JPH10247631A - 基板処理装置 - Google Patents
基板処理装置Info
- Publication number
- JPH10247631A JPH10247631A JP5076697A JP5076697A JPH10247631A JP H10247631 A JPH10247631 A JP H10247631A JP 5076697 A JP5076697 A JP 5076697A JP 5076697 A JP5076697 A JP 5076697A JP H10247631 A JPH10247631 A JP H10247631A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pure water
- water
- processing chamber
- substrate
- rotating body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
- Weting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】パーティクルの発生を抑制でき、かつ、耐薬液
性も充分なシール構造を有する基板処理装置を提供す
る。 【解決手段】スピンチャック31の回転軸は、処理室2
1の底面の隔壁22Bを挿通している。この底面の隔壁
22Bには、処理室21内の空間をシールするためのシ
ール機構40が設けられている。シール機構40は、回
転軸31に周設されたフランジ部材41と、底面の隔壁
22Bに固定されたシールブロック42とを有する。シ
ールブロック42のフランジ41に近接する位置には、
水膜形成部60が設けられている。この水膜形成部60
には、純水供給孔62および純水供給溝61を介して純
水が供給される。これにより、水膜形成部60に水膜が
形成され、この水膜によって処理室21内の空間がシー
ルされる。
性も充分なシール構造を有する基板処理装置を提供す
る。 【解決手段】スピンチャック31の回転軸は、処理室2
1の底面の隔壁22Bを挿通している。この底面の隔壁
22Bには、処理室21内の空間をシールするためのシ
ール機構40が設けられている。シール機構40は、回
転軸31に周設されたフランジ部材41と、底面の隔壁
22Bに固定されたシールブロック42とを有する。シ
ールブロック42のフランジ41に近接する位置には、
水膜形成部60が設けられている。この水膜形成部60
には、純水供給孔62および純水供給溝61を介して純
水が供給される。これにより、水膜形成部60に水膜が
形成され、この水膜によって処理室21内の空間がシー
ルされる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ、液
晶表示装置用ガラス基板およびPDP(プラズマディス
プレイパネル)用ガラス基板などの各種被処理基板に対
して処理を行うための基板処理装置に関する。
晶表示装置用ガラス基板およびPDP(プラズマディス
プレイパネル)用ガラス基板などの各種被処理基板に対
して処理を行うための基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体ウエハなどの基板の表
面にエッチング処理や洗浄処理を施すために、図11に
示す構成の基板処理装置が用いられている。この装置
は、基板Wを保持した状態で高速回転するスピンチャッ
ク1と、このスピンチャックに保持された基板Wの中心
付近に向けて処理液を吐出するノズル2と、これらを収
容した処理室3とを有している。処理室3には、基板W
を搬入/搬出するための開口4が形成されており、この
開口4を開閉するためのシャッタ5が備えられている。
面にエッチング処理や洗浄処理を施すために、図11に
示す構成の基板処理装置が用いられている。この装置
は、基板Wを保持した状態で高速回転するスピンチャッ
ク1と、このスピンチャックに保持された基板Wの中心
付近に向けて処理液を吐出するノズル2と、これらを収
容した処理室3とを有している。処理室3には、基板W
を搬入/搬出するための開口4が形成されており、この
開口4を開閉するためのシャッタ5が備えられている。
【0003】スピンチャック1は、処理室3の底面板3
aに形成された挿通孔7を挿通した回転軸6と、この回
転軸6の上端に固定された基板保持機構とを備えてい
る。回転軸6には、底面板3aの下方に設けられた回転
駆動機構12により、回転力が与えられる。回転駆動機
構12は、モータを駆動源とする。回転軸6は、ベアリ
ング8によって底面板3aに回転自在に支持されてい
る。挿通孔7の周縁部には、処理室3の内部側におい
て、回転軸6の周面に摺接するリップシール9が設けら
れており、このリップシール9は、ビス10によって底
面板3aに固定された押さえ部材11によって、保持さ
れている。これにより、処理室3内の空間と、回転駆動
機構12などが備えられた処理室3の下方の空間とが隔
絶されている。したがって、回転駆動機構12の部品な
どが、処理室3内のエッチング液などを含む雰囲気にさ
らされることがなく、これらの部品の耐久性が確保され
る。また、処理室3内への外部からの気流の流入が抑制
されるから、基板Wの処理を安定して行える。
aに形成された挿通孔7を挿通した回転軸6と、この回
転軸6の上端に固定された基板保持機構とを備えてい
る。回転軸6には、底面板3aの下方に設けられた回転
駆動機構12により、回転力が与えられる。回転駆動機
構12は、モータを駆動源とする。回転軸6は、ベアリ
ング8によって底面板3aに回転自在に支持されてい
る。挿通孔7の周縁部には、処理室3の内部側におい
て、回転軸6の周面に摺接するリップシール9が設けら
れており、このリップシール9は、ビス10によって底
面板3aに固定された押さえ部材11によって、保持さ
れている。これにより、処理室3内の空間と、回転駆動
機構12などが備えられた処理室3の下方の空間とが隔
絶されている。したがって、回転駆動機構12の部品な
どが、処理室3内のエッチング液などを含む雰囲気にさ
らされることがなく、これらの部品の耐久性が確保され
る。また、処理室3内への外部からの気流の流入が抑制
されるから、基板Wの処理を安定して行える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術では、リップシール9を回転軸6の周面に摺接させて
いるから、パーティクルの発生が避けられない。また、
一般的なゴム系のリップシールでは、シール面にグリス
が必要であるから、このグリスが蒸発してミストを生成
すれば、これがさらなるパーティクルの原因となる。し
かも、フッ酸雰囲気に耐えることができるゴムはないか
ら、上記の構成では、処理室3内で使用できる薬液の種
類が限定されてしまい、必要な処理が行えない。
術では、リップシール9を回転軸6の周面に摺接させて
いるから、パーティクルの発生が避けられない。また、
一般的なゴム系のリップシールでは、シール面にグリス
が必要であるから、このグリスが蒸発してミストを生成
すれば、これがさらなるパーティクルの原因となる。し
かも、フッ酸雰囲気に耐えることができるゴムはないか
ら、上記の構成では、処理室3内で使用できる薬液の種
類が限定されてしまい、必要な処理が行えない。
【0005】フッ素樹脂系のリップシールのなかには、
シール面にグリスを必要としないものもあるが、リップ
シール9と回転軸6との間に大きな摩擦が生じるから、
回転駆動機構12の駆動源としてのモータの負担が大き
くなる。しかも、摺動部における発熱が予想され、この
発熱が基板処理に悪影響を与えるおそれがある。さら
に、グリスを使用しないため、摺動面の摩耗が著しく、
これによる発塵が、パーティクルの増加を招く。
シール面にグリスを必要としないものもあるが、リップ
シール9と回転軸6との間に大きな摩擦が生じるから、
回転駆動機構12の駆動源としてのモータの負担が大き
くなる。しかも、摺動部における発熱が予想され、この
発熱が基板処理に悪影響を与えるおそれがある。さら
に、グリスを使用しないため、摺動面の摩耗が著しく、
これによる発塵が、パーティクルの増加を招く。
【0006】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、パーティクルの発生を抑制でき、かつ、耐
薬液性も充分なシール構造を有する基板処理装置を提供
することである。さらに、この発明の他の目的は、回転
駆動機構の負荷トルクの小さな基板処理装置を提供する
ことである。
題を解決し、パーティクルの発生を抑制でき、かつ、耐
薬液性も充分なシール構造を有する基板処理装置を提供
することである。さらに、この発明の他の目的は、回転
駆動機構の負荷トルクの小さな基板処理装置を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板に処
理液を供給して処理を施すための空間を内部に有し、隔
壁により囲まれた処理室と、この処理室の隔壁に一端を
挿入して回転可能に設けられた回転体と、上記処理室の
内部に対して上記隔壁により隔離されて設けられ、上記
回転体を回転させる回転駆動部と、上記処理室の内部に
おいて、上記回転体と上記隔壁に対して上記回転体の回
転に関し固定された固定部材との間隙に純水を供給する
純水供給手段とを含むことを特徴とする基板処理装置で
ある。
目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板に処
理液を供給して処理を施すための空間を内部に有し、隔
壁により囲まれた処理室と、この処理室の隔壁に一端を
挿入して回転可能に設けられた回転体と、上記処理室の
内部に対して上記隔壁により隔離されて設けられ、上記
回転体を回転させる回転駆動部と、上記処理室の内部に
おいて、上記回転体と上記隔壁に対して上記回転体の回
転に関し固定された固定部材との間隙に純水を供給する
純水供給手段とを含むことを特徴とする基板処理装置で
ある。
【0008】上記の構成によれば、回転体と隔壁に対し
て上記回転体の回転に関して固定された固定部材との間
隙に純水を供給することにより、処理室の内部空間の気
密性が保持される。すなわち、純水によってシールする
ことができる。これにより、耐薬液性の高いシール構造
を実現できる。しかも、摺動部のないシール構造である
ので、回転駆動部の負荷トルクを小さくできるうえ、発
塵もなく、摩擦による発熱もない。また、シール用の純
水により、回転体の冷却効果を期待できるから、回転駆
動部からの熱が処理室内に伝搬することを防止できる。
て上記回転体の回転に関して固定された固定部材との間
隙に純水を供給することにより、処理室の内部空間の気
密性が保持される。すなわち、純水によってシールする
ことができる。これにより、耐薬液性の高いシール構造
を実現できる。しかも、摺動部のないシール構造である
ので、回転駆動部の負荷トルクを小さくできるうえ、発
塵もなく、摩擦による発熱もない。また、シール用の純
水により、回転体の冷却効果を期待できるから、回転駆
動部からの熱が処理室内に伝搬することを防止できる。
【0009】なお、固定部材は、隔壁自体であってもよ
いし、隔壁に連結された部材であってもよいし、中間部
材を介して連結された部材であってもよい。また、固定
部材に対して回転体が相対的に上下するようなものであ
っても、上述の作用効果を奏することができる。すなわ
ち、固定部材は、隔壁に対して、実質的に、回転体の回
転に関して回転しない部材であればよい。
いし、隔壁に連結された部材であってもよいし、中間部
材を介して連結された部材であってもよい。また、固定
部材に対して回転体が相対的に上下するようなものであ
っても、上述の作用効果を奏することができる。すなわ
ち、固定部材は、隔壁に対して、実質的に、回転体の回
転に関して回転しない部材であればよい。
【0010】請求項2記載の発明は、上記純水供給手段
は、常時、上記回転体と上記固定部材との間隙に純水を
供給するものであることを特徴とする請求項1記載の基
板処理装置である。この構成によれば、新鮮な純水が常
時供給されるので、シール用の純水に処理液やその雰囲
気が溶け込んだとしても、この水は速やかに新鮮な純水
に置換される。これにより、回転駆動部に悪影響が及ぶ
ことを防止できる。
は、常時、上記回転体と上記固定部材との間隙に純水を
供給するものであることを特徴とする請求項1記載の基
板処理装置である。この構成によれば、新鮮な純水が常
時供給されるので、シール用の純水に処理液やその雰囲
気が溶け込んだとしても、この水は速やかに新鮮な純水
に置換される。これにより、回転駆動部に悪影響が及ぶ
ことを防止できる。
【0011】請求項3記載の発明は、上記純水供給手段
は、上記回転駆動部によって上記回転体が回転される期
間に、上記回転体と上記固定部材との間隙に純水を供給
するものであることを特徴とする請求項1記載の基板処
理装置である。この構成によれば、必要時にのみ純水を
供給するようにできるから、純水使用量を低減でき、ひ
いては、装置のランニングコストを低減できる。
は、上記回転駆動部によって上記回転体が回転される期
間に、上記回転体と上記固定部材との間隙に純水を供給
するものであることを特徴とする請求項1記載の基板処
理装置である。この構成によれば、必要時にのみ純水を
供給するようにできるから、純水使用量を低減でき、ひ
いては、装置のランニングコストを低減できる。
【0012】請求項4記載の発明は、上記回転体は、基
板を保持して回転するスピンチャックと、一方端がこの
スピンチャックに接続され、他方端が上記回転駆動部に
接続された回転軸と、上記処理室の内部においてこの回
転軸に周設されたフランジ部材とを有するものであり、
上記純水供給手段は、上記フランジ部材に向けて純水を
供給するものであることを特徴とする請求項1ないし3
のいずれかに記載の基板処理装置である。
板を保持して回転するスピンチャックと、一方端がこの
スピンチャックに接続され、他方端が上記回転駆動部に
接続された回転軸と、上記処理室の内部においてこの回
転軸に周設されたフランジ部材とを有するものであり、
上記純水供給手段は、上記フランジ部材に向けて純水を
供給するものであることを特徴とする請求項1ないし3
のいずれかに記載の基板処理装置である。
【0013】この構成によれば、回転軸に摺接されたフ
ランジ部材に向けて純水を供給することにより、この純
水によるシールを達成している。この場合、フランジ部
材は、回転中心に充分に近い位置に設けることができる
ので、回転軸の回転時におけるフランジ部材の周速度は
小さい。よって、遠心力による純水の周囲へ飛散が少な
いから、飛散した純水が処理室の内部にある基板に付着
して、基板処理に悪影響を与えることを防止する。
ランジ部材に向けて純水を供給することにより、この純
水によるシールを達成している。この場合、フランジ部
材は、回転中心に充分に近い位置に設けることができる
ので、回転軸の回転時におけるフランジ部材の周速度は
小さい。よって、遠心力による純水の周囲へ飛散が少な
いから、飛散した純水が処理室の内部にある基板に付着
して、基板処理に悪影響を与えることを防止する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す簡略
化した縦断面図である。この基板処理装置は、半導体ウ
エハなどの基板Wにエッチング処理や洗浄処理を施すた
めのものであり、基板を処理するための処理室21を備
えている。処理室21は、隔壁22によって囲まれて形
成されたほぼ直方体形状のものであり、一側面の隔壁2
2Aには、基板Wを搬入/搬出するための開口23が形
成されている。この開口23に関連して、基板Wの搬入
/搬出のときにのみ開成し、残余の期間には閉成される
シャッタ24が設けられている。
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す簡略
化した縦断面図である。この基板処理装置は、半導体ウ
エハなどの基板Wにエッチング処理や洗浄処理を施すた
めのものであり、基板を処理するための処理室21を備
えている。処理室21は、隔壁22によって囲まれて形
成されたほぼ直方体形状のものであり、一側面の隔壁2
2Aには、基板Wを搬入/搬出するための開口23が形
成されている。この開口23に関連して、基板Wの搬入
/搬出のときにのみ開成し、残余の期間には閉成される
シャッタ24が設けられている。
【0015】処理室21には、処理対象の基板Wを水平
に保持した状態で鉛直軸まわりに回転することができる
回転体としてのスピンチャック30と、このスピンチャ
ック30に保持された基板Wの中心付近に向けてエッチ
ング液などの薬液や純水のような処理液を供給するため
のノズル26とが配置されている。スピンチャック30
は、処理室21の底面の隔壁22Bを挿通する回転軸3
1(たとえば、SiCやチタンからなる)と、この回転
軸31の上端に固定された保持ピン支持部材32と、こ
の保持ピン支持部材32に立設された複数の保持ピン3
3とを有している。複数の保持ピン33は、基板Wをそ
の縁部において保持することができるように構成されて
いる。回転軸31は、モータなどを含む回転駆動機構3
5によってその軸まわりに回転駆動される。回転駆動機
構35は、マイクロコンピュータなどを含む制御部36
によって、その動作が制御される。
に保持した状態で鉛直軸まわりに回転することができる
回転体としてのスピンチャック30と、このスピンチャ
ック30に保持された基板Wの中心付近に向けてエッチ
ング液などの薬液や純水のような処理液を供給するため
のノズル26とが配置されている。スピンチャック30
は、処理室21の底面の隔壁22Bを挿通する回転軸3
1(たとえば、SiCやチタンからなる)と、この回転
軸31の上端に固定された保持ピン支持部材32と、こ
の保持ピン支持部材32に立設された複数の保持ピン3
3とを有している。複数の保持ピン33は、基板Wをそ
の縁部において保持することができるように構成されて
いる。回転軸31は、モータなどを含む回転駆動機構3
5によってその軸まわりに回転駆動される。回転駆動機
構35は、マイクロコンピュータなどを含む制御部36
によって、その動作が制御される。
【0016】処理室21の底面の隔壁22Bに形成され
た底面孔37には、回転軸31の回転を許容しつつ、処
理室21の内部空間と回転駆動機構35とを隔離してシ
ールするための軸シール機構40が挿設されている。図
2は、シール機構40の詳細な構成を示す断面図であ
る。このシール機構40は、回転軸31の取り付けフラ
ンジに固定して周設されたフランジ部材41と、処理室
21の底面の隔壁22Bに固定された固定部材としての
シールブロック42とを対向配置して構成されており、
フランジ部材41とシールブロック42との間隙に純水
を供給し、この純水によって処理室21の内部空間のシ
ールを図ったものである。フランジ部材41は、たとえ
ば、SiCやチタンからなり、シールブロック42はP
VC(polyvinyl chloride)やフッ素樹脂からなる。
た底面孔37には、回転軸31の回転を許容しつつ、処
理室21の内部空間と回転駆動機構35とを隔離してシ
ールするための軸シール機構40が挿設されている。図
2は、シール機構40の詳細な構成を示す断面図であ
る。このシール機構40は、回転軸31の取り付けフラ
ンジに固定して周設されたフランジ部材41と、処理室
21の底面の隔壁22Bに固定された固定部材としての
シールブロック42とを対向配置して構成されており、
フランジ部材41とシールブロック42との間隙に純水
を供給し、この純水によって処理室21の内部空間のシ
ールを図ったものである。フランジ部材41は、たとえ
ば、SiCやチタンからなり、シールブロック42はP
VC(polyvinyl chloride)やフッ素樹脂からなる。
【0017】より具体的に説明すれば、回転軸31に
は、底面の隔壁22B付近の位置に、取り付けフランジ
31Aが形成されている。この取り付けフランジ31A
には、ハット形の上記フランジ部材41が取り付けられ
ている。すなわち、フランジ部材41は、回転対称に形
成されていて、中央に回転軸31の挿通を許容する円孔
が形成された円板部41Aと、この円板部41Aの外周
側縁部から回転軸31に平行に垂下する垂下部41B
と、この垂下部41Bの下端から回転軸31に対して離
反する方向にせり出した受水板部41Cとを有してい
る。円板部41Aの円孔の縁部は、Oリング43を介在
させて取り付けフランジ31Aにボルト(図示せず)で
固定されている。
は、底面の隔壁22B付近の位置に、取り付けフランジ
31Aが形成されている。この取り付けフランジ31A
には、ハット形の上記フランジ部材41が取り付けられ
ている。すなわち、フランジ部材41は、回転対称に形
成されていて、中央に回転軸31の挿通を許容する円孔
が形成された円板部41Aと、この円板部41Aの外周
側縁部から回転軸31に平行に垂下する垂下部41B
と、この垂下部41Bの下端から回転軸31に対して離
反する方向にせり出した受水板部41Cとを有してい
る。円板部41Aの円孔の縁部は、Oリング43を介在
させて取り付けフランジ31Aにボルト(図示せず)で
固定されている。
【0018】シールブロック42は、図3の平面図に示
すように、平面視において円形のものであり、中央に、
回転軸31の挿通を許容する挿通孔45が形成されてい
る。この挿通孔45の下端寄りの位置に形成された凹所
46には、回転軸31を回転自在に支持するための軸受
け47がはめ込まれる。挿通孔45の上端縁は、回転軸
31に形成された取り付けフランジ31Aに対向してい
る。
すように、平面視において円形のものであり、中央に、
回転軸31の挿通を許容する挿通孔45が形成されてい
る。この挿通孔45の下端寄りの位置に形成された凹所
46には、回転軸31を回転自在に支持するための軸受
け47がはめ込まれる。挿通孔45の上端縁は、回転軸
31に形成された取り付けフランジ31Aに対向してい
る。
【0019】処理室21の内部空間に臨む側であって、
取り付けフランジ31Aからフランジ部材41の垂下部
41Bの近傍に至る円環状の領域には、第1排水溝51
が形成されている。この第1排水溝51の底面には、た
とえば、2箇所に、第1排水孔53が、シールブロック
42の底面まで貫通して形成されている。第1排水溝5
1よりも回転軸31に対して外側には、フランジ部材4
1の受水板部41Cの下面に対向する円環状の水膜形成
部60が形成されている。この水膜形成部60は、受水
板部41Cとほぼ平行になるように平坦に形成されてお
り、その半径方向に対する中央付近には、円環状の純水
供給溝61が形成されている。この純水供給溝61の底
面には、たとえば、2箇所に、純水供給孔62が、シー
ルブロック42の底面まで貫通して形成されている。
取り付けフランジ31Aからフランジ部材41の垂下部
41Bの近傍に至る円環状の領域には、第1排水溝51
が形成されている。この第1排水溝51の底面には、た
とえば、2箇所に、第1排水孔53が、シールブロック
42の底面まで貫通して形成されている。第1排水溝5
1よりも回転軸31に対して外側には、フランジ部材4
1の受水板部41Cの下面に対向する円環状の水膜形成
部60が形成されている。この水膜形成部60は、受水
板部41Cとほぼ平行になるように平坦に形成されてお
り、その半径方向に対する中央付近には、円環状の純水
供給溝61が形成されている。この純水供給溝61の底
面には、たとえば、2箇所に、純水供給孔62が、シー
ルブロック42の底面まで貫通して形成されている。
【0020】水膜形成部60よりもさらに半径方向外側
には、円環状の第2排水溝52が形成されている。この
第2排水溝52の底面には、たとえば、2箇所に、第2
排水孔54が形成されており、この第2排水孔54は、
シールブロック42の底面まで貫通している。シールブ
ロック42の上面の外周縁部には、取り付けフランジ4
8が形成されており、この取り付けフランジ48は、O
リング49を介して、ボルト(図示せず)によって底面
の隔壁22Bの底面孔37の周縁部に固定されている。
には、円環状の第2排水溝52が形成されている。この
第2排水溝52の底面には、たとえば、2箇所に、第2
排水孔54が形成されており、この第2排水孔54は、
シールブロック42の底面まで貫通している。シールブ
ロック42の上面の外周縁部には、取り付けフランジ4
8が形成されており、この取り付けフランジ48は、O
リング49を介して、ボルト(図示せず)によって底面
の隔壁22Bの底面孔37の周縁部に固定されている。
【0021】水膜形成部60の半径方向内方側および外
方側には、それぞれ第1排水溝51および第2排水溝5
2との間に、内周土手部60Aおよび外周土手部60B
が立ち上がって形成されている。これらの内周土手部6
0Aおよび外周土手部60Bの間の領域に、フランジ部
材41の受水板部41Cが対向しており、その下面は両
土手部60A,60Bの上端よりも低く、その上面は、
外周土手部60Bの上端よりも下に位置している。ま
た、内周土手部60Aは、外周土手部60Bよりも低
く、さらに、外周土手部60Bは、第2排水溝52の外
周縁部よりも低くなっている。
方側には、それぞれ第1排水溝51および第2排水溝5
2との間に、内周土手部60Aおよび外周土手部60B
が立ち上がって形成されている。これらの内周土手部6
0Aおよび外周土手部60Bの間の領域に、フランジ部
材41の受水板部41Cが対向しており、その下面は両
土手部60A,60Bの上端よりも低く、その上面は、
外周土手部60Bの上端よりも下に位置している。ま
た、内周土手部60Aは、外周土手部60Bよりも低
く、さらに、外周土手部60Bは、第2排水溝52の外
周縁部よりも低くなっている。
【0022】外周土手部60Bの上面には、PVC(po
lyvinyl chloride)やフッ素樹脂からなる円環板55の
外周縁が、Oリング56を介してボルト(図示せず)に
よって固定されている。円環板55は、外周土手部60
Bから、回転軸31に向かって、フランジ部材41の垂
下部41Bの近傍までせり出している。さらに、第2排
水溝52の外周側の縁部には、PVC(polyvinyl chlo
ride)やフッ素樹脂からなる円環板57の外周縁が、O
リング58を介してボルト(図示せず)によって固定さ
れている。円環板57は、回転軸31に向かって、フラ
ンジ部材41の垂下部41Bの近傍までせり出してい
る。
lyvinyl chloride)やフッ素樹脂からなる円環板55の
外周縁が、Oリング56を介してボルト(図示せず)に
よって固定されている。円環板55は、外周土手部60
Bから、回転軸31に向かって、フランジ部材41の垂
下部41Bの近傍までせり出している。さらに、第2排
水溝52の外周側の縁部には、PVC(polyvinyl chlo
ride)やフッ素樹脂からなる円環板57の外周縁が、O
リング58を介してボルト(図示せず)によって固定さ
れている。円環板57は、回転軸31に向かって、フラ
ンジ部材41の垂下部41Bの近傍までせり出してい
る。
【0023】第1排水溝51と、回転軸31が挿通され
ている挿通孔45との間には、取り付けフランジ31A
の近傍にまで立ち上がった軸カバー59が形成されてい
る。この軸カバー59の上端の高さは、第2排水溝52
の外周縁よりも低く、外周土手部60Bよりも高い。純
水供給孔62には、図1に示す純水供給管65から純水
が供給されるようになっている。この純水供給管65の
途中部には、バルブ66が介装されており、このバルブ
66の開閉は、制御部36によって制御される。一方、
第1排水溝51および第2排水溝52と連通した第1排
水孔53および第2排水孔54は、共通に排水管67に
接続されている。
ている挿通孔45との間には、取り付けフランジ31A
の近傍にまで立ち上がった軸カバー59が形成されてい
る。この軸カバー59の上端の高さは、第2排水溝52
の外周縁よりも低く、外周土手部60Bよりも高い。純
水供給孔62には、図1に示す純水供給管65から純水
が供給されるようになっている。この純水供給管65の
途中部には、バルブ66が介装されており、このバルブ
66の開閉は、制御部36によって制御される。一方、
第1排水溝51および第2排水溝52と連通した第1排
水孔53および第2排水孔54は、共通に排水管67に
接続されている。
【0024】制御部36は、この基板処理装置が運転さ
れているときには、常時、スピンチャック30が回転さ
れているか否かにかかわりなく、バルブ66を開いて、
純水供給管65および純水供給孔62を介して、純水供
給溝61に純水を供給する。これにより、全周にわたっ
て形成された純水供給溝61から水が溢れ、水膜形成部
60と、フランジ部材41の受水板部41Cとの間に水
膜が形成される。したがって、この水膜により、第1排
水溝51側の空間と、第2排水溝52側の空間とがシー
ルされ、結果として、処理室21の内部空間と、軸受け
47や回転駆動機構35などの回転駆動部品が備えられ
た空間とが隔絶される。
れているときには、常時、スピンチャック30が回転さ
れているか否かにかかわりなく、バルブ66を開いて、
純水供給管65および純水供給孔62を介して、純水供
給溝61に純水を供給する。これにより、全周にわたっ
て形成された純水供給溝61から水が溢れ、水膜形成部
60と、フランジ部材41の受水板部41Cとの間に水
膜が形成される。したがって、この水膜により、第1排
水溝51側の空間と、第2排水溝52側の空間とがシー
ルされ、結果として、処理室21の内部空間と、軸受け
47や回転駆動機構35などの回転駆動部品が備えられ
た空間とが隔絶される。
【0025】スピンチャック30が回転駆動されるとき
には、フランジ部材41の受水板部41Cは、その直下
の水膜に遠心力を与えることになるから、この水膜を構
成している水は、回転軸31から離反する方向に流れ
る。しかし、水膜形成部60には、純水が常時供給され
るので、水膜形成部60と受水板部41Cとの間の水膜
が破れることはなく、処理室21の内部空間の気密性は
確実に保持される。
には、フランジ部材41の受水板部41Cは、その直下
の水膜に遠心力を与えることになるから、この水膜を構
成している水は、回転軸31から離反する方向に流れ
る。しかし、水膜形成部60には、純水が常時供給され
るので、水膜形成部60と受水板部41Cとの間の水膜
が破れることはなく、処理室21の内部空間の気密性は
確実に保持される。
【0026】また、回転軸31の回転に伴い、回転軸3
1の周辺の空気に遠心力が与えられ、結果として、回転
軸31付近から第1排水溝51を介して外方に向かう気
流が形成される。水膜形成部60に形成された水膜がこ
のような気流に耐えることができず、水膜が破れれば、
軸受け47や回転駆動機構35などにおける部材の磨耗
により生じたパーティクルが処理室21に入り込むおそ
れがある。
1の周辺の空気に遠心力が与えられ、結果として、回転
軸31付近から第1排水溝51を介して外方に向かう気
流が形成される。水膜形成部60に形成された水膜がこ
のような気流に耐えることができず、水膜が破れれば、
軸受け47や回転駆動機構35などにおける部材の磨耗
により生じたパーティクルが処理室21に入り込むおそ
れがある。
【0027】このような不具合の発生を確実に防止する
ために、この実施例では、水膜形成部60から第2排水
溝52に向かう流路が回転軸31に向かう方向に一旦折
り返されている。すなわち、水膜形成部60から半径方
向外方に流出する水は、外周土手部60Bに沿って上方
に導かれた後、円環板55によって、半径方向内方に向
けて流路を折り返された後、この円環板55の上面を伝
って、第2排水溝52に至るようになっている。すなわ
ち、遠心力に逆らう流路が形成されているから、水勢が
減衰されるので、水膜形成部60における水膜を確実に
維持することができる。さらに、内周土手部60Aおよ
び外周土手部60Bもまた、水膜形成部60とともに水
膜を滞留させるから、水膜の保持を確実にする。
ために、この実施例では、水膜形成部60から第2排水
溝52に向かう流路が回転軸31に向かう方向に一旦折
り返されている。すなわち、水膜形成部60から半径方
向外方に流出する水は、外周土手部60Bに沿って上方
に導かれた後、円環板55によって、半径方向内方に向
けて流路を折り返された後、この円環板55の上面を伝
って、第2排水溝52に至るようになっている。すなわ
ち、遠心力に逆らう流路が形成されているから、水勢が
減衰されるので、水膜形成部60における水膜を確実に
維持することができる。さらに、内周土手部60Aおよ
び外周土手部60Bもまた、水膜形成部60とともに水
膜を滞留させるから、水膜の保持を確実にする。
【0028】また、内周土手部60Aは、回転軸31方
向への水流を妨ぎ、さらには、第1排水溝51および軸
カバー59は、回転軸31に水膜形成部60からの水が
到達することを確実に防ぐ。したがって、処理室21か
らの薬液雰囲気が水膜にとけ込んだとしても、この薬液
が混入した水によって、軸受け47や回転駆動機構35
などの回転駆動部品が侵されることはない。
向への水流を妨ぎ、さらには、第1排水溝51および軸
カバー59は、回転軸31に水膜形成部60からの水が
到達することを確実に防ぐ。したがって、処理室21か
らの薬液雰囲気が水膜にとけ込んだとしても、この薬液
が混入した水によって、軸受け47や回転駆動機構35
などの回転駆動部品が侵されることはない。
【0029】さらに、第2排水溝52および円環板57
の働きにより、処理室21の底面に純水が流れ出すこと
もない。以上のようにこの実施形態によれば、純水を用
いて処理室21の内部空間と回転駆動機構35とを隔離
してシールできるので、ゴム製のリップシールを用いた
従来技術とは異なり、薬液により侵されることがなく、
耐薬液性の高いシール構造を提供できる。
の働きにより、処理室21の底面に純水が流れ出すこと
もない。以上のようにこの実施形態によれば、純水を用
いて処理室21の内部空間と回転駆動機構35とを隔離
してシールできるので、ゴム製のリップシールを用いた
従来技術とは異なり、薬液により侵されることがなく、
耐薬液性の高いシール構造を提供できる。
【0030】また、シール機構自体には、摺動部分がな
いので、回転駆動機構35のモータの負荷トルクが小さ
くて済む。しかも、摺動部が存在すれば回避できない発
塵の問題もなく、パーティクルの発生が抑制されるの
で、基板処理を良好に行える。さらには、摺動部がない
ので、発熱もなく、むしろ、純水に接するフランジ部材
41を介して回転軸31を冷却できる。これにより、回
転駆動機構35のモータからの熱が処理室21内に伝搬
することを確実に防止できるから、基板の処理を良好な
温度管理下で行える。
いので、回転駆動機構35のモータの負荷トルクが小さ
くて済む。しかも、摺動部が存在すれば回避できない発
塵の問題もなく、パーティクルの発生が抑制されるの
で、基板処理を良好に行える。さらには、摺動部がない
ので、発熱もなく、むしろ、純水に接するフランジ部材
41を介して回転軸31を冷却できる。これにより、回
転駆動機構35のモータからの熱が処理室21内に伝搬
することを確実に防止できるから、基板の処理を良好な
温度管理下で行える。
【0031】さらに、新鮮な純水を常時供給するように
しているので、シールのための純水に処理室21内で用
いられた薬液が溶け込んだとしても、軸受け47や回転
駆動機構35などの回転駆動部品にその影響が及ぶこと
がない。また、回転軸31に比較的近い場所で純水によ
る水膜を形成するようにしているので、フランジ部材4
1の受水板部41Cの周速度は遅く、そのため、純水の
飛散が少ないから、飛散した純水が処理室21の内部に
ある基板Wに付着して、基板処理に悪影響を与えること
がない。
しているので、シールのための純水に処理室21内で用
いられた薬液が溶け込んだとしても、軸受け47や回転
駆動機構35などの回転駆動部品にその影響が及ぶこと
がない。また、回転軸31に比較的近い場所で純水によ
る水膜を形成するようにしているので、フランジ部材4
1の受水板部41Cの周速度は遅く、そのため、純水の
飛散が少ないから、飛散した純水が処理室21の内部に
ある基板Wに付着して、基板処理に悪影響を与えること
がない。
【0032】図4は、第1排水溝51の働きを説明する
ための図解図である。水膜形成部60には純水が供給さ
れるから、とくに、スピンチャック30の回転が停止し
ているときには、回転軸31の方向に水膜を形成してい
る水が流れていくおそれがある。そこで、水膜形成部6
0よりも内周側に第1排水溝51を設けることにより、
水が回転軸31にまで到達し、軸受け47や回転駆動機
構35などの回転駆動部品にその影響が及ぶことを確実
に防止できる。
ための図解図である。水膜形成部60には純水が供給さ
れるから、とくに、スピンチャック30の回転が停止し
ているときには、回転軸31の方向に水膜を形成してい
る水が流れていくおそれがある。そこで、水膜形成部6
0よりも内周側に第1排水溝51を設けることにより、
水が回転軸31にまで到達し、軸受け47や回転駆動機
構35などの回転駆動部品にその影響が及ぶことを確実
に防止できる。
【0033】図5は、第2排水溝52の外周縁から内方
にせり出すように設けられた円環板57の働きを説明す
るための図解図である。この円環板57は、第2排水溝
52の外周側周面とともに、水受け70に相当する。こ
の水受け70は、水膜形成部60から半径方向外方に向
かって流れ出る水を受け、この水を確実に第2排水溝5
2を介して排水させる働きを有する。これにより、とく
に、スピンチャック31の回転時において、飛散した純
水が処理室の内部にある基板に付着して、基板処理に悪
影響を与えることを防ぐことができる。
にせり出すように設けられた円環板57の働きを説明す
るための図解図である。この円環板57は、第2排水溝
52の外周側周面とともに、水受け70に相当する。こ
の水受け70は、水膜形成部60から半径方向外方に向
かって流れ出る水を受け、この水を確実に第2排水溝5
2を介して排水させる働きを有する。これにより、とく
に、スピンチャック31の回転時において、飛散した純
水が処理室の内部にある基板に付着して、基板処理に悪
影響を与えることを防ぐことができる。
【0034】図6は、外周土手部60Bの働きを説明す
るための図解図である。この外周土手部60Bにより、
水膜形成部60の水の滞留が保証されるから、純水によ
るシールを確実に行える。この外周土手部60Bの働き
により、純水が供給されているときも、また、純水の供
給が途絶えても、水膜形成部60に純水を滞留させるこ
とができる。
るための図解図である。この外周土手部60Bにより、
水膜形成部60の水の滞留が保証されるから、純水によ
るシールを確実に行える。この外周土手部60Bの働き
により、純水が供給されているときも、また、純水の供
給が途絶えても、水膜形成部60に純水を滞留させるこ
とができる。
【0035】図7は、内周土手部60Aおよび外周土手
部60Bの働きを説明するための図解図である。内周土
手部60Aおよび外周土手部60Bを水膜形成部60の
内周側および外周側の両方に設けたことによって、水膜
形成部60において、一層確実に水膜を形成させること
ができ、純水によるシールを確実に行える。また、純水
供給時および純水の供給が途絶えたときのいずれにおい
ても、水膜形成部60に確実に純水を滞留させることが
できる。なお、図7には、第1排水溝51によって回転
軸31への水回りが防止される様子も併せて図示されて
いる。
部60Bの働きを説明するための図解図である。内周土
手部60Aおよび外周土手部60Bを水膜形成部60の
内周側および外周側の両方に設けたことによって、水膜
形成部60において、一層確実に水膜を形成させること
ができ、純水によるシールを確実に行える。また、純水
供給時および純水の供給が途絶えたときのいずれにおい
ても、水膜形成部60に確実に純水を滞留させることが
できる。なお、図7には、第1排水溝51によって回転
軸31への水回りが防止される様子も併せて図示されて
いる。
【0036】図8は、外周土手部60Bの上端から、内
方にせり出すように設けられた円環板55の働きを説明
するための図解図である。この円環板55は、外周土手
部60Bとともに、フランジ部材41の受水板部40C
の外周縁の外側で立ち上がり、この受水板部40Cの上
面に沿って半径方向内方に向かって折り返す折り返し流
路71を形成している。これにより、水膜形成部60か
らあふれ出た水が受水板部40Cの上面を流れるとき、
その流れ方向は、遠心力に逆らう方向となる。そのた
め、水の勢いが弱められるので、水膜形成部60に確実
に水を滞留させることができ、たとえ、スピンチャック
30が高速回転中であっても、確実なシールが達成さ
れ、また、水が処理室21内の基板Wに飛び散ることが
ない。さらに、いわゆるファン効果よって、回転軸31
側から空気が半径方向外方に向けて運ばれてきても、こ
の空気が処理室21内に入り込むことを確実に防止でき
る。
方にせり出すように設けられた円環板55の働きを説明
するための図解図である。この円環板55は、外周土手
部60Bとともに、フランジ部材41の受水板部40C
の外周縁の外側で立ち上がり、この受水板部40Cの上
面に沿って半径方向内方に向かって折り返す折り返し流
路71を形成している。これにより、水膜形成部60か
らあふれ出た水が受水板部40Cの上面を流れるとき、
その流れ方向は、遠心力に逆らう方向となる。そのた
め、水の勢いが弱められるので、水膜形成部60に確実
に水を滞留させることができ、たとえ、スピンチャック
30が高速回転中であっても、確実なシールが達成さ
れ、また、水が処理室21内の基板Wに飛び散ることが
ない。さらに、いわゆるファン効果よって、回転軸31
側から空気が半径方向外方に向けて運ばれてきても、こ
の空気が処理室21内に入り込むことを確実に防止でき
る。
【0037】以上、この発明の一実施形態について詳細
に説明したが、この発明は上述の実施形態に限定される
ものではない。たとえば、上述の実施形態においては、
基板処理装置の運転中には、常時、純水が水膜形成部6
0に供給されるようにしているが、スピンチャック31
の回転時にのみ、水膜形成部60に純水を供給するよう
にしてもよい。とくに、上述のシールブロック42は、
内周土手部60Aと外周土手部60Bとの間に、純水を
滞留させることができる構成となっているから、純水を
供給し続けなくとも、シールが破れることはない。ただ
し、スピンチャック31の回転中は、遠心力によって水
膜形成部60の付近の水が半径方向外周側に運ばれてい
くから、純水を供給することが好ましい。この場合、純
水の供給は、連続的に行う必要はなく、水膜が保持され
る限りにおいて、一定時間間隔で間欠的に供給するよう
にしてもよい。
に説明したが、この発明は上述の実施形態に限定される
ものではない。たとえば、上述の実施形態においては、
基板処理装置の運転中には、常時、純水が水膜形成部6
0に供給されるようにしているが、スピンチャック31
の回転時にのみ、水膜形成部60に純水を供給するよう
にしてもよい。とくに、上述のシールブロック42は、
内周土手部60Aと外周土手部60Bとの間に、純水を
滞留させることができる構成となっているから、純水を
供給し続けなくとも、シールが破れることはない。ただ
し、スピンチャック31の回転中は、遠心力によって水
膜形成部60の付近の水が半径方向外周側に運ばれてい
くから、純水を供給することが好ましい。この場合、純
水の供給は、連続的に行う必要はなく、水膜が保持され
る限りにおいて、一定時間間隔で間欠的に供給するよう
にしてもよい。
【0038】また、上記の実施形態においては、水膜形
成部60の内方に第1排水溝51を設け、この第1排水
溝51によって、回転軸31への水回りを防止している
が、たとえば、図9の構成によっても、同様な効果を達
成できる。すなわち、この構成では、回転軸31の近傍
から外周側に向かうに従って低くなるようにテーパー面
81が形成されたシールブロック80が用いられ、テー
パー面81の途中部が水膜形成部84とされている。そ
して、この水膜形成部84に対向する受水板部83を有
するフランジ部材85が、回転軸31に周設されてい
る。水膜形成部84には、純水供給孔86から純水が供
給される。この構成では、水膜形成部84に流れ出た水
は、必ず外周側に向かい、回転軸31へは向かわないか
ら、回転軸31への水回りを防止できる。
成部60の内方に第1排水溝51を設け、この第1排水
溝51によって、回転軸31への水回りを防止している
が、たとえば、図9の構成によっても、同様な効果を達
成できる。すなわち、この構成では、回転軸31の近傍
から外周側に向かうに従って低くなるようにテーパー面
81が形成されたシールブロック80が用いられ、テー
パー面81の途中部が水膜形成部84とされている。そ
して、この水膜形成部84に対向する受水板部83を有
するフランジ部材85が、回転軸31に周設されてい
る。水膜形成部84には、純水供給孔86から純水が供
給される。この構成では、水膜形成部84に流れ出た水
は、必ず外周側に向かい、回転軸31へは向かわないか
ら、回転軸31への水回りを防止できる。
【0039】さらに、上述の実施形態においては、シー
ルブロック42には、円環状の純水供給溝61が形成さ
れており、水膜形成部60の全周にわたる至るところに
純水が供給されるようになっている。しかし、たとえ
ば、図10に示すように、上述の実施形態における純水
供給溝61を設けなくとも、周方向に沿って所定間隔で
複数の純水供給孔90を全周にわたって分散して形成
し、この複数の純水供給孔90から純水を供給するよう
にしたシールブロック42Aを用いても、全周にわたっ
て連続した水膜を形成することができる。
ルブロック42には、円環状の純水供給溝61が形成さ
れており、水膜形成部60の全周にわたる至るところに
純水が供給されるようになっている。しかし、たとえ
ば、図10に示すように、上述の実施形態における純水
供給溝61を設けなくとも、周方向に沿って所定間隔で
複数の純水供給孔90を全周にわたって分散して形成
し、この複数の純水供給孔90から純水を供給するよう
にしたシールブロック42Aを用いても、全周にわたっ
て連続した水膜を形成することができる。
【0040】また、上記の実施形態では、隔壁22に固
定されたシールブロック42を固定部材とし、このシー
ルブロック42とフランジ部材41との間に純水による
シール膜を形成するようにしているが、シールブロック
42を用いずに、底面の隔壁22Bと回転軸31に周設
したフランジ部材41との間隙に純水を供給して水膜を
形成するようにしてもよい。
定されたシールブロック42を固定部材とし、このシー
ルブロック42とフランジ部材41との間に純水による
シール膜を形成するようにしているが、シールブロック
42を用いずに、底面の隔壁22Bと回転軸31に周設
したフランジ部材41との間隙に純水を供給して水膜を
形成するようにしてもよい。
【0041】さらに、底面の隔壁22Bに対して、シー
ルブロック42、スピンチャック30、および、軸受け
47や回転駆動機構35などの回転駆動部品が相対的に
上下できるように、上述の実施形態のOリング49に代
えて、底面の隔壁22Bと、シールブロック42の取り
付けフランジ48との間に接続され、上下方向に伸縮自
在なベローズ(たとえばフッ素樹脂からなる)のような
伸縮機構を設けてもよい。このようにすれば、基板Wを
本基板処理装置に搬入/搬出するための搬送手段(図示
せず)が基板Wをチャック31に受け渡す際に、搬送手
段が上下する必要がない。そのため、搬送手段の構成を
簡易化することが可能である。
ルブロック42、スピンチャック30、および、軸受け
47や回転駆動機構35などの回転駆動部品が相対的に
上下できるように、上述の実施形態のOリング49に代
えて、底面の隔壁22Bと、シールブロック42の取り
付けフランジ48との間に接続され、上下方向に伸縮自
在なベローズ(たとえばフッ素樹脂からなる)のような
伸縮機構を設けてもよい。このようにすれば、基板Wを
本基板処理装置に搬入/搬出するための搬送手段(図示
せず)が基板Wをチャック31に受け渡す際に、搬送手
段が上下する必要がない。そのため、搬送手段の構成を
簡易化することが可能である。
【0042】その他、特許請求の範囲に記載された技術
的事項の範囲で種々の変更を施すことが可能である。
的事項の範囲で種々の変更を施すことが可能である。
【図1】この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構
成を示す簡略化した縦断面図である。
成を示す簡略化した縦断面図である。
【図2】シール機構の構成を示す断面図である。
【図3】シール機構を構成するシールブロックの平面図
である。
である。
【図4】第1排水溝の働きを説明するための図解図であ
る。
る。
【図5】第2排水溝の外周縁から内方にせり出すように
設けられた円環板の働きを説明するための図解図であ
る。
設けられた円環板の働きを説明するための図解図であ
る。
【図6】外周土手部の働きを説明するための図解図であ
る。
る。
【図7】内周土手部および外周土手部の働きを説明する
ための図解図である。
ための図解図である。
【図8】外周土手部の上端から、内方にせり出すように
設けられた円環板の働きを説明するための図解図であ
る。
設けられた円環板の働きを説明するための図解図であ
る。
【図9】回転軸への水回りを防止するための他の構成例
を示す図解図である。
を示す図解図である。
【図10】水膜形成部へ純水を供給するための他の構成
例を示す図解図である。
例を示す図解図である。
【図11】従来の基板処理装置の構成を示す簡略化した
断面図である。
断面図である。
21 処理室 22 隔壁 22B 底面の隔壁 30 スピンチャック 31 回転軸 31A 取り付けフランジ 35 回転駆動機構 36 制御部 40 シール機構 41 フランジ部材 41C 受水板部 42 シールブロック 47 軸受け 51 第1排水溝 52 第2排水溝 53 第1排水孔 54 第2排水孔 55 円環板 57 円環板 60 水膜形成部 60A 内周土手部 60B 外周土手部 61 純水供給溝 62 純水供給孔 65 純水供給管 66 バルブ
Claims (4)
- 【請求項1】基板に処理液を供給して処理を施すための
空間を内部に有し、隔壁により囲まれた処理室と、 この処理室の隔壁に一端を挿入して回転可能に設けられ
た回転体と、 上記処理室の内部に対して上記隔壁により隔離されて設
けられ、上記回転体を回転させる回転駆動部と、 上記処理室の内部において、上記回転体と上記隔壁に対
して上記回転体の回転に関して固定された固定部材との
間隙に純水を供給する純水供給手段とを含むことを特徴
とする基板処理装置。 - 【請求項2】上記純水供給手段は、常時、上記回転体と
上記固定部材との間隙に純水を供給するものであること
を特徴とする請求項1記載の基板処理装置。 - 【請求項3】上記純水供給手段は、上記回転駆動部によ
って上記回転体が回転される期間に、上記回転体と上記
固定部材との間隙に純水を供給するものであることを特
徴とする請求項1記載の基板処理装置。 - 【請求項4】上記回転体は、基板を保持して回転するス
ピンチャックと、一方端がこのスピンチャックに接続さ
れ、他方端が上記回転駆動部に接続された回転軸と、上
記処理室の内部においてこの回転軸に周設されたフラン
ジ部材とを有するものであり、 上記純水供給手段は、上記フランジ部材に向けて純水を
供給するものであることを特徴とする請求項1ないし3
のいずれかに記載の基板処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5076697A JPH10247631A (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 基板処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5076697A JPH10247631A (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 基板処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10247631A true JPH10247631A (ja) | 1998-09-14 |
Family
ID=12867969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5076697A Pending JPH10247631A (ja) | 1997-03-05 | 1997-03-05 | 基板処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10247631A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6326574B1 (en) * | 1999-09-21 | 2001-12-04 | Mosel Vitelic Inc. | Sleeve for an adapter flange of the gasonics L3510 etcher |
JP2002353181A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-06 | Ses Co Ltd | 枚葉式基板洗浄方法および枚葉式基板洗浄装置 |
-
1997
- 1997-03-05 JP JP5076697A patent/JPH10247631A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6326574B1 (en) * | 1999-09-21 | 2001-12-04 | Mosel Vitelic Inc. | Sleeve for an adapter flange of the gasonics L3510 etcher |
JP2002353181A (ja) * | 2001-05-30 | 2002-12-06 | Ses Co Ltd | 枚葉式基板洗浄方法および枚葉式基板洗浄装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9899240B2 (en) | Substrate treatment apparatus | |
JP5437168B2 (ja) | 基板の液処理装置および液処理方法 | |
US7211145B2 (en) | Substrate processing apparatus and substrate processing method | |
TW200401377A (en) | Vertical heat-processing apparatus | |
US11670527B2 (en) | Substrate processing apparatus | |
JP2007266333A (ja) | 基板処理装置 | |
US5159374A (en) | Water sealing develop ring | |
JP2021086994A (ja) | 現像装置 | |
JP2023110096A (ja) | 回転軸密閉装置及びこれを用いる半導体基板処理装置 | |
JP2000124181A (ja) | 基板処理装置 | |
JPH10247631A (ja) | 基板処理装置 | |
JP2003100620A (ja) | 基板処理装置 | |
KR101168753B1 (ko) | 스핀코팅기 | |
KR100587847B1 (ko) | 기판반송장치 | |
JPH10244201A (ja) | 基板処理装置 | |
JPH11207250A (ja) | 膜形成方法 | |
JP2977440B2 (ja) | 吸引チャック式基板回転処理装置 | |
JP2994228B2 (ja) | 回転カップ式塗布装置及び塗布方法 | |
JP4455237B2 (ja) | 基板処理装置 | |
JP6574334B2 (ja) | 基板処理装置 | |
JP2000100907A (ja) | 基板処理装置 | |
JPH07263324A (ja) | 吸引チャック式基板回転処理装置 | |
JP3401428B2 (ja) | 処理装置 | |
KR100625313B1 (ko) | 마그네틱 구동을 이용한 셔터 어셈블리 | |
JPH1142460A (ja) | 基板処理装置 |