JP3095759B2 - 光学式移動量検出装置 - Google Patents

光学式移動量検出装置

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JP3095759B2 JP02075922A JP7592290A JP3095759B2 JP 3095759 B2 JP3095759 B2 JP 3095759B2 JP 02075922 A JP02075922 A JP 02075922A JP 7592290 A JP7592290 A JP 7592290A JP 3095759 B2 JP3095759 B2 JP 3095759B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学式移動量検出装置、詳しくは被検出部材
の移動量をフォトインタラプタ(以下、PIと略記する)
もしくはフォトリフレクタ(以下、PRと略記する)によ
り検出する光学式移動量検出装置に関する。
[従来の技術] 周知のように、被検出部材の移動に応じてスリットが
回転し、同スリットの通路を挾んで発光部と受光部とを
対向配置させてなるPIが、あるいは同スリットの一面に
発光部と受光部とを並置してなるPRが、それぞれスリッ
トをカウントすることにより被検出部材の移動量を光学
的に検出する光学式移動量検出装置は、従来からさまざ
まな分野の電子機器に広く使用されており、例えば、カ
メラにおいても合焦位置に撮影レンズを移動させるよう
に制御する自動焦点調節装置におけるレンズ移動量検出
等に多用されている。
この種光学式移動量検出装置のうちPIを使用した従来
の装置の一例を、第22図(A)により説明すると、符号
11は発光ダイオード等からなる発光部16の駆動電流を一
定にする定電流源、12はPI13からの出力信号をヒステリ
シス特性を持つ判定レベルと比較するヒステリシス付コ
ンパレータ等からなる比較手段、13は発光ダイオード等
の発光部16とフォトトランジスタ等からなり光電変換手
段としての受光部17を含むPI、14は上記PI13の感度に応
じて比較手段12に適当な電圧振幅を与えるように調整す
る可変抵抗、15は図示しない被検出部材に連動して回転
する可動信号部材としてのスリット部材である。
第22図(B)は、上記可動信号部材としてのスリット
部材15の要部を示す斜視図で、被検出部材の移動に応動
する回転円板の円周面上に発光部16からの光を透過する
開口部15aと、発光部16からの光を遮断する遮光部15bと
が交互に配置されて形成されている。この可動信号部材
としてのスリット部材15からの透過光を、光電変換手段
としての受光部17で受光し光電変換して比較手段12に印
加すれば、同手段12の判定レベルを適当に設定すること
により、第22図(C)に示すように、開口部15a,遮光部
15bにおける透過率をそれぞれ100%と0%とに、且つそ
のデューティ比を略1:1にそれぞれ設定することができ
る。
ところで、上記発光部16および受光部17は、通常、第
23図(A)あるいは(B)に示すような指向特性の光強
度分布および受光感度分布を有している。即ち、図にお
ける半径方向が、各素子の中心方向を1としたときの光
強度あるいは受光感度をそれぞれ示している。そこで、
このような光強度分布あるいは受光感度分布を有する発
光部16と受光部17とを結ぶ光路を、前記スリット部材15
で遮光したとしても、その開口部15aと遮光部15bとの境
界付近における光のオン・オフが急峻には行われない。
そこで、上記比較手段12に内蔵された、例えばシュミッ
トトリガ回路等により波形整形し、シャープな透過率特
性を得るようにしている。
ところで、本来、比較手段12内に設けられたシュミッ
トトリガ回路等のヒステリシス特性は、PI13から得られ
る光電流に混入するノイズに対し、第24図(A),
(B)に示すように、コンパレータ後の出力が誤信号を
出力しないようにするためで、その効果は周知の通りで
ある。この他に、上述した波形整形の機能を果たすが、
またこのヒステリシスは別の意味においては、可動信号
部材としてのスリットを駆動中に発生する微振動に対す
る応答、つまり機械的構造上のガタ(振動)による誤出
力発生を防止する役目も多少有している。つまり、スリ
ットのガタが第25図(A)に示すような光電流変化とな
っても、第25図(B)に示すようなヒステリシス特性に
より誤出力を発生させないようにしている。
ところで、上記PI、PR等の非接触の光学式移動量検出
装置の他にMR(磁気抵抗素子)を用いた移動量検出方式
もある。これは磁界の向きの変化により抵抗値の変化す
る素材を簾状に配置し、ブリッジ構成で使用するもので
あり、得られる信号波形が正弦波出力に近いことから停
止精度を必要とする制御がしやすい。即ち、分解能が非
常に細かく出来るので、高精度の制御に用いられる。し
かしながら、コスト上の問題や調整等の問題から、一般
の民生機器に使用することは稀であり、一般には前記し
たPI、PR等を用いる場合が多い。
[発明が解決しようとする課題] 上述のように、第26図(A)に示すようなPIを用いた
光学式移動量検出装置において、可動信号部材としての
スリット部材を駆動中に発生する微振動に対する応答、
つまり機械的構造上のガタによる誤信号は、上記比較手
段12のヒステリシス特性により除去できる。しかしなが
ら、上記スリット部材15が停止時もしくは駆動開始,停
止直後に発生するようなガタでは、スリット部材15の透
過率が100%変化するので、結果として、光電流出力が1
00%変化してしまい、比較手段12のヒステリシス特性の
有無に関係なく、誤出力が出力されてしまうことにな
る。この停止時もしくは駆動開始,停止直後に発生する
ガタは、機械的に発生する僅かなガタで、例えば上記第
26図(A)や後記第13図(C)に示すスリット部材15に
連結されるギヤー(図示せず)のバックラッシュやその
他の機械的結合などで生ずるギャップなどに起因するも
のである。当然に、ここではそのガタは、可動信号部材
としてのスリット部材15上のパターンのピッチ程度ほど
に大きくなく、機械的に吸収しえないガタである。そし
てこの問題点はスリット部材15が駆動されるときや停止
する時にスリット等が素子の受光部近傍に存在するとき
にのみ問題となる。
これは、例えば、駆動機構の駆動始点からパルス数を
カウント開始し、駆動停止するまでのパルス数を駆動機
構の移動量として検出する場合、このパルス数が1:1で
移動量に対応するので、第26図に示すような駆動開始直
後に発生するガタ(バックラッシュ)による誤パルスや
停止直後に発生するガタ(バックラッシュ)による誤パ
ルスが、本来得られる移動量に対し、そのまま移動量誤
差として加算されることになり、後の制御に大きく影響
を及ぼすことになる。
ところで、上記第26図に示すPI13を構成する受光部17
もしくは発光部16の幅をx、スリット部材15のガタ量を
yとすると、xが非常に小さくなってきているため十分
に y>x と考えられ、よって、ヒステリシスだけでは、機械的ガ
タによる誤出力を防止できる可能性が小さい。
そこで、本発明の目的は、上記問題点を解消し、被検
出部材の移動に応ずる発光部からの光の反射もしくは透
過の変化から被検出部材の移動量を検出する際、機械的
構造上必ず存在する被検出部材のガタによる誤信号の発
生確率を低下させ、これにより高精度な制御を安価に達
成することのできる光学式移動量検出装置を提供するに
ある。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明による光学式移動量検出装置は、発光部と、被
検出部材の移動に応じて上記発光部からの光を遮光およ
び透過させる孔を有する可動な信号部材と、この信号部
材の上記孔を透過する上記発光部の発光を受光し、光電
変換する光電変換手段と、この光電変換手段からの出力
信号をヒステリシス特性を持つ判定レベルと比較する比
較手段と、を具備する光学式移動量検出装置において、
上記信号部材の移動方向に対して、上記発光部から上記
光電変換手段に至る光量を連続的に変化させるように、
開口面積が変化する中間領域を上記孔に設けたことを特
徴とする。
[実 施 例] 以下、図示の実施例により本発明を説明する。先ず、
本発明の実施例を説明するのに先立って、本発明の基本
原理を説明する。本発明に係る光学式移動量検出装置
は、PIもしくはPRを用いて構成されていて、被検出部材
の移動に応動して回転する信号部材であるスリットを次
のように形成している。即ち、この光学式移動量検出装
置では、 (1)PIを使用する場合は、発光部からの光を透過しや
すい高透過率部と、光を透過しにくい低透過率部との境
界部に、連続もしくは段階的に濃度変化をもたせるよう
にし、 (2)PRを使用する場合は、発光部からの光を反射しや
すい高反射率部と、光を反射しにくい低反射率部との境
界部に、連続もしくは、段階的に濃度変化をもたせるよ
うにしている。
第1図(A)は、本発明の第1実施例を示すPIを用い
た光学式移動量検出装置における可動信号部材としての
スリット部材の要部を示す平面図で、第1図(B)はそ
の透過率の変化を示す線図である。
この第1実施例におけるスリット部材15Aは、近来発
達してきた印刷法により形成したもので、光を透過する
部材(以下、透光部材と略記する)に光を遮光する部材
(以下、遮光部材と略記する)を印刷してスリットを形
成するに際し、遮光部材を印刷しない領域、遮光部材を
印刷する領域、および上記両者に相隣接し、遮光部材に
連続的な濃度変化を与えながら印刷する領域をそれぞれ
設け、これらを開口部15Aa,遮光部15Ab,中間部15Acとそ
れぞれしている。このように形成されたスリット部材15
Aの各部の光透過率は、第1図(B)に示すように開口
部15Aaの領域では100%に、遮光部15Abの領域では0%
にそれぞれなり、これら両領域の境界部分は、100%か
ら0%に、あるいは0%から100%に連続して透過率が
変化する中間部15Acとなっている。
次に、この第1実施例の作用・効果を、従来のスリッ
トと対比しながら第2〜4図により説明する。第2図
(A),(B)は、図示しない被検出部材の移動に応動
して回転する可動信号部材としてのスリット部材15A
と、このスリット部材15Aを挾んで配置されたPI13との
相対配置図で、本実施例による第2図(A)と、従来例
による第2図(B)とを対比して示している。図におい
て、スリット部材15A,15は、その外形寸法が同一とす
る。そして、また、スリット部材15A,15等にそれぞれ連
結されるギヤー(図示せず)のバックラッシュやその他
の機械的結合などで生じるギャップ等に起因するガタも
同一であるとする。すると、従来例を示す第2図(B)
では、遮光部15bと開口部15aの境界部分で、また、本実
施例を示す第2図(A)では、綾目模様を施した遮光部
15Abと多点模様を施した開口部15Aaとの間に位置する直
線模様が施された中間部15Acで、それぞれ第2図
(A),(B)に示すようなガタが存在する。
第3図(A),(B)は、上記第2図(A),(B)
に示すガタによる光電流変化の一例を示す線図である。
従来のスリット部材15においては、第3図(B)に示す
ように結果として、光電流相対比が100%変化してしま
うので、前記第26図で説明したような誤出力が発生して
しまう。しかしながら、本実施例によれば、中間部15Ac
の設け方によって、第3図(A)に示すように、ガタに
よる光電流変化がヒステリシスを持つスレッショルドレ
ベルを両方ともクロスする可能性が減少することにな
る。これは、同一ガタ量に対する光電流変化量が中間部
15Acの濃度勾配により抑えられるからであり、機械的ガ
タに対し、本実施例における中間部15Acの寸法の選定如
何によりその誤出力に対する改善が達成出来ることにな
る。
この様子を連続して発生するガタ(振動)に対し、そ
の効果を第4図(A),(B),(C),(D)に示
す。上記第2図(B)に示す従来方式においては、第4
図(C)に示すようにガタに対し光電流出力が100%
(大きく)変化してしまい、判定レベルのヒステリシス
の効果が無くなり、結果として、第4図(D)に示すよ
うに誤出力が比較手段12より出力されてしまうことにな
る。しかしながら、上記第2図(A)に示す本実施例の
スリットを使用すれば、従来と同一のガタ量に対し、第
4図(A)に示すように、変化する光電流出力が中間部
15Acの濃度勾配により、ある傾きをもつ実線l4cのよう
になるから、ガタに対し判定レベルのヒステリシス幅を
越える確率が低下し、結果として第4図(B)に示すよ
うに誤出力発生の確率の低下につながり、大きな改善が
得られることになる。なお、第4図(A),(C)中の
矢印線は、比較手段12におけるスレッショルドレベルの
変化方向を示している。
第5図(A),(B)から第7図(A),(B)まで
は、上記第1実施例の変形例で、各図において(A)は
信号部材であるスリット部材の要部を、(B)はそれぞ
れのスリット部材における光透過率を、それぞれ示して
いる。先ず、第5図に示す変形例では、透光部材に遮光
部材を印刷してスリット部材15Bを形成するに際し、遮
光部材を印刷しないところを開口部15Ba、印刷したとこ
ろを遮光部15Bbとする点は上記第1図に示す第1実施例
と同じであるが、中間部15Bcを形成するのに、上記第1
実施例では、透光部材に遮光部材を連続的な濃度変化を
与えながら印刷していたのに対し、この変形例では連続
した濃度変化に代えて段階的な濃度変化を与えるように
した点が異なる。従って、この変形例により得られたス
リット部材15Bの各部の透過率は、第5図(B)に示す
ように開口部15Baの領域における100%から遮光部材15B
bの領域における0%までの間を、段階的に変化するこ
とになる。そして、この変形例により得られる作用・効
果は、上記第1実施例と何ら異なるところがない。
次に、第6図(A)に示す変形例では、このスリット
部材15Cが上記第5図に示した変形例と異なる点は、中
間部15Ccを形成するために、透光部材に遮光部材を段階
的な濃度変化を与えながら印刷するに際し、点印刷の密
度を変化させることによって中間部を形成するようにし
たことで、各部の光透過率は第6図(B)のようにな
る。そして、この点を除けば、上記第1,5図と同じなの
で、その作用・効果において何等異なるところがない。
更に、第7図(A)に示した変形例では、このスリッ
ト部材15Dが上記第1図に示した第1実施例と異なる点
は、中間部15Dcを形成するために、透光部材に遮光部材
を連続的な濃度変化を与えながら印刷して中間部を形成
するのに、スリット中心から円周に向って印刷される遮
光部材の線密度により構成したことで、各部の光透過率
は第7図(B)のようになる。そして、この点を除け
ば、上記各図と同じなので、その作用・効果において何
等異なるところがない。
第8図(A)は、本発明の第2実施例を示すPIを用い
た光学式移動量検出装置における信号部材としてのスリ
ット部材15Eの要部を示す斜視図で、第8図(B)はそ
の光透過率の変化を示す線図である。この第2実施例が
上記第1実施例と大きく異なる点は、透光部材に遮光部
材を印刷することによりスリットを形成したのに代え
て、単位当たり材厚に対する光透過率が定まっている、
つまり厚さにより光の遮光率が変化する遮光部材15E
1を、透光部材15E2に2色成形することによりスリット
を形成するようにしたことである。即ち、第8図(A)
に示すように、遮光部材を2色成形しない、つまり透光
部材のみの領域、2色成形する領域、および上記両者に
相隣接し、遮光部材の材厚を連続的に変化させている領
域をそれぞれ設け、これらを開口部15Ea,遮光部15Eb,中
間部15Ecとそれぞれしている。
このように形成されたスリット部材15Eの各部の光透
過率は、第8図(B)に示すように開口部15Eaの領域で
は100%に、遮光部15Ebの領域では0%にそれぞれな
り、これら両領域の境界部分は、100%から0%に、あ
るいは0%から100%に連続して光透過率が変化する中
間部15Ecとなっている。
第9図(A),(B)から第11図(A),(B)まで
は、上記第2実施例の変形例で、各図において(A)は
信号部材であるスリット部材の要部を、(B)はそれぞ
れのスリット部材における光透過率を、それぞれ示して
いる。先ず、第9図に示す変形例では、このスリット部
材15Fが、上記第8図に示した第2実施例と大きく異な
る点は、単位当たり材厚に対する透過率が定まっている
遮光部材を、別に設けた透光部材に2色成形するのに代
えて、単位当たり材厚に対する透過率が定まっている部
材を成形材とし、遮光部材,透光部材に分けずに、その
厚さを変化させることによってスリット部材を作成する
ようにしたことである。そして、遮光部材15Fbつまり厚
さが厚い領域と開口部15Fbつまり厚さが薄い領域の間
を、連続的に厚さを変化させて中間部15Fcとしている。
この場合、開口部15Faを如何に薄くしても有限の厚みを
有しているから、第9図(B)に示すように、100%の
透過率にはならないが、これは比較手段12の検出レベル
を操作することにより解決することができる。そして、
この点を除けば、上記第8図と同じなので、その作用・
効果において何等異なるところがない。
次に、第10図(A)に示す変形例では、このスリット
部材15Gが上記第8図に示した第2実施例と異なる点
は、中間部15Gcを形成するのに遮光部材の材厚を連続的
に変化させているのに代えて、第10図(A),(B)に
示すように、段階的に変化させるようにした点で、各部
の光透過率は第10図(B)のようになる。即ち、透光部
材の材厚をt1とし、この透光部材に2色成形する遮光部
材を3領域d1,d2,d3に別け、この遮光部材と上記透光部
材とを含めた材厚を、区間d1ではt2に、区間d2ではt
3に、区間d3ではt4にそれぞれ設定している。そして、
遮光部の材厚をt5にしている。この点を除けば、上記第
8図に示す第2実施例と同じなので、その作用・効果に
おいて異なるところがない。
更に、第11図(A)に示す変形例では、このスリット
部材15Hが上記第9図に示した変形例と異なる点は、中
間部15Hcを形成するのに、単位当たり材厚に対する透過
率が定まっている部材を成形材とし、その厚さを連続的
に変化させているのに代えて、第11図(A),(B)に
示すように、材厚を段階的に t1<t2<t3<t4<t5 に従って変化させるようにしている点である。この場
合、開口部を如何に薄くしても有限の厚みを有している
から、第11図(B)に示すように、開口部の光透過率が
100%にはならないが、これは検出回路側の検出レベル
を操作して解決することができる。そして、この点を除
けば、上記第9図と同じなので、その作用・効果におい
て何等異なるところがない。
第12図(A)は、本発明の第3実施例を示すPRを用い
た光学式移動量検出装置における信号部材としてのスリ
ット部材15Jの要部を示す平面図で、第12図(B)はそ
の光反射率の変化を示す線図である。この第3実施例が
上記第1,2実施例と大きく異なる点は、光学式移動量検
出装置に用いられるPIに代えてPRを用いた点で、この点
を除けば上記第1,2実施例と異るところがない。次に、
この第3実施例に用いられるスリット部材15Jの構成を
説明すると、前記第1図(A)に示した第1実施例にお
けるスリット部材15Aと同じように、近来発達してきた
印刷法により形成したもので、光を反射する部材(以
下、反射部材と略記する)に光を反射しない部材(以
下、無反射部材と略記する)を印刷してスリットを形成
するに際し、無反射部材を印刷しない領域、無反射部材
を印刷する領域、および上記両者に相隣接し、無反射部
材に連続的な濃度変化を与えながら印刷する領域をそれ
ぞれ設け、これらを反射部15Ja,無反射部15Jb,中間部15
Jcとそれぞれしている。このように形成されたスリット
部材15Jの各部の反射率は、第12図(B)に示すように
反射部15Jaの領域では100%に、無反射部15Jbの領域で
は0%にそれぞれなり、これら両領域の境界部分は、10
0%から0%に、あるいは0%から100%に連続して反射
率が変化する中間部15Jcとなっている。
次に、この第3実施例の作用・効果を、従来のスリッ
トと対比しながら第13〜15図により説明する。第13図
(A),(B),(C)は、図示しない被検出部材の移
動に応動して回転するスリット部材15Jと、このスリッ
ト部材15Jに対応して配置されたPR18との相対配置を示
す図で、本実施例による第13図(A)と、従来例による
第13図(B)とを対比して示している。図において、ス
リット部材15J,15は、その外形寸法が同一であるとす
る。また、スリット部材15J,15等にそれぞれ連結される
ギヤー(図示せず)のバックラッシュやその他の機械的
結合などで生じるギャップ等に起因するガタも同一であ
るとする。すると、従来例を示す第13図(B)では、綾
目模様を施した反射部15bと白地の無反射部15aの境界部
分で、また、本実施例を示す第13図(A)では、綾目模
様を施した無反射部15Jbと白地の反射部15Jaとの間に位
置する直線模様を施した中間部15Jcで、それぞれガタが
存在する。
第14図(A),(B)は、上記第13図(A),(B)
に基づくガタによる反射率の変化の一例を示す線図であ
る。従来のスリット部材15においては、第14図(B)に
示すように結果として、反射率が反射部での反射率100
%から無反射部での反射率0%まで100%変化してしま
うので、前記第26図で説明したような誤出力が発生して
しまう。しかしながら、本実施例によれば、中間部15Jc
の設け方によって、第14図(A)に示すように、ガタに
よる光電流変化がヒステリシスを持つスレッショルドレ
ベルの上方と下方の両方ともクロスする可能性が減少す
ることになる。これは、同一ガタ量に対する光電流変化
量が中間部15Jcの濃度勾配により抑えられるからであ
り、機械的ガタに対し、本実施例における中間部15Jcの
寸法の選定如何によりその誤出力に対する改善が達成出
来ることになる。この様子を連続して発生するガタ(振
動)に対し、その効果を第15図(A),(B),
(C),(D)に示す。上記第13図(B)に示す従来方
式においては、第15図(C)に示すように、ガタに対し
光電流出力が100%(大きく)変化してしまい、判定レ
ベルのヒステリシスの効果が無くなり、結果として、第
15図(D)に示すように誤出力が比較手段12より出力さ
れてしまうことになる。しかしながら、上記第13図
(A)に示す本実施例のスリットを使用すれば、従来と
同一のガタ量に対し、変化する光電流出力が中間部15Jc
の濃度勾配により、ある傾きをもつ実線l15cのようにな
るから、ガタに対し判定レベルのヒステリシス幅を越え
る確率が低下し、結果として第15図(B)に示すように
誤出力発生の確率の低下につながり、大きな改善が得ら
れることになる。なお、第15図(A),(C)中の矢印
線は、比較手段12におけるスレッショルドレベルの変化
方向を示している。
第16図(A),(B)から第18図(A),(B)まで
は、上記第3実施例の変形例で、各図において(A)は
信号部材であるスリット部材の要部を、(B)はそれぞ
れのスリット部材における光反射率を、それぞれ示して
いる。先ず、第16図(A),(B)に示す変形例では、
スリット部材15Kが上記第12図(A),(B)示した第
3実施例と異なる点は、中間部15Kcを形成するための無
反射部材の濃度を変化させながら反射部材に印刷する
際、濃度変化を連続的に行うのに代えて段階的な濃度変
化を与えるようにしたことで、各部の光反射率は第16図
(B)のようになる。この点を除けば、上記第3実施例
と同じなので、その作用・効果において異なるところが
ない。
次に、第17図(A),(B)に示す変形例では、スリ
ット部材15Lが、上記第16図(A),(B)示した変形
例と異なる点は、中間部15Lcを形成するために無反射部
材に段階的に濃度変化を与えながら反射部材に印刷する
際に、点印刷の密度を変えることにより段階的な濃度変
化を与えるようにした点で、各部の光反射率は第17図
(B)に示すようになる。この点を除けば、上記第16図
(A),(B)に示した変形例と同じなので、その作用
・効果において異なるところがない。
更に、第18図(A)に示した変形例では、このスリッ
ト部材15Mが上記第12図に示した第3実施例と異なる点
は、中間部15Mcを形成するため、無反射部材に連続的な
濃度変化を与えながら反射部材に印刷する際、スリット
中心から円周に向って印刷される無反射部材の線密度の
変化により構成したことで、各部の光反射率は第18図
(B)のようになる。そして、この点を除けば、上記第
3実施例と同じなので、その作用・効果において何等異
なるところがない。
第19図(A)は、本発明の第4実施例を示すPIを用い
た光学式移動量検出装置における信号部材としてのスリ
ット部材15Nの要部を示す平面図で、第19図(B)はそ
の光透過率の変化を示す線図である。この第4実施例が
上記各実施例と大きく異なる点は、被検出部材の移動量
を検出するスリットの形状を円板スリットから直線方向
に移動するスリットに変更したことで、この点を除けば
上記各実施例と同じなので、その作用・効果において異
るところがない。
第20図(A)は、上記第4実施例の変形例で、この変
形例におけるスリット部材15Pが上記第4実施例のそれ
と異なる点は、直線方向の移動量検出スリットを、PIに
対応したものからPRに対応したものに変えたことで、各
部の光反射率は第20図(B)のようになる。この点を除
けば上記第4実施例と同じなので、その作用・効果にお
いて異なるところがない。
第21図(A),(B)は、本発明の第5実施例を示す
PIを用いた光学式移動量検出装置における信号部材とし
てのスリット部材15Qの要部の平面図と、スリット回転
角に対する光電流出力レベルの変化を示す線図である。
上記各実施例では、信号部材としてのスリットに、連続
的若しくは、段階的に、反射率若しくは透過率が変化す
る中間部を設けるのに、印刷あるいは成型等の手段によ
っていたが、この第5実施例では、PIから出力される光
電流が徐々に変化するような開孔を、円周方向に複数個
設けている。
即ち、第21図(A)に示すように、中空円板に菱形の
開孔15Qdを円周方向に等分に穿設し、該開孔15Qdの中央
付近の領域QA、開孔15Qdの周辺の領域QB、開孔15Qdの穿
設されていない領域QCを、それぞれ開口部15Qa,中間部1
5Qc,遮光部15Qbとしている。そこで、菱形の開孔15Qdが
円周方向に等分に穿設されたスリット部材15Qが図示し
ないPIの投受光器間を回転すると、該PIの光電流出力レ
ベルは、開孔15Qdの穴の大きさが円周方向で変化してい
るので、第21図(B)に示すように、中間部15Qcでは直
線l21bに副って光電流が連続的に変化し、開口部15Qaで
は回転角を示す横軸に平行な直線l21aに従って光電流が
飽和し、遮光部15Qbでは横軸に従って光電流が零にな
る。なお、上記菱形の開口15Qdの先端15Qeが図示しない
PIの光軸上に達しても光電流出力レベルが零にはなら
ず、光電流i1が流れるのは、前記第23図(A),(B)
で説明したように、発光部16の発光強度分布および受光
部17の光感度分布の指向性のためである。
上記第5実施例に示したものに似たものとしてスリッ
ト部材15Qの開孔15Qdの代わりに、エッチングなどで施
した微細穴を多数個設け、その穴の分布によって、中間
部15Qcをつくり出してもよい。また発想を転換し、第1
図(A)に示すようなスリット部材15Aの代わりに、つ
まり透光部材に遮光部材を印刷して用いるのではなく、
高反射塗料等を施し、開口部,中間部,遮光部を設けた
部材をつくり、これとPRとを組合わせても容易に今まで
提案してきたものと同じものを提供することができる。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、孔を有する可動な
信号部材の移動方向に対して、発光部から光電変換手段
に至る光量を連続的に変化させるように、開口面積が変
化する中間領域を上記孔に設けたので、機械的構造上、
不可避な検出部材のガタによる誤信号の発生する確率を
確実に低下させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図(A),(B)は、本発明の第1実施例を示す光
学式移動量検出装置におけるスリット部材の要部平面図
と光透過率の特性線図、 第2図(A),(B)は、スリット部材とPIとの相対配
置図で、第2図(A)は上記第1図(A),(B)に示
したスリット部材を、第2図(B)は従来のスリット部
材を、それぞれ用いた図、 第3図は、上記第2図(A),(B)におけるガタによ
る光電流変化を示す特性線図、 第4図は、ガタに対する光電流出力と比較手段出力とを
示すタイミングチャート、 第5図(A),(B)から第7図(A),(B)まで
は、上記第1実施例の変形例で、各図において(A)は
スリット部材の要部平面図、(B)は光透過率の特性線
図、 第8図(A),(B)は、本発明の第2実施例を示す光
学式移動量検出装置におけるスリット部材の要部平面図
と光透過率の特性線図、 第9図(A),(B)から第11図(A),(B)まで
は、上記第2実施例の変形例で、各図において(A)は
スリット部材の要部平面図、(B)は光透過率の特性線
図、 第12図(A),(B)は、本発明の第3実施例を示す光
学式移動量検出装置におけるスリット部材の要部平面図
と光反射率の特性線図、 第13図(A),(B),(C)は、スリット部材とPIと
の相対配置図で、第13図(A)は上記第12図(A),
(B)に示したスリット部材を、第13図(B)は従来の
スリット部材をそれぞれ用いた要部配置図、第13図
(C)は斜視図、 第14図は、上記第13図(A),(B)におけるガタによ
る光電流変化を示す特性線図、 第15図は、ガタに対する光電流出力と比較手段出力を示
すタイミングチャート、 第16図(A),(B)から第18図(A),(B)まで
は、上記第3実施例の変形例で、各図において(A)は
スリット部材の要部平面図、(B)は光透過率の特性線
図、 第19図(A),(B)は、本発明の第4実施例を示す光
学式移動量検出装置におけるスリット部材の要部平面図
と光反射率の特性線図、 第20図(A),(B)は、上記第4実施例の変形例にお
けるスリット部材の要部平面図と光反射率の特性線図、 第21図(A),(B)は、本発明の第5実施例を示す光
学式移動量検出装置におけるスリット部材の要部平面図
と、スリット回転角に対する光電流出力レベルの変化を
示す特性線図、 第22図(A)は、従来の光学式移動量検出装置における
要部回路図、第22図(B)はスリット部材の斜視図、第
22図(C)は、PIの光透過率を示す特性線図、 第23図(A),(B)は、発光部の光強度分布と受光部
の感度分布をそれぞれ示す図、 第24図(A),(B)と第25図(A),(B)は、従来
の比較手段のコンパレータ出力の波形図で、各図におい
て(A)はヒステリシス無しの場合を、(B)はヒステ
リシス有りの場合をそれぞれ示す図、 第26図(A)と(B)は、従来のPIを用いた光学式移動
量検出装置におけるPIとスリット部材との相互配置を示
す斜視図と平面図、第26図(C)は、光電流相対比を示
す特性線図である。 12……比較手段 15……スリット部材(可動な信号部材) 16……発光部 17……受光部(光電変換手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光部と、 被検出部材の移動に応じて上記発光部からの光を遮光お
    よび透過させる孔を有する可動な信号部材と、 この信号部材の上記孔を透過する上記発光部の発光を受
    光し、光電変換する光電変換手段と、 この光電変換手段からの出力信号をヒステリシス特性を
    持つ判定レベルと比較する比較手段と、 を具備する光学式移動量検出装置において、 上記信号部材の移動方向に対して、上記発光部から上記
    光電変換手段に至る光量を連続的に変化させるように、
    開口面積が変化する中間領域を上記孔に設けたことを特
    徴とする光学式移動量検出装置。
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