JPH10246239A - ころがり軸受及びそれを使用した関連製品 - Google Patents
ころがり軸受及びそれを使用した関連製品Info
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- JPH10246239A JPH10246239A JP9062029A JP6202997A JPH10246239A JP H10246239 A JPH10246239 A JP H10246239A JP 9062029 A JP9062029 A JP 9062029A JP 6202997 A JP6202997 A JP 6202997A JP H10246239 A JPH10246239 A JP H10246239A
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- rolling bearing
- rolling
- rotor
- diameter
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/04—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
- F16C19/06—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/54—Systems consisting of a plurality of bearings with rolling friction
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2370/00—Apparatus relating to physics, e.g. instruments
- F16C2370/12—Hard disk drives or the like
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
- Motor Or Generator Frames (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 モータ或いはそれを搭載した駆動装置に適用
しても共振を起こしにくいころがり軸受を提供する。 【解決手段】 内輪8aと外輪8bとの間に複数個の転
動体8cを周方向等間隔に配置して構成されたころがり
軸受8の転動体8cの数、径、ピッチ円のピッチ径及び
内外輪レース面の曲率などの構成諸元、並びに内輪8a
または外輪8bの駆動方式と運転回転数とで決まる発生
振動周波数が静止部材及び回転体を含む装置の共振周波
数から外れるように、前記転動体8cの数、径、ピッチ
径及び内外輪レース面の曲率を設定する。
しても共振を起こしにくいころがり軸受を提供する。 【解決手段】 内輪8aと外輪8bとの間に複数個の転
動体8cを周方向等間隔に配置して構成されたころがり
軸受8の転動体8cの数、径、ピッチ円のピッチ径及び
内外輪レース面の曲率などの構成諸元、並びに内輪8a
または外輪8bの駆動方式と運転回転数とで決まる発生
振動周波数が静止部材及び回転体を含む装置の共振周波
数から外れるように、前記転動体8cの数、径、ピッチ
径及び内外輪レース面の曲率を設定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば光・磁気デ
ィスク等の円盤状記録媒体を回転駆動するスピンドルモ
ータ等に用いられるころがり軸受及びその関連製品に関
する。
ィスク等の円盤状記録媒体を回転駆動するスピンドルモ
ータ等に用いられるころがり軸受及びその関連製品に関
する。
【0002】
【従来の技術】ステータに対してロータを回転自在に支
持するころがり軸受を備えたスピンドルモータ等のモー
タ又はそのモータを搭載した装置では、その共振周波数
つまり固有振動周波数がころがり軸受の有する発生振動
周波数に一致すると、振動の共振を招き、非常に大きな
振動、騒音を発生することがある。
持するころがり軸受を備えたスピンドルモータ等のモー
タ又はそのモータを搭載した装置では、その共振周波数
つまり固有振動周波数がころがり軸受の有する発生振動
周波数に一致すると、振動の共振を招き、非常に大きな
振動、騒音を発生することがある。
【0003】ころがり軸受は、内輪と外輪との間に複数
の転動体を周方向等間隔に配置して構成されており、理
想的には振動の発生は無い。しかし実際には、軸受部品
の加工公差等や、内輪及び外輪の転動体側の表面に生じ
た微小な傷等により、内外輪に対する転動体のころが
り、つまり自転公転に際し軸受を構成する各部品の諸元
及び駆動方式、回転数によって決まる周波数の振動を発
生する。又、加工公差が大きいとその振動振幅も大きく
なる。このような発生振動周波数に対して、モータ或い
はそれが組み込まれる装置の固有振動周波数が合致する
と、ころがり軸受から発生する振動に共振して装置全体
の振動を誘起することになる。
の転動体を周方向等間隔に配置して構成されており、理
想的には振動の発生は無い。しかし実際には、軸受部品
の加工公差等や、内輪及び外輪の転動体側の表面に生じ
た微小な傷等により、内外輪に対する転動体のころが
り、つまり自転公転に際し軸受を構成する各部品の諸元
及び駆動方式、回転数によって決まる周波数の振動を発
生する。又、加工公差が大きいとその振動振幅も大きく
なる。このような発生振動周波数に対して、モータ或い
はそれが組み込まれる装置の固有振動周波数が合致する
と、ころがり軸受から発生する振動に共振して装置全体
の振動を誘起することになる。
【0004】従来、例えばハードディスク駆動用のスピ
ンドルモータでは、この種のころがり軸受を組み込んだ
際、モータ単体或いはダミー負荷を搭載した状態の振動
状況を測定し、これが装置の固有振動数に対してどのよ
うな関係にあるかを検討していた。仮に装置の固有振動
周波数に共振する場合には、モータの一部に削り等の変
更を与えたり、部材の変更等によりその固有振動周波数
を発生振動周波数からずらし、運転時の共振を回避する
ことで対処していた。
ンドルモータでは、この種のころがり軸受を組み込んだ
際、モータ単体或いはダミー負荷を搭載した状態の振動
状況を測定し、これが装置の固有振動数に対してどのよ
うな関係にあるかを検討していた。仮に装置の固有振動
周波数に共振する場合には、モータの一部に削り等の変
更を与えたり、部材の変更等によりその固有振動周波数
を発生振動周波数からずらし、運転時の共振を回避する
ことで対処していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
このような振動対策では、生産効率が悪く、量産性に乏
しいといった問題があり、しかも、装置の回転負荷の変
更の際には新たに振動に対する対策を施さねばならない
欠点がある。その上、装置環境の温度変化に対しても配
慮する必要があり、振動に対する安全性に問題があっ
た。
このような振動対策では、生産効率が悪く、量産性に乏
しいといった問題があり、しかも、装置の回転負荷の変
更の際には新たに振動に対する対策を施さねばならない
欠点がある。その上、装置環境の温度変化に対しても配
慮する必要があり、振動に対する安全性に問題があっ
た。
【0006】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に留意してなされたものであり、その目的とする
ところは、装置に組み込んだ際に共振を起こしにくいこ
ろがり軸受及びこのようなころがり軸受を用いたモータ
或いはそのモータを搭載した駆動装置を提供することに
ある。
問題点に留意してなされたものであり、その目的とする
ところは、装置に組み込んだ際に共振を起こしにくいこ
ろがり軸受及びこのようなころがり軸受を用いたモータ
或いはそのモータを搭載した駆動装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、ころがり軸受の発生振動周波数
が内外輪間に周方向等間隔に配置された複数個の転動体
の数と径とピッチ円のピッチ径と内外輪レース面の曲率
などの構成諸元、並びに内輪又は外輪の駆動方式と運転
回転数で決まることに着目し、以下に記載の特徴を構成
要件とするものである。
に、本発明においては、ころがり軸受の発生振動周波数
が内外輪間に周方向等間隔に配置された複数個の転動体
の数と径とピッチ円のピッチ径と内外輪レース面の曲率
などの構成諸元、並びに内輪又は外輪の駆動方式と運転
回転数で決まることに着目し、以下に記載の特徴を構成
要件とするものである。
【0008】即ち、本発明においては、内輪と外輪との
間に複数個の転動体を周方向等間隔に配置して構成さ
れ、静止部材に対して回転体を回転自在に支持するころ
がり軸受において、転動体の数、径、ピッチ円のピッチ
径及び内外輪レース面の曲率で決まる発生振動周波数が
静止部材及び回転体を含む装置の共振周波数から外れる
ように、転動体の数、径、ピッチ径及び内外輪レース面
の曲率を設定したことを特徴とするものである。この場
合、前記装置としては、静止部材と、この静止部材に対
して相対的に回転自在でありハードディスク等の円盤状
記録媒体を保持するハブを有している回転体としてのロ
ータと、このロータに取り付けられた環状のロータマグ
ネットと、このロータマグネットに対向するように静止
部材に固定されたステータとからなる記録媒体回転用の
スピンドルモータ、或いはこのスピンドルモータを搭載
した駆動装置である場合にその効果が著しい。更に、前
記共振周波数を、スピンドルモータの運転回転時の動的
共振周波数とするのがよい。
間に複数個の転動体を周方向等間隔に配置して構成さ
れ、静止部材に対して回転体を回転自在に支持するころ
がり軸受において、転動体の数、径、ピッチ円のピッチ
径及び内外輪レース面の曲率で決まる発生振動周波数が
静止部材及び回転体を含む装置の共振周波数から外れる
ように、転動体の数、径、ピッチ径及び内外輪レース面
の曲率を設定したことを特徴とするものである。この場
合、前記装置としては、静止部材と、この静止部材に対
して相対的に回転自在でありハードディスク等の円盤状
記録媒体を保持するハブを有している回転体としてのロ
ータと、このロータに取り付けられた環状のロータマグ
ネットと、このロータマグネットに対向するように静止
部材に固定されたステータとからなる記録媒体回転用の
スピンドルモータ、或いはこのスピンドルモータを搭載
した駆動装置である場合にその効果が著しい。更に、前
記共振周波数を、スピンドルモータの運転回転時の動的
共振周波数とするのがよい。
【0009】また、前記目的を達成するために、本発明
では、静止部材と、この静止部材にころがり軸受を介し
て回転自在に支持されたロータと、このロータに装着さ
れたロータマグネットと、このロータマグネットに対向
するように静止部材に固定されたステータとを備えてな
るモータにおいて、ころがり軸受の内輪と外輪との間に
周方向等間隔に配置された複数個の転動体の数、径、ピ
ッチ円のピッチ径及び内外輪レース面の曲率で決まる発
生振動周波数がモータの共振周波数から外れるように、
ころがり軸受の転動体の数、径、ピッチ径及び内外輪レ
ース面の曲率を設定することを特徴としている。この場
合も、共振周波数を、ロータの運転回転時の動的共振周
波数とするのがよい。
では、静止部材と、この静止部材にころがり軸受を介し
て回転自在に支持されたロータと、このロータに装着さ
れたロータマグネットと、このロータマグネットに対向
するように静止部材に固定されたステータとを備えてな
るモータにおいて、ころがり軸受の内輪と外輪との間に
周方向等間隔に配置された複数個の転動体の数、径、ピ
ッチ円のピッチ径及び内外輪レース面の曲率で決まる発
生振動周波数がモータの共振周波数から外れるように、
ころがり軸受の転動体の数、径、ピッチ径及び内外輪レ
ース面の曲率を設定することを特徴としている。この場
合も、共振周波数を、ロータの運転回転時の動的共振周
波数とするのがよい。
【0010】更に、前記目的を達成するために、本発明
では、清浄空間を形成する装置本体のベースに、この清
浄空間内にハードディスクが収容されるようにハードデ
ィスクを保持してこれを回転するスピンドルモータを支
持してなり、このスピンドルモータは、ベースに対しこ
ろがり軸受を介して回転自在に支持されたロータと、こ
のロータに装着されたロータマグネットと、このロータ
マグネットに対向するようにベースに一体的に設けられ
たステータとからなり、ロータがハードディスクを保持
するハブを有しているハードディスク駆動装置におい
て、ころがり軸受の内輪と外輪との間に周方向等間隔に
配置された複数個の転動体の数、径、ピッチ円のピッチ
径及び内外輪レース面の曲率で決まる発生振動周波数が
装置全体の共振周波数から外れるように、ころがり軸受
の転動体の数、径、ピッチ径及び内外輪レース面の曲率
を設定したことを特徴としている。この場合も、共振周
波数を、スピンドルモータの運転回転時における装置全
体の動的共振周波数とするのがよい。
では、清浄空間を形成する装置本体のベースに、この清
浄空間内にハードディスクが収容されるようにハードデ
ィスクを保持してこれを回転するスピンドルモータを支
持してなり、このスピンドルモータは、ベースに対しこ
ろがり軸受を介して回転自在に支持されたロータと、こ
のロータに装着されたロータマグネットと、このロータ
マグネットに対向するようにベースに一体的に設けられ
たステータとからなり、ロータがハードディスクを保持
するハブを有しているハードディスク駆動装置におい
て、ころがり軸受の内輪と外輪との間に周方向等間隔に
配置された複数個の転動体の数、径、ピッチ円のピッチ
径及び内外輪レース面の曲率で決まる発生振動周波数が
装置全体の共振周波数から外れるように、ころがり軸受
の転動体の数、径、ピッチ径及び内外輪レース面の曲率
を設定したことを特徴としている。この場合も、共振周
波数を、スピンドルモータの運転回転時における装置全
体の動的共振周波数とするのがよい。
【0011】そして、上述したころがり軸受及びそれを
用いたモータ等の関連製品においては、前記発生振動周
波数を、回転体又はロータの回転周波数、転動体の自転
周波数、公転周波数、内輪における転動体通過周波数、
外輪における転動体通過周波数、及びそれらの複合周波
数とするのがよく、特に、これら周波数のそれぞれの1
次以上の高次成分として発生振動周波数を定義するのが
よい。
用いたモータ等の関連製品においては、前記発生振動周
波数を、回転体又はロータの回転周波数、転動体の自転
周波数、公転周波数、内輪における転動体通過周波数、
外輪における転動体通過周波数、及びそれらの複合周波
数とするのがよく、特に、これら周波数のそれぞれの1
次以上の高次成分として発生振動周波数を定義するのが
よい。
【0012】また、ころがり軸受の転動体の数、径、ピ
ッチ径及び内外輪レース面の曲率は、回転体又はロータ
の回転周波数、転動体の自転周波数、公転周波数、内輪
における転動体通過周波数、外輪における転動体通過周
波数等で定義される複数の発生振動周波数のそれぞれの
間の幅が極大化する周波数域に前記静止部材及び回転体
を含む装置又はスピンドルモータもしくはハードディス
ク駆動装置の共振周波数が位置するように、設定するの
が好ましく、特に、前記複数の発生振動周波数のそれぞ
れの間の幅が極大化する周波数域におけるほぼ中央の周
波数が前記静止部材及び回転体を含む装置又はスピンド
ルモータもしくはハードディスク駆動装置の共振周波数
となるように、設定するのがより好ましい。
ッチ径及び内外輪レース面の曲率は、回転体又はロータ
の回転周波数、転動体の自転周波数、公転周波数、内輪
における転動体通過周波数、外輪における転動体通過周
波数等で定義される複数の発生振動周波数のそれぞれの
間の幅が極大化する周波数域に前記静止部材及び回転体
を含む装置又はスピンドルモータもしくはハードディス
ク駆動装置の共振周波数が位置するように、設定するの
が好ましく、特に、前記複数の発生振動周波数のそれぞ
れの間の幅が極大化する周波数域におけるほぼ中央の周
波数が前記静止部材及び回転体を含む装置又はスピンド
ルモータもしくはハードディスク駆動装置の共振周波数
となるように、設定するのがより好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
面を参照しつつ詳述する。図1は、例えばハードディス
クを回転駆動する軸固定型のスピンドルモータAを示す
断面図である。このスピンドルモータAは、ハードディ
スク駆動装置のベースに固定される静止部材としてのブ
ラケット2と、このブラケット2の中央ボス部4に下端
部が圧入された固定シャフト6と、固定シャフト6のボ
ス部4より突出する部分に一対のころがり軸受8,8を
介して回転自在に支持されたロータハブ10と、ボス部
4の外周部に上方へ突出するように設けられた円筒状壁
12に圧入等により固定されたステータ14とを備えて
いる。尚、ブラケット2は装置のベースに一体に構成さ
れていてもよい。
面を参照しつつ詳述する。図1は、例えばハードディス
クを回転駆動する軸固定型のスピンドルモータAを示す
断面図である。このスピンドルモータAは、ハードディ
スク駆動装置のベースに固定される静止部材としてのブ
ラケット2と、このブラケット2の中央ボス部4に下端
部が圧入された固定シャフト6と、固定シャフト6のボ
ス部4より突出する部分に一対のころがり軸受8,8を
介して回転自在に支持されたロータハブ10と、ボス部
4の外周部に上方へ突出するように設けられた円筒状壁
12に圧入等により固定されたステータ14とを備えて
いる。尚、ブラケット2は装置のベースに一体に構成さ
れていてもよい。
【0014】ロータハブ10は、ステンレスなどの磁性
材料により構成され、開口が下方に向いたほぼカップ状
に形成され、カップ状外周壁の内周面に前記ステータ1
4の外周面に対向するように環状のロータマグネット1
6が装着され、ロータハブ10のディスク受け部18上
にハードディスクHが保持される。
材料により構成され、開口が下方に向いたほぼカップ状
に形成され、カップ状外周壁の内周面に前記ステータ1
4の外周面に対向するように環状のロータマグネット1
6が装着され、ロータハブ10のディスク受け部18上
にハードディスクHが保持される。
【0015】図2は、前記ころがり軸受8の詳細を示し
たものであり、シャフト6の外周面に接着剤等で固着さ
れる内輪8aと、ロータハブ10の内周面に接着剤等で
固着される外輪8bと、内外輪8a,8b間に周方向等
間隔に配置された球状の転動体8cとを備えた玉軸受か
らなる。尚、実際には、内外輪8a,8b間に転動体8
cを周方向等間隔に保持するために保持器が設けられ、
転動体8cの円滑な回転のためにグリースが適量充填さ
れており、さらに内外輪8a,8b間の軸方向両端面或
いは一方の端面にグリースの流出を防止する円環状シー
ルド板が設けられている。
たものであり、シャフト6の外周面に接着剤等で固着さ
れる内輪8aと、ロータハブ10の内周面に接着剤等で
固着される外輪8bと、内外輪8a,8b間に周方向等
間隔に配置された球状の転動体8cとを備えた玉軸受か
らなる。尚、実際には、内外輪8a,8b間に転動体8
cを周方向等間隔に保持するために保持器が設けられ、
転動体8cの円滑な回転のためにグリースが適量充填さ
れており、さらに内外輪8a,8b間の軸方向両端面或
いは一方の端面にグリースの流出を防止する円環状シー
ルド板が設けられている。
【0016】本発明によるころがり軸受8は、転動体8
cの数つまりボール数Z、転動体8cの直径(ボール
径)d、転動体8cの公転軌道直径つまりピッチ円のピ
ッチ径Dp及び内輪8aと外輪8bの転動体8cが接触
してころがるレース面の曲率Da、Dbにより決まる多
数の発生振動周波数fが、ころがり軸受8を用いるスピ
ンドルモータAの共振周波数及びこのスピンドルモータ
Aを搭載するハードディスク駆動装置の共振周波数から
外れるように設定されている。
cの数つまりボール数Z、転動体8cの直径(ボール
径)d、転動体8cの公転軌道直径つまりピッチ円のピ
ッチ径Dp及び内輪8aと外輪8bの転動体8cが接触
してころがるレース面の曲率Da、Dbにより決まる多
数の発生振動周波数fが、ころがり軸受8を用いるスピ
ンドルモータAの共振周波数及びこのスピンドルモータ
Aを搭載するハードディスク駆動装置の共振周波数から
外れるように設定されている。
【0017】即ち、スピンドルモータA単体及びこれを
搭載しかつハードディスクHを保持したハードディスク
駆動装置の共振周波数(固有振動周波数)は、モータ回
転数等から予め特定されているため、ころがり軸受8を
設計する際に、その発生振動周波数が前記共振周波数か
らできるだけ外れるように、ボール数Z、ボール径d、
ピッチ径Dp及び内外輪レース面の曲率Da、Dbを設
定する。つまり、ボール数Z、ボール径d、ピッチ径D
p及び内外輪レース面の曲率Da、Dbの4つのパラメ
ータによる発生振動周波数の前記共振周波数に対する安
全域を特定する。
搭載しかつハードディスクHを保持したハードディスク
駆動装置の共振周波数(固有振動周波数)は、モータ回
転数等から予め特定されているため、ころがり軸受8を
設計する際に、その発生振動周波数が前記共振周波数か
らできるだけ外れるように、ボール数Z、ボール径d、
ピッチ径Dp及び内外輪レース面の曲率Da、Dbを設
定する。つまり、ボール数Z、ボール径d、ピッチ径D
p及び内外輪レース面の曲率Da、Dbの4つのパラメ
ータによる発生振動周波数の前記共振周波数に対する安
全域を特定する。
【0018】具体的には、ボール数Zを7、8、9、1
0、…と固定し、そのそれぞれのボール数Zにおいてボ
ール径dを変え(ボール径を種々変更することは実際的
ではないので、既存の何種類かのボール径から選択する
のが望ましい)、それぞれのボール径dにおけるピッチ
径Dp及び内外輪レース面の曲率Da、Dbを変化させ
ながら、発生振動周波数の安全域を特定する。
0、…と固定し、そのそれぞれのボール数Zにおいてボ
ール径dを変え(ボール径を種々変更することは実際的
ではないので、既存の何種類かのボール径から選択する
のが望ましい)、それぞれのボール径dにおけるピッチ
径Dp及び内外輪レース面の曲率Da、Dbを変化させ
ながら、発生振動周波数の安全域を特定する。
【0019】ここで、スピンドルモータA及びハードデ
ィスク駆動装置の共振周波数は、モータ停止時と回転時
とでは異なっており、振動を抑えるべきモータ運転回転
時における共振周波数を考慮する必要がある。これは、
ロッキングモードと呼ばれるディスク等の揺れが大きい
モードの固有振動周波数について言えば、モータ回転時
にはジャイロ効果により停止時の共振周波数から増減変
化するものであり、図3に示すように、モータ停止時に
おけるハードディスク駆動装置の共振周波数fnに対
し、モータ回転時には、モータ回転周波数frにほぼ等
しい周波数だけ正負に変位した周波数特性を示し、この
周波数(fn±fr)にころがり軸受8の発生振動周波
数が一致すると共振を生じる。
ィスク駆動装置の共振周波数は、モータ停止時と回転時
とでは異なっており、振動を抑えるべきモータ運転回転
時における共振周波数を考慮する必要がある。これは、
ロッキングモードと呼ばれるディスク等の揺れが大きい
モードの固有振動周波数について言えば、モータ回転時
にはジャイロ効果により停止時の共振周波数から増減変
化するものであり、図3に示すように、モータ停止時に
おけるハードディスク駆動装置の共振周波数fnに対
し、モータ回転時には、モータ回転周波数frにほぼ等
しい周波数だけ正負に変位した周波数特性を示し、この
周波数(fn±fr)にころがり軸受8の発生振動周波
数が一致すると共振を生じる。
【0020】図4は、ボール数10、ボール径1.58
8mm、ピッチ径8.0mmのころがり軸受8が持つ発
生振動周波数において、共振を生じる比較的振動レベル
の高い危険周波数の周波数分布の一例を示したものであ
る。周波数の目盛に対して、下から上への矢印で示す周
波数が共振周波数(fn−fr)にバッティングする発
生振動周波数であり、また上から下への矢印で示す周波
数が共振周波数(fn+fr)にバッティングする発生
振動周波数であり、それぞれ計算により求められる。な
お、fiは内輪のボール通過周波数、foは外輪のボー
ル通過周波数、fbはボールの自転周波数、fcはボー
ルの公転周波数であり、×1,×2は1次成分、2次成
分をそれぞれ表している。
8mm、ピッチ径8.0mmのころがり軸受8が持つ発
生振動周波数において、共振を生じる比較的振動レベル
の高い危険周波数の周波数分布の一例を示したものであ
る。周波数の目盛に対して、下から上への矢印で示す周
波数が共振周波数(fn−fr)にバッティングする発
生振動周波数であり、また上から下への矢印で示す周波
数が共振周波数(fn+fr)にバッティングする発生
振動周波数であり、それぞれ計算により求められる。な
お、fiは内輪のボール通過周波数、foは外輪のボー
ル通過周波数、fbはボールの自転周波数、fcはボー
ルの公転周波数であり、×1,×2は1次成分、2次成
分をそれぞれ表している。
【0021】このようにして得られた周波数分布におい
て、発生振動周波数の存在しない周波数範囲に前記共振
周波数が位置するなら、このころがり軸受を用いること
により軸受より発生する振動によりスピンドルモータ及
びハードディスク駆動装置が共振することはなく、振動
が抑えられ、騒音の非常に小さい駆動状態が確保される
ことになる。
て、発生振動周波数の存在しない周波数範囲に前記共振
周波数が位置するなら、このころがり軸受を用いること
により軸受より発生する振動によりスピンドルモータ及
びハードディスク駆動装置が共振することはなく、振動
が抑えられ、騒音の非常に小さい駆動状態が確保される
ことになる。
【0022】言い換えれば、スピンドルモータ及びハー
ドディスク駆動装置の共振周波数が前述したようなころ
がり軸受の周波数分布において発生振動周波数の存在し
ない周波数範囲に位置するように、ころがり軸受自身を
設計つまりボール数、ボール径及びピッチ径を設定すれ
ばよい。
ドディスク駆動装置の共振周波数が前述したようなころ
がり軸受の周波数分布において発生振動周波数の存在し
ない周波数範囲に位置するように、ころがり軸受自身を
設計つまりボール数、ボール径及びピッチ径を設定すれ
ばよい。
【0023】ころがり軸受の設計の手法として、ボール
数、ボール径及びピッチ径をそれぞれパラメータとした
周波数分布を予め求めておき、スピンドルモータ及びハ
ードディスク駆動装置の共振周波数対して、発生振動周
波数の存在しない周波数範囲の最も大きな、つまり共振
に対して最も安全な条件(ボール数、ボール径及びピッ
チ径)を設定する。実際には、ころがり軸受の内外径の
制約を受けるため、最適条件を満足するころがり軸受の
設計が困難な場合もあるが、最適条件にできるだけ近い
状態での軸受設計が実現する。
数、ボール径及びピッチ径をそれぞれパラメータとした
周波数分布を予め求めておき、スピンドルモータ及びハ
ードディスク駆動装置の共振周波数対して、発生振動周
波数の存在しない周波数範囲の最も大きな、つまり共振
に対して最も安全な条件(ボール数、ボール径及びピッ
チ径)を設定する。実際には、ころがり軸受の内外径の
制約を受けるため、最適条件を満足するころがり軸受の
設計が困難な場合もあるが、最適条件にできるだけ近い
状態での軸受設計が実現する。
【0024】3.5”ハードディスクに多い回転数であ
る5400rpmを運転回転数とした場合におけるころ
がり軸受の設計例を表1に示す。このような軸受諸元と
することにより、スピンドルモータ及びハードディスク
駆動装置の共振周波数対して、発生振動周波数の存在し
ないころがり軸受を得ることができる。なお、装置によ
っては若干低い回転数である5200rpmで運転する
場合もあるが、本仕様ではどちらの運転条件でも対応可
能な諸元としている。
る5400rpmを運転回転数とした場合におけるころ
がり軸受の設計例を表1に示す。このような軸受諸元と
することにより、スピンドルモータ及びハードディスク
駆動装置の共振周波数対して、発生振動周波数の存在し
ないころがり軸受を得ることができる。なお、装置によ
っては若干低い回転数である5200rpmで運転する
場合もあるが、本仕様ではどちらの運転条件でも対応可
能な諸元としている。
【0025】
【表1】
【0026】スピンドルモータ及びハードディスク駆動
装置の共振周波数が、発生振動周波数の存在しない大き
な周波数範囲の中央になるようにころがり軸受を設計で
きれば、前記共振周波数が多少変動しても共振振動に対
して安全である。これは、温度変化によって装置等の共
振周波数が変動しても安全であるだけでなく、スピンド
ルモータへのハードディスク搭載枚数に対するフレキシ
ビリティを得ることができる等メリットが大きい。
装置の共振周波数が、発生振動周波数の存在しない大き
な周波数範囲の中央になるようにころがり軸受を設計で
きれば、前記共振周波数が多少変動しても共振振動に対
して安全である。これは、温度変化によって装置等の共
振周波数が変動しても安全であるだけでなく、スピンド
ルモータへのハードディスク搭載枚数に対するフレキシ
ビリティを得ることができる等メリットが大きい。
【0027】以上、本発明の具体例につき説明したが、
本発明は、上述の具体例に限定されるものではなく、そ
の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例え
ば、上述した具体例では、転動体としてボールを用いた
場合であるが、転動体としてローラ等他のころがり部材
を用いたものであっても本発明を同様に実施することが
できる。
本発明は、上述の具体例に限定されるものではなく、そ
の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例え
ば、上述した具体例では、転動体としてボールを用いた
場合であるが、転動体としてローラ等他のころがり部材
を用いたものであっても本発明を同様に実施することが
できる。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、次に記載する効果を奏する。請求項1記載
のころがり軸受にあっては、転動体の数、径、ピッチ円
のピッチ径及び内外輪レース面の曲率が、これらによっ
て決定される軸受の発生振動周波数が静止部材及び回転
部材を含む装置の共振周波数から外れるように設定され
ているため、装置の回転駆動持にころがり軸受からの発
生振動に対して装置が共振することが避けられ、騒音の
発生を最小限に止めることができる。
ているので、次に記載する効果を奏する。請求項1記載
のころがり軸受にあっては、転動体の数、径、ピッチ円
のピッチ径及び内外輪レース面の曲率が、これらによっ
て決定される軸受の発生振動周波数が静止部材及び回転
部材を含む装置の共振周波数から外れるように設定され
ているため、装置の回転駆動持にころがり軸受からの発
生振動に対して装置が共振することが避けられ、騒音の
発生を最小限に止めることができる。
【0029】請求項2記載のころがり軸受にあっては、
その発生振動周波数が、ハードディスク等の円盤状記録
媒体を回転するスピンドルモータ或いはこのスピンドル
モータを搭載した駆動装置の共振周波数から外れるよう
に設定されているため、モータ駆動持にスピンドルモー
タ或いは駆動装置が共振することが防止され、低騒音の
装置を提供できるものである。特に、請求項3記載のこ
ろがり軸受では、ころがり軸受の発生振動周波数をスピ
ンドルモータ或いは駆動装置の回転時における共振周波
数に対して考慮しているため、装置駆動時において確実
に騒音発生を防ぐことができる。
その発生振動周波数が、ハードディスク等の円盤状記録
媒体を回転するスピンドルモータ或いはこのスピンドル
モータを搭載した駆動装置の共振周波数から外れるよう
に設定されているため、モータ駆動持にスピンドルモー
タ或いは駆動装置が共振することが防止され、低騒音の
装置を提供できるものである。特に、請求項3記載のこ
ろがり軸受では、ころがり軸受の発生振動周波数をスピ
ンドルモータ或いは駆動装置の回転時における共振周波
数に対して考慮しているため、装置駆動時において確実
に騒音発生を防ぐことができる。
【0030】請求項4記載のモータにあっては、静止部
材に対してロータを回転自在に支持するころがり軸受に
おける転動体の数、径、ピッチ円のピッチ径及び内外輪
レース面の曲率を、これによって決定されるころがり軸
受の発生振動周波数がモータの共振周波数から外れるよ
うに設定されているため、モータ回転時にころがり軸受
の発生振動がモータに共振することが避けられ、騒音の
発生を最小限に抑えることができる。特に、請求項5記
載のモータでは、ころがり軸受の発生振動周波数をモー
タの回転時における共振周波数に対して考慮しているた
め、モータ回転時において確実に振動騒音の発生を防ぐ
ことができる。
材に対してロータを回転自在に支持するころがり軸受に
おける転動体の数、径、ピッチ円のピッチ径及び内外輪
レース面の曲率を、これによって決定されるころがり軸
受の発生振動周波数がモータの共振周波数から外れるよ
うに設定されているため、モータ回転時にころがり軸受
の発生振動がモータに共振することが避けられ、騒音の
発生を最小限に抑えることができる。特に、請求項5記
載のモータでは、ころがり軸受の発生振動周波数をモー
タの回転時における共振周波数に対して考慮しているた
め、モータ回転時において確実に振動騒音の発生を防ぐ
ことができる。
【0031】請求項6記載のハードディスク駆動装置に
あっては、ハードディスクを保持するロータをベースに
対して回転自在に支持するためのころがり軸受における
転動他の数、径、ピッチ円のピッチ径及び内外輪レース
面の曲率を、これによって決まる発生振動周波数が装置
全体の共振周波数から外れるように設定されているた
め、ハードディスク回転時にころがり軸受の発生振動周
波数が装置において共振することがなく、振動騒音の発
生を抑制することができ、ハードディスクに対するデー
タの読み書きを安定して行うことができる。特に、請求
項7記載のハードディスク駆動装置では、ころがり軸受
の発生振動周波数をスピンドルモータの回転時における
共振周波数に対して考慮しているため、モータ回転時に
おいて確実に振動騒音の発生を防ぐことができる。
あっては、ハードディスクを保持するロータをベースに
対して回転自在に支持するためのころがり軸受における
転動他の数、径、ピッチ円のピッチ径及び内外輪レース
面の曲率を、これによって決まる発生振動周波数が装置
全体の共振周波数から外れるように設定されているた
め、ハードディスク回転時にころがり軸受の発生振動周
波数が装置において共振することがなく、振動騒音の発
生を抑制することができ、ハードディスクに対するデー
タの読み書きを安定して行うことができる。特に、請求
項7記載のハードディスク駆動装置では、ころがり軸受
の発生振動周波数をスピンドルモータの回転時における
共振周波数に対して考慮しているため、モータ回転時に
おいて確実に振動騒音の発生を防ぐことができる。
【0032】請求項10記載のころがり軸受及びその関
連製品にあっては、ころがり軸受の複数の発生振動周波
数間の幅が極大化する周波数域に装置の共振周波数が位
置するように転動体の数、径、ピッチ径及び内外輪レー
ス面の曲率が設定されているので、発生振動周波数が共
振周波数にバッティングすることがより避けられ、安全
な装置の駆動が実現する。特に、請求項11記載のよう
に、発生振動周波数の極大化した周波数域の中央に共振
周波数が位置するように設定されていると、温度変化等
による装置の共振周波数の変動やハードディスクの搭載
枚数の変更に対しても、発生振動周波数が共振周波数に
バッティングすることを確実に避けることができ、実使
用上非常に有益である。
連製品にあっては、ころがり軸受の複数の発生振動周波
数間の幅が極大化する周波数域に装置の共振周波数が位
置するように転動体の数、径、ピッチ径及び内外輪レー
ス面の曲率が設定されているので、発生振動周波数が共
振周波数にバッティングすることがより避けられ、安全
な装置の駆動が実現する。特に、請求項11記載のよう
に、発生振動周波数の極大化した周波数域の中央に共振
周波数が位置するように設定されていると、温度変化等
による装置の共振周波数の変動やハードディスクの搭載
枚数の変更に対しても、発生振動周波数が共振周波数に
バッティングすることを確実に避けることができ、実使
用上非常に有益である。
【0033】さらに、具体的には、転動体の数を7個、
径を2.0mm、ピッチ径を8.4mm及び内輪レース
面の曲率を52%、外輪レース面の曲率を53%に設定
したころがり軸受、もしくは転動体の数を9個、径を
2.0mm、ピッチ径を9.5mm及び内輪レース面の
曲率を52%、外輪レース面の曲率を53%に設定した
ころがり軸受を、約5000rpmから6000rpmで
運転するハードディスク用スピンドルモータに使用する
と、温度変化等による装置の共振周波数の変動やハード
ディスクの搭載枚数に応じて運転回転数を変更しても、
発生振動周波数が共振周波数にバッティングすることを
確実に避けることができ、振動騒音の回避に非常に有用
である。
径を2.0mm、ピッチ径を8.4mm及び内輪レース
面の曲率を52%、外輪レース面の曲率を53%に設定
したころがり軸受、もしくは転動体の数を9個、径を
2.0mm、ピッチ径を9.5mm及び内輪レース面の
曲率を52%、外輪レース面の曲率を53%に設定した
ころがり軸受を、約5000rpmから6000rpmで
運転するハードディスク用スピンドルモータに使用する
と、温度変化等による装置の共振周波数の変動やハード
ディスクの搭載枚数に応じて運転回転数を変更しても、
発生振動周波数が共振周波数にバッティングすることを
確実に避けることができ、振動騒音の回避に非常に有用
である。
【図1】本発明のころがり軸受及びその関連製品の具体
例を示すスピンドルモータの切断正面図である。
例を示すスピンドルモータの切断正面図である。
【図2】図1のころがり軸受の平面図である。
【図3】図1のスピンドルモータ或いはこれを搭載した
ハードディスク駆動装置の停止時と回転時の振動の周波
数特性図である。
ハードディスク駆動装置の停止時と回転時の振動の周波
数特性図である。
【図4】図2のころがり軸受の発生振動周波数の分布図
である。
である。
A スピンドルモータ 2 ブラケット 8 ころがり軸受 8a 内輪 8b 外輪 8c 転動体 10 ロータハブ 14 ステータ 16 ロータマグネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志田 州弘 京都府京都市右京区西京極堤外町10 日本 電産株式会社内
Claims (11)
- 【請求項1】 内輪と外輪との間に複数個の転動体を周
方向等間隔に配置して構成され、静止部材に対して回転
体を回転自在に支持するころがり軸受において、 前記転動体の数、径、ピッチ円のピッチ径及び内外輪レ
ース面の曲率などの構成諸元、並びに内輪または外輪の
駆動方式と運転回転数とで決まる発生振動周波数が前記
静止部材及び前記回転体を含む装置の共振周波数から外
れるように、前記転動体の数、径、ピッチ径及び内外輪
レース面の曲率を設定した、ことを特徴とするころがり
軸受。 - 【請求項2】 前記装置は、静止部材と、該静止部材に
対して相対的に回転自在でありハードディスク等の円盤
状記録媒体を保持するハブを有している回転体としての
ロータと、該ロータに取り付けられた環状のロータマグ
ネットと、該ロータマグネットに対向するように前記静
止部材に固定されたステータとからなる記録媒体回転用
のスピンドルモータ、或いはこのスピンドルモータを搭
載した駆動装置である、請求項1記載のころがり軸受。 - 【請求項3】 前記共振周波数は、前記スピンドルモー
タの運転回転時の動的共振周波数である、請求項2記載
のころがり軸受。 - 【請求項4】 静止部材と、該静止部材にころがり軸受
を介して回転自在に支持されたロータと、該ロータに装
着されたロータマグネットと、該ロータマグネットに対
向するように前記静止部材に固定されたステータとを備
えてなるモータにおいて、 前記ころがり軸受は、その内輪と外輪との間に周方向等
間隔に配置された複数個の転動体の数、径、ピッチ円の
ピッチ径及び内外輪レース面の曲率で決まる発生振動周
波数がモータの共振周波数から外れるように、前記転動
体の数、径、ピッチ径及び内外輪レース面の曲率が設定
されている、ことを特徴とするモータ。 - 【請求項5】 前記共振周波数は、前記ロータの運転回
転時の動的共振周波数である、請求項4記載のモータ。 - 【請求項6】 清浄空間を形成する装置本体のベース
に、該清浄空間内にハードディスクが収容されるように
該ハードディスクを保持してこれを回転するスピンドル
モータを支持してなり、前記スピンドルモータは、前記
ベースに対しころがり軸受を介して回転自在に支持され
たロータと、該ロータに装着されたロータマグネット
と、該ロータマグネットに対向するように前記ベースに
一体的に設けられたステータとからなり、前記ロータは
前記ハードディスクを保持するハブを有しているハード
ディスク駆動装置において、 前記ころがり軸受は、その内輪と外輪との間に周方向等
間隔に配置された複数個の転動体の数、径、ピッチ円の
ピッチ径及び内外輪レース面の曲率で決まる発生振動周
波数が装置全体の共振周波数から外れるように、前記転
動体の数、径、ピッチ径及び内外輪レース面の曲率が設
定されている、ことを特徴とするハードディスク駆動装
置。 - 【請求項7】 前記共振周波数は、前記スピンドルモー
タの運転回転時における装置全体の動的共振周波数であ
る、請求項6記載のハードディスク駆動装置。 - 【請求項8】 前記ころがり軸受の発生振動周波数は、
回転体又はロータの回転周波数、前記転動体の自転周波
数、公転周波数、前記内輪における前記転動体の通過周
波数、前記外輪における前記転動体の通過周波数、及び
それらの複合周波数である、請求項1〜7記載のころが
り軸受及びこのころがり軸受を用いた関連製品。 - 【請求項9】 前記ころがり軸受の発生振動周波数を定
義する周波数は、回転体又はロータの回転周波数、前記
転動体の自転周波数、公転周波数、前記内輪における前
記転動体の通過周波数、前記外輪における前記転動体の
通過周波数のそれぞれの1次以上の高次成分である請求
項1〜7記載のころがり軸受及びこのころがり軸受を用
いた関連製品。 - 【請求項10】 前記ころがり軸受の転動体の数、径、
ピッチ径及び内外輪レース面の曲率が、回転体又はロー
タの回転周波数、前記転動体の自転周波数、公転周波
数、前記内輪における前記転動体の通過周波数、前記外
輪における前記転動体の通過周波数等で定義される複数
の発生振動周波数のそれぞれの間の幅が極大化する周波
数域に前記静止部材及び回転体を含む装置又はスピンド
ルモータもしくはハードディスク駆動装置の共振周波数
が位置するように、設定されている、請求項8又は9記
載のころがり軸受及びこのころがり軸受を用いた関連製
品。 - 【請求項11】 前記ころがり軸受の転動体の数、径、
ピッチ径及び内外輪レース面の曲率は、前記複数の発生
振動周波数のそれぞれの間の幅が極大化する周波数域に
おけるほぼ中央の周波数が前記静止部材及び回転体を含
む装置又はスピンドルモータもしくはハードディスク駆
動装置の共振周波数となるように、設定されている、請
求項10記載のころがり軸受及びこのころがり軸受を用
いた関連製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9062029A JPH10246239A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | ころがり軸受及びそれを使用した関連製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9062029A JPH10246239A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | ころがり軸受及びそれを使用した関連製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10246239A true JPH10246239A (ja) | 1998-09-14 |
Family
ID=13188343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9062029A Pending JPH10246239A (ja) | 1997-02-28 | 1997-02-28 | ころがり軸受及びそれを使用した関連製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10246239A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000037813A1 (fr) * | 1998-12-22 | 2000-06-29 | Nsk Ltd. | Roulement a billes |
US6481898B1 (en) | 1998-01-20 | 2002-11-19 | Nsk Ltd. | Ball bearing |
US6715924B2 (en) | 2001-07-23 | 2004-04-06 | Koyo Seiko Co., Ltd. | Rolling bearing |
CN106787388A (zh) * | 2016-12-21 | 2017-05-31 | 华中科技大学 | 一种用于轴向磁通电机的轴承 |
-
1997
- 1997-02-28 JP JP9062029A patent/JPH10246239A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6481898B1 (en) | 1998-01-20 | 2002-11-19 | Nsk Ltd. | Ball bearing |
WO2000037813A1 (fr) * | 1998-12-22 | 2000-06-29 | Nsk Ltd. | Roulement a billes |
US6715924B2 (en) | 2001-07-23 | 2004-04-06 | Koyo Seiko Co., Ltd. | Rolling bearing |
CN106787388A (zh) * | 2016-12-21 | 2017-05-31 | 华中科技大学 | 一种用于轴向磁通电机的轴承 |
CN106787388B (zh) * | 2016-12-21 | 2019-03-08 | 华中科技大学 | 一种用于轴向磁通电机的轴承 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040907 |