JPH10250322A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JPH10250322A
JPH10250322A JP9054719A JP5471997A JPH10250322A JP H10250322 A JPH10250322 A JP H10250322A JP 9054719 A JP9054719 A JP 9054719A JP 5471997 A JP5471997 A JP 5471997A JP H10250322 A JPH10250322 A JP H10250322A
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JP
Japan
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rubber
carcass layer
tire
pneumatic radial
filament fiber
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JP9054719A
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Inventor
Kozo Sasaki
康三 佐々木
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行に伴うカーカス層を構成する繊維材料の
強度低下と、この繊維材料とゴムとの接着力低下が抑制
され、耐久性が向上した空気入りラジアルタイヤを提供
する。 【解決手段】 ビードコア2と、カーカス層2と、ベル
ト部5と、トレッド部7と、一対のサイドウォール部8
とを具備してなる空気入りラジアルタイヤにおいて、直
径または最大径が0.0001〜0.1mm、長さが8
mm以上のフィラメント繊維とゴム成分からなる、厚さ
が0.05〜2.0mmのゴム−フィラメント繊維複合
体9、9’が少なくとも1枚、前記カーカス層の折り返
し端部領域でかつ折り返しカーカス層の外面、内面また
は両面に配設されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りラジアル
タイヤに関し、詳しくは、走行に伴うカーカス層を構成
する繊維材料の強度低下と、この繊維材料とゴムとの接
着力低下が抑制され、耐久性が向上した空気入りラジア
ルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りラジアルタイヤにおいては、カ
ーカス層を構成する繊維材料の強度と、この繊維材料と
ゴムとの接着力は、タイヤの圧力保持容器としての強度
を決定する上で非常に重要である。また、かかる強度と
接着力はタイヤの走行と共に低下するが、この低下度合
はタイヤの耐久性を決定する上で重要である。
【0003】現状においてはカーカス層を構成する繊維
材料の強度と、この繊維材料とゴムとの接着力は、タイ
ヤのトレッド部が完全に摩耗し、そのタイヤが使用不能
となった時点においても、圧力保持容器としては十分に
耐え得るレベルを保持しており、実用上全く問題ない状
況にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、省資源
の観点からのタイヤの更正使用、タイヤが装着される車
両の高荷重化、車両の高速性能向上等の傾向を鑑みた場
合、このカーカス層を構成する繊維材料の強度と、この
繊維材料とゴムとの接着力の、走行による低下を抑制す
ることは、将来的に重要な課題である。かかる強度と接
着力の低下は、ビード部上方のカーカス層端部において
顕著である。この理由として、繊維材料の強度低下に対
しては、タイヤの使用時にカーカス層の端部以外の部分
は引張側の力学的入力が加えられるのに対して、端部の
みが、圧縮側の力学的入力が加えられること、端部付近
は構造的に比較的多量のゴムが配置されているため、こ
のゴムのタイヤの転動に伴う発熱の影響を受けること、
の2点が挙げられる。
【0005】また、繊維材料とゴムとの接着力の低下に
対しては、カーカス層端部における繊維材料とゴムの弾
性率の急激な変化に伴い微小領域で剪断入力が発生する
こと、前述のように、カーカス層端部付近に比較的多量
に配置されているゴムの発熱を受けること、の2点が挙
げられる。
【0006】カーカス層を構成する繊維材料の強度低下
を抑制する手段としては、圧縮入力を緩和する目的で、
繊維材料に隣接して繊維材料とゴムの中間的な弾性率を
有する部材、例えば比較的弾性率の高いゴムを配置する
ことが考えられるが、この場合、このゴム自身の発熱が
生じてしまい、好ましくない。また、既存のゴム部材の
量を減らして発熱を抑制しようとすると、タイヤ全体の
前後方向の剛性が低下してしまい、好ましくない。
【0007】また、カーカス層を構成する繊維材料とゴ
ムとの接着力の走行による低下を抑制する手段として
は、端部における繊維材料とゴムの弾性率の急激な変化
に伴う微小領域での剪断入力を抑制する目的で、比較的
弾性率の高いゴムを配置することが考えられるが、前述
の様に、新たな発熱を伴い、好ましくない。また、既存
のゴム部材の減量についても、前述の様に好ましくな
い。
【0008】そこで本発明の目的は、走行に伴うカーカ
ス層を構成する繊維材料の強度低下と、この繊維材料と
ゴムとの接着力低下が抑制され、耐久性が向上した空気
入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第一発明の空気入りラジアルタイヤは、左
右一対のリング状のビードコアと、並列された複数のコ
ードが被覆ゴム中に埋設された層から成るカーカス層の
両端部が該ビートーコアの回りに折り返し巻回されて円
環状に成されたカーカス層と、該カーカス部のタイヤ半
径方向外側に配置された複数層のベルト部と、該ベルト
部のタイヤ半径方向外側配置された環状のトレッド部
と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイドウォ
ール部とを具備してなる空気入りラジアルタイヤにおい
て、直径または最大径が0.0001〜0.1mm、長
さが8mm以上のフィラメント繊維とゴム成分からなる
ゴム−フィラメント繊維複合体が少なくとも1枚、前記
カーカス層の折り返し端部領域でかつ折り返しカーカス
層の外面に配設されてなることを特徴とするものであ
る。
【0010】本発明の第二発明の空気入りラジアルタイ
ヤは、左右一対のリング状のビードコアと、並列された
複数のコードが被覆ゴム中に埋設された層から成るカー
カス層の両端部が該ビートーコアの回りに折り返し巻回
されて円環状に成されたカーカス層と、該カーカス部の
タイヤ半径方向外側に配置された複数層のベルト部と、
該ベルト部のタイヤ半径方向外側配置された環状のトレ
ッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイ
ドウォール部とを具備してなる空気入りラジアルタイヤ
において、直径または最大径が0.0001〜0.1m
m、長さが8mm以上のフィラメント繊維とゴム成分か
らなるゴム−フィラメント繊維複合体が少なくとも1
枚、前記カーカス層の折り返し端部領域でかつ折り返し
カーカス層の内面に配設されてなることを特徴とするも
のである。
【0011】本発明の第三発明の空気入りラジアルタイ
ヤは、左右一対のリング状のビードコアと、並列された
複数のコードが被覆ゴム中に埋設された層から成るカー
カス層の両端部が該ビートーコアの回りに折り返し巻回
されて円環状に成されたカーカス層と、該カーカス部の
タイヤ半径方向外側に配置された複数層のベルト部と、
該ベルト部のタイヤ半径方向外側配置された環状のトレ
ッド部と、該トレッド部の左右に配置された一対のサイ
ドウォール部とを具備してなる空気入りラジアルタイヤ
において、直径または最大径が0.0001〜0.1m
m、長さが8mm以上のフィラメント繊維とゴム成分か
らなるゴム−フィラメント繊維複合体が少なくとも1
枚、前記カーカス層の折り返し端部領域でかつ折り返し
カーカス層の両面に配設されてなることを特徴とするも
のである。
【0012】本発明においては、前記ゴム−フィラメン
ト繊維複合体中、フィラメント繊維が4〜50重量%で
あることが好ましく、また前記ゴム−フィラメント繊維
複合体が、厚さが0.05〜2.0mm、目付けが10
〜300g/mである不織布とゴムとからなることが
好ましい。
【0013】本発明における前記ゴム−フィラメント繊
維複合体は、同じ厚みのゴム層と比較してその弾性率
は、はるかに大きく、またタイヤの転動による引張・圧
縮の繰り返し入力下での発熱は、はるかに小さい。従っ
て、カーカス層を構成する繊維材料に対する圧縮入力、
剪断入力を十分に緩和し、尚且つ発熱が極力抑制され、
タイヤの耐久性を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において、ゴム−フィラメ
ント繊維複合体に使用するフィラメント繊維は、タイヤ
コード簾織りとは異なり、多数本の繊維束を撚り合わせ
たり、織り合わせたりはしておらず、このようなゴム−
フィラメント繊維複合体を得るには不織布が好適に用い
られる。
【0015】不織布の製法としては、カーディング法、
抄紙法、エアレイ法、メルトブロー、スパンボンド法な
どがあり、これら製法によりウェブを作製する。メルト
ブロー、スパンボンド法以外のウェブでの繊維の結合方
法として、熱融着、バインダによる方法、水流または針
の力で繊維を交絡させる水流絡合法、ニードルパンチ法
を好適に利用することができる。とりわけ、水流または
針で繊維を交絡させる水流絡合法、ニードルパンチ法お
よびメルトブロー、スパンボンド法により得られた不織
布が好適である。
【0016】本発明においては、かかるゴム−フィラメ
ント繊維複合体は、繊維フィラメントの間までゴムが含
浸する構造を有していること、そして、比較的長い距
離、広い範囲でフィラメント繊維とゴムが相互に連続層
を形成できる構造を有していることが重要な基本的要件
である。このため、フィラメント繊維の直径または最大
径は0.0001〜0.1mm、好ましくは0.000
1〜0.05mmの範囲であることを要する。フィラメ
ント繊維の直径または最大径が0.0001mm未満で
あるとフィラメントが細すぎるため、ゴム−フィラメン
ト複合体においてゴム連続層の比率が多くなり、補強層
としての機能を有さず、繊維材料の強度低下・繊維材料
とゴムとの接着力低下が抑制されず、好ましくない。一
方、フィラメント繊維の直径または最大径が0.1mm
を超えるとゴム−フィラメント複合体において繊維連続
層の比率が多くなり、ゴムーフィラメント繊維複合体の
耐久性が低下し、タイヤとしての耐久性が低下し、好ま
しくない。
【0017】また、フィラメント繊維の断面形状は円状
のもの、または円と異なる断面形状のもの、中空部を有
するもの等を用いることができる。また、フィラメント
繊維の長さは、8mm以上、好ましくは10mm以上で
あることを要する。かかるフィラメント繊維の長さが8
mm未満では、繊維フィラメント−繊維フィラメント間
のからみ合いが十分でなく、補強層としての剛性が発現
せず、繊維材料の強度低下・繊維材料とゴムとの接着力
低下が抑制されず好ましくない。
【0018】ゴムーフィラメント繊維複合体中における
フィラメント繊維が4重量%未満であると、不織布とし
ての均一性が維持できず、補強層としての剛性が発現せ
ず、繊維材料の強度低下・繊維材料とゴムとの接着力低
下が抑制されず、好ましくない。一方、この割合が50
重量%を超えると、ゴムーフィラメント複合体において
繊維連続層の比率が多くなり、ゴムーフィラメント繊維
複合体の耐久性が低下し、タイヤとしての耐久性が低下
して、好ましくない。
【0019】不織布を用いる場合、その厚さは0.05
〜2.0mm、好ましくは0.1〜0.5mmの範囲で
あり(20g/cmの加圧下で測定)、目付(1m
当たりの重量)は10〜300g、好ましくは10〜1
00gの範囲内であることを要する。不織布の厚さが
0.05mm未満では不織布としての均一性を維持する
ことが困難となり、更にゴムとの複合体としての強度、
剛性が不足し、繊維材料の強度低下、繊維材料とゴムと
の接着力低下が抑制されず、好ましくない。一方、2.
0mmを超えるとゴムと複合化をしたときにゲージが厚
くなり、タイヤ部材として好ましくなく、また、複合材
としての剛性が上がり過ぎ、複合材と既存部材間で歪み
が集中し、タイヤの耐久性が低下するので好ましくな
い。
【0020】一方、目付については、10g未満では不
織布自体の均一性を維持することが困難となり、更にゴ
ムとの複合体としての強度、剛性が不足し、繊維材料の
強度低下、繊維材料とゴムとの接着力低下が抑制され
ず、好ましくない。一方、300gを超えるとゴムの流
動性にもよるが、ゴム−フィラメント複合体においてゴ
ム連続層の比率が多くなり、補強層としての機能を有さ
ず、繊維材料の強度低下、繊維材料とゴムとの接着力低
下が抑制されず、好ましくない。
【0021】尚、フィラメント繊維の材質としては、
綿、レーヨン、セルロースなどの天然高分子繊維、脂肪
族ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、
ポリイミド、芳香族ポリアミドなどの合成高分子繊維、
およびカーボン繊維、ガラス繊維、スチールワイヤのう
ちから選択される一種又は複数種の繊維を混合すること
ができる。また、隣接層と素材が異なる多層構造のフィ
ラメント繊維でもよい。更に、異なる材質を内層と外層
に配置した芯鞘構造、あるいは米字型、花弁型、層状型
等の複合繊維も用いることができる。
【0022】本発明において使用するゴム−フィラメン
ト繊維複合体におけるフィラメント繊維とゴムとの複合
化は、その未加硫部材の段階にて予め繊維に未加硫ゴム
組成物を適用して複合化する。具体的には、ゴムシート
を製造する際の混練りは、ロール、バンバリーミキサー
など、通常ゴム業界で用いるどの方法によってもよい。
但し、繊維の分散性の点から、フィラメント繊維は、少
量ずつ投入することが好ましい。不織布を用いる場合は
不織布に対して、プレスまたはロールなどによりシート
状未加硫ゴム組成物を上下両表面または片面から圧着し
て、不織布内部の空気を未加硫ゴム組成物と十分に置換
する。未加硫ゴム組成物の流動性によっては、実質的に
加硫反応が開始しない程度の温度条件下で圧着を行うこ
とも必要である。あるいは、他の方法としては、未加硫
ゴム組成物を溶媒を用いて液状化させ、不織布に塗布す
ることでタッキネスを付与する方法もある。このように
して得られた未加硫複合部材を繊維補強部材層として適
用してグリーンタイヤを成型し、これに加硫成型を施
す。
【0023】なお、上述の複合化に際し、加硫後におけ
るゴムとの接着性が十分であれば、繊維に予め接着処理
を施さずともよいが、接着が不十分な時にはタイヤ用繊
維コードとゴムとの接着力を高める場合と同様にディッ
ピィング・ヒートセット処理をフィラメント繊維に施し
てもよい。
【0024】本発明の第一発明の一例空気入りラジアル
タイヤの横断面を図1に示すと、コード方向がタイヤ1
のラジアル方向に向く一層のカーカス層2の両端末が左
右一対のビードワイヤ3、3’およびその上部に配置さ
れたビード補強ゴム4、4’の回りに巻回されて折り返
され、該カーカス層2のタイヤ半径方向の上部に2層の
スチールベルト5がリング状に配置され、更にその上部
のタイヤ踏面部6にはトレッドゴム7が配置されてい
る。また、トレッドゴム7の両サイドのカーカス層の上
には、サイドゴム8、8’が貼着されている。この例で
は、ゴム−フィラメント繊維複合体9、9’が、カーカ
ス層2の折り返し端部領域でかつ折り返しカーカス層2
のタイヤ外側方向に配置されている。
【0025】本発明の第二発明の一例空気入りラジアル
タイヤにおいては、図2に示すように、前記と同様のゴ
ム−フィラメント繊維複合体9、9’が、カーカス層2
の折り返し端部領域でかつ折り返しカーカス層2のタイ
ヤ内側方向に配置されている。
【0026】本発明の第一および第二発明におけるゴム
−フィラメント繊維複合体9、9’の幅、すなわち、タ
イヤ半径方向の高さは、カーカス層2の折り返し端部か
らタイヤ中心方向、すなわちビード方向には10mmか
ら30mm、タイヤ外側方向、すなわちトレッド方向に
も10mmから30mmあることが好ましい。これらの
配置高さが10mm未満の場合、引張・剪断入力を緩和
する効果が小さく、タイヤ耐久性の向上効果が十分に得
られない。一方、30mmより高くしても、もはやそれ
以上のタイヤ耐久性向上効果は得られない。
【0027】また、第一と第二発明とを組み合わせたか
たちで、図4に示すように、前記と同様のゴム−フィラ
メント繊維複合体9、9’はカーカス層2の折り返しカ
ーカス層2のタイヤ内側方向と外側方向に同時に配置す
ることもできる。
【0028】本発明の第三発明の一例空気入りラジアル
タイヤにおいては、図3に示すように、前記と同様のゴ
ム−フィラメント繊維複合体9、9’が、カーカス層2
の折り返し端部領域を包むように折り曲げて配置されて
いる。この場合、ゴム−フィラメント繊維複合体9、
9’の幅、すなわち、タイヤ半径方向の高さは、本発明
の第一および第二発明と同様の理由により、カーカス層
2の折り返し端部からタイヤ中心方向、すなわちビード
方向に10mmから30mmあることが好ましい。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例に基づき
説明する。本実施例においては、前記ゴム−フィラメン
ト繊維複合体は、下記の表1に示す内容であり、図1に
示すようにカーカス層の折り返し端部領域でかつ折り返
しカーカス層の外面に配置するか、図2に示すようにカ
ーカス層の折り返し端部領域でかつ折り返しカーカス層
の内面に配置するか、図4に示すようにカーカス層の折
り返し端部領域でかつ折り返しカーカス層の内面と外面
の両側に配置するか、あるいは、図3に示すようにカー
カス層の端部を包むように折り曲げて配置した。また、
カーカス層は、2本撚り1500デニールのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)コードから成るカーカス層
が一層で構成されているものを使用した。かかる条件下
で、サイズ205/65R15の空気入りラジアルタイ
ヤを製造した。また、比較例として、ゴム−フィラメン
ト繊維複合体層を用いない従来の空気入りラジアルタイ
ヤも製造した。
【0030】製造された空気入りラジアルタイヤについ
て、タイヤ耐久性、接着力耐久性およびコード強度耐久
性の評価を以下のようにして行なった。 タイヤ耐久性 製造されたタイヤについて、JIS−D4230の5.
3.1の方法でリム組みを行い、同じく5.3.2の試
験装置を用い、同じく5.3.3の試験方法において、
第3段階終了後も連続して、24時間ごとに荷重を5%
ずつ増加させ、タイヤが破壊するまでの走行距離を測定
し、比較例1の結果を100とした指数表示を表1に示
し、タイヤ耐久性とした。
【0031】接着力耐久性 上記の耐久試験において、第7段階すなわち、荷重百分
率135%、総試験時間130時間、総走行距離104
00Kmを終了した時点で、カーカス層を構成する繊維
材料のビード外側部分の接着力、すなわち、図1、2お
よび3におけるビード補強ゴム4、4’とカーカス層2
が、ビード3、3’より上部へ折り返された部分での間
の接着力を測定し、比較例1の結果を100とした指数
表示を表1に示し、接着力耐久性とした。
【0032】コード強度耐久性 上記項の耐久試験において、第7段階すなわち、荷重
百分率135%、総試験時間130時間、総走行距離1
0400Kmを終了した時点で、カーカス層を構成する
繊維材料のビード外側部分の繊維材料の強度、すなわ
ち、図1、2および3にとカーカス層2が、ビード3、
3’より上部へ折り返された部分での引張強度を測定
し、比較例1の結果を100とした指数表示を表1に示
し、コード強度耐久性とした。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の空気
入りラジアルタイヤにおいては、フィラメント繊維をゴ
ムで被覆一体化したゴム−フィラメント繊維複合体層を
カーカス層の折り返し端部の所定領域に配置させたこと
により、走行に伴うカーカス層を構成する繊維材料の強
度低下と、この繊維材料とゴムとの接着力低下が抑制さ
れ、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一発明の一例空気入りラジアルタイ
ヤの断面図である。
【図2】本発明の第二発明の一例空気入りラジアルタイ
ヤの断面図である。
【図3】本発明の第三発明の一例空気入りラジアルタイ
ヤの断面図である。
【図4】本発明の他の一例空気入りラジアルタイヤの断
面図である。
【符号の説明】
1 空気入りラジアルタイヤ 2 ポリエステルカーカス層 3,3’ ビードワイヤ 4、4’ ビード補強ゴム 5 スチールベルト 6 タイヤ踏面部 7 トレッドゴム 8,8’ サイドゴム 9,9’ ゴム−フィラメント繊維複合体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のリング状のビードコアと、並
    列された複数のコードが被覆ゴム中に埋設された層から
    成るカーカス層の両端部が該ビートーコアの回りに折り
    返し巻回されて円環状に成されたカーカス層と、該カー
    カス部のタイヤ半径方向外側に配置された複数層のベル
    ト部と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側配置された環
    状のトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一
    対のサイドウォール部とを具備してなる空気入りラジア
    ルタイヤにおいて、直径または最大径が0.0001〜
    0.1mm、長さが8mm以上のフィラメント繊維とゴ
    ム成分からなるゴム−フィラメント繊維複合体が少なく
    とも1枚、前記カーカス層の折り返し端部領域でかつ折
    り返しカーカス層の外面に配設されてなることを特徴と
    する空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 左右一対のリング状のビードコアと、並
    列された複数のコードが被覆ゴム中に埋設された層から
    成るカーカス層の両端部が該ビートーコアの回りに折り
    返し巻回されて円環状に成されたカーカス層と、該カー
    カス部のタイヤ半径方向外側に配置された複数層のベル
    ト部と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側配置された環
    状のトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一
    対のサイドウォール部とを具備してなる空気入りラジア
    ルタイヤにおいて、直径または最大径が0.0001〜
    0.1mm、長さが8mm以上のフィラメント繊維とゴ
    ム成分からなるゴム−フィラメント繊維複合体が少なく
    とも1枚、前記カーカス層の折り返し端部領域でかつ折
    り返しカーカス層の内面に配設されてなることを特徴と
    する空気入りラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】 左右一対のリング状のビードコアと、並
    列された複数のコードが被覆ゴム中に埋設された層から
    成るカーカス層の両端部が該ビートーコアの回りに折り
    返し巻回されて円環状に成されたカーカス層と、該カー
    カス部のタイヤ半径方向外側に配置された複数層のベル
    ト部と、該ベルト部のタイヤ半径方向外側配置された環
    状のトレッド部と、該トレッド部の左右に配置された一
    対のサイドウォール部とを具備してなる空気入りラジア
    ルタイヤにおいて、直径または最大径が0.0001〜
    0.1mm、長さが8mm以上のフィラメント繊維とゴ
    ム成分からなるゴム−フィラメント繊維複合体が少なく
    とも1枚、前記カーカス層の折り返し端部領域でかつ折
    り返しカーカス層の両面に配設されてなることを特徴と
    する空気入りラジアルタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記ゴム−フィラメント繊維複合体中、
    フィラメント繊維が4〜50重量%である請求項1〜3
    のうちいずれか一項記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記ゴム−フィラメント繊維複合体が、
    厚さが0.05〜2.0mm、目付けが10〜300g
    /mである不織布とゴムとからなる請求項1〜3のう
    ちいずれか一項記載の空気入りラジアルタイヤ。
JP9054719A 1997-03-10 1997-03-10 空気入りラジアルタイヤ Pending JPH10250322A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6209604B1 (en) 1997-12-22 2001-04-03 Bridgestone Corporation Pneumatic tire for passenger cars with sidewall portions having a rubber reinforcing layer and a rubber-filament fiber composite
JP2009537390A (ja) * 2006-05-22 2009-10-29 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン 二方向弾性補強要素を有するアンカーを備えたタイヤ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6209604B1 (en) 1997-12-22 2001-04-03 Bridgestone Corporation Pneumatic tire for passenger cars with sidewall portions having a rubber reinforcing layer and a rubber-filament fiber composite
JP2009537390A (ja) * 2006-05-22 2009-10-29 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン 二方向弾性補強要素を有するアンカーを備えたタイヤ

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