JPH10244522A - 板状建材の製造方法 - Google Patents

板状建材の製造方法

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JPH10244522A
JPH10244522A JP5005097A JP5005097A JPH10244522A JP H10244522 A JPH10244522 A JP H10244522A JP 5005097 A JP5005097 A JP 5005097A JP 5005097 A JP5005097 A JP 5005097A JP H10244522 A JPH10244522 A JP H10244522A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
colored
plate
raw
green sheet
building material
Prior art date
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Pending
Application number
JP5005097A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Hashi
和男 橋
Atsushi Uematsu
淳 植松
Hiroki Kuwayama
弘樹 桑山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多量の着色粒体を散布して意匠性の高い板状
建材を製造できると共に、板状建材表面の止水性をも高
く維持できるようにする。 【解決手段】 水硬性材料から形成した生板材5の表面
に、着色粒体6を散布して色模様をつける着色工程を実
施する板状建材の製造方法において、第一着色粒体6A
を、生板材5の表面に散布した後、プレスによって第一
着色粒体6Aと生板材5との一体化を図り、その生板材
5に表面塗装した後、その塗装面上に第二着色粒体6B
を散布して板状建材を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水硬性材料から形
成した生板材の表面に、着色粒体を散布して色模様をつ
ける着色工程を実施する板状建材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の板状建材の製造方法とし
ては、着色粒体を、生板材の表面に一工程で散布して、
プレスすることによって前記着色粒体を生板材に埋め込
み、その後、表面仕上げ塗装をする方法をとっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の板状建
材の製造方法によれば、多量の着色粒体を生板材の表面
に散布して意匠性の高い板状建材を製造しようとする場
合、着色粒体を散布して形成された散布層においては、
隣接する着色粒体どうしの間隙は非常に小さなものとな
り、後工程の表面仕上げ塗装の塗料が、前記隙間に充分
に充填され難く、前記散布層及び塗装層に細かな隙間が
残ったままになる危険性がある。その結果、板状建材の
表面から前記隙間に水が浸入し易くなり、浸入水と基板
層との化学反応によるエフロレッセンスの発生や、浸入
水の凍結による散布層の剥離等が発生しやすい問題があ
る。
【0004】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、多量の着色粒体を散布して意匠性の高い板状建材
を製造できると共に、板状建材表面の止水性をも高く維
持できるようにするところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕請求項1の発明の特徴構成は、水硬性材料から
形成した生板材の表面に、着色粒体を散布して色模様を
つける着色工程を実施する板状建材の製造方法におい
て、第一着色粒体を、前記生板材の表面に散布した後、
プレスによって前記第一着色粒体と前記生板材との一体
化を図り、その生板材に表面塗装した後、その塗装面上
に第二着色粒体を散布して板状建材を形成するところに
ある。
【0006】請求項2の発明の特徴構成は、前記生板材
への表面塗装は、透明塗料を使用するところにある。
【0007】〔作用及び効果〕請求項1の発明の特徴構
成によれば、従来のように一度に多量の着色粒体を生板
材の表面に散布するのに比べて、前記第一着色粒体の散
布量を少なくすることができるから、隣接する第一着色
粒体どうしの隙間を広く設定し易くなり、前記表面塗装
層を隙間なく馴染みやすい状態に形成することができる
ようになる。従って、表面塗装層による防水性を充分に
発揮させることが可能となり、前述のようなエフロレッ
センスや、凍害による剥離を生じ難くすることが可能と
なる。また、その表面塗装層の上に第二着色粒体を散布
することによって、前記第一着色粒体によって形作られ
た凹凸模様に加えて、前記第二着色粒体による凹凸模様
が付加されることになり、より立体的な模様を形成する
ことが可能となる。その結果、板状建材の意匠性を向上
させることができるようになると共に、止水作用の増強
に伴う耐久性の向上を図ることが可能となる。
【0008】請求項2の発明の特徴構成によれば、前記
生板材への表面塗装は、透明塗料を使用するから、前記
第一着色粒体による凹凸模様の陰影効果が、前記透明塗
料による表面塗装層を透して伺われ、前記第一・第二着
色粒体が形作る立体的な模様を、より引き立たせること
が可能となり、奥行き感のある高い意匠性を作り出すこ
とが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0010】ここに示す実施の形態は、平板状外壁材
(板状建材の一例)Sの製造方法を、当該発明の板状建
材の製造方法の一例として上げて説明するものである。
【0011】外壁材Sの製造方法は、セメント1、及
び、パルプ繊維2・シリカ3等からなる主材と、水4と
を混合してできた原料スラリー(水硬性材料の一例)
を、板状に整えて生板材5を形成し、その生板材5の表
面に第一着色砂(第一着色粒体の一例)6Aを散布して
色模様をつける第一着色工程と、プレスによって前記第
一着色砂6Aと前記生板材5との一体化を図るプレス工
程と、前記第一着色粒砂6Aが埋め込まれた生板材5の
表面に透明塗料7を塗装する第一塗装工程と、その塗装
面上に第二着色砂(第二着色粒体の一例)6Bを散布す
る第二着色工程と、さらにその表面に仕上げ塗料8を塗
装する第二塗装工程とを行って、外壁材製品に仕上げる
ものである。前記第一着色砂6Aと第二着色砂6Bとを
総称して着色砂(着色粒体の一例)6という。
【0012】次に、図1に示した外壁材Sの製造ライン
Lについて説明する。前記製造ラインLは、前記生板材
5を形成すると共に、その長尺の生板材5を所定長さに
切断する第一ライン9と、第一ライン9で形成した生板
材5に対する前記第一着色工程、及び、前記プレス工程
を実施する第二ライン10と、自然養生・パンチングの
後、前記第一塗装工程、前記第二着色工程を実施する第
三ライン11と、図には示さないが、第一・第二・第三
各ライン9,10,11を経て形成された生板材5を前
記第二塗装工程・オートクレーブ養生を実施するライン
とから構成してある。
【0013】前記第一ライン9は、セメント1・パルプ
繊維2・シリカ3・水4を混合して原料スラリーを製造
する原料混合装置12を設け、前記原料混合装置12か
らの原料スラリーを受けて搬送しながら、原料スラリー
の水分をある程度除去して薄板体5aに形成するエンド
レス濾布13を設け、前記エンドレス濾布13上である
程度の水分を除去されつつ搬送された薄板体5aを巻取
って複数層に積層させて前記生板材5を形成するメーキ
ングロール14を設け、メーキングロール14に巻き取
った生板材5を切断して展開する切断機構14aを設け
て構成してある。
【0014】前記第二ライン10には、ライン上手側か
ら下手にかけて次の各装置を配置してある。前記第一ラ
イン9で形成された生板材5の表面に第一着色砂6Aを
散布する第一散布装置Q1。第一着色砂6Aを散布され
た前記生板材5をプレスするプレス装置P。ところで、
前記第一散布装置Q1を散布するときの前記生板材5の
含有水分量は、35〜80%の範囲内にあることが、生
板材と第一着色砂6Aとの一体化を図る上で好ましい。
【0015】第三ライン11には、次の各装置を配置し
てある。生板材5の表面に前記透明塗料7を塗装する塗
装装置E。前記透明塗料7の上から第二着色砂6Bを散
布する第二散布装置Q2。
【0016】因に、前記第一着色粒体6Aと第二着色粒
体6Bとは、同じものどうしであってもよいが、例え
ば、色彩の異なるものどうしや、粒径分布の異なるもの
どうしや、それら何れもが異なるものどうし等、種々の
使い分けを実施することができ、それに伴って、それぞ
れ、立体感のある意匠性の高い模様付けを行うことが可
能となる。また、散布量の比率も変化させることができ
る。
【0017】次に、上述の製造ラインLにおいて、外壁
材Sが製造される様子を詳しく説明する。
【0018】まず、原料混合装置12にセメント1・パ
ルプ繊維2・シリカ3・水4を投入して混合し、前記生
板材5を形成するための原料スラリーを製造し、そのス
ラリーを第一ライン9のエンドレス濾布13上に流動さ
せて薄板体5aを形成する。前記エンドレス濾布13上
の薄板体5aは、ある程度水分を除去された状態でメー
キングロール14に巻取られ、メーキングロール14の
周面上に複数積層してなる生板材5が形成される。前記
メーキングロール14に巻き取られた生板材5は、ロー
ル径方向に沿う切断面で切断及び展開されて、第二ライ
ン10に移される。
【0019】第二ライン10に移された生板材5は、ま
ず、第一散布装置Q1によって表面に第一着色砂6Aが
散布され、引き続いてプレス装置Pによってプレスされ
る。このプレス工程によって、生板材5中に前記第一着
色砂6Aが安定的に埋め込まれると共に、生板材5の余
剰水分が絞り出されて積層された各薄板体5aどうしの
結合が強まり、全体としての強度が向上する(図2参
照)。
【0020】そして、前記生板材5は、所定の外壁材形
状へのパンチングを受けた後、自然養生される。
【0021】また、第三ライン11においては、前記生
板材5の表面に、前記塗装装置Eによって透明塗料7が
塗布され、引き続いて、前記第二散布装置Q2によって
第二着色砂6Bが散布される。
【0022】このような工程を経ることによって、前記
透明塗料7の層を透して見える前記第一着色砂6Aの層
と、その上に分布する第二着色砂6Bの層とが、立体感
を生み出すと共に、色模様としての濃淡をつけることが
可能となり、高級感のある外壁材をつくることが可能と
なる。
【0023】そして、生板材5は、後工程で透明の仕上
げ塗料8による塗装や、オートクレーブ養生を経て、製
品としての外壁材になる。
【0024】
【実施例】
【0025】所定量の着色砂の量を、プレス前に一度に
散布して形成した外壁材と、上述の実施形態で説明した
ように第一・第二着色工程に分けて散布して形成した外
壁材とについて、透水試験を実施した結果を示す。以
下、前者を比較例といい、後者を実施例という。
【0026】試験要領は、試験体の外壁材(300mm
角)上面に200mm角の筒枠を設置し、その筒枠内に
800ミリリットルの水を入れ、24時間後に減少して
いる水の量から単位面積当たりの透水量を算出した。ま
た、各試験体に対する着色砂の散布量は、前記比較例・
実施例とも、100・200・500・1000グラム
/枚の四通りについて実施した。また、着色砂は、3号
珪砂・4号珪砂・5号珪砂を使用し、以下の四通りの組
合せによって実施した(表1・2・3・4参照)。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】但し、実施例においては、第一着色砂は、
3・4号珪砂を使用し、第二着色砂は、5号珪砂を使用
した。
【0031】
【表4】
【0032】但し、実施例においては、第一着色砂は、
5号珪砂を使用し、第二着色砂は、3・4号珪砂を使用
した。
【0033】〔別実施形態〕
【0034】〈1〉 前記水硬性材料の供給は、先の実
施形態で説明した原料スラリーの状態で行うことに限定
されるものではなく、例えば、原料水硬性粉体を平板状
に押し広げた後に水を供給して成形する乾式製法であっ
てもよい。また、水硬性材料は、セメントに限るもので
はなく、石灰を含んだものや、石灰とセメントとを混合
したもの等であってもよく、また、パルプ繊維に替えて
ガラス繊維や炭素繊維、シリカ3に替えて他の骨材を配
合するものであってもよく、それらを組み合わせたもの
であってもよい。更には、混和材等を含むものであって
もよい。要するに水硬性を有する材料であればよい。そ
れらを含めて、水硬性材料と総称する。また、板状建材
は、外壁材に限るものではなく、例えば、瓦板や敷き板
等、広範囲の建材に用いることが可能である。 〈2〉 また、着色粒体は、先の実施形態で説明した着
色砂に限るものではなく、例えば、着色された合成樹脂
粒や、顔料そのものであってもよい。 〈3〉 前記プレス工程は、平板プレスや回転ロールプ
レスの何れで実施してもよい。 〈4〉 前記生板材は、薄板体を複数層に積層させて形
成するものの他、単層に形成してあるものであってもよ
い。この場合は、前記メーキングロールを使用せずに生
板材を形成することができる。
【0035】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造ラインを示す概念図
【図2】外壁材の断面図
【符号の説明】
5 生板材 6 着色粒体 6A 第一着色粒体 6B 第二着色粒体
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】次に、図1に示した外壁材Sの製造ライン
Lについて説明する。前記製造ラインLは、前記生板材
5を形成すると共に、その長尺の生板材5を所定長さに
切断する第一ライン9と、第一ライン9で形成した生板
材5に対する前記第一着色工程、及び、前記プレス工程
を実施する第二ライン10と、蒸気養生・パンチングの
後、前記第一塗装工程、前記第二着色工程を実施する第
三ライン11と、図には示さないが、第一・第二・第三
各ライン9,10,11を経て形成された生板材5を前
記第二塗装工程・オートクレーブ養生を実施するライン
とから構成してある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】そして、前記生板材5は、所定の外壁材形
状へのパンチングを受けた後、蒸気養生される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】試験要領は、試験体の外壁材(300mm
角)上面に200mm角の筒枠を設置し、その筒枠内に
800ミリリットルの水を入れ、24時間後に減少して
いる水の量から単位面積当たりの透水量を算出した。ま
た、各試験体に対する着色砂の散布量は、前記比較例・
実施例とも、100・200・500・1000グラム
2 の四通りについて実施した。また、着色砂は、3
号珪砂・4号珪砂・5号珪砂を使用し、以下の四通りの
組合せによって実施した(表1・2・3・4参照)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【表1】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【表2】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【表3】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】
【表4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水硬性材料から形成した生板材(5)の
    表面に、着色粒体(6)を散布して色模様をつける着色
    工程を実施する板状建材の製造方法であって、 第一着色粒体(6A)を、前記生板材(5)の表面に散
    布した後、プレスによって前記第一着色粒体(6A)と
    前記生板材(5)との一体化を図り、その生板材(5)
    に表面塗装した後、その塗装面上に第二着色粒体(6
    B)を散布して板状建材を形成する板状建材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記生板材(5)への表面塗装は、透明
    塗料を使用する請求項1に記載の板状建材の製造方法。
JP5005097A 1997-03-05 1997-03-05 板状建材の製造方法 Pending JPH10244522A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003094419A (ja) * 2001-09-25 2003-04-03 Sumikin Frc Kk 耐候性に優れた外壁材とその製造方法
IT201600122474A1 (it) * 2016-12-02 2018-06-02 Carpress Srl Macchina per la decorazione di un supporto realizzato in terra, impianto e metodo per la fabbricazione di supporti decorati.

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