JPH10251572A - インクジェット記録液 - Google Patents

インクジェット記録液

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JPH10251572A
JPH10251572A JP6084997A JP6084997A JPH10251572A JP H10251572 A JPH10251572 A JP H10251572A JP 6084997 A JP6084997 A JP 6084997A JP 6084997 A JP6084997 A JP 6084997A JP H10251572 A JPH10251572 A JP H10251572A
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JP
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jet recording
ink jet
recording liquid
complex
dye
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JP6084997A
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English (en)
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Hidenobu Oya
秀信 大屋
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録液として、耐水性が良好
で目詰まりなく安定な吐出性能を有するとともに、耐光
性においても優れた性能を有するインクジェット記録液
の提供。 【解決手段】 少なくとも一つのスルフォン酸基と、総
炭素数10以上のバラスト基を有するキレート染料の錯
体を含有することを特徴とするインクジェット記録液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定の染料の錯体を
含有するインクジェット記録液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット用のインクジェット記録
液においては、その使用される記録方式に適合するこ
と、高い記録画像濃度を有し色調が良好であること、耐
光性や耐熱性および耐水性といった色画像堅牢性に優れ
ること、被記録媒体に対して定着が速く記録後ににじま
ないこと、インクジェット記録液としての保存性に優れ
ていること、毒性や引火性といった安全性に問題がない
こと、安価であること等が要求され、このような観点か
ら、種々のインクジェット用の記録液が提案、検討され
ている。これら記録液には、酸性染料、直接染料、反応
性染料、顔料等の中から上記インク特性を考慮して、色
材が選択されてきた。
【0003】しかしながら、インクジェット記録液に求
められる諸特性を同時に満足する色材はいまだ見いださ
れていない。例えば、耐水性については、メディア側の
対応でプリントの耐水性はかなり良くなったものの、い
まだ普通紙にプリントした場合の耐水性は十分とはいえ
ない。このため、種々の方法(例えば、特開昭55−1
44067号、同55−152747号、同62−24
6974号、特開平1−210464号等)が検討され
てきたが、いまだ十分な方法は提案されてない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、イン
クジェット記録液として、耐水性が良好で目詰まりなく
安定な吐出性能を有するとともに、耐光性においても優
れた性能を有するインクジェット記録液を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】1.少なくとも一つのス
ルフォン酸基と、総炭素数10以上のバラスト基を有す
るキレート染料の錯体を含有することを特徴とするイン
クジェット記録液。
【0006】即ち、本発明は、耐光性良好なキレート染
料の錯体構造に、少なくとも一つのスルフォン酸基と、
総炭素数10以上のバラスト基を有することが特徴であ
り、このバランスによりインク中への溶解性と、メディ
ア上での耐水性を両立するものである。
【0007】以下、本発明を更に詳細に述べる。
【0008】先ず、本発明の少なくとも一つのスルフォ
ン酸基と、総炭素数10以上のバラスト基を有するキレ
ート染料の錯体について順に詳細に説明する。
【0009】キレート染料母核は、配位子を有しても良
い2価以上の金属と錯体形成する母核であれば如何なる
母核でもよく、遷移金属と錯体形成するアゾ色素、アゾ
メチン色素が好ましい。この場合の遷移金属への配位子
としては、ヒドロキシ基、エーテル基、カルボキシ基、
チオ基、アミノ基、含窒素複素環、アゾ基、アゾメチン
基等から選択されるものが好ましい。
【0010】配位子を有しても良い2価以上の金属とし
ては、例えばコバルト、ニッケル、銅、亜鉛、鉄、マン
ガン、クロム、アルミニウム等があげられ、好ましく
は、コバルト、ニッケル、銅等が挙げられる。
【0011】本発明のスルフォン酸基は、カウンターカ
チオンを有していても、いなくてもよい。この場合のカ
チオンとしては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金
属イオン、アンモニウムイオン、4級アンモニウムイオ
ン等が挙げられ、アルカリ金属イオンが好ましく、特に
ナトリウム、カリウムが好ましい。
【0012】また、総炭素数10以上のバラスト基と
は、染料の耐水性を改善するが、インクジェット記録液
中での安定性を損なわない程度に調整する機能を有して
いるものであり、アルキル基、アリール基及びへテロ原
子で構成される結合の組み合わせとして、総炭素数10
以上からなる原子団で、染料の発色系を直接構成するも
の以外を表わし、好ましくは総炭素数が12以上である
ことが好ましく、さらに好ましくは、総炭素数が12以
上で、アルキル炭素数が10以上の原子団が好ましい。
総炭素数10以上のバラスト基として好ましい構造を記
す。
【0013】
【化1】
【0014】以下に本発明の少なくとも一つのスルフォ
ン酸基と、総炭素数10以上のバラスト基を有するキレ
ート染料の錯体形成前の具体的化合物例を示すが、本発
明はこれらに限定されない。
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】本発明の少なくとも一つのスルフォン酸基
と、総炭素数10以上のバラスト基を有するキレート染
料の錯体形成前の染料は、各々の染料母核構造に応じ
て、一般的方法で合成できる。例えばアゾ染料について
は、合成染料の化学(小西謙三、黒木宣彦著)に記載の
方法に準じて合成することができる。
【0019】また、本発明のキレート染料の錯体は上記
本発明のキレート染料に前記遷移金属イオンを公知の錯
体形成反応法で容易に得ることができる。
【0020】本発明の少なくとも一つのスルフォン酸基
と、総炭素数10以上のバラスト基を有するキレート染
料の錯体を含有するインクジェット記録液は水系インク
ジェット記録液、油系インクジェット記録液、固体(相
変化)インクジェット記録液等を用いることができる
が、水系インクジェット記録液(例えばインク総重量あ
たり10重量%以上の水を含有する水系インクジェット
記録液等)を特に好ましく用いることができる。
【0021】水系インクジェット記録液は、本発明のキ
レート染料の錯体の他に溶剤として水と水溶性有機溶媒
を併用することが好ましい。
【0022】水溶性有機溶媒の例としては、アルコール
類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカ
ンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタ
ノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジル
アルコール等)、多価アルコール類(例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタン
ジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグ
リコール等)、多価アルコールエーテル類(例えば、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモ
ノフェニルエーテル等)、アミン類(例えば、エタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタ
ノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エ
チレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイ
ミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチ
ルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルム
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリ
ドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピ
ロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジ
メチルスルホキシド等)、スルホン類(例えば、スルホ
ラン等)、尿素、アセトニトリル、アセトン等が挙げら
れる。好ましい水溶性有機溶媒としては、多価アルコー
ル類が挙げられ、特に好ましい例としてはグリセリンが
挙げられる。水溶性有機溶媒は単独もしくは複数を併用
しても良い。
【0023】水溶性有機溶媒のインクジェット記録液中
の添加量としては、全インクジェット記録液の総量で5
〜60重量%であることが好ましく、より好ましくは1
0〜30重量%である。水溶性有機溶媒は単独もしくは
複数を併用しても良い。
【0024】上記のような水系インクジェット記録液に
おいて、キレート染料の錯体はその溶媒系に可溶であれ
ばそのまま溶解して用いることができる。一方、そのま
までは不溶の固体である場合、キレート染料の錯体を種
々の分散機(例えば、ボールミル、サンドミル、アトラ
イター、ロールミル、アジテーターミル、ヘンシェルミ
キサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パール
ミル、ジェットミル、オングミル等)を用いて微粒子化
するか、あるいは可溶である有機溶媒にキレート染料の
錯体を溶解した後に、高分子分散剤や界面活性剤ととも
にその溶媒系に分散させることができる。さらに、その
ままでは不溶の液体または半溶融状物である場合、その
ままかあるいは可溶である有機溶媒に溶解して、高分子
分散剤や界面活性剤とともにその溶媒系に分散させるこ
とができる。
【0025】このような水系インクジェット記録液の具
体的調製法については、例えば特開平5−148436
号、同5−295312号、同7−97541号、同7
−82515号、同7−118584号等に記載の方法
を参照することができる。
【0026】油系インクジェット記録液は、本発明のキ
レート染料の錯体の他に溶媒として有機溶媒を使用す
る。
【0027】油系インクジェット記録液の溶媒の例とし
ては、上記水系インクジェット記録液において水溶性有
機溶媒として例示したものに加えて、アルコール類(例
えば、ペンタノール、ヘプタノール、オクタノール、フ
ェニルエチルアルコール、フェニルプロピルアルコー
ル、フルフリルアルコール、アニルアルコール等)、エ
ステル類(エチレングリコールジアセテート、エチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールジアセテート、酢酸エチル、酢酸アミル、酢
酸ベンジル、酢酸フェニルエチル、酢酸フェノキシエチ
ル、フェニル酢酸エチル、プロピオン酸ベンジル、安息
香酸エチル、安息香酸ブチル、ラウリン酸ブチル、ミリ
スチン酸イソプロピル、リン酸トリエチル、リン酸トリ
ブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、マロン
酸ジエチル、マロン酸ジプロピル、ジエチルマロン酸ジ
エチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、グルタ
ル酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロ
ピル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ(2−メトキ
シエチル)、セバシン酸ジエチル、マレイン酸ジエチ
ル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、フマ
ル酸ジエチル、フマル酸ジオクチル、ケイ皮酸−3−ヘ
キセニル等)、エーテル類(例えば、ブチルフェニルエ
ーテル、ベンジルエチルエーテル、ヘキシルエーテル
等)、ケトン類(例えば、ベンジルメチルケトン、ベン
ジルアセトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノ
ン等)、炭化水素類(例えば、石油エーテル、石油ベン
ジル、テトラリン、デカリン、ターシャリーアミルベン
ゼン、ジメチルナフタリン等)、アミド類(例えば、
N,N−ジエチルドデカンアミド等)が挙げられる。
【0028】上記のような油系インクジェット記録液に
おいて、キレート染料の錯体はそのまま溶解させて用い
ることができ、また樹脂状分散剤や結合剤を併用して分
散または溶解させて用いることもできる。
【0029】このような油系インクジェット記録液の具
体的調製法については、特開平3−231975号、特
表平5−508883号等に記載の方法を参照すること
ができる。
【0030】固体(相変化)インクジェット記録液は、
室温で固体でありかつインクの加熱噴射時には溶融した
液体状である相変化溶媒を使用する。
【0031】このような相変化溶媒としては、天然ワッ
クス(例えば、密ロウ、カルナウバワックス、ライスワ
ックス、木ロウ、ホホバ油、鯨ロウ、カンデリラワック
ス、ラノリン、モンタンワックス、オゾケライト、セレ
シン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス、ペトロラクタム等)、ポリエチレンワックス誘導
体、塩素化炭化水素、有機酸(例えば、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、チグリン酸、2−アセトナフ
トンベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ジヒド
ロキシステアリン酸等)、有機酸エステル(例えば、上
記した有機酸のグリセリン、ジエチレングリコール、エ
チレングリコール等のアルコールとのエステル等)、ア
ルコール(例えば、ドデカノール、テトラデカノール、
ヘキサデカノール、エイコサノール、ドコサノール、テ
トラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノー
ル、ドデセノール、ミリシルアルコール、テトラセノー
ル、ヘキサデセノール、エイコセノール、ドコセノー
ル、ピネングリコール、ヒノキオール、ブチンジオー
ル、ノナンジオール、イソフタリルアルコール、メシセ
リン、テレアフタリルアルコール、ヘキサンジオール、
デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオ
ール、ヘキサデカンジオール、ドコサンジオール、テト
ラコサンジオール、テレビネオール、フェニルグリセリ
ン、エイコサンジオール、オクタンジオール、フェニル
プロピレングリコール、ビスフェノールA、パラアルフ
ァクミルフェノール等)、ケトン(例えば、ベンゾイル
アセトン、ジアセトベンゼン、ベンゾフェノン、トリコ
サノン、ヘプタコサノン、ヘプタトリアコンタノン、ヘ
ントリアコンタノン、ヘプタトリアコンタノン、ステア
ロン、ラウロン、ジアニソール等)、アミド(例えば、
オレイン酸アミド、ラウリル酸アミド、ステアリン酸ア
ミド、リシノール酸アミド、パルミチン酸アミド、テト
ラヒドロフラン酸アミド、エルカ酸アミド、ミリスチン
酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、N−
ステアリルエルカ酸アミド、N−オレイルステアリン酸
アミド、N,N′−エチレンビスラウリン酸アミド、
N,N′−エチレンビスステアリン酸アミド、N,N′
−エチレンビスオレイン酸アミド、N,N′−メチレン
ビスステアリン酸アミド、N,N′−エチレンビスベヘ
ン酸アミド、N,N′−キシリレンビスステアリン酸ア
ミド、N,N′−ブチレンビスステアリン酸アミド、
N,N′−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N′−ジ
ステアリルアジピン酸アミド、N,N′−ジオレイルセ
バシン酸アミド、N,N′−システアリルセバシン酸ア
ミド、N,N′−ジステアリルテレフタル酸アミド、
N,N′−ジステアリルイソフタル酸アミド、フェナセ
チン、トルアミド、アセトアミド、オレイン酸2量体/
エチレンジアミン/ステアリン酸(1:2:2のモル
比)のような2量体酸とジアミンと脂肪酸の反応生成物
テトラアミド等)、スルホンアミド(例えば、パラトル
エンスルホンアミド、エチルベンゼンスルホンアミド、
ブチルベンゼンスルホンアミド等)、シリコーン類(例
えば、シリコーンSH6018(東レシリコーン)、シ
リコーンKR215,216,220(信越シリコー
ン)等)、クマロン類(例えば、エスクロンG−90
(新日鐵化学)等)、コレステロール脂肪酸エステル
(例えば、ステアリン酸コレステロール、パルミチン酸
コレステロール、ミリスチン酸コレステロール、ベヘン
酸コレステロール、ラウリン酸コレステロール、メリシ
ン酸コレステロール等)、糖類脂肪酸エステル(ステア
リン酸サッカロース、パルミチン酸サッカロース、ベヘ
ン酸サッカロース、ラウリン酸サッカロース、メリシン
酸サッカロース、ステアリン酸ラクトース、パルミチン
酸ラクトース、ミリスチン酸ラクトース、ベヘン酸ラク
トース、ラウリン酸ラクトース、メリシン酸ラクトース
等)が挙げられる。
【0032】固体インクジェット記録液の固体−液体相
変化における相変化温度は、60℃以上であることが好
ましく、80〜150℃であることがより好ましい。
【0033】上記のような固体インクジェット記録液に
おいて、加熱した溶融状態の溶媒に本発明のキレート染
料の錯体をそのまま溶解させて用いることができ、また
樹脂状分散剤や結合剤を併用して分散または溶解させて
用いることもできる。
【0034】このような固体インクジェット記録液の具
体的調製法については、特開平5−186723号、同
7−70490号等に記載の方法を参照することができ
る。
【0035】上記したような水系、油系、固体の各イン
クジェット記録液は、その飛翔時の粘度として40cp
s以下が好ましく、30cps以下であることがより好
ましい。
【0036】本発明のインクジェット記録液は、その飛
翔時の表面張力として20dyn/cm以上が好まし
く、40〜60dyn/cmであることがより好まし
い。
【0037】本発明のインクジェット記録液において、
前記キレート染料の錯体形成前の化合物は、全インクジ
ェット記録液量の0.1〜25重量%の範囲で使用され
ることが好ましく、0.5〜10重量%の範囲であるこ
とがより好ましい。
【0038】本発明のインクジェット記録液において
は、吐出安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ
適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上
の目的に応じて、粘度調製剤、表面張力調製剤、比抵抗
調製剤、皮膜形成剤、分散剤、界面活性剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を添
加することもできる。
【0039】本発明のインクジェット記録液は、その使
用する記録方式に関して特に制約はなく、コンティニュ
アス方式及びオンデマンド方式のインクジェットプリン
タ用のインクジェット記録液として好ましく使用するこ
とができる。オンデマンド型方式としては、電気−機械
変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキ
ャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモー
ド型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式
(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット
型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリット
ジェット型等)、放電方式(例えば、スパークジェット
型等)などを具体的な例として挙げることができる。
【0040】
【実施例】実施例により本発明を更に具体的に説明する
が、本発明はこの実施例における形態に限定されるもの
ではない。
【0041】実施例1 表1に記載の組成を有する各インク組成物を作成し、イ
ンクジェットプリンタMJ−5000C(セイコーエプ
ソン株式会社製、電気−機械変換方式)によって、普通
紙に記録、画像サンプルを得た。このサンプルを用い
て、下記のように定義した耐水性、耐光性評価を行った
結果を表1に示す。
【0042】試料No1−1〜1−3は、表中のキレー
ト染料を溶媒、イオン交換水、活性剤の混合溶液に溶解
後、金属イオンをあとから添加した。No1−4〜1−
7は、キレート染料、金属イオンをイオン交換水中5分
間、加熱還流し、放冷後、他の成分を加えた。
【0043】No1−8〜1−14は、キレート染料、
金属イオンをイオン交換水中5分間、加熱還流し、放冷
後、逆浸透膜にて脱塩処理後、容量をイオン交換水で調
製し、他の成分を加えた。
【0044】耐水性:反射濃度約1.0のサンプルを、
イオン交換水に5分間浸せきした。取り出したサンプル
の濃度変化をもとに評価した。
【0045】 ○:ほとんど変化なし △:濃度低下あり ×:濃度低下大。
【0046】耐光性:反射濃度1.0のサンプルを、X
eフェードメーター(70000Lx、50時間)にい
れ、濃度変化を評価。
【0047】 ○:ほとんど変化なし △:濃度低下あり ×:濃度低下大。
【0048】表中の比較化合物は、CIリアクティブレ
ッド23を脱塩精製したものを用いた。
【0049】尚、表1において、キレート染料濃度は、
インクジェット記録液を1000倍希釈した際の吸光度
が1になるように調整した。また、活性剤はインクジェ
ット記録液全量の1重量%添加した。
【0050】表中の溶剤についての略号の説明を以下に
記す。GLY.グリセリンDEG.ジエチレングリコー
ルTEGB.トリエチレングリコールモノブチルエーテ
ルIPA.イソプロパノールPyr.2−ピロリジノン
TMP.トリメチロールプロパンPED.1,5−ペン
タンジオールTDE.2,2′−チオジエタノールま
た、活性剤SA−3は、オルフィンE1010(日信化
学工業(株))を表し、SA−1、2の構造を下記に記
す。
【0051】
【化5】
【0052】
【表1】
【0053】表1の結果から明らかなように、本発明の
インクジェット記録液を用いインクジェットプリンター
にてプリントした試料は、比較のインクジェット記録液
を使用した場合に比較して、耐水性良好であり、かつ耐
光性が良好であることが分かる。また、本発明のインク
ジェット記録液は目詰まりを起こすことなく安定したプ
リントが可能であった。
【0054】
【発明の効果】本発明によるインクジェット記録液は耐
水性が良好で目詰まりなく安定な吐出性能を有するとと
もに、耐光性においても優れた効果を有す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つのスルフォン酸基と、総
    炭素数10以上のバラスト基を有するキレート染料の錯
    体を含有することを特徴とするインクジェット記録液。
JP6084997A 1997-03-14 1997-03-14 インクジェット記録液 Pending JPH10251572A (ja)

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