JPH10252447A - エンジンの排気ガス後処理装置 - Google Patents

エンジンの排気ガス後処理装置

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JPH10252447A
JPH10252447A JP9059638A JP5963897A JPH10252447A JP H10252447 A JPH10252447 A JP H10252447A JP 9059638 A JP9059638 A JP 9059638A JP 5963897 A JP5963897 A JP 5963897A JP H10252447 A JPH10252447 A JP H10252447A
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JP
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particulate
filter
exhaust gas
temperature
particulates
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JP9059638A
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Yasuaki Kumagai
保昭 熊谷
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生開始時におけるパティキュレートトラッ
プの温度がパティキュレート燃焼温度以上の時には加熱
することなくパティキュレートを燃焼させるようにした
エンジンの排気ガス後処理装置を提供する。 【解決手段】 エンジンEの排気通路8に接続された分
岐管8A、8Bに、切換弁18、19、とパティキュレ
ートを捕集するフィルタ1A、1B及び電気ヒータ6
A、6Bを有するパティキュレートトラップ10A、1
0Bを接続し、フィルタ1A又は1Bの再生開始時にフ
ィルタ1A又は1Bの温度がパティキュレート燃焼温度
を超えているときには加熱用の電気ヒータ6A又は6B
を使用することなく、開閉弁9を通して連通路5により
再生する側のフィルタ1A又は1Bに排気ガスの一部を
供給して燃焼させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの排気ガ
ス後処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの排気ガス中には、
カーボン微粒子等を核とするパティキュレート(Partic
ulate Matter)が混入しており、このパティキュレート
を除去して大気中への排出を低減するようにした排気ガ
ス後処理装置がある。このような排気ガス後処理装置
は、例えば、特開平9−13951号に開示されてい
る。この排気ガス後処理装置は、図5に示すようにディ
ーゼルエンジンEの排気通路8に分岐接続した分岐管8
A、8Bに夫々切換弁18、19、パティキュレートト
ラップ10A、10Bを設け、分岐管8A、8Bの切換
弁18、19の下流側とパティキュレートトラップ10
A、10Bとの間を連通路5で接続し、この連通路5を
開閉弁9で開閉するように構成されている。
【0003】パティキュレートの捕集及び燃焼は、図5
及び図6に示すように一方、例えば、切換弁18を開弁
し、開閉弁9を閉弁し、他方の切換弁19を閉弁し、パ
ティキュレートトラップ10Aに排気ガスを導入して内
蔵するフィルタ1Aによりパティキュレートを捕集す
る。捕集したパティキュレートの堆積量が設定値に達す
ると、切換弁18を閉弁してパティキュレートトラップ
10Aへの排気ガスの導入を停止すると共に、切換弁1
9を開弁してパティキュレートトラップ10Bに排気ガ
スを導入し当該パティキュレートトラップ10Bにより
パティキュレートの捕集を開始する。
【0004】そして、スイッチSAを閉成してバッテリ
26からパティキュレートトラップ10Aの電気ヒータ
6Aに通電してフィルタ1Aをパティキュレートの燃焼
温度(600°C以上)に加熱した後、開閉弁9を開弁して
パティキュレートトラップ10Bに導入する排気ガスの
一部を連通路5を通してパティキュレートトラップ10
Aに導入し、フィルタ1Aに堆積しているパティキュレ
ートを徐々に燃焼させてフィルタ1Aを再生する。フィ
ルタ1Aの再生終了後開閉弁9を閉弁する。
【0005】パティキュレートトラップ10Bのフィル
タ1Bが捕集したパティキュレートの堆積量が設定値に
達すると、切換弁18を開弁して再生したパティキュレ
ートトラップ10Aによりパティキュレートの捕集を開
始し、切換弁19を開弁してパティキュレートトラップ
10Bへの排気ガスの導入を停止する。そして、電気ヒ
ータ6Bでフィルタ1Bをパティキュレートの燃焼温度
以上に加熱した後、開閉弁9を開弁して、パティキュレ
ートトラップ10Aに導入する排気ガスの一部をパティ
キュレートトラップ10Bに導入し、フィルタ1Bに堆
積しているパティキュレートを燃焼させて、フィルタ1
Bを再生する。
【0006】このように2つのパティキュレートトラッ
プ10A、10Bを使用して交互にパティキュレートの
捕集・パティキュレートの燃焼を繰り返すことで、走行
中でも常にパティキュレートを捕集し、排気ガス中に含
まれるパティキュレート及び黒煙を排除するようにして
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、山岳地帯の
ように登り坂の多い道路を走行する場合、登坂走行時に
パティキュレートの発生量が多くなり、これに伴いフィ
ルタ1A、1Bに堆積するパティキュレート量も多くな
り、これらのフィルタ1A、1Bの再生間隔が短くな
る。このため全走行時間に対して電気ヒータ6A、6B
への通電時間の割合が大きくなり、バッテリ26の寿命
が短くなるという問題がある。
【0008】また、フィルタ1Aを電気ヒータ6Aによ
りパティキュレートの燃焼温度以上に加熱(プレヒー
ト)する場合、電気ヒータ6Aは、フィルタ1Aの前端
(排気ガス導入側端面)を加熱する構造とされているた
めにフィルタ1Aの全体をパティキュレート燃焼温度以
上に均一に加熱することが困難であり、どうしても図7
に斜線で示すように電気ヒータ6Aにより加熱される前
部よりも、後部側(排気ガスの排出側)の外周近傍の温
度が低くなる。このため温度の低い部位に堆積している
パティキュレートが燃え残る。そして、この燃え残って
いるパティキュレートは、ある温度条件で一度に燃焼す
る。この結果、フィルタ1Aが部分的に高温になり易
く、熱応力によりフィルタ1Aの耐久性が低下するとい
う問題もある。フィルタ1Bについてもフィルタ1Aの
場合と同様である。
【0009】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、再生開始時におけるパティキュレートトラップの温
度がパティキュレートの燃焼温度以上のときには加熱す
ることなくパティキュレートを燃焼させるようにしたエ
ンジンの排気ガス後処理装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の本発明によれば、エンジンの排気マニホー
ルドに接続される排気通路に分岐接続される第1、第2
分岐管に夫々配置され、排気ガス中のパティキュレート
を捕集するフィルタを有する第1、第2パティキュレー
トトラップと、前記第1、第2分岐管を前記各パティキ
ュレートトラップの上流側で開閉する切換弁と、前記第
1、第2のパティキュレートトラップに捕集されたパテ
ィキュレートを燃焼させるための燃焼用ガスを供給する
燃焼用ガス供給手段と、前記第1、第2パティキュレー
トトラップを夫々加熱して捕集されたパティキュレート
を燃焼させてこれらのパティキュレートトラップの再生
を行う加熱手段と、前記捕集されたパティキュレートの
堆積量が設定値を超えたときには前記切換弁により再生
すべきパティキュレートトラップ側の分岐管を閉鎖し、
当該パティキュレートトラップ内のフィルタの温度がパ
ティキュレートの燃焼温度を超えているときには前記加
熱手段を非作動にして、前記燃焼用ガス供給手段を作動
させる制御手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項2の発明では、前記加熱手段は、電
気ヒータであることを特徴とするものである。請求項3
の発明では、前記燃焼用ガス供給手段は、前記切換弁と
前記第1、第2のパティキュレートの上流側との間にお
いて前記第1、第2の分岐管を連通する連通路と、前記
連通路を開閉する開閉弁とを備えたことを特徴とするも
のである。
【0012】請求項4の発明では、前記パティキュレー
トトラップ内のフィルタの温度がパティキュレートの燃
焼温度以下のときは、前記加熱手段を作動させると共
に、前記開閉弁を開弁して再生するパティキュレートト
ラップ内に排気ガスを導入することを特徴とするもので
ある。請求項5の発明では、前記パティキュレートトラ
ップ内のフィルタの温度がパティキュレートの燃焼温度
以上かどうかを前記フィルタの上流側と下流側の排気温
度に基づいて判断することを特徴とするものである。
【0013】制御手段は、第1パティキュレートトラッ
プの再生を行うときには、切換弁を駆動して第2分岐管
を排気通路に連通し、第1分岐管を閉鎖し、エンジンか
ら排出される排気ガスを第2パティキュレートトラップ
に導入してパティキュレートを捕集する。制御手段は、
第1パティキュレートトラップのフィルタの温度がパテ
ィキュレートの燃焼温度を超えているときには加熱手段
を非作動具体的には電気ヒータを非通電とし、燃焼用ガ
ス供給手段により燃焼用ガスを供給してフィルタに堆積
しているパティキュレートを燃焼させて再生する。
【0014】制御手段は、第2パティキュレートトラッ
プが捕集したパティキュレート量が設定値を超えると、
切換弁を駆動して第1分岐管を排気通路に連通し、第2
分岐管を閉鎖し、エンジンから排出される排気ガスを第
1パティキュレートトラップに導入して再生されたフィ
ルタによりパティキュレートを捕集する。制御手段は、
第2パティキュレートトラップのフィルタの温度がパテ
ィキュレートの燃焼温度を超えているときには電気ヒー
タを非通電とし、燃焼用ガス供給手段により燃焼用ガス
を供給してフィルタに堆積しているパティキュレートを
燃焼させて再生する。このように2つのパティキュレー
トトラップを使用して交互にパティキュレートの捕集・
パティキュレートの燃焼を繰り返すことで、走行中でも
常にパティキュレートを捕集する。
【0015】第1、第2パティキュレートトラップのフ
ィルタを再生する際にこれらのフィルタの温度がパティ
キュレートの燃焼温度を超えているときには電気ヒータ
を非通電とすることで、バッテリから供給する電力を節
約することができ、特に、フィルタの再生期間が短くな
るような運転状態においては、バッテリの寿命を大幅に
長くすることが可能である。
【0016】また、パティキュレートトラップを再生す
る場合、燃焼用ガスとして再生すべきパティキュレート
トラップに排気ガスの一部を供給してパティキュレート
を燃焼させる。ディーゼルエンジンは、空気(酸素)過
剰な状態で運転される比率が多く排気ガス中には酸素が
含まれている。そこで、排気ガスの一部を燃焼用ガスと
して使用する。しかも、排気ガスは、高温であるために
フィルタの温度を低下させることが少なく、パティキュ
レートを燃焼させる上で好ましい。
【0017】再生するパティキュレートトラップのフィ
ルタの温度が、パティキュレートの燃焼温度以下のとき
には電気ヒータによりフィルタを加熱し、排気ガスを導
入して酸素を供給しフィルタに堆積しているパティキュ
レートを燃焼させる。フィルタの温度がパティキュレー
トの燃焼温度以上かどうかを判断する場合、フィルタの
上流側(排気ガスの導入側)と下流側(排気ガスの排出
側)との温度が共にパティキュレートの燃焼温度以上で
あるときに、フィルタの全体の温度がパティキュレート
燃焼温度以上であると判断する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を実施例
により説明する。図1は、本発明に係るエンジンの排気
ガス後処理装置の構成を示す。図1において、ディーゼ
ルエンジン(以下単に「エンジン」という)Eの排気マ
ニホールド7には、排気通路8が接続されており、この
排気通路8は、第1分岐管8Aと第2分岐管8Bとに分
岐されている。第1分岐管8Aには第1パティキュレー
トトラップ(以下「第1トラップ」という)10Aが、
第2分岐管8Bには、第2パティキュレートトラップ
(以下「第2トラップ」という)10Bが設けられてい
る。尚、第1トラップ10Aと第2トラップ10Bとは
同一の構成とされており、説明を簡略にするために第1
トラップ10Aについて説明する。そして、第1トラッ
プ10Aの各部材と対応する第2トラップ10Bの各部
材には各数字の末尾に符号Aに代えて符号B付けて図示
する。
【0019】第1トラップ10Aは、ケーシング2A
と、このケーシング2Aに収容され排気ガス中のパティ
キュレートを捕集するパティキュレートフィルタ(以下
単に「フィルタ」という)1Aと、フィルタ1Aの排気
ガス導入側端面近傍に配置され、当該フィルタ1Aの端
面を加熱して捕集したパティキュレートを燃焼させるた
めの加熱手段である電気ヒータ6Aと、電気ヒータ6A
の上流側に配置され通気孔を多数形成された熱反射板1
1Aとにより構成されている。熱反射板11Aは、電気
ヒータ6Aの熱を有効に利用するためのものである。
【0020】ケーシング2Aの前端には第1分岐管8A
が、後端には図示しないマフラへの排気管が夫々接続さ
れている。第1分岐管8Aと第2分岐管8Bとは、第1
トラップ10Aと第2トラップ10Bの排気ガス導入側
の上流において連通路5で連通されており、当該連通路
の略中央に開閉弁9が設けられている。この開閉弁9
は、アクチュエータ9aにより駆動されて、連通路5を
連通又は閉鎖する。又、連通路5の途中には、再生中の
第1トラップ10A又は10Bに供給する排気ガスの流
量を調節するオリフィス20が設けられている。これら
の連通路5、開閉弁9及びオリフィス20により燃焼用
ガス供給手段が構成される。
【0021】第1分岐管8A、第2分岐管8Bの連通路
5の上流側には切換弁18、19が設けられている。こ
れらの切換弁18、19は、アクチュエータ18a、1
9aにより駆動される。切換弁18は、第1トラップ1
0Aが再生時にあるときには第1分岐管8Aを閉鎖し、
パティキュレート捕集時にあるときには連通する。同様
に切換弁19は、第2トラップ10Bが再生時にあると
きには第2分岐管8Bを閉鎖し、パティキュレート捕集
時にあるときには連通する。開閉弁9、切換弁18、1
9の各アクチュエータ9a、18a、19aは、エンジ
ンEを制御する電子制御装置(ECU)14により制御
される。
【0022】エンジンEの吸気マニホールド3には吸気
通路30を介してエアクリーナ31が接続されており、
この吸気通路30にはエンジンEに吸入される空気の吸
気流量を検出する吸気流量センサとしてのエアフローセ
ンサ32が配置されている。また、エアフローセンサ3
2は、吸入される空気の温度を検出する吸気温度セン
サ、空気の圧力を検出する吸気圧センサとの機能を兼ね
備えている。このエアフローセンサ32の吸気流量、吸
気温度、吸気圧力の各情報は、電子制御装置14に入力
される。
【0023】第1トラップ10Aのケーシング2A内に
はフィルタ1Aの前端近傍に当該フィルタ1Aに導入す
る排気ガスの温度を検出する前排気温度センサ35A
が、フィルタ1Aの後端近傍に当該フィルタ1Aから排
出される排気ガスの温度を検出する後排気ガス温度セン
サ36Aが設けられている。更に、フィルタ1Aの前後
には、当該フィルタ1Aの圧損を検出するための前圧力
センサ37A、後圧力センサ38Aが設けられている。
これらの各センサの情報は、電子制御装置14に入力さ
れる。尚、第2トラップ10Bの各センサと電子制御装
置14との接続線は省略してある。
【0024】フィルタ1Aは、多数の細路28Aを同一
方向(前後方向)に向けて積層されたハニカム構造の耐
熱性を有するセラミックにより形成されており、隣り合
う細路28Aは、交互に前端と後端とが閉塞されてお
り、導入された排気ガスが各細路28Aの側壁を透過す
る際にこの排気ガス中に含まれるパティキュレートを濾
過して捕集するように構成されている。
【0025】電気ヒータ6A、6Bは、バッテリ26に
スイッチSA、SBを介して接続され、フィルタ1A、
1Bの再生時に通電されて発熱する。これらのスイッチ
SA、SBは、電子制御装置14により切換制御され
る。電気ヒータ6A、6Bは、フィルタ1A、1Bの前
端近傍に排気ガス流路の断面方向に略均一に分布して配
置されており、通電時にフィルタ1A、1Bの前端部を
パティキュレートの燃焼温度以上に加熱する。バッテリ
26には、エンジンEにより駆動されるオルタネータ2
7が並列に接続されている。
【0026】電子制御装置14は、コンピュータを内蔵
しており、エアフローセンサ32からの吸気流量、吸気
温度、吸気圧力、温度センサ35A、36A、35B、
36Bからの排気温度、圧力センサ37A、38A、3
7B、38Bからの排気圧等の各情報に基づいて排気ガ
ス流量(QE)を算出する。また、電子制御装置14
は、第1トラップ10Aの前圧力センサ37Aと後圧力
センサ38Aの情報からフィルタ1Aの圧損を、第2ト
ラップ10Bの前圧力センサ37Bと後圧力センサ38
Bの情報からフィルタ1Bの圧損を算出する。そして、
前記算出した排気ガスの流量とフィルタ1A、1Bの各
圧損とに基づいて、フィルタ1A、1Bのパティキュレ
ートの堆積量を算出し、電気ヒータ6A、6Bの通電制
御、切換弁18、19、開閉弁9の開閉制御を行う。
【0027】フィルタ1A、1Bの圧損(ΔPf)と排
気ガス流量(QE)との間には図2に示すような関係が
あり、曲線Iは、再生開始圧損を示している。この曲線
Iは、フィルタ1A、1Bに捕集されたパティキュレー
トの堆積量を判断するための設定値を表す。そして、こ
の曲線Iよりも上の領域では、パティキュレートの堆積
量が設定値を超えたと判断してフィルタの再生が必要で
あるとする。電子制御装置14は、図2に示す特性に応
じたデータが内蔵するメモリに記憶されており、フィル
タ1A、1Bのパティキュレートの堆積量が設定値を超
えたか否か即ち、再生が必要であるか否かを判断する。
【0028】以下に図3に示すフローチャートを参照し
て作用を説明する。本実施例では、第1トラップ10A
を使用して排気ガス中のパティキュレートを捕集する場
合について説明する。初期状態において切換弁18が開
弁して第1分岐路8Aが排気通路8に連通され、切換弁
19が閉弁されて第2分岐路8Bが閉鎖されており、且
つ開閉弁9が閉弁されて連通路5が閉鎖されている。ま
た、スイッチSA、SBは、オフとされており、電気ヒ
ータ6A、6Bは、非通電状態にある。
【0029】エンジンキー(図示せず)がオンすると、
エンジンE、電子制御装置14及び各種センサが作動
し、エンジンEから排出された排気ガスは、排気通路8
から第1分岐管8Aを通して第1トラップ10Aに導入
され、熱反射板11、電気ヒータ6A、フィルタ1Aを
透過して排気管に排出される。フィルタ1Aは、透過す
る排気ガスに含有されているパティキュレートを捕集す
る。電子制御装置14は、フィルタ1Aが捕集したパテ
ィキュレートの堆積量が設定値を超えたか否かを判別し
(ステップS1)、超えていないときには当該判別を繰
り返し、パティキュレートの堆積量が設定値を超える
と、切換弁18を閉弁して第1分岐管8Aを閉鎖すると
共に、切換弁19を開弁して第2分岐管8Bを連通して
排気ガスの流路を第1トラップ10Aから第2トラップ
10Bに切り換える(ステップS2)。これにより、エ
ンジンEの排気ガスは、排気通路8、第2分岐管8Bを
通して第2トラップ10Bに導入され、フィルタ1Bに
よりパティキュレートが捕集される。
【0030】次に、電子制御装置14は、フィルタ1A
の前温度センサ35Aと、後温度センサ36Aからの温
度情報により、当該フィルタ1Aの前側(排気ガス導入
側)の温度と後側(排気ガス排出側)の温度が、何れも
パティキュレート燃焼温度(600°C)を超えているか否
かを判別する(ステップS3)。そして、電子制御装置
14は、フィルタ1Aの前後両側の温度が前記パティキ
ュレート燃焼温度を超えているときには当該フィルタ1
A全体の温度がパティキュレート燃焼温度以上になって
いるものと推定する。このようにフィルタ1Aの全体の
温度がパティキュレート燃焼温度以上になっていれば、
電気ヒータ6Aによりフィルタ1Aを加熱することな
く、即ち、電気ヒータ6Aを使用することなく堆積して
いるパティキュレートを燃焼させることが可能である。
【0031】電子制御装置14は、ステップS3におい
てフィルタ1Aの前後両側の温度がパティキュレート燃
焼温度を超えていると判断したときには開閉弁9を開弁
して連通路5を連通する。これにより第2分岐管8Bを
流れて第2トラップ10B内に導入されている排気ガス
の一部が連通路5を通して第1トラップ10A内に導入
される。ディーゼルエンジンEは、酸素過剰下で運転さ
れており、排気ガス中に含まれている酸素によりパティ
キュレートを燃焼させることが可能である。そこで、第
2分岐管8Bを流れているの高温の排気ガスの一部を第
1トラップ10A内に導入してフィルタ1Aに堆積して
いるパティキュレートを燃焼させる。この排気ガスの導
入量は、オリフィス20により設定されている。
【0032】フィルタ1Aは、前述したように全体がパ
ティキュレート燃焼温度以上の高温となっており、高温
の排気ガスが導入されると堆積しているパティキュレー
トが燃焼し、全体の温度が更に高温(例えば、900°C
位)になる。これにより特にフィルタ1Aの後側(排気
ガス排出側)の外周部近傍に堆積されているパティキュ
レートも良好に燃焼する。しかも、フィルタ1Aは、全
体が略均一になることで局部的な熱応力の発生が低減
し、耐久性が向上する。電子制御装置14は、フィルタ
1Aへの排気ガスの導入時間が設定時間(フィルタ1A
に堆積しているパティキュレートを完全に燃焼させるた
めに必要な時間(再生時間))を超えたか否かを判別
し、超えていないときにはステップS4に戻って燃焼を
実行し、超えたときには、排気ガス制御弁9を閉弁して
連通路5を閉鎖し、第1トラップ10Aへの排気ガスの
導入を停止して当該制御を終了する。このようにして電
気ヒータ6Aを使用することなくフィルタ1Aに堆積し
ているパティキュレートを燃焼させて再生を完了する。
【0033】電子制御装置14は、ステップS3におい
てフィルタ1Aの前側又は後側の何れかの温度がパティ
キュレート燃焼温度に達していないときには、当該フィ
ルタ1A全体の温度がパティキュレート燃焼温度に達し
ていないものと判断して通常の再生を実行する(ステッ
プS6)。即ち、電子制御装置14は、スイッチSAを
オンにしてバッテリ26から電気ヒータ6Aに通電し、
フィルタ1Aをパティキュレート燃焼温度以上に加熱
し、次いで、開閉弁9を開弁させて排気ガスを導入して
フィルタ1Aに堆積しているパティキュレートを燃焼さ
せる。尚、電気ヒータ6Aへの通電は、フィルタ1Aを
パティキュレート燃焼温度以上に加熱しパティキュレー
トが燃焼を開始した後停止する。
【0034】上述のようにして、第2トラップ10Bを
使用してエンジンEの排気ガス中のパティキュレートを
捕集しながら走行している間に第1トラップ10Aに捕
集したパティキュレートを燃焼させて再生する。そし
て、第1トラップ10Aは、次にパティキュレートを捕
集するまで待機する。電子制御装置14は、第2トラッ
プ10Bのフィルタ1Bのパティキュレート堆積量が設
定値を超えると、切換弁18を開弁して排気管8に第1
分岐管8Aを連通し、切換弁19を閉弁して第2分岐管
8Bを閉鎖して、第1トラップ10Aに排気ガスを導入
する。そして、第1トラップ10AによりエンジンEか
ら排出される排気ガス中のパティキュレートを捕集す
る。そして、前述したフィルタ1Aの再生と同様にして
フィルタ1Bの再生を行う。このような動作を交互に繰
り返して行い、排気ガス中のパティキュレートを取り除
く。
【0035】山岳地帯ように登り坂の多い道路を走行す
る登坂走行においては、エンジン負荷が大きく、排気ガ
スが多量に排出されてフィルタ1A、1Bに堆積するパ
ティキュレートが多くなり、これらのフィルタ1A、1
Bの捕集期間が短くなる。また、排気ガスが多量に排出
されることでフィルタ1A、1Bの全体の温度がパティ
キュレート燃焼温度以上になっている状態が多い。従っ
て、第1、第2トラップ10A、10Bは、電気ヒータ
6A、6Bを余り使用することなく第1、第2フィルタ
1A、1Bの再生を行うことが可能である。これによ
り、フィルタ1A、1Bの捕集期間が短い場合でも電気
ヒータ6A、6Bへの通電量を大幅に低減することが可
能となり、バッテリ26の寿命が大幅に長くなる。
【0036】図4は、第1、第2トラップ10A、10
Bのフィルタ1A、1Bに堆積したパティキュレートを
燃焼させるための燃焼用ガス供給手段の他の実施例を示
す。図1に示す実施例では第1、第2トラップ10A、
10Bのフィルタ1A、1Bに堆積したパティキュレー
トを燃焼させるための燃焼用ガス供給手段として、排気
ガスの一部を導入し、当該排気ガスに含まれている酸素
を供給するようにしたしたが、これに代えて大気を導入
するようにしたものである。
【0037】即ち、図4に示す燃焼ガス供給手段は、第
1、第2分岐管8A、8Bの切換弁18、19と第1、
第2の各パティキュレートトラップ10A、10Bの上
流側との間に接続された連通路50と、大気を導入して
連通路50に供給する大気供給手段例えば、空気ポンプ
51と、連通路50に設けられ当該連通路50を第1分
岐管8A又は第2分岐管8Bに選択的に接続する切換弁
52とを備えた構成としたものである。空気ポンプ51
及び切換弁52のアクチュエータ52aは、電子制御装
置14(図1)により制御される。
【0038】電子制御装置14は、第1トラップ10A
を再生するときには、図示のように切換弁52を切り換
えて空気ポンプ51を連通路50に接続すると共に、空
気ポンプ51を駆動して大気を導入し、連通路50、第
1分岐管8Aを通して第1トラップ10A内に大気を供
給する。これにより第1トラップ1Aのフィルタ1Aに
捕集されて堆積しているパティキュレートを燃焼させ
る。第2トラップ10Bを再生するときには切換弁52
を切り換えて空気ポンプ51から第2分岐管8Bに大気
を供給する。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の本発明に
よれば、第1、第2パティキュレートトラップのフィル
タを再生する際にこれらのフィルタの温度がパティキュ
レートの燃焼温度を超えているときには加熱手段を非作
動とすることで、加熱手段に供給するエネルギを低減す
ることができる。具体的には加熱手段は、電気ヒータで
あり、バッテリから供給する電力を節約することがで
き、特に、フィルタの再生期間が短くなるような運転状
態においては、バッテリの寿命を大幅に長くすることが
可能である。
【0040】請求項3の発明によれば、パティキュレー
トトラップのフィルタに堆積しているパティキュレート
を燃焼させるガスとして排気ガスを使用することで、排
気ガスの有効利用が図られる。また、燃焼ガス用供給手
段の構成が簡単である。請求項4の発明によれば、再生
するパティキュレートトラップのフィルタ温度が、パテ
ィキュレート燃焼温度以下のときにのみ加熱手段である
電気ヒータによりフィルタを加熱することで、バッテリ
の寿命を長くできる。
【0041】請求項5の発明によれば、再生すべきフィ
ルタの上流側と下流側の温度が共にパティキュレート燃
焼温度以上であるときに、フィルタの全体の温度がパテ
ィキュレート燃焼温度以上であると判断してパティキュ
レートを燃焼させることで、パティキュレートを良好に
燃焼させることができると共に、フィルタ内部の温度分
布が均一になり熱応力が低減し、この結果、フィルタの
寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンの排気ガス後処理装置の
概要を示す構成図である。
【図2】図1のパティキュレート捕集用フィルタの排気
ガス流量と圧損との関係を示す特性図である。
【図3】図1のエンジンの排気ガス後処理装置の作動の
手順を示すフローチャートである。
【図4】図1に示すエンジンの排気ガス後処理装置の燃
焼用ガス供給手段の他の実施例を示す構成図である。
【図5】従来のエンジンの排気ガス後処理装置の概要を
示す構成図である。
【図6】図5に示すエンジンの排気ガス後処理装置の作
動を示す説明図である。
【図7】従来の排気ガス後処理装置におけるフィルタの
再生時におけるパティキュレートの燃焼の具合を説明す
る図である。
【符号の説明】
E ディーゼルエンジン 1A、1B パティキュレートフィルタ 3 吸気マニホールド 5、50 連通路 6A、6B 電気ヒータ 7 排気マニホールド 8 排気通路 8A 第1分岐管 8B 第2分岐管 9 開閉弁 10A 第1パティキュレートトラップ 10B 第2パティキュレートトラップ 14 電子制御装置 18、19 切換弁 26 バッテリ 30 吸気通路 32 エアフローセンサ 35A、35B 前排気温度センサ 36A、36B 後排気温度センサ 37A、37B 前排気圧センサ 38A、38B 後排気圧センサ 51 空気ポンプ 52 切換弁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気マニホールドに接続され
    る排気通路に分岐接続される第1、第2分岐管に夫々配
    置され、排気ガス中のパティキュレートを捕集するフィ
    ルタを有する第1、第2パティキュレートトラップと、 前記第1、第2分岐管を前記各パティキュレートトラッ
    プの上流側で開閉する切換弁と、 前記第1、第2のパティキュレートトラップに捕集され
    たパティキュレートを燃焼させるための燃焼用ガスを供
    給する燃焼用ガス供給手段と、 前記第1、第2パティキュレートトラップを夫々加熱し
    て捕集されたパティキュレートを燃焼させてこれらのパ
    ティキュレートトラップの再生を行う加熱手段と、 前記捕集されたパティキュレートの堆積量が設定値を超
    えたときには前記切換弁により再生すべきパティキュレ
    ートトラップ側の分岐管を閉鎖し、当該パティキュレー
    トトラップ内のフィルタの温度がパティキュレートの燃
    焼温度を超えているときには前記加熱手段を非作動にし
    て、前記燃焼用ガス供給手段を作動させる制御手段とを
    備えたことを特徴とするエンジンの排気ガス後処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は、電気ヒータであること
    を特徴とする請求項1記載のエンジンの排気ガス後処理
    装置。
  3. 【請求項3】 前記燃焼用ガス供給手段は、前記切換弁
    と前記第1、第2のパティキュレートトラップの上流側
    との間において前記第1、第2の分岐管を連通する連通
    路と、前記連通路を開閉する開閉弁とを備えたことを特
    徴とする請求項1又は2記載のエンジンの排気ガス後処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記パティキュレートトラップ内のフィ
    ルタの温度がパティキュレートの燃焼温度以下のとき
    は、前記加熱手段を作動させると共に、前記開閉弁を開
    弁して再生するパティキュレートトラップ内に排気ガス
    を導入することを特徴とする請求項1乃至3記載のエン
    ジンの排気ガス後処理装置。
  5. 【請求項5】 前記パティキュレートトラップ内のフィ
    ルタの温度がパティキュレートの燃焼温度以上かどうか
    を前記フィルタの上流側と下流側の排気温度に基づいて
    判断することを特徴とする請求項1乃至4記載のエンジ
    ンの排気ガス後処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005028824A1 (ja) * 2003-09-19 2005-03-31 Hino Motors, Ltd. 排気浄化装置
CN113720722A (zh) * 2021-08-25 2021-11-30 中国第一汽车股份有限公司 一种颗粒捕集器累碳装置及颗粒捕集器快速精确累碳方法

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