JPH10243910A - 食器洗浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型にすることができる食器洗浄機を得るこ
と。 【解決手段】 本発明は、直径Ｌ2の略中空円盤形状を
しているすすぎノズル１５を有しており、該すすぎノズ
ル１５において、表面板１５ａの中央部には、軸線Ｊを
中心とする貫通穴１５ｂが形成されているとともに、す
すぎノズル１５の裏面板１５ｃの中央部には、貫通穴１
５ｂと対向する位置に軸線Ｊを中心とする貫通穴１５ｄ
が形成されている。裏面板１５ｃの周縁部から外周壁１
５ｆまでには、略くさび形状の切り欠きたる第１のノズ
ル部１５ｅが形成されている。また、裏面板１５ｃの周
縁部から外周壁１５ｆまでには、略くさび形状の切り欠
きたる第１のノズル部１５ｊが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、レストラ
ン等の業務用に用いられる食器洗浄機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、大量の被洗浄食器が発生する
レストラン等においては、省力化を目的として、洗浄お
よびすすぎを自動的に行う食器洗浄機が用いられてい
る。この種の食器洗浄機は、上面が開放されてなる略箱
形状の筐体と、該筐体の上面開口部を塞ぐ蓋体と、該筐
体内部に設けられ食器が載置される載置台と、該載置台
を挟むようにして各々設けられ洗浄液を自身が回転しつ
食器に対して噴射する１組の洗浄ノズル管と、上記載置
台を挟むようにして各々設けられすすぎ湯を自身が回転
しつつ食器に対して噴射する１組のすすぎノズル管とを
有している。

【０００３】図５は、上述した従来の食器洗浄機におけ
る筐体、蓋体およびすすぎノズル管の構成を示す一部裁
断断面図である。この図において、１は上面が開放され
てなる略箱形状の筐体であり、２は、筐体１の上面開口
部を塞ぐ蓋体である。３は、一定間隔をおいて複数のノ
ズル部３ａ、３ａ、・・・が形成された管形状のすすぎノ
ズル管であり、蓋体２の略裏面中央部に同図に示す矢印
Ｙ方向に回転自在に取り付けられている。このすすぎノ
ズル管３の長手方向の長さは、Ｌ1とされている。

【０００４】上記構成において、制御部（図示略）より
洗浄指令がなされると、洗浄ノズル管（図示略）より洗
浄液が食器へ向けて噴射され、洗浄行程が行われる。そ
して、洗浄行程が終了すると、制御部によりすすぎ指令
がなされ、すすぎノズル管３が同図に示す矢印Ｙ方向に
回転するとともに、すすぎノズル管３のノズル部３ａ、
３ａ、・・・からは、すすぎ湯Ｗ、Ｗ、・・・が食器へ向けて
噴射される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、食器洗浄機
の開発は、小型化に重点をおいて行われている。しかし
ながら、食器洗浄機の開発においては、図５に示すすす
ぎノズル管３がネックとなって小型化を推進することが
できないという欠点があった。これは、第１に一定以上
の噴射量を確保すべくすすぎノズル管３の長さＬ1が筐
体１の幅とほぼ同長とされているため、筐体１の幅を小
さくするにしても限界あるからであり、第２に、回転す
る大型のすすぎノズル管３を支持する蓋体２として頑強
な部材を用いなければならないからである。本発明はこ
のような背景の下になされたもので、小型にすることが
できる食器洗浄機を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、上面が開放されてなる略箱形状の筐体と、前記筐体
の上面開口部を塞ぐ蓋体と、前記蓋体の裏面中央部に回
動自在に取り付けられ、その周縁部に略くさび形状の切
り欠きたるノズル部が形成された略中空円盤形状のノズ
ル手段と、前記ノズル手段へすすぎ湯を供給するすすぎ
湯供給手段とを具備することを特徴とする。また、請求
項２に記載の発明は、請求項１に記載の食器洗浄機にお
いて、前記ノズル手段の裏面板には、所定の径のノズル
穴が形成されていることを特徴とする。また、請求項３
に記載の発明は、請求項１または２に記載の食器洗浄機
において、前記蓋体は、その一端縁が前記筐体の端縁に
ヒンジを介して回動自在に取り付けられた板形状の第１
の板部材と、その一端縁が前記第１の板部材の他端縁に
ヒンジを介して回動自在に取り付けられた板形状の第２
の板部材とから構成されており、前記ノズル手段は、前
記第２の板部材の裏面中央部に回動自在に取り付けられ
ていることを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図１（ａ）は本発明の一実施
形態による食器洗浄機の外観構成を示す斜視図である。
この図において、１０は、上面が開放されてなる略箱形
状の筐体であり、その内部には、食器を載置する載置
部、洗浄液を貯水する洗浄槽、食器に対して上記洗浄液
を噴射する洗浄ノズル、食器に対してすすぎ湯を噴射す
るすすぎノズル等が設けられている。

【０００８】１１は、筐体１０の正面板１０Ｆに設けら
れた操作部であり、電源スイッチ、洗浄作業開始スイッ
チ等を有している。１２は、筐体１０の上面開口部を塞
ぐ蓋体であり、上記上面開口部の約３分の２を塞ぐ第１
の板部材１３と、上記上面開口部の約３分の１を塞ぐ第
２の板部材１４とから構成されている。

【０００９】上記第１の板部材１３は、その一端縁１３
ａが筐体１０の一端縁１０ａにヒンジ（図示略）を介し
て回動自在にとりつけられている。さらに、第１の板部
材１３は、その他端縁１３ｂが第２の板部材１４の一端
縁１４ａにヒンジ（図示略）を介して回動自在に取り付
けられている。すなわち、蓋体１２は、図１（ｂ）およ
び（ｃ）に示すように折り畳みが可能な構成とされてい
る。

【００１０】また、第２の板部材１４の略表面中央部に
は、取っ手部１４ｃが形成されている。１５は、第１の
板部材１３の裏面中央部に固定軸（図示略）を介して回
転自在に取り付けられた略中空円盤形状のすすぎノズル
であり、図示しない食器に対してすすぎ湯を噴射する。
ここで、上記すすぎノズル１５の構成を図２（ａ）、
（ｂ）および（ｃ）を参照して説明する。図２（ａ）は
図１（ａ）に示すすすぎノズル１５の構成を示す拡大側
面図であり、図２（ｂ）は図２（ａ）に示すすすぎノズ
ル１５の構成を示す裏面図である。また、図２（ｃ）は
図２（ａ）および（ｂ）に示すＡ−Ａ線視一部裁断断面
図である。

【００１１】これらの図において、すすぎノズル１５
は、直径がＬ2（＜長さＬ1：図５参照）の略中空円盤形
状をしており、その表面板１５ａの中央部には、軸線Ｊ
を中心とする貫通穴１５ｂが形成されている。これと同
様にして、すすぎノズル１５の裏面板１５ｃの中央部に
は、貫通穴１５ｂと対向する位置に軸線Ｊを中心とする
貫通穴１５ｄが形成されている。

【００１２】図２（ａ）に示す１５ｅは、裏面板１５ｃ
の周縁部から外周壁１５ｆまで形成された、略くさび形
状の切り欠きたる第１のノズル部であり、すすぎ湯を噴
射する。この第１のノズル部１５ｅは、自身と軸線Ｊと
のなす角度がθとなるようにして形成されている。言い
換えれば、第１のノズル部１５ｅは、図２（ｃ）に示す
外周壁１５ｆと自身とのなす角度がθとなるように形成
されている。

【００１３】図２（ｃ）に示す１５ｇは、裏面板１５ｃ
の表面に陥没形成された窪み部である。１５ｈは、第１
のノズル部１５ｅの近傍の、裏面板１５ｃの裏面に陥没
形成された窪み部であり、その中央部が窪み部１５ｇと
重なるようにして形成されている。この窪み部１５ｈと
窪み部１５ｇとが重なる部分は、貫通穴たる第２のノズ
ル部１５ｉとされている。この第２のノズル部１５ｉか
らは、すすぎ湯が噴射される。

【００１４】図２（ｂ）に示す１５ｊは、裏面板１５ｃ
の周縁部から外周壁１５ｆまで形成された略くさび形状
の切り欠きたる第１のノズル部であり、第１のノズル部
１５ｅに対向する位置に形成されている。すなわち、第
１のノズル部１５ｊと第１のノズル部１５ｅとは、直径
線Ｄ上に各々位置している。この第１のノズル部１５ｊ
は、第１のノズル部１５ｅと同様にしてすすぎ湯を噴射
する。

【００１５】１５ｋは、第１のノズル部１５ｊ近傍の、
裏面板１５ｃの表面に陥没形成された窪み部であり、窪
み部１５ｈに対向する位置に形成されている。すなわ
ち、窪み部１５ｈと窪み部１５ｋとは、直径線Ｄ上に各
々位置している。１５ｌは、窪み部１５ｋの中央部に形
成された第２のノズル部であり、すすぎ湯を噴射する。

【００１６】次に、図３を参照して一実施形態による食
器洗浄機の内部構成を説明する。この図において、３０
は、筐体１０内部の洗浄室１０Ｓの下部に回転自在に設
けられた洗浄ノズルであり、洗浄液Ｓを図示しない食器
へ向けて上方へ噴射する。３１は、管路３２を介して洗
浄ノズル３０へ洗浄液Ｓを供給する洗浄ポンプである。
３３、３４は、洗浄室１０Ｓの上部に各々設けられた洗
浄ノズルであり、管路３２を介して供給される洗浄液Ｓ
を食器（図示略）へ向けて各々噴射する。

【００１７】３５は、洗浄ノズル３０の近傍に回転自在
に設けられたすすぎノズル管であり、図５に示すすすぎ
ノズル管３と同一構成とされている。３６は、水道水を
加熱することによりすすぎ湯Ｗを生成するすすぎ湯槽で
ある。３７は、すすぎ湯槽３６により生成された上記す
すぎ湯Ｗを管路３８を介して、すすぎノズル管３５へ供
給するすすぎ湯ポンプである。

【００１８】３９は、第１の板部材１３（図１（ａ）参
照）の裏面中央部に取り付けられた中空の固定軸であ
り、この固定軸３９には、図２（ａ）に示すすすぎノズ
ル１５が貫通穴１５ｂおよび１５ｂを介して回転自在に
嵌合されている。すなわち、固定軸３９は、すすぎノズ
ル１５を回転自在に支持する役目と、すすぎノズル１５
に対して管路３８を介して供給されるすすぎ湯Ｗをすす
ぎノズル１５へ供給する役目とをしている。

【００１９】次に、上述した一実施形態による食器洗浄
機の動作について説明する。今、図１（ａ）に示すよう
に蓋体１２が全閉状態にあるとする。この状態におい
て、作業者は、取っ手部１４ｃを把持して蓋体１２を全
体的に同図に示す矢印Ｘ1方向へ移動させる。これによ
り、図１（ｂ）に示すように第１の板部材１３と第２の
板部材１４とは、折り畳まれつつ矢印Ｘ1方向へ移動
し、最終的に図１（ｃ）に示すよう垂設された状態で全
開状態とされる。

【００２０】次いで、作業者は、洗浄すべき食器が搭載
された食器籠を筐体１０の洗浄室１０Ｓ（図３参照）内
に載置する。そして、作業者は、図１（ｃ）に示す取っ
手部１４ｃを再び把持して、蓋体１２全体を同図に示す
矢印Ｘ2方向へ移動させる。これにより、蓋体１２は、
上述した開動作と逆の動作を経て最終的に図１（ａ）に
示すように全閉状態とされる。

【００２１】そして、作業者により操作部１１の洗浄作
業開始スイッチ（図示略）が押されると、図示しない制
御部は洗浄工程を実行する。この洗浄工程においては、
制御部により図３に示す洗浄ポンプ３１が駆動される。
これにより、洗浄液Ｓが管路３２を介して洗浄ノズル３
０、洗浄ノズル３３、３４へ各々供給される。この結
果、洗浄ノズル３０、洗浄ノズル３３、３４からは、食
器へ向けて洗浄液Ｓが噴射される。

【００２２】そして、一定時間経過すると、制御部は、
洗浄ポンプ３１を停止した後、すすぎ工程を実行する。
このすすぎ工程においては、制御部によりすすぎ湯ポン
プ３７が駆動され、すすぎ湯Ｗが管路３３を介してすす
ぎノズル管３５およびすすぎノズル１５へ供給される。

【００２３】これにより、すすぎノズル管３５からは、
すすぎ湯Ｗが食器へ向けて噴射される。一方、すすぎノ
ズル１５は、図４（ａ）に示すように軸線Ｊを中心にし
て矢印Ｚ方向へ回転する。このとき、すすぎノズル１５
の第１のノズル部１５ｅおよび１５ｊからは、図４
（ｂ）に示すように軸線Ｊに対して角度θ方向へすすぎ
湯Ｗが食器へ向けて各々噴射される。さらに、図４
（ａ）に示すすすぎノズル１５の第２のノズル部１５ｉ
および１５ｌからは、すすぎ湯Ｗが食器へ向けて噴射さ
れる。

【００２４】以上、本発明の一実施形態を図面を参照し
て詳述してきたが、具体的な構成はこの一実施形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、上述
した一実施形態による食器洗浄機においては、図２
（ｂ）に示すすすぎノズル１５に、２つの第１のノズル
部１５ｅ、１５ｊおよび同じく２つの第２のノズル部１
５ｉ、１５ｋを形成した例について説明したが、これに
限定されることなくこれらの個数および形成位置は、任
意であってもよい。

【００２５】さらに、上述した一実施形態による食器洗
浄機においては、すすぎノズル１５をすすぎ湯Ｗの噴射
用として用いた例について説明したが、これに限定され
ることなくすすぎノズル１５を洗浄液Ｓの噴射用として
用いてもよい。

【００２６】

【発明の効果】請求項１または２に記載の発明によれ
ば、略中空円盤形状のノズル手段を設けたので、従来の
管形状のノズルに比して大きさを小さくすることがで
き、これにより小型にすることができるという効果が得
られる。また、請求項３に記載の発明によれば、蓋体が
折り畳み可能な構成とされているので、洗浄作業時の作
業性を向上させることができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態による食器洗浄機の外観
構成を示す斜視図である。

【図２】 図１に示すすすぎノズル１５の構成を示す図
である。

【図３】 本発明の一実施形態による食器洗浄機の内部
構成を示す概略側面図である。

【図４】 本発明の一実施形態による食器洗浄機におけ
るすすぎノズル１５の動作を説明する側面図である。

【図５】 従来の食器洗浄機におけるすすぎノズル３等
の構成を示す一部裁断側面図である。

【符号の説明】

１０ 筐体 １２ 蓋体 １３ 第１の板部材 １４ 第２の板部材 １５ すすぎノズル １５ｂ 貫通穴 １５ｄ 貫通穴 １５ｅ 第１のノズル部 １５ｊ 第１のノズル部 １５ｉ 第２のノズル部 １５ｌ 第２のノズル部 ３７ すすぎ湯ポンプ ３８ 管路 ３９ 固定軸 Ｗ すすぎ湯

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面が開放されてなる略箱形状の筐体
   と、 前記筐体の上面開口部を塞ぐ蓋体と、 前記蓋体の裏面中央部に回動自在に取り付けられ、その
   周縁部に略くさび形状の切り欠きたるノズル部が形成さ
   れた略中空円盤形状のノズル手段と、 前記ノズル手段へすすぎ湯を供給するすすぎ湯供給手段
   と、 を具備することを特徴とする食器洗浄機。
2. 【請求項２】 前記ノズル手段の裏面板には、所定の径
   のノズル穴が形成されていること、 を特徴とする請求項１に記載の食器洗浄機。
3. 【請求項３】 前記蓋体は、 その一端縁が前記筐体の端縁にヒンジを介して回動自在
   に取り付けられた板形状の第１の板部材と、 その一端縁が前記第１の板部材の他端縁にヒンジを介し
   て回動自在に取り付けられた板形状の第２の板部材とか
   ら構成されており、 前記ノズル手段は、前記第２の板部材の裏面中央部に回
   動自在に取り付けられていること、 を特徴とする請求項１または２に記載の食器洗浄機。