JPH10229023A - 積層型ロータリートランス - Google Patents

積層型ロータリートランス

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JPH10229023A
JPH10229023A JP9032182A JP3218297A JPH10229023A JP H10229023 A JPH10229023 A JP H10229023A JP 9032182 A JP9032182 A JP 9032182A JP 3218297 A JP3218297 A JP 3218297A JP H10229023 A JPH10229023 A JP H10229023A
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conductor pattern
patterns
connection electrode
conductor
magnetic
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JP9032182A
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Akihiko Fujisawa
明彦 藤沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】巻数比の設定の自由度が上がり、小型化が容易
となる構成の積層型ロータリートランスを提供する。 【解決手段】ロータ、ステータは、磁性体層中に略同心
円筒状に形成された複数チャンネル分の非磁性体層1を
有する。非磁性体層1中に各々別のコイル用導体パター
ン2が埋設される。各チャンネルの導体パターン2の巻
数比を略同一とする。各導体パターン2の両端にそれぞ
れ接続する接続電極パターン4を、導体パターン4から
積層方向に延出させかつ非磁性体層3に埋設して設け
る。各導体パターン2対応の対をなす入出力電極6を、
トランスの外部の略同一箇所に一端が引き出されるよう
に非磁性体層5に埋設して設ける。該導体パターン対応
の対をなす入出力電極6を、前記各導体パターンの始
端、終端にそれぞれ一端が接続される接続電極パターン
の他端と接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばビデオテー
プレコーダ等のように、回転部と非回転部との間におけ
る信号の授受を非接触で行う手段として用いられる積層
型ロータリートランスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の平板型巻線ロータリートランス
は、図14(A)に示すように、ロータとステータの各
磁性体でなる円板50の対向面に各チャンネル毎に溝5
1、52を設け、各溝51、52に各チャンネルの巻線
53、54を埋設し、巻線53、54の引き出しは、円
板50の溝51、52の底部に設けた貫通孔55、56
に巻線53、54の始端a、c、終端b、dを裏面側に
引き出す構造を有している。
【0003】また、例えば特開平7−122445号公
報に開示されているような積層型ロータリートランスに
おいても、導体パターンの端部の外部への引き出しは、
図14(B)において、1つのチャンネルについて抽出
して示すように、非磁性体層57に導体パターン58を
埋設し、導体パターン58の引き出し部e、fを、図1
4(D)に示すように半径方向に設けた非磁性体層59
に埋設して同一箇所より引き出している。このように、
引き出し部e、fの周囲を非磁性体層59としている理
由は、仮に図14(C)に示すように、引き出し部e、
fの周囲を磁性体層60に埋設すると、漏洩磁束による
インダクタンスを生じ、引き出し部e、fにおいてもイ
ンダクタンスが増加分として加わり、設計通りのインダ
クタンスが得られなくなるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図14(A)に示すよ
うに、円板50に設けた溝51、52に巻線53、54
を埋設してなる平板型巻線ロータリートランスにおいて
は、2チャンネル以上のチャンネル数の場合、各チャン
ネルの信号レベルは揃える必要があることから、巻数比
は各チャンネルについて略同一とする必要があり、ま
た、信号処理回路と磁気ヘッドとの間のロータリートラ
ンスを含む回路のインダクタンス値を各チャンネルにつ
いて揃える必要がある。ところが、外周側チャンネルの
巻線53の長さは、内周側チャンネルの巻線54の長さ
より長くなるので、各巻線53、54のインダクタンス
値を揃えるためには、外周側チャンネルの溝51の土手
部50aの幅W oを、内側チャンネルの溝52の土手部
50bの幅W iより狭くせざるを得ない。
【0005】ところが、図14(A)に示すように、円
板50の貫通孔55、56に巻線53、54の両端a、
bまたはc、dを通す構造においては、巻線53、54
の巻数は整数にしか設定できず、また、外側チャンネル
の溝51の土手部50aの幅Woが例えば0.1mm以
下となるように非常に狭くなり、製造が困難になる。ま
た、土手部50aの幅Woを所定の幅以上に設定する
と、内側の土手部50bの幅Wiもその幅に相当する大
きな幅にする必要があり、小型化が困難になるという問
題点がある。特に、チャンネル数が3チャンネルや4チ
ャンネルとなる場合、小型化がさらに困難となる。図1
4(B)に示した積層型ロータリートランスにおいても
同様の問題がある。
【0006】本発明は、上記した問題点に鑑み、巻数比
の設定の自由度が上がり、小型化が容易となる構成の積
層型ロータリートランスを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、磁性体層中に略同心円筒状に形成された
複数チャンネル分の非磁性体層を有し、前記非磁性体層
中に各々別のコイル用導体パターンが埋設されている平
板状のステータおよびロータを有する積層型ロータリー
トランスにおいて、各チャンネルの導体パターンの巻数
比を略同一とし、各導体パターンの始端、終端にそれぞ
れ接続する接続電極パターンを、導体パターンから積層
方向に延出させかつ非磁性体層に埋設して、トランスの
周方向の任意の位置に設け、各導体パターン対応の対を
なす入出力電極を、トランスの外部の略同一箇所に一端
が引き出されるように非磁性体層に埋設して設け、該導
体パターン対応の対をなす入出力電極を、前記各導体パ
ターンの始端、終端にそれぞれ一端が接続される接続電
極パターンの他端と接続したことを特徴とする(請求項
1)。
【0008】また、本発明は、請求項1において、前記
接続電極パターンは、前記非磁性体層と交互に積層して
平板状のステータおよびロータの厚さ方向に接続されて
いることを特徴とする(請求項2)。
【0009】また、本発明は、請求項1または2におい
て、前記複数チャンネルの導体パターンは、前記各々の
非磁性体層中をスパイラル状に巻回されていることを特
徴とする(請求項3)。
【0010】
【作用】請求項1においては、各チャンネルの巻数が任
意に設定可能となり、整数に限定されない。このため、
例えば外側チャンネルの巻数を内側チャンネルの巻数よ
り少ない巻数で設計することができ、外側チャンネルの
磁性体層の幅の制約を緩和することができる。
【0011】請求項2においては、接続電極パターンが
非磁性体層と厚み方向に交互に形成され、接続電極パタ
ーンと非磁性体層との積層数に応じて導体パターンから
任意の箇所において入出力電極に接続することができ
る。
【0012】請求項3においては、導体パターンがスパ
イラル状に形成されることにより、ステータやロータの
厚みを増大させることなく所定の巻数を容易に得ること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面によ
り説明する。図1は本発明による積層型ロータリートラ
ンスの一実施例を、ロータまたはステータの1チャンネ
ル分のコイルについて概念的に示す斜視図である。図1
において、1は積層体(図示せず)中に円筒状に形成さ
れた非磁性体層、2は該非磁性体層1に埋設された1チ
ャンネル分のコイルの導体パターン、3は前記円筒状の
非磁性体層1に対して積層方向に形成された非磁性体層
であり、導体パターン2の始端、終端にそれぞれ接続さ
れた接続電極パターン4と交互に積層して形成される。
5は前記非磁性体層3に連続して形成された非磁性体
層、6は該非磁性体層5に埋設され、かつ各接続電極パ
ターン4に接続された入出力電極である。
【0014】図2は本実施例のロータリートランスの断
面図、図3(A)、(B)はそれぞれ本実施例のステー
タとロータのコイル用導体パターンおよび入出力電極の
配置図である。図2、図3において、7は平板状をなす
ステータ、8は同じく平板状をなすロータであり、10
はステータ7、ロータ8の基体を構成する磁性体層であ
る。2a、2bおよび2c、2dはステータ7のそれぞ
れ外側チャンネル、内側チャンネルのコイルの導体パタ
ーン、2e、2fおよび2g、2hはそれぞれロータ8
の外側チャンネル、内側チャンネルのコイルの導体パタ
ーンである。本例においては、4チャンネルである場合
について示しており、この4チャンネル式のロータリー
トランスは、例えば内側2チャンネルがビデオテープレ
コーダにおける通常速度の記録再生用、外側2チャンネ
ルが3倍速の記録再生用である場合や、内側チャンネル
が通常のテレビ信号用、外側チャンネルがハイビジョン
用である場合等に用いられる。
【0015】9はステータ7に設けたショートリング、
1a〜1j、3a〜3jはそれぞれ非磁性体層、4a1
〜4h1はそれぞれ各導体パターン2g〜2hの始端に
一端が接続された接続電極パターン、4a2〜4h2は
それぞれ各導体パターン2g〜2hの終端に接続された
接続電極パターン、6a1〜6h1、6a2〜6h2は
それぞれ接続電極パターン4a1〜4h1、4a2〜4
h2に接続される入出力電極、5は入出力電極6a1〜
6h1、6a2〜6h2を埋設した非磁性体層である。
【0016】前記ステータ7側導体パターン2a〜2d
およびショートリング9は、それぞれ同心円筒状に形成
された非磁性体層1a〜1d、1iに埋設され、ロータ
8側の導体パターン2e〜2hも、それぞれ同心円筒状
の非磁性体層1e〜1hに埋設される。ステータ7の接
続電極パターン4a1〜4d1、4a2〜4d2は非磁
性体層3a〜3dに埋設される。ロータ8の接続電極パ
ターン4e1〜4h1、4a2〜4h2は非磁性体層3
e〜3hに埋設される。入出力電極6a1〜6h1、6
a2〜6h2はステータ7またはロータ8の磁性体層5
に埋設される。
【0017】図4ないし図9は本実施例のステータを印
刷法により形成する場合の積層工程図である。まず、積
層体を形成するための樹脂シート上に、図4(A)に示
すように、例えば非磁性フェライト等からなる非磁性体
層1、1a〜1dを形成するためのペーストと、図4
(B)に示すように、磁性フェライトからなる磁性体層
10を形成するためのペーストとを、半割り筒状に、か
つ、一方で印刷しなかった部分を他方で補うように交互
に印刷し乾燥する工程を所定回数実施してステータ7の
ロータ対向面側の表層を形成する。図2における非磁性
体層1a〜1d、1iは図4の非磁性体層1a〜1d、
1iに対応している。
【0018】次に、図5(A)に示すように、前記コイ
ルの導体パターン2a〜2dと、ショートリング9と、
導体パターン2a〜2dの始端の各接続電極パターン4
a1〜4d1と、終端の接続電極パターン4a2〜4d
2とを、図4(A)に示した非磁性体層1a〜1d、1
iの部分に重ねるように印刷、乾燥する。この導体パタ
ーン形成のための導体ペーストに混入する導体としては
銀等が用いられるが勿論他の導体を使用してもよい。図
5(B)の拡大図に示すように、各導体パターン2a〜
2dは本例では4ターンの巻数を有する例を示してい
る。
【0019】次に図6(A)に示すように、前記導体パ
ターン2a〜2dおよびショートリング9を覆うと共
に、各導体パターンの始端、終端の接続電極パターン4
a1〜4d1、4a2〜4d2の一部は覆わないよう
に、非磁性体層3、3a〜3d、3iを印刷し乾燥す
る。次に図6(B)に示すように、図6(A)の工程に
おいて印刷しなかった部分と、導体パターンの始端、終
端の接続電極パターン4a1〜4d1、4a2〜4d2
を残して、磁性体層10を印刷する。
【0020】次に図7(A)に示すように、前記導体パ
ターンの始端、終端の接続電極パターン4a1〜4d
1、4a2〜4d2に一部が重なり、かつ中央の導体パ
ターンを横断するように形成されている非磁性体層3x
上に残部が重なるように、新たな接続電極パターン4a
1〜4d1、4a2〜4d2を印刷、乾燥する。
【0021】このような図6(A)、(B)、図7
(A)の印刷工程を所定回数繰り返すことにより、接続
電極パターン4a1〜4d1、4a2〜4d2を非磁性
体層3xと交互に重ねて形成する。また、内外チャンネ
ル間で磁気的に干渉しないようにするための非磁性体層
3iも同時に形成する。
【0022】次に、図7(B)に示すように、前記接続
電極パターン4a1〜4d1、4a2〜4d2を形成し
た部分と、入出力電極6a1〜6d1、6a2〜6d2
の形成予定の部分を残して磁性体層10を印刷、乾燥す
る。次に図8(A)に示すように、入出力電極6a1〜
6d1、6a2〜6d2の形成予定の部分に、接続電極
パターン4a1〜4d1、4a2〜4d2の一部を残し
て非磁性体層5を印刷、乾燥し、その上に、図8(B)
に示すように、接続電極パターン4a1〜4d1、4a
2〜4d2にそれぞれ端部を重ねて入出力電極6a1〜
6d1、6a2〜6d2を印刷、乾燥する。この場合、
それぞれの導体パターン2a〜2dの入出力電極は、該
当する入出力電極6a1と6a2、6b1と6b2のよ
うに、それぞれ対にしてまとめられ、これによりそれぞ
れ対応する導体パターンの入出力電極がトランスの外部
の略同一箇所から入出力電極が6a1と6a2、6b1
と6b2…が引き出されるように構成する。
【0023】その後、図8(A)の非磁性体層5の印刷
と、図7(B)の磁性体層10の印刷を行った後、全面
に磁性体層10を印刷、乾燥し(図示せず)、図2に示
した軸13に嵌着する孔14を加工すると同時に円形に
切断し、ステータ7の外周に、それぞれ入出力電極6a
1〜6d1、6a2〜6d2をトランス外周に露出させ
ると共に、入出力電極6a1〜6d1、6a2〜6d2
にそれぞれ接続する外部電極(図示せず)を設ける。
【0024】図9ないし図13はロータ8の積層工程を
示す図である。このロータ8の積層工程がステータ7の
積層工程と異なるところは、ロータ8の各チャンネルの
コイルの導体パターン2e〜2hの巻数を3.25ター
ンとしており、1個分のパターンに対し、X型に非磁性
体層1x、1yを形成してなる。
【0025】まず、図9(A)、(B)に示すように、
非磁性体層1、1e〜1h、1jと、磁性体層10と
を、一方で印刷しなかった部分を他方で補うように交互
に印刷し乾燥する工程を所定回数実施してロータ8のス
テータ対向面側の表層を形成する。図2における非磁性
体層1a〜1d、1iは図9(A)、(B)の非磁性体
層1a〜1d、1iに対応している。
【0026】次に、図10(A)に示すように、コイル
の導体パターン2e〜2hと、導体パターン2e〜2h
の始端の各接続電極パターン4e1〜4h1と、終端の
接続電極パターン4e2〜4h2とを、図9(A)、
(B)に示した非磁性体層1e〜1hの部分に重ねるよ
うに印刷、乾燥する。
【0027】次に図10(B)に示すように、前記導体
パターン2e〜2hを覆うと共に、各導体パターンの始
端、終端の接続電極パターン4e1〜4h1、4e2〜
4h2の一部は覆わないように、非磁性体層3、3e〜
3h、3jを印刷し乾燥する。
【0028】次に図11(A)に示すように、図10
(B)の工程において印刷しなかった部分と、導体パタ
ーンの始端、終端の接続電極パターン4e1〜4h1、
4e2〜4h2を残して、磁性体層10を印刷する。
【0029】次に図11(B)に示すように、前記導体
パターンの始端、終端の接続電極パターン4e1〜4h
1、4e2〜4h2に一部が重なり、かつ中央の導体パ
ターンを横断するように形成されている非磁性体層3
x、3y上に残部が重なるように、新たな接続電極パタ
ーン4e1〜4h1、4e2〜4h2を印刷、乾燥す
る。
【0030】このような図10(B)、図11(A)、
(B)の印刷工程を所定回数繰り返すことにより、接続
電極パターン4e1〜4h1、4e2〜4h2を非磁性
体層3x、3yと交互に重ねて形成する。また、内外チ
ャンネル間で磁気的に干渉しないようにするための非磁
性体層3jも同時に形成する。
【0031】次に、図12(A)に示すように、前記接
続電極パターン4e1〜4h1、4e2〜4h2を形成
した部分と、入出力電極6e1〜6h1、6e2〜6h
2の形成予定の部分を残して磁性体層10を印刷、乾燥
する。次に図12(B)に示すように、入出力電極6e
1〜6h1、6e2〜6h2の形成予定の部分に、接続
電極パターン4e1〜4h1、4e2〜4h2の一部を
残して非磁性体層5を印刷、乾燥し、その上に、図13
に示すように、接続電極パターン4e1〜4h1、4e
2〜4h2にそれぞれ端部を重ねて入出力電極6e1〜
6h1、6e2〜6h2を印刷、乾燥する。その後、図
12(B)の非磁性体層5の印刷と、図12(A)の磁
性体層10の印刷を行った後、全面に磁性体層10を印
刷、乾燥し(図示せず)、図2に示した軸13に回転自
在に挿入する穴15を加工すると同時に円形に切断し、
ロータ8の外周に、それぞれ入出力電極6e1〜6h
1、6e2〜6h2にそれぞれ接続する外部電極(図示
せず)を設ける。
【0032】このように、ステータ7やロータ8の接続
電極パターン4a1〜4h1、4a2〜4h2を導体パ
ターン2a〜2hに対して積層方向に延出させて形成す
ることにより、導体パターン2a〜2hから離れた部分
において、それぞれ必要に応じて、導体パターン2a〜
2hの各々の接続電極パターン4a1〜4h1、4a2
〜4h2および入出力電極6a1〜6h1、6a2〜6
h2を独立に形成することができ、整数でない任意の巻
数のコイルが得られる。
【0033】図2に示すように、導体パターン2a〜2
hの両側の磁性体層10の幅W1〜W6は、例えばW1
<W2<W3<…<W6となるように、導体パターン2
a〜2hの両側の磁性体層10は、外側ほど薄く形成さ
れるが、本発明のように、整数に限定されない巻数で実
施できる場合には、巻数を細かく設定できるので、巻数
をできるだけ少なくすることにより、磁性体層10の最
小幅W1が極端に狭くならない程度に設定することがで
き、磁性体層10の幅を極端に狭くすることなく小型化
が達成できる。
【0034】また、各チャンネルの巻数比を同じにした
上で、外側チャンネルの導体パターン2a、2b(2
e、2f)の巻数を、内側チャンネルの導体パターン2
c、2d(2g、2h)の巻数より少なくすることが容
易となり、前記磁性体層10の幅W1、W2等をそれほ
ど狭くする必要がなくなり、製造が容易となる。
【0035】また、接続電極パターン4a1〜4h1、
4a2〜4h2は、スルーホールによって形成すること
も可能である。しかし、実施例のように、非磁性体層3
x、3yと交互に積層することにより、スルーホールの
ずれによる抵抗の増大を招くことなく、抵抗の少ない接
続電極が形成できるという利点がある。また、各コイル
の導体パターン2a〜2hは、特公平7−122445
号公報に開示したように、積層方向に複数の導体パター
ンを形成する構造としてもよいが、実施例に示したよう
にスパイラル状とすることにより、薄型化が容易とな
る。
【0036】
【発明の効果】請求項1によれば、コイルの導体パター
ンに対して積層方向に延出する接続電極パターンを形成
し、その接続電極パターンを入出力電極に接続したの
で、コイルの巻数が整数に限定されず、巻数比の設計の
自由度が上がる。また、巻数をロータリートランスの磁
性体層の幅に関連して細かく設定できるため、磁性体層
の幅を極端に狭くすることなく、ロータリートランスを
容易に小型化することが可能となる。
【0037】請求項2によれば、接続電極パターンが非
磁性体層と厚み方向に交互に形成されたものでなるた
め、スルーホールに比較して電気抵抗の増大等が起こり
にくい確実な接続電極が確保できる。
【0038】請求項3によれば、導体パターンがスパイ
ラル状に形成されることにより、ステータやロータの厚
みを増大させることなく所定の巻数を容易に得ることが
でき、薄型化が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による積層型ロータリートランスの一実
施例を、ロータまたはステータの1チャンネル分のコイ
ルについて概念的に示す斜視図である。
【図2】本実施例の積層型ロータリートランスの断面図
である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ本実施例のステータ
とロータのコイル用導体パターンおよび入出力電極の配
置図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ本実施例のステータ
の積層工程における表層の非磁性体層と磁性体層のパタ
ーン図である。
【図5】(A)は本実施例におけるステータの積層工程
におけるコイルの導体パターンを示すパターン図、
(B)は(A)の部分拡大図である。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ本実施例のステータ
の積層工程における接続電極パターンの形成箇所の非磁
性体層と磁性体層のパターン図である。
【図7】(A)は本実施例のステータの積層工程におけ
る接続電極パターンのパターン図、(B)はその入出力
電極形成箇所の磁性体層のパターン図である。
【図8】(A)、(B)はそれぞれ本実施例のステータ
の積層工程における入出力電極形成箇所の非磁性体層と
入出力電極のパターン図である。
【図9】(A)、(B)はそれぞれ本実施例のロータの
積層工程における表層の非磁性体層と磁性体層のパター
ン図である。
【図10】(A)は本実施例におけるロータの積層工程
におけるコイルの導体パターンを示すパターン図、
(B)は同じくロータの積層工程における接続電極パタ
ーンの形成箇所の非磁性体層のパターン図である。
【図11】(A)、(B)はそれぞれ本実施例のロータ
の積層工程における接続電極パターンの形成箇所の磁性
体層と接続電極パターンのパターン図である。
【図12】(A)、(B)はそれぞれ本実施例のロータ
の積層工程における入出力電極形成箇所の磁性体層と非
磁性体層のパターン図である。
【図13】本実施例のロータの積層工程における入出力
電極のパターン図である。
【図14】(A)は従来の平板型ロータリートランスを
示す部分断面図、(B)は従来の積層型ロータリートラ
ンスの部分斜視図、(C)、(D)はそれぞれ導体パタ
ーンの引き出し部を磁性体層内、磁性体層内に埋設した
状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、1a〜1j:非磁性体層、2a〜2h:導体パター
ン、3、3a〜3j:非磁性体層、4a1〜4h1、4
a2〜4h2:接続電極パターン、5:非磁性体層、6
a1〜6h1、6a2〜6h2:入出力電極、7:ステ
ータ、8:ロータ、9:ショートリング、10:磁性体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体層中に略同心円筒状に形成された複
    数チャンネル分の非磁性体層を有し、前記非磁性体層中
    に各々別のコイル用導体パターンが埋設されている平板
    状のステータおよびロータを有する積層型ロータリート
    ランスにおいて、 各チャンネルの導体パターンの巻数比を略同一とし、 各導体パターンの始端、終端にそれぞれ接続する接続電
    極パターンを、導体パターンから積層方向に延出させか
    つ非磁性体層に埋設して、トランスの周方向の任意の位
    置に設け、 各導体パターン対応の対をなす入出力電極を、トランス
    の外部の略同一箇所に一端が引き出されるように非磁性
    体層に埋設して設け、 該導体パターン対応の対をなす入出力電極を、前記各導
    体パターンの始端、終端にそれぞれ一端が接続される接
    続電極パターンの他端と接続したことを特徴とする積層
    型ロータリートランス。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記接続電極パターン
    は、前記非磁性体層と交互に積層して平板状のステータ
    およびロータの厚さ方向に接続されていることを特徴と
    する積層型ロータリートランス。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記複数チャ
    ンネルの導体パターンは、前記各々の非磁性体層中をス
    パイラル状に巻回されていることを特徴とする積層型ロ
    ータリートランス。
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