JPH10251356A - 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

光硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Info

Publication number
JPH10251356A
JPH10251356A JP8210897A JP8210897A JPH10251356A JP H10251356 A JPH10251356 A JP H10251356A JP 8210897 A JP8210897 A JP 8210897A JP 8210897 A JP8210897 A JP 8210897A JP H10251356 A JPH10251356 A JP H10251356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
composition
weight
cured product
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8210897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3618951B2 (ja
Inventor
Hiroshige Okinoshima
弘茂 沖之島
Tsutomu Kashiwagi
努 柏木
Shinsuke Yamaguchi
伸介 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP08210897A priority Critical patent/JP3618951B2/ja
Publication of JPH10251356A publication Critical patent/JPH10251356A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3618951B2 publication Critical patent/JP3618951B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】光硬化性に優れるオルガノポリシロキサン組成
物であって、接着性に優れる硬化物が得られる該組成物
の提供。 【解決手段】(イ)一般式(I): 【化1】 (式中、R1は二価炭化水素基、R2は一価炭化水素基、X
は独立に水酸基または加水分解性基、Lは0〜4の整
数、mは20〜10,000の整数、aおよびbはそれぞれ0、1
または2である)で示されるオルガノポリシロキサン
と、グリシジルメタクリレートのようなアクリル酸誘導
体との反応生成物、(ロ)2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェ
ニルプロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-
ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、2,4,6-トリメチ
ルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス
アシルフォスフィンオキサイド、およびビス-(2,6-ジメ
トキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルフォスフ
ィンオキサイドからなる群から選ばれる少なくとも1種
の化合物、ならびに(ハ)(メタ)アクリロキシプロピル
アルコキシシランおよび/またはその部分解水分解縮合
物からなる光硬化性オルガノポリシロキサン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属す技術分野】本発明は、光硬化性オルガノポ
リシロキサン組成物に関し、特に光硬化性に優れる組成
物であって、接着性に優れる硬化物が得られる該組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紫外線照射により硬化する光硬化
性オルガノポリシロキサン組成物が、例えば特公昭57-3
4849号公報により知られている。該組成物は、空気中の
酸素による硬化阻害が少なく、得られる硬化物は耐熱
性、電気特性などに優れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、該組成物を硬
化させるには、一般に高エネルギー量の紫外線が必要と
なる。例えば、厚さが1mm程度の硬化物を得るには、出
力80W/cm2の高圧水銀灯で8〜10秒間の紫外線照射が必
要である。さらに、得られる硬化物は、シリコン、ガラ
スなどの基材に対する接着力が低いという欠点も有す
る。したがって、該組成物の用途も、接着力をあまり必
要としない箇所に限られていた。そこで、本発明の課題
は、光硬化性に優れるオルガノポリシロキサン組成物で
あって、接着性に優れる硬化物が得られる該組成物を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を鋭意検討した結果、以下に示す組成物により解決で
きることを見出した。本発明は、(イ)一般式(I):
【0005】
【化3】 (式中、R1は二価の炭化水素基であり、R2は一価の炭化
水素基であり、Xは独立に水酸基または加水分解性基を
表わし、Lは0〜4の整数、mは20〜10,000の整数であ
り、aおよびbは、それぞれ、0、1または2である)
で示されるオルガノポリシロキサンと、一般式(II):
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R3は水素原子または炭素原子数1
〜4のアルキル基を表わし、nは1〜10の整数である)
で示されるアクリル酸誘導体との反応生成物、(ロ)2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,4,6−
トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイ
ド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、およびビス−
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルフォスフィンオキサイドからなる群から
選ばれる少なくとも1種の化合物、ならびに(ハ)(メ
タ)アクリロキシプロピルアルコキシシランおよび/ま
たはその部分解水分解縮合物からなる光硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光硬化性オルガノ
ポリシロキサン組成物を詳述する。成分(イ) 本発明の組成物の主成分である成分(イ)は、前記のと
おり、一般式(I)で示されるオルガノポリシロキサン
と、一般式(II)で示されるアクリル酸誘導体との反応生
成物である。一般式(I)において、R1で示される二価炭
化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、テトラメチレン基、メチルエチレン基、ヘキサメ
チレン基などの炭素原子数1〜6、特に炭素原子数2〜
4のアルキレン基;フェニレン基、トリレン基、ナフチ
レン基などの炭素原子数6〜10のアリーレン基やこれら
の基を組み合わせたアルキレンアリーレン基などが挙げ
られ、これらの中ではエチレン基、プロピレン基および
フェニレン基が好ましい。
【0009】また、R2で示される一価炭化水素基として
はメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
ブチル基、tert-ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基、オクチル基などの炭素原子数1〜10のアルキル
基;ビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基な
どの炭素原子数2〜6のアルケニル基;フェニル基、ト
リル基、キシリル基などの炭素原子数6〜10のアリール
基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;
あるいはこれらの基の水素原子が部分的に塩素、臭素な
どのハロゲン原子、シアノ基などで置換された基(例え
ばクロロメチル基、トリフルオロプロピル基およびジブ
ロモフェニル基)が例示される。これらの中では、脂肪
族不飽和結合を含有しないものが好ましく、特にメチル
基、フェニル基およびトリフルオロプロピル基が好まし
い。
【0010】また、Xで示される加水分解性基として、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基などのアルコ
キシ基;N-メチルアミノ基、N-エチルアミノ基、N-プロ
ピルアミノ基、N-ブチルアミノ基、N,N-ジメチルアミノ
基、N,N-ジエチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基な
どのアミノ基;N,N-ジメチルアミノオキシ基、N,N-ジエ
チルアミノオキシ基などのアミノオキシ基;N-メチルア
セトアミド基、N-エチルアセトアミド基、N-メチルベン
ズアミド基などのアミド基;ジメチルケトオキシム基、
メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム
基、シクロペンタノキシム基、シクロヘキサノキシム基
などのイミノキシ基;アセトキシ基、プロピオノキシ
基、ブチロキシ基、ベンゾイルオキシ基などのアシロキ
シ基;イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ
基、1-エチル-2-メチルビニルオキシ基などのアルケニ
ルオキシ基を挙げることができる。これらの中では、ア
ルコキシ基が好ましく、特に好ましくはメトキシ基およ
びエトキシ基である。
【0011】mの値は、20〜10,000の整数であり、好ま
しくは50〜5,000の整数、より好ましくは100〜1,000の
整数である。mが20未満であると、硬化物が機械的強度
に劣ったものとなり、逆に10,000を超えると硬化性に劣
ったものとなり、また、取り扱いが困難で作業性に劣っ
たものとなる。したがって、一般式(I)のオルガノポリ
シロキサンの25℃における粘度は、通常、50〜300,000c
Stであり、好ましくは100〜100,000cStである。
【0012】一般式(I)のオルガノポリシロキサンとし
ては、例えば下記に示すような化合物が挙げられる。
【0013】
【化5】
【0014】(ここで、mは前記と同じであり、xおよ
びyはx≧0、y≧1かつx+y=mを満たす整数であ
る)。一般式(I)のオルガノポリシロキサンは、従来知
られているいくつかの方法、例えば下記式:
【0015】
【化6】 (式中、R2は前記と同じ意味であり、pは正の整数、好
ましくは20〜10,000の整数を表わす)で示される、分子
鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサ
ンと、下記式:
【0016】
【化7】 (式中、R1、R2、XおよびLは前記と同じ意味であり、
cは0、1または2を表わす)で示されるシラン化合物
の一種または二種以上を、触媒の存在下に加水分解縮合
する方法;または下記式:
【0017】
【化8】 (式中、R2は上記と同じ意味であり、qは3〜8の整数
を表わす)で示される環状オルガノポリシロキサンと、
下記式:
【0018】
【化9】 (式中、R1、R2およびLは上記と同じ意味である)で示
されるジシロキサンとを、アルカリ触媒の存在下で平衡
化反応させる方法が挙げられる。アルカリ触媒として
は、例えばナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の
水酸化物やアルカリ金属のシリコネートなどが挙げられ
る。
【0019】また、前記平衡化反応のアルカリ触媒を、
特公平6-18883号公報で報告された、アルカリ金属の酸
化物、水酸化物、アルコラート、アリールオキシドおよ
びシラノレートからなる群から選択される少なくとも1
種の塩基性触媒、またはこれらの塩基性触媒と環状ポリ
エーテルとの混合物に代えることもできる。
【0020】一般式(II)において、R3は水素原子または
炭素原子数1〜4のアルキル基であり、このアルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチ
ル基が例示される。一般式(II)で示されるアクリル酸誘
導体としては、例えば下記式:
【0021】
【化10】 で示されるものが挙げられ、これらの中では下記式:
【0022】
【化11】 で示されるものが好ましい。
【0023】一般式(I)のオルガノポリシロキサンと、
一般式(II)のアクリル酸誘導体とを反応させるには、そ
れらを混合し、不活性ガス、例えば窒素ガス雰囲気下
で、温度が、通常、70〜100℃、好ましくは80〜90℃で
反応させればよい。反応時間は、通常、6〜24時間でよ
い。
【0024】反応モル比は、一般式(I)のオルガノポリ
シロキサン1モルに対して、一般式(II)のアクリル酸誘
導体が、通常、2モル以上、特に好ましくは2〜4モル
である。
【0025】上記の反応を、反応式で示すと下記のとお
りである。
【化12】 〔式中、R1、R2、R3、X、a、b、L、mおよびnは上
記と同じ意味であり、Aは独立に水素原子または式(I
V):
【0026】
【化13】 で示される基を表わす。ただし、式(III)中のAのうち
の少なくとも2個は式(IV)で示される基である〕。
【0027】こうして得られる成分(イ)の25℃におけ
る粘度は、通常、70〜30,000cStであり、好ましくは100
〜20,000cStである。
【0028】成分(ロ) 成分(ロ)は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイ
ド、およびビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−
2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイ
ドからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であ
る。成分(ロ)は増感剤として働く。
【0029】成分(ロ)の配合量は、成分(イ)100重
量部に対して、通常、0.5〜10重量部でよく、好ましく
は1.0〜5.0重量部である。
【0030】成分(ハ) 成分(ハ)は、(メタ)アクリロキシプロピルトリアル
コキシシランおよび(メタ)アクリロキシプロピルアル
キルジアルコキシシランから選ばれる、一分子中にアル
コキシ基を2個または3個有する(メタ)アクリロキシ
プロピルアルコキシシランおよび/またはその加水分解
縮合物である。なお、(メタ)アクリロキシプロピルア
ルコキシシランと(メタ)アクリロキシプロピルアルコ
キシシランの加水分解縮合物とを併用するときに、両
(メタ)アクリロキシプロピルアルコキシシランは互い
に相違していてもよい。なお、この(メタ)アクリロキ
シプロピルアルコキシシランにおけるアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの
炭素原子数1〜4程度の低級アルキル基が挙げられ、ま
た、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基などの
炭素原子数1〜4程度の低級アルコキシ基が挙げられ
る。
【0031】成分(ハ)の化合物を以下に例示する。
【化14】
【0032】(ここで、rは1〜100の整数である)。
これらの中では、分子中に3個のアルコキシ基を有する
(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシランが
好ましい。
【0033】成分(ハ)の配合量は、成分(イ)100重
量部に対して、通常、0.5〜10重量部でよく、好ましく
は1.0〜5.0重量部である。
【0034】その他の成分 本発明の組成物には、必要に応じて各種添加剤を配合す
ることにより、硬化時における収縮率、得られる硬化物
の熱膨張係数、機械的強度、耐熱性、耐薬品性、難燃
性、燃膨張係数、ガス透過率などを適宜調整することが
できる。例えば、煙霧質シリカ、シリカエアロゲル、石
英粉末、ガラス繊維、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウムなどの無機質充填剤;ヒドロキ
ノン、メトキシヒドロキノンなどの重合禁止剤(ポット
ライフ延長剤)などが挙げられる。なお、本願組成物に
おいて、(ロ)成分以外の増感剤を(ロ)成分に対して
100重量%以下、特に0〜50重量%の配合比で添加して
併用することは任意とされる。
【0035】組成物の調製および硬化物の調製 本発明の組成物は、上記成分(イ)〜成分(ハ)および
必要に応じてその他の添加剤を混合することにより得ら
れる。得られた組成物は、紫外線を照射することにより
速やかに硬化して硬化物になる。紫外線を発する光源と
しては、例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハラ
イドランプ、カーボンアークランプおよびキセノンラン
プが挙げられる。紫外線の照射量は、例えば厚み2mmに
対してUV(ピーク:320〜390nm)を200〜2,400mJ/c
m2、好ましくは400〜1,600mJ/cm2である。
【0036】用途 本発明の組成物により得られる硬化物は、シリコン、シ
リコン酸化膜、ガラス、アルミニウム、カプトン、ポリ
カーボネートガラスエポキシなどの基材に対する接着性
に優れる。このため、電子部品(例えば液晶デバイス)
の封止剤、ハイブリッドICなどの高温加熱硬化が不可
能な電子部品実装回路をはじめとする各種電子部品のコ
ーティングにおいて硬化時間短縮による生産性改善など
への用途が期待される。
【0037】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具
体的に説明する。以下の実施例において粘度は25℃にお
ける値を示す。 〔実施例1〕オクタメチルシクロテトラシロキサン(150
g)と1,3−ジ−(γ−アミノプロピル)テトラメチル
ジシロキサン(2.5g)とを混合し、次いで、水酸化カリウ
ム(0.004g)およびシクロヘキシル−18−クラウン−6
(0.006g)を加え、140 〜160 ℃で5時間攪拌したとこ
ろ、平衡化粘度400cSt のジアミノポリシロキサン(即
ち、分子鎖両末端がγ−アミノプロピルジメチルシロキ
シ基で封鎖された直鎖状のジメチルポリシロキサン)を
含む溶液が得られた。次に、NH4Clの10重量%水溶液0.0
8gを加え、50℃にて2時間攪拌を行なった。攪拌終了
後、この反応溶液を、160℃、2mmHgでストリッピング
を行なうと、約2時間後に留出物がほとんど出なくなっ
た。さらに3時間ストリッピングを継続し、下記式:
【0038】
【化15】
【0039】(ここで、m’は反応液が下記粘度となる
数である)で示される、分子鎖両末端がγ−アミノプロ
ピルジメチルシロキシ基で封鎖された直鎖状のジメチル
ポリシロキサンを含む反応液を得た。該反応液の粘度は
637cStであり、揮発分は0.3重量%(150℃/3時間)で
あった。次いで、この反応液を濾過した後、反応槽に仕
込み、グリシジルメタアクリレート8.6gに対してハイド
ロキノンモノメチルエーテル0.1gを溶解したものを添加
し、90℃で10時間攪拌したところ、粘度が2100cStの透
明なオイル状化合物を得た。さらに、80℃、2mmHgでス
トリッピングして、未反応の過剰なグリシジルメタアク
リレートを除去したところ、粘度が3500cStの透明なオ
イル状化合物が得られた。このオイル状化合物をメタア
クリル基含有ポリシロキサンと称する。このメタアクリ
ル基含有ポリシロキサン100重量部に、2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン3重量
部およびアクリロキシプロピルトリメトキシシラン3重
量部を混合して、光硬化性オルガノポリシロキサン組成
物を得た。
【0040】この組成物を、深さ2mm、幅120mm、長さ1
70mm(露光面積:2cm2)の金型に流し込み、以下の紫外
線照射条件: 条件1:80W/cm2のメタルハライド水銀灯2灯を備える
コンベア炉内で2秒間照射(エネルギー量:800mJ)、
または 条件2:前記の炉内で8秒間照射(エネルギー量:2400
mJ) で、それぞれ光硬化させた。得られた硬化物の硬化物性
を、JIS K6301に従い測定した。なお、硬さはスプリン
グ式A型試験機による。その結果を表1に示す。
【0041】また、前記組成物を、シリコン、シリカ、
ガラス、アルミニウム、カプトンおよびポリカーボネー
ト製基材に2mm×4cm2で塗布した後、上記の条件1又
は条件2で硬化させた。硬化後16時間してから、硬化
物の各基材に対する接着性を以下のようにして測定し
た。その結果を表1に併せて示す。 接着性評価方法:ピンセットを用いて硬化物を引きはが
し、剥離の状態を以下の三段階に分類した。 ○:完全に接着して、剥離できない。 △:一部は剥離する。 ×:完全に剥離する。
【0042】〔実施例2〕実施例1で得られたメタアク
リル基含有ポリシロキサン100 重量部に、ビス−(2,
6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル
ペンチルフォスフィンオキサイド25重量%と2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン75
重量%とからなる混合物3重量部、およびアクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン3重量部を混合して、光硬
化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。得られた組
成物を、実施例1と同様の操作で光硬化させ、硬化物の
調製、および硬化物の評価を行った。その結果を表1に
示す。
【0043】〔実施例3〕実施例1で得られたメタアク
リル基含有ポリシロキサン 100重量部に2,4,6−ト
リメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
3重量部、およびアクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン3重量部を混合して、光硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物を得た。得られた組成物を、実施例1と同様
の操作で光硬化させ、硬化物の調製、および硬化物の評
価を行った。その結果を表1に示す。
【0044】〔比較例1〕実施例1で得られたメタアク
リル基含有ポリシロキサン 100重量部にベンゾフェノン
3重量部、およびアクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン3重量部を混合して、光硬化性オルガノポリシロキ
サン組成物を得た。得られた組成物を、実施例1と同様
の操作で光硬化させ、硬化物の調製、および硬化物の評
価を行った。その結果を表1に示す。
【0045】〔比較例2〕実施例1で得られたメタアク
リル基含有ポリシロキサン 100重量部に、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン3重
量部を混合して、光硬化性オルガノポリシロキサン組成
物を得た。得られた組成物を、実施例1と同様の操作で
光硬化させ、硬化物の調製、および硬化物の評価を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明の組成物は、従来の光硬化性オル
ガノポリシロキサン組成物に比べ、低エネルギー量、例
えば80W/cm2の高圧水銀灯で2秒間以下で硬化し、得ら
れる硬化物は各種基材との接着性に優れる。したがっ
て、特に紫外線装置の発熱による影響を受けやすい電子
部品(例えば液晶デバイス)の封止剤として使用が期待
される。また、硬化速度が速いため、工程の短縮、省エ
ネルギーなどの効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 伸介 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)一般式(I): 【化1】 (式中、R1は二価の炭化水素基であり、R2は一価の炭化
    水素基であり、Xは独立に水酸基または加水分解性基を
    表わし、Lは0〜4の整数、mは20〜10,000の整数であ
    り、aおよびbは、それぞれ、0、1または2である)
    で示されるオルガノポリシロキサンと、一般式(II): 【化2】 (式中、R3は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキ
    ル基を表わし、nは1〜10の整数である)で示されるア
    クリル酸誘導体との反応生成物、(ロ)2−ヒドロキシ
    −2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−
    (4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
    メチルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベ
    ンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビスアシ
    ルフォスフィンオキサイド、およびビス−(2,6−ジ
    メトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチ
    ルフォスフィンオキサイドからなる群から選ばれる少な
    くとも1種の化合物、ならびに(ハ)(メタ)アクリロ
    キシプロピルアルコキシシランおよび/またはその部分
    解水分解縮合物からなる光硬化性オルガノポリシロキサ
    ン組成物。
JP08210897A 1997-03-14 1997-03-14 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物 Expired - Fee Related JP3618951B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08210897A JP3618951B2 (ja) 1997-03-14 1997-03-14 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08210897A JP3618951B2 (ja) 1997-03-14 1997-03-14 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10251356A true JPH10251356A (ja) 1998-09-22
JP3618951B2 JP3618951B2 (ja) 2005-02-09

Family

ID=13765219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08210897A Expired - Fee Related JP3618951B2 (ja) 1997-03-14 1997-03-14 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3618951B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1112361A (ja) * 1997-06-27 1999-01-19 Shin Etsu Chem Co Ltd アクリル基含有オルガノポリシロキサン及びオルガノポリシロキサンの製造方法
JPH11315142A (ja) * 1998-03-02 1999-11-16 Johnson & Johnson Vision Prod Inc シリコ―ンヒドロゲルポリマ―
JP2003528211A (ja) * 2000-03-24 2003-09-24 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト 架橋結合性または重合性プレポリマー
JP2005171255A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Wacker Chemie Gmbh 高粘性オルガノポリシロキサンの製造方法
US7250204B2 (en) * 2002-10-15 2007-07-31 Goldschmidt Ag Use of hydroxyalkylphenone-type photoinitiators in radiation-curable organopolysiloxanes for producing abhesive coatings
JP2014141666A (ja) * 2012-12-27 2014-08-07 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびコーティング剤組成物
CN112940628A (zh) * 2021-04-13 2021-06-11 北京中航技气动液压设备有限责任公司 一种改善初粘性能的耐高温uv减粘胶

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1112361A (ja) * 1997-06-27 1999-01-19 Shin Etsu Chem Co Ltd アクリル基含有オルガノポリシロキサン及びオルガノポリシロキサンの製造方法
JPH11315142A (ja) * 1998-03-02 1999-11-16 Johnson & Johnson Vision Prod Inc シリコ―ンヒドロゲルポリマ―
JP4592840B2 (ja) * 1998-03-02 2010-12-08 ジョンソン・アンド・ジョンソン・ビジョン・ケア・インコーポレイテッド シリコーンヒドロゲルポリマー
JP2003528211A (ja) * 2000-03-24 2003-09-24 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト 架橋結合性または重合性プレポリマー
US7250204B2 (en) * 2002-10-15 2007-07-31 Goldschmidt Ag Use of hydroxyalkylphenone-type photoinitiators in radiation-curable organopolysiloxanes for producing abhesive coatings
JP2005171255A (ja) * 2003-12-11 2005-06-30 Wacker Chemie Gmbh 高粘性オルガノポリシロキサンの製造方法
JP4638722B2 (ja) * 2003-12-11 2011-02-23 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト 高粘性オルガノポリシロキサンの製造方法
JP2014141666A (ja) * 2012-12-27 2014-08-07 Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物およびコーティング剤組成物
CN112940628A (zh) * 2021-04-13 2021-06-11 北京中航技气动液压设备有限责任公司 一种改善初粘性能的耐高温uv减粘胶
CN112940628B (zh) * 2021-04-13 2022-04-15 北京中航技气动液压设备有限责任公司 一种改善初粘性能的耐高温uv减粘胶

Also Published As

Publication number Publication date
JP3618951B2 (ja) 2005-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4943613A (en) Photocurable organopolysiloxane composition
JP2005320418A (ja) 紫外線硬化型オルガノポリシロキサン組成物
CA2336195A1 (en) Dual curing silicone compositions
KR101265339B1 (ko) 방사선 경화성 실리콘 고무 조성물
JPH03423B2 (ja)
JPH0647619B2 (ja) アクリロキシ基含有オルガノポリシロキサン、その製造方法およびその用途
EP0332400A2 (en) Photocurable organopolysiloxane composition
KR100570121B1 (ko) 방사선 경화성 실리콘 고무 조성물
JP3615070B2 (ja) 放射線硬化性シリコーンゴム組成物
AU9212198A (en) Dual curing silicone compositions
JP2634924B2 (ja) 紫外線により硬化可能なアクリル機能性ポリジオルガノシロキサン含有組成物
JP3618951B2 (ja) 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP6765781B2 (ja) 紫外線硬化型シリコーン樹脂組成物、及びそれを用いた画像表示装置
JP5766657B2 (ja) シリコーン樹脂組成物
KR920004197B1 (ko) 경화성 폴리오르가노 실록산 조성물
JP3753516B2 (ja) 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化方法
JPH0617435B2 (ja) 紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP4805229B2 (ja) 放射線硬化性シリコーンゴム組成物で封止又はコーティングされた電子部品
JP5271713B2 (ja) 放射硬化性シリコーン組成物
JP4044011B2 (ja) 放射線硬化性シリコーンゴム組成物
JPS6034988B2 (ja) オルガノポリシロキサンの硬化方法
JP7484937B2 (ja) インクジェット用インク
JP2003238809A (ja) 放射線硬化性シリコーンゴム組成物および接着性シリコーンエラストマーフィルム
JPH01225662A (ja) 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JPS63189460A (ja) 紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071119

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101119

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101119

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees