JPH10242646A - 電子部品搭載用多層配線板の製造方法 - Google Patents

電子部品搭載用多層配線板の製造方法

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JPH10242646A
JPH10242646A JP9040219A JP4021997A JPH10242646A JP H10242646 A JPH10242646 A JP H10242646A JP 9040219 A JP9040219 A JP 9040219A JP 4021997 A JP4021997 A JP 4021997A JP H10242646 A JPH10242646 A JP H10242646A
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JP
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insulating layer
wiring portion
wiring
insulating
substrate
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JP9040219A
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Kazumi Hanawa
一美 塙
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線部を高い密度でかつ大きい自由度で形成
することができ、接続信頼性の高い電子部品搭載用多層
配線板を製造することができる方法の提供。 【解決手段】 上面に配線部を有する絶縁性基板と、こ
の絶縁性基板上に設けられた、上面に配線部を有する絶
縁層またはこの積層体とを具え、絶縁層の厚み方向に貫
通して伸びる貫通短絡部が形成され、最上層の絶縁層に
電子部品が搭載される電子部品搭載用多層配線板の製造
方法であって、絶縁性基板の配線部から上方に突出する
金属よりなるバイアポストを形成し、絶縁性基板上に熱
硬化性樹脂シートを熱圧着することにより、絶縁層を形
成すると共に、絶縁層を厚み方向に貫通して伸びる、バ
イアポストによる貫通短絡部を形成し、貫通短絡部の上
端に合金皮膜を形成した後、合金皮膜を含む絶縁層の上
面に熱圧着によって設けられた金属箔をパターニングす
ることにより、貫通短絡部に接続された配線部を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子などの
電子部品を搭載して電子回路装置を構成するための電子
部品搭載用多層配線板を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器の高機能化、小型化に伴
い、これに使用される電子回路装置においては、多数の
電子部品が高密度に搭載されており、また、個々の電子
部品例えば半導体素子においても、その高容量化、高集
積化に伴って電極数が増加し高密度化する傾向にある。
そのため、電子部品を搭載するための配線板として、多
層構成のものが使用されている。
【0003】従来、このような電子部品搭載用多層配線
板を製造する方法としては、表面に所要のパターンの配
線路による配線部を有する複数の絶縁性基板が絶縁性接
着層を介して一体的に積層されてなる圧着積層体を形成
し、この圧着積層体に対してドリリング装置等によって
その厚み方向に貫通するスルーホールを形成した上で、
当該スルーホールの内部に例えば銅メッキによって銅の
堆積物を充填することにより、隣接する絶縁性基板の配
線部の各々を電気的に接続する短絡部を形成する方法が
知られている。
【0004】しかしながら、上記の製造方法において
は、短絡部が当該多層配線板全体を貫通するスルーホー
ル内にメッキ処理を施すことによって形成されるので、
本来短絡部として使用しない部分にまでメッキによる導
電部が形成され、しかも、ドリリング装置により形成さ
れるスルーホールの径は、例えば0.3mmと相当に大
きいものであるため、配線部の各々を高い密度で形成す
ることができない、という問題がある。
【0005】一方、電子部品搭載用多層配線板の他の製
造方法としては、表面に所要のパターンの配線路による
配線部が形成された基板上に、耐熱性を有する感光性樹
脂層を形成し、この感光性樹脂層に、フォトリソグラフ
ィーの手法により当該感光性樹脂層のみを貫通するバイ
アホールを形成した上で、メッキ処理およびエッチング
処理を施すことにより、感光性樹脂層による絶縁層に、
基板の配線部に接続された短絡部を形成すると共に、こ
の短絡部に接続された配線部を当該絶縁層上に形成する
方法が知られている。
【0006】しかしながら、このような製造方法におい
ては、感光性樹脂層とメッキ層との密着性を向上させる
ために、感光性樹脂層に対してメッキ処理を施す前に当
該感光性樹脂層の表面処理を行うことが必要となるた
め、製造効率が低く、しかも、均一な厚みの絶縁層や配
線部を形成することが困難であり、各配線部の間の接続
信頼性が損なわれるおそれがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
配線部を高い密度でかつ大きい自由度で形成することが
でき、しかも、均一な厚みの絶縁層および配線部が形成
されて接続信頼性の高い電子部品搭載用多層配線板を製
造することができる方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電子部品搭載用
多層配線板の製造方法は、上面に配線部を有する絶縁性
基板と、この配線部を含む絶縁性基板上に積重して設け
られた、上面に配線部を有する1つの絶縁層またはこの
絶縁層の積層体とを具えてなり、前記絶縁層にその厚み
方向に貫通して伸びる貫通短絡部が形成され、最上層の
絶縁層に電子部品が搭載される電子部品搭載用多層配線
板を製造する方法であって、上面に配線部を有する絶縁
性基板に、当該配線部から上方に突出する金属よりなる
バイアポストを形成し、この絶縁性基板上に熱硬化性樹
脂シートを配置して熱圧着することにより、当該熱硬化
性樹脂シートが硬化されてなる絶縁層を形成すると共
に、この絶縁層をその厚み方向に貫通して伸びる、前記
バイアポストによる貫通短絡部を形成し、この貫通短絡
部の上端に合金皮膜を形成した後、この合金皮膜を含む
絶縁層の上面に熱圧着によって設けられた金属箔をパタ
ーニングすることにより、当該絶縁層の上面に前記貫通
短絡部に接続された配線部を形成する工程を有すること
を特徴とする。
【0009】
【作用】このような電子部品搭載用多層配線板の製造方
法によれば、絶縁性基板の配線部から突出するバイアポ
ストを形成した上で、当該絶縁性基板上に熱硬化性樹脂
シートを熱圧着することにより、絶縁性基板上に絶縁層
が形成されると共に、バイアポストによって、当該絶縁
層をその厚み方向に貫通する貫通短絡部が形成されるの
で、短絡部の形成において、当該電子部品搭載用多層配
線板全体を貫通するスルーホールを形成することが不要
となる。また、絶縁層は、熱硬化性樹脂シートが熱圧着
されることにより形成されるので、均一な厚みを有する
所要の絶縁層を容易にかつ確実に形成することができ、
しかも、絶縁層上に形成される配線部は、熱圧着により
設けられた金属箔をパターニングすることにより形成さ
れるので、均一な厚みを有する所要の配線部を容易にか
つ確実に形成することができる。更に、絶縁層上に形成
される配線部は合金皮膜を介して貫通短絡部に連結され
るので、当該配線部と貫通短絡部との間には高い接続信
頼性が確実に得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子部品搭載用多
層配線板の製造方法について詳細に説明する。図1は、
本発明の製造方法によって得られる電子部品搭載用多層
配線板の一例における構成を示す説明用断面図である。
この例における電子部品搭載用多層配線板10は、絶縁
性基板20と、この絶縁性基板20の上面に設けられた
第1絶縁層30と、この第1絶縁層30上に設けられた
第2絶縁層40との積層体によって構成されている。絶
縁性基板20の材質は寸法安定性の高い耐熱性材料より
なる板状体であることが好ましく、各種の絶縁性樹脂を
使用することができるが、特にガラス繊維補強型エポキ
シ樹脂が最適である。
【0011】以上において、第1絶縁層30および第2
絶縁層40は、いずれも、熱硬化性樹脂の硬化物により
構成されており、具体的には、熱硬化性樹脂シートが絶
縁性基板20上に熱圧着されることにより形成されてい
る。この熱硬化性樹脂シートは寸法安定性の高い耐熱性
樹脂よりなることが好ましく、各種の樹脂シートを使用
することができるが、ガラス繊維補強型エポキシプリプ
レグ樹脂シート、ポリイミドプリプレグ樹脂シート、エ
ポキシプリプレグ樹脂シートが好ましい。
【0012】電子部品搭載用多層配線板10の下面を形
成する絶縁性基板20の下面には、所要のパターンの配
線路による下面配線部11が形成されており、絶縁性基
板20の上面には所要のパターンの配線路による基板配
線部25が形成され、下面配線部11と基板配線部25
とは、絶縁性基板20をその厚み方向に貫通して伸びる
基板短絡部21により電気的に接続されている。
【0013】基板配線部25を含む絶縁性基板20の上
面には第1絶縁層30が形成されている。この第1絶縁
層30には、その厚み方向に貫通して伸びる微小柱状の
金属堆積体よりなる第1貫通短絡部31が形成され、当
該第1絶縁層30の上面には、所要のパターンの配線路
による層間配線部35が設けられており、この層間配線
部35は、第1貫通短絡部31の上端に形成された合金
皮膜32(図8参照)を介して、当該第1貫通短絡部3
1に連結され、これにより層間配線部35が基板配線部
25に電気的に接続されている。
【0014】層間配線部35を含む第1絶縁層30の上
面には第2絶縁層40が設けられている。この第2絶縁
層40には、その厚み方向に貫通して伸びる微小柱状の
金属堆積体よりなる第2貫通短絡部41が形成され、当
該第2絶縁層40の上面には、所要のパターンの配線路
による上面配線部12が設けられている。この上面配線
部12は、層間配線部35と同様に第2貫通短絡部41
の上端に形成された合金皮膜を介して、当該第2貫通短
絡部41に連結され、これにより上面配線部12が層間
配線部35に電気的に接続されている。
【0015】なお、下面配線部11、基板配線部25、
層間配線部35および上面配線部12の各々を構成する
配線路は、図1において、いずれも紙面と交わる方向に
伸びる状態に形成され得ることは勿論であって、図2に
はそのような状態で、下面配線部11を構成する配線路
11R、基板配線部25を構成する配線路25R、層間
配線部35を構成する配線路35Rおよび上面配線部1
2を構成する配線路35Rの各々が形成されることが示
されている。
【0016】以上において、層間配線部35およ上面配
線部12は、いずれも、第1絶縁層30および第2絶縁
層40の上面に熱圧着により設けられた金属箔により形
成されている。これらの金属箔は、対応する各絶縁層へ
の密着性の高いものであることが好ましく、各種の金属
箔を使用することができるが、電解銅箔、支持層上に形
成された電解銅箔が好ましい。
【0017】以上の構成の電子部品搭載用多層配線板1
0においては、上面配線部12が、第2貫通短絡部4
1、層間配線部35、第1貫通短絡部31、基板配線部
25および基板短絡部21を介して下面配線部11と電
気的に接続されており、最上層である第2絶縁層40上
に、半導体素子などの電子部品が上面配線部12に電気
的に接続された状態で搭載される。
【0018】そして、本発明の製造方法によれば、上記
の電子部品搭載用多層配線板を以下のようにして製造す
ることができる。すなわち、本発明の製造方法において
は、(1)下面配線部と電気的に接続される所要のパタ
ーンの配線路による基板配線部を上面に有する絶縁性基
板に、当該基板配線部から上方に突出する金属よりなる
パイアポストを形成する第1工程と、(2)この絶縁性
基板の上面に熱硬化性樹脂シートを配置して熱圧着する
ことにより、当該熱硬化性樹脂シートが硬化されてなる
絶縁層を形成すると共に、この絶縁層をその厚み方向に
貫通して伸びる、前記バイアポストによる貫通短絡部を
形成する第2工程と、(3)絶縁層の上面に熱圧着によ
って設けられた金属箔をパターニングすることにより、
当該絶縁層の上面に貫通短絡部に接続された配線部を形
成する第3工程と、(4)更に必要に応じて、上記の第
1工程〜第3工程と同様の操作を繰り返すことにより、
下層の配線部に接続された貫通短絡部を有する絶縁層を
形成すると共に、この絶縁層の上面に配線部を形成する
第4工程とを経由して、図1に示すような電子部品搭載
用多層配線板が製造される。
【0019】〔第1工程〕この第1工程は、図3〜図6
に示すように、下面に上面配線部形成材層である金属薄
層11Aを有する絶縁性基板20の上面に、当該金属薄
層11Aと電気的に接続された状態の基板配線部25を
形成すると共に、この基板配線部25から上方に突出す
る金属よりなるバイアポスト21Pを形成する工程であ
る。具体的には、図3に示すように、例えば銅などより
なる金属薄層11Aおよび25Aが両面に積層して設け
られた硬質樹脂よりなる平板状の絶縁性基板20を用意
し、この絶縁性基板20に対し、例えば数値制御型ドリ
リング装置により、図4に示すようにスルーホール21
Hが形成される。ここに、両面に金属薄層が設けられた
基板は、例えば両面銅張り樹脂板として市販されている
ものを用いることもできる。
【0020】次に、上記絶縁性基板20に対し、図5に
示すように、無電解銅メッキ法、電解銅メッキ法を行う
ことにより、スルーホール21Hの内部を銅の堆積体に
よって充填し、これにより、絶縁性基板20を貫通して
伸びる基板短絡部21が形成される。また、絶縁性基板
20の上面の金属薄層25Aに対してフォトリソグラフ
ィーおよびエッチング処理を施してその一部を除去する
ことより、残存する金属薄層により所望の態様に応じた
パターンに従った配線路による基板配線部25が形成さ
れる。この状態において、基板配線部25は、基板短絡
部21を介して、絶縁性基板20の下面の金属薄層11
Aと電気的に接続されている。
【0021】そして、図6に示すように、上記の絶縁性
基板20の上面の基板配線部25における適宜の個所に
おいて、フォトリソグラフィーおよび電解銅メッキの手
法により、微小柱状の金属堆積体が形成されてバイアポ
スト31Pが形成される。
【0022】〔第2工程〕この第2工程は、図7および
図8に示すように、絶縁性基板20の上面に熱硬化性樹
脂シート30Aによる第1絶縁層30を形成すると共
に、この第1絶縁層30をその厚み方向に貫通して伸び
る、パイアポスト31Pによる第1貫通短絡部31を形
成する工程である。具体的には、図7に示すように、熱
硬化性樹脂シート30Aに、絶縁性基板20に形成され
たバイアポスト31Pと適合する径の貫通孔31Hをそ
れぞれ対応する位置に形成し、この貫通孔31Hが形成
された熱硬化性樹脂シート30Aを、絶縁性基板20の
上面上に重ねてバイアポスト31Pが貫通孔31H内に
挿入された状態とし、この状態で、当該熱硬化性樹脂シ
ート30Aを、例えば真空プレス法により、基板配線部
25を含む絶縁性基板20の上面を被着面として、これ
に熱圧着により一体的に被着させる。
【0023】ただし、この工程における熱硬化性樹脂シ
ート30Aとして、その熱圧着時にバイアポスト31P
がシートを突き抜けるに十分に軟化する材質のもの、例
えばエポキシプリプレグ樹脂よりなるシートを用いると
きには、当該熱硬化性樹脂シート30Aに予め当該バイ
アポスト31Pと適合する径の貫通孔31Hを形成して
おくことは必須のことではない。このようにして、図8
に示すように、バイアポスト31Pによる第1貫通短絡
部31が形成された絶縁性樹脂よりなる第1絶縁層30
が、絶縁性基板20上に形成される。
【0024】〔第3工程〕この第3工程は、図9〜図1
1に示すように、第1貫通短絡部31の上端に合金皮膜
32を形成した後、この合金皮膜32を含む第1絶縁層
30の上面に、金属箔を熱圧着することにより金属薄層
35Aを形成した上で、この金属薄層35Aをパターニ
ングすることにより、第1貫通短絡部31に接続された
層間配線部35を形成する工程である。具体的には、図
9に拡大して示すように、電解メッキ法により、第1貫
通短絡部31を形成するバイアポスト31Pの頭頂面に
合金皮膜32が形成される。その後、図10に示すよう
に、当該バイアポスト31Pの上面に形成された合金皮
膜32を含む第1絶縁層30の上面に、例えば電解銅箔
よりなる金属箔を熱圧着することにより、当該金属箔に
よる金属薄層35Aが形成される。更に、この金属薄層
35Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチング
処理が施されることにより、図11に示すように、金属
薄層35Aの一部が除去されて所要のパターンの配線路
による層間配線部35が形成される。この層間配線部3
5は、第1貫通短絡部31を介して基板配線部25に電
気的に接続された状態である。
【0025】〔第4工程〕この第4工程は、図12〜図
15に示すように、第1工程と同様にして、第1絶縁層
30に、層間配線部35から上方に突出するバイアポス
ト41Pを形成し、その後、第2工程と同様にして、第
1絶縁層30の上面に熱硬化性樹脂シートによる第2絶
縁層40を形成すると共に、この第2絶縁層40をその
厚み方向に貫通して伸びる、パイアポスト41Pによる
第2貫通短絡部41を形成し、更に、第3工程と同様に
して、第2絶縁層40の上面に、第2貫通短絡部41に
接続された金属箔による上面配線部12を形成する工程
である。
【0026】具体的には、図12に示すように、第1絶
縁層30の上面に形成された層間配線部35における適
宜の個所において、フォトリソグラフィーおよび電解銅
メッキの手法により、微小柱状の金属堆積体が形成され
てバイアポスト41Pが形成される。そして、熱硬化性
樹脂シート40Aに、第1絶縁層30に形成されたバイ
アポスト41Pと適合する径の貫通孔41Hをそれぞれ
対応する位置に形成し、この貫通孔41Hが形成された
熱硬化性樹脂シート40Aを、第1絶縁層30の上面上
に重ねてバイアポスト41Pが貫通孔41H内に挿入さ
れた状態とし、この状態で、当該熱硬化性樹脂シート4
0Aを、例えば真空プレス法により、層間配線部35を
含む第1絶縁層30の上面を被着面として、これに熱圧
着により一体的に被着させる。ただし、この工程におけ
る熱硬化性樹脂シート40Aとして、その熱圧着時にバ
イアポスト41Pがシートを突き抜けるに十分に軟化す
る材質のもの、例えばエポキシプリプレグ樹脂よりなる
シートを用いるときには、当該熱硬化性樹脂シート40
Aに予め当該バイアポスト41Pと適合する径の貫通孔
41Hを形成しておくことは必須のことではない。
【0027】このようにして、図13に示すように、バ
イアポスト41Pによる第2貫通短絡部41が形成され
た絶縁性樹脂よりなる第2絶縁層40が、第1絶縁層3
0上に形成される。
【0028】次いで、バイアポスト31Pにおけると同
様に、バイアポスト41Pの頭頂面に合金皮膜を電解メ
ッキ法により形成し、その後、図14に示すように、バ
イアポスト41Pの上面に形成された合金皮膜を含む第
2絶縁層40の上面に、例えば電解銅箔よりなる金属箔
を熱圧着することにより、当該金属箔による金属薄層1
2Aが形成される。この金属薄層12Aに対してフォト
リソグラフィーおよびエッチング処理が施されることに
より、図15に示すように、金属薄層12Aの一部が除
去されて所要のパターンの配線路による上面配線部12
が形成される。この上面配線部12は、第2貫通短絡部
41を介して層間配線部35に電気的に接続された状態
である。
【0029】そして、絶縁性基板20の下面の金属薄層
11Aに対してフォトリソグラフィーおよびエッチング
処理が施されることにより、絶縁性基板20、第1絶縁
層30および第2絶縁層40の積層体よりなり、上面お
よび下面にそれぞれ上面配線部12および下面配線部1
1を有すると共に、当該上面配線部12が、第2貫通短
絡部41、層間配線部35、第1貫通短絡部31、基板
配線部25および基板短絡部21を介して下面配線部1
1に電気的に接続された、図1に示す構成の電子部品搭
載用多層配線板が製造される。
【0030】本発明においては、絶縁性樹脂層よりなる
第1絶縁層30または第2絶縁層40を形成するための
手段として、熱硬化性樹脂シートを、被着面に対し、加
熱下において圧着する熱圧着手段が利用され、これによ
り、例えば感光性樹脂液を用いる手段に比して、均一な
厚みを有する所要の絶縁層をきわめて容易にかつ確実に
形成することができる。
【0031】熱硬化性樹脂シートとしては、形成される
絶縁層の厚みが例えば20〜100μmとなる厚みのも
のが好ましく用いられる。この熱硬化性樹脂シートを熱
圧着するための温度は、当該熱硬化性樹脂シートの材質
にもよるが、当該熱硬化性樹脂シートが軟化して接着性
を帯びる温度以上であることが必要であり、通常、80
〜180℃、好ましくは140〜160℃程度とするこ
とができる。この熱圧着工程におけるプレス圧力は、例
えば最高5〜50kg/cm2 程度であり、好ましくは
20〜40kg/cm2 程度である。この熱圧着工程
は、常圧雰囲気下で熱圧着することも可能であるが、実
際上、例えば5〜100Pa、好ましくは10〜50P
a程度の減圧雰囲気によるいわゆる真空プレス法による
ことが好ましく、この場合には、当該熱硬化性樹脂シー
トと被着面との間に気泡が閉じ込められることが有効に
防止される。
【0032】本発明においては、第1絶縁層30上に層
間配線部35を形成するための金属薄層35Aを設ける
ための手段としては、当該第1絶縁層30を、加熱され
たときに接着性を帯びる絶縁性樹脂層により形成してお
き、その表面に対して適宜の金属箔を加熱下において圧
着する熱圧着手段が利用される。また、第2絶縁層40
上に上面配線部12を形成するための金属薄層12Aを
設けるための手段としても、同様に、第2絶縁層40を
加熱されたときに接着性を帯びる絶縁性樹脂層により形
成しておき、その表面に対して適宜の金属箔を加熱下に
おいて圧着する熱圧着手段が利用される。このように、
層間配線部35あるいは上面配線部12として機能する
金属膜を形成するための材料層である金属薄層を、熱圧
着により設けられた金属箔により形成する方法は、その
ような金属薄層の形成が非常に容易であるので、きわめ
て高い製造効率が得られ、しかも、例えばメッキ処理に
より金属薄層を形成する手段に比して、均一な厚みを有
する所要の配線部をきわめて容易にかつ確実に形成する
ことができる。
【0033】熱圧着により設けられる金属箔の厚みは、
例えば9〜70μmであることが好ましい。この金属箔
を熱圧着するための温度は、当該金属箔が熱圧着される
被着面を形成する絶縁層の材質にもよるが、当該絶縁層
が軟化して接着性を帯びる温度以上であることが必要で
あり、通常、80〜200℃、好ましくは120〜19
0℃程度とすることができる。また、この熱圧着工程に
おけるプレス圧力は、例えば5〜50kg/cm2 程度
であり、好ましくは20〜40kg/cm2 程度であ
る。この熱圧着工程も、常圧雰囲気下で熱圧着すること
も可能であるが、実際上、例えば5〜100Pa、好ま
しくは10〜50Pa程度の減圧雰囲気によるいわゆる
真空プレス法によることが好ましく、この場合には、当
該金属箔と被着面との間に気泡が閉じ込められることが
有効に防止される。
【0034】熱硬化性樹脂シートの熱圧着において、熱
圧着における温度条件を緩和して当該熱硬化性樹脂シー
トの樹脂が完全に硬化しない温度でその熱圧着を行い、
これにより当該熱硬化性樹脂シートの接着性を残留させ
ておき、金属箔の熱圧着において、当該熱硬化性樹脂シ
ートの接着性を利用することができる。具体的には、熱
硬化性樹脂シートの熱圧着温度を低めに設定し、その後
の金属箔の熱圧着温度をより高い温度に設定し、金属箔
の熱圧着により、同時に熱硬化性樹脂シートが完全に熱
圧着される方法を利用することができる。
【0035】基板配線部25、層間配線部35または上
面配線部12を形成する金属層の厚みを個別的に大きく
することが望まれる場合がある。このような場合には、
例えば増加させるべき厚みに対応する膜厚のフォトレジ
スト膜を形成してこれに同一のパターニングを行うこと
により、当該金属層の表面を露出させる孔を形成し、こ
の孔を介して当該金属層の表面上にメッキ法などによっ
て金属を充填して堆積させ、その後にフォトレジスト膜
を除去すればよい。
【0036】以上において、絶縁性基板20の下面の金
属薄層11Aを加工して下面配線部11を形成する工程
は、いずれの段階において行うこともでき、例えば初期
の基板配線部25の形成と同じ段階であってもよく、最
終段階の上面配線部12の形成と同じ段階であってもよ
く、あるいはこれらの中間の段階であってもよい。な
お、この金属薄層11Aは、各段階におけるメッキ法に
おいて、電極板として利用することが可能である。
【0037】また、第1貫通短絡部31を形成するバイ
アポスト31Pおよび第2貫通短絡部41を形成するバ
イアポスト41Pは、所要の電気的な接続が達成される
ものであれば特にその寸法が制限されるものではない
が、例えばその直径は0.03〜0.5mm、好ましく
は0.05〜0.1mm程度である。これらのバイアポ
ストの高さは、当該バイアポストに係る絶縁層の厚みと
同等以上であることが好ましい。また、熱硬化性樹脂シ
ートに貫通孔を形成する場合には、当該貫通孔とバイア
ポストとが位置合わせされた状態で熱硬化性樹脂シート
が重ねられることが必要であるが、この位置合わせは、
例えばガイドピンなどによる位置調整手段により、容易
に達成することができる。また、適当な材質の熱硬化性
樹脂シートを用いる場合には、バイアポストに対応する
貫通孔を予め形成しておくことは必須のことではない。
【0038】また、合金皮膜を形成するための合金材料
としては、金属箔が熱圧着されるときに溶融するもので
あればよく、例えばビスマス、スズ、亜鉛、インジウム
などの低融点化金属成分を含有するハンダ合金を用いる
ことができる。このように、熱硬化性樹脂シートの上面
にバイアポストの頭頂面を露出させて当該頭頂面に合金
皮膜を設け、その上で金属箔を熱圧着することにより、
当該バイアポストによる貫通短絡部と、当該熱圧着され
た金属箔による配線部とが連結され、その結果、両者の
電気的な接続を確実に達成することができる。この合金
皮膜の厚みは、0.5〜5μmであることが好ましい。
この厚みが0.5μm未満であると、貫通短絡部と配線
部との電気的接続が不安定となることがある。一方、こ
の厚みが5μmを超えると、隣接する貫通短絡部との距
離が小さい場合に、互いに電気的に短絡しやすいものと
なることがある。
【0039】以上のような電子部品搭載用多層配線板の
製造方法によれば、絶縁性基板20および第1絶縁層3
0に、それぞれ基板配線部25および層間配線部35か
ら突出するバイアポスト31P,41Pを形成した上
で、絶縁性基板20および第1絶縁層30上に熱硬化性
樹脂シート30A,40Aを熱圧着することにより、そ
れぞれ第1絶縁層30および第2絶縁層40が形成され
ると共に、バイアポスト31P,41Pによって、第1
絶縁層30および第2絶縁層40の各々を厚み方向に貫
通する第1貫通短絡部31および第2貫通短絡部41が
形成されるので、第1貫通短絡部31および第2貫通短
絡部41の形成において、当該電子部品搭載用多層配線
板10全体を貫通するスルーホールを形成することが不
要となり、その結果、下面配線部11、基板配線部2
5、層間配線部35および上面配線部12の各々を、高
い密度でかつ大きい自由度で形成することができる。
【0040】また、第1絶縁層30および第2絶縁層4
0は、それぞれ熱硬化性樹脂シート30A,40Aが熱
圧着されることにより形成されるので、容易に均一な厚
みを有する所要の絶縁層を確実に形成することができ、
しかも、層間配線部35および上面配線部12は、それ
ぞれ熱圧着により設けられた金属箔をパターニングする
ことにより形成されるので、容易に均一な厚みを有する
所要の配線部を確実に形成することができ、従って、所
期の電気的接続が達成されて接続信頼性の高い電子部品
搭載用多層配線板を製造することができる。更に、層間
配線部35および上面配線部12は、合金皮膜を介して
第1貫通短絡部30および第2貫通短絡部41に連結さ
れるので、層間配線部35および上面配線部12と第1
貫通短絡部31および第2貫通短絡部41との間には高
い接続信頼性が確実に得られる。
【0041】以上、本発明の電子部品搭載用多層配線板
の製造方法を、図1に示す構成の電子部品搭載用多層配
線板を製造する例に従って説明したが、本発明は、上記
の実施の形態に限定されず、種々の変更を加えることが
可能である。
【0042】例えば、上記の例は、絶縁性基板上に2つ
の絶縁層が設けられる場合であるが、本発明において
は、絶縁性基板上に設けられる絶縁層の数は1以上であ
ればよい。そして、絶縁層が1層の場合には、当該絶縁
層の上面に上面配線部が形成される。一方、絶縁層が3
層以上設けられる場合には、第2絶縁層を形成した後、
第1工程〜第3工程と同様の操作を繰り返すことによ
り、3層目以降の絶縁層を形成することができる。
【0043】また、本発明においては、図16に示すよ
うに、絶縁性基板20の上面に第1絶縁層30および第
2絶縁層40が形成されると共に、当該絶縁性基板20
の下面に、第3絶縁層50および第4絶縁層60が形成
された電子部品搭載用多層配線板15を製造することも
できる。この場合には、前述の第1工程〜第4工程と同
様にして、絶縁性基板20の下面に、基板配線部26、
第3貫通短絡部51が形成された第3絶縁層50、層間
配線層55、第4貫通短絡部61が形成された第4絶縁
層60および下面配線部12をこの順で形成すればよい
が、第1絶縁層30と第3絶縁層50とを、あるいは第
2絶縁層40と第4絶縁層60とを同一の工程により形
成することが好ましい。
【0044】具体的には、第1絶縁層30および第3絶
縁層50を形成する工程について説明すると、絶縁性基
板20の上面および下面の基板配線部25,26からそ
れぞれ上方または下方に突出するバイアポストが形成さ
れた状態で、予めバイアポストと適合する径の貫通孔が
それぞれ対応する位置に形成した熱硬化性樹脂シート
を、絶縁性基板20の上面および下面に重ねてバイアポ
ストが貫通孔内に挿入された状態とし、この状態で、当
該熱硬化性樹脂シートを、例えば真空プレス法により、
基板配線部25,26を含む絶縁性基板20の上面およ
び下面を被着面として、これに熱圧着により一体的に被
着させる。このようにして、同一の工程により、絶縁性
基板20の上面に第1貫通短絡部31が形成された第1
絶縁層30を形成すると共に、絶縁性基板20の下面に
第3貫通短絡部51が形成された第3絶縁層50を形成
する。このような方法によれば、熱硬化性樹脂シートの
硬化される際の収縮によって、得られる電子部品搭載用
多層配線板15に反りが発生することを抑制することが
できる。
【0045】また、本発明においては、図17に示すよ
うに、熱硬化性樹脂シートLの一面に金属箔Fを熱圧着
により被着させることにより、予め熱硬化性樹脂シート
Lと金属箔Fとが一体的に接着されてなる積層材料Wを
製作しておき、この積層材料Wを、その熱硬化性樹脂シ
ートLが被着面に接する状態で配置して熱圧着処理する
ことにより、金属薄層を有する絶縁層を形成することが
できる。この場合には、熱硬化性樹脂シートLと金属箔
Fとの接着工程を、絶縁性基板から分離した状態で例え
ば熱圧着により行うことができるため、当該接着作業を
容易にかつ高い効率で行うことができると共に、被着面
を構成する絶縁性基板を有する材料が受けるべき熱圧着
のための熱処理が1回で済むため、熱硬化性樹脂シート
と金属箔とを別個に熱圧着する場合に比して、絶縁性基
板などに生ずる熱劣化の程度が抑制される点で好まし
い。
【0046】
【実施例】以下、本発明の電子部品搭載用多層配線板の
製造方法に係る具体的な実施例について説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0047】〈実施例1〉 〔第1工程〕各々の厚みが9μmの銅金属薄層(11
A,25A)を厚さ0.5mmのガラス繊維補強型エポ
キシ樹脂よりなる絶縁性基板(20)の両面に積層して
なる材料を用意し、これを縦330mm、横500mm
の矩形状に裁断したものにおいて、2軸ドリリング装置
「ND−2J−18」(日立精工社製)を用いて、各々
の内径が0.2mmのスルーホール(21H)を形成し
た(図3および図4参照)。
【0048】その後、銅メッキにより、スルーホール
(21H)内に基板短絡部(21)を形成すると共に、
絶縁性基板(20)の片面の金属薄層(25A)に対し
てフォトリソグラフィーおよびエッチング処理を施すこ
とにより、当該絶縁性基板(20)の上面に、基板短絡
部(21)を介して金属薄層(11A)に電気的に接続
された、配線路の幅が0.07mm、隣接する配線路の
中心間距離が最小で0.07mmの基板配線部(25)
を形成した(図5参照)。そして、上記の基板配線部
(12)の上面にフォトリソグラフィーおよび電解銅メ
ッキの手法により、直径0.08mm、高さ60μmの
円柱状のバイアポスト(31P)を形成した(図6参
照)。
【0049】〔第2工程〕厚さ60μmの熱硬化性樹脂
シート(ガラス繊維補強プリプレグ「ナショナルマルチ
R1661」松下電工社製)におけるバイアポスト(3
1P)に対応する位置に、NCドリリリング装置により
直径0.2mmの貫通孔(31H)を形成し、この熱硬
化性樹脂シート(30A)を、当該貫通孔(31H)と
バイアポスト(31P)とを位置合わせした後、基板配
線部(25)を含む絶縁性基板(20)の表面に重ね、
この熱硬化性樹脂シート(30A)の上に、厚さ50μ
mのフッ素樹脂製離型フィルム「アフレックス50N」
(旭硝子社製)と、厚さ2.0mmのフッ素ゴム製クッ
ションシート「キンヨーボードF−200」(金陽社
製)をこの順に重ねた後、真空プレス機「MHPCV−
200−750」(名機製作所社製)により、10Pa
の減圧雰囲気下において、最高プレス圧力30Kg/c
2 、最高温度150℃で2時間プレスして熱圧着し、
フッ素樹脂製離型フィルムおよびクッションシートを剥
離除去して第1絶縁層(30)を形成した(図7および
図8参照)。
【0050】〔第3工程〕第1絶縁層(30)の上面
を、バフ「#400」を装着したバフ研磨装置により2
回処理してバイアポスト(31P)の先端の樹脂を除去
した後、低融点合金メッキ液(レイボルド社製)を用い
た電解メッキ法により、バイアポスト(31P)の上端
に、ビスマス、スズおよび鉛よりなる合金皮膜(32)
を形成した(図9参照)。そして、合金皮膜(32)を
含む第1絶縁層(30)の上面に、厚さ70μmの支持
銅箔上に形成された、厚さ9μmの剥離性電解銅箔「ピ
ーラブル銅箔」(古河電工社製)を配置し、真空プレス
機により、10Paの減圧雰囲気下において、最高プレ
ス圧力40Kg/cm2 、最高温度170℃で2時間プ
レスし、熱圧着することにより、第1絶縁層の上面に電
解銅箔による金属薄層(35A)を形成し、当該金属薄
層(35A)に対してフォトリソグラフィーおよびエッ
チング処理を施すことにより、バイアポスト(31P)
による第1貫通短絡部(31)を介して基板配線部(2
5)と電気的に接続された、配線路の幅が0.06m
m、隣接する配線路の中心間距離が最小で0.06mm
の層間配線部(35)を形成した(図10および図11
参照)。
【0051】〔第4工程〕上記の層間配線部(35)の
上面にフォトリソグラフィーおよび電解銅メッキの手法
により、直径0.08mm、高さ60μmの円柱状のバ
イアポスト(41P)を形成した(図12参照)。ここ
に得られる材料に対し、層間配線部(35)を含む第1
絶縁層(30)の上面に、第2工程と同様にして厚みが
60μmの第2絶縁層(40)を形成すると共に、層間
配線部(35)に電気的に接続されたバイアポスト(4
1P)による第2貫通短絡部(41)を形成した(図1
3参照)。
【0052】更に、第3工程と同様にして、第2絶縁層
(40)の上面に、金属薄層(12A)形成した後、当
該金属薄層(12A)に対してフォトリソグラフィーお
よびエッチング処理を施すことにより、バイアポスト
(41P)による第2貫通短絡部(41)を介して層間
配線部(35)と電気的に接続された、配線路の幅が
0.06mm、隣接する配線路の中心間距離が最小で
0.06mmの上面配線部(12)を形成した(図14
および図15参照)。
【0053】そして、絶縁性基板(20)の下面の金属
薄層(11A)に対してフォトリソグラフィーおよびエ
ッチング処理を施すことにより、当該絶縁性基板(2
0)の下面に、配線路の幅が0.1mm、隣接する配線
路の中心間距離が最小で0.1mmの下面配線部(1
1)を形成し、以て図1に示す構成の電子部品搭載用多
層配線板を製造した。
【0054】〔実験例〕以上の電子部品搭載用多層配線
板について、抵抗測定器を用い、上面配線部と下面配線
部との間の電気抵抗値を測定したところ、電気抵抗値は
30mΩ以下と非常に小さく、上面配線部と下面配線部
との間の電気的な接続が十分に達成されていることが確
認された。
【0055】
【発明の効果】本発明の電子部品搭載用多層配線板の製
造方法によれば、上面に配線部を有する絶縁性基板に、
当該配線部から突出するバイアポストを形成した上で、
当該絶縁性基板上に熱硬化性樹脂シートを熱圧着するこ
とにより、絶縁性基板上に絶縁層が形成されると共に、
バイアポストによって、当該絶縁層をその厚み方向に貫
通する貫通短絡部が形成されるので、短絡部の形成にお
いて、当該電子部品搭載用多層配線板全体を貫通するス
ルーホールを形成することが不要となり、その結果、配
線部の各々を高い密度でかつ大きい自由度で形成するこ
とができる。
【0056】また、絶縁層は、熱硬化性樹脂シートが熱
圧着されることにより形成されるので、均一な厚みを有
する所要の絶縁層を容易にかつ確実に形成することがで
き、しかも、絶縁層上に形成される配線部は、熱圧着に
より設けられた金属箔をパターニングすることにより形
成されるので、均一な厚みを有する所要の配線部を容易
にかつ確実に形成することができ、従って、所期の電気
的接続が達成されて接続信頼性の高い電子部品搭載用多
層配線板を製造することができる。更に、絶縁層上に形
成される配線部は合金皮膜を介して貫通短絡部に連結さ
れるので、当該配線部と貫通短絡部との間には高い接続
信頼性が確実に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって得られる電子部品搭
載用多層配線板の一例における構成を示す説明用断面図
である。
【図2】図1に示す電子部品搭載用多層配線板における
各部の配置の状態を示す説明用部分破断平面図である。
【図3】本発明の電子部品搭載用多層配線板の製造方法
に用いられる基板材料の説明用断面図である。
【図4】絶縁性基板にスルーホールが形成された状態の
説明用断面図である。
【図5】絶縁性基板に基板短絡部と基板配線部が形成さ
れた状態の説明用断面図である。
【図6】基板配線部にバイアポストが形成された状態を
示す説明用断面図である。
【図7】第1絶縁層のための貫通孔が形成された熱硬化
性樹脂シートを、バイアポストが形成された絶縁性基板
と共に示す説明用断面図である。
【図8】第1貫通短絡部を有する第1絶縁層が熱硬化性
樹脂シートにより形成された状態を示す説明用断面図で
ある。
【図9】第1貫通短絡部を形成するバイアポストの頭頂
面に低融点金属膜が形成された状態を示す説明用拡大断
面図である。
【図10】第1絶縁層の上面に熱圧着された金属箔によ
り金属薄層が設けられた状態を示す説明用断面図であ
る。
【図11】第1絶縁層の上面に層間配線部が形成された
状態を示す説明用断面図である。
【図12】層間配線部にバイアポストが形成された状態
を、第2絶縁層のための貫通孔が形成された熱硬化性樹
脂シートと共に示す説明用断面図である。
【図13】第2貫通短絡部を有する第2絶縁層が熱硬化
性樹脂シートにより形成された状態を示す説明用断面図
である。
【図14】第2絶縁層の上面に熱圧着された金属箔によ
り金属薄層が設けられた状態を示す説明用断面図であ
る。
【図15】第2絶縁層の上面に上面配線部が形成された
状態を示す説明用断面図である。
【図16】本発明の製造方法によって得られる電子部品
搭載用多層配線板の他の例における構成を示す説明用断
面図である。
【図17】金属箔が一体に設けられた熱硬化性樹脂シー
トよりなる積層材料を示す説明用断面図である。
【符号の説明】
10 電子部品搭載用多層配線板 11 下面配線
部 11A 金属薄層 11R 配線路 12 上面配線部 12A 金属薄
層 12R 配線路 15 電子部品
搭載用多層配線板 20 絶縁性基板 21 基板短絡
部 21H スルーホール 25,26 基
板配線部 25A 金属薄層 25R 配線路 30 第1絶縁層 30A 熱硬化
性樹脂シート 31 第1貫通短絡部 31P バイア
ポスト 31H 貫通孔 32 合金皮膜 35 層間配線部 35A 金属薄
層 35R 配線路 40 第2絶縁
層 41 第2貫通短絡部 41P バイア
ポスト 41H 貫通孔 50 第3絶縁
層 51 第3貫通短絡部 55 層間配線
部 60 第4絶縁層 61 第4貫通
短絡部 L 熱硬化性樹脂シート F 金属箔 W 積層材料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に配線部を有する絶縁性基板と、こ
    の配線部を含む絶縁性基板上に積重して設けられた、上
    面に配線部を有する1つの絶縁層またはこの絶縁層の積
    層体とを具えてなり、前記絶縁層にその厚み方向に貫通
    して伸びる貫通短絡部が形成され、最上層の絶縁層に電
    子部品が搭載される電子部品搭載用多層配線板を製造す
    る方法であって、 上面に配線部を有する絶縁性基板に、当該配線部から上
    方に突出する金属よりなるバイアポストを形成し、 この絶縁性基板上に熱硬化性樹脂シートを配置して熱圧
    着することにより、当該熱硬化性樹脂シートが硬化され
    てなる絶縁層を形成すると共に、この絶縁層をその厚み
    方向に貫通して伸びる、前記バイアポストによる貫通短
    絡部を形成し、 この貫通短絡部の上端に合金皮膜を形成した後、この合
    金皮膜を含む絶縁層の上面に熱圧着によって設けられた
    金属箔をパターニングすることにより、当該絶縁層の上
    面に前記貫通短絡部に接続された配線部を形成する工程
    を有することを特徴とする電子部品搭載用多層配線板の
    製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001160687A (ja) * 1999-10-28 2001-06-12 Fujitsu Ltd 多層回路構造体の製作方法
JP2003209360A (ja) * 2002-01-15 2003-07-25 Ykc:Kk 多層配線基板の製造方法及び多層配線基板

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