JP3753516B2 - 光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化方法 - Google Patents

光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化方法に関し、特に各種基材への接着性が改良された方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、紫外線照射により硬化する光硬化性オルガノポリシロキサン組成物が、例えば特公昭57−34849号公報により知られている。該組成物は、空気中の酸素による硬化障害が少なく、得られる硬化物は電気特性などの特性に優れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、得られる硬化物は、シリコン、ガラスなどの基材、特に無機質の基材に対する接着力が低いという欠点を有し、該組成物の用途は接着力をあまり必要としない箇所に限られていた。
そこで、本発明の課題はこのような光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物がこれらの各種基材に密着して得られる硬化方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは特定のシラン化合物またはその部分加水分解縮合生成物をプライマーとして使用することによりこの課題を解決することができることを見出した。
【0005】
即ち、本発明によれば、
基材に、一般式:HpSi(OR1)4-p
〔式中、pは0又は1であり、R1は炭素原子数1〜4のアルキル基である〕で表されるアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物から選ばれる化合物からなるプライマ−を塗布し、
次に該プライマーを塗布した基材に光硬化性オルガノポリシロキサン組成物を施し、
次に該光硬化性オルガノポリシロキサン組成物に光を照射して硬化させる、
工程を有する光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化方法が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好ましい形態に即して詳しく説明する。
プライマー
本発明においてプライマーとして使用される化合物は一般式(1):
HpSi(OR1)4-p (1)
〔式中、pは0又は1であり、R1は炭素原子数1〜4のアルキル基である〕
で表されるアルコキシシラン即ち、トリアルコキシモノハイドロジェンシラン又はテトラアルコキシシラン、及びそれらの部分加水分解縮合物から選ばれる化合物である。
【0007】
一般式(1)におけるR1で表されるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル及びtert-ブチルの他、メトキシエチル基、エトキシエチル基等のアルコキシ置換アルキル基が挙げられる。
尚、本願における部分加水分解縮合物とは、1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上のアルコキシ基が残存する縮合生成物を意味する。
【0008】
一般式(1)のアルコキシシラン及びその加水分解縮合物の例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリブトキシシラン、トリ(メトキシエトキシ)シラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラ(メトキシエトキシ)シラン及びこれらトリアルコキシシラン又はテトラアルコキシシランの部分加水分解縮合物等があげられ、中でも好ましいものは、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン及び下記一般式で表わされるこれらの部分加水分解縮合物としてのエステルシロキサン、
【0009】
【化3】
Figure 0003753516
【0010】
〔式中、Rはメチル基又はエチル基、Yは水素原子、メトキシ基又はエトキシ基、nは1〜100の整数である。〕
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン及び下記一般式で表わされるこれらの部分加水分解縮合物
[(RO)SiO1/2[(RO)SiO2/2[(RO)SiO3/2[SiO4/2
〔式中、Rはメチル基又はエチル基、K、L、M及びNは、K+L+M+N=1、0.002≦K≦1、0≦L≦0.998、0≦M≦0.998及び0≦N≦0.35を満足する数である。〕
このプライマーは必要に応じ有機溶媒で希釈使用することができる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−オクタン、イソオクタン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル等のエーテル類が挙げられる。
【0011】
光硬化性オルガノポリシロキサン組成物
本発明において前記プライマーが適用される光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の代表的な例としては、
(イ)一般式(2):
【0012】
【化4】
Figure 0003753516
【0013】
(式中、R2は二価の炭化水素基であり、R3は一価の炭化水素基であり、Xは独立に水酸基または加水分解性基を表わし、Lは0〜4の整数、mは10〜10、000の整数であり、aは独立に0、1または2の整数である)
で示されるオルガノポリシロキサンと、一般式(3):
【0014】
【化5】
Figure 0003753516
【0015】
(式中、R4は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、nは1〜10の整数である)で示されるエポキシ基含有アクリル化合物との反応生成物、及び
(ロ)増感剤
を含有してなる光硬化性オルガノポリシロキサン組成物が挙げられる。該組成物の各成分の詳細は次の通りである。
【0016】
成分(イ)
主成分である成分(イ)は、前記のとおり、一般式(2)で示されるオルガノポリシロキサンと、一般式(3)で示されるエポキシ基含有アクリル化合物との反応生成物である。
一般式(2)において、R2で示される二価炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、メチルエチレン基、ヘキサメチレン基などの炭素原子数1〜6、特に、炭素原子数2〜4のアルキレン基;フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基などの炭素原子数6〜10のアリ−レン基やこれらの基を組み合わせたアルキレンアリ−レン基などが挙げられ、これらの中ではエチレン基、プロピレン基、フェニレン基が好ましい。
またR3で示される一価炭化水素基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基などの炭素原子数1〜10のアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基などの炭素原子数2〜6のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基などの炭素原子数6〜10のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等の炭素原子数7〜10のアラルキル基;あるいはこれらの基の水素原子が部分的に塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基などで置換された基(例えばクロロメチル基、トリフルオロプロピル基およびジブロモフェニル基)が例示される。これらの中では、脂肪族不飽和結合を含有しないものが好ましく、特にメチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましい。
【0017】
また、Xで示される加水分解性基として、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基などのアルコキシ基;N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基などのアミノ基;N,N−ジメチルアミノオキシ基、N,N−ジエチルアミノオキシ基などのアミノオキシ基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基、N−メチルベンズアミド基などのアミド基;ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基、シクロペンタノキシム基、シクロヘキサノキシム基などのイミノキシ基;アセトキシ基、プロピオノキシ基、ブチロキシ基、ベンゾイルオキシ基などのアシロキシ基;イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基、1−エチル−2−メチルビニルオキシ基などのアルケニルオキシ基を挙げることができる。これらの中では、アルコキシ基が好ましく、特に好ましくはメトキシ基、エトキシ基である。
【0018】
mの値は、10〜10,000の整数であり、好ましくは50〜5,000の整数、より好ましくは100〜1,000の整数である。したがって、一般式(2)のオルガノポリシロキサンの25℃における粘度は、通常、50〜200,000cStであり、好ましくは70〜100,000cStである。
一般式(2)のオルガノポリシロキサンとしては、例えば下記に示すような化合物が挙げられる。
【0019】
【化6】
Figure 0003753516
【0020】
(mは前記と同じである)
一般式(2)のオルガノポリシロキサンは、従来知られているいくつかの方法で製造することができる。例えば下記式:
【0021】
【化7】
Figure 0003753516
(式中、R3前記と同じ意味であり、pは正の整数、好ましくは50〜10,000の整数を表わす)
で示される、分子鎖両末端が水酸基で封鎖されたジオルガノポリシロキサンと、下記式:
【0022】
【化8】
Figure 0003753516
(式中、a、R2、R3、XおよびLは前記と同じ意味である。)で示されるシラン化合物と、触媒の存在下に加水分解縮合する方法;又は下記式:
【0023】
【化9】
Figure 0003753516
(式中、R3は上記と同じ意味であり、qは3〜8の整数を表わす)
で示される環状オルガノポリシロキサンと、下記式:
【0024】
【化10】
Figure 0003753516
【0025】
(式中、R2、R3、およびLは上記と同じ意味である)
で示されるジシロキサンとを、アルカリ触媒の存在下で平衡化反応させる方法が挙げられる。アルカリ触媒としては、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物やアルカリ金属のシリコネ−トなどが挙げられる。
【0026】
また、前記平衡化反応のアルカリ触媒を、特公平6−18883号公報で報告された、アルカリ金属の酸化物、水酸化物、アルコラ−ト、アリールオキシドおよびシラノレートからなる群から選択される少なくとも1種の塩基性触媒、またはこれらの塩基性触媒と環状ポリエーテルとの混合物に代えることもできる。
一般式(3)において、R4は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基であり、このアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基が例示される。
一般式(3)で示されるアクリル化合物としては、例えば下記式:
【0027】
【化11】
Figure 0003753516
【0028】
【化12】
Figure 0003753516
で示されるものが挙げられ、これらの中では
【0029】
【化13】
Figure 0003753516
が好ましい。
【0030】
一般式(2)のオルガノポリシロキサンと、一般式(3)のアクリル化合物とを反応させるには、それらを混合し、例えば窒素ガス雰囲気下で、温度が、通常、70〜100℃、好ましくは80〜90℃で反応させればよい。反応時間は、通常、6〜24時間でよい。
反応モル比は、一般式(2)のオルガノポリシロキサン1モルに対して、一般式(3)のアクリル化合物が、通常、2モル以上、通常、2〜20モル、好ましくは4〜10モルである。
また、この反応モル比は、一般式(2)のオルガノポリシロキサン中に含まれる−NH2基及び−NH−基における窒素原子に結合した水素原子1モルに対して、一般式(3)のアクリル化合物が0.5〜3モル、好ましくは1〜2モルとなる様に設定することもできる。
上記の反応で得られる生成物は一般式(4):
【0031】
【化14】
Figure 0003753516
(式中、R2、R3、X、a、L及びmは上記と同じ意味であり、Aは独立に水素原子または式(5):
【0032】
【化15】
Figure 0003753516
(式中、R4及びnは前記のとおりである)
で示される基を表わす。ただし、式(4)中のAのうちの少なくとも2個は式(5)で示される基である)。
【0033】
こうして得られる成分(イ)の25℃における粘度は、通常、100〜300,000cStであり、好ましくは100〜200,000cStである。
【0034】
増感剤(ロ)
増感剤としては、例えばベンゾイン及びその誘導体、ベンゾインアルキルエ−テルなどのベンゾインエ−テル類、ベンジル及びその誘導体、芳香族ジアゾニウム塩、アントラキノン及びその誘導体、アセトフェノン及びその誘導体、ジフェニルジスルフィドなどのイオウ化合物、ベンゾフェノン及びその誘導体、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等があげられる。
これらの化合物は一種単独でも二種以上の組み合わせても使用することができる。
成分(ロ)の配合量は、成分(イ)100重量部に対して、通常、0.5〜10重量部でよく、好ましくは1.0〜5.0重量部である。
【0035】
その他の成分
上記の組成物には、必要に応じて各種添加剤を配合することにより、硬化時における収縮率、得られる硬化物の機械的強度、耐熱性、対薬品性、難燃性、膨張係数、ガス透過率などを適宜調整することができる。
例えば、煙霧質シリカ、シリカエアロゲル、石英粉末、ガラス繊維、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの無機質充填剤;ヒドロキノン、メトキシヒドロキノンなどの重合禁止剤(ポットライフ延長剤)などが挙げられる。
上記の組成物は紫外線照射により硬化させることができる。
【0036】
本発明の方法の実施においては、まずプライマ−を基材に塗布する。塗布量は基材表面にプライマー薄膜(通常1μm以下)を形成させるのに十分な量とすればよく、また塗布方法は何ら限定されず、例えばスプレコ−ティング、ハケ塗り等が挙げられる。その後、一般に風乾等の乾燥処理を施さずに直接、あるいは風乾もしくは加熱乾燥した後、光硬化性オルガノポリシロキサン組成物をプライマー処理面に塗布し、光照射する。こうして基材に対して良好な接着性を示す硬化物が得られる。
【0037】
有用性
本発明の方法により、シリコン、シリコン酸化膜、ガラス、アルミニウム、カプトン、ポリカ−ボネ−ト、ガラス−エポキシ樹脂積層板などの基材に対し良好な接着状態で光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物が得られる。したがって、電子部品(例えば液晶デバイス)の封止剤、ハイブリッド−IC(高温加熱硬化が不可の電子部品実 回路)や電子部品のコ−ティングで硬化時間短縮による生産性改善などへの用途が期待される。
【0038】
【実施例】
〔合成例1〕
オクタメチルシクロテトラシロキサン150g(507mmol)と1,3−ジ−(γ−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン2.5g(10mmol)と混合し、次いで、水酸化カリウム(0.004g)およびシクロヘキシル−18−クラウン−6(0.006g)を加え、140〜160℃で5時間攪拌したところ、平衡化粘度400cStのジアミノポリシロキサン(即ち、分子鎖両末端がγ−アミノプロピルジメチルシロキシ基で封鎖された直鎖状のジメチルポリシロキサン)を含む溶液が得られた。次に、NH4Clの10Wt%水溶液0.08gを加え、50℃にて2時間攪拌を行なった。攪拌終了後、この反応液を、160℃、2mmHgでストリッピングを行うと、約2時間後に留出物がほとんど出なくなった。さらに3時間ストリッピングを継続し、下記式:
【0039】
【化16】
Figure 0003753516
(m'は反応液が下記粘度となる数)
【0040】
で示される、分子鎖両末端がγ−アミノプロピルジメチルシロキシ基で封鎖された直鎖状のジメチルポリシロキサンを含む反応液を得た。該反応液の粘度は637cSt(センチストークス)であり、揮発分は0.3重量%(150℃/3時間)であった。
【0041】
次いで、この反応液を濾過した後、反応槽に仕込み、グリシジルメタアクリレ−ト8.6g(60mmol)にハイドロキノンモノメチルエ−テル0.1gを溶解したものを添加し、90℃で10時間攪拌したところ、粘度が2100cStの透明なオイル状化合物が得られた。該オイル状化合物を80℃、2mmHgでストリッピングして、未反応の過剰なグルシジルメタアクリレ−トを除去したところ、粘度が3500cStの透明なオイル状化合物が得られた。
このオイル状化合物をメタアクリル基含有ポリシロキサンと称する。
【0042】
参考例1〕
合成例1で得られたメタアクリル基含有ポリシロキサン100重量部に、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン3重量部を混合して光硬化性オルガノポリシロキサン組成物を得た。
シリコン、シリコン酸化膜、ニッケルメッキ、ガラス、ガラエポ、ガラス−エポキシ樹脂積層板、アルミニウムまたはアルミナからなる基板にプライマーとしてテトラメトキシシランをハケで薄く塗布した。ついで、プライマー処理面に上で調製した組成物を、面積4cm2の区画に厚さ2mmに塗布したのち、以下の紫外線照射条件で、それぞれ光硬化させた。
【0043】
条件1:80W/cm2のメタルハライド水銀灯2灯を備えるコンベア炉内、空気雰
囲気下で2秒間
照射(エネルギ−量:800mJ)、
条件2:前記の炉内、空気雰囲気下で8秒間照射(エネルギ−量:2400mJ)
硬化直後、各基材に対しての接着性を以下のようにして評価した。その結果を表1に示す。接着性評価方法:
ピンセットを用いて硬化物を引きはがし、剥離の状態を以下の三段階に分類した。
○:完全に接着して、剥離できない。
:一部は剥離する。
×:完全に剥離する。
【0044】
〔実施例
プライマーとしてテトラメトキシシランの代わりにトリメトキシシランを使用した以外は参考例1と同様にして処理し、硬化物の接着性を評価した。結果を表1に示す。
【0045】
〔実施例
プライマーとしてテトラメトキシシランの代わりに下記の式:
【0046】
【化17】
Figure 0003753516
〔式中、nは1〜6の整数(混合物)〕
で表されるトリメトキシシランの部分加水分解縮合物を使用した以外は参考例1と同様にして処理し、硬化物の接着性を評価した。結果を表1に示す。
【0047】
参考
プライマーとしてテトラメトキシシランの代わりにテトラエトキシシランの加水分解縮合物(SiO2含有量40重量%)〔コルコ−ト(株)製、商品名:エチルポリシリケ−ト40T〕を使用した以外は参考例1と同様にして処理し、硬化物の接着性を評価した。結果を表1に示す。
【0048】
〔実施例
プライマーとしてテトラメトキシシランの代わりに下記の式:
【0049】
【化18】
Figure 0003753516
〔ここで、nは1〜6の整数(混合物)〕
で表わされるトリメトキシシランの部分加水分解縮合物を使用した以外は、参考例1と同様に処理し、硬化物の接着性を評価した。結果を表1に示す。
【0050】
〔比較例1〕
プライマーを用いる処理を全くしない以外は、参考例1と同様にして処理し、硬化物の接着性を評価した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
プライマーとしてテトラメトキシシランの代わりにジメチルジメトキシシランを使用した以外は参考例1と同様にして処理し、硬化物の接着性を評価した。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0003753516
【0052】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、従来低かった光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の各種基材への接着性が著しく向上する。そのため、従来困難であった接着を必要とする用途に該組成物を使用することができる。

Claims (2)

  1. 基材に、一般式(1):
    HSi(OR1) 3 (1)
    〔式中、R 1は炭素原子数1〜4のアルキル基である〕
    で表されるアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合物から選ばれる化合物からなるプライマ−を塗布し、
    次に該プライマーを塗布した基材に光硬化性オルガノポリシロキサン組成物を施し、
    次に該光硬化性オルガノポリシロキサン組成物に光を照射して硬化させる、
    工程を有する光硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化方法。
  2. 前記の光硬化性オルガノポリシロキサン組成物が、
    (イ)一般式(2):
    Figure 0003753516
    (式中、R2は二価の炭化水素基であり、R3は一価の炭化水素基であり、Xは独立に水酸基または加水分解性基を表わし、Lは0〜4の整数、mは10〜10,000の整数であり、aは独立に0、1または2の整数である)
    で示されるオルガノポリシロキサンと、一般式(3):
    Figure 0003753516
    (式中、R4は水素原子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、nは1〜10の整数である)で示されるアクリル化合物との反応生成物、及び
    (ロ)増感剤
    を含有してなる組成物である、請求項1に記載の硬化方法。
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