JPH10229832A - 粉末食品組成物 - Google Patents

粉末食品組成物

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JPH10229832A
JPH10229832A JP9034945A JP3494597A JPH10229832A JP H10229832 A JPH10229832 A JP H10229832A JP 9034945 A JP9034945 A JP 9034945A JP 3494597 A JP3494597 A JP 3494597A JP H10229832 A JPH10229832 A JP H10229832A
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Kazunori Minagawa
和徳 皆川
Yuji Ishida
裕司 石田
Mitsuharu Kinoshita
光春 木下
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性が高く、しかも、固結も発生し難い粉
末食品組成物を提供すること。 【解決手段】 流動性が改良された粉末食品組成物。2
00メッシュオン(目開き74μm)〜32メッシュパ
ス(目開き495μm)の範囲の粒子サイズからなる顆
粒状澱粉を全体量に対して0.5〜50重量%含有する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、良好な流動性を有
し、固結が防止された粉末食品組成物に関する。
【0002】本明細書で使用する用語の意味を、下記に
定義しておく。
【0003】「粉末」:粉粒体と同義で、0.1mm(1
00μm)以下の粉体ばかりでなく、0.1mmを越える
粒体も包含する。
【0004】「固結」:主として吸湿等により粒子相互
が融・溶着して集合し、指等の軽い力で破砕できない塊
状態を言う。
【0005】「凝塊」:粒子相互が単に集合した塊で、
指等の軽い力で破砕可能な状態を言う。
【0006】以下の説明で、単位「%」、「部」は、特
に断らない限り、それぞれ「重量%」、「部」を意味す
る。
【0007】
【発明の背景】
(1) 粉末醤油、粉末ソース、粉末エキス類、粉末香辛料
等の粉末調味料や、該粉末調味料等を小麦粉に混合した
ホットケーキミックス、クッキーミックス、から揚げ粉
等の小麦粉ミックスは、それらの粉体(粉末)全体とし
ての流動性が、一般的に悪い。
【0008】このため、これらの粉末調味料・小麦粉ミ
ックスの輸送、計量、包装等に際しての取扱作業性が、
良好でないという問題点があった。
【0009】また、粉末調味料においては、食品全体
に、均一に供することができないという利用上の問題点
があった。例えば、粉末焼そばソースは麺全体に均一に
ふりかけることが好ましいが、流動性が悪いため固まっ
て添加され、麺全体にソースを広げることが困難であっ
た。食塩添加こしょう(以下、「塩こしょう」と称
す。)のような粉末香辛料でも不均一に添加され、香辛
料の味の濃い部分と薄い部分が生じていた。
【0010】さらに、小麦粉ミックスにおいては、それ
自身流動性の良好でない小麦粉に、油脂類が添加される
ことが多く、更に流動性が悪くなって、使用時において
包装袋からの取り出しが困難である等の問題があった。
【0011】従って、このように流動性の悪い粉末食品
においては、流動性を改良する方法が望まれていた。
【0012】(2) 他方、上記のような粉末調味料や小麦
粉ミックスは、吸湿性が高く固結しやすいという問題が
あった。例えば、即席麺の添付スープのような粉末調味
料は吸湿防止のため密閉系の状態で流通している。しか
しながら、該粉末調味料が、流通・貯蔵時において、気
温の大きな変化にさらされると、包装内の湿度が上下
し、水蒸気や水滴となった水分を取り込み、開封前に固
結することもしばしば見受けられた。また、から揚げ粉
のような小麦粉ミックスにおいても、吸湿しやすい粉末
調味料が混合されているため固結は常に問題となってい
た。
【0013】従って、従来からこのような吸湿性が高く
固結しやすい粉末食品においては、固結を防止する方法
が望まれていた。
【0014】(3) これらの問題を解決する手段として、
粉末状の澱粉や、マルトデキストリン、糖類等が混合さ
れてきたが、もともとこれらの粉体自体が高い流動性を
備えていないため、流動性の改良効果は極めて小さかっ
た。さらに、これらの粉体は水分を吸収結合する力が弱
く、粉末調味料の包装内で生成した水分を取り込むこと
ができず、十分な固結防止効果も得られていなかった。
また、流動性改良のため粒状のコーングリッツが使用さ
れることもあったが、風味や虫の発生に問題があり、汎
用性がなかった。
【0015】(4) 本発明は、上記にかんがみて、流動性
が高く、しかも、固結も発生し難い粉末食品組成物を提
供することを目的とする。
【0016】
【発明の概要】本発明は、上記課題を下記構成により解
決するものである。
【0017】流動性が高い粉末食品組成物は、粒度分布
が200メッシュオン〜32メッシュパスの範囲の粒子
サイズからなる顆粒状澱粉を粉末食品に組成物全体量に
対して0.5〜50%混合することにより提供される。
【0018】流動性が高く、さらに、固結も発生し難い
粉末食品組成物は、粒度分布が200メッシュオン〜3
2メッシュパスの範囲の粒子サイズからなり、水分(湿
潤基準含水率)が6%以下である顆粒状澱粉を粉末食品
に組成物全体量に対して0.5〜50%混合することに
より提供される。
【0019】本発明は顆粒状に造粒された澱粉が、従来
の粉末状の澱粉に比べて極めて流動性が高く、粉末調味
料に混合するだけで流動性を改良できることを見出した
ことによるものである。また、その顆粒状澱粉を6重量
%以下の水分に低水分化することにより流動性がさらに
向上し、その上、水分を吸収結合する力が増大し、粉末
調味料の包装内で蒸発した水分を取り込み、固結の防止
作用を奏することを見出したことによるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
(1) 本発明で粉末調味料に混合する顆粒状澱粉とは、複
数の澱粉粒子を造粒(凝集・付着・結合)することによ
り得られた顆粒状の澱粉を意味する。
【0021】その粒子サイズは、200メッシュオン
(目開き74μm)〜32メッシュパス(目開き495
μm)の範囲の粒子サイズからなるものとする。
【0022】ここで、32メッシュパスより大きい顆粒
では高い流動性や固結防止作用は得られるものの、粉末
食品の粒子サイズとの相違が大きく、見掛上違和感を感
じたり、顆粒状澱粉と粉末食品が輸送中に分離してしま
い全体の流動性改良効果が得られない。逆に、200メ
ッシュオンより小さいとそれ自体の流動性が悪くなり全
体の改良効果が得られない。
【0023】さらに好ましい粒子サイズの範囲は、15
0メッシュオン(目開き104μm)〜48メッシュパ
ス(目開き295μm)の範囲とする。より高い流動性
改良効果が得られると共に、粉末食品の粒子サイズに類
似したサイズでもあるので、汎用性も高くなる。
【0024】(2) 本発明で吸湿等に伴う固結発生を防止
するためには、顆粒状澱粉の水分は、6%以下とする。
顆粒状澱粉の水分を吸収結合する能力は、顆粒状澱粉の
水分量とまわりの雰囲気の温度と湿度によって決定され
る澱粉の平衡水分量との差に起因する。「6%」の数値
は、顆粒状澱粉が水吸収結合力を有し固結防止作用を奏
するためには、粉末食品がさらされると想定される雰囲
気の条件から、求めたものである。
【0025】(3) 上記顆粒状澱粉は、造粒によって作成
してものを、通常、棚式乾燥機や流動乾燥機等の各種の
乾燥機によって乾燥することにより6%以下に低水分化
して調製する。
【0026】ここで、顆粒状澱粉の造粒法は、転動造
粒、押出造粒、圧縮造粒、噴霧乾燥造粒、流動層造粒、
破砕造粒、攪拌造粒等のいずれの造粒法も用いることが
できる。しかし、造粒法の種類は、顆粒状澱粉の強度の
点で影響を及ぼすため、該顆粒状澱粉を混合した粉末食
品組成物の使用・喫食態様を考慮して選択する。
【0027】顆粒状澱粉が製造される際に用いられる原
料澱粉は、市販されている天然澱粉例えば、コーンスタ
ーチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、ワキシーコーンスタ
ーチ、小麦澱粉、米澱粉、サゴ澱粉等、および、これら
の加工澱粉、例えば、アルファー化澱粉、部分アルファ
ー化澱粉、デキストリン、酸処理澱粉、酸化澱粉、酵素
処理澱粉、酢酸澱粉、リン酸澱粉、コハク酸澱粉、オク
テニルコハク酸澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉等いずれ
も用いることができる。また、アルファー化、デキスト
リン化、酸処理、酸化処理、酵素処理等とエステル化、
エーテル化を組み合わせたものもよい。
【0028】しかし、原料澱粉は、顆粒状澱粉を混合し
た粉末食品組成物の使用・喫食態様を考慮して選択す
る。
【0029】例えば、麺類の粉末スープは顆粒状澱粉に
低粘性もしくは溶解性が求められるため、酸処理や酸化
処理により低粘度化、または可溶化された澱粉が使用さ
れる。逆に、スープに粘度を付与したい場合は馬鈴薯澱
粉やタピオカ澱粉、および、それらの加工澱粉が適して
いる。また、塩こしょうのような香辛料では澱粉の糊化
特性は関係なく、流動性の改良が求められるためコーン
スターチが良好である。小麦粉ミックスのように、水、
バター、卵、牛乳等と混合して加熱調理される場合は、
煮上げるタイプの澱粉が選択され、さらに、調理後の保
存が求められる場合は耐老化性のあるエステル化やエー
テル化の加工澱粉が有効である。
【0030】なお、顆粒状澱粉は澱粉を主原料とするも
のであるが、造粒のためのバインダーとして、各種糖
類、天然ガム類、ゼラチン、セルロース等の結着剤を使
用しても良い。
【0031】(5) 上記顆粒状澱粉は、粉末食品に混合し
て本発明の粉末食品組成物とする。
【0032】粉末食品組成物における顆粒状澱粉の混合
量(含有量)は、通常、粉末食品組成物の全体量に対し
て0.5〜50%とする。
【0033】0.5%未満では流動性の改良が見られ
ず、また、粉末食品の包装内で生成する水分を十分に吸
収結合できず密閉系の粉末食品の固結防止効果が得られ
ない。逆に、50%より多く混合すると顆粒状澱粉の粉
っぽさや糊っぽさ等の食感が粉末食品本来の食味に悪影
響を付与してしまう。
【0034】ここで粉末食品としては、粉末調味食品・
スープや穀粉ミックス等、通常粉末食品として流通して
いるあらゆるものを包含するが、特に、流動性の悪い粉
末調味料・小麦粉ミックスに効果が顕著であり望まし
い。
【0035】粉末調味食品としては、醤油、味噌、ソ
ース、ミリン、アミノ酸系うまみ調味料、核酸系うまみ
調味料等の調味料類;畜肉エキス、魚介類エキス、野菜
エキス等のエキス類;こしょう、チリペッパー、シナモ
ン、ナツメグ等の香辛料類;トマト、タマネギ、ニンジ
ン等の粉末野菜類;及び、これらの粉末素材どうしやそ
の他糖類、食塩、油脂、デキストリン等を混合した加工
調味料を挙げることができる。
【0036】加工調味料の例としては、即席麺に添付さ
れている粉末調味料が代表的な例であり、また、酢豚、
八宝菜のもと等の調味料ミックスも例として挙げられ
る。
【0037】粉末スープとしては、コーンクリーム、
ポタージュ、蟹、ふかひれ等のインスタントタイプ、ま
たは、調理タイプのスープミックス、味噌汁、とん汁、
あさり汁等の即席味噌汁ミックスを挙げることができ
る。
【0038】穀粉ミックスとしては、ホットケーキミ
ックス、クッキーミックス、ドーナッツミックス、お好
み焼ミックス、たこ焼きミックス、てんぷら粉、から揚
げ粉等小麦粉を主原料としたプレミックス等の小麦粉ミ
ックス;及び、柏餅ミックス、大福餅ミックス等の米粉
ミックスを挙げることができる。
【0039】顆粒状澱粉と粉末食品との混合方法は、そ
のまま粉体混合するだけでよい。例えばビニール袋に両
者を入れて軽く振るのも良いし、ミキサー等の混合機に
よる混合でも良い。
【0040】
【発明の作用・効果】本発明の顆粒状澱粉を添加した粉
末食品組成物は、後述の実施例で示す如く、粉末食品の
流動性改良効果が顕著であり、しかも、所定水分以下の
顆粒澱粉を使用した場合は、更に、固結防止効果が加わ
る。
【0041】即ち、澱粉に限らず、粉末状の物質を顆粒
状にすれば流動性が向上することは周知であるが、本発
明の如く、粉末食品に特定粒径の澱粉顆粒を添加した場
合、該粉末食品の流動性が顕著に改良されることは、本
発明者らが知るかぎり、従来の技術文献に示唆すらされ
ておらず、意外性を有する顕著な効果であり、本発明は
十分な進歩性を有するものである。。
【0042】なお、本発明の開発に先立ち、先行技術文
献の調査を行った結果、下記のような文献が存在した。
しかし、いずれの文献も本発明の粉末食品への顆粒状澱
粉添加による流動性改良等を示唆する記載はなく、本発
明の発明性に影響を与えるものではない。
【0043】(1) 澱粉を含む顆粒状食品の製造方法に関
するものとして、特開昭58−224648・60−1
84378号公報、特開平7−213250号公報等が
ある。これらの文献は、いずれも、調味料等の食品素材
を澱粉を用いて造粒する方法が開示されているに過ぎな
い。
【0044】(2) 顆粒状澱粉の製造方法に関するものと
して、特開昭57−144951号公報が存在する。顆
粒馬鈴薯澱粉の製造方法が開示されているが、ダマがで
きない易溶性、及び、飛散防止、唐揚等への利用をうた
っているに過ぎない。
【0045】(3) 顆粒状食品の利用に関するものとし
て、特開昭61−104748号公報があるが、顆粒澱
粉を利用して油脂を含浸させる技術が開示されているに
過ぎない。
【0046】
【試験例】以下に、本発明の効果を確認するために行っ
た試験例について説明をする。なお、粒径画分の「○○
メッシュパス〜○○メッシュオン」は、「○○パス〜○
○オン」と簡略表示する。
【0047】A.顆粒状澱粉の調製 表1に本試験例で使用する各顆粒状澱粉の粒径、篩分け
後の乾燥時間、及び水分を示す。各顆粒状澱粉の調製は
下記の如く行った。
【0048】(1) 万能攪拌混合機(品川工業所社製、
「5DM−r型」)の受器にコーンスターチ800gを
取り、水400gを攪拌しながらスプレーにて添加し、
添加後さらに20分間攪拌を続けた後、80℃で60分
間乾燥して造粒した。
【0049】該造粒集合物を、下記各メッシュの篩いを
用いて、篩分けをして、顆粒状澱粉A1〜A6を調製し
た。
【0050】24メッシュ(目開き701μm)、32
メッシュ(目開き495μm) 48メッシュ(目開き295μm)、100メッシュ
(目開き147μm) 150メッシュ(目開き104μm)、200メッシュ
(目開き74μm) 325メッシュ(目開き44μm) (2) 上記(1) で調製したA3について、更に、80℃の
乾燥機で表示の各時間乾燥して、種々の水分含量を有す
る顆粒状澱粉B1〜B4を調製した。
【0051】また、同じく調製したA4についても、更
に、80℃の乾燥機で60分間乾燥してC1を調製し
た。
【0052】(3) 直径28cm、高さ24cmの円筒形
のスチールドラムに酢酸タピオカ澱粉(日本コーンスタ
ーチ製、「タップル25」)196g、グアーガム(大
日本製薬製、「グアパック」)4gを混合して入れ、4
5rpmの速度でドラムを回転させながら水110gを
スプレーにて添加し、添加後さらに10分間回転を続
け、45℃で10時間乾燥した。その後、篩分けして、
表示の粒子サイズの顆粒状澱粉D1を調製した。
【0053】
【表1】
【0054】B.評価試験方法 後述の各試験例における粉末食品組成物の各評価試験の
方法を下記に示す。
【0055】(1) 流動性評価 調製した各顆粒状澱粉を混合した粉末調味料組成物の流
動性をパウダーテスター(ホソカワミクロン社製)によ
り圧縮度、安息角、スパチュラ角を測定し、R.L.Carrの
流動性評価法(化学工学協会編「化学工学便覧改訂4
版」第988頁表13・6参照)に準じて点数化した合計点
で評価した。点数が高いほど流動性が良いことを示して
いる。
【0056】(2) 分離性評価 粉末調味料の粒子サイズと大きく異なる粒径の顆粒状澱
粉は輸送中に分離してしまう。分離が生じないような粒
子サイズを知るため、顆粒状澱粉30部をそれぞれ粉末
調味料70部に添加し強く振って混合する。その後軽く
振とうを繰り返し顆粒状澱粉が分離するか目視で観察す
る。大きすぎる顆粒状澱粉は表面に浮き出てくる傾向が
ある。
【0057】(3) 固結防止性評価 粉末調味料と試料を所定の割合で混合し、ビニル袋にい
れて密閉し、50℃の乾燥機で60分間加熱し、混合品
の固結の状態を目視にて観察する。
【0058】C.試験例 (1) 流動性に対する顆粒状澱粉粒子サイズの影響−1 A1〜A7の各顆粒状澱粉10部を粉末ソース90部に
添加混合して、上記流動性評価及び分離性評価を行っ
た。
【0059】それらの結果を表2に示す(粉末ソースの
みの流動性指数も参考に記す。)。粒子サイズが過大で
あるA1を用いた試験例1−1では流動性改良は見られ
るものの分離が生じ、また、粒子サイズが過小であるA
6を用いた試験例1−6では流動性改良の効果が見られ
なかった。一方、本発明の範囲内の粒子サイズであるA
2〜A5を用いた試験例1−2〜1−5では、分離が生
じず、良好な流動性が得られた。
【0060】(2) 流動性に対する顆粒状澱粉粒子サイズ
の影響−2 A1〜A7の各顆粒状澱粉30部を薄力小麦粉70部に
添加混合して、上記流動性評価及び分離性評価を行っ
た。
【0061】それらの結果を表2に示す(薄力小麦粉の
みの流動性指数も参考に記す。)。粒子サイズが過大で
あるA1を用いた試験例2−1では流動性改良は見られ
るものの分離が生じ、また、粒子サイズが過小であるA
6を用いた試験例2−6では流動性改良の効果が見られ
なかった。一方、本発明の範囲内の粒子サイズであるA
2〜A5を用いた試験例2−2〜2−5では、分離が生
じず、良好な流動性が得られた。
【0062】
【表2】
【0063】(3) 流動性に対する顆粒状澱粉添加量の影
響−1 A3の顆粒状澱粉を、全体量に対して表示の各%となる
ように、粉末ソースに添加混合し、流動性を評価した。
また、顆粒状澱粉を添加混合した各々の粉末ソースを焼
そばに振り掛けて試食しその食味を調べた。
【0064】それらの結果を表3に示す(粉末ソースの
みの流動性指数も参考に記す。)。試験例3−2の添加
量で流動性改良効果が見られ、添加量が多くなるにつれ
て効果も増大したが、試験例3−5の添加量では粉っぽ
さが感じられ良くなかった。
【0065】(4) 流動性に対する顆粒状澱粉添加量の影
響−2 A3の顆粒状澱粉を、全体量に対して表示の各%となる
ように、薄力小麦粉に添加混合し、流動性を評価した。
また、顆粒状澱粉を添加混合した薄力小麦粉でホットケ
ーキを、配合処方:薄力粉 63部、砂糖 30部、コ
ーン油 4部、ベーキングパウダー 3部で作りその食
感を調べた。
【0066】それらの結果を表3に示す(薄力粉のみの
流動性指数も参考に記す。)。試験例4−2の添加量で
流動性改良が見られ、添加量が多くなるにつれて効果も
増大したが、試験例4−5では粉っぽさが感じられ良く
なかった。
【0067】
【表3】
【0068】(5) 固結防止性に対する顆粒状澱粉の水分
の影響 A3及びB1〜B4の顆粒状澱粉10部を粉末醤油90
部に添加混合し、固結防止性を評価した。
【0069】それらの結果を表4に示す(粉末醤油のみ
の固結防止評価も参考に記す。)。水分が本発明の範囲
内であるB3、B4を用いた試験例5−4、5−5の場
合、固結防止性が見られた。
【0070】
【表4】
【0071】(6) 固結防止性に対する顆粒状澱粉の添加
量の影響 B3の顆粒澱粉を、全体量に対して表示の各%となるよ
うに粉末醤油に添加混合し、固結防止性を評価した。
【0072】結果を表5に示す(粉末醤油のみの固結防
止評価も参考に記す。)。6−2以上の添加量で固結防
止性が見られた。
【0073】
【表5】
【0074】(7) 塩こしょうに対する流動性改良 A1〜A6の顆粒状澱粉20部を、塩こしょう80部に
添加混合して、流動性及び分離性を評価した。対照例と
して、顆粒状澱粉の代わりにコーンスターチ、乳糖を添
加混合したものについても同様に評価をした。
【0075】結果を表6に示す(塩こしょうのみの流動
性指数も参考に記す。)。粒子サイズが本発明の範囲内
(200オン〜32パス)にあるA2〜A5を用いた試
験例7−2〜7−5においては、分離もなく高い流動性
改良効果が見られた。また、この範囲の顆粒状澱粉は、
コーンスターチや乳糖に比べて高い流動性改良効果を示
した。
【0076】
【表6】
【0077】(8) シナモンに対する流動性改良 A4の顆粒状澱粉5部をシナモン95部に添加混合し
て、流動性を評価した。その結果は、シナモンのみの流
動性指数29が34となって当該シナモン組成物の流動
性が改良された。
【0078】(9) ナツメグに対する流動性改良 D1の顆粒状澱粉10部をナツメグ90部に添加混合し
て、流動性を評価した。その結果は、ナツメグのみの流
動性指数47が56となって、当該ナツメグ組成物の流
動性が改良された。
【0079】(10)ホットケーキミックスに対する流動性
改良 A2の顆粒状澱粉25部を、前述(4) で示す配合処方で
調製したホットケーキミックス75部に添加混合して流
動性を評価した。その結果は、添加前のホットケーキミ
ックスのみ流動性指数12が顆粒澱粉添加後には31と
なり、流動性が改良された。
【0080】(11) 粉末ソースに対する流動性改良と固
結防止性 A3及びB4の顆粒状澱粉各5部を、粉末ソース95部
に添加混合して、流動性及び固結防止性を評価した。対
照例として、顆粒状澱粉の代わりにコーンスターチ、マ
ルトデキストリン、乳糖を添加混合したものについても
同様に評価をした。
【0081】結果を表7に示す(粉末ソースのみの流動
性指数も参考に記す。)。A3を用いた試験例11−1
は高い流動性改良を示し、B4を用いた試験例11−2
は高い流動性改良、固結防止性が見られた。
【0082】
【表7】
【0083】(12) 粉末醤油に対する流動性改良と固結
防止性 A4及びC1顆粒状澱粉3部を、粉末醤油97部に添加
混合して、流動性及び固結防止性を評価し、結果を表8
に示した。なお、対照例として、顆粒状澱粉の代わりに
コーンスターチ、マルトデキストリン、乳糖を添加混合
したものにについても同様に評価をした。
【0084】結果を表8に示す(粉末醤油のみの流動性
指数も参考に記す。)。C1を用いた試験例12−2は
高い流動性改良・固結防止効果が見られ、A4を用いた
試験例12−1は高い流動性改良効果のみが見られた。
【0085】
【表8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 1/40 A23L 1/40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 200メッシュオン(目開き74μm)
    〜32メッシュパス(目開き495μm)の範囲の粒子
    サイズからなる顆粒状澱粉を全体量に対して0.5〜5
    0重量%含有する粉末食品組成物。
  2. 【請求項2】 150メッシュオン(目開き104μ
    m)〜48メッシュパス(目開き295μm)の範囲の
    粒子サイズからなる顆粒状澱粉を全体量に対して0.5
    〜50重量%含有する粉末食品組成物。
  3. 【請求項3】 顆粒状澱粉の水分(湿潤基準含水率)が
    6重量%以下である請求項1又は2記載の粉末食品組成
    物。
  4. 【請求項4】 200メッシュオン(目開き74μm)
    〜32メッシュパス(目開き495μm)の範囲の粒子
    サイズからなる顆粒状澱粉を全体量に対して0.5〜5
    0重量%含有する粉末香辛料組成物。
  5. 【請求項5】 顆粒状澱粉がコーンスターチからなる請
    求項4記載の粉末香辛料組成物。
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