JPH10231532A - 両サイドダンプバケット装置 - Google Patents

両サイドダンプバケット装置

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JPH10231532A
JPH10231532A JP34667497A JP34667497A JPH10231532A JP H10231532 A JPH10231532 A JP H10231532A JP 34667497 A JP34667497 A JP 34667497A JP 34667497 A JP34667497 A JP 34667497A JP H10231532 A JPH10231532 A JP H10231532A
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JP
Japan
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bucket
hydraulic cylinder
supply
dump
hydraulic
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JP34667497A
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English (en)
Inventor
Haruyuki Morita
晴幸 森田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性や支持強度が優れた両サイドダンプバ
ケット装置を提供する。 【解決手段】 リフトアーム5aに前後方向に回動可能
に取り付けられるバケット支持体1と、左右側方にダン
プできるようにバケット支持体1に支持されるバケット
2とを備えた両サイドダンプバケット装置において、バ
ケット支持体1の左右位置に切欠き溝を設けるととも
に、バケットが図1実線の標準位置でバケット支持体1
に支持されているときに左右位置の切欠き溝と重なり合
うように、長孔2aをバケット2の左右位置に設け、油
圧シリンダ3,4の一端をバケット支持体1に軸着する
とともに他端にピン3a,4aを設けて各長孔2aに挿
通し、バケット2が標準位置にあるとき、ピン3a,4
aが切欠き溝に嵌入してバケット2を固定でき、バケッ
ト2を油圧シリンダ3,4により図1鎖線のように側方
にダンプさせるとき、ピン3a,4aが切欠き溝から脱
出できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リフトアームの先
端部に前後方向に回動可能に取り付けられバケットを支
持するバケット支持体と、左右に回動して側方にダンプ
させることができるようにバケット支持体に支持される
バケットと、バケットを側方にダンプさせるように駆動
する油圧シリンダとを備えた両サイドダンプバケット装
置に関し、ショベルローダのような建設用や除雪用の産
業車両にとって有用なものである。
【0002】
【従来の技術】自走車体に、土砂等のばら物をすくい上
げるためのフロント作業機を搭載してばら物荷役を行う
建設用産業車両として、ショベルローダが知られてい
る。このショベルローダは、降雪地域で雪掻きを行うた
めの除雪用産業車両としても用いられる。ショベルロー
ダは、こうしたばら物や雪をすくい上げる作業が行える
ようにするため、車輪やクローラーの走行体で走行する
自走車体の前部に、前後方向に回動可能にリフトアーム
と称するブームを設置するとともに、バケットを支持す
るためのバケット支持体を介して、リフトアームの前端
部に前後方向に回動可能にバケットを取り付け、これら
リフトアームやバケット支持体をそれぞれ油圧シリンダ
で回動できるようにしている。ショベルローダは、こう
した構造を備えているので、必要に応じて自走車体を動
かしながらリフトアームやバケットを油圧シリンダで回
動させることにより、バケットを土砂や雪等の中に押し
込んですくい上げるようにして、バケット内に取り込む
ことができる。また、こうしてバケット内に取り込んだ
土砂や雪等は、必要に応じて自走車体を移動させた後、
リフトアームやバケットを回動させることにより、ダン
プトラックの荷台や所定の場所に投入することができ
る。
【0003】こうした土砂等の投入作業をする場合、自
走車体をダンプトラックの荷台に横付けした後、バケッ
トを左右何れかの側に回動させて土砂等を荷台中に投入
したり、あるいは、バケットを所定の場所で左右何れか
の側に回動させて土砂等を自走車体の側方に投入したり
することが必要になることがある。ショベルローダのよ
うな産業車両では、こうした要求に応えるため、バケッ
トを左右何れの側にも回動できるようにしてバケットを
両サイドにダンプさせることができるようにした両サイ
ドダンプバケット装置と称する装置が開発されている。
こうした両サイドダンプバケット装置のうち、特に現在
使用されている装置として、特公昭63ー31616号
公報に記載されているような装置を挙げることができ
る。
【0004】この公報に記載されている従来の両サイド
ダンプバケット装置は、ブーム(リフトアーム)の先端
部に前後方向に回動可能に軸着されバケットを取り付け
て支持するバケット取付部材(バケット支持体)と、バ
ケット取付部材の上部に、左右方向に摺動可能に設けら
れ左右に回動して側方にダンプさせることができるよう
にバケット取付部材に支持されるバケットと、伸縮する
ことによりバケットを摺動させ回動させて側方にダンプ
させるように駆動する一個のバケット摺動兼サイドダン
プ用油圧シリンダとで構成されている。そして、こうし
たバケットの摺動や回動を可能にするため、バケット取
付部材には、その左右両端部に一対の上方突出ブラケッ
トを設けて、これら一対の上方突出ブラケットに、左右
方向に長い切欠きをその開口部を相対向させるように設
け、バケットには、これら左右の切欠きに摺動可能にか
つ回動自在に嵌入される軸を左右に設けるとともに、バ
ケット取付部材の左右一方の側とバケットの左右他方の
側との間にバケット摺動兼サイドダンプ用油圧シリンダ
を枢着している。
【0005】従来の両サイドダンプバケット装置は、こ
うした構造を採用しているため、バケットの左右の軸を
左右の切欠き内に均等に入れているニュートラル位置に
おいてバケット摺動兼サイドダンプ用油圧シリンダを伸
ばしたり、又は縮めたりすると、バケット全体が左方又
は右方に摺動して、その右の軸が右の切欠きから脱出す
るとともに左の軸が左の切欠きの奥まで入ったり、ある
いは、左の軸が左の切欠きから脱出するとともに右の軸
が右の切欠きの奥まで入ったりする。そして、バケット
摺動兼サイドダンプ用油圧シリンダを更に伸ばしたり、
又は更に縮めたりすると、バケットは、左の軸を中心と
して左側に回動したり、右の軸を中心として右側に回動
したりして側方にダンプし、バケット内に取り込んだ土
砂等を自走車体の側方の左右所望の側に投入することが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来の両サイドダンプバケット装置においては、バケット
を側方にダンプさせるときに、バケットの全重量をバケ
ット取付部材にかけた状態でバケットを左右に摺動させ
るため、バケットの底部やその左右の軸とこれらが摺動
するバケット取付部材の面との間に大きな摩擦力が作用
してこれらの部材が傷みやすく、耐久性の点で問題が生
じる。また、バケット摺動兼サイドダンプ用油圧シリン
ダを伸ばしてバケットを側方にダンプさせた際、バケッ
ト摺動兼サイドダンプ用油圧シリンダは、バケットを、
その支持部であるシリンダロッド先端部から大きくオー
バハングさせた不自然な状態で支持するため、バケット
摺動兼サイドダンプ用油圧シリンダに過大な応力が作用
することとなり、支持強度上も問題がある。
【0007】本発明は、従来の両サイドダンプバケット
装置にみられるこうした問題を解消しようとするもので
あって、その第1の技術課題は、従来の装置よりも耐久
性及び支持強度が優れた両サイドダンプバケット装置を
提供することにある。その第2の技術課題は、第1の技
術課題を達成しながらも、容易にかつ安全確実にバケッ
トを側方にダンプさせることができる両サイドダンプバ
ケット装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の技術課題
は、リフトアームの先端部に前後方向に回動可能に取り
付けられバケットを支持するバケット支持体と、左右に
回動して側方にダンプさせることができるようにバケッ
ト支持体に支持されるバケットと、バケットを側方にダ
ンプさせるように駆動する油圧シリンダとを備えた両サ
イドダンプバケット装置において、「バケット支持体の
左右位置に切欠き溝を設けるとともに、バケットが側方
にダンプしていない標準位置でバケット支持体に支持さ
れているときに左右位置の切欠き溝と重なり合うよう
に、長孔をバケットの左右位置にそれぞれ設け、油圧シ
リンダをバケット支持体に一対軸着するとともに、その
軸着側と反対の側にそれぞれピンを設けて各ピンをそれ
ぞれ各長孔に挿通し、バケットが標準位置にあるとき、
各ピンを切欠き溝に嵌入させてこれらのピンでバケット
を固定することができ、バケットを油圧シリンダで左右
の何れかに回動して側方にダンプさせるとき、その油圧
シリンダのピンを切欠き溝から脱出させることができる
ようにした」ことにより達成される。
【0009】本発明の両サイドダンプバケット装置は、
以上のような技術手段を採用しているので、一対の油圧
シリンダを操作してバケットを標準位置にセットする
と、これらの油圧シリンダのピンがそれぞれバケット支
持体の左右位置の切欠き溝に嵌入した状態でバケットを
固定する。その結果、産業車両によるばら物荷役や除雪
作業を通常の作業姿勢において安定した状態で行うこと
ができる。また、一対の油圧シリンダの一方の油圧シリ
ンダの操作により、バケットを側方にダンプさせるよう
に駆動すると、重量の大きいバケットはほとんど摺動す
ることなく、専ら、その操作した一方の油圧シリンダの
ピンがバケット支持体の切欠き溝やバケットの長孔内を
摺動し移動して切欠き溝を脱出し、そのピンの摺動の
際、大きな摩擦力をもたらすことがない。しかる後、一
方の油圧シリンダのピンは、他方の油圧シリンダのピン
を中心にしてバケットを回動させるが、バケットは、そ
の左右位置の長孔の一方の長孔付近を支点として他方の
長孔付近で油圧シリンダにより支持されることとなるた
め、バケットを支持部から大きくオーバハングさせない
状態で、左右所望の側にダンプさせることができる。
【0010】本発明の第2の技術課題は、上記の両サイ
ドダンプバケット装置において、「一対の油圧シリンダ
の各ロッド室にそれぞれ接続され圧油を供給したり排出
したりすることができる圧油の各給排路と、各給排路に
それぞれ接続され一方の油圧シリンダの給排路の圧力が
予め設定された値以上のときにその給排路の圧油を他方
の油圧シリンダのボトム室に供給することを許容すると
ともに他方の油圧シリンダを縮めるときに他方の油圧シ
リンダのボトム室内の圧油を一方の油圧シリンダの給排
路に排出することを許容する圧油の各給排用回路と、各
給排路の一方に圧油を供給し他方から排出するように圧
油の流れを選択的に切替えることができる切替弁とを設
けた」ことにより達成される。
【0011】本発明の両サイドダンプバケット装置は、
こうした技術手段を採用しているので、給排路の一方に
圧油を供給するように切替弁を操作すると、その一方の
給排路が接続されている一方の油圧シリンダのロッド室
に圧油が供給されて同油圧シリンダを限界まで縮め、そ
の結果、一方の油圧シリンダに設けた支持点となるピン
は、バケット支持体の切欠き溝内に油圧力で確りと保持
され、切欠き溝から外れることはない。この時、一方の
給排路の圧力が予め設定された値に達して、この給排路
の圧油が同給排路に接続された給排用回路を通じて他方
の油圧シリンダのボトム室に供給されるため、他方の油
圧シリンダが伸長し、バケットを回動して側方にダンプ
させる。こうして一対の油圧シリンダの双方を駆動して
側方にダンプさせる間、オペレータは、一つの切替弁だ
けを操作すれば足り、その操作も経験に頼ることなく自
動的に行える。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明が実際上どのように
具体化されるのかを示す具体化例を図1乃至図5に基づ
いて説明することにより、本発明の実施の形態を明らか
にする。図1は、本発明の具体化例の両サイドダンプバ
ケット装置の正面図、図2は、図1の両サイドダンプバ
ケット装置の要部の正面図で、左半分にバケット支持体
の一部を示し、右半分にバケットの一部を示す図、図3
は、図1の矢印A方向矢視図、図4は、本発明の具体化
例の両サイドダンプバケット装置を設置したホイールロ
ーダの全体像を示す側面図、図5は、図4のホイールロ
ーダの正面図である。本発明の具体化例の両サイドダン
プバケット装置は、前述した従来の両サイドダンプバケ
ット装置と同様、リフトアームの先端部に前後方向に回
動可能に取り付けられバケットを支持するバケット支持
体と、左右に回動して側方にダンプさせることができる
ようにバケット支持体に支持されるバケットと、バケッ
トを側方にダンプさせるように駆動する油圧シリンダと
を備えていて、基本的な構造については、従来の装置と
変わらない。本具体化例では、車輪で自走するショベル
ローダであるホイールローダに本発明の両サイドダンプ
バケット装置を適用して具体化した例を示している。
【0013】図1乃至図5において、1は後記リフトア
ーム5aの先端部に前後方向に回動可能に取り付けられ
後記バケット2を支持するバケット支持体、2は左右に
回動して側方にダンプさせることができるようにバケッ
ト支持体1に支持されるバケット、3,4は伸長するこ
とによりバケット2を側方にダンプさせるように駆動す
る油圧シリンダ、5は車輪で自走する自走車体としての
ホイールローダ本体、5aはホイールローダ本体5の前
部に左右方向の軸で軸着して前後方向に回動可能に取り
付けたリフトアーム、5bはバケット支持体1のブラケ
ット1cに左右方向の軸で軸着したリンクである。
【0014】バケット支持体1は、前後の各側壁と底壁
とで内部に空間を区画するように断面倒コ字状に形成さ
れており、リフトアーム5aの前端部にブラケット1b
を介して左右方向の軸で軸着することにより、バケット
2を前後方向に回動し得るようにしている。バケット2
の底部の左右両端部には、前後に間隔を置いた一対のブ
ラケット2bをそれぞれ設けている。バケット2は、こ
の一対のブラケット2bをバケット支持体1の前後の側
壁を跨ぐような状態でバケット支持体1上に載置するこ
とにより、バケット支持体1で支持される。バケット2
は、左右の側面が開放構造となっていて、側方にダンプ
させたときに、土砂等を側面から放出できるようにして
いる。リフトアーム5aは、間隔を置いて左右一対設け
られ、その中央部にリンク5bを配置している。リフト
アーム5aには、リフトアームシリンダ5cが連結さ
れ、その伸縮により、リフトアーム5aを前後方向に回
動させることができる。リンク5bには、バケットシリ
ンダ5dが連結され、その伸縮により、リンク5bを通
じてバケット2の前後方向のダンプ動作やチルト動作を
行わせることができる。
【0015】次に、本具体化例の特徴的な構造について
説明する。本具体化例の両サイドダンプバケット装置に
おいては、バケット支持体1の左右の位置に切欠き溝1
aを設けるようにし、そのため、バケット支持体1の側
壁の左右の端部にそれぞれ左右方向に長い切欠き溝1a
を穿設している。また、バケット2の左右の位置に長孔
2aを設けるようにし、そのため、左右のブラケット2
bにそれぞれ左右方向に長い長孔2aを穿設している。
その場合、左右の位置の各長孔2aは、バケット2が側
方にダンプしていない標準位置すなわち図1の実線位置
でバケット支持体1に支持されているときに、それぞれ
左右の位置の切欠き溝1aと重なり合うように左右のブ
ラケット2bに穿設されている。さらに、バケット支持
体1に第1の油圧シリンダ3及び第2の油圧シリンダ4
を軸着するようにしている。そのため、これらの油圧シ
リンダ3,4を、図3に示すように、バケット支持体1
の内部空間に前後に並べて収容して、第1の油圧シリン
ダ3及び第2の油圧シリンダ4のシリンダ部の各端部を
それぞれバケット支持体1の側壁の右側下方及び左側下
方に軸着するとともに、バケット支持体1に突設した突
壁にも軸着している。これら一対の油圧シリンダ3,4
には、その軸着側と反対の側すなわちピストンロッド部
の端部にそれぞれピン3a,4aを設け、この各ピン3
a,4aをそれぞれ左側の長孔2a及び右側の長孔2a
に挿通している。
【0016】これら一対の油圧シリンダ3,4を縮めた
場合に、バケット2を標準位置にセットすることができ
るようにしている。すなわち、油圧シリンダ3,4を縮
めたとき、そのピン3a,4aを、それぞれ、左右の切
欠き溝1aに嵌入させて係止させるとともに左右の長孔
2aの内側の端壁に当接させ、これにより、これらのピ
ン3a,4aでバケット2を固定することができるよう
にしている。また、こうしてバケット2を標準位置にセ
ットした状態で油圧シリンダ3、4を選択して伸ばすこ
とにより、バケット2を左右に回動できるようにしてい
る。例えば、油圧シリンダ3を伸ばすと、油圧シリンダ
3のピン3aがバケット2の左側の長孔2a内を僅かに
左方向に移動してその長孔2aの外側の端壁に当接し、
図1に示す3a’の状態になる。そして、油圧シリンダ
3を3’の状態にするまで更に伸ばすと、その過程で、
今度はバケット2が僅かに左方向に移動して、右側の長
孔2aの外側の端壁が油圧シリンダ4のピン4aに当接
した後、バケット2は、ピン4aを支点に右方向すなわ
ち時計方向に回動して、図1の2’の状態になる。同様
にして、油圧シリンダ4を伸ばすと、バケット2がピン
3aを支点に左方向すなわち反時計方向に回動する。以
上のようにして油圧シリンダ3,4を伸ばしてバケット
2を左右に回動させるとき、移動するピン3a,4a
は、切欠き溝1aの開口から脱出させ得るようにしてい
る。なお、バケット2を例えば右方向に回動させた状態
で油圧シリンダ3を縮めると、ピン3aは、3a’の位
置を経由して元の位置に移動し、バケット2を標準位置
に戻すことができる。
【0017】本発明の具体化例の両サイドダンプバケッ
ト装置は、このような技術手段を採用しているので、油
圧シリンダ3,4を縮めると、これらの油圧シリンダ
3,4のピン3a,4aは、左右の切欠き溝1aに嵌
入、係止してぐらつかない状態にされて、左右の長孔2
aの内側の端壁に当接するので、バケット2をピン3
a,4aで確実に固定して標準位置にセットすることが
できる。したがって、バケット2を標準位置にセットし
た場合は、ホイールローダによる作業を、図4に例示し
たような通常の作業姿勢において安定した状態で行うこ
とができる。こうした通常の作業姿勢で作業をした後、
土砂等をホイールローダ本体5の側方に投入すべくバケ
ット2をサイドダンプさせる場合は、油圧シリンダ3,
4の何れか一方を選択して伸長操作すると、この油圧シ
リンダ3,4のピン3a,4aの一方がバケット支持体
1の切欠き溝1aやバケット2の長孔2a内を摺動し移
動して切欠き溝1aを脱出した後、バケット2をピン3
a,4aの他方を中心にして回動させ、図5に例示した
ようなサイドダンプ作業姿勢により、バケット2を左右
所望のサイドにダンプさせることができる。
【0018】本具体化例によれば、こうしてバケット2
をサイドダンプさせる場合、油圧シリンダ3,4のピン
3a,4aがバケット支持体1の切欠き溝1aやバケッ
ト2の長孔2aの壁面上を摺動するものの、重量の大き
いバケット2それ自体はほとんど摺動せず、サイドダン
プ操作の際に摺動する個所そのものには、バケット2の
重量が実質上作用しないので、バケット2をサイドダン
プさせる際に、従来の両サイドダンプバケット装置のよ
うに摺動部材と被摺動部材の間に大きな摩擦力が作用す
るようなことはない。また、油圧シリンダ3,4を選択
的に伸ばしてバケット2を側方にダンプさせた際、バケ
ット2は、左右の長孔2aの一方の長孔2aの外側の端
壁付近を支点として、他方の長孔2aの外側の端壁付近
で油圧シリンダ3,4より支持されることとなるので、
バケット2を、従来の両サイドダンプバケット装置のよ
うに支持部から大きくオーバハングさせた不自然な状態
で支持するようなことはなくなり、油圧シリンダ3,4
に過大な応力が作用するようなことはない。
【0019】したがって、本具体化例によれば、従来の
装置よりも耐久性及び支持強度が優れた両サイドダンプ
バケット装置を得ることができる。また、バケット2を
標準位置にセットした場合は、ホイールローダによる作
業を通常の作業姿勢において安定した状態で行うことが
できる。本具体化例では、油圧シリンダ3,4を、特に
バケット支持体1の側壁間の内部空間に前後に並べて収
容するようにしているので、油圧シリンダ3,4をコン
パクトな状態で配置することができ、かつ、土砂等から
保護することができる。本具体化例では、本発明の両サ
イドダンプバケット装置をホイールローダに適用して具
体化した例を示しているが、要は、リフトアームの先端
部に前後方向に回動可能に取り付けられバケットを支持
するバケット支持体と、左右に回動して側方にダンプさ
せることができるようにバケット支持体に支持されるバ
ケットと、バケットを側方にダンプさせるように駆動す
る油圧シリンダとを備えた両サイドダンプバケット装置
を必要とする産業車両であれば、本発明の両サイドダン
プバケット装置は、その産業車両の種類や機種にかかわ
りなく適用することができる。
【0020】次に、こうした両サイドダンプバケット装
置において、一対の油圧シリンダ3,4を後述の制御装
置10で制御することによりバケット2を安全にサイド
ダンプ操作できるように具体化した例を図6に基づいて
説明する。図6は、本発明の具体化例の両サイドダンプ
バケット装置における制御装置の油圧回路図である。図
6において、3、4は前述の油圧シリンダ、11はホイ
ールローダ本体5に搭載されたエンジンで駆動され制御
装置10に圧油を供給する油圧ポンプ、12は油圧ポン
プ11と油圧シリンダ3、4の間に介在しオペレータに
操作されて油圧シリンダ3、4の伸縮方向を切替える方
向切替弁であり、この例では、油圧パイロット操作式タ
ンデムセンタ型の6ポート3位置弁で構成されている。
方向切替弁12は、中立ブロック位置12aから位置1
2bに切替えたときに後記給排路15,16の一方の給
排路15に圧油を供給するとともに他方の給排路16か
ら圧油を排出し、位置12cに切替えたときに給排路1
5,16の一方の給排路16に圧油を供給するとともに
他方の給排路15から圧油を排出するというように圧油
の流れを選択的に切替えることができる。
【0021】13は給排路15と油圧シリンダ3のボト
ム室3bとを接続する回路中に設けたチェック弁付シー
ケンス弁、14は同様に給排路16と油圧シリンダ4の
ボトム室4bとを接続する回路中に設けたチェック弁付
シーケンス弁で、これらは所定の圧力( 例えば5kgf/c
m2)で開弁するように予め設定されている。これらのチ
ェック弁付シーケンス弁13,14を設けて構成される
各回路は、それぞれ、所定の条件により、給排路15,
16の圧油を油圧シリンダ3,4のボトム室3b,4b
内に供給したりそのボトム室3b,4b内の圧油を給排
路15,16に排出したりするための圧油の給排用回路
となる。例えば、チェック弁付シーケンス弁13を設け
た回路は、油圧シリンダ4が限界まで縮んでそのロッド
室4cの圧力が上昇することにより給排路15の圧力が
予め設定された設定値以上に上昇したとき、シーケンス
弁が作動してその給排路15の圧油を他方の油圧シリン
ダ3のボトム室3bに供給することを許容する。また、
方向切替弁12の位置12cへの切替えにより他方の油
圧シリンダ3を縮めようとするとき、給排路15がタン
ク22に通じて給排路15の圧力が降下するため、チェ
ック弁が作動して他方の油圧シリンダ3のボトム室3b
内の圧油を給排路15に排出することを許容する。チェ
ック弁付シーケンス弁14を設けた回路も、同様の仕組
みにより、給排路16の圧油を油圧シリンダ4のボトム
室4b内に供給したりそのボトム室4b内の圧油を給排
路16に排出したりする。
【0022】15は方向切替弁12の出力ポート12d
と油圧シリンダ4のロッド室4cとを接続し、ポンプ回
路18からの油圧ポンプ11の圧油をそのロッド室4c
に供給したりそのロッド室4cの圧油をタンク回路19
を通じてタンク22に排出したりする圧油の給排路、1
6は方向切替弁12の出力ポート12eと油圧シリンダ
3のロッド室3cとを接続する同様の圧油の給排路であ
る。また、17はポンプ回路18とタンク回路19とを
接続する回路中に設けられ制御装置10の最高圧力を設
定する制御装置保護用のメインリリーフ弁である。2
0、21はそれぞれ出力ポート12d、12eとタンク
回路19とを接続する回路中に設けられ、方向切替弁1
2が中立ブロック位置にあるときの出力側の最高圧力を
設定するチェック弁付リリーフ弁である。例えば、方向
切替弁12が中立ブロックの状態で油圧シリンダ3に過
大な圧縮力がかかり設定圧力になると、ボトム室3bの
油は、チェック弁付シーケンス弁13のチェック弁を通
ってリリーフ弁20をリリーフさせてタンク回路19に
逃げる。その結果、油圧シリンダ3を収縮させ、これに
伴い負圧となるロッド室3cにはタンク回路19からチ
ェック弁付リリーフ弁21のチェック弁を通ってタンク
22の油を供給する。
【0023】いま、図6のように方向切替弁12が中立
ブロック位置12aでバケット2が図1実線のように標
準位置にセットされた状態において、方向切替弁12を
位置12bに切替えると、油圧ポンプ11からの圧油
は、まず給排路15を通って油圧シリンダ4のロッド室
4cに流れ、油圧シリンダ4を最縮小状態にして支持点
となるピン4aを右側の切欠き溝1a内に保持させ、そ
の後、給排路15内の圧力が予め定めた値( 例えば5k
gf/cm2)以上に上昇してシーケンス弁13を開弁させ
る。その間、油圧シリンダ4のボトム室4bの圧油は、
チェック弁付シーケンス弁14のチェック弁を通って給
排路16に排出され、次いで、方向切替弁12を通って
タンク22に排出される。こうしてシーケンス弁13が
開弁すると、油圧ポンプ11からの給排路15の圧油が
油圧シリンダ3のボトム室3bに流れるとともにロッド
室3cの圧油が給排路16に排出され、その結果、油圧
シリンダ3が伸長してバケット2を右側に回動させ土砂
等を放出する。この時、給排路15の圧力は常に予め定
めた値以上に保持されていて、ピン4aは切欠き溝1a
から外れることはない。
【0024】続いて、方向切替弁12を位置12cに切
替えると、油圧ポンプ11からの圧油は、給排路16を
通って油圧シリンダ3のロッド室3cに流れ、ボトム室
3bの油は、チェック弁付シーケンス弁13のチェック
弁を通ってタンク回路19に流れ、油圧シリンダ3を縮
小させてバケット2を左側に回動させ、元の標準位置に
戻す。この時、回路15には、タンク回路流路抵抗によ
る背圧が作用し、油圧シリンダ4を最縮小状態に保持す
るのでこの時もピン4aが切欠き溝1aから外れること
はない。バケット2を標準位置から左側へ回動させると
きは、方向切替弁12を位置12cに切替えることによ
り、上述と同様に行うことができる。なお、バケット2
を標準位置で停止させるときは、バケット操作の安全性
に特に問題は生じないので、オペレータが手動操作で方
向切替弁12を中立ブロック位置12aに戻す。
【0025】このように、油圧シリンダ3,4の給排路
16,15の一方の圧力が予め設定された値以上のとき
に初めてその給排路の圧油を油圧シリンダ3,4のボト
ム室3a,4aの他方に供給することを許容するように
したため、バケット2を左右に回動してサイドダンプ操
作する際、油圧シリンダ3,4のピン3a,4aのうち
の支持点となる方のピンをバケット支持体1の切欠き溝
1a内に、油圧力で常に確りと保持させることができ
る。しかも、一対の油圧シリンダ3,4の双方を用いて
所定順序で運転するものであっても、オペレータは、一
つの方向切替弁12だけを操作すれば足り、また、こう
した操作は、オペレータの経験に頼ることなく制御装置
10で自動的に行える。したがって、本具体化例によれ
ば、すでに述べた具体化例の効果を発揮できるだけでな
く、容易にかつ安全確実にサイドダンプ操作することが
できる両サイドダンプバケット装置が得られる。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、リフトアームの先端部に前後方向に回動可能に取り
付けられバケットを支持するバケット支持体と、左右に
回動して側方にダンプさせることができるようにバケッ
ト支持体に支持されるバケットと、バケットを側方にダ
ンプさせるように駆動する油圧シリンダとを備えた両サ
イドダンプバケット装置において、特に、「バケット支
持体の左右位置に切欠き溝を設けるとともに、バケット
が側方にダンプしていない標準位置でバケット支持体に
支持されているときに左右位置の切欠き溝と重なり合う
ように、長孔をバケットの左右位置にそれぞれ設け、油
圧シリンダをバケット支持体に一対軸着するとともに、
その軸着側と反対の側にそれぞれピンを設けて各ピンを
それぞれ各長孔に挿通し、バケットが標準位置にあると
き、各ピンを切欠き溝に嵌入させてこれらのピンでバケ
ットを固定することができ、バケットを油圧シリンダで
左右の何れかに回動して側方にダンプさせるとき、その
油圧シリンダのピンを切欠き溝から脱出させることがで
きる」ようにしたので、本発明によれば、従来の装置よ
りも耐久性及び支持強度が優れた両サイドダンプバケッ
ト装置が得られる。また、バケットを標準位置にセット
した場合は、産業車両によるばら物荷役や除雪作業を通
常の作業姿勢において安定した状態で行うことができ
る。さらに、特許請求の範囲の請求項1に関する発明を
具体化する際、請求項2の手段を採用することにより、
こうした効果を発揮できることに加えて、一つの切替弁
の操作で容易にかつ安全確実にバケットを左右に回動操
作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体化例の両サイドダンプバケット装
置の正面図である。
【図2】図1の両サイドダンプバケット装置の要部の正
面図で、左半分にバケット支持体の一部を示し、右半分
にバケットの一部を示す図である。
【図3】図1の矢印A方向矢視図である。
【図4】本発明の具体化例の両サイドダンプバケット装
置を設置したホイールローダの全体像を示す側面図であ
る。
【図5】図4のホイールローダの正面図である。
【図6】本発明の具体化例の両サイドダンプバケット装
置における制御装置の油圧回路図である。
【符号の説明】
1 バケット支持体 1a 切欠き溝 1b,1c ブラケット 2 バケット 2a 長孔 2b ブラケット 3 第1の油圧シリンダ 3a 第1の油圧シリンダのピン 3b 第1の油圧シリンダのボトム室 3c 第1の油圧シリンダのロッド室 4 第2の油圧シリンダ 4a 第2の油圧シリンダのピン 4b 第2の油圧シリンダのボトム室 4c 第2の油圧シリンダのロッド室 5 ホイールローダ本体 5a リフトアーム 5b リンク 5c リフトアームシリンダ 10 制御装置 11 油圧ポンプ 12 方向切替弁 13,14 チェック弁付シーケンス弁 15,16 給排路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リフトアームの先端部に前後方向に回動
    可能に取り付けられバケットを支持するバケット支持体
    と、左右に回動して側方にダンプさせることができるよ
    うにバケット支持体に支持されるバケットと、バケット
    を側方にダンプさせるように駆動する油圧シリンダとを
    備えた両サイドダンプバケット装置において、バケット
    支持体の左右位置に切欠き溝を設けるとともに、バケッ
    トが側方にダンプしていない標準位置でバケット支持体
    に支持されているときに左右位置の切欠き溝と重なり合
    うように、長孔をバケットの左右位置にそれぞれ設け、
    油圧シリンダをバケット支持体に一対軸着するととも
    に、その軸着側と反対の側にそれぞれピンを設けて各ピ
    ンをそれぞれ各長孔に挿通し、バケットが標準位置にあ
    るとき、各ピンを切欠き溝に嵌入させてこれらのピンで
    バケットを固定することができ、バケットを油圧シリン
    ダで左右の何れかに回動して側方にダンプさせるとき、
    その油圧シリンダのピンを切欠き溝から脱出させること
    ができるようにしたことを特徴とする両サイドダンプバ
    ケット装置。
  2. 【請求項2】 一対の油圧シリンダの各ロッド室にそれ
    ぞれ接続され圧油を供給したり排出したりすることがで
    きる圧油の各給排路と、各給排路にそれぞれ接続され一
    方の油圧シリンダの給排路の圧力が予め設定された値以
    上のときにその給排路の圧油を他方の油圧シリンダのボ
    トム室に供給することを許容するとともに他方の油圧シ
    リンダを縮めるときに他方の油圧シリンダのボトム室内
    の圧油を一方の油圧シリンダの給排路に排出することを
    許容する圧油の各給排用回路と、各給排路の一方に圧油
    を供給し他方から排出するように圧油の流れを選択的に
    切替えることができる切替弁とを設けたことを特徴とす
    る請求項1記載の両サイドダンプバケット装置。
JP34667497A 1996-12-19 1997-12-16 両サイドダンプバケット装置 Pending JPH10231532A (ja)

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JP34667497A JPH10231532A (ja) 1996-12-19 1997-12-16 両サイドダンプバケット装置

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JP8-339695 1996-12-19
JP33969596 1996-12-19
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JP (1) JPH10231532A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104404997A (zh) * 2014-12-07 2015-03-11 常州市耀华仪器有限公司 高效型挖掘机铲斗

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104404997A (zh) * 2014-12-07 2015-03-11 常州市耀华仪器有限公司 高效型挖掘机铲斗

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