JPH10251399A - トリアジン環含有ポリオールの製造方法 - Google Patents
トリアジン環含有ポリオールの製造方法Info
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- JPH10251399A JPH10251399A JP9054488A JP5448897A JPH10251399A JP H10251399 A JPH10251399 A JP H10251399A JP 9054488 A JP9054488 A JP 9054488A JP 5448897 A JP5448897 A JP 5448897A JP H10251399 A JPH10251399 A JP H10251399A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来よりも簡単な工程により耐熱性、難燃性
に優れたポリウレタンを形成するメラミンポリオール等
のトリアジン環を含むポリオールを合成する方法を提供
すること。 【解決手段】 トリアジン環に結合する第1級もしくは
第2級アミノ基の少なくとも一方を1以上有するトリア
ジン環含有化合物と、2以上の水酸基を有し、かつ融点
が付加反応温度以下である化合物と混合して原料混合物
とし、前記原料混合物に加熱下にてアルキレンオキサイ
ドを反応させてトリアジン環含有ポリオールを合成する
ことを特徴とする。
に優れたポリウレタンを形成するメラミンポリオール等
のトリアジン環を含むポリオールを合成する方法を提供
すること。 【解決手段】 トリアジン環に結合する第1級もしくは
第2級アミノ基の少なくとも一方を1以上有するトリア
ジン環含有化合物と、2以上の水酸基を有し、かつ融点
が付加反応温度以下である化合物と混合して原料混合物
とし、前記原料混合物に加熱下にてアルキレンオキサイ
ドを反応させてトリアジン環含有ポリオールを合成する
ことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタンの原
料等として使用可能な多官能性のヒドロキシ化合物、即
ちポリオール、特に耐熱性、難燃性に優れたポリウレタ
ン重合体、特に硬質ポリウレタンフォームの原料として
有用なポリオールの製造方法に関するものである。
料等として使用可能な多官能性のヒドロキシ化合物、即
ちポリオール、特に耐熱性、難燃性に優れたポリウレタ
ン重合体、特に硬質ポリウレタンフォームの原料として
有用なポリオールの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】硬質ポリウレタンフォームはポリオール
とポリイソシアネート、並びに発泡剤を必須成分として
使用し、反応させて得られる発泡体であり、主として断
熱材として使用されるものである。ポリオールとして
は、分子中に水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基を
有する多官能化合物にエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド等のアルキレンオキサイドを開環付加させて
得られるポリエーテルポリオールないしは、カルボキシ
ル基を有する多官能化合物に上記のアルキレンオキサイ
ドを開環付加させて得られるポリエステルポリオールが
一般的に使用される。このような硬質ポリウレタンフォ
ームの重要な要求特性として耐熱性、難燃性が挙げられ
る。
とポリイソシアネート、並びに発泡剤を必須成分として
使用し、反応させて得られる発泡体であり、主として断
熱材として使用されるものである。ポリオールとして
は、分子中に水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基を
有する多官能化合物にエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド等のアルキレンオキサイドを開環付加させて
得られるポリエーテルポリオールないしは、カルボキシ
ル基を有する多官能化合物に上記のアルキレンオキサイ
ドを開環付加させて得られるポリエステルポリオールが
一般的に使用される。このような硬質ポリウレタンフォ
ームの重要な要求特性として耐熱性、難燃性が挙げられ
る。
【0003】難燃性の高い硬質ポリウレタンフォームを
製造するためには、架橋密度を高くするとともに耐熱性
の高い化学構造を分子中に導入することが有効である。
このような目的を達成するために使用されるポリオール
は官能基数が高く、付加重合したアルキレンオキサイド
の量が少ないことが好ましい。
製造するためには、架橋密度を高くするとともに耐熱性
の高い化学構造を分子中に導入することが有効である。
このような目的を達成するために使用されるポリオール
は官能基数が高く、付加重合したアルキレンオキサイド
の量が少ないことが好ましい。
【0004】このような耐熱性、難燃性の高い化学構造
を含み、官能基数が高いポリオールとして、メラミンに
プロピレンオキサイドを付加したメラミンポリオールが
報告されている。メラミンはトリアジン環を有する代表
的な化合物であり、上述のトリアジン環を有するポリオ
ールは、そのトリアジン環に基づく凝集力により高い耐
熱性を発揮する。
を含み、官能基数が高いポリオールとして、メラミンに
プロピレンオキサイドを付加したメラミンポリオールが
報告されている。メラミンはトリアジン環を有する代表
的な化合物であり、上述のトリアジン環を有するポリオ
ールは、そのトリアジン環に基づく凝集力により高い耐
熱性を発揮する。
【0005】ところが、メラミン等のトリアジン環含有
化合物はトリアジン環の凝集力により融点が高く、かつ
溶剤に極めて溶けにくく、一般的なポリオール合成手段
ではメラミンにアルキレンオキサイドを付加することは
困難である。
化合物はトリアジン環の凝集力により融点が高く、かつ
溶剤に極めて溶けにくく、一般的なポリオール合成手段
ではメラミンにアルキレンオキサイドを付加することは
困難である。
【0006】メラミンにプロピレンオキサイドを付加す
る技術としては、以下の技術が開示されている。 キシレン等の溶媒中にメラミンを懸濁させ、触媒存在
下にて懸濁したメラミンにアルキレンオキサイドの付加
を行いメラミンポリオールを合成する方法(特公昭42
−15639号公報)。 付加させるアルキレンオキサイドの45〜100重量
%をメラミンに予備的に添加し、塩基性触媒の存在下に
スラリー状態で付加反応を行い、次いで残りのアルキレ
ンオキサイドを加えて付加させる方法(特開平4−19
8216号公報)。 メラミンをホルムアルデヒドと反応させてメチロール
メラミンとし、このメチロールメラミンをポリエーテル
ポリオール中に懸濁させ、ジメチルアミノエタノールを
触媒とし、アルキレンオキサイドを付加させる方法
(M.Ionescu,et al.,35th An
nual Polyurethane Technic
al/Marketing Conference,O
ct.9−12,p506,1994)。
る技術としては、以下の技術が開示されている。 キシレン等の溶媒中にメラミンを懸濁させ、触媒存在
下にて懸濁したメラミンにアルキレンオキサイドの付加
を行いメラミンポリオールを合成する方法(特公昭42
−15639号公報)。 付加させるアルキレンオキサイドの45〜100重量
%をメラミンに予備的に添加し、塩基性触媒の存在下に
スラリー状態で付加反応を行い、次いで残りのアルキレ
ンオキサイドを加えて付加させる方法(特開平4−19
8216号公報)。 メラミンをホルムアルデヒドと反応させてメチロール
メラミンとし、このメチロールメラミンをポリエーテル
ポリオール中に懸濁させ、ジメチルアミノエタノールを
触媒とし、アルキレンオキサイドを付加させる方法
(M.Ionescu,et al.,35th An
nual Polyurethane Technic
al/Marketing Conference,O
ct.9−12,p506,1994)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法
によれば最終的にポリオールより溶剤を回収、除去する
必要が有り、工程が多くなって生産効率が悪いという問
題がある。
によれば最終的にポリオールより溶剤を回収、除去する
必要が有り、工程が多くなって生産効率が悪いという問
題がある。
【0008】に開示された技術によれば、塩基性触媒
が使用されると共に、初期の段階で多量のアルキレンオ
キサイドが添加されるために、反応熱が大量に発生し、
付加反応を制御することが困難な場合が発生するという
課題がある。
が使用されると共に、初期の段階で多量のアルキレンオ
キサイドが添加されるために、反応熱が大量に発生し、
付加反応を制御することが困難な場合が発生するという
課題がある。
【0009】また、の文献に記載の技術によれば一旦
ホルムアルデヒドを反応させてヘキサメチロールメラミ
ンとする工程が必要であるという課題と共に、ヘキサメ
チロールメラミンは高温において分解し、樹脂化する性
質を有するために通常の付加反応の温度より低い温度で
アルキレンオキサイドの付加を行う必要が有り、反応速
度が遅いという課題も有する。
ホルムアルデヒドを反応させてヘキサメチロールメラミ
ンとする工程が必要であるという課題と共に、ヘキサメ
チロールメラミンは高温において分解し、樹脂化する性
質を有するために通常の付加反応の温度より低い温度で
アルキレンオキサイドの付加を行う必要が有り、反応速
度が遅いという課題も有する。
【0010】本発明の目的は、従来よりも簡単な工程に
より耐熱性、難燃性に優れたポリウレタンフォームを含
むポリウレタンを形成するメラミンポリオール等のトリ
アジン環を含むポリオールを合成する方法を提供するこ
とにある。
より耐熱性、難燃性に優れたポリウレタンフォームを含
むポリウレタンを形成するメラミンポリオール等のトリ
アジン環を含むポリオールを合成する方法を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱下にてト
リアジン環含有化合物にアルキレンオキサイドを付加反
応させて分子骨格にトリアジン環を有するポリオールと
するトリアジン環含有ポリオールの製造方法であって、
トリアジン環に結合する第1級もしくは第2級アミノ基
の少なくとも一方を1以上有するトリアジン環含有化合
物と、2以上の水酸基を有し、かつ融点が付加反応温度
以下であるポリオール化合物と混合して原料混合物と
し、前記原料混合物にアルキレンオキサイドを反応させ
ることを特徴とする。
リアジン環含有化合物にアルキレンオキサイドを付加反
応させて分子骨格にトリアジン環を有するポリオールと
するトリアジン環含有ポリオールの製造方法であって、
トリアジン環に結合する第1級もしくは第2級アミノ基
の少なくとも一方を1以上有するトリアジン環含有化合
物と、2以上の水酸基を有し、かつ融点が付加反応温度
以下であるポリオール化合物と混合して原料混合物と
し、前記原料混合物にアルキレンオキサイドを反応させ
ることを特徴とする。
【0012】上記の方法により、溶剤を使用することな
く、またメチロール化工程を設けることなく、制御が容
易な反応条件でアルキレンオキサイドの付加反応を行っ
てトリアジン骨格を有するポリオールを製造することが
できる。アルキレンオキサイドの付加反応に際してはト
リアジン環に結合する第1級もしくは第2級アミノ基の
少なくとも一方を1以上有するトリアジン環含有化合物
はその少なくとも一部がポリオールに溶解している必要
が有り、そのためにポリオールは付加反応温度において
液体でなければならない。
く、またメチロール化工程を設けることなく、制御が容
易な反応条件でアルキレンオキサイドの付加反応を行っ
てトリアジン骨格を有するポリオールを製造することが
できる。アルキレンオキサイドの付加反応に際してはト
リアジン環に結合する第1級もしくは第2級アミノ基の
少なくとも一方を1以上有するトリアジン環含有化合物
はその少なくとも一部がポリオールに溶解している必要
が有り、そのためにポリオールは付加反応温度において
液体でなければならない。
【0013】本発明におけるアルキレンオキサイドの付
加反応温度は120℃〜200℃、好ましくは140〜
180℃である。120℃以下では反応速度が遅くなり
実用的でなく、200℃以上ではポリオールの着色が著
しくなる。140〜180℃では実用的な合成時間にて
安定した特性を有するポリオールを得ることができる。
加反応温度は120℃〜200℃、好ましくは140〜
180℃である。120℃以下では反応速度が遅くなり
実用的でなく、200℃以上ではポリオールの着色が著
しくなる。140〜180℃では実用的な合成時間にて
安定した特性を有するポリオールを得ることができる。
【0014】前記トリアジン環含有化合物はメラミン、
ベンゾグアナミン、アセトグアナミンより選択される1
以上の化合物であることが好ましい。いずれの化合物も
第1級アミノ基を有し、多官能のポリオールを生成す
る。
ベンゾグアナミン、アセトグアナミンより選択される1
以上の化合物であることが好ましい。いずれの化合物も
第1級アミノ基を有し、多官能のポリオールを生成す
る。
【0015】請求項1又は2に記載のトリアジン環含有
ポリオールの製造方法は、前記付加反応が無触媒で行わ
れるものであることが好ましい。本発明の製造方法によ
れば、無触媒にてアルキレンオキサイドの付加反応を行
うことが可能であり、その結果、触媒の除去工程が不要
であり、簡略化された工程によりトリアジン環含有ポリ
オールを製造することが可能である。また、塩基性触媒
を使用しないことにより、原料として使用するポリオー
ル化合物の水酸基に対するアルキレンオキサイドの付加
による高分子量化、並びに、それに伴うポリウレタン重
合体への悪影響を回避することができる。
ポリオールの製造方法は、前記付加反応が無触媒で行わ
れるものであることが好ましい。本発明の製造方法によ
れば、無触媒にてアルキレンオキサイドの付加反応を行
うことが可能であり、その結果、触媒の除去工程が不要
であり、簡略化された工程によりトリアジン環含有ポリ
オールを製造することが可能である。また、塩基性触媒
を使用しないことにより、原料として使用するポリオー
ル化合物の水酸基に対するアルキレンオキサイドの付加
による高分子量化、並びに、それに伴うポリウレタン重
合体への悪影響を回避することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明において原料として使用す
る2以上の水酸基を有し、かつ融点が付加反応温度以下
であるポリオール化合物としては、一般にポリウレタン
の技術分野において使用されるポリオール化合物が使用
可能であり、エーテル系、エステル系等に分類され、用
途により適宜選択される。これ以外に、これらをベース
とした共重合体、例えばポリオキシテトラメチレングリ
コール(PTMG)とε−カプロラクトンのブロック共
重合体等も使用できる。これらの共重合体は、例えばP
TMGにε−カプロラクトンを開環共重合させる方法、
ポリエステルポリオールにテトラヒドロフランやエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイドを開環共重合させ
る方法等により合成することができる。
る2以上の水酸基を有し、かつ融点が付加反応温度以下
であるポリオール化合物としては、一般にポリウレタン
の技術分野において使用されるポリオール化合物が使用
可能であり、エーテル系、エステル系等に分類され、用
途により適宜選択される。これ以外に、これらをベース
とした共重合体、例えばポリオキシテトラメチレングリ
コール(PTMG)とε−カプロラクトンのブロック共
重合体等も使用できる。これらの共重合体は、例えばP
TMGにε−カプロラクトンを開環共重合させる方法、
ポリエステルポリオールにテトラヒドロフランやエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイドを開環共重合させ
る方法等により合成することができる。
【0017】ポリエーテルポリオール ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、グルコース、ソルビト
ール、シュークロース等の多価アルコールの1種又は2
種以上にプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、
ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等の1種又は
2種以上を付加して得られるポリオール類、および、前
記多価アルコールにテトラヒドロフランを開環重合によ
り付加して得られるポリオキシテトラメチレンポリオー
ル類が例示できる。
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、グルコース、ソルビト
ール、シュークロース等の多価アルコールの1種又は2
種以上にプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、
ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等の1種又は
2種以上を付加して得られるポリオール類、および、前
記多価アルコールにテトラヒドロフランを開環重合によ
り付加して得られるポリオキシテトラメチレンポリオー
ル類が例示できる。
【0018】ポリエステルポリオール ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタン
ジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトールあるいはその他の低分子量多価アルコール
の1種又は2種以上とグルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸あるいはその他の
低分子ジカルボン酸やオリゴマー酸の1種又は2種以上
との縮合重合体、プロピオラクトン、カプロラクトン、
バレロラクトン等の開環エステル類の開環重合体等のポ
リオール類が例示できる。
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタン
ジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトールあるいはその他の低分子量多価アルコール
の1種又は2種以上とグルタル酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸あるいはその他の
低分子ジカルボン酸やオリゴマー酸の1種又は2種以上
との縮合重合体、プロピオラクトン、カプロラクトン、
バレロラクトン等の開環エステル類の開環重合体等のポ
リオール類が例示できる。
【0019】上記のポリオールは要求される特性に応じ
て1種以上を選択し、混合して使用することも可能であ
る。また、上記のポリオール化合物の中でも、特にプロ
ピレンオキサイド、エチレンオキサイドを使用したエー
テル系のポリオールの使用が好ましい。
て1種以上を選択し、混合して使用することも可能であ
る。また、上記のポリオール化合物の中でも、特にプロ
ピレンオキサイド、エチレンオキサイドを使用したエー
テル系のポリオールの使用が好ましい。
【0020】本発明においては上記のポリオールの他に
低分子量の多価アルコールも使用可能であり、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、トリメチロールプロパン等に代表される低分子
グリコールやトリエタノールアミン、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(THEI
C)等の3官能以上の化合物も使用可能である。
低分子量の多価アルコールも使用可能であり、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、トリメチロールプロパン等に代表される低分子
グリコールやトリエタノールアミン、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(THEI
C)等の3官能以上の化合物も使用可能である。
【0021】また、本発明によって合成したトリアジン
環含有ポリオールを原料ポリオール化合物として使用す
ることも可能であり、かかる方法によって得られるトリ
アジン環含有ポリオールはポリオールはトリアジン環の
含有量が高くなり、かかるポリオールを使用したポリウ
レタンはさらに高い耐熱性、難燃性を示すものとなり、
好ましい。
環含有ポリオールを原料ポリオール化合物として使用す
ることも可能であり、かかる方法によって得られるトリ
アジン環含有ポリオールはポリオールはトリアジン環の
含有量が高くなり、かかるポリオールを使用したポリウ
レタンはさらに高い耐熱性、難燃性を示すものとなり、
好ましい。
【0022】本発明においてトリアジン環含有化合物に
付加するアルキレンオキサイドとしては、プロピレンオ
キサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイドが
代表的なものとして例示することができ、これらの1種
以上を使用することが好ましい。
付加するアルキレンオキサイドとしては、プロピレンオ
キサイド、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイドが
代表的なものとして例示することができ、これらの1種
以上を使用することが好ましい。
【0023】トリアジン環含有化合物は、粉末状で使用
することが好ましく、粒子径が小さい粉末を使用するほ
ど反応率を高くすることができ、好適であるが、50μ
m以下の粒子径を有する粒子を含むものであれば実用的
な反応率が得られ、特に好ましい。
することが好ましく、粒子径が小さい粉末を使用するほ
ど反応率を高くすることができ、好適であるが、50μ
m以下の粒子径を有する粒子を含むものであれば実用的
な反応率が得られ、特に好ましい。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。温度計、
窒素ガス導入管、圧力計、攪拌機、アルキレンオキサイ
ド供給装置を備えた耐圧反応容器に所定重量の原料を投
入し、加熱して反応させ、ポリオールを合成した。トリ
アジン環含有化合物としてメラミン、アセトグアナミ
ン、ベンゾグアナミンを使用し、アルキレンオキサイド
としてはプロピレンオキサイドを使用し、原料ポリオー
ル化合物としてポリオキシエチレングリコール(PEG
−400)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG
−400)、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレート(THEIC)、並びに実施例3において得ら
れたメラミン系ポリオールを使用した。なお、プロピレ
ンオキサイドは供給装置より滴下することにより反応系
に供給した。反応時の系の圧力は約500kPa(5k
gf/cm2 )であった。
窒素ガス導入管、圧力計、攪拌機、アルキレンオキサイ
ド供給装置を備えた耐圧反応容器に所定重量の原料を投
入し、加熱して反応させ、ポリオールを合成した。トリ
アジン環含有化合物としてメラミン、アセトグアナミ
ン、ベンゾグアナミンを使用し、アルキレンオキサイド
としてはプロピレンオキサイドを使用し、原料ポリオー
ル化合物としてポリオキシエチレングリコール(PEG
−400)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG
−400)、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレート(THEIC)、並びに実施例3において得ら
れたメラミン系ポリオールを使用した。なお、プロピレ
ンオキサイドは供給装置より滴下することにより反応系
に供給した。反応時の系の圧力は約500kPa(5k
gf/cm2 )であった。
【0025】使用したトリアジン環含有化合物の粒子径
を実測したところ、それぞれのトリアジン環含有化合物
は以下の粒子径の範囲に分布のピークを有し、併せて凝
集物と推定されるより大きい粒子径の粒子も観測され
た。大きい粒子は反応後に濾過などにより除去される。 メラミン:5〜50μm アセトグアナミン:5〜10μm ベンゾグアナミン:5〜10μm なお、粒子径の測定は、レーザー回折式粒度分布測定装
置SALD−2000A(島津製作所製)により行っ
た。
を実測したところ、それぞれのトリアジン環含有化合物
は以下の粒子径の範囲に分布のピークを有し、併せて凝
集物と推定されるより大きい粒子径の粒子も観測され
た。大きい粒子は反応後に濾過などにより除去される。 メラミン:5〜50μm アセトグアナミン:5〜10μm ベンゾグアナミン:5〜10μm なお、粒子径の測定は、レーザー回折式粒度分布測定装
置SALD−2000A(島津製作所製)により行っ
た。
【0026】原料であるポリオール化合物はトリアジン
環含有化合物に対して重量にて50%以上を使用するこ
とが好ましい。トリアジン環含有化合物は粉末であり、
ポリオール化合物の添加量が少ないと攪拌に困難をきた
す。ポリオール化合物の使用量は50重量%以上であれ
ば特に限定されるものではないが、多すぎると製造した
ポリオール中のトリアジン環の存在比率が低下し、かか
るポリオールより得られるポリウレタンの耐熱性、難燃
性を高くすることができなくなる。
環含有化合物に対して重量にて50%以上を使用するこ
とが好ましい。トリアジン環含有化合物は粉末であり、
ポリオール化合物の添加量が少ないと攪拌に困難をきた
す。ポリオール化合物の使用量は50重量%以上であれ
ば特に限定されるものではないが、多すぎると製造した
ポリオール中のトリアジン環の存在比率が低下し、かか
るポリオールより得られるポリウレタンの耐熱性、難燃
性を高くすることができなくなる。
【0027】実験した原料組成は表1の上段に、また反
応温度、並びに得られたポリオールのトリアジン環含有
化合物濃度、粘度及び水酸基価(OHV)を表1の下段
に、それぞれまとめて示した。トリアジン環含有化合物
濃度はトリアジン環含有化合物の反応率より計算により
求めた。
応温度、並びに得られたポリオールのトリアジン環含有
化合物濃度、粘度及び水酸基価(OHV)を表1の下段
に、それぞれまとめて示した。トリアジン環含有化合物
濃度はトリアジン環含有化合物の反応率より計算により
求めた。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、通常のポ
リエーテルポリオールと同じ装置、操作法によりトリア
ジン環含有ポリオールが合成可能であり、溶剤回収工
程、メラミン等を一旦メチロール化する工程等の別の工
程・操作が不要である。しかも、本発明のトリアジン環
含有ポリオールの製造方法は、塩基性触媒を使用しなく
てもアルキレンオキサイドの付加反応が行えるため、急
激な発熱が起こらず、反応の制御が容易であると共に、
反応後の中和処理、触媒の塩の除去等が不要であるとい
う利点をも有する。
リエーテルポリオールと同じ装置、操作法によりトリア
ジン環含有ポリオールが合成可能であり、溶剤回収工
程、メラミン等を一旦メチロール化する工程等の別の工
程・操作が不要である。しかも、本発明のトリアジン環
含有ポリオールの製造方法は、塩基性触媒を使用しなく
てもアルキレンオキサイドの付加反応が行えるため、急
激な発熱が起こらず、反応の制御が容易であると共に、
反応後の中和処理、触媒の塩の除去等が不要であるとい
う利点をも有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小城 暁 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 加熱下にてトリアジン環含有化合物にア
ルキレンオキサイドを付加反応させて分子骨格にトリア
ジン環を有するポリオールとするトリアジン環含有ポリ
オールの製造方法であって、 トリアジン環に結合する第1級もしくは第2級アミノ基
の少なくとも一方を1以上有するトリアジン環含有化合
物と、2以上の水酸基を有し、かつ融点が付加反応温度
以下であるポリオール化合物と混合して原料混合物と
し、前記原料混合物にアルキレンオキサイドを反応させ
るトリアジン環含有ポリオールの製造方法。 - 【請求項2】 前記トリアジン環含有化合物がメラミ
ン、ベンゾグアナミン、アセトグアナミンより選択され
る1以上の化合物である請求項1に記載のトリアジン環
含有ポリオールの製造方法。 - 【請求項3】 前記付加反応は無触媒で行われるもので
ある請求項1又は2に記載のトリアジン環含有ポリオー
ルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9054488A JPH10251399A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | トリアジン環含有ポリオールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9054488A JPH10251399A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | トリアジン環含有ポリオールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10251399A true JPH10251399A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=12972040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP9054488A Withdrawn JPH10251399A (ja) | 1997-03-10 | 1997-03-10 | トリアジン環含有ポリオールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10251399A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20130096718A (ko) * | 2010-08-05 | 2013-08-30 | 바스프 에스이 | 아미노트리아진 알콕실레이트의 제조방법 |
JP2021130750A (ja) * | 2020-02-18 | 2021-09-09 | 日油株式会社 | 密着性向上樹脂用添加剤および樹脂組成物 |
CN114395120A (zh) * | 2021-12-22 | 2022-04-26 | 山东一诺威新材料有限公司 | 阻燃耐高温聚醚多元醇的制备方法 |
CN115044031A (zh) * | 2022-06-10 | 2022-09-13 | 浙江恒丰新材料有限公司 | 一种生物质基阻燃聚醚多元醇的合成方法 |
-
1997
- 1997-03-10 JP JP9054488A patent/JPH10251399A/ja not_active Withdrawn
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CN114395120B (zh) * | 2021-12-22 | 2023-11-10 | 山东一诺威新材料有限公司 | 阻燃耐高温聚醚多元醇的制备方法 |
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