JPH10243412A - 画歪み補正方法 - Google Patents

画歪み補正方法

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JPH10243412A
JPH10243412A JP3930797A JP3930797A JPH10243412A JP H10243412 A JPH10243412 A JP H10243412A JP 3930797 A JP3930797 A JP 3930797A JP 3930797 A JP3930797 A JP 3930797A JP H10243412 A JPH10243412 A JP H10243412A
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delta
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JP3930797A
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Yoshiaki Inoue
佳昭 井上
Yasunori Mori
安徳 森
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Sony Corp
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Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画歪みの補正を自動的に行う。 【解決手段】 個別調整手段101が設けられると共
に、例えばディスプレイ装置のセット内部に地磁気セン
サ102が設けられる。そして個別調整手段101から
の調整値がマイクロコンピュータ103のCPU104
に供給されると共に、地磁気センサ102の2次元の情
報入力がA/D変換器105でデジタル値に変換されて
CPU104に供給される。さらにこのCPU104に
おいて、例えばメモリ106に記憶されたソフトウェア
等によるデータ管理が行われる。そしてこのCPU10
4で計算された補正値がD/A変換器107、108で
アナログ信号に変換され、変換されたアナログ信号が駆
動回路109、110を通じて、陰極線管(図示せず)
のネック部に設けられるローテーション補正コイル36
と、垂直偏向コイル37とに供給される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高解像度の
コンピュータディスプレイ装置や走査型の陰極線管を用
いたテレビジョン受像機に使用して好適な画歪み補正方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば高解像度のコンピュータディスプ
レイ装置として、17〜20インチクラスの大きさで、
解像度で1280ドット×1024ラインの装置が主流
になりつつある。さらに例えば22〜24インチクラス
の大きさでは、解像度で1600ドット×1200ライ
ンの装置の要求が高まっている。一方、蛍光体ピッチに
おいても、現在主流の0.31ミリピッチから、0.2
6ミリのファインピッチの高精細陰極線管が要求されて
いる。
【0003】ところがこのような高解像度のコンピュー
タディスプレイ装置においては、地磁気等の影響による
ランディングの変動が、ディスプレイの色純度の劣化の
大きな原因となっている。すなわち、特に上述のように
蛍光体ピッチの細かい高精細陰極線管では、同じミスラ
ンディング量でも色純度に与える影響が大きく、地磁気
の悪影響が大きく現れてしまうものである。
【0004】そこでこのような地磁気等の影響によるラ
ンディングの変動を防止する方法としては、 (1) 地磁気等の影響を受けにくくするために磁気シ
ールドを強化する。 (2) 地磁気等の影響によるランディングの変化を補
正する手段を設ける。 等の対策が考えられた。しかし(1)の磁気シールドを
強化するだけでは対策が不充分であり、(2)の補正手
段によるランディングの補正が検討された。
【0005】すなわちこのようなランディングを補正す
る装置としては、例えば図3に示すように、陰極線管7
0の背面側において、表示面の四隅に対してそれぞれ第
1〜第4の補正コイル71〜74が設けられる。そして
これらの補正コイル71〜74に対して、それぞれ例え
ば図4に示すような補正回路からの補正電流が供給され
る。
【0006】この図4の補正回路においては、例えば製
造時にランディングを補正する標準の調整値や、ディス
プレイ装置の設置時等にサービスマン等によって調整さ
れた地磁気の影響に対するランディング補正を行うため
の調整値の設定される個別調整手段A80が設けられ
る。そしてこの個別調整手段A80からの各補正電流の
調整値が加減算回路81〜84に供給される。
【0007】また、その他の調整値等の設定される個別
調整手段B85が設けられる。そしてこの個別調整手段
B85からの調整値が加減算回路81〜84に供給され
る。さらにこれらの加減算回路81〜84からの値が補
正コイル71〜74の駆動回路87〜90に供給され
る。このようにして各調整値に従った補正電流が、補正
コイル71〜74に供給される。
【0008】ところでこのような補正回路において、例
えばディスプレイ装置の移動などにより陰極線管の向け
られる方角が変えられたときには、個別調整手段A80
に設けられる地磁気の影響に対するランディング補正の
調整値を変更する必要がある。その場合に調整値の変更
は、例えば陰極線管の表示面を測定しながらランディン
グの調整を行い、そのときの調整値を個別調整手段A8
0に再設定することになるが、そのためには特別な測定
装置や専門的な知識が要求されるものである。
【0009】このため従来は、例えば使用者が容易に調
整値の設定等を行うことができず、ディスプレイ装置の
設置時や移動を行う際には、専門的な知識を有するサー
ビスマン等が出向いて行うなど手続きが煩雑になる。あ
るいは使用者が独自に調整を行った場合には、なかなか
満足できる結果を得ることができないものであった。ま
た、上述のように補正回路をハードウェアで形成してい
る場合には、回路構成が極めて複雑且つ大規模になって
しまうものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これに対して本願出願
人は先に、地磁気の方向を検出する地磁気センサを設
け、この地磁気センサで検出された検出値を用いて補正
コイルに供給される値を決定するような補正をソフトウ
ェアにより実現すると共に、この補正式に補正項目を追
加することによって、環境温度が変化した場合や、地磁
気の方向が変化した場合、長時間使用した場合にも、自
動的に補正コイルに供給される値の調整が行われて、常
に良好なランディング補正を行うことができるようにし
たランディング補正装置を提案(特願平8−32031
5号:以下先願と称する)した。
【0011】すなわち、図5は上述の先願を適用したラ
ンディング補正装置の一例の構成を示すブロック図であ
る。
【0012】この図5において、メモリ1には、例えば
工場等でのディスプレイ装置の製造過程で、所定の条件
下で求められた調整値や後述するセンサの基準値等の設
定パラメータが書き込まれている。また地磁気センサ2
には地磁気の方向を検出する手段が設けられ、例えばセ
ンサ2の設置される方角に応じて図6に示すような地磁
気の大きさを示す2軸の検出出力が電圧Vx、Vyで出
力されている。さらに温度センサ3及び時定数回路4か
らは、それぞれ環境温度及び陰極線管の使用開始からの
時間が電圧変化で出力されるものである。
【0013】これらのメモリ1及び地磁気センサ2、温
度センサ3、時定数回路4からの信号がマイクロコンピ
ュータ5に供給される。そしてこのマイクロコンピュー
タ5では、上述の地磁気センサ2からの2軸の検出信号
と、温度センサ3及び時定数回路4からの検出信号が、
それぞれA/D変換器6〜9でデジタルデータに変換さ
れ、メモリ1からのデータと共に中央処理装置(CP
U)10に供給されて、後述するソフトウェアに従って
演算処理が行われる。
【0014】さらにこのCPU10で演算処理された各
補正コイルに供給される電流値を決定するための値が、
それぞれD/A変換器11〜16でアナログ信号に変換
される。そして変換されたアナログ信号が、それぞれ駆
動回路21〜26を通じて、例えば図7に示すように、
陰極線管30の背面側において、表示面の四隅に対して
それぞれ設けられた第1〜第4の補正コイル31〜34
と、表示面の周囲に設けられた第5の補正コイル35
と、陰極線管のファンネル部に設けられたローテーショ
ン補正コイル36とに供給される。
【0015】そしてこの装置において、上述の地磁気セ
ンサ2からの検出信号Vx、Vy、及び温度センサ3、
時定数回路4からの検出信号を用いて、CPU10では
以下に述べるような処理手順が実行される。これによっ
てCPU10では、例えば各補正コイル31〜36を、
それぞれ駆動回路21〜26を通じて地磁気及び環境温
度等を補正するように所定の電流値で駆動するための、
D/A変換器11〜16に供給される値が形成される。
【0016】すなわち図8は上述のCPU10で行われ
るメインの処理である。なお以下の説明では、デジタル
値は0〜255で形成されるものとする。
【0017】この図8において、処理がスタートされる
と、まずステップ〔2〕で後述するサブルーチン〔get
lcc delta 〕が実行される。次にステップ〔3〕でデガ
ウスが実行中であるか否か判断される。そしてデガウス
が実行中のとき(yes)は、ステップ〔4〕でD/A
変換器11〜16に供給される値(lcc lt,lcc lb,lcc
rt,lcc rb,lcc ns,rotation )に全て中心値128が設
定される。
【0018】さらにステップ〔3〕でデガウスが実行中
でないとき(no)は、ステップ〔5〕で補正コイル3
1〜36での補正を行うか否か(LCC ENABL
E)が判断される。そして補正が行われないとき(n
o)は、ステップ〔6〕で上述の値(lcc lt,lcc lb,lc
c rt,lcc rb,lcc ns)に中心値128が設定されると共
に、、計算パラメータ(vns delta=0 )が設定された
後、ステップ〔7〕で後述するサブルーチン〔calc til
t 〕が実行される。
【0019】またステップ〔5〕で補正を行うとき(y
es)は、ステップ〔8〕で後述するサブルーチン〔ca
lc lcc〕が実行された後に、ステップ〔7〕のサブルー
チン〔calc tilt 〕が実行される。そしてこのステップ
〔7〕のサブルーチン〔calctilt 〕が実行された後に
メインの処理は終了(エンド)される。
【0020】次に図9は上述のステップ〔2〕で実行さ
れるサブルーチン〔get lcc delta〕の処理を示す。こ
の図9において、サブルーチン〔get lcc delta 〕の処
理が開始されると、まずステップ
〔9〕で計算パラメー
タ(vns delta=lcc ns-lcc ns fact)と計算パラメータ
(vrot delta=TILT-tilt fact )が設定される。
【0021】ここで値(lcc ns)は、上述の第5の補正
コイル35を駆動する電流値を形成するためにD/A変
換器15に供給される値であって、例えば前回の処理で
求められた値が用いられる。また値(lcc ns fact )
は、例えば工場等でのディスプレイ装置の製造過程で、
所定の条件下(例えば0磁界、環境温度25°C、陰極
線管の使用開始から30分)で求められた値(lcc ns)
の工場調整値である。
【0022】さらに値(TILT)は、画面の回転歪みに対
して装置の設置後にサービスマンまたは使用者によって
補正された値である。また値(tilt fact )は、例えば
工場等でのディスプレイ装置の製造過程で、上述の所定
の条件下で求められた値(TILT)の工場調整値である。
【0023】そしてステップ
〔9〕での設定が終了する
と、ステップ〔10〕で後述するサブルーチン〔get vt
emp delta 〕が実行される。このステップ〔10〕が終
了すると、ステップ〔11〕で後述するサブルーチン
〔get vxy delta 〕が実行される。さらにこのステップ
〔11〕が終了すると、ステップ〔12〕で後述するサ
ブルーチン〔get tdri delta〕が実行される。そしてこ
のステップ〔12〕が終了すると、上述のメインの処理
に復帰(リターン)される。
【0024】さらに図10は上述のステップ〔10〕で
実行されるサブルーチン〔get vtemp delta 〕の処理を
示す。この図10において、サブルーチン〔get vtemp
delta 〕の処理が開始されると、まずステップ〔13〕
で、例えばA/D変換器8からの温度センサ3で検出さ
れた環境温度を示す検出電圧(V TEMP)を変換し
たデジタル値が読み込まれ、この値の例えば過去4回分
を平均した値が後述する値(vtemp m )に代入される。
【0025】次にステップ〔14〕で、前回の処理で求
められた環境温度の値(vtemp steady)と、ステップ
〔13〕で代入された値(vtemp m )との差の絶対値が
A/D変換の誤差を考慮した所定の許容値(LCC AD TO
L)より大きいか否か判断される。そして差が許容値よ
り大きくなったとき(yes)は、ステップ〔15〕で
値(vtemp steady=vtemp m)に設定される。
【0026】またステップ〔15〕の処理の終了後、及
びステップ〔14〕で差が許容値より小さいとき(n
o)は、ステップ〔16〕で環境温度による補正を行う
か否か(TEMP ENABLE)が判断される。そし
て補正を行うとき(yes)は、ステップ〔17〕で値
(vtemp delta=vtemp steady-LCC TEMP )が設定され
る。ここで値(LCC TEMP)は、上述の所定の条件下で温
度センサ3で検出される環境温度の検出電圧(V TE
MP)のデジタル値の工場調整値である。
【0027】さらにステップ〔16〕で補正を行わない
とき(no)は、ステップ〔18〕で値(vtemp delta=
0 )が設定される。そしてこれらのステップ〔17〕ま
たは〔18〕が終了すると、上述のサブルーチン〔get
lcc delta 〕の処理に復帰(リターン)される。
【0028】また図11は上述のステップ〔11〕で実
行されるサブルーチン〔get vxy delta 〕の処理を示
す。この図11において、サブルーチン〔get vxy delt
a 〕の処理が開始されると、まずステップ〔19〕でA
/D変換器6、7からの、地磁気センサ2で検出された
X軸及びY軸の検出電圧Vx、Vyを変換したデジタル
値が読み込まれ、この値の例えば過去4回分を平均した
値が後述する値(vx m,vy m)に代入される。
【0029】次にステップ〔20〕で、前回の処理で求
められた検出電圧Vxの値(vx steady )と、ステップ
〔19〕で代入された値(vx m)との差の絶対値がA/
D変換の誤差を考慮した所定の許容値(LCC AD TOL)よ
り大きいか否か判断される。そして差が許容値より大き
くなったとき(yes)は、ステップ〔21〕で値(vx
steady=vx m)に設定される。
【0030】またステップ〔21〕の処理の終了後、及
びステップ〔20〕で差が許容値より小さいとき(n
o)は、ステップ〔22〕で演算(vy m=vy m-LCC K PO
L VY NS*LCC K VY NS/128*(lcc ns-128))が行われて、
値(vy m)が設定される。なおこの演算で、値(LCC K
VY NS )は、後述する補正コイル35を流れる電流によ
る検出電圧Vyへの影響を補正するためのの補正係数
値、値(LCC K POL VY NS)はその極性である。
【0031】さらにステップ〔23〕で、前回の処理で
求められた値(vy steady )と、ステップ〔22〕で求
められた値(vy m)との差の絶対値がA/D変換の誤差
を考慮した所定の許容値(LCC AD TOL)より大きいか否
か判断される。そしてステップ〔23〕で差が許容値よ
り大きくなったとき(yes)は、ステップ〔24〕で
値(vy steady=vy m)に設定される。
【0032】またステップ〔24〕の処理の終了後、及
びステップ〔23〕で差が許容値より小さいとき(n
o)は、ステップ〔25〕で地磁気による補正を行うか
否か(MI ENABLE)が判断される。そして補正
を行うとき(yes)は、ステップ〔26〕で値(vx d
elta=vx steady-LCC VX, vy delta=vy steady-LCC VY)
が設定される。ここで値(LCC VX, LCC VY)は、上述の
所定の条件下で地磁気センサ2で検出される検出電圧V
x、Vyのデジタル値の工場調整値である。
【0033】さらにステップ〔25〕で補正を行わない
とき(no)は、ステップ〔27〕で値(vx delta=0,
vy delta=0)が設定される。そしてこれらのステップ
〔26〕または〔27〕が終了すると、上述のサブルー
チン〔get lcc delta 〕の処理に復帰(リターン)され
る。
【0034】さらに図12は上述のステップ〔12〕で
実行されるサブルーチン〔get tdridelta〕の処理を示
す。この図12において、サブルーチン〔get tdri del
ta〕の処理が開始されると、まずステップ〔28〕で、
例えばA/D変換器9からの時定数回路4で検出された
陰極線管の使用開始からの時間経過を示す検出電圧(T
DRI)を変換したデジタル値が読み込まれ、この値の
例えば過去4回分を平均した値が後述する値(tdri m)
に代入される。
【0035】次にステップ〔29〕で、前回の処理で求
められた時間経過の値(tdri steady )と、ステップ
〔28〕で代入された値(vtemp m )との差の絶対値が
A/D変換の誤差を考慮した所定の許容値(LCC AD TO
L)より大きいか否か判断される。そして差が許容値よ
り大きくなったとき(yes)は、ステップ〔30〕で
値(tdri steady=tdri m)に設定される。
【0036】またステップ〔30〕の処理の終了後、及
びステップ〔29〕で差が許容値より小さいとき(n
o)は、ステップ〔31〕で時間経過による補正を行う
か否か(TDRI ENABLE)が判断される。そし
て補正を行うとき(yes)は、ステップ〔32〕で値
(tdri delta=TDRI REF-tdri steady )が設定される。
ここで値(TDRI REF)は、温度ドリフト補正用の基準デ
ータであって、例えばシミュレーションによって求めら
れ、あらかじめ設定された値である。
【0037】さらにステップ〔31〕で補正を行わない
とき(no)は、ステップ〔33〕で値(tdri delta=
0)が設定される。そしてこれらのステップ〔32〕ま
たは〔33〕が終了すると、上述のサブルーチン〔get
lcc delta 〕の処理に復帰(リターン)される。このよ
うにして上述のサブルーチン〔get lcc delta 〕の処理
が実行される。
【0038】また図13は、上述のステップ〔7〕で実
行されるサブルーチン〔calc tilt〕の処理を示す。こ
の図13において、サブルーチン〔calc tilt 〕は演算
の処理であって、例えば次のような値(rotation)を求
める演算のステップ〔34〕からなる。
【0039】rotation= 255−TILT+LCC K POL ROT FO
R NS×LCC K ROT FOR NS/128 ×(lcc ns−lc
c ns fact)
【0040】なおこの演算で、値(LCC K ROT
FOR NS)は後述する補正コイル35を流れる電
流の変化に対するローテーションの補正係数値、値(LC
C K POL ROT FOR NS)はその極性である。
【0041】これによって、上述のローテーション補正
コイル36に対して、駆動回路26を通じて地磁気及び
環境温度等を補正するように所定の電流値で駆動するた
めの、D/A変換器16に供給される値(rotation)が
形成される。なお、値(rotation)は0〜255の値で
求められる。
【0042】さらに図14は上述のステップ〔8〕で実
行されるサブルーチン〔calc lcc〕の処理を示す。この
図14において、サブルーチン〔calc lcc〕は演算の処
理であって、例えば次のような値(lcc lt,lcc lb,lcc
rt,lcc rb,lcc ns)を求める演算のステップ〔35〕か
らなる。
【0043】lcc lt=LCC LT−LCC K POL TEMP×LCC K
TEMP/128 ×vtemp delta+LCC K POL EW C×LCC K EW
C/128 ×vx delta−LCC K POL NS C×LCC K NS C/128
×vy delta+LCC K POL TDRI×LCC K TDRI LT /128
×tdri delta
【0044】lcc lb=LCC LB−LCC K POL TEMP×LCC K
TEMP/128 ×vtemp delta−LCC K POL EW C×LCC K EW
C/128 ×vx delta+LCC K POL NS C×LCC K NS C/128
×vy delta+LCC K POL TDRI×LCC K TDRI LB /128
×tdri delta
【0045】lcc rt=LCC RT+LCC K POL TEMP×LCC K
TEMP/128 ×vtemp delta-LCC K POL EW C×LCC K EW C
/128 ×vx delta−LCC K POL NS C×LCC K NS C/128
×vy delta−LCC K POL TDRI×LCC K TDRI RT /128 ×
tdri delta
【0046】lcc rb=LCC RB+LCC K POL TEMP×LCC K
TEMP/128 ×vtemp delta+LCC K POL EW C×LCC K EW
C/128 ×vx delta+LCC K POL NS C×LCC K NS C/128
×vy delta−LCC K POL TDRI×LCC K TDRI RB /128
×tdri delta
【0047】lcc ns=LCC NS−LCC K POL NS×LCC K NS
/128 ×vy delta+LCC K POL NS FOR ROT×LCC K NS F
OR ROT/128 ×vrot delta
【0048】なおこのステップ〔35〕の演算で、値
(LCC LT,LCC LB,LCC RT,LCC RB,LCCNS)は、それぞれ
上述の所定の条件下でランディング補正を行った際の、
上述の第1〜第5補正コイル31〜35に対して、それ
ぞれ駆動回路21〜25を通じて地磁気及び環境温度等
を補正するように所定の電流値で駆動するための、D/
A変換器11〜15に供給されるデジタル値の工場調整
値、あるいはそれを使用者が変更した値である。
【0049】また、値(LCC K TEMP)は、後述する環境
温度の変化に対する補正係数値、値(LCC K POL TEMP)
はその極性である。値(LCC K EW C)は、後述する東西
方向の方角の変化に対する補正係数値、値(LCC K POL
EW C)はその極性である。値(LCC K NS C)は、後述す
る南北方向の方角の変化に対する補正係数値、値(LCC
K POL NS C)はその極性である。
【0050】さらに、値(LCC K TDRI LT 〜RB)は、そ
れぞれ後述する補正コイル31〜34の陰極線管の使用
開始からの時間経過に対する補正係数値、値(LCC K PO
L TDRI)はその極性である。また、値(LCC K NS)は、
後述する南北方向の方角の変化に対する補正係数値、値
(LCC K POL NS)はその極性である。値(LCC K NS FOR
ROT)は、後述するローテーションの変化に対する補正
コイル35の補正係数値、値(LCC K POL NS FOR ROT)
はその極性である。
【0051】そしてこの演算によって、上述の第1〜第
5補正コイル31〜35に対して、それぞれ駆動回路2
1〜25を通じて地磁気及び環境温度等を補正するよう
に所定の電流値で駆動するための、D/A変換器11〜
15に供給される値(lcc lt,lcc lb,lcc rt,lcc rb,lc
c ns)が形成される。なおこの演算で、値(lcc lt,lcc
lb,lcc rt,lcc rb,lcc ns)は0〜255の値で求めら
れる。
【0052】さらに上述の装置において、演算に用いら
れる各補正係数値は、例えば以下のようにして求めるこ
とができる。なお、以下の説明では、コンピュータディ
スプレイ装置に適用した場合の実施例を示している。
【0053】すなわちこの場合に、例えばD/A変換器
11〜14に供給されるデジタル値が大きくされたとき
の表示面に生じるランディングの変化が、図15のAの
矢印Fの向きとなるように補正コイル31〜34が取り
付けられる。また、D/A変換器15に供給されるデジ
タル値が大きくされたときの表示面に生じるランディン
グの変化が、図15のBの矢印Fの向きとなるように補
正コイル35が取り付けられる。
【0054】またこの場合に、例えば駆動回路21〜2
5によって形成される駆動電流値の変化が、デジタル値
の±1の変化に対して±1.0mAとなるように回路設
計がなされているものとする。
【0055】この場合に、補正コイル31〜34によっ
て生じるランディングの変化は、計測の結果、デジタル
値の±1の変化に対して1.0μmであり、また補正コ
イル31、32の間、及び33、34の間で相互に生じ
るランディングの変化は、デジタル値の±1の変化に対
して0.5μmである。また、補正コイル35によって
生じるランディングの変化は、同じくデジタル値の±1
の変化に対して1.0μmであった。
【0056】そしてこの実施例において、例えば環境温
度の変化に対する補正係数値(LCCK TEMP)は以下のよ
うにして得ることができる。
【0057】すなわち上述の装置において、環境温度が
25°Cの状態を基準としてランディング補正が行われ
ている場合に、環境温度が低下したときのランディング
は、画面の左側は左に、右側は右に変化され、例えば環
境温度が10°Cの状態でその変化量は15μmであっ
た。また環境温度が上昇したときのランディングは、画
面の左側は右に、右側は左に変化され、例えば環境温度
が40°Cの状態でその変化量は15μmであった。
【0058】そこでこのランディングの変化は、補正コ
イル31〜34で補正することができ、そのためには環
境温度が低下したときには図16のA、また環境温度が
上昇したときには図16のBに示すような補正が得られ
ればよい。なおこの場合に、各補正コイル31〜34で
の補正量は相互間で同じ方向に働くため、デジタル値の
±1の変化に対して1.0+0.5=1.5μmとな
る。従って上述の15μmの変化量を得るためには、デ
ジタル値の±10の変化が必要である。
【0059】一方、上述の装置において温度センサ3で
検出される環境温度の検出電圧(VTEMP)のデジタ
ル値は、例えば25°Cでの値(LCC TEMP)は100で
あり、10°Cの状態では90、40°Cの状態では1
10であって、その変化はデジタル値10であった。
【0060】従って上述のステップ〔35〕の演算式
で、 (補正のためのデジタル値)=(LCC K TEMP)×(vtem
p delta )/128 とするためには、補正係数値(LCC K TEMP)を128と
することによって、補正を行うことができるものであ
る。なお、この場合の補正電流値は、最大±10.0m
Aである。
【0061】またこの実施例において、例えば東西方向
の方角の変化に対する補正係数値(LCC K EW C)は以下
のようにして得ることができる。
【0062】すなわち上述の装置において、0磁界の状
態を基準としてランディング補正が行われている場合
に、装置を東に向けたときのランディングは、画面の左
上は左に、左下は右に、右上は右に、右下は左に変化さ
れ、真東に向いた状態でその変化量は10μmであっ
た。また装置を西に向けたときのランディングは、画面
の左上は右に、左下は左に、右上は左に、右下は右に変
化され、真西に向いた状態でその変化量は10μmであ
った。
【0063】そこでこのランディングの変化は、例えば
補正コイル31〜34で補正することができ、そのため
には東に向いたときには図17のA、また西に向いたと
きには図17のBに示すような補正が得られればよい。
なおこの場合に、各補正コイル31〜34での補正量は
相互間で逆の方向に働くため、デジタル値の±1の変化
に対して1.0−0.5=0.5μmとなる。従って上
述の10μmの変化量を得るためには、デジタル値の±
20の変化が必要である。
【0064】一方、上述の装置において地磁気センサ2
で検出されるX軸の地磁気の検出電圧Vxのデジタル値
は、例えば図6に示したように、0磁界での値(LCC V
X)は100であり、真東に向いた状態では140、真
西に向いた状態では60であって、その変化はデジタル
値40であった。
【0065】従って上述のステップ〔35〕の演算式
で、 (補正のためのデジタル値)=(LCC K EW C)×(vx d
elta)/128 とするためには、補正係数値(LCC K EW C)を64とす
ることによって、補正を行うことができるものである。
なお、この場合の補正電流値は、最大±20.0mAで
ある。
【0066】さらにこの実施例において、例えば南北方
向の方角の変化は、補正コイル35、もしくは補正31
〜34、あるいはこれら2つの組み合わせという3つの
方法で補正することができる。そこでそれぞれの補正方
法に対する補正係数値(LCCK NS)と(LCC K NS C)は
以下のようにして得ることができる。
【0067】すなわち上述の装置において、0磁界の状
態を基準としてランディング補正が行われている場合
に、装置を南に向けたときのランディングは、画面の上
側は右に、下側は左に変化され、真南に向いた状態でそ
の変化量は10μmであった。また装置を北に向けたと
きのランディングは、画面の上側は左に、下側は右に変
化され、真北に向いた状態でその変化量は10μmであ
った。
【0068】そこでこのランディングの変化は、補正コ
イル35で補正することができ、そのためには南に向い
たときには図18のA、また北に向いたときには図18
のBに示すような補正が得られればよい。またこの場合
に、補正コイル35での補正量はデジタル値の±1の変
化に対して1.0μmである。従って上述の10μmの
変化量を得るためには、デジタル値の±10の変化が必
要である。
【0069】また、補正コイル31〜34での補正量
は、相互間で逆方向に働くため、デジタル値の±1の変
化に対して1.0−0.5=0.5μmとなる。従って
上述の10μmの変化量を得るためには、デジタル値の
±20の変化が必要である。
【0070】一方、上述の装置において地磁気センサ2
で検出されるY軸の地磁気の検出電圧Vyのデジタル値
は、例えば図6に示したように、0磁界での値(LCC V
Y)は100であり、真南に向いた状態では140、真
北に向いた状態では60であって、その変化はデジタル
値40であった。
【0071】従って上述のステップ〔35〕の演算式
で、 (補正のためのデジタル値)=(LCC K NS)×(vy del
ta)/128 とするためには、補正係数値(LCC K NS)を32とする
ことによって、補正を行うことができるものである。な
お、この場合の補正電流値は、最大±10.0mAであ
る。
【0072】また、上述のステップ〔35〕の演算式
で、 (補正のためのデジタル値)=(LCC K NS C)×(vy d
elta)/128 とするためには、補正係数値(LCC K NS C)を64とす
ることによって、補正を行うことができるものである。
なお、この場合の補正電流値は、最大±20.0mAで
ある。
【0073】さらに上述の装置において、陰極線管の使
用開始からの30分の状態を基準としてランディング補
正が行われている場合に、使用開始直後(0分)のとき
のランディングは、画面の左側は右に、右側は左に変化
され、その変化量は15μmであった。また装置を使用
開始から180分後のときのランディングは、画面の左
側は左に、右側は右に変化され、その変化量は15μm
であった。
【0074】そこでこのランディングの変化は、補正コ
イル31〜34で補正することができ、そのためには使
用開始から30分以前のときには図19のA、また30
分経過後のときには図19のBに示すような補正が得ら
れればよい。またこの場合に、補正コイル31〜34で
の補正量はデジタル値の±1の変化に対して1.5μm
であるから、このときの補正電流値は±10.0mAで
ある。
【0075】この場合に、陰極線管の使用開始からの経
過時間によるランディングの変化は、例えばアパーチャ
グリルの熱膨張等によって生じるものであるが、この変
化は非直線的なものである。そこでこの経過時間による
変化を補正するために補正係数値(LCC K TDRI LT 〜R
B)と(TDRI REF)を用いることよって上述の演算が行
われている。
【0076】また、補正コイル35を流れる電流による
検出電圧Vyへの影響を補正するための補正係数値(LC
C K VY NS )は計測によって、例えば上述の実施例では
値80に定められる。さらに補正コイル35を流れる電
流の変化に対するローテーションの補正係数値(LCC K
ROT FOR NS)は計測によって、例えば上述の実施例では
値64に定められる。
【0077】さらに、ローテーションの変化に対する補
正コイル35の補正係数値(LCC KNS FOR ROT)、補正
コイル31〜34における南北方向の方角の変化に対す
る補正係数値(LCC K NS C)は計測によって、例えば上
述の実施例では値0に定められる。しかしながらこれら
の補正係数値も、対象とされる装置の構成によっては必
要となるものである。
【0078】また、各補正係数値の極性を示す値(LCC
K POL TEMP, LCC K POL EW C, LCCK POL NS C, LCC K P
OL NS, LCC K POL TDRI, LCC K POL NS FOR ROT, LCC K
POL VY NS, LCC K POL ROT FOR NS )も、上述の実施
例では演算式によって全て+となるようにしたが、これ
らの極性の値を用いて演算が行われるようにしてもよ
い。
【0079】さらに上述の装置では、ソフトウェア上で
(REMOTE)(LCC ENABLE)(TEMP
ENABLE)(MI ENABLE)(TDRI
ENABLE)等が判断されることによって、全体の補
正のオンオフや、環境温度や地磁気、使用経過時間等に
よる補正を選択的に実行することができる。
【0080】また上述の装置において、地磁気センサ2
は例えば陰極線管の偏向ヨークの真下に設置される。そ
の場合に、偏向ヨークで発生される交流磁界の影響は、
アルミシールド等を設けることによって除去される。ま
た、補正コイル35の補正磁界による影響は、上述のサ
ブルーチン〔get vxy delta 〕のステップ〔22〕の演
算によって除去されているものである。
【0081】さらに上述の装置においては、例えば演算
に用いる各補正係数値及び極性をメモリ1に記憶させる
ことによって、これらの記憶値を任意に変更することが
可能である。これによって補正量の変更を容易に行うこ
とができる。また、工場での調整値をオフセットとして
持ち、演算においては変化分を使用しているので、装置
やセンサ等のばらつきをこの演算によって吸収すること
ができる。なお、補正コイルのばらつきを含めた陰極線
管の個体差による変動は、上述のサブルーチン〔calc l
cc〕において、LCC LT、LB、RT、RB、NSに工場調整値を
入力することによって、吸収することができる。
【0082】また上述の装置においては、センサの検出
電圧に対してA/D変換のずれの許容値を設定し、また
複数の検出値の平均を取ることによってデジタルフィル
タを構成しているので、動作の安定性を得ることができ
る。さらに、デガウス時には各補正コイルに供給される
電流値を0にすることによって、良好なデガウス処理が
行われるものである。
【0083】従ってこの先願の装置において、地磁気の
方向を検出する地磁気センサを設け、この地磁気センサ
で検出された検出値を用いて補正コイルに供給される電
流値を決定するような補正をソフトウェアによって実現
することによって、環境温度が変化した場合や、地磁気
の方向が変化した場合、長時間使用した場合にも、自動
的に補正コイルに供給される電流値の調整が行われて、
常に良好なランディング補正を行うことができる。
【0084】これによって上述の先願によれば、従来の
装置では例えば地磁気の影響に対するランディング補正
の調整値の変更を行う場合に特別な測定装置や専門的な
知識が要求され、特に高精細陰極線管の使用されたディ
スプレイ装置では容易に設置や移動を行うことができな
かったものを、専門的な知識を持たない使用者であって
も、ディスプレイ装置の設置や移動を容易に行うことが
できるものである。
【0085】ところで従来のディスプレイ装置において
は、一般的にディスプレイ装置の設置された位置の地磁
気によって、走査している電子ビームに影響が与えら
れ、表示される画像の回転や位置のずれが生じることが
知られている。
【0086】すなわち走査型の陰極線管においては、垂
直方向(上下方向)の磁界変化が生じると、電子ビーム
に対して横方向の力が加わることで、画像の横方向位置
がずれる。また水平方向(左右方向)の磁界変化が生じ
ると、電子ビームに対して縦方向の力が加わることで、
画像の縦方向位置がずれる。さらに陰極線管の管面に対
して管軸方向の磁界変化が生じると、電子ビームに対し
て走査面の中心を基準とした回転成分の力が加わること
で、画像の回転が生じることになる。
【0087】そしてこのような画像の回転や位置のずれ
は、例えば画面サイズの大きなディスプレイ装置では、
絶対的な変化量が大きく見えるために、特に問題となる
ものである。
【0088】そこでこのような画像の回転や位置のずれ
を修正するために、使用者がそれぞれ設置位置で再調整
を行う必要が生じていた。そしてこのような修正を行う
方法として、従来のディスプレイ装置では、例えば図2
0に示すような画歪み補正方法が実施されていた。
【0089】すなわち図20において、個別調整手段2
01からの調整値がマイクロコンピュータ202のCP
U203に供給され、例えばメモリ204に記憶された
ソフトウェア等によるデータ管理が行われる。そしてこ
のCPU203で計算された補正値がD/A変換器20
5、206でアナログ信号に変換され、変換されたアナ
ログ信号が駆動回路207、208を通じて、例えば図
7に示したローテーション補正コイル36と、垂直偏向
ヨーク37とに供給される。
【0090】このようにして画像の回転や位置のずれを
修正することができる。しかしながらこのような修正
は、例えば使用者が容易に調整値の設定等を行うことが
できるものではなく、従ってディスプレイ装置の設置時
や移動を行う際には、専門的な知識を有するサービスマ
ン等が出向いて行うなど手続きが煩雑になる。あるいは
使用者が独自に調整を行った場合には、なかなか満足で
きる結果を得ることができないものであった。
【0091】この出願はこのような点に鑑みて成された
ものであって、解決しようとする問題点は、従来の方法
では、ディスプレイ装置の設置や移動を行った際には画
像の回転や位置のずれを修正する必要があり、このよう
な修正は例えば使用者が容易に調整値の設定等を行うこ
とができるものではなく、容易にディスプレイ装置の設
置や移動を行うことができなかったというものである。
【0092】
【課題を解決するための手段】このため本発明において
は、地磁気の方向を検出する地磁気センサで検出された
検出値を用いて、少なくとも陰極線管のネック部に設け
られる垂直偏向ヨークとローテーション補正コイルに供
給される電流値を決定するようにしたものであって、こ
れによれば、画歪みの補正を自動的に行うことができ
る。
【0093】
【発明の実施の形態】すなわち本発明においては、少な
くとも陰極線管の表示面のネック部に垂直偏向ヨークと
ローテーション補正コイルを設けると共に、地磁気の方
向を検出する地磁気センサが設けられ、地磁気センサで
検出された検出値を用いて垂直偏向ヨークとローテーシ
ョン補正コイルに供給される電流値を決定してなるもの
である。
【0094】以下、図面を参照して本発明を説明する
に、図1は本発明による画歪み補正方法を適用した画歪
み補正装置の一例の構成を示すブロック図である。
【0095】この図1において、従来と同様に個別調整
手段101が設けられると共に、例えばディスプレイ装
置のセット内部に地磁気センサ102が設けられる。そ
して個別調整手段101からの調整値がマイクロコンピ
ュータ103のCPU104に供給されると共に、地磁
気センサ102の2次元の情報入力がA/D変換器10
5でデジタル値に変換されてCPU104に供給され
る。
【0096】さらにこのCPU104において、例えば
メモリ106に記憶されたソフトウェア等によるデータ
管理が行われる。そしてこのCPU104で計算された
補正値がD/A変換器107、108でアナログ信号に
変換され、変換されたアナログ信号が駆動回路109、
110を通じて、例えば図7に示した陰極線管のネック
部に設けられるローテーション補正コイル36と、垂直
偏向ヨーク37とに供給される。
【0097】そしてこの装置において、個別調整手段1
01からの調整値及び地磁気センサ102の2次元の情
報入力から、ローテーション補正コイル36及び垂直偏
向ヨーク37に供給される補正値の発生が、例えば次の
ようにして行われる。
【0098】すなわちこの装置において、まずローテー
ション補正コイル36に供給される補正値(Rotation)
の発生は、次の演算式で行われる。 Rotation=TILT+(A *(Mag1−MAG10 )) 但し、TILTは使用者の補正値 A は適正化した係数 Mag1は陰極線管の管軸方向の地磁気検出値 MAG10 は陰極線管の管軸方向の0磁界における地磁気検
出値
【0099】また垂直偏向ヨーク37に供給される垂直
位置の補正値(V.CENT)の発生は、次の演算式で行われ
る。 V.CENT=vcent +(B *(Mag2−MAG20 )) 但し、vcent は使用者の垂直中心の補正値 B は適正化した係数 Mag2は陰極線管の管面方向の地磁気検出値 MAG20 は陰極線管の管面方向の0磁界における地磁気検
出値
【0100】これによって例えば工場出荷時に調整され
た基準の状態から、地磁気センサ102で検出された磁
界変化を基に、画像の回転や位置のずれの量が演算され
る。そしてこれらのずれの量を補正するようにローテー
ション補正コイル36及び垂直偏向ヨーク37に供給さ
れる信号電圧が補正されることによって、ディスプレイ
装置の設置や移動時に生じる地磁気の変化によるずれが
自動補正される。
【0101】従ってこの方法において、地磁気の方向を
検出する地磁気センサで検出された検出値を用いて、少
なくとも陰極線管の表示面のネック部に設けられる垂直
偏向ヨークとローテーション補正コイルに供給される電
流値を決定することにより、画歪みの補正を自動的に行
うことができる。
【0102】これによって、例えば地磁気の影響に対す
る画歪み補正の調整値の変更を行う場合に、従来の方法
では、特別な測定装置や専門的な知識が要求され、特に
高精細陰極線管の使用されたディスプレイ装置では容易
に設置や移動を行うことができなかったものを、本発明
の方法によれば、専門的な知識を持たない使用者であっ
てもディスプレイ装置の設置や移動を容易に行うことが
できるようになるものである。
【0103】さらに図2はアナログ的に自動補正を行う
場合の構成を示す。この図2において、個別調整手段1
01からの調整値と、地磁気センサ102の2次元の情
報入力がプリアンプ部111のプリアンプ112及び1
13に供給される。そしてこれらのプリアンプ112及
び113からのアナログ信号が駆動回路109、110
を通じて、例えば図7に示したローテーション補正コイ
ル36と、垂直偏向ヨーク37とに供給される。
【0104】従ってこの方法においても、地磁気の方向
を検出する地磁気センサで検出された検出値を用いて、
少なくとも陰極線管のネック部に設けられる垂直偏向ヨ
ークとローテーション補正コイルに供給される電流値を
決定することにより、画歪みの補正を自動的に行うこと
ができる。
【0105】なおこの図2において、地磁気センサの出
力は工場で調整される標準的な磁界設定のときには補正
が“0”となるように、回路の定数が決定される。
【0106】こうして上述の画歪み補正方法によれば、
少なくとも陰極線管のネック部に垂直偏向ヨークとロー
テーション補正コイルを設けると共に、地磁気の方向を
検出する地磁気センサが設けられ、地磁気センサで検出
された検出値を用いて垂直偏向ヨークとローテーション
補正コイルに供給される電流値を決定することにより、
画歪みの補正を自動的に行うことができるものである。
【0107】なお本発明の画歪み補正方法は、上述の例
えば高解像度のコンピュータディスプレイ装置に限ら
ず、例えば一般的な走査型の陰極線管を用いたテレビジ
ョン受像機にも同様に適用して有効な効果を有するもの
である。
【0108】
【発明の効果】この発明によれば、地磁気の方向を検出
する地磁気センサで検出された検出値を用いて、少なく
とも陰極線管のネック部に設けられる垂直偏向ヨークと
ローテーション補正コイルに供給される電流値を決定す
ることにより、画歪みの補正を自動的に行うことができ
るようになった。
【0109】これによって、例えば地磁気の影響に対す
る画歪み補正の調整値の変更を行う場合に、従来の方法
では、特別な測定装置や専門的な知識が要求され、特に
高精細陰極線管の使用されたディスプレイ装置では容易
に設置や移動を行うことができなかったものを、本発明
の方法によれば、専門的な知識を持たない使用者であっ
てもディスプレイ装置の設置や移動を容易に行うことが
できるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画歪み補正方法の適用された装置
の一例の構成図である。
【図2】本発明による画歪み補正方法の適用された装置
の他の例の構成図である。
【図3】従来のランディング補正装置の補正コイルの配
置を示す構成図である。
【図4】従来のランディング補正装置の構成図である。
【図5】先願のランディング補正装置の一例の構成図で
ある。
【図6】地磁気センサの説明のための図である。
【図7】先願のランディング補正装置の補正コイルの配
置を示す構成図である。
【図8】先願の動作の説明のためのフローチャート図で
ある。
【図9】先願の動作の説明のためのフローチャート図で
ある。
【図10】先願の動作の説明のためのフローチャート図
である。
【図11】先願の動作の説明のためのフローチャート図
である。
【図12】先願の動作の説明のためのフローチャート図
である。
【図13】先願の動作の説明のためのフローチャート図
である。
【図14】先願の動作の説明のためのフローチャート図
である。
【図15】先願の補正係数値の説明のための図である。
【図16】先願の補正係数値の説明のための図である。
【図17】先願の補正係数値の説明のための図である。
【図18】先願の補正係数値の説明のための図である。
【図19】先願の補正係数値の説明のための図である。
【図20】従来の画歪み補正方法の説明のための構成図
である。
【符号の説明】
101 個別調整手段、102 地磁気センサ、103
マイクロコンピュータ、104 CPU、105 A
/D変換器、106 メモリ、107,108D/A変
換器、109,110 駆動回路、36 ローテーショ
ン補正コイル、37 垂直偏向ヨーク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも陰極線管のネック部に垂直偏
    向ヨークとローテーション補正コイルを設けると共に、 地磁気の方向を検出する地磁気センサが設けられ、 上記地磁気センサで検出された検出値を用いて上記垂直
    偏向ヨークとローテーション補正コイルに供給される電
    流値を決定することを特徴とする画歪み補正方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画歪み補正方法におい
    て、 上記地磁気センサで検出された検出値をアナログ的に処
    理して上記垂直偏向ヨークとローテーション補正コイル
    に供給される電流値を決定することを特徴とする画歪み
    補正方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画歪み補正方法におい
    て、 上記地磁気センサで検出された検出値をデジタル的に処
    理して上記垂直偏向ヨークとローテーション補正コイル
    に供給される電流値を決定することを特徴とする画歪み
    補正方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100367347B1 (ko) * 1998-12-15 2003-01-08 엔이씨-미쓰비시덴키 비쥬얼시스템즈 가부시키가이샤 환경자기 보상장치 및 음극선관 표시장치

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100367347B1 (ko) * 1998-12-15 2003-01-08 엔이씨-미쓰비시덴키 비쥬얼시스템즈 가부시키가이샤 환경자기 보상장치 및 음극선관 표시장치
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