JP3269318B2 - 自動地磁気補正装置 - Google Patents

自動地磁気補正装置

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JP3269318B2
JP3269318B2 JP06773395A JP6773395A JP3269318B2 JP 3269318 B2 JP3269318 B2 JP 3269318B2 JP 06773395 A JP06773395 A JP 06773395A JP 6773395 A JP6773395 A JP 6773395A JP 3269318 B2 JP3269318 B2 JP 3269318B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は外部磁界により発生する
陰極線管(以下CRTと称する)管面上の表示ずれと、
ミスランディングを補正するための自動地磁気補正装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CRTは電子銃から放出された電子ビー
ムを管面に衝突させてビームスポットを発生させ、ビー
ム軌跡を偏向コイルによって発生する磁界によって偏向
し、走査させ所望の図形を表示させるようにしている。
一方、CRTが地磁気など外部磁界の影響下にある場
合、ビーム軌跡は曲がり、管面でのビームスポット位置
は移動し、無磁界時とは異なった軌跡、位置となる。
また、通常、電子銃から見てシャドウマスクまたはアパ
ーチャグリルの開孔と蛍光面上のRGBの各ドットが整
合しているが、地磁気の影響等の影響によりビーム軌跡
が曲がるとシャドウマスクへの入射角が変化し、整合状
態が悪くなり、ビームのミスランディングが生じ、色純
度が低下する。
【0003】従来、陰極線管の外部磁界補正装置として
は例えば特開昭61−263389号公報などが提案さ
れている。図6は特開昭61−263389号公報にお
ける外部磁界補正装置のブロック構成図を示す。図6に
おいて符号4はCRT、17はスキャニング信号発生
器、18はオプティカルファイバー191〜19nを束ね
たケーブル、20はケーブル18の管面側端部が円形に
束ねられた受光端、21は受光ダイオード211〜21n
より構成される受光ダイオードアレイ、22は単位増幅
器221〜22nより構成される増幅器、23は補正値発
生器、24はオフセット加算器、18a、18bはD/
A変換器、5は偏向コイルである。
【0004】以上のように構成された従来の陰極線管の
外部磁界補正装置について、以下その動作を説明する。
【0005】スキャニング信号発生器17がCRTにテ
ストスポットを発生させ、外部磁界の影響によりこのテ
ストスポットが基準位置から移動する移動量を、管面の
オペレーター側に設けられたオプティカルファイバー1
9を介して、受光ダイオードアレイ21を用いて検出
し、この移動量信号を基に偏向コイル5に流す電流をオ
フセット加算器24で制御し、テストスポットの位置を
基準位置に補正するというものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、前記
従来の構成ではビームスポットの移動を補正するための
出力手段として、偏向コイルの磁界を制御している。つ
まり、ビームの偏向中心での偏向角を制御しているた
め、外部磁界による偏向中心−シャドウマスク間のビー
ム軌跡の曲がりの補正効果がない。即ち、シャドウマス
クへの入射角の補正ができず、色純度の補正効果がない
という問題を有していた。さらに、フォトセンサーの取
付位置がCRT管面のオペレーター側であるためCRT
管面外縁のデザインが制約を受けるという問題を有して
いた。
【0007】本発明は陰極線管のシャドウマスク面にイ
ンデックス蛍光体を設け、水平、垂直軸の位置を計測
し、自動的に無磁界時の位置と等しくなるよう地磁気補
正コイルを制御することにより、高い精度で最適な地磁
気補正を行うことができる自動地磁気補正装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の自動地磁気補正装置は、電子ビームの走査に
応答するインデックス蛍光体をシャドウマスク上に配置
した陰極線管と、水平、垂直偏向の任意の一方を停止す
ることができる偏向手段と、前記陰極線管の磁界を制御
する外部磁界補正手段と、前記インデックス蛍光体の応
答を検知する応答検知手段と、前記応答検知手段からの
検知信号のタイミングを基に電子ビームの位置を求める
計測手段と、前記計測手段から得られた電子ビーム位置
情報と、あらかじめ記憶している外部磁界が無磁界の時
の基準値とを比較し、その差がゼロになるよう前記外部
磁界補正手段を制御する制御手段と、前記偏向手段が水
平、垂直偏向の任意の一方を停止する際、ビーム電流を
制御するビーム電流制御手段とを備え、前記偏向手段に
より水平又は垂直偏向の一方を停止するとともに前記ビ
ーム電流制御手段によりビーム電流を制限して、前記計
測手段からの電子ビームの位置情報と基準値とを比較
し、前記比較値の差がゼロになるように前記外部磁界補
正手段が前記制御手段により制御されるようにしたもの
である。上記構成における外部磁界補正手段の実施例と
しては、陰極線管全体を囲む形で配置されたx,y,z
軸の地磁気補正コイルとして構成され、又、応答検知手
段は、光電変換素子を前記陰極線管の内部又は近傍に配
設して構成される。
【0009】
【作用】本発明は前記した構成により、応答検知手段か
らの検知信号によりビームの位置を求め、外部磁界が無
磁界の時の基準値と比較して、その差がゼロになるよう
xyz軸の地磁気補正コイルに磁界を発生させることに
より、外部磁界をキャンセルし、ラスターの位置ずれ、
色純度の低下を防ぐことができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の一実施例における自動地磁気
補正装置ついて図面を参照しながら説明する。図1は電
子銃側から視たシャドウマスクの平面図を示す。図1に
おいて符号1はシャドウマスク、2a,2bは水平軸移
動検出用のインデックス蛍光体、3a,3bは垂直移動
検出用のインデックス蛍光体を表す。図2は本発明の一
実施例における自動地磁気補正装置のブロック構成図を
示す。図2において2a,2bは図1に示した水平軸移
動検出用インデックス蛍光体、3a,3bは図1に示し
た垂直軸移動検出用インデックス蛍光体、4はCRT、
5は偏向コイル、6は偏向コイルを駆動する偏向コイル
駆動部、7はx、y、z軸の磁界を発生させる地磁気補
正コイル、8は補正コイルを駆動する補正コイル駆動
部、9は上記蛍光体2a,2b、3a、3bの発光タイ
ミングを検知する光電変換素子、10は入力される水平
同期パルスと垂直同期パルスをもとに光電変換素子9か
らのタイミング信号により水平軸、垂直軸の位置を計測
する計測部、11は計測部10からの水平軸、垂直軸情
報をもとに、基準となる無磁界時の水平軸、垂直軸デー
タと比較し、x、y、z軸の磁界を制御するため補正コ
イル駆動部8を制御する制御部である。図3は垂直偏向
を停止し、水平偏向を動作させた状態のCRTが電子ビ
ームを走査している様子を示した動作説明図を示す。符
号12は垂直軸移動検出用インデックス蛍光体3a,3
bを走査する横一状の走査線である。図4は本発明の自
動地磁気補正装置における動作タイミング図である。
【0011】次に、上記のごとく構成した本発明の自動
地磁気補正装置の動作について詳細に説明する。
【0012】まず、計測部10に水平同期パルスhが入
力される。次に光電変換素子9よりタイミングパルスc
が入力され、タイミングパルスcより垂直軸移動検出用
インデックス蛍光体3a1が発光する時間に立ち上が
り、垂直軸移動検出用インデックス蛍光体3a2が発光
する時間に立ち下がるパルスdを発生させてパルスdの
時間幅Tvaを計測すると同時に、同様にして垂直軸移
動検出用インデックス蛍光体3b1が発光する時間に立
ち上がり、垂直軸移動検出用インデックス蛍光体3b2
が発光する時間に立ち下がるパルスeを発生させてパル
スeの時間幅Tvbを計測する。
【0013】さてここで外部磁界が電子銃側から管面方
向へ作用した場合、電子ビームの軌跡が曲げられ、走査
線12の3a側が上方へ移動し、3b側は反対に下方へ
移動する。このときパルスdの時間幅Tvaは広くな
り、パルスeの時間幅Tvbは狭くなる。このように地
磁気の影響による電子ビームの移動量を計測することが
できる。さらに、無磁界時のTva,Tvbを基準デー
タとして持っておくことにより、この基準データと比較
し一致するように制御部11で補正コイル駆動部8を制
御する。外部磁界が図3の3a側から3b側へ作用した
場合は、走査線12の3a側、3b側がともに上方へ移
動する。このときパルスdの時間幅Tva、パルスeの
時間幅Tvb、ともに広くなる。
【0014】また、水平偏向を停止し、垂直偏向を動作
させて縦一状態にし、水平軸移動検出用インデックス蛍
光体2a,2bを用いて、上記垂直軸移動検出の場合と
同様に、水平軸移動の検出を行い、補正コイル駆動部8
を制御することにより、外部磁界が図3の2a−2b方
向に作用した場合の補正を行うことができる。
【0015】図5は本発明の他の実施例における自動地
磁気補正装置のブロック構成図を示す。図中、図2と同
一の符号は同様な機能を有する。また本実施例では、水
平、垂直偏向の任意の一方を停止する期間はカソード1
4の電圧を規定の値に固定するよう、映像信号処理回路
13を制御している。これによりビーム電流が1本の輝
線に集中し、蛍光体が焼損することを防止することがで
きる。
【0016】その結果、あらゆる方向の外部磁界に対し
てその影響を打ち消すことができ、自動的に最適な地磁
気補正を行うことができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動地磁
気補正装置によれば、CRT管面及びその周辺に素子を
設けることなく、水平、垂直軸の位置を計測し、無磁界
時の位置と等しくなるよう地時期補正コイルを制御する
ことにより、高い精度で自動的に最適な地磁気補正を行
うことができその実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるシャドウマスク上の
インデックス蛍光体の配置図
【図2】本発明の一実施例における自動地磁気補正装置
のブロック構成図
【図3】本発明の一実施例における電子ビーム走査状態
の動作説明図
【図4】本発明の一実施例における自動地磁気補正装置
の動作波形図
【図5】本発明の他の実施例における自動地磁気補正装
置のブロック構成図
【図6】従来の自動地磁気補正装置のブロック構成図
【符号の説明】
1 シャドウマスク 2a,2b 水平軸移動検出用インデックス蛍光体 3a,3b 垂直軸移動検出用インデックス蛍光体 4 CRT 5 偏向コイル 6 偏向部 7 地磁気補正コイル 8 地磁気補正コイル駆動部 9 光電変換素子 10 計測部 11 制御部 12 走査線 13 映像信号処理部 14 カソード 15 水平パルス入力端子 16 垂直パルス入力端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/12 - 9/31

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビームの走査に応答するインデック
    ス蛍光体をシャドウマスク上に配置した陰極線管と、水
    平、垂直偏向の任意の一方を停止することができる偏向
    手段と、前記陰極線管の磁界を制御する外部磁界補正手
    段と、前記インデックス蛍光体の応答を検知する応答検
    知手段と、前記応答検知手段からの検知信号のタイミン
    グを基に電子ビームの位置を求める計測手段と、前記計
    測手段から得られた電子ビーム位置情報と、あらかじめ
    記憶している外部磁界が無磁界の時の基準値とを比較
    し、その差がゼロになるよう前記外部磁界補正手段を制
    御する制御手段と、前記偏向手段が水平、垂直偏向の任
    意の一方を停止する際、ビーム電流を制御するビーム電
    流制御手段とを備え、前記偏向手段により水平又は垂直
    偏向の一方を停止するとともに前記ビーム電流制御手段
    によりビーム電流を制限して、前記計測手段からの電子
    ビームの位置情報と基準値とを比較し、前記比較値の差
    がゼロになるように前記外部磁界補正手段が前記制御手
    段により制御されるようにしたことを特徴とするカラー
    ブラウン管の自動地磁気補正装置。
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