JPH10235693A - ディスク成形品の成形方法および装置 - Google Patents

ディスク成形品の成形方法および装置

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JPH10235693A
JPH10235693A JP5849697A JP5849697A JPH10235693A JP H10235693 A JPH10235693 A JP H10235693A JP 5849697 A JP5849697 A JP 5849697A JP 5849697 A JP5849697 A JP 5849697A JP H10235693 A JPH10235693 A JP H10235693A
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JP
Japan
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male cutter
center pin
gate
center
cutter
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JP5849697A
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English (en)
Inventor
Shunichi Shimojo
駿一 下條
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Meiki Seisakusho KK
Original Assignee
Meiki Seisakusho KK
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタンパクランプ部の径を小さくすることが
でき、機械的なスタンパ内周ホルダーによるスタンパの
内周保持を可能とするとともに、中心孔の形成時に生じ
るバリやカス等の発生を無くした新規なディスク成形品
の成形方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 樹脂材料Mを注入したディスク成形用キ
ャビティCにオスカッタ31を前進しゲートカットして
中心孔Hを形成する方法において、前記オスカッタ31
の前進によるゲートカット後に、当該オスカッタ31を
中心孔部分Hより一旦後退し、前記中心孔部分を熱収縮
させた後に再び前記オスカッタ31を前進して前記熱収
縮した中心孔Haの縁部Hbを介してディスク成形品D
をキャビティCより突き出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はディスク成形品の
成形に関連し、特にはディスク成形用キャビティにオス
カッタを前進して中心孔を形成(内径打抜き。以下同
じ。)する成形方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CDやDVD等のディスク成形品の成形
に際して、例えば、図13のようなディスク成形装置1
00が使用される。なお、図13は、図の上半部が可動
型側にスタンパSを配置した成形品キャビティCに樹脂
材料を射出した状態、下半部がそのゲートカット状態を
それぞれ示すもので、符号Gはゲートを表す。図におい
て、符号110は固定側金型を示し、111はスプルブ
ッシュ、112はメスカッタ、113は固定側ミラープ
レートであり、符号120は可動側金型を示し、121
はオスカッタ、122はセンタピン、123はエジェク
タ、124は固定スリーブを示し、125はスタンパS
内周を保持するためのスタンパ内周ホルダ(なお、スタ
ンパ外周ホルダは図示されていない)、126は可動側
ミラープレートである。
【0003】また、符号131は前記オスカッタ121
の作動部材で、131Sはその駆動シリンダ装置、13
2は前記センタピン122の作動部材、133は前記エ
ジェクタ123の作動部材で、132Sはセンタピン作
動部材132およびエジェクタ作動部材133の駆動シ
リンダ装置である。
【0004】このディスク成形装置100においては、
まず、図13の上半部のように、成形品キャビティCに
樹脂材料Mが射出充填される。次いで、射出完了後、図
13の下半部に示すように、オスカッタ121およびセ
ンタピン122が前進してゲートカットされる。このゲ
ートカットにより、ディスク成形品Dの中心孔Hが形成
される。ゲートカット後、可動側金型120の移動が行
われ、図14に示すように、型開き後、センタピン12
2およびエジェクタ123を前進して、スプル成形部分
Nを排出するとともに、ディスク成形品Dを型面から突
き出す。この種ディスク成形は概ね上のようなステップ
で行うのが一般的である。
【0005】ところで、近年、図15に示すように、情
報面を大きくとるためとディスク面の印刷部がクランプ
溝によって途切れないように、スタンパクランプ部の径
L1を小さくしたディスク成形品D1が開発されてい
る。このディスク成形品D1のスタンパクランプ部の径
L1は22〜25.4mmであり、対比図示した従来一
般のディスク成形品Dのスタンパクランプ部の径Lが3
6〜38mmであるから、13〜14mm小径化されて
いる。
【0006】しかるに、この小径のスタンパクランプ部
を有するディスク成形品D1を前記した従来装置で成形
しようとすると、前記したようにオスカッタ121の外
周にエジェクタ123、固定スリーブ124が多重的に
配置されているので、スタンパ内周ホルダー125をそ
の範囲(22〜25.4mm)に収めることが設計的、
機構的に極めて困難となる。そこで、従来では、小径の
スタンパクランプ部を保持するために、機械的なスタン
パ内周ホルダー125による内周保持手段(いわゆるメ
カニカルクランプ手段)を避け、バキューム吸着により
スタンパSを裏面側から保持する手段を採用している。
【0007】バキューム吸着によりスタンパSを保持す
る機構とすれば、機械的手段であるスタンパ内周ホルダ
ー125を用いる場合に比し、その幅の分だけ機構的に
省略できスタンパクランプ部も小さくすることができる
のは言うまでもない。しかしながら、スタンパSをバキ
ューム吸着によりその裏面側から保持する場合には、ス
タンパSの脱着が煩雑となり、スタンパSと可動側ミラ
ープレート126との間に樹脂材料が浸入しバリが現出
したり、時にはスタンパSが可動側ミラープレート12
6から浮いたり外れたりするという問題が指摘されてい
る。できれば、機械的手段であるスタンパ内周ホルダー
125によってスタンパSを固定したいという要請があ
る。
【0008】また、従来成形では、ゲートカット時のオ
スカッタ121の前進の際に、バリが生じることがあ
る。つまり、図13の下半部に示したように、ゲートカ
ット時にはオスカッタ121がメスカッタ112内に摺
動して入り込むのであるが、このときの両者の摺動隙間
内に樹脂材料Mが引き込まれ、図14のようにこれがデ
ィスク成形品Dの中心孔H内縁にバリBとなって現出す
るのである。このバリBはディスク製品の外観不良とな
るばかりでなく、バリによってディスクの読み取り機能
に支障を来す場合がある。このような場合には、バリが
発生するメスカッタ側(固定型側)を読み取り面側とせ
ずに情報(信号)面側とせざるを得ない。このときに
は、スタンパSを固定型側に取り付けねばならず、成形
上の制約を受ける。一方において、ディスク成形品を表
裏貼り合わせて製作される貼り合わせディスク製品にお
いては、情報面側を貼り合わすので、情報面側にバリが
出るとその貼り合わせに不具合を生ずるという問題があ
る。このように、バリの発生はこの種ディスク成形にお
いて、大きな障礙となっている。
【0009】なお、従来のディスク成形装置100で
は、図示のように、スプル成形部分Nを可動型120側
に保持させるため、センタピン122が摺動するオスカ
ッタ121の内孔に環状溝127を設けている。図のよ
うに、スプル成形部分Nはこの環状溝127に係止保持
され、最終的には図14のようにセンタピン122の前
進によって突き出し排出されるのであるが、この突き出
し時にスプル成形部分Nの環状溝127に対応して形成
された突部Ntがオスカッタ121の内孔と摺接してカ
スKが出る。このカスKはディスク成形品Dやディスク
成形装置100の部材に付着するといった問題が生じて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上のよう
な問題点に鑑みて提案されたものであって、特に、スタ
ンパクランプ部を小さくすることができ、機械的なスタ
ンパ内周ホルダーによるスタンパの内周保持を可能とす
るとともに、中心孔の形成時に生じるバリやカス等の発
生を無くした新規なディスク成形品の成形方法およびそ
の装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1の発
明はディスク成形品の成形方法に係り、樹脂材料を注入
したディスク成形用キャビティにオスカッタを前進しゲ
ートカットして中心孔を形成する方法において、前記オ
スカッタの前進によるゲートカット後に、当該オスカッ
タを中心孔部分より一旦後退し、前記中心孔部分を熱収
縮させた後に再び前記オスカッタを前進して前記熱収縮
した中心孔縁部を介してディスク成形品をキャビティよ
り突き出すことを特徴とする。
【0012】また、請求項2の発明は同じくディスク成
形品の成形方法の発明に係り、樹脂材料を注入したディ
スク成形用キャビティにセンタピンを備えたオスカッタ
を前進しゲートカットして中心孔を形成し、前記センタ
ピンによってスプル成形部分を突き出す方法において、
前記樹脂材料の注入後オスカッタおよびセンタピンを前
進してゲートカットし中心孔を形成した後に、前記セン
タピンの前進状態でスプル成形部分を保持させたまま前
記オスカッタを中心孔部分より一旦後退して前記中心孔
部分を熱収縮させた後、前記センタピンを前進してスプ
ル成形部分を突き出すとともに再び前記オスカッタを前
進して前記熱収縮した中心孔縁部を介してディスク成形
品をキャビティより突き出すことを特徴とする。
【0013】さらに、請求項3の発明はディスク成形品
の成形装置に係り、オスカッタを作動するオスカッタ作
動部材と、センタピンを作動するセンタピン作動部材を
有するディスク成形品の成形装置において、前記オスカ
ッタは前記オスカッタ作動部材によって、樹脂材料の注
入後ゲートカットおよび中心孔の形成のために前進し、
その後一旦中心孔部分より後退し、後退後ディスク成形
品の突出しのために再び前進するように構成されている
とともに、前記センタピンは前記センタピン作動部材に
対してゲートカット時における移動距離分のギャップを
もって配置されていて、該センタピン作動部材はオスカ
ッタのゲートカット時に前進してセンタピンを前進せし
めるが、オスカッタの後退時にはセンタピンは当該ゲー
トカット前進位置のまま位置保持され、その後スプル成
形部分の突出のためさらに前進するように構成されてい
ることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例のディス
ク成形装置の射出成形時における部分断面図、図2はそ
の要部拡大断面図、図3は同じくゲートカット時におけ
る部分断面図、図4はその要部拡大断面図、図5は同じ
くオスカッタの後退状態を表す部分断面図、図6はその
要部拡大断面図、図7はスプル成形部およびディスク成
形品の突き出し状態を表す部分断面図、図8はその要部
拡大断面図、図9はゲートカット時のオスカッタ前進に
よるバリの発生を模式的に表した部分拡大断面図、図1
0はオスカッタ後退によるバリの消滅および中心孔部分
の熱収縮状態を模式的に表した部分拡大断面図、図11
はオスカッタの再前進により熱収縮した中心孔端部を突
き出す状態を模式的に表した部分拡大断面図、図12は
センタピンの先端係止部を示す部分斜視図である。
【0015】実施例に示すディスク成形装置10は、前
記したようなCDやDVD等のディスク成形品の成形に
使用される装置であって、前記と同様に、図の符号Cは
成形品キャビティ、Mは樹脂材料、Gはゲート、Sはス
タンパ、Dは成形されたディスク成形品、Nはスプル成
形部、Hは中心孔、L1はスタンパクランプ部の径を表
す。実施例装置10において、符号20は固定側金型を
示し、21はスプルブッシュ、22はメスカッタ、23
は固定側ミラープレートであり、符号30は可動側金型
を示し、31はオスカッタ、32はセンタピン、33は
固定スリーブ、34はスタンパ内周ホルダ(なお、スタ
ンパ外周ホルダは図示されていない)、35は可動側ミ
ラープレートである。また、符号51は前記オスカッタ
31の作動部材で、51Sはその駆動シリンダ装置、5
2は前記センタピン32の作動部材、52Sはセンタピ
ン作動部材52の駆動シリンダ装置、53はセンタピン
用の取付ブロックである。なお、この例において、オス
カッタ作動部材51およびセンタピン作動部材52は図
示しない公知のスプリングによって常時後退位置にある
ように構成されている。
【0016】まず、この請求項1の方法発明は、図示し
たように、樹脂材料Mを注入したディスク成形用キャビ
ティCにオスカッタ31を前進f1し(図3、図4、図
9参照)ゲートカットして中心孔Hを形成した後に、当
該オスカッタ31を一旦後退rしてゲートカットした中
心孔部分を摺接するとともに中心孔Hを熱収縮させた後
(図5、図6、図10参照)に、再びオスカッタ31を
前進f2して、前記熱収縮した中心孔Haの縁部Hbを
介してディスク成形品DをキャビティCより突き出す
(図7、図8、図11参照)ことを特徴とする。
【0017】この方法によれば、ディスク成形品Dの突
き出しをオスカッタ31によって行うことができるの
で、従来のようなエジェクタ部材が不要となる。従っ
て、スタンパクランプ部の内側に位置する部材を省略す
ることができ、スタンパクランプ部の小さい成形品の成
形に際しても、機械的手段であるスタンパ内周ホルダー
34の配置が可能となる。また、図9および図10に示
すように、オスカッタ31の前進f1によってゲートカ
ットした中心孔前部の摺動隙間にはみ出たバリB(図9
参照)は、オスカッタ31の後退rとともに中心孔の内
周に引き込まれ(図10参照)バリの発生を解消する。
【0018】また、請求項2の方法発明は、前記した請
求項1の発明をオスカッタ31とセンタピン32との協
働によって具体化したものであって、樹脂材料Mを注入
したディスク成形用キャビティCにセンタピン32を備
えたオスカッタ31を前進しゲートカットして中心孔H
を形成し、前記センタピン32によってスプル成形部分
Nを突き出す方法に関する。すなわち、樹脂材料Mの注
入後(図1および2参照)、オスカッタ31およびセン
タピン32を前進してゲートカットし中心孔Hを形成
(図3および4参照)した後に、前記センタピン32の
前進状態でスプル成形部分Nを保持させたまま前記オス
カッタ31を中心孔H部分より一旦後退し(図5および
6参照)、前記中心孔H部分を熱収縮させた後に、前記
センタピン32を前進してスプル成形部分Nを突き出す
とともに、再び前記オスカッタ31を前進して前記熱収
縮した中心孔Ha部分の中心孔縁部Hbを介してディス
ク成形品DをキャビティCより突き出す(図7および8
参照)ことを特徴とする。これによって、ディスク成形
品Dとスプル成形部分Nは互いに干渉することなく、ス
ムーズな成形が可能となる。
【0019】請求項3の発明は前記請求項1または2の
方法を実施する装置発明に係り、オスカッタ31を作動
するオスカッタ作動部材51と、センタピン32を作動
するセンタピン作動部材52を有するディスク成形品の
成形装置に係る。すなわち、オスカッタ31は前記オス
カッタ作動部材51によって、樹脂材料Mの注入後(図
1および図2参照)ゲートカットおよび中心孔Hの形成
のために前進した(図3および図4参照)後、一旦中心
孔H部分より後退して(図5および図6参照)、その後
ディスク成形品Dの突出しのために再び前進する(図7
および図8参照)ように構成されているとともに、前記
センタピン32は前記センタピン作動部材52に対して
ゲートカット時における移動距離分のギャップZをもっ
て配置されていて、該センタピン作動部材52はオスカ
ッタのゲートカット時に前進してセンタピン32を前進
せしめる(図3および図4参照)が、オスカッタ31の
後退時にはセンタピン32は当該ゲートカット前進位置
のまま位置保持され(図5および図6参照)、その後ス
プル成形部分Nの突出しのためにさらに前進する(図7
および図8参照)ように構成されたことを特徴とする。
【0020】
【実施例】以下、図1ないし図8に図示した実施例を説
明する。図1および図2はこの発明のディスク成形装置
の射出成形時における要部の断面図であるが、図示のよ
うに、固定側金型20のスプルブッシュ21から注入さ
れた樹脂材料MはゲートGを経て成形品キャビティCに
充填され、スタンパ内周ホルダ34によって可動側ミラ
ープレート35に配置固定されたスタンパSによって信
号面の転写が行われる。このとき、オスカッタ31およ
びセンタピン32は後退位置にあることはいうまでもな
い。なお、図示のように、センタピン32は射出時の圧
力によって後退し、その後端41とセンタピン作動部材
52との間のギャップZは前側(取付ブロック53側)
に形成される。
【0021】図3および4は射出完了後のゲートカット
時における断面図で、樹脂材料Mの射出完了後、オスカ
ッタ駆動シリンダ装置51Sの駆動によってオスカッタ
作動部材51が前進f1して、オスカッタ31がゲート
Gをカットするとともに、中心孔Hを形成する。このと
き、センタピン作動部材52もオスカッタ駆動シリンダ
装置51Sの駆動によって同時にセンタピン32をオス
カッタ31の移動距離と同じ距離分前進せしめる。な
お、この実施例では、オスカッタ駆動シリンダ装置51
Sおよびセンタピン駆動シリンダ装置52Sの駆動は、
公知のタイマー自動制御装置等により制御されている。
【0022】図5および図6は前記ゲートカット後にオ
スカッタ31が後退した状態を表すもので、ここに開示
された発明の特徴的構成の一を示すものである。すなわ
ち、この発明では、オスカッタ31がゲートカットし中
心孔Hを形成した後に当該オスカッタ31が一旦中心孔
H部分より後退する。この発明において、オスカッタ3
1を一旦中心孔H部分より後退させる理由は2つある。
その1は、中心孔H部分を熱収縮して小径化し、もって
再度のオスカッタ31の前進により当該熱収縮した中心
孔Haの縁部Hbを介してディスク成形品をキャビティ
Cより突き出し可能とするためである。一般に、中心孔
Hを形成するオスカッタ31の径は、ディスク成形品D
における中心孔Hの熱収縮を考慮して0.1ないし0.
15mm大きく形成されており、この中心孔Hの熱収縮
は成形直後から始まる。そこで、この性質を利用して、
図9および図10に示すように、中心孔Hの形成後、オ
スカッタ31を該中心孔H部分より後退させれば、該中
心孔部分は熱収縮yして小径化し、オスカッタ31によ
る突き出しが可能となるのである。なお、実施例では、
オスカッタ31の後退後1秒間のタイマー設定により該
オスカッタ31を再前進するようにした。
【0023】オスカッタ31を一旦中心孔H部分より後
退させる理由の2つ目は、オスカッタ31の前進によっ
て発生するバリの滅失である。同じく図9および図10
よりよく理解されるように、オスカッタ31の前進f1
によってゲートカットした中心孔の前部の摺動隙間には
み出たバリBは、その後のオスカッタ31の後退rとと
もに該中心孔の内周に引き込まれバリが滅失される。こ
れによって、中心孔の切口はきれいになり、バリの発生
が解消される。
【0024】上のようなオスカッタ31およびセンタピ
ン32の作動は次のような構成によって実現される。す
なわち、図5および図6からも理解されるように、ゲー
トカットし中心孔Hを形成したオスカッタ31およびセ
ンタピン32は、センタピン32の前進状態でスプル成
形部分Nを保持させたままの状態で前記オスカッタ31
のみがゲートカット前の位置まで後退しなければならな
い。そうでなければ、ディスク成形品Dとスプル成形部
分Nとが干渉してしまうからである。そこで、センタピ
ン32とオスカッタ31をこのような位置状態とするた
めに、センタピン32をセンタピン作動部材52に対し
てゲートカット時における移動距離分のギャップZをも
って配置し、ゲートカット時に前記オスカッタ31とと
もにセンタピン32が前進した際に、当該オスカッタ3
1がゲートカット前の位置まで後退する場合にもセンタ
ピン32が当該ギャップZ分だけは移動せずにそのまま
(つまり、ゲートカット前進位置のまま)位置保持する
ように構成される。センタピン後端41とセンタピン作
動部材52の間に形成されたギャップZは、ゲートカッ
ト時には図3のようにセンタピン後端41の前側にある
が、図5のようにオスカッタ31の後退時にはセンタピ
ン後端41の後側にある。このギャップZはオスカッタ
31およびセンタピン32のゲートカット時における移
動距離分に相当するものであるから、結局、オスカッタ
31がもとの位置(ゲートカット開始前の位置)に後退
してもセンタピン32は前進位置のままで保持されるこ
とができるのである。
【0025】上のような構成とすることによって、ディ
スク成形品Dとスプル成形部分Nとは互いに干渉するこ
となく分離することができる。なお、もし、従来のよう
にオスカッタ31とセンタピン32が同時に後退したと
すると、ゲートカットによって分離されたスプル成形部
分Nがセンタピン32とともに後退しディスク成形品D
の中心孔Hの内周に干渉して、前記作用は期待できない
ことになる。
【0026】図7および8はスプル成形部分Nおよびデ
ィスク成形品Dの突き出し状態を表すものである。図示
のように、オスカッタ31の後退後に型開きがなされ、
ディスク成形品Dの離型が行われる。この実施例では、
前記オスカッタ31の後退後、図7のように、センタピ
ン駆動シリンダ52Sの駆動によってセンタピン作動部
材52を前進して、センタピン32をさらに前進せしめ
スプル成形部分Nの突出しがなされ、その後、オスカッ
タ駆動シリンダ51Sの駆動によってオスカッタ作動部
材51を前進して、オスカッタ31を再び前進せしめ、
前記のように熱収縮した中心孔Haの縁部Hbを介して
ディスク成形品Dを突き出しが行われる。
【0027】前記スプル成形部分Nの突き出しに関し、
この実施例では、図12に図示したように、センタピン
32の先端に断面Z字状のスプル成形部分のための係止
部42が形成されている。このセンタピン32の先端の
断面Z字状の係止部42によって、スプル成形部分Nを
係止することができるのであるが、さらに、このような
断面Z字状の係止部42をセンタピン32の先端に形成
することによって、従来のように、センタピン32が摺
動するオスカッタ31の中心内孔に環状溝(従来技術の
項で説明した符号127)を形成する必要がなく、従っ
て、スプル成形部分Nには従来のような突部Ntが形成
されない。スプル成形部分Nに突部Ntが形成されない
場合には、センタピン32によるスプル成形部分Nの突
き出しの際に、当該突部Ntとオスカッタ31の孔部内
周との擦れが回避され、擦れによるカスの発生を回避す
ることができる。
【0028】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
よれば、オスカッタによるディスク成形品の突き出しを
行うようにしたものであるから、従来のこの種成形にお
いて不可欠であったエジェクタ機構を不要とすることが
できる。これによって、機能部品を省略することが可能
となって、機構的あるいは経済的に有利となる。特に、
この種ディスク成形にあっては、スタンパクランプ部の
径を小さくすることが容易にできるようになる。そし
て、スタンパクランプ部の径が小さいにもかかわらず、
機械的なスタンパ内周ホルダーによるスタンパの内周保
持が可能となる。
【0029】また、この発明によれば、前記したよう
に、中心孔の形成時に生じるバリ等の発生を防止するこ
とができ、これを防ぐための成形上の制約からも解放さ
れ、この種ディスク成形において優れた有利性を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のディスク成形装置の射出
成形時における部分断面図である。
【図2】その要部拡大断面図である。
【図3】同じくゲートカット時における部分断面図であ
る。
【図4】その要部拡大断面図である。
【図5】同じくオスカッタの後退状態を表す部分断面図
である。
【図6】その要部拡大断面図である。
【図7】スプル成形部およびディスク成形品の突き出し
状態を表す部分断面図である。
【図8】その要部拡大断面図である。
【図9】ゲートカット時のオスカッタ前進によるバリの
発生を模式的に表した部分拡大断面図である。
【図10】オスカッタ後退によるバリの消滅および中心
孔部分の熱収縮状態を模式的に表した部分拡大断面図で
ある。
【図11】オスカッタの再前進により熱収縮した中心孔
端部を突き出す状態を模式的に表した部分拡大断面であ
る。
【図12】センタピンの先端係止部を示す部分斜視図で
ある。
【図13】従来のディスク成形装置における射出成形状
態およびゲートカット状態を図のの上下に表した部分断
面図である。
【図14】同じく従来のディスク成形装置におけるディ
スク成形品の突き出し状態を表した部分断面図である。
【図15】従来のディスク成形品とスタンパクランプ部
の径が小さいディスク成形品を比較した平面図である。
【符号の説明】
31 オスカッタ 32 センタピン 51 オスカッタ作動部材 52 センタピン作動部材 M 樹脂材料 C 成形品キャビティ G ゲート H 中心孔 Ha 熱収縮した中心孔 Hb 中心孔縁部 D ディスク成形品 N スプル成形部分 Z ギャップ L,L1 スタンパクランプ部の径

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂材料を注入したディスク成形用キャ
    ビティにオスカッタを前進しゲートカットして中心孔を
    形成する方法において、 前記オスカッタの前進によるゲートカット後に、当該オ
    スカッタを中心孔部分より一旦後退し、前記中心孔部分
    を熱収縮させた後に再び前記オスカッタを前進して前記
    熱収縮した中心孔縁部を介してディスク成形品をキャビ
    ティより突き出すことを特徴とするディスク成形品の成
    形方法。
  2. 【請求項2】 樹脂材料を注入したディスク成形用キャ
    ビティにセンタピンを備えたオスカッタを前進しゲート
    カットして中心孔を形成し、前記センタピンによってス
    プル成形部分を突き出す方法において、 前記樹脂材料の注入後オスカッタおよびセンタピンを前
    進してゲートカットし中心孔を形成した後に、前記セン
    タピンの前進状態でスプル成形部分を保持させたまま前
    記オスカッタを中心孔部分より一旦後退して前記中心孔
    部分を熱収縮させた後、前記センタピンを前進してスプ
    ル成形部分を突き出すとともに再び前記オスカッタを前
    進して前記熱収縮した中心孔縁部を介してディスク成形
    品をキャビティより突き出すことを特徴とするディスク
    成形品の成形方法。
  3. 【請求項3】 オスカッタを作動するオスカッタ作動部
    材と、センタピンを作動するセンタピン作動部材を有す
    るディスク成形品の成形装置において、 前記オスカッタは前記オスカッタ作動部材によって、樹
    脂材料の注入後ゲートカットおよび中心孔の形成のため
    に前進し、その後一旦中心孔部分より後退し、後退後デ
    ィスク成形品の突出しのために再び前進するように構成
    されているとともに、 前記センタピンは前記センタピン作動部材に対してゲー
    トカット時における移動距離分のギャップをもって配置
    されていて、該センタピン作動部材はオスカッタのゲー
    トカット時に前進してセンタピンを前進せしめるが、オ
    スカッタの後退時にはセンタピンは当該ゲートカット前
    進位置のまま位置保持され、その後スプル成形部分の突
    出のためさらに前進するように構成されていることを特
    徴とするディスク成形品の成形装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018034358A (ja) * 2016-08-30 2018-03-08 株式会社アルファ 射出成形品の製造方法及び射出成形用金型

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JP2018034358A (ja) * 2016-08-30 2018-03-08 株式会社アルファ 射出成形品の製造方法及び射出成形用金型

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