JPH10229065A - 洗浄槽および洗浄方法 - Google Patents

洗浄槽および洗浄方法

Info

Publication number
JPH10229065A
JPH10229065A JP2993097A JP2993097A JPH10229065A JP H10229065 A JPH10229065 A JP H10229065A JP 2993097 A JP2993097 A JP 2993097A JP 2993097 A JP2993097 A JP 2993097A JP H10229065 A JPH10229065 A JP H10229065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning liquid
cleaning
tank
liquid supply
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2993097A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Yabuta
光男 藪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2993097A priority Critical patent/JPH10229065A/ja
Publication of JPH10229065A publication Critical patent/JPH10229065A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄液の滞留部分をなくして被洗浄物への微
粒子等の再付着を防止した洗浄槽の提供が望まれてい
る。 【解決手段】 被洗浄物Wを槽本体2に収容してこれを
洗浄液で洗浄するための洗浄槽10である。洗浄液を吐
出口7L、7R、14L、14Rから供給する一対の洗
浄液供給管3、11を槽本体2に備えている。これら一
対の洗浄液供給管3、11は、一方からの洗浄液の吐出
によって槽本体2内の洗浄液に生じる対流が他方からの
洗浄液の吐出によって槽本体2内の洗浄液に生じる対流
で打ち消されるよう、これら一方と他方の洗浄液供給管
が槽本体2内においてそれぞれの吐出口が対称な位置と
なるように配設されている。洗浄液供給管3、11は、
供給側と吐出口のみが開口されたものとなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハの洗
浄に好適な洗浄槽とこの洗浄槽を用いた洗浄方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハの洗浄槽として、従来、例
えば図7(a)、(b)に示すものが知られている。図
7(a)、(b)において符号1は洗浄槽である。な
お、図7(a)は洗浄槽1の平面図であり、図7(b)
は図7(a)のA−A線矢視図である。洗浄槽1は、図
7(a)に示したように底面が正方形である槽本体2の
底部に、図7(a)、(b)に示したように洗浄液供給
管3とウエハ支持体4とを配設して構成されたものであ
る。
【0003】洗浄液供給管3は、図示しない洗浄液供給
源に接続する供給源側配管5と、これに連続する正方形
環状の吐出側配管6とからなるものである。吐出側配管
6は、その外形が槽本体2の底面形状よりわずかに小さ
く形成されたもので、槽本体2の四周の内壁面に沿って
配設されたものであり、その一辺の中央部にて前記供給
源側配管5に連続したものである。この吐出側配管6に
は、前記供給源側配管5に連続した一辺の両側の辺6
L、6Rにそれぞれ複数の吐出口7L…(7R…)が形
成されている。これら吐出口7L、7Rは、両辺におい
て同数ずつ形成され、かつこれらは、一方の辺の吐出口
7L…と他方の辺の吐出口7R…とが槽本体2の中心線
を対称軸として互いに略線対称の位置に配置されてい
る。さらに、これら吐出口7L、7Rは、槽本体2の上
部側に向けて開口されたものとなっている。
【0004】ウエハ支持体4は、一対の管状体4a、4
aからなるものである。これら管状体4a、4aは、側
面視コ字状に形成されたもので、その両端が槽本体2の
底面に固定された状態で互いに平行に配置されたもので
ある。また、これら管状体4a、4aは、前記吐出側配
管6の吐出口7L、7Rを形成した両辺6L、6Rと平
行となるように配置され、かつ、所定距離離した状態で
槽本体2底面の略中央部に配列せしめられている。そし
て、このような構成のもとにウエハ支持体4は、図7
(b)に示したように管状体4a、4aの間に半導体ウ
エハ(以下、ウエハと略称する)Wを載置し、公知の固
定手段(図示略)によってこれを固定するようになって
いる。
【0005】このような洗浄槽1を用いて被洗浄物であ
るウエハWを洗浄するには、予め槽本体2内に洗浄水を
満たしておき、その状態でウエハWをウエハ支持体4上
に載置固定する。そして、この状態で洗浄液供給源から
洗浄液を一定圧で送り、供給源側配管5、吐出側配管6
を介して吐出口7L、7Rより同時に洗浄液を槽本体2
内に供給する。すると、吐出口7L、7Rより吐出され
た洗浄液は、槽本体2内において、図8中矢印で示すよ
うに対流を生じ、また余剰の洗浄液はオーバーフローす
る。ここで、図8は、図7(b)と同じ側断面で見た洗
浄液の対流分布図である。
【0006】この図8に示すように、吐出された洗浄液
は槽本体2の底部両側からそれぞれ上昇し、液面側で中
央に向かい、さらに両方の流れが衝突して槽本体2の中
央部より下降する。そして、槽本体2の底面にぶつかる
ことによって槽本体2の両側、すなわち吐出側配管6に
おける辺6L、6Rのそれぞれの側に向かい、以下、こ
の対流が連続する。
【0007】このような対流が連続すると、図8中にF
aで示したポイント、すなわち吐出口7L(7R)の直
上でかつ槽本体2の深さ方向における略中央部では、図
9に示すように、対流の強さが一定になるまでの所定時
間を経過した後には、洗浄液の供給を止めるまで一定の
強さの上昇流が起こっている。同様に、図8中にFbで
示したポイント、すなわち槽本体2における吐出側配管
6の両辺6L、6Rの中間点で、かつ槽本体2の深さ方
向における略中央部では、図9に示すように、対流の強
さが一定になるまでの所定時間を経過した後には、洗浄
液の供給を止めるまで一定の強さの下降流が起こってい
る。なお、図9は、槽本体2内における特定ポイントで
の、処理時間と対流方向および対流速度との関係を示す
グラフ図である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の洗浄
槽1では、図8に示したようにウエハWにおけるFaで
示したポイントの近傍、およびFbで示したポイントの
近傍には、洗浄液供給管3から供給されたフレッシュな
洗浄液が供給されるものの、これらポイントFa、Fb
の中間位置では、該中間位置が図8中矢印で示した対流
の中心となり、しかも対流が一定方向であることから、
ここの洗浄液が滞留して滞留部分Tが形成されてしま
う。すると、この滞留部分Tには、ウエハWから除去さ
れた微粒子等が停滞してしまい、結果としてこの停滞し
た微粒子等がウエハWに再付着し易くなってしまう。ま
た、前述したように対流分布が生じることによってフレ
ッシュな洗浄液の供給位置が偏ってしまうので、洗浄の
均一性も劣ってしまう。
【0009】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、洗浄液の滞留部分をなく
して被洗浄物への微粒子等の再付着を防止した洗浄槽
と、対流方向を平均化して洗浄の均一性を向上した洗浄
方法とを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の洗浄槽では、洗浄液を吐出口から供給する洗浄液
供給管を槽本体に一対備えてなり、これら一対の洗浄液
供給管は、一方からの洗浄液の吐出によって槽本体内の
洗浄液に生じる対流が他方からの洗浄液の吐出によって
槽本体内の洗浄液に生じる対流で打ち消されるよう、こ
れら一方と他方の洗浄液供給管が槽本体内においてそれ
ぞれの吐出口が対称な位置となるように配設され、かつ
前記洗浄液供給管は、供給側と吐出口のみが開口された
ものであることを前記課題の解決手段とした。
【0011】この洗浄槽によれば、槽本体に備えられた
一対の洗浄液供給管が、その一方からの洗浄液の吐出に
よって槽本体内の洗浄液に生じる対流が他方からの洗浄
液の吐出によって槽本体内の洗浄液に生じる対流で打ち
消されるよう、これら一方と他方の洗浄液供給管が槽本
体内においてそれぞれの吐出口が対称な位置となるよう
に配設されているので、例えばこれら一対の洗浄液供給
管から洗浄液を交互に供給することにより、それぞれの
洗浄液供給によって生じる対流が互いに打ち消される。
したがって、対流が互いに打ち消し合う際の対流間の衝
突によって洗浄液の流れに乱れが生じ、一方の対流だけ
が生じているときに形成された滞留部分が消失する。
【0012】本発明における請求項4記載の洗浄方法で
は、前記洗浄槽を用いてその一対の洗浄液供給管から洗
浄液を交互に供給することを前記課題の解決手段とし
た。この洗浄方法によれば、前記洗浄槽を用いて一対の
洗浄液供給管から洗浄液を交互に供給するので、対流が
互いに打ち消し合う際の対流間の衝突によって洗浄液の
流れに乱れを生じさせ、一方の対流だけが生じていると
きに形成された滞留部分を消失することが可能になり、
また、互いに打ち消し合う対流を交互に生じさせること
から、対流方向を平均化させることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1(a)、(b)は本発明の洗浄槽をウエハW用の洗
浄槽に適用した場合の第一実施形態例を示す図であり、
図1(a)、(b)において符号10は洗浄槽である。
なお、図1(a)は洗浄槽10の平面図であり、図1
(b)は図1(a)のA−A線矢視図である。
【0014】図1(a)、(b)に示した洗浄槽10が
図7(a)、(b)に示した洗浄槽1と異なるところ
は、図1(b)に示すように、槽本体2の底部に設けら
れた洗浄液供給管3とは別に、同じ構成からなる洗浄液
供給管11が槽本体2の上部(液面部)にも設けられて
いる点である。すなわち、この洗浄槽10における洗浄
液供給管11(以下、これを上洗浄液供給管11と称
し、また洗浄液供給管3を下洗浄液供給管3と称する)
は、下洗浄液供給管3と同様に、図示しない洗浄液供給
源に接続する供給源側配管12と、これに連続する正方
形環状の吐出側配管13とからなるものであり、吐出側
配管13には、下洗浄液供給管3における吐出側配管6
の吐出口7L…のそれぞれに対向する位置に吐出口14
Lが、また吐出口7R…のそれぞれに対向する位置に吐
出口14Rが形成されている。
【0015】したがって、このような構成により下洗浄
液供給管3と上洗浄液供給管11とは、槽本体2の深さ
方向における中心面を対称面として略面対称の位置に配
置されたものとなっており、また、これらの吐出口7
L、7R…と吐出口14L、14R…とも、同様に略面
対称に配置されたものとなっている。
【0016】また、これら吐出口7L、7R…、吐出口
14L、14R…は、図1(a)に示すように、ウエハ
支持体4上に載置固定されるウエハWの間隔に対応して
形成配置されている。すなわち、ウエハWの両面上をフ
レッシュな洗浄液が効率良く流れるよう、吐出口7L、
7R…、吐出口14L、14R…は、複数載置固定され
たウエハWのそれぞれの間、および外側に配置されたウ
エハWのさらに外側に配置されているのである。よっ
て、このような吐出口7L、7R…、吐出口14L、1
4R…の配置により、これら吐出口7L、7R…、吐出
口14L、14R…から吐出された洗浄液がウエハWの
両面上を流れるようになり、したがってフレッシュな洗
浄液をウエハWの両面上に効率良く供給できるのであ
る。
【0017】このような洗浄槽1を用いて被洗浄物であ
るウエハWを洗浄するには、従来と同様に予め槽本体2
内に洗浄水を満たしておき、その状態でウエハWをウエ
ハ支持体4上に載置固定する。そして、この状態で一方
の洗浄液供給管に接続された洗浄液供給源から洗浄液を
一定圧で送る。例えば、下洗浄液供給管3に洗浄液を所
定時間送り、これの吐出口7L、7Rより同時に洗浄液
を槽本体2内に供給する。すると、吐出口7L、7Rよ
り吐出された洗浄液は、従来と同様に槽本体2内におい
て、図2中実線の矢印で示すように対流を生じ、また余
剰の洗浄液はオーバーフローする。なお、図2は、図1
(b)と同じ側断面で見た洗浄液の対流分布図である。
【0018】次に、下洗浄液供給管3からの洗浄液供給
を停止すると同時に、上洗浄液供給管11からの洗浄液
供給を開始する。このとき、洗浄液の供給条件、すなわ
ち洗浄液の吐出圧および吐出量は、下洗浄液供給管3か
らの供給条件と同一にする。ただし、供給時間について
は、図3に示すように最初の上洗浄液供給管11からの
洗浄液供給時間より少し長い時間とする(図3では、下
洗浄液供給管3からの洗浄液供給を「下供給」と記し、
上洗浄液供給管11からの洗浄液供給を「上供給」と記
している)。これは、最初の洗浄液供給のときには、槽
本体2内の洗浄液には対流が生じておらず、したがっ
て、後述するようにこの対流を打ち消す時間が不要であ
るからである。
【0019】ここで、図3は、図2中にFaで示したポ
イントとFbで示したポイントでの、処理時間と対流方
向および対流速度との関係を示すグラフ図である。な
お、Faは、吐出口7L(7R)と吐出口14L(14
R)との略中間点であり、Fbは、槽本体2における吐
出側配管6の両辺6L、6Rの中間部で、かつ槽本体2
の深さ方向における略中央部である。
【0020】図3に示したように、最初に下洗浄液供給
管3からの洗浄液供給を行うと、槽本体2内に洗浄液の
対流が無い状態から、ポイントFaでは上昇流が生じて
これが徐々に強くなり、一方ポイントFbでは下降流が
生じてこれが徐々に強くなる。そして、所定時間経過す
ると、これらは一定の速度となる。この一定の速度とな
ってから次の操作により対流速度が変わるまでの時間t
を、本例では基本サイクルとする。
【0021】すなわち、前述した最初の下洗浄液供給管
3からの洗浄液供給に続く上洗浄液供給管11からの洗
浄液供給では、その当初においては前の洗浄液供給によ
る対流の強さが残っていることから、見掛け上図2中実
線の矢印で示した対流が起きているが、時間の経過に伴
い、上洗浄液供給管11からの洗浄液供給による対流が
強くなって遂には前の対流が後の対流によって打ち消さ
れる(図3中の実線と破線の交点部)。そして、さらに
洗浄液供給が続けられることにより、槽本体2において
は、図2中破線の矢印で示すようにポイントFaでは下
降流が生じてこれが徐々に強くなり、一方ポイントFb
では上昇流が生じてこれが徐々に強くなる。そして、所
定時間経過すると、先の下洗浄液供給管3からの洗浄液
供給の場合と同様に、これらは一定の速度となる。した
がって、この一定の速度となってから前記時間tだけ上
洗浄液供給管11からの洗浄液供給を続けるのである。
【0022】そして、この上洗浄液供給管11からの洗
浄液供給を、対流速度が一定になってから時間t続けた
ら、この上洗浄液供給管11からの洗浄液供給を停止す
ると同時に、再度下洗浄液供給管3からの洗浄液供給を
開始し、以下、同様にして上洗浄液供給管11からの洗
浄液供給と下洗浄液供給管3からの洗浄液供給とを交互
に繰り返す。
【0023】このようにして下洗浄液供給管3からの洗
浄液供給と上洗浄液供給管11からの洗浄液供給とを交
互に繰り返してウエハWの洗浄を行うと、それぞれの洗
浄液供給によって生じる対流をある時点で互いに打ち消
すことができ、これにより対流が互いに打ち消し合う際
の対流間の衝突によって槽本体2内の洗浄液の流れに乱
れを生じさせることができる。したがって、一方の対流
だけが生じているときに形成された滞留部分を消失させ
ることができ、これにより滞留部分に停滞した微粒子等
を再度分散させ、その後に生じた対流にのせてオーバー
フローされる洗浄液と共に槽本体2の外に効率よく排出
することができる。また、このように互いに打ち消し合
う対流を交互に生じさせることから、対流方向を平均化
させることがき、これにより吐出口7L、7R(14
L、14R)から吐出されるフレッシュな洗浄液の供給
位置を偏ることなく分散させることができ、したがって
洗浄の均一性を向上させることができる。
【0024】図4(a)、(b)は本発明の洗浄槽をウ
エハW用の洗浄槽に適用した場合の第二実施形態例を示
す図であり、図4(a)、(b)において符号20は洗
浄槽である。なお、図4(a)は洗浄槽20の平面図で
あり、図4(b)は図4(a)のA−A線矢視図であ
る。
【0025】図4(a)、(b)に示した洗浄槽20が
図7(a)、(b)に示した洗浄槽1と異なるところ
は、図4(a)に示すように、槽本体2の底部に設けら
れた洗浄液供給管3に代えて、一対の洗浄液供給管21
L、21Rを設けた点である。すなわち、この洗浄槽2
0における洗浄供給管21L、21Rは、先を閉じた直
管状のもので、それぞれ図示しない洗浄液供給源に接続
されたものである。これら洗浄供給管21L、21R
は、槽本体2内の底部において、図7(a)に示した洗
浄液供給管3における吐出側配管6の、吐出口7L、7
Rを形成した辺6L、6Rと同じ位置に配置されたもの
である。
【0026】また、これら洗浄供給管21L、21Rの
吐出口22L、22R…は、前記第一実施形態例の吐出
口7L、7R、14L、14Rと同様に、ウエハ支持体
4上に載置固定されるウエハWの間隔に対応して形成配
置されており、これにより吐出口22L、22R…から
吐出されたフレッシュな洗浄液は、ウエハWの両面上を
効率良く流れるようになっている。また、このように吐
出口22L…と吐出口22R…とがウエハWを挟んで配
置されていることにより、これら吐出口22L、22R
…は、槽本体2の中心線を対称軸として互いに略線対称
に配置されたものとなっている。
【0027】このような洗浄槽1を用いて被洗浄物であ
るウエハWを洗浄するには、従来と同様に予め槽本体2
内に洗浄水を満たしておき、その状態でウエハWをウエ
ハ支持体4上に載置固定する。そして、この状態で一方
の洗浄液供給管、例えば洗浄液供給管21Lに接続され
た洗浄液供給源から洗浄液を一定圧で所定時間送り、こ
れの吐出口22L…より洗浄液を槽本体2内に供給す
る。すると、吐出口22L…より吐出された洗浄液は、
槽本体2内において、図5中実線の矢印で示すようにそ
の底部の洗浄液供給管21L側、すなわち図5において
底部左側から上昇し、液面側に到った後右側に向かい、
さらに下降して洗浄液供給管21R近傍に到り、その後
元の洗浄液供給管21L側に向かい、以下、この対流が
連続する。また、余剰の洗浄液はオーバーフローする。
なお、図5は、図4(b)と同じ側断面で見た洗浄液の
対流分布図である。
【0028】次に、洗浄液供給管21Lからの洗浄液供
給を停止すると同時に、洗浄液供給管21Rからの洗浄
液供給を開始する。このとき、洗浄液の供給条件、すな
わち洗浄液の吐出圧および吐出量は、洗浄液供給管21
Lからの供給条件と同一にする。ただし、供給時間につ
いては、先の第一実施形態例の場合と同様に、図6に示
すように最初の洗浄液供給管21Lからの洗浄液供給時
間より少し長い時間とする(図6では、洗浄液供給管2
1Lからの洗浄液供給を「左供給」と記し、洗浄液供給
管21Rからの洗浄液供給を「右供給」と記してい
る)。ここで、図6は、図5中にFaで示したポイント
とFbで示したポイントでの、処理時間と対流方向およ
び対流速度との関係を示すグラフ図である。なお、Fa
は、洗浄液供給管21Lの吐出口22Lの直上でかつ槽
本体2の深さ方向における略中央部であり、Fbは、洗
浄液供給管21Rの吐出口22Rの直上でかつ槽本体2
の深さ方向における略中央部である。
【0029】図6に示したように、最初に洗浄液供給管
21Lからの洗浄液供給を行うと、槽本体2内に洗浄液
の対流が無い状態から、ポイントFaでは上昇流が生じ
てこれが徐々に強くなり、一方ポイントFbでは下降流
が生じてこれが徐々に強くなる。そして、所定時間経過
すると、先の第一実施形態例の場合と同様にこれらは一
定の速度となる。この一定の速度となってから次の操作
により対流速度が変わるまでの時間tを、本例において
も基本サイクルとする。
【0030】すなわち、前述した最初の洗浄液供給管2
1Lからの洗浄液供給に続く洗浄液供給管21Rからの
洗浄液供給では、先の第一実施形態例と同様に、その当
初においては前の洗浄液供給による対流の強さが残って
いることから、見掛け上図5中実線の矢印で示した対流
が起きているが、時間の経過に伴い、洗浄液供給管21
Rからの洗浄液供給による対流が強くなって遂には前の
対流が後の対流によって打ち消される(図5中の実線と
破線の交点部)。そして、さらに洗浄液供給が続けられ
ることにより、槽本体2においては、図5中破線の矢印
で示すようにポイントFaでは下降流が生じてこれが徐
々に強くなり、一方ポイントFbでは上昇流が生じてこ
れが徐々に強くなる。そして、所定時間経過すると、先
の洗浄液供給管21Lからの洗浄液供給の場合と同様
に、これらは一定の速度となる。したがって、この一定
の速度となってから前記時間tだけ洗浄液供給管21R
からの洗浄液供給を続けるのである。
【0031】そして、この洗浄液供給管21Rからの洗
浄液供給を、対流速度が一定になってから時間t続けた
ら、この洗浄液供給管21Rからの洗浄液供給を停止す
ると同時に、再度洗浄液供給管21Lからの洗浄液供給
を開始し、以下、同様にして洗浄液供給管21Rからの
洗浄液供給と洗浄液供給管21Lからの洗浄液供給とを
交互に繰り返す。
【0032】このようにして洗浄液供給管21Lからの
洗浄液供給と洗浄液供給管21Rからの洗浄液供給とを
交互に繰り返してウエハWの洗浄を行うと、先の第一実
施形態例と同様に、それぞれの洗浄液供給によって生じ
る対流をある時点で互いに打ち消すことができ、これに
より対流が互いに打ち消し合う際の対流間の衝突によっ
て槽本体2内の洗浄液の流れに乱れを生じさせることが
できる。したがって、一方の対流だけが生じているとき
に形成された滞留部分を消失させることができ、これに
より滞留部分に停滞した微粒子等を再度分散させ、その
後に生じた対流にのせてオーバーフローされる洗浄液と
共に槽本体2の外に効率よく排出することができる。ま
た、このように互いに打ち消し合う対流を交互に生じさ
せることから、対流方向を平均化させることがき、これ
により吐出口7L、7R(14L、14R)から吐出さ
れるフレッシュな洗浄液の供給位置を偏ることなく分散
させることができ、したがって洗浄の均一性を向上させ
ることができる。
【0033】なお、本発明の洗浄槽は前記実施形態例に
示した構成に限定されることなく、基本的には洗浄液配
管が一対備えられ、これらが互いの対流を打ち消すこと
ができるようそれぞれから洗浄液を供給できるように構
成配置されていればよい。例えば、第二実施形態例にお
ける洗浄液供給管21L、21Rを槽本体2の底部でな
く上部(液面部)に設け、それぞれの吐出口22L、2
2R…を底面側に向けるようにしてもよいのである。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明の洗浄槽は、
槽本体に備えられた一対の洗浄液供給管が、その一方か
らの洗浄液の吐出によって槽本体内の洗浄液に生じる対
流が他方からの洗浄液の吐出によって槽本体内の洗浄液
に生じる対流で打ち消されるよう、これら一方と他方の
洗浄液供給管が槽本体内においてそれぞれの吐出口が対
称な位置となるように配設されたものであり、例えばこ
れら一対の洗浄液供給管から洗浄液を交互に供給するこ
とにより、それぞれの洗浄液供給によって生じる対流を
互いに打ち消すことができるようにしたものである。よ
って、対流が互いに打ち消し合う際の対流間の衝突によ
って洗浄液の流れに乱れを生じさせ、一方の対流だけが
生じているときに形成された滞留部分を消失させること
ができ、これにより滞留部分に停滞した微粒子等を再度
分散させ、その後に生じた対流にのせてオーバーフロー
される洗浄液と共に槽本体の外に効率よく排出すること
ができ、したがって被洗浄物に微粒子等が再付着するの
を防ぐことができる。また、洗浄液供給管を、供給側と
吐出口のみが開口されたものとしたので、従来と同様の
簡単な配管をそのまま利用することができ、したがって
設備に多大なコストをかけることなく安価に作製するこ
とができる。
【0035】本発明の洗浄方法は、前記洗浄槽を用いて
その一対の洗浄液供給管から洗浄液を交互に供給するよ
うにした方法であるから、対流が互いに打ち消し合う際
の対流間の衝突によって洗浄液の流れに乱れを生じさ
せ、一方の対流だけが生じているときに形成された滞留
部分を消失させることによって被洗浄物に微粒子等が再
付着するのを防ぐことができる。また、このように互い
に打ち消し合う対流を交互に生じさせることから、対流
方向を平均化させることがき、これにより吐出口から吐
出されるフレッシュな洗浄液の供給位置を偏ることなく
分散させることができ、したがって洗浄の均一性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における洗浄槽の第一実施形態例の概略
構成図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A線矢視図である。
【図2】図1に示した洗浄槽内における対流分布図であ
る。
【図3】図2中のポイントFa、Fbでの処理時間と対
流方向および対流速度との関係を示すグラフ図である。
【図4】本発明における洗浄槽の第二実施形態例の概略
構成図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−
A線矢視図である。
【図5】図4に示した洗浄槽内における対流分布図であ
る。
【図6】図5中のポイントFa、Fbでの処理時間と対
流方向および対流速度との関係を示すグラフ図である。
【図7】従来の洗浄槽の一例の概略構成図であり、
(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線矢視図であ
る。
【図8】図7に示した洗浄槽内における対流分布図であ
る。
【図9】図8中のポイントFa、Fbでの処理時間と対
流方向および対流速度との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
2 槽本体 3、11、21L、21R 洗浄液供給
管 10、20 洗浄槽 14L、14R、22L、22
R 吐出口 W 半導体ウエハ(被洗浄物)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物を槽本体に収容してこれを洗浄
    液で洗浄するための洗浄槽であって、 洗浄液を吐出口から供給する洗浄液供給管を槽本体に一
    対備えてなり、これら一対の洗浄液供給管は、一方から
    の洗浄液の吐出によって槽本体内の洗浄液に生じる対流
    が他方からの洗浄液の吐出によって槽本体内の洗浄液に
    生じる対流で打ち消されるよう、これら一方と他方の洗
    浄液供給管が槽本体内においてそれぞれの吐出口が対称
    な位置となるように配設され、かつ前記洗浄液供給管
    は、供給側と吐出口のみが開口されたものであることを
    特徴とする洗浄槽。
  2. 【請求項2】 前記一対の洗浄液供給管が、槽本体の上
    部側と底部側とに配置され、 該洗浄液供給管の吐出口が、槽本体の深さ方向における
    中心面を対称面として略面対称の位置に配置されるとと
    もに、互いに対向した状態に開口されてなることを特徴
    とする請求項1記載の洗浄槽。
  3. 【請求項3】 前記一対の洗浄液供給管が、槽本体の上
    部側あるいは底部側に配置され、 該洗浄液供給管の吐出口が、槽本体の中心線を対称軸と
    して互いに略線対称の位置に配置されるとともに、槽本
    体の深さ方向でかつ該深さ方向の中央部側に向けて開口
    されてなることを特徴とする請求項1記載の洗浄槽。
  4. 【請求項4】 洗浄槽の槽本体内に被洗浄物を収容して
    これを洗浄液で洗浄する洗浄方法であって、 前記洗浄槽は、洗浄液を吐出口から供給する洗浄液供給
    管を槽本体に一対備え、これら一対の洗浄液供給管が、
    一方からの洗浄液の吐出によって槽本体内の洗浄液に生
    じる対流が他方からの洗浄液の吐出によって槽本体内の
    洗浄液に生じる対流で打ち消されるよう、これら一方と
    他方の洗浄液供給管が槽本体内においてそれぞれの吐出
    口が対称な位置となるように配設され、かつ前記洗浄液
    供給管が、供給側と吐出口のみが開口したものであり、 該洗浄槽における槽本体内の略中央部に被洗浄物を設置
    した後、前記一対の洗浄液供給管から洗浄液を交互に供
    給することを特徴とする洗浄方法。
JP2993097A 1997-02-14 1997-02-14 洗浄槽および洗浄方法 Pending JPH10229065A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2993097A JPH10229065A (ja) 1997-02-14 1997-02-14 洗浄槽および洗浄方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2993097A JPH10229065A (ja) 1997-02-14 1997-02-14 洗浄槽および洗浄方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10229065A true JPH10229065A (ja) 1998-08-25

Family

ID=12289717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2993097A Pending JPH10229065A (ja) 1997-02-14 1997-02-14 洗浄槽および洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10229065A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013099705A (ja) * 2011-11-07 2013-05-23 Shibuya Machinery Co Ltd 物品洗浄装置
US8652344B2 (en) 2004-04-15 2014-02-18 Tokyo Electron Limited Liquid treatment method and storage system
JP2019145686A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 東芝メモリ株式会社 半導体処理装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8652344B2 (en) 2004-04-15 2014-02-18 Tokyo Electron Limited Liquid treatment method and storage system
JP2013099705A (ja) * 2011-11-07 2013-05-23 Shibuya Machinery Co Ltd 物品洗浄装置
JP2019145686A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 東芝メモリ株式会社 半導体処理装置
US10978316B2 (en) 2018-02-21 2021-04-13 Toshiba Memory Corporation Semiconductor processing device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5540247A (en) Immersion-type apparatus for processing substrates
JPH0411728A (ja) 半導体ウェハの洗浄装置
CN102119060B (zh) 超声波清洗装置
WO2006038341A1 (ja) 基板処理装置
KR950007014A (ko) 반도체 처리시스템의 세정장치
JPH10229065A (ja) 洗浄槽および洗浄方法
JP3183098B2 (ja) 基板処理装置の基板保持具
US11469127B2 (en) Substrate processing device
KR970023652A (ko) 기판회전식 처리방법 및 기판회전식 처리장치
US7243911B2 (en) Substrate treating apparatus
JPH05152273A (ja) 枚葉洗浄用オーバーフロー槽
JP2690851B2 (ja) 浸漬型基板処理装置
JP6891013B2 (ja) 基板処理装置およびノズル構造
JPH11319737A (ja) 板状体の洗浄装置
US20240203756A1 (en) Integrated exhaust duct and substrate processing apparatus
JPH02312256A (ja) ウエハ保持装置
JPH0448629A (ja) 半導体ウェーハの液処理装置
TWI803301B (zh) 鍍覆裝置
JPH0864571A (ja) 半導体処理システムにおける洗浄装置
CN118224526A (zh) 集成排气管道和衬底处理设备
JPH11340176A (ja) 浸漬型基板処理装置
WO2019181067A1 (ja) 基板処理装置
JP2002124465A (ja) 現像装置
JPH11290801A (ja) 洗浄槽
JPH11319736A (ja) 基板処理方法及びその装置