタノ−ル500ミリリットルと濃硫酸2ミリリット
ルとの混合液を、114〜117℃に昇温させて同温度
で3時間攪拌し、その後70〜80℃の温度範囲で減圧
下濃縮を行った。3−ヒドロキシ−2,4,5−トリフ
ルオロ安息香酸−n−ブチルが定量的な収率で得られ
た。 沸点 143〜146℃/1mmHg 融点 35〜36℃
【0041】参考例4 3−ヒドロキシ−2,4,5−トリフルオロ安息香酸の
代わりに4−ヒドロキシ−2,3,5−トリフルオロ安
息香酸41gを使用した以外は、参考例3と同様にし
て、4−ヒドロキシ−2,3,5−トリフルオロ安息香
酸−n−ブチルが定量的な収率で得られた。 沸点 125〜126℃/2mmHg 融点 77〜79℃
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 69/92 C07C 67/343 C07C 67/31 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、Rは炭化水素置換基を示し、Y1 ,Y2 はいず
    れかがOH基であり、残りがFを示す)で表されるトリ
    フルオロヒドロキシ安息香酸エステル類とクロロジフル
    オロメタンとを、水を含む混合溶媒中で、水酸化アルカ
    リ金属及び一般式(II) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞれ同一または
    異なっていてもよい炭化水素置換基を示し、Xはハロゲ
    ン原子を示す)で表される第4級アンモニウム塩の存在
    下に、反応させる、一般式(III) 【化3】 (式中、Rは前記と同じ意味を示し、X1 ,X 2はいず
    れかがOCHF2 基であり、残りがFを示す)で表され
    るジフルオロメトキシトリフルオロ安息香酸エステル類
    の製法。
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