JPH1025190A - 三相交流加熱による結晶原料の溶解方法及び溶解装置 - Google Patents

三相交流加熱による結晶原料の溶解方法及び溶解装置

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JPH1025190A
JPH1025190A JP20120496A JP20120496A JPH1025190A JP H1025190 A JPH1025190 A JP H1025190A JP 20120496 A JP20120496 A JP 20120496A JP 20120496 A JP20120496 A JP 20120496A JP H1025190 A JPH1025190 A JP H1025190A
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JP
Japan
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melting
melt
crystal
crucible
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JP20120496A
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English (en)
Inventor
Tsunehisa Machida
倫久 町田
Hirotoshi Yamagishi
浩利 山岸
Makoto Kuramoto
誠 蔵本
Yutaka Shiraishi
裕 白石
Kiyotaka Takano
清隆 高野
Nobumitsu Takase
伸光 高瀬
Akihiro Iida
哲広 飯田
Junichi Matsubara
順一 松原
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Super Silicon Crystal Research Institute Corp
Original Assignee
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶原料を迅速に溶解し、組成変動や温度変
動が抑制された融液を調製する。 【解決手段】 単結晶引上げ炉の結晶成長用ルツボに送
り込まれる融液を調製する際、Ar雰囲気に保持された
溶解容器10の溶解室12に固体原料を供給し、ルツボ
周囲に等間隔で配置された3n個(nは1以上の自然
数)の抵抗加熱ヒータ21〜23に三相交流を供給す
る。固体原料は、三相交流によって生じる回転磁場の作
用を受けながら加熱溶解される。加熱溶解された原料
は、調製室13から溢流堰18及び融液供給管17を経
て単結晶引上げ炉の結晶成長用ルツボに供給される。 【効果】 回転磁場により投入原料の固相と液相との接
触が活発になり、溶解が迅速化されると共に、撹拌によ
り溶融原料10が均質化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単結晶引上げ用融液と
なる結晶原料を三相交流加熱で溶解する方法及び装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】融液から単結晶を引上げ成長させるチョ
クラルスキー法では、石英ルツボ等に収容した融液に種
結晶を接触させ、種結晶の方位を倣った結晶特性をもつ
単結晶を成長させている。単結晶の引上げに伴って、融
液が結晶育成に消費され、ルツボ内の残液が減少する。
そこで、この減少分を補充し、品質が安定した単結晶を
得るため、粒状,ナゲット状等の固体原料をルツボの融
液に直接補給する方法,引上げ炉の外部で調製した融液
を供給する方法等が知られている。融液の供給には、二
重構造のルツボを使用し、内周部で単結晶を引上げなが
ら、外周部に融液を供給する二重ルツボ法がある。因み
に、特開平3−177392号公報では、回転磁界によ
り回転流動している融液の回転方向に関して十分上流側
の位置で融液を補充する方法を紹介している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】外部で調製した融液を
供給する場合、抵抗加熱,高周波加熱等で多結晶原料を
加熱溶解することにより融液を調製している。しかし、
抵抗加熱で融液を調製する場合、溶融した原料を流動さ
せる駆動力は、温度差に起因する熱対流のみである。そ
のため、溶融状態の原料と未溶融原料とが十分に撹拌さ
れず、溶解に時間がかかり、融液組成にも変動が生じ易
くなる。他方、高周波加熱で融液を調製する場合、溶融
した原料が電磁力で良く撹拌されるものの、高価な装置
が必要とされる。また、初期原料の予備加熱が必要にな
ることも問題である。本発明は、このような問題を解消
すべく案出されたものであり、三相交流を加熱源として
使用することにより、融液の撹拌を促進させる回転磁場
を原料融液の内部に発生させ、効率よく安定した組成及
び状態の単結晶引上げ用融液を調製することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の結晶原料溶解方
法は、その目的を達成するため、単結晶引上げ炉の結晶
成長用ルツボに送り込まれる融液を調製する際、Ar雰
囲気に保持された溶解容器に固体原料を供給し、溶解容
器の周囲に等間隔で配置された3n個(nは1以上の自
然数)の抵抗加熱ヒータに三相交流を供給し、三相交流
によって生じる回転磁場を作用させながら固体原料を加
熱溶解する。加熱溶解された原料は、溶解容器の溢流堰
を経て単結晶引上げ炉の結晶成長用ルツボに供給され
る。この方法に使用される溶解装置は、Ar雰囲気に保
持された溶解室と、該溶解室の内部に配置された溶解容
器と、該溶解容器に固体原料を供給するシュータと、前
記溶解容器の周囲に等間隔で配置された3n個(nは1
以上の自然数)抵抗加熱ヒータと、これら抵抗加熱ヒー
タをデルタ結線した三相交流電源とを備えている。ま
た、溶解容器は、溶解容器の側壁に設けられた溢流堰及
び融液供給管を介して引上げ炉の結晶成長用ルツボに連
通している。
【0005】
【実施の形態】本発明に従った溶解装置は、たとえば図
1に示すように、溶解容器10の周囲に加熱機構20を
配置している。溶解容器10は、吊り堰11で溶解室1
2と調製室13に区分されている。溶解室12には、粒
状,チップ状,ナゲット状等の固体原料を供給するフィ
ーダ14が開口している。また、溶解室12をAr雰囲
気に維持するため、給気管15及び排気管16が設けら
れている。調整室13は、吊り堰11の下方で溶解室1
2に連通している。調製室13の一部側壁は、溶解され
た原料が融液供給管17に送り出されるとき、流量を調
整する作用を呈する溢流堰18となっている。調整室1
3は、融液供給管17を介して結晶成長部(図示せず)
に連通している。
【0006】溶解容器10としては、ルツボ材質からの
溶出成分によって溶解された原料が汚染されることがな
いように、多結晶Siの溶解では高純度の石英ルツボが
使用される。また、溶解原料に対する熱効率を向上させ
るため、カーボン等の熱伝導性が良好な材料でできた支
持体19(図2参照)に石英ルツボを収容する二重構造
を採用することもできる。加熱機構20は、図2に示す
ように、抵抗加熱ヒータ21〜23を円筒形状にし、溶
解容器10を取り囲むように配置している。抵抗加熱ヒ
ータ21〜23は、3個を一組とし、デルタ結線を介し
て三相交流電源24に接続されている。なお、図2では
3個のヒータ21〜23を図示しているが、各組の間で
交流周波数の調整をとるとき、3n(nは1以上の自然
数)のヒータを溶解容器10の周囲に配置することが可
能である。
【0007】溶解室12は、給気管15から吹き込まれ
るArガス及び排気管16から流出するArガスの流量
を調節することにより、真空度10〜50トールの減圧
雰囲気に保持されている。この溶解室12にフィーダ1
4から送り込まれた原料は、抵抗加熱ヒータ21〜23
への通電によって加熱溶解される。このとき、抵抗加熱
ヒータ21〜23に三相交流が供給されているので、溶
融原料10に回転磁場が働く。すなわち、抵抗加熱ヒー
タ21〜23には、それぞれ i1 =Im cos(ωt+2π/3) i2 =Im cos(ωt+4π/3) i3 =Im cos ωt と位相が2π/3づつ異なる電流i1 〜i3 が供給され
るため、図3(a)に示す回転磁場Hr が発生する。回
転磁場Hr により、融液中に図3(b)に示すようにi
=σμωrHr の電流が流れる。ただし、σは融液の導
電率,μは融液の透磁率,ωは回転磁場の回転数,rは
ルツボ中心からの半径方向の距離を示す。したがって、
図3(c)に示すように、回転磁場Hr の回転方向と同
じ方向でf=σμ2 ωrHr の力が融液に加わる。
【0008】このように回転磁場を作用させながら固体
原料を加熱溶解するため、原料の溶融部分が回転磁場に
よって溶解室12内を回転流動し、溶融部分と固体部分
との接触が活発となり、固体原料の溶解が促進される。
また、溶解後も溶融原料が回転流動して十分に撹拌され
るため、溶融原料が組成的にも温度分布的にも均質化さ
れる。均質化された溶解原料は、吊り堰11の下部を潜
って溶解室12から調製室13に流入し、溢流堰18及
び融液供給管17を経て引上げ炉の結晶成長用ルツボ
(図示せず)に送り込まれる。このようにして、三相交
流により加熱・撹拌された溶融原料10は、組成変動や
温度変動のない均質な融液となる。三相交流で発生する
回転磁場を有効利用するためには、ヒータ21〜23に
供給する電流を大きくし、ヒータ21〜23と溶解容器
10との間隙を小さくする。また、ヒータのエレメント
数を3の倍数で多くすることによっても、回転磁場を有
効に利用できる。
【0009】
【実施例】容量5kgの溶解容器10に2kgの多結晶
Si原料を固体原料9として送り込み、20トールのA
r雰囲気中で溶解した。このとき、デルタ結線した抵抗
加熱ヒータ21〜23を使用し、800Aの三相交流,
20KWの電力を供給した。ルツボ内の初期固体原料
は、60分間でほぼ完全に溶解した。また、溶解後に溶
融原料の液面を観察したところ、溶解容器10の内壁に
沿って20rpmの速度で回転する渦流が観察された。
融液の成分変動及び温度変動を調査するため、固体原料
の供給を始めてから定期的に溶融原料の一部を融液供給
管17の途中から取り出し、成分を分析した。その結
果、溶解後180分間経過した時点でも、融液に大きな
組成変動や温度変動がみられなかった。
【0010】比較のため、通常の抵抗加熱方式で固体原
料を加熱溶解した。このときの加熱条件は、直流電源,
20KWの供給電力に設定した。この場合、投入された
固体原料が完全に溶解するまでに、90分間を要した。
また、溶解後に融液の組成変動を調査したところ、固体
原料の溶け残りとみられる巣が散見された。この対比か
ら明らかなように、三相交流が供給される抵抗加熱ヒー
タで投入原料を加熱溶解するとき、原料が迅速に溶解さ
れ、得られた溶融原料も組成や温度分布にバラツキがな
く安定した品質をもつ融液であることが確認される。そ
のため、この融液を使用して育成した単結晶も、一定し
た品質をもつものであることが判る。
【0011】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、三相交流で溶解室内の原料を加熱溶解しているの
で、発生した回転磁場により溶融原料が撹拌され、固相
と液相との接触が活発となり溶解が迅速化される。ま
た、溶融原料が撹拌されるため、各種ドーパントが均一
に分散され、組成変動が抑制され温度分布にバラツキの
ない融液が調製される。このようにして得られた融液を
引上げ炉の結晶成長用ルツボに供給し、単結晶を成長さ
せると、品質安定性の高い単結晶が育成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従った溶解装置
【図2】 抵抗加熱ヒータと三相交流電源とを接続する
デルタ結線
【図3】 三相交流加熱で融液内に発生した回転磁場
(a),回転磁場により融液内に生起される誘導電流
(b)及び回転流動を引き起こす回転力(c)
【符号の説明】
10:溶解容器 11:吊り堰 12:溶解室
13:調製室 14:フィーダ 15:給気管
16:排気管 17:融液供給管 18:溢流堰
19:支持体 20:加熱機構 21〜23:抵
抗加熱ヒータ 24:三相交流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高野 清隆 東京都千代田区丸の内1−4−2 (72)発明者 高瀬 伸光 東京都千代田区丸の内1−4−2 (72)発明者 飯田 哲広 東京都千代田区丸の内1−4−2 (72)発明者 松原 順一 東京都千代田区丸の内1−4−2

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶引上げ炉の結晶成長用ルツボに送
    り込まれる融液を調製する際、Ar雰囲気に保持された
    溶解容器に固体原料を供給し、溶解容器の周囲に等間隔
    で配置された3n個(nは1以上の自然数)の抵抗加熱
    ヒータに三相交流を供給し、三相交流によって生じる回
    転磁場を作用させながら固体原料を加熱溶解することを
    特徴とする三相交流加熱による結晶原料の溶解方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加熱溶解された原料は、
    溶解容器に設けられた溢流堰を経て単結晶引上げ炉の結
    晶成長用ルツボに供給される結晶原料の溶解方法。
  3. 【請求項3】 Ar雰囲気に保持された溶解室と、該溶
    解室の内部に配置された溶解容器と、該溶解容器に固体
    原料を供給するシュータと、前記溶解容器の周囲に等間
    隔で配置された3n個(nは1以上の自然数)抵抗加熱
    ヒータと、これら抵抗加熱ヒータをデルタ結線した三相
    交流電源とを備えている結晶原料の溶解装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の溶解容器は、溶解容器の
    側壁に設けられた溢流堰及び融液供給管を介して引上げ
    炉の結晶成長用ルツボに連通している結晶原料の溶解装
    置。
JP20120496A 1996-07-11 1996-07-11 三相交流加熱による結晶原料の溶解方法及び溶解装置 Pending JPH1025190A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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