JPH10250375A - 自動車のパワーウインドウの制御装置 - Google Patents

自動車のパワーウインドウの制御装置

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JPH10250375A
JPH10250375A JP9072770A JP7277097A JPH10250375A JP H10250375 A JPH10250375 A JP H10250375A JP 9072770 A JP9072770 A JP 9072770A JP 7277097 A JP7277097 A JP 7277097A JP H10250375 A JPH10250375 A JP H10250375A
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JP
Japan
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voltage
window glass
window
value
glass
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Application number
JP9072770A
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English (en)
Inventor
Hidehiro Shiraishi
英洋 白石
Akitoshi Teraoka
晃利 寺岡
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Sensor Technology Co Ltd Japan
Original Assignee
Sensor Technology Co Ltd Japan
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 挟み込みを初期の段階で容易に検知し、しか
もそれ以上の挟み込みを防止すると共に、パワーウイン
ドウの閉鎖終了段階で強い力が作用するのを防止し、ド
ア部材の膨らみを防止する様にしたパワーウインドウの
挟み込み及び終端検知装置を提供する事を目的とするも
のである。 【解決手段】 自動車のパワーウインドウの制御装置で
あって、窓枠20上部内側に装着されたグラスラン21
の窓枠20に接する上部に空洞22を形成し、空洞22
内に、圧力によって電気抵抗値が変化する感圧センサP
Sを配置すると共に、感圧センサPSの電圧Vを検出す
る電圧検出手段1を設け、窓ガラス24の閉鎖過程にお
ける感圧センサPSの電圧Vが下がり始めた後の電圧値
の変化の形態と、その絶対値を用いて、窓ガラス24と
窓枠20上部との間における物体の挟み込みと、窓ガラ
ス24の終端到達とを判断する演算装置Cを有してなる
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のパワーウ
インドウの制御装置に関するものであり、詳しくは、人
体又は衣服その他の物がパワーウインドウの窓ガラスと
窓枠との間に挟まれた場合に、これを検知して開放する
様になすと共に、窓ガラスの終端を早期に検知して過剰
の力がドア部材に作用するのを防止する様にしたもので
ある。
【0002】
【従来の技術】自動車のパワーウインドウは、モータ駆
動方式であり、その閉鎖終点確認方式としては、モータ
の電流を監視し、電流値が通常の移動時の電流値の2〜
3倍になると閉鎖終点を確認してモータの駆動を止める
方式を採用している。
【0003】ところで、閉鎖過程において人体や衣服の
一部が挟まれる現象が頻繁に生じるが、その挟まれ防止
対策としては、電流値による閉鎖終点検知方式が一般的
である。即ち、窓ガラスの上昇中の電流値は略10A程
度の電流が流れているが、終端で止まった場合には、3
0Aもの電流が流れ、その押圧力は、30kgf以上に
もなり、林檎の様なものであれば切断してしまう程の力
であって、乗員が手や首を挟まれた場合には、大怪我を
する恐れがある。同時に、ドア部材を外部に押し広げる
力が作用していた。
【0004】そこで、自動車のパワーウインドに対する
挟み込み防止装置として、特開平5−193353号公
報に示されている如く、感圧センサを用いる方法が提案
されている。この方法は、窓ガラスの位置を検知する位
置検知センサと、窓ガラスの閉鎖終端部に配置した感圧
センサとを併用する方式であり、感圧センサが作動し且
つ位置検知センサが、閉鎖終点を検知していない場合に
は、挟み込みと判断してモータによる窓ガラスの閉鎖動
作を中止して開放方向に作動させる様にしたものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この特開平
5−193353号で使用されている感圧センサは、オ
ン/オフ式のスイッチ機構であるので、挟み込みを検出
した場合にはオン信号を発する事になるが、その挟み込
みレベルは人体から衣服,ゴミまで種々雑多であり、閉
鎖動作の中断と開放を要する場合と、そうでない場合と
の判断は、このオン/オフ式の感圧センサでは困難であ
り、感圧センサの感度調整は、センサを取り替えない限
り不可能であった。又、各種の感度の感圧センサを準備
しておく事はコスト上昇に繋がり、事実上は1種類のセ
ンサを使用する事になる。
【0006】又、前述の如く、パワーウインドウの閉鎖
動作の最終段階では、30kgf以上の強い力が作用す
るため、元々外側に膨らみを持たせているドア部材が、
この強い力で押される結果、更に外側に膨らむ現象が生
じる事になり、ドア部材の強度設計上の大きな課題であ
った。このため、ドア部材の強度を上げると車体の重量
増加に繋がり、同時にコストアップにもなる問題があっ
た。
【0007】本発明は、係る現状の問題点に鑑み、挟み
込みを初期の段階で容易に検知し、しかもそれ以上の挟
み込みを防止すると共に、パワーウインドウの閉鎖終了
段階で強い力が作用するのを防止し、ドア部材の膨らみ
を防止する様にしたパワーウインドウの挟み込み及び終
端検知装置を提供する事を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、圧力により電気抵抗値が変化する感圧セ
ンサPSを用いるパワーウインドウの制御装置であっ
て、上部窓枠20の内側に装着されたグラスラン21の
該窓枠に接する上部に空洞22を形成し、該空洞内に、
前記感圧センサPSを配置すると共に、該感圧センサの
電圧を検出する電圧検出手段1を設け、窓ガラス24の
閉鎖過程における前記感圧センサの電圧が下がり始めた
後の該電圧V2の変動の形態と、その絶対値とを用い
て、窓ガラスと前記窓枠上部との間における物体の挟み
込み及び窓ガラスの閉鎖終端とを判断する演算装置を有
してなるものである。
【0009】この演算を、前記電圧検出手段で検出され
た電圧が、予め設定された所定の値V1以下に達した事
を検知した後に開始する様にしたもの或いは前記電圧検
出手段1で検出された電圧が、予め設定された所定の時
間、継続して減少し続けている事を検知した後に開始す
る様にしたものがある。
【0010】又、演算の具体的な方式としては、前記演
算開始後の電圧V2の時間当たりの変化量ΔVを演算
し、これを予め設定された所定の電圧変化量閾値ΔVs
と比較し、更に、前記電圧V2を予め設定された所定の
電圧閾値Vsとを比較し、両比較結果を用いて、窓ガラ
スの終端到達又は挟み込みを判断するものである。
【0011】更に、上記の方式において、前記感圧セン
サの圧力により変化する抵抗値の変化を、前記電圧の変
化に代えて使用するものであってもよい。
【0012】更に又、グラスランの窓ガラスと最初に接
するリップ部を、他の部分よりも軟質の樹脂で形成する
事により、グラスランと窓ガラスとの摩擦抵抗を小さく
する様にして、前記演算による判別を容易になす事も好
ましい態様である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。先ず、図5(a)は、本発明で使
用する圧力により電気抵抗が変化する感圧センサの一例
を示す展開概略図であり、同図(b)は、その断面図で
あって、ルクセンブルグ国のインターナショナル エレ
クトロニクス アンド エンジニアリング社(IEE
社)より商標名FSRで市販されている感圧センサであ
る。該感圧センサPSは、裏側プラスチックフィルム4
1の片面には一対の電極42a,42bが櫛歯状に印刷
されており、その端部はコネクタ43に接続されてい
る。一方、表側プラスチックフィルム46の片面には電
導性ポリマー44が塗装されており、この両フィルム4
1,44を、周囲にスペーサ45a,45bを配して接
着してなるものである。ここで、電導性ポリマー44
は、圧力によって電気抵抗が変化する特性を有している
ので、電極42a,42b間の電気抵抗は、表側フィル
ムに作用する圧力によって変化する様になっている。
【0014】図6は、この感圧センサPSの圧力−電気
抵抗特性図の例であり、同図から明らかな様に、同セン
サは微小圧力で作動を始め、同センサに作用する圧力が
高くなるほど、電気抵抗値は、直線的に低下している事
が分かる。
【0015】次に、図3は、係る感圧センサPSを装着
したパワーウインドウのグラスランの断面図を示すもの
で、窓枠20の内側に可撓性の合成樹脂で成形したグラ
スラン21が装着されており、このグラスラン21は、
上部の窓枠に接する側に空洞22が形成され、該空洞2
2内に、前述のテープ状の感圧センサPSが挿入配置さ
れている。グラスラン21の下部には、防水のための一
対のリップ25が形成されている。このリップ部25
は、後述する様に、グラスラン21の他の部分よりも軟
質の樹脂で形成しておく事が好ましい。
【0016】次に、図4は、図3の感圧センサPSを装
備したグラスランを用いた場合における窓ガラス24の
閉鎖過程での感圧センサPSの電圧変化を時間の関数で
示したチャートであり、(a)は、挟み込みを生じる事
なく窓ガラスを上昇させた場合のもの、(b)は、窓ガ
ラス24とグラスラン21の下部リップ25との間に挟
み込みを生じた場合のものである。
【0017】先ず、図4(a)のチャートについて、図
3を参照しつつ説明する。区間t1は、窓ガラスが駆動
モータによって順調に上昇し、窓ガラスがグラスラン2
1のリップ部25に接触し始める迄の期間を示してお
り、この間の感圧センサPSに印荷されている電圧はV
0 である。この間では、前記グラスラン21の空洞22
内に装着されている感圧センサPSには何等の力も作用
していないので、所定の電位差V0 が検出されるのみで
ある。
【0018】次に、区間t2 は、窓ガラス24が前記リ
ップ部25に接触し始めた時点(A点)から、グラスラ
ン21の内側頂部28に接する時点(B点)迄の期間を
示しており、窓ガラスが上昇してグラスラン21のリッ
プ部25に当たると(A点)窓ガラスの上昇運動による
該リップ部25と窓ガラス表面との摩擦力によって、グ
ラスラン21に上向きの力が作用し始め、該グラスラン
21の前記空洞22も下方から突き上げられる様な力を
受けて潰れ始め、該空洞22内に配置されている感圧セ
ンサPSは、該空洞22の底部27と天井部26とに挟
まれて押圧力を受け、その抵抗値が低下を始める。その
結果、感圧センサPSに電流が流れ始めるため、その電
圧は低下を始めるが、感圧センサPSを押圧する駆動力
は、窓ガラス24の両面と前記リップ部25との摩擦力
のみであり、この摩擦力によってグラスランが上向きの
力を受け、感圧センサPSに押圧力を生じるものである
から、その力の絶対値は、さほど大きくない。従って、
電圧の変化も、なだらかな変化を示している。このなだ
らかな電圧変化が、この区間の大きな特徴である。
【0019】次に、窓ガラス24が、グラスランの内側
頂部28に接触(B点)すると、窓ガラスが、グラスラ
ン頂部に設けられた前記空洞22を直接押し上げる様に
なるので、感圧センサPSに作用する押圧力も急速に大
きくなる。それに連れて、感圧センサPSの抵抗値も急
速に小さくなり、感圧センサPSに作用する電圧も急激
に低下し、窓ガラスが閉鎖終端に到ると、その電圧は略
一定となる。
【0020】次に、図4(b)は、窓ガラス24とグラ
スラン21との間に物を挟んだ場合の感圧センサPSに
作用する電圧の変化を示しており、区間t4 は、窓ガラ
ス24が上昇を初めてから、グラスラン21と窓ガラス
との間に物を挟み始める時点(C点)迄の期間を示して
おり、この間は、前記(a)図の場合と同様に、感圧セ
ンサPSには何らの力も作用していないので、感圧セン
サPSには初期の電圧が印荷されているのみである。
【0021】次に、区間t5 は、窓ガラス24とグラス
ラン21との間に物を挟み込んだ後の電圧変化を示して
おり、グラスランは挟み込んだ物を介して押し上げる力
を受けるため、グラスラン内の前記空洞22も潰れ始
め、該空洞22内に配置されている感圧センサPSも前
述の要領で押圧力を受け、その押圧力の高まりと共に、
感圧センサPSの電圧も急速に低下し、強い力で挟み込
み、窓ガラスの上昇が押し止められた状態で、感圧セン
サPSの電圧も一定となっている。
【0022】この図4(a),(b)を対比すると明ら
かな様に、物を挟み込まない場合には、窓ガラスの終端
に到る前に、グラスランのリップの抵抗によるなだらか
な電圧降下(A点からB点)が認められ、物を挟み込ん
だ場合には、なだらかな電圧降下に代わって、急速な電
圧降下が認められる。そこで、本発明は、この両者の電
圧降下のパターンの違いによって、終端到達と挟み込み
を判別しようとするものである。
【0023】以下に、その判別方式について、上記図4
と図1のブロック図とを用いて説明する。図1におい
て、電圧計1で数ms(ミリ秒)間隔で検出された感圧
センサPSの電圧Vは、演算装置CPのブロック2に伝
達され、ここで挟み込み/終端検知の演算を開始すべき
か否か判断する。即ち、窓ガラスが、図4(a)のA点
(窓ガラスがグラスランのリップ部に到達)又は図4
(b)のC点(窓ガラスとグラスランの間で物体の挟み
込みを開始)に達して電圧Vが下がり始め、その電圧
が、図4(a)のB点(窓ガラスが終端に到達)の電圧
Veとの間の任意の電圧値に設定されたの電圧V1にま
で低下した事を検知して、終端検知/挟み込み判断の演
算を開始する。
【0024】ここで、V1の値は、基本的には、窓ガラ
ス上昇中に検出される電圧V0 とB点の電圧Veの間の
電圧であれば任意であるが、図4(a)のA点及び同図
(b)のC点に達すると、共に急速な電圧低下を示して
おり、このA点からの急速な電圧降下量は、A点とB点
との電圧差の約1/2に相当している。従って、演算を
開始すべきか否かの判断を行うためのV1の値は、A点
の電圧V0 とB点の電圧Veの平均値以上でA点の電圧
V0 以下の値とする事が好ましい。即ち、V0>V1≧
(V0 +Ve)/2とするが、V0 とVeとの平均値或
いはその近傍の値に設定するのが好ましい。V1をこの
様な条件に設定する事により、早期に演算が開始され、
挟み込みの早期解除と、終端の早期検知による窓ガラス
への過剰な上昇力付与によるドア部材の外側への脹らみ
防止の効果が期待できる。
【0025】演算が開始されると、そのときの電圧V2
は、刻々とブロック3の微分回路に伝達され、一定期間
毎(例えば10ms毎)に、その間に入力された電圧V
2の電圧降下の傾きΔV(=dV2/dt)が求めら
れ、この傾きΔVは、ブロック4の第一比較器4で、電
圧変化量閾値設定器5で予め設定された変化量閾値ΔV
sと比較される。ここで、電圧変化量閾値ΔVsは、図
4(a)に示している様に、前述の窓ガラスがリップ部
を通過するときのなだらかな電圧降下の傾きよりは大き
く、図4(b)の挟み込みによる急速な電圧降下の傾き
よりは小さな値に設定している。第一比較器4の判断結
果が、ΔV<ΔVsならば、ゆるやかな傾きで電圧が降
下しているので、窓ガラスはグラスランのリップ部を通
って終端に向かっていると判断し、終端判断AND回路
8に、その信号が伝達される。
【0026】同時に、前記電圧V2は、第二比較器6に
も送信されており、ここでは、電圧V2の絶対値を用い
て判断する。即ち、電圧閾値設定器7にて予め設定され
ている電圧閾値Vsと前記電圧V2とを比較する。ここ
で、電圧閾値Vsは、前述の窓ガラスがグラスランの内
側頂部に到達して感圧センサを押圧し始める点(B点)
の電圧Veと等しいか或いはこの近傍の値に設定される
のが好ましい。これより小さな値に設定すると、図4
(a)に示されている様に、電圧の急激な低下が生じる
ので、挟み込みと終端検知との区別が付き難くなると共
に、挟み込みの検出遅れや窓ガラスの終端検知の遅れが
生じる可能性が出てくる。第二比較器6の判断結果が、
V2≧Vsと判断されると、窓ガラスがグラスランのリ
ップ部を通過中の状態であると判断される。そこで、こ
の判断信号を前記終端判断AND回路8に伝達する。
【0027】この終端判断AND回路8では、前記第一
比較器4と第二比較器6の双方からの信号が入力される
と、窓ガラスが終点に到達したものと判断し、窓ガラス
の駆動モータに停止信号を出力して窓ガラスの閉鎖動作
を終了する。この様に、終端検知を、窓ガラスがグラス
ランのリップ部を通過している時点で、窓ガラスの終端
を検知する様になっている。因みに、窓ガラスがグラス
ランの内側頂部に到達する以前に終端検知を行って、駆
動モータに停止信号を出力しても、モータが停止する迄
には多少の時間が掛かるので、窓ガラスが、グラスラン
の内面頂部を僅かに押圧する程度で停止する事になる。
【0028】一方、第一比較器4においてΔV≧ΔVs
の場合には、急速に電圧が降下している事を示している
ので、挟み込みの可能性ありとして、その判断信号を挟
み込み判断AND回路9に伝達する。又、第二比較器6
においてV2<Vsの場合には、窓ガラスがグラスラン
のリップ部を通過する際に生じる押圧力よりも強い力が
感圧センサに作用し始めている事を示しているので、挟
み込みの可能性ありと判断して、その信号を挟み込み判
断AND回路に伝達する。この挟み込み判断AND回路
9では、前記第一比較器4と第二比較器6の双方からの
信号が入力されると、挟み込みが生じていると最終判断
を行い、窓ガラスの駆動モータに逆転信号を出力して窓
ガラスの下降動作を開始する。
【0029】尚、第一比較器4の信号がΔV<ΔVsで
且つ第二比較器6の信号がV2<Vsの場合、及び第一
比較器4の信号がΔV≧ΔVsで且つ第二比較器6の信
号がV2<Vsの場合には、上記いずれの判断もなされ
ないので、窓ガラスの上昇動作は継続される。
【0030】上記の説明において、演算開始の判断は、
電圧V1の絶対値で判断する様にしているが、これは、
電圧の降下が開始された事を検出すればよいから、電圧
降下の傾き即ちdV/dtを演算して、これが所定の値
以上になった時点で演算を開始する方式、或いは、電圧
降下が所定時間継続して生じている事を検知して演算を
開始する様にしても良い。
【0031】又、上記の説明では、第一比較器4と第二
比較器6との出力を、AND回路10,11を用いて判
断する様にしているが、これは、基本的にはAND条件
で判断すればよい事を意味しており、必ずしもAND回
路を用いる必要はなく、例えば、図2に示す様に、第一
比較器4と第二比較器6を直列に接続して両比較器の条
件を満足する場合には、窓ガラスの上昇終端と判断して
モータを停止し、更に第一比較器4と第三比較器13と
を直列に接続し、第一比較器でNo(ΔV≧ΔVs)と
判定され、第三比較器13の条件を満足する場合には、
挟み込みと判断してモータを逆転する様にする事も可能
である。
【0032】又、上記の説明は、全て電圧を検出して演
算する様にしているが、これは感圧センサの抵抗値の変
化を検知して行ってもよく、この場合には、図1,図2
の電圧を抵抗に置き替えればよい。
【0033】更に、前記窓ガラスがグラスランのリップ
部を摺動している際に生じる摩擦力による感圧センサへ
の押圧力を小さくすれば、挟み込みとの区別を一層明瞭
にする事が可能となる。このためには、前記グラスラン
21のリップ部25の材質を他の部分の材質よりも軟質
の合成樹脂となし、窓ガラスの該リップ部との摺動摩擦
力による感圧センサへの押圧力を、軟質のリップ材の弾
性力によって一部吸収し、これにより、前記A点からB
点への電圧降下の曲線を一層滑らかな形態となし、B点
の電圧をより高い値とする事によって、終端到達と挟み
込みの判断を、より早めに成せる様にする事も望ましい
形態である。
【0034】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のパワーウイ
ンドウの制御装置によれば、圧力により電気抵抗値が変
化するタイプの感圧センサを用い、窓ガラスの閉鎖過程
において、該窓ガラスがグラスランのリップ部を通過す
るときの該感圧センサに生じる電圧或いは抵抗の変化を
有効に利用したものであるので、以下の如き特有の顕著
な効果が期待される。
【0035】即ち、窓ガラスがグラスランのリップ部を
通過している時点で、窓ガラスの閉鎖動作の終点が検知
されるので、窓ガラスはグラスランの内面頂部を僅かに
押圧する程度で停止する事になり、従来の様に、窓ガラ
スがグラスランの頂部に到達した際の電気的変化を検出
する方式の場合には、窓ガラスを強い力で押し上げた状
態で駆動モータが停止するために、ドア部材が膨らむ現
象が乗じるが、本発明の場合には、窓ガラスの過剰押し
上げ現象が回避され、ドア部材の外側への脹らみ現象が
なくなり、ドア部材の設計が容易となる。
【0036】又、窓ガラスと窓枠との間で挟み込みが生
じた場合でも、挟み込みが早期に検出されるので、人体
の一部を挟み込んだ様な場合にも、強い挟み込み力が作
用する前に、窓ガラスの駆動モータが逆転して人体を解
放する事ができる様になる。この結果、挟み込み力も小
さくなり、具体的には5kg程度の力となり、従来の3
0kg程度の力に比べると、1/6程度の低い力に止め
られ、挟み込みによる人身事故や損傷を未然に防止する
事が可能となり、自動車の安全性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパワーウインドウの制御方式の一
例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るパワーウインドウの制御方式の他
の例を示すブロック図である。
【図3】本発明で使用する感圧センサを組み込んだグラ
スランの一例を示す断面図である。
【図4】図3のグラスランを用いた場合の窓ガラス閉鎖
過程における電圧の時間的変化を示したグラフであり、
(a)は挟み込みのない通常の閉鎖過程を示し、(b)
は挟み込みを生じた場合に計さ過程を示している。
【図5】本発明で使用する感圧センサの一例を示す概念
図であり、(a)は展開図、(b)は断面図である。
【図6】本発明で使用する感圧センサの圧力−電気抵抗
の一例を示す特性図である。
【符号の説明】
1 電圧測定手段 3 微分手段 4 第一比較手段 5 電圧変化量閾値設定手段 6 第二比較手段 7 電圧閾値設定手段 8 終端判断AND回路 9 挟み込み判断AND回路 13 第三比較手段 PS 感圧センサ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車のパワーウインドウの制御装置で
    あって、 窓枠(20)上部内側に装着されたグラスラン(21)
    の該窓枠(20)に接する上部に空洞(22)を形成
    し、 該空洞(22)内に、圧力によって電気抵抗値が変化す
    る感圧センサ(PS)を配置すると共に、該感圧センサ
    (PS)の電圧(V)を検出する電圧検出手段(1)を
    設け、 窓ガラス(24)の閉鎖過程における前記感圧センサ
    (PS)の電圧(V)が下がり始めた後の該電圧値の変
    化の形態と、その絶対値を用いて、窓ガラス(24)と
    前記窓枠(20)上部との間における物体の挟み込み
    と、窓ガラス(24)の終端到達とを判断する演算装置
    (C)を有してなる事を特徴とする自動車のパワーウイ
    ンドウの制御装置
  2. 【請求項2】 前記演算装置(C)は、前記電圧検出手
    段(1)で検出された電圧(V)が、予め設定された所
    定の値(V1)以下に達した事を検知した後に所定の演
    算を開始する様にしてなる請求項1に記載のパワーウイ
    ンドウの制御装置
  3. 【請求項3】 前記演算装置(C)は、前記電圧検出手
    段(1)で検出された電圧(V)が、予め設定された所
    定の時間、継続して減少し続けている事を検知した後に
    所定の演算を開始する様にしてなる請求項1に記載のパ
    ワーウインドウの制御装置
  4. 【請求項4】 前記演算装置(C)は、 前記演算開始後の電圧(V2)の時間当たりの変化量
    (ΔV)を演算する微分手段(3)と、 該電圧変化量(ΔV)を予め設定された所定の電圧変化
    量閾値(ΔVs)と比較する第一比較手段(4)と、 前記電圧(V2)を予め設定された所定の電圧閾値(V
    s)と比較する第二比較手段(6)とを備え、 前記第一比較手段(4)において、前記電圧変化量(Δ
    V)が前記閾値(ΔVs)以下(ΔV<ΔVs)であ
    り、且つ前記第二比較手段(6)において、前記電圧
    (V2)が前記電圧閾値(Vs)以上の場合(V2≧V
    s)には、窓ガラスの終端と判断して窓ガラスの閉鎖動
    作を終了し、 前記第一比較手段(4)において、前記電圧変化量(Δ
    V)が前記閾値(ΔVs)以上であり(ΔV≧ΔV
    s)、且つ前記第二比較手段(6)において、前記電圧
    (V2)が前記電圧閾値(Vs)以下の場合(V2<V
    s)には、挟み込みと判断して窓ガラスの上昇を止めて
    下降を開始する逆転信号を出力する様にしてなる請求項
    2又は3に記載のパワーウインドウの制御装置
  5. 【請求項5】 前記第一比較器(4)において、前記電
    圧変化量(ΔV)が前記電圧変化量閾値(ΔVs)以下
    の場合(ΔV<ΔVs)には、窓ガラスの終端判断を行
    うための信号を終端判断AND回路(8)に出力し、前
    記電圧変化量(ΔV)が前記閾値(ΔVs)以上の場合
    (ΔV≧ΔVs)には、挟み込みの判断を行うための信
    号を挟み込み判断AND回路(9)に出力し前記第二比
    較器(6)において、前記電圧(V2)が前記電圧閾値
    (Vs)以上の場合(V2≧Vs)には、窓ガラスの終
    端判断を行うための信号を前記終端判断AND回路
    (8)に出力し、前記電圧(V2)が前記閾値(Vs)
    以下の場合(V2<Vs)には、挟み込みの判断を行う
    ための信号を前記挟み込み判断AND回路(9)に出力
    し、 前記第一比較器(4)及び第二比較器(6)からの信号
    が共に前記終端判断AND回路(8)に入力された場合
    には、窓ガラスの上昇終了信号を出力し、前記第一比較
    器(4)及び第二比較器(6)からのの信号が共に前記
    挟み込み判断AND回路(9)に入力された場合には、
    窓ガラスの上昇を止めて下降を開始する逆転信号を出力
    する様にしてなるものである請求項4に記載のパワーウ
    インドウの制御装置
  6. 【請求項6】 前記演算装置(C)は、 前記演算開始後の電圧(V2)を微分手段(3)で演算
    し、所定時間当たりの変化量(ΔV)を求め、これを予
    め設定された所定の電圧変化量閾値(ΔVs)と第一比
    較手段(4)で比較し、前記電圧変化量(ΔV)が当該
    閾値(ΔVs)以下の場合(ΔV<ΔVs)には、前記
    電圧(V2)を予め設定された所定の電圧閾値(Vs)
    と第二比較手段(6)で比較し、前記電圧(V2)が当
    該閾値((Vs)以上の場合(V2≧Vs)には、窓ガ
    ラス(24)が終端に達したと判断して、窓ガラスの駆
    動モータに停止信号を前記第二比較器(4)より出力
    し、前記第一比較手段(4)において、前記電圧電圧変
    化量(ΔV)が前記電圧変化量閾値(ΔVs)以上の場
    合(ΔV≧ΔVs)には、前記電圧(V2)を前記所定
    の電圧閾値(Vs)と第三比較器(13)にて比較し、
    当該電圧(V2)が前記電圧閾値(Vs)以下の場合
    (V2<Vs)には、挟み込みと判断して、前記駆動モ
    ータを逆転させる様にしてなる請求項1乃至3のいずれ
    かに記載のパワーウインドウの制御装置
  7. 【請求項7】 前記演算開始を判断する所定の電圧値
    (V1)が、窓ガラス(24)が前記グラスラン(2
    1)のリップ部(25)に到るまでの電圧値(V0 )
    と、前記窓ガラス(24)が前記グラスラン(21)の
    前記空洞部(22)を押圧し始める時点での電圧(V
    e)との平均値又はその近傍の値である請求項2乃至6
    のいずれかに記載のパワーウインドウの制御装置
  8. 【請求項8】 前記電圧閾値(Vs)が、前記窓ガラス
    (24)が前記グラスラン(21)の前記空洞部(2
    2)を押圧し始める時点での電圧(Ve)又はその近傍
    の値である請求項2乃至7のいずれかに記載のパワーウ
    インドウの制御装置
  9. 【請求項9】 前記電圧を抵抗に置き換えてなる請求項
    1乃至8のいずれかに記載のパワーウインドウの制御装
  10. 【請求項10】前記グラスラン(21)のリップ部(2
    5)を、他の部分より軟質の樹脂で形成してなる請求項
    1乃至9のいずれかに記載のパワーウインドウの制御装
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1452360A2 (de) * 2003-02-28 2004-09-01 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zum Erkennen eines Gegenstandes in einer Türöffnung eines Fahrzeuges
US7268506B2 (en) 2004-08-17 2007-09-11 Yazaki Corporation Power window system
KR101382325B1 (ko) * 2013-02-27 2014-04-17 현대자동차 주식회사 자동차용 슬라이딩 도어장치
CN112622580A (zh) * 2021-01-04 2021-04-09 林俊钦 一种防止汽车车窗玻璃炸裂组件

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