JPH10232341A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JPH10232341A
JPH10232341A JP8333864A JP33386496A JPH10232341A JP H10232341 A JPH10232341 A JP H10232341A JP 8333864 A JP8333864 A JP 8333864A JP 33386496 A JP33386496 A JP 33386496A JP H10232341 A JPH10232341 A JP H10232341A
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JP
Japan
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light
lens barrel
flange portion
flange
mounting
Prior art date
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Application number
JP8333864A
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English (en)
Inventor
Satoshi Yamazaki
聡 山崎
Tsuneo Watanabe
常雄 渡邉
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Publication of JPH10232341A publication Critical patent/JPH10232341A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動量検出装置により回転部材の回転量を正
確に検出することができるレンズ鏡筒を提供する。 【解決手段】 固定筒2のフランジ部2bには、一対の
切欠部2dに挟まれるように、ブラケット22の取付部
2dが形成されている。固定筒2に回転自在に取り付け
られたカムリングの回転量は、明暗のパターンが形成さ
れた第1及び第2の透明部材を備えるパルスエンコーダ
により検出される。ブラケット22には、カムリングに
取り付けられた第1の透明部材と所定の間隔を開けて、
第2の透明部材が取り付けられている。温度変化などに
よりフランジ部2bが伸縮したときに、切欠部2dは、
フランジ部2bに拘束されて取付部2bが反るのを防止
する。その結果、第1及び第2の透明部材の間隔が維持
され、安定したパルス信号を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、カムリン
グなどの回転部材を固定筒により回転自在に支持し、こ
の回転部材の回転量を、例えば、パルスエンコーダなど
の回転量検出装置により検出するレンズ鏡筒に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のレンズ鏡筒を示す断面図
である。図5に示ように、従来のレンズ鏡筒は、図示し
ない取付ビスにより一体に締結された固定筒1,2,3
と、撮影光学系L1,L2,L3と、カムリング4と、
摺動枠5と、距離操作環6と、パルスエンコーダ7など
を備えている。固定筒1は、撮影光学系L1,L2を保
持するための部材である。固定筒1の内周部には、撮影
光学系L1と、撮影光学系L2とが取り付けられてお
り、固定筒1の内周部には、後述する距離操作環6を回
転自在に支持する係合部1aが形成されている。固定筒
1の撮影光学系L3側の端部には、後述する固定筒2の
フランジ部2bと当接する当接面1bが形成されてい
る。
【0003】固定筒2は、後述するカムリング4、距離
操作環6を回転自在に支持するとともに、後述する摺動
枠5を光軸I方向に移動自在に支持するための部材であ
る。固定筒2には、この固定筒2を貫通し、光軸Iと平
行に直進溝2aが形成されている。固定筒2の内周部に
は、光軸I方向に移動自在に摺動枠5が支持されてい
る。固定筒2の外周部には、光軸I回りに回転自在のカ
ムリング4と、このカムリング4の周溝4aに移動自在
に嵌め込まれたピン11とが取り付けられている。固定
筒2の外周部には、撮影光学系L2側の端部に、後述す
るフランジ部2bが形成されている。
【0004】図6は、図5のVI−VI線で切断した状
態を示す断面図である。フランジ部2bは、後述するブ
ラケット22及び固定筒1を取り付けるとともに、距離
操作環6を回転自在に支持するための円環状の薄肉部分
である。フランジ部2bは、その外周部側が自由端を形
成し、固定筒2に連結された内周部側が固定端を形成し
ている。フランジ部2bの外周部には、図5に示すよう
に、距離操作環6の内周部を回転自在に支持する支持部
2cが形成されている。フランジ部2bの撮影光学系L
3側の端面には、図6に示すように、ブラケット22を
取り付けるための取付部2dが形成されており、このブ
ラケット22は、2本の取付ねじ22aによりフランジ
部2bに取り付けられている。
【0005】固定筒3は、超音波モータ13を覆ってい
る。固定筒3には、図示しないカメラボディにレンズ鏡
筒を装着するためのバヨネットマウント部3aと、距離
操作環6を回転自在に支持する係合部3bとが形成され
ている。
【0006】摺動枠5は、撮影光学系L3とともに光軸
I方向に移動し、合焦操作を行う部材である。摺動枠5
の内周部には、撮影光学系L3が取り付けられており、
摺動枠5の外周部には、固定筒2の直進溝2aを貫通
し、カムリング4に形成されたカム溝(リード溝)4b
に嵌め込まれたピン10が取り付けられている。
【0007】カムリング4は、回転することにより、摺
動枠5を光軸I方向に沿って駆動する駆動力を付与する
ための部材である。カムリング4には、ピン10の先端
部を移動自在に嵌め込むための曲線状のカム溝4bが形
成されている。カムリング4の内周部には、このカムリ
ング4の円周方向に沿って周溝4aが形成されている。
カムリング4の外周部には、後述する透明部材72が取
り付けられている。また、カムリング4の外周部には、
距離操作環6の突起部6dと係合する係合部4dが形成
されており、この係合部4dには、超音波モータ13の
回転体13aが取り付けられている。
【0008】ピン11は、カムリング4が光軸I方向に
移動するのを規制し、光軸I回りに回転するのを許容す
るための部材である。ピン11は、カムリング4の周溝
4aに嵌め込まれているために、このカムリング4は、
光軸I回りに回転することができるが、光軸I方向に移
動することはできない。
【0009】パルスエンコーダ7は、カムリング4の回
転量及び回転方向を検出するための装置である。パルス
エンコーダ7は、ブラケット22を介してフランジ部2
bに取り付けられた発光素子71と、この発光素子71
に取り付けられた透明部材74及び受光素子73と、カ
ムリング4側に取り付けられた透明部材72などから構
成されている。パルスエンコーダ7は、フランジ部2b
に対する取付角度や取付高さなどが最適となるように、
その出力パルス信号の波形をモニタしつつ、2本の取付
ねじ22aにより調整される。
【0010】発光素子71は、光を出射する発光ダイオ
ードなどの素子である。発光素子71は、取付ねじ71
aによりブラケット22に取り付けられている。発光素
子71には、後述する透明部材72が取り付けられてい
る。
【0011】透明部材74は、光を透過しない遮光部と
光を透過する透過部とが明暗のパターンとして形成され
た部材である。透明部材74には、4つのグループ化さ
れた明暗のパターンが形成されており、それぞれのグル
ープには、所定の長さと幅の遮光部と透過部とが交互に
設けられている。透明部材74には、発光素子71から
出射した光が入射する。
【0012】透明部材72は、透明部材74と同様に、
光を透過しない遮光部と光を透過する透過部とが明暗の
パターンとして形成された円環状の部材である。透明部
材72には、径方向に所定の長さと幅の遮光部と透過部
とが交互に設けられている。この透明部材72は、透明
部材74と微小な隙間dで対峙するように、カムリング
4の周方向に沿って取り付けられている。透明部材72
には、透明部材74を透過した発光素子71からの光が
入射する。
【0013】受光素子73は、発光素子71から出射し
た光を受光するフォトトランジスタなどの素子である。
受光素子73には、透明部材72,74を透過した発光
素子71からの光が入射する。受光素子73は、発光素
子71とともに透明部材72,74を挟み込むように、
この発光素子71と所定の間隔を開けて、取付ねじ71
bにより発光素子71に取り付けられている。
【0014】距離操作環6は、図示しない結像面に被写
体の像を結ぶ焦点調整をするときに操作される部材であ
る。距離操作環6の内周部には、固定筒2の支持部2c
及び固定筒3の係合部3bと回転摺動が可能なように、
それぞれ係合部6c,6bが形成されている。距離操作
環6の内周部には、この距離操作環6の回転による操作
力をカムリング4に伝達し、このカムリング4を回転す
るための突起部6dが形成されている。距離操作環6の
外周部には、固定筒1の係合部1aと回転摺動が可能な
ように、係合部6aが形成されている。
【0015】次に、従来のレンズ鏡筒の動作を説明す
る。手動合焦時には、撮影者が距離操作環6を回転する
と、この距離操作環6の突起部6dがカムリング4の係
合部4dと係合し、カムリング4は、光軸I回りに回転
する。自動合焦時には、超音波モータ13の回転体13
aが回転し、この回転体13aと係合するカムリング4
は、光軸I回りに回転する。発光素子71から出射した
光は、4つのグループ化された明暗のパターンが形成さ
れた透明部材74及びカムリング4と一体となって回転
する透明部材72を透過し、受光素子73により明暗の
変化として検出される。受光素子73が検出した光は、
90度づつ移相のずれた4つのパルス信号に変換され、
カムリング4の回転量及び回転方向は、このパルス信号
に基づいて検出される。
【0016】カムリング4の周溝4aには、ピン11が
嵌め込まれているために、カムリング4は、光軸I方向
への移動が規制されている。カムリング4が回転する
と、カム溝4bの側面は、このカム溝4bに移動自在に
嵌め込まれたピン10により、光軸I方向に押し出され
る。ピン10は、固定筒2に形成された直進溝2aに嵌
め込まれているために、このピン10を取り付けた摺動
枠5は、光軸I回りに回転することなく光軸I方向に直
進移動し、撮影光学系L3により合焦(フォーカシン
グ)が行われる。自動合焦時には、カムリング4の回転
により生ずるパルス信号の数がカウントされ、撮影光学
系L3の光軸I方向の移動量に相当するパルス分だけ、
超音波モータの回転体13aによりカムリング4が回転
される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来のレンズ鏡筒で
は、パルスエンコーダ7の検出精度や分解能を上げるた
めに、透明部材72と透明部材74との隙間dを一定寸
法に維持し、安定したパルス信号を得る必要があった。
しかし、高温又は低温環境下では、透明部材74を支持
する固定筒2のフランジ部2bが、熱膨張又は熱収縮に
より変形する可能性があった。図5及び図6に示すよう
に、フランジ部2bは、外周部側と内周部側の形状及び
厚さが異なる薄肉円板状の部材であり、フランジ部2b
が高温(低温)下で膨張(収縮)するときには、フラン
ジ部2bの外周部側は、内周部側に比べて大きく膨張
(収縮)する。その結果、フランジ部2bの外周部側に
は、内周部側に比べて大きな熱応力が発生し、フランジ
部2bは、膨張(収縮)分だけ円錐面状に変形する。ブ
ラケット22を取り付けるための取付部2dは、フラン
ジ部2bとともに反るために、このブラケット22に支
持された透明部材74は、透明部材72に対して傾いて
しまう。その結果、透明部材72と透明部材74との隙
間dが変動するために、正確な波形による安定したパル
ス信号を得ることができず、撮影光学系L3を光軸I方
向に正確に移動することができない可能性があった。
【0018】一方、固定筒3のバヨネットマウント部3
a側には、温度変化による影響を受けにくい厚肉部が形
成されおり、パルスエンコーダ7をこの厚肉部に取り付
けることができれば、透明部材72と透明部材74との
隙間dを一定寸法に維持することができる。しかし、こ
の厚肉部の近傍には、超音波モータ13が収納されてい
るために、この超音波モータ13の収納位置との関係か
ら、パルスエンコーダ7をこの厚肉部に取り付けること
ができなかった。また、パルスエンコーダ7の取付角度
や取付高さは、フランジ部2bの取付部2dが形成され
た側の面とは反対側の面から、取付ねじ22aにより調
整されていた。このために、パルスエンコーダ7の取付
位置は、このような調整を可能とする必要から、薄肉円
板状のフランジ部2bに制約されていた。
【0019】本発明の課題は、移動量検出装置により回
転部材の回転量を正確に検出することができるレンズ鏡
筒を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定されるものではない。すな
わち、請求項1記載の発明は、光学系(L3)を保持す
る保持枠(5)と、前記保持枠を光軸(I)方向に移動
自在に支持する固定筒(2)と、回転することにより前
記保持枠を移動する回転部材(4)と、前記回転部材の
回転量を検出する回転量検出装置(7)とを含むレンズ
鏡筒において、前記固定筒には、フランジ部(2b)が
形成されており、前記フランジ部には、前記回転量検出
装置を取り付けるための取付部(2d)と、前記フラン
ジ部の伸縮による前記取付部の反りを防止する反り防止
部(2e,20e,200e)とが形成されていること
を特徴とする。
【0021】請求項2の発明は、請求項1に記載のレン
ズ鏡筒において、前記反り防止部は、前記取付部を挟む
ように一対形成されていることを特徴とする。
【0022】請求項3の発明は、請求項2に記載のレン
ズ鏡筒において、前記反り防止部は、前記フランジ部の
自由端から固定端に向けて形成された切欠部(2e)で
あることを特徴とする。
【0023】請求項4の発明は、請求項2に記載のレン
ズ鏡筒において、前記反り防止部は、前記フランジ部の
自由端から固定端に向けて形成され、このフランジ部を
貫通する1又は2以上の貫通孔(20e)であることを
特徴とする。
【0024】請求項5の発明は、請求項2に記載のレン
ズ鏡筒において、前記反り防止部は、前記フランジ部の
自由端から固定端に向けて形成された薄肉部(200
e)であることを特徴とする。
【0025】請求項6の発明は、請求項1から請求項5
までのいずれか1項に記載のレンズ鏡筒において、前記
回転量検出装置は、パターン化した光遮蔽部が形成され
た光通過部材(72)と、光を出射する発光体(71)
と、前記光通過部材を通過した前記発光体からの光が入
射する受光体(73)とを含み、前記光通過部材は、前
記回転部材側に設けられており、前記発光体及び前記受
光体は、前記光通過部材と所定の間隔を開けて前記取付
部側に設けられていることを特徴とする。
【0026】請求項7の発明は、請求項6に記載のレン
ズ鏡筒において、前記光通過部材は、前記回転部材側に
設けられた第1の光通過部材(72)と、前記取付部側
に設けられた第2の光通過部材(74)とを備え、前記
第1の光通過部材と前記第2の光通過部材とは、所定の
間隔(d)を開けて配置されていることを特徴としてい
る。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、図面を参照して、本発明の第1
実施形態について、さらに詳しく説明する。なお、以下
の説明において、従来の技術において説明した部材と同
一の部材は、同一の符号を付して説明し、その部分の詳
細な説明については省略する。図1は、本発明の第1実
施形態に係るレンズ鏡筒の断面図である。図2は、図1
のII−II線で切断した状態を示す断面図である。
【0028】切欠部2eは、温度変化などによりフラン
ジ部2bが伸縮し、このフランジ部2bが変形したとき
に、この伸縮により生ずる応力を逃がし、取付部2dが
反るのを防止するためのスリット状の切り欠きである。
切欠部2eは、図2に示すように、フランジ部2bの自
由端を形成する外周部から、取付ねじ22aの近傍を通
過し、フランジ部2bの固定端を形成する内周部近傍ま
で形成されている。この切欠部2eは、光軸Iと垂直又
は略垂直な方向に延びて、取付部2dを挟むように一対
形成されている。
【0029】本発明の第1実施形態では、フランジ部2
bの自由端から固定端に向けて、取付部2dを挟むよう
に一対の切欠部2eが形成されている。フランジ部2b
に温度変化が生じると、このフランジ部2bは、その外
周部側が内周部側に比べて大きく膨張又は収縮し、円錐
面状に変形しようとする。切欠部2eは、フランジ部2
bに形成された取付部2dと、このフランジ部2bとを
切り離し、フランジ部2bから取付部2dを独立させて
いる。その結果、取付部2dは、フランジ部2bが温度
変化により変形しても、フランジ部2bからの拘束力を
受けて圧縮されたり、引っ張られたりすることがない。
取付部2dは、フランジ部2bとともに変形したり、反
りを生じたりすることがなく、取付部2dに温度変化が
生じても、光軸Iと垂直又は略垂直な方向に伸縮する。
このために、固定筒2が、例えば、温度変化による伸縮
量が大きいステンレスやプラスチックなどであっても、
パルスエンコーダ7の透明部材72と透明部材74との
隙間dは、ほとんど変化しない。したがって、パルス信
号の欠けによる誤差が生じることがなく、安定したパル
ス信号を得ることができ、撮影光学系L3を光軸I方向
に正確に移動することができる。
【0030】(第2実施形態)図3は、本発明の第2実
施形態に係るレンズ鏡筒の部分断面図である。本発明の
第2実施形態では、本発明の第1実施形態における切欠
部2eに代えて、フランジ部2bを貫通する複数の貫通
孔20eが形成されている。貫通孔20eは、図3に示
すように、フランジ部2bの自由端を形成する外周部か
らフランジ部2bの固定端を形成する内周部近傍まで、
間隔を開けて複数形成されている。この貫通孔20e
は、光軸Iと垂直又は略垂直な方向に延びて、取付部2
dを挟むように、2列形成されている。
【0031】本発明の第2実施形態では、フランジ部2
bを貫通する複数の貫通孔20eが、フランジ部2bと
取付部2dとの間に形成されている。貫通孔20eを形
成した部分の断面積は、貫通孔20eを形成していない
部分のフランジ部2bの断面積に比べて小さいために、
取付部2dとフランジ部2bとの間の拘束力を、貫通孔
20eを形成した部分において、低下させることができ
る。この貫通孔20eは、例えば、フランジ部2eに機
械加工により簡単に形成することができる。フランジ部
2bが温度変化により円錐面状に変形しても、取付部2
dは、フランジ部2bからの拘束力を受けて大きく圧縮
されたり、引っ張られたりすることがない。取付部2d
は、フランジ部2bとともに変形したり、反りを生じる
ことがない。したがって、パルスエンコーダ7の透明部
材72と透明部材74との隙間dが、ほとんど変化しな
いために、安定したパルス信号により撮影光学系L3を
光軸I方向に正確に移動することができる。
【0032】(第3実施形態)図4は、本発明の第3実
施形態に係るレンズ鏡筒の部分断面図であり、(B)
は、(A)のB−B線で切断した状態を示す断面図であ
る。本発明の第3実施形態では、本発明の第1実施形態
における切欠部2eに代えて、フランジ部2bに薄肉部
200eが形成されている。薄肉部200eは、図4に
示すように、フランジ部2bの自由端を形成する外周部
からフランジ部2bの固定端を形成する内周部近傍ま
で、光軸Iと垂直又は略垂直な方向に延びて、取付部2
dを挟むように一対形成されている。
【0033】本発明の第3実施形態では、フランジ部2
bと取付部2dとの間に薄肉部200eが形成されてい
る。この薄肉部200eが形成されている部分の断面積
は、薄肉部200eが形成されていない部分のフランジ
部2bの断面積に比べて小さいために、取付部2dとフ
ランジ部2bとの間の拘束力を、この薄肉部200eに
より低下させることができる。したがって、取付部2d
は、フランジ部2bが温度変化により変形しても、この
フランジ部2bからの拘束力を受けて大きく圧縮された
り、引っ張られたりすることがない。また、この厚肉部
200eは、フランジ部2bの一部に薄肉部分を形成し
た型を用いることにより、このフランジ部2bとともに
簡単に成型することができる。このために、機械加工に
よらず安価に厚肉部200eをフランジ部2bに形成す
ることができる。
【0034】(他の実施形態)本発明の実施形態では、
明暗のパターンが形成された2つの透明部材72,74
を対峙させてパルス信号を得る構造のパルスエンコーダ
7を例に挙げて説明したが、このような構造のパルスエ
ンコーダに限定されるものではない。例えば、明暗のパ
ターンを有する透明部材72、発光素子71及び受光素
子73からなり、透明部材74を省略したパルスエンコ
ーダについても、本発明を適用することができる。ま
た、スリット溝が形成された1又は2枚の板材によりパ
ルス信号を得る構造のパルスエンコーダについても、本
発明を適用することができる。これらの場合には、透明
部材又は板材の表面と発光素子の光軸との直角度を調整
した後に、温度変化が生じても、この角度がずれること
がなく、安定したパルス信号を得ることができる。ま
た、本発明の実施形態では、レンズ鏡筒のカムリング4
の回転量及び回転方向を検出するためのパルスエンコー
ダを例に挙げて説明したが、これらに限定されるのでは
ない。本発明は、移動する部材の移動量及び/又は移動
方向を検出する移動量検出装置について、広く適用する
ことができる。
【0035】以上説明した実施形態に限定されることは
なく、本発明の技術思想によれば、種々の変形又は変更
が可能であり、それらも本発明の均等の範囲内である。
例えば、本発明の実施形態における切欠部20eは、曲
線状に形成してもよく、光軸Iを通過する直線上(径方
向)に形成してもよい。また、切欠部20e、貫通孔2
0e又は肉薄部200eは、2つの取付ねじ22aから
それぞれ等間隔に必ずしも形成する必要はなく、切欠部
20e又は肉薄部200eの幅、貫通孔20eの直径又
は数は、任意に設定することができる。さらに、貫通孔
20eは、直線状に1列に形成する必要はなく、千鳥状
又は曲線状に形成することもできる。
【0036】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1記
載の発明によれば、固定筒に形成されたフランジ部に
は、回転部材の回転量を検出する回転量検出装置の取付
部と、フランジ部の伸縮により、取付部が反るのを防止
する反り防止部とが形成されているので、フランジ部の
伸縮により回転量検出装置の姿勢が変わるのを防止し、
回転量検出装置により回転部材の回転量を正確に検出す
ることができる。
【0037】請求項2記載の発明によれば、反り防止部
は、取付部を挟むように一対形成されているので、フラ
ンジ部の伸縮により取付部が圧縮されたり引っ張られた
りするのを確実に防止することができる。
【0038】請求項3記載の発明によれば、反り防止部
は、フランジ部の自由端から固定端に向けて形成された
切欠部であるので、この切欠部によりフランジ部から取
付部を独立させ、フランジ部の伸縮により取付部が反る
のを確実に防止することができる。
【0039】請求項4記載の発明によれば、反り防止部
は、フランジ部の自由端から固定端に向けて形成され、
このフランジ部を貫通する1又は2以上の貫通孔である
ので、貫通孔が形成された部分のフランジ部の断面積を
少なくすることにより、取付部とフランジ部との間の拘
束力を低下させ、フランジ部の圧縮又は引張により取付
部が反るのを確実に防止することができる。
【0040】請求項5記載の発明によれば、反り防止部
は、フランジ部の自由端から固定端に向けて形成された
薄肉部であるので、薄肉部が形成された部分のフランジ
部の断面積を少なくし、取付部とフランジ部との間の拘
束力を低下させ、フランジ部の圧縮又は引張により取付
部が反るのを確実に防止することができる。
【0041】請求項6記載の発明によれば、回転量検出
装置は、光通過部材と、発光体と、受光体とを含み、回
転部材側に設けられた光通過部材と所定の間隔を開け
て、発光体及び受光体が取付部側に設けられているの
で、取付部側に設けられた発光体及び受光体の姿勢が変
化するのを反り防止部により防止し、発光体及び受光体
と光通過部材との間隔を維持することができる。
【0042】請求項7記載の発明によれば、光通過部材
は、回転部材側に設けられた第1の光通過部材と、取付
部側に設けられた第2の光通過部材とを備え、第1の光
通過部材と第2の光通過部材とは、所定の間隔を開けて
配置されているので、取付部側に設けられた第2の光通
過部材の姿勢が変化するのを防止し、第1の光通過部材
と第2の光通過部材との間隔を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒の断面
図である。
【図2】図1のII−II線で切断した状態を示す断面
図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るレンズ鏡筒の部分
断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係るレンズ鏡筒の部分
断面図であり、(B)は、(A)のB−B線で切断した
状態を示す断面図である。
【図5】従来のレンズ鏡筒を示す断面図である。
【図6】図5のVI−VI線で切断した状態を示す断面
図である。
【符号の説明】
1,2,3 固定筒 2b フランジ部 2d 取付部 2e 切欠部 4 カムリング 5 摺動筒 7 パルスエンコーダ 22 ブラケット 22a 取付ねじ 20e 貫通孔 71 発光素子 72,74 透明部材 73 受光素子 200e 薄肉部 L1,L2,L3 撮影光学系 I 光軸 d 隙間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系を保持する保持枠と、 前記保持枠を光軸方向に移動自在に支持する固定筒と、 回転することにより前記保持枠を移動する回転部材と、 前記回転部材の回転量を検出する回転量検出装置と、 を含むレンズ鏡筒において、 前記固定筒には、フランジ部が形成されており、 前記フランジ部には、 前記回転量検出装置を取り付けるための取付部と、 前記フランジ部の伸縮による前記取付部の反りを防止す
    る反り防止部とが形成されていること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレンズ鏡筒において、 前記反り防止部は、前記取付部を挟むように一対形成さ
    れていること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のレンズ鏡筒において、 前記反り防止部は、前記フランジ部の自由端から固定端
    に向けて形成された切欠部であること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のレンズ鏡筒において、 前記反り防止部は、前記フランジ部の自由端から固定端
    に向けて形成され、このフランジ部を貫通する1又は2
    以上の貫通孔であること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載のレンズ鏡筒において、 前記反り防止部は、前記フランジ部の自由端から固定端
    に向けて形成された薄肉部であること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1
    項に記載のレンズ鏡筒において、 前記回転量検出装置は、 パターン化した光遮蔽部が形成された光通過部材と、 光を出射する発光体と、 前記光通過部材を通過した前記発光体からの光が入射す
    る受光体とを含み、 前記光通過部材は、前記回転部材側に設けられており、 前記発光体及び前記受光体は、前記光通過部材と所定の
    間隔を開けて前記取付部側に設けられていること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のレンズ鏡筒において、 前記光通過部材は、 前記回転部材側に設けられた第1の光通過部材と、 前記取付部側に設けられた第2の光通過部材とを備え、 前記第1の光通過部材と前記第2の光通過部材とは、所
    定の間隔を開けて配置されていること、 を特徴とするレンズ鏡筒。
JP8333864A 1996-12-13 1996-12-13 レンズ鏡筒 Pending JPH10232341A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011170238A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Seiko Epson Corp 投写レンズ装置、投写レンズ装置固定機構、及びプロジェクター
JP2014215587A (ja) * 2013-04-30 2014-11-17 コニカミノルタ株式会社 レンズ鏡筒

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