JPH10238584A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH10238584A
JPH10238584A JP4423497A JP4423497A JPH10238584A JP H10238584 A JPH10238584 A JP H10238584A JP 4423497 A JP4423497 A JP 4423497A JP 4423497 A JP4423497 A JP 4423497A JP H10238584 A JPH10238584 A JP H10238584A
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JP
Japan
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liquid chamber
vibration
pressure
receiving liquid
sub
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Pending
Application number
JP4423497A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kawamata
智 川眞田
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクチュエータ、受圧液室及び副液室を有し
た構造であっても、充分な防振性能を得る。 【解決手段】 車体16へ載置される下部取付台12と
外筒金具26との間に、板ばね24が挟着され、電磁石
50が下部取付台12に取付られる。板ばね24の上部
に受圧液室45が配置される。外筒金具26の側部及び
これに対応した弾性体28の部分には貫通孔52が形成
され、貫通孔52に円管部材54の一端側が嵌合されて
固着される。円管部材54の他端側に円管部材54の本
体部分より大径の液室構成部54Aが形成され、この液
室構成部54Aの開口端部が、ダイヤフラム34により
封止される。液室構成部54A内の空間が副液室46と
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動を低減する防振
装置に係り、特にエンジンマウント等に好適なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車のエンジンと車体との
間にエンジンマウントとしての防振装置が配設されたも
のが知られている。この防振装置は、一例として図6に
示すように、低周波数帯の振動を減衰させる為に、本体
ゴムである弾性体212により隔壁の一部が形成された
受圧液室214と、弾性体212の上部に設置された副
液室216と、を制限通路218で連通する構造となっ
ている。また、この制限通路218が目詰まりした場合
に受圧液室214内の内圧が上昇しないように、受圧液
室214の底部に配置された可動板220をアクチュエ
ータ222により往復動させる構造となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の防振装置にあっ
ては、アクチュエータ222により大きなスペースが取
られるだけでなく、受圧液室214及び副液室216も
防振装置内に配置しなければならないので、防振装置が
大型化する。また、アクチュエータ222が発生する力
は、アクチュエータ222の大きさに比例する為、アク
チュエータに十分な力を発生させようとすると、大型の
アクチュエータが必要となり、これによってもこの防振
装置が大型化する。
【0004】この一方、限られたスペース(特に高さ方
向)の中で、弾性体212、受圧液室214、副液室2
16及びアクチュエータ222等を積み重ねて配置する
には限界がある。この為、アクチュエータ222を小型
化した結果として発生する力が不足したり、減衰力が不
足したりする等により、充分な防振性能が得られない虞
があった。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、アクチュエー
タ、受圧液室及び副液室を有した構造であっても、充分
な防振性能を得ることが可能な防振装置を提供すること
が目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の防振装
置は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1
の取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結さ
れる第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2
の取付部材との間に設けられる弾性体と、何れかの取付
部材に囲まれた位置に配置され且つ、前記弾性体を隔壁
の一部として振動発生時に拡縮する受圧液室と、前記何
れかの取付部材の外周側に設置され且つ、前記受圧液室
に制限通路を介して連結される副液室と、前記受圧液室
の隔壁の他の一部を往復動可能に構成する可動部材と、
前記可動部材を往復動させる加振力を発生するアクチュ
エータと、を備えたことを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の防振装置は、請求項1の
防振装置において、副液室を形成する隔壁の一部を、弾
性変形可能なダイヤフラムが構成することを特徴とす
る。
【0008】請求項1に係る防振装置の作用を以下に説
明する。第1の取付部材または第2の取付部材の一方を
振動発生部へ連結し、他方を振動受部へ連結して防振装
置を使用する。この防振装置に振動発生部から振動が入
力されると、弾性体が変形して受圧液室が拡縮する。こ
の結果、受圧液室内の液体が制限通路を介して副液室と
の間を行き来して減衰力が発生し、振動が吸収される。
【0009】一方、振動受部の振動の振幅が小さくなる
ようにアクチュエータが駆動され、アクチュエータが発
生する加振力により可動部材を往復動させる。従って、
受圧液室の隔壁の一部を構成する可動部材が往復動し
て、受圧液室内の液圧の上昇を抑える。
【0010】この結果、振動の周波数が上がって制限通
路が目詰まり状態となっても、可動部材が振動して受圧
液室内の液圧の上昇を抑えるので、動ばね定数が上昇す
ることはなく、高周波数の振動を確実に吸収することが
できる。
【0011】また、受圧液室が何れかの取付部材に囲ま
れた位置に配置され、副液室がこの何れかの取付部材の
外周側に設置されるので、副液室を受圧液室と水平方向
に隣り合って配置でき、従来技術の防振装置のように弾
性体、受圧液室、副液室及びアクチュエータ等を積み重
ねて配置する構造と異なり、防振装置を小型化できるよ
うになった。この為、防振装置を大型化することなく、
アクチュエータを大型化でき、充分な防振性能が得られ
るようになる。
【0012】従って、アクチュエータ、受圧液室及び副
液室を有した構造であっても、防振装置を大型化するこ
となく、充分な防振性能を得ることが可能となる。
【0013】請求項2に係る防振装置の作用を以下に説
明する。本請求項も請求項1と同様の構成を有している
ので、同様に作用する。但し、本請求項は、副液室を形
成する隔壁の一部を、弾性変形可能なダイヤフラムが構
成する。
【0014】この為、受圧液室が拡縮すると、副液室の
隔壁を形成するダイヤフラムが弾性変形し、制限通路を
介して副液室との間を液体が一層行き来し易くなり、振
動が一層吸収されるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る防振装置の第1の実
施の形態を図1に示し、これらの図に基づき本実施の形
態を説明する。
【0016】図1に示すように、この防振装置10の下
部にはカップ状をした下部取付台12が備えられてお
り、この下部取付台12の底板12Bは円板状とされ、
底板12Bの下面には取付ボルト14が立設されてい
る。底板12Bの周囲は円筒状の立壁部12Aとされ、
立壁部12Aの上端部には半径方向外方に延びるフラン
ジ部12Cが形成されている。
【0017】本実施の形態では、この下部取付台12が
自動車の車体16へ載置され、前記取付ボルト14へナ
ット18が螺合されることによって車体16に固定され
ている。
【0018】一方、下部取付台12のフランジ部12C
の上部にはリング状の支持金具90が配置され、これら
の間に一対のOリング88を介して円板状に形成された
可動部材である鋼製の板ばね24が挟着されている。
【0019】そして、この板ばね24の上側中央部に
は、例えば下側をS極とすると共に円板状に形成された
永久磁石94が、この永久磁石94の磁力により板ばね
24及び後述のヨーク82と引き合って、吸着されてい
る。さらに、永久磁石94の磁力により吸着されて永久
磁石94に固着され且つ鉄等の材料によって構成される
強磁性体96が、この永久磁石94の上部側及び外周側
を覆っている。
【0020】板ばね24の外側には、板ばね24と同軸
的に筒状に形成された外筒金具26が配設されている。
この外筒金具26は、上側へ行くにしたがって内外径が
拡大されており、この外筒金具26の内周側に環状でゴ
ム製の弾性体28が加硫接着されている。そして、この
弾性体28の一部は外筒金具26の内周下端近傍まで薄
肉状に延設されている。
【0021】外筒金具26の下端部には外周に広がるフ
ランジ部26Aが設けられており、このフランジ部26
Aの外周側が内側に絞られて、前記下部取付台12のフ
ランジ部12Cとの間で板ばね24及び支持金具90を
挟持しつつ、下部取付台12と外筒金具26とが相互に
一体的に固着されている。
【0022】以上より、外筒金具26が下部取付台12
と一体となって、車体16に連結されることになり、こ
れら下部取付台12及び外筒金具26が第1の取付部材
を構成している。
【0023】また、弾性体28の中央には、テーパ状に
形成された固着部30が配設されており、この固着部3
0の上端にはフランジ部30Aが外周に広がるように形
成されている。さらに、固着部30の外周面からフラン
ジ部30Aの一部にかけて前記弾性体28が加硫接着さ
れている。
【0024】この固着部30の上側には円板状に形成さ
れた上部取付板32が配設されており、この上部取付板
32の下面側に固着部30のフランジ部30Aが溶接等
で固着されている。そして、上部取付板32の中心部に
は、エンジン側の取り付け用とされる取付ボルト38が
立設されている。以上より、これら上部取付板32及び
固着部30が第2の取付部材を構成している。
【0025】この上部取付板32にはエンジンを支持す
るためのブラケット40が載置されており、ブラケット
40を貫通した取付ボルト38にナット42が螺合され
て、上部取付板32がブラケット40に固定されてい
る。
【0026】一方、これら固着部30と板ばね24との
間の外筒金具26に囲まれた空間は、受圧液室44とさ
れている。また、外筒金具26の側部及びこれに対応し
た弾性体28の部分には貫通孔52が形成されていて、
この貫通孔52に円管状に形成された円管部材54の一
端側が嵌合されて固着されている。そして、この円管部
材54の他端側には円管部材54の本体部分より大径の
液室構成部54Aが形成されており、この液室構成部5
4Aの開口端部が、ゴム製で弾性変形可能な弾性膜であ
るダイヤフラム34により封止されている。
【0027】従って、液室構成部54A内の空間が副液
室46とされ、副液室46を形成する隔壁の一部をダイ
ヤフラム34が構成している。また、円管部材54の内
部が制限通路48とされており、この制限通路48の一
端側が受圧液室44に繋がり、他端側が副液室46に繋
がっている。この為、制限通路48が、外筒金具26に
囲まれた位置に配置される受圧液室44と外筒金具26
の外周側に設置される副液室46とを連通していること
になる。なお、これら受圧液室44及び副液室46の内
部には、エチレングリコール等の液体が充填されてい
る。
【0028】他方、下部取付台12には、コイル84が
巻き付けられたボビン86を内蔵したヨーク82が収納
されており、これらコイル84、ボビン86及びヨーク
82等により電磁石50が構成されている。従って、ア
クチュエータとしての電磁石50が下部取付台12に取
付られている。そして、この電磁石50の上面は、前記
板ばね24の下面から所定寸法離間しており、板ばね2
4に対向する部分が極となる。
【0029】以上より、この可撓性を有する板ばね24
が、下部取付台12と対向して位置すると共に受圧液室
44の下部側の隔壁を構成し、電磁石50により中央部
寄りが上下して、受圧液室44内の圧力上昇を防止す
る。
【0030】一方、ブラケット40には、エンジンの振
動の振幅を検出する振動検出センサとしての振動センサ
60が取り付けられている。なお、振動センサ60とし
ては、加速度センサ等を用いることができる。
【0031】この振動センサ60は制御回路62に接続
されており、振動センサ60が検出した振動の信号を基
に車体の振動振幅を零とするように、制御回路62に内
蔵された図示しない増幅器が制御回路62から出力され
る正弦波の振幅を増幅して、電磁石50のコイル84に
電流を出力する。
【0032】次に本実施の形態の作用を説明する。エン
ジンの振動が防振装置10に入力すると、振動は上部取
付板32及び固着部30を介して弾性体28へ伝わり、
これによって弾性体28が弾性変形して受圧液室44が
拡縮する。受圧液室44が拡縮すると、内部の液体が制
限通路48を介して受圧液室44と副液室46との間を
行き来し、液体が制限通路48内で共振することによっ
て大きな減衰力が発生する。これによって、エンジン振
動が吸収される。
【0033】また、防振装置10では、車体16の振動
の振幅が小さくなるように電磁石50が制御回路62に
より駆動され、この電磁石50が発生する加振力により
板ばね24を往復動させる。
【0034】つまり、受圧液室44の液圧が上昇しない
ように受圧液室44の隔壁の一部を構成する板ばね24
の往復動が制御されるので、制限通路48の中を液体が
流れなくなるような高い周波数の振動が入力しても、動
ばね定数が高くなることはなく、周波数の高い振動を吸
収することができる。
【0035】上記構成により、エンジン回転数の変化、
即ちエンジン振動の周波数の増減に追従して受圧液室4
4の圧力上昇を抑えることができるため、本実施の形態
の防振装置10は広範囲な周波数にわたる振動を確実に
吸収することができる。
【0036】一方、受圧液室44が外筒金具26に囲ま
れた位置に配置され、副液室46がこの外筒金具26の
外周側に設置されるので、副液室46を受圧液室44と
水平方向に隣り合って配置でき、従来技術の防振装置の
ように弾性体、受圧液室、副液室及びアクチュエータ等
を積み重ねて配置する構造と異なり、防振装置10を小
型化できるようになった。この為、防振装置10を大型
化することなく、電磁石50を大型化可能となり、充分
な防振性能が得られるようになる。
【0037】従って、電磁石50、受圧液室44及び副
液室46を有した構造であっても、防振装置10を大型
化することなく、充分な防振性能を得ることが可能とな
り、防振装置の小型化が可能となると共に、防振装置の
設計の自由度が増加することになる。
【0038】さらに、板ばね24の振動に際しては、永
久磁石94がその磁力により可撓性を有する板ばね24
に固着されている為、増幅器から正弦波の電流が入力さ
れる電磁石50側の磁極の連続的な変化に伴って、永久
磁石94が吸引、反発され、永久磁石94と板ばね24
とが一体的に振動することとなる。
【0039】すなわち、一定と成っている永久磁石94
の磁極に対して、交流の電流が流れる電磁石50の磁極
はS極とN極との間で連続的に変化し、磁束が図1の実
線の向きと点線の向きとで連続的に変わる。この為、永
久磁石94及び板ばね24が電磁石50に対して、吸
引、反発を繰り返して、板ばね24を振動させることに
なる。
【0040】次に、本発明に係る防振装置の第2の実施
の形態を図2に示し、この図に基づき本実施の形態を説
明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の
部材には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0041】本実施の形態を表す図2に示すように、断
面がU字状に形成されて外周面に沿って溝を有した通路
形成リング70が、外筒金具26の内周側に嵌合され
て、受圧液室44内に配置されている。
【0042】この通路形成リング70が配置された外筒
金具26の部分には、貫通孔52が形成されており、こ
の貫通孔52が形成された外筒金具26の外周面に、ゴ
ム製で弾性変形可能な弾性膜であるダイヤフラム72の
外周部分が加硫接着されている。
【0043】従って、ダイヤフラム72と外筒金具26
の外周面とで区画された空間が副液室76を形成し、副
液室76を形成する隔壁の一部をダイヤフラム72が構
成している。また、通路形成リング70のU字状の空間
が、通路形成リング70に沿って円弧状に形成された制
限通路78を形成している。
【0044】以上より、受圧液室44が外筒金具26に
囲まれた位置に配置され、副液室76がこの外筒金具2
6の外周側に設置されるので、副液室76を受圧液室4
4と水平方向に隣り合って配置でき、防振装置10を小
型化できるようになった。
【0045】従って、第1の実施の形態と同様に、電磁
石50、受圧液室44及び副液室76を有した構造であ
っても、防振装置10を大型化することなく、充分な防
振性能を得ることが可能となる。
【0046】また、本実施の形態では、シェイク振動等
のパッシブな特性に対しても、外筒金具26の内径に沿
った有効長さの長い制限通路78内で振動が減衰される
為、減衰力アップ等の性能向上が図れることになる。
【0047】次に、本発明に係る防振装置の第3の実施
の形態を図3に示し、この図に基づき本実施の形態を説
明する。尚、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で
説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重複
した説明を省略する。
【0048】本実施の形態を表す図3に示すように、第
2の実施の形態とほぼ同様の構造とされている。但し、
防振装置10が小型化できるので、本実施の形態ではこ
の小型化に対応して電磁石50を大型化し、防振性能の
向上を図るようにした。
【0049】つまり、副液室76の為の空間を他に部分
に割当てることができる為、アクチュエータである電磁
石50を大型化可能となり、加振力を増加して動ばねを
より一層下げ、防振装置の性能アップを図ることができ
る。以上より、アクチュエータ選択の自由度が増すこと
になる。
【0050】次に、本発明に係る防振装置の第4の実施
の形態を図4及び図5に示し、この図に基づき本実施の
形態を説明する。
【0051】本実施の形態を表す図4及び図5に示すよ
うに、この防振装置110の下部にはカップ状をした第
1の取付部材である外筒金具112が備えられており、
この外筒金具112の底板112Bの周囲は円筒状の立
壁部112Aとされ、この立壁部112Aの外周側に一
対の脚部114が溶接等で固着されている。そして、本
実施の形態では、この外筒金具112が自動車の図示し
ない車体へ載置され、脚部114にそれぞれ図示しない
ボルトが挿入されることによって、車体に固定される。
【0052】また、この外筒金具112の立壁部112
A内には、ヨークである固定子116が収納されてお
り、この固定子116内の中心部に円筒状の永久磁石1
18が設置されている。さらに、この固定子116の上
部には、永久磁石118に搭載された形で上端金具12
0が配置されており、固定子116と上端金具120と
の間にリング状の貫通穴122が形成されている。従っ
て、永久磁石118により固定子116及び上端金具1
20が磁化されることになる。
【0053】一方、立壁部112Aの上部には、立壁部
112Aより一段大径の大径部112Cが形成されてお
り、この大径部112C内にはリング状に形成された通
路形成部材124が大径部112Cと嵌合されて配置さ
れている。この通路形成部材124の断面は逆U字状に
形成されており、通路形成部材124の底面に沿って円
環状の溝を有した形となっている。
【0054】さらに、通路形成部材124の下部側に
は、通路形成部材124の溝の開放端を閉鎖するよう
に、リング状の取付板126が配置されており、この取
付板126の内周側には、ゴム製で弾性変形可能な支持
部材130を介して円板状の可動部材である可動板13
2が支持されている。
【0055】この可動板132の外周寄りの部分には上
方に突出する凸部132Aがリング状に形成されてお
り、この外周寄りの部分に、コイル136を先端に設置
した鋼製の支持板134が固着されている。そして、こ
のコイル136は前述のリング状の貫通穴122に緩く
嵌まり込むように配置されている。また、この可動板1
32の中央下部には、ゴム製の当接部138が設置され
ており、この当接部138が上端金具120と当接して
可動板132の過度の変位を防止するよになっている。
【0056】他方、通路形成部材124の内周側には、
ゴム製の弾性体140が加硫接着されている。この弾性
体140は円筒状に形成されて通路形成部材124の上
部側寄りに配置されていて、弾性体140の中央に、第
2の取付部材を構成している金属製の上部取付材142
が配設されている。そして、この上部取付材142の中
心部には、エンジン側の取り付け用とされる雌ねじ14
2Aが形成されている。
【0057】さらに、この上部取付材142にはエンジ
ンを支持する為の図示しないブラケットが載置されてお
り、このブラケットを貫通した図示しない取付ボルトが
雌ねじ142Aに螺合されて、上部取付材142がエン
ジンに固定されることになる。
【0058】また、通路形成部材124の上部には、弾
性体140の図4における上下方向の過度な変形を防止
する為の逆U字状に形成されたストッパ152の両方の
下端部が、それぞれ位置しており、外筒金具112の大
径部112Cの上端部が内側に絞られて、通路形成部材
124との間でストッパ152の下端部を挟持しつつ、
外筒金具112、取付板126、通路形成部材124及
びストッパ152が一体的に固着されている。
【0059】一方、弾性体140と可動板132との間
であって外筒金具112の大径部112Cに囲まれた空
間内には、弾性体140を隔壁の一部として振動発生時
に拡縮する受圧液室144が配置されている。
【0060】そして、通路形成部材124が嵌合された
この外筒金具112の大径部112Cの部分には貫通孔
154が形成されている。この貫通孔154が形成され
た外筒金具112の大径部112Cの外周面側の部分に
は、リング状の固定プレート156が配置され、ゴム製
の弾性膜であるダイヤフラム158の外周部分を挟んだ
状態で固定プレート156が外筒金具112に接着され
ている。そして、鋼製の保護カバー160が固定プレー
ト156に図示しないボルトでねじ止められて、この固
定プレート156に保護カバー160が固着されてい
る。
【0061】従って、保護カバー160とダイヤフラム
158とで区画された空間が空気室162を形成し、ダ
イヤフラム158と外筒金具112の大径部112Cの
外周面とで区画された空間が副液室146を形成し、通
路形成部材124のU字状の空間が、通路形成部材12
4に沿った円弧状の制限通路148を形成している。
【0062】そして、制限通路148の図4上、右側の
通路形成部材124の部分及び貫通孔154に対応する
通路形成部材124の部分には、それぞれ開口部124
A、124Bが設けられている。
【0063】この為、制限通路148の一端側が開口部
124Aを介して受圧液室144に繋がり、他端側が開
口部124Bを介して副液室146に繋がることにな
り、この制限通路148が、外筒金具112に囲まれた
位置に配置される受圧液室144と、外筒金具112の
外周側に設置される副液室146と、を連通することに
なる。なお、これら受圧液室144及び副液室146の
内部には、エチレングリコール等の液体が充填されてい
る。
【0064】以上より、可動板132が受圧液室144
の下部側の隔壁を構成し、コイル136、固定子11
6、永久磁石118及び上端金具120等によりアクチ
ュエータとしての電磁アクチュエータ150が構成され
ていて、コイル136に通電することにより貫通穴12
2内をコイル136が上下方向に往復動し、これに伴っ
てコイル136と一体となった可動板132を上下し
て、受圧液室144内の圧力上昇を防止する。
【0065】一方、前述のブラケットには、第1の実施
の形態と同様に、エンジンの振動の振幅を検出する図示
しない振動検出センサとしての振動センサが取り付けら
れている。そして、この振動センサは図示しない制御回
路に接続されて、第1の実施の形態と同様に、制御回路
内の増幅器が電磁アクチュエータ150のコイル136
に電流を出力するようになっている。
【0066】次に本実施の形態の作用を説明する。エン
ジンの振動が防振装置110に入力すると、振動は上部
取付材142を介して弾性体140へ伝わり、これによ
って弾性体140が弾性変形して受圧液室144が拡縮
する。受圧液室144が拡縮すると、第1の実施の形態
と同様に、内部の液体が制限通路148を介して受圧液
室144と副液室146との間を行き来し、液体が制限
通路148内で共振することによって大きな減衰力が発
生する。これによって、エンジン振動が吸収される。
【0067】また、車体の振動の振幅が小さくなるよう
に電磁アクチュエータ150が制御回路により駆動さ
れ、この電磁アクチュエータ150が発生する加振力に
より可動板132を往復動させる。
【0068】つまり、受圧液室144の液圧が上昇しな
いように、受圧液室144の隔壁の一部を構成する可動
板132の往復動が制御されるので、制限通路148の
中を液体が流れなくなるような高い周波数の振動が入力
しても、動ばね定数が高くなることはなく、周波数の高
い振動を吸収することができる。
【0069】上記構成により、エンジン回転数の変化、
即ちエンジン振動の周波数の増減に追従して受圧液室1
44の圧力上昇を抑えることができるため、本実施の形
態の防振装置110は広範囲な周波数にわたる振動を確
実に吸収することができる。
【0070】一方、受圧液室144が外筒金具112に
囲まれた位置に配置され、副液室146がこの外筒金具
112の外周側に設置されるので、第1の実施の形態と
同様に副液室146を受圧液室144と水平方向に隣り
合って配置でき、防振装置110を小型化できるように
なった。
【0071】従って、第1の実施の形態と同様に、電磁
アクチュエータ150、受圧液室144及び副液室14
6を有した構造であっても、防振装置110を大型化す
ることなく、充分な防振性能を得ることが可能となる。
【0072】尚、上記実施の形態のダイヤフラムは、接
着、かしめ等の固着手段によって防振装置に固着される
が、出来る限りコンパクトに副液室を形成できれば、他
の手段でダイヤフラムを防振装置に固着しても良い。
【0073】また、上記実施の形態では、アクチュエー
タを有する下部取付台12或いは外筒金具112を車体
側に取り付けるような構造としたが、この逆に下部取付
台12或いは外筒金具112をエンジン側に取り付ける
ような構造としてもよい。つまり、アクチュエータは第
1の取付部材あるいは第2の取付部材のいずれの側に位
置してもよい。
【0074】さらに、上記実施の形態において、自動車
のエンジンの防振を目的としたが、本発明の防振装置は
例えば自動車のボディの防振を目的とすることとしても
よく、また、自動車以外の他の用途にも用いられること
はいうまでもない。一方、弾性体等の形状、寸法なども
実施の形態のものに限定されるものではない。
【0075】さらに、上記実施の形態において、振動受
部となる車体側に下部取付台12或いは外筒金具112
を連結し、振動発生部となるエンジン側に上部取付板3
2或い上部取付材142を連結するような構成とした
が、この逆の構成としても良い。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
クチュエータ、受圧液室及び副液室を有した構造であっ
ても、充分な防振性能を得ることができるという優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る防振装置の断
面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る防振装置の断
面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る防振装置の断
面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る防振装置の断
面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る防振装置の要
部拡大断面図である。
【図6】従来技術に係る防振装置の断面図である。
【符号の説明】
10 防振装置 12 下部取付台(第1の取付部材) 24 板ばね(可動部材) 28 弾性体 32 上部取付板(第2の取付部材) 30 固着部(第2の取付部材) 34 ダイヤフラム 44 受圧液室 46 副液室 50 電磁石(アクチュエータ) 72 ダイヤフラム 76 副液室 110 防振装置 112 外筒金具(第1の取付部材) 132 可動板(可動部材) 140 弾性体 142 上部取付材(第2の取付部材) 144 受圧液室 146 副液室 150 電磁アクチュエータ(アクチュエータ) 158 ダイヤフラム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる第1の取付部材と、 振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付
    部材と、 前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に設け
    られる弾性体と、 何れかの取付部材に囲まれた位置に配置され且つ、前記
    弾性体を隔壁の一部として振動発生時に拡縮する受圧液
    室と、 前記何れかの取付部材の外周側に設置され且つ、前記受
    圧液室に制限通路を介して連結される副液室と、 前記受圧液室の隔壁の他の一部を往復動可能に構成する
    可動部材と、 前記可動部材を往復動させる加振力を発生するアクチュ
    エータと、 を備えたことを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 副液室を形成する隔壁の一部を、弾性変
    形可能なダイヤフラムが構成することを特徴とする請求
    項1記載の防振装置。
JP4423497A 1997-02-27 1997-02-27 防振装置 Pending JPH10238584A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017200364A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 住友理工株式会社 電磁式アクチュエータおよび能動型制振装置
US10690217B2 (en) 2017-09-11 2020-06-23 Beijingwest Industries Co., Ltd. Magnetically dynamic damping assembly

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JP2017200364A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 住友理工株式会社 電磁式アクチュエータおよび能動型制振装置
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