JPH10228560A - 自動販売機の管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貨幣の回収作業を行なう際の防犯上の危険性
を低下し、回収作業における無駄な時間が発生すること
を防止する。 【解決手段】 複数の券売機１に対して、投入された貨
幣の回収動作を行おうとする場合、複数の券売機１がそ
れぞれ接続されている統括制御装置２１を用いて、少な
くとも一部の券売機１に対して貨幣回収指示を送信し
て、受信した券売機１毎に、ホッパ１８から金庫１９へ
貨幣を移動させる。これにより、複数の券売機１に一挙
に貨幣がホッパ１８から金庫１９に移動する動作を行わ
せることができ、操作者は前記貨幣の移動が完了した各
券売機１に対してそれぞれ貨幣を取り出す作業を順次行
う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例として、娯楽施
設における入場券などの券片を発売する券売機等の自動
販売機を管理するシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】娯楽施設などで入場券や施設利用券等を
利用する場合、必要な券片を券売機で事前に購入する。
券片の購入のために投入された貨幣は、券売機の機体内
部に固定されて設置されているホッパに収納される。ホ
ッパ内に収納されている貨幣は、券売機の管理者などに
よって、例として営業時間終了後等に回収される。本発
明の基礎となる券売機１の管理システムの系統図は図１
に示され、券売機１の正面図は図２に示され、回収の手
順は、図４に示されている。図１及び図２は後述される
実施例においても参照される。以下、最初に図２を参照
して券売機１の構成について説明する。券売機１は、例
として娯楽施設などで入場券や施設利用券等を販売する
ために用いられる。

【０００３】このような券売機１の前面扉２の前面に、
販売される券片の品目がそれぞれ記載された複数の販売
ボタン３が配列されている。また、前面扉２には、紙幣
の挿入口４及び硬貨の投入口５が設けられ、投入された
貨幣の残高を表示する残高表示部６が設けられている。
前記各販売ボタン３には販売可能ランプが内蔵され、貨
幣が投入されたとき、その金額以下の価格の券片に対応
する販売可能ランプが点灯される。また、対応する品目
が売り切れ状態のときに点灯される売り切れランプも内
蔵されている。

【０００４】また、前面扉２には、釣銭の払い戻し時に
操作される返却ボタン７、釣銭が返却される返却口８、
券片の取り出し口９、所定の切り替えキーが挿入される
キー穴を有し、券売機１を売り切れ状態に設定する際に
用いられる売切スイッチ１０、他の切り替えキーが挿入
されるキー穴を有し、前面扉２の施錠状態／開錠状態を
切り替える施錠スイッチ１１、及び券売機１の発売中止
時に「発売中止」表示を行なう発売中止表示部１２がそ
れぞれ設けられている。

【０００５】以下、図１を参照して、券売機１及びその
管理システムの構成について説明する。娯楽施設等には
複数の券売機１が設置されており、これらの複数の券売
機１は、通信装置２０を内蔵しており、オンラインで統
括制御装置２１にそれぞれ接続されている。統括制御装
置２１は、各券売機１による各種券片の販売数を把握し
たり、販売開始及び販売終了などの指示を、各券売機１
に一度に送信するなどして、複数の券売機１を集中的に
管理するシステムを構成している。

【０００６】券売機１は、マイクロコンピュータなどに
よって実現される制御部１３を有している。この制御部
１３には、前記複数の販売ボタン３、残高表示部６、返
却ボタン７、売切スイッチ１０、施錠スイッチ１１、発
売中止表示部１２、紙幣挿入口４や硬貨投入口５から投
入された貨幣の識別などを行うビルバリ１４、コインメ
ック１５、前記券片用の記録紙に所定事項の印字を行う
ためのプリンタを含む発券部１６、電源装置１７、紙幣
挿入口４や硬貨投入口５から投入された貨幣を収納して
蓄積するホッパ１８、後述するような制御部１３の制御
によってホッパ１８に収納されている貨幣が移動される
金庫１９及び前記通信装置２０とが接続されている。ホ
ッパ１８は、制御部１３の制御によって、内部に収納さ
れている貨幣を前記金庫１９に１枚ずつ移動させる移動
機構を備えている。

【０００７】一方、各券売機１にオンラインで接続され
た統括制御装置２１はマイクロコンピュータなどで構成
される本体制御部２２と、本体制御部２２に接続された
表示器２３と、キーボード等の操作スイッチ２４と、電
源装置２５と、各券売機１とデータ通信を行なう通信部
２６とを備えている。

【０００８】以下、図４を参照して、従来技術による前
記貨幣の回収手順について説明する。１日の営業終了後
などにおいて、管理者等は図４ステップａ１で、前記統
括制御装置２１を用いて、接続された各券売機１に対し
て発売中止を指示する。このとき、発売中止を指示され
た券売機１では、前記発売中止表示部１２が「発売中
止」表示を行い、券売機１の券片の発売に関連する動作
が中止される。ステップａ２では、管理者等が１番目の
券売機１の配置箇所に移動し、ステップａ３で管理者
は、前記前面扉２の施錠スイッチ１１に所定の切り替え
キーを挿入し前面扉２を開錠状態に切り替える。ステッ
プａ４では、前面扉２を開放し、ステップａ５では管理
者等が前記操作パネルの回収スイッチを操作して、券売
機１を貨幣回収動作状態に設定する。ステップａ６で
は、券売機１のマイクロコンピュータ等からなる制御部
は、前記ホッパに収納されている貨幣を１枚ずつ前記金
庫に移動させる。ホッパ内の貨幣が無くなり貨幣の金庫
への移動が全て終了すると貨幣の移動動作は自動的に終
了し、管理者等は前記金庫から貨幣を回収する。

【０００９】ステップａ７で前面扉２が閉められ施錠さ
れる。ステップａ８で全券売機１からの貨幣の回収作業
が終了したかどうかを確認し、貨幣回収作業が行われて
いない券売機１が残っていれば、その券売機１に対して
前記ステップａ２〜ａ７の作業を継続する。全券売機１
に対する貨幣回収作業が終了していれば、１日の営業終
了後の貨幣の回収作業が終了する。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の券売
機１では、貨幣を回収する際に、比較的長時間を要する
前記ステップａ５の貨幣のホッパ１８から金庫１９への
移動作業の期間を含む前記ステップａ２〜a ７の期間に
亘り、券売機１の前面扉２を開けた状態を続けねばなら
ず、防犯上、危険性が大きいという問題点がある。ま
た、回収作業を行なう管理者等は前記前面扉２が開放さ
れる図４のステップａ２〜a ７の期間に亘り、前記防犯
上の点から回収作業中の券売機１の近くに待機して券売
機１を監視する必要がある。このため、例として複数台
の券売機１の前記回収作業を行なう場合には、前記待機
時間を複数台の券売機１毎に設ける必要があり、１台毎
の回収作業しかできず、作業時間に多大な無駄を生じる
という問題点がある。このような問題点は、上述した券
売機１に限らず、投入された貨幣を回収する必要がある
全ての種類の自動販売機に関して共通である。

【００１１】請求項１、２の発明は、上記問題点を解決
しようとして成されたものであり、その目的は、貨幣の
回収作業を行なう際の防犯上の危険性を低下し、回収作
業における無駄な時間が発生することを防止するように
した自動販売機を提供することである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明の自動販
売機では、貨幣が投入されて商品を販売する。投入され
た貨幣は機体に固定されたホッパに一時的に収納され
る。ホッパに収納されている貨幣は金庫に移動され、貨
幣が機体外部に取り出される。また、このような貨幣の
ホッパから金庫への移動を遠隔指示で行うことができる
ように、各自動販売機には通信装置が備えられ、この通
新装置とホッパと金庫は制御部でそれぞれ動作が制御さ
れる。複数の自動販売機において、投入された貨幣の回
収動作を行おうとする場合、複数の自動販売機がそれぞ
れ接続されている統括制御装置を用いて、この統括制御
装置が少なくとも一部の自動販売機に対して貨幣回収指
示を送信して、貨幣回収指示を受信した自動販売機毎
に、ホッパから金庫へ貨幣が移動するようにする。

【００１３】これにより、複数の自動販売機に一挙に貨
幣がホッパから金庫に移動する動作を行わせることがで
き、操作者は前記貨幣の移動が完了した各自動販売機に
対してそれぞれ貨幣を取り出す作業を順次行えばよい。
従って、各自動販売機の前面扉を開放しておく期間を格
段に短縮することができ、防犯上の安全性が格段に向上
される。また、各自動販売機の前面扉を開放することに
より、防犯上の観点から操作者が自動販売機をその近く
で監視する時間も短縮され、貨幣の回収作業に伴う操作
者の作業時間の無駄を格段に削減することができる。

【００１４】請求項２の発明では、前記請求項１の発明
において、統括制御装置による貨幣回収指示に先立っ
て、統括制御装置は前記少なくとも一部の自動販売機に
商品の発売中止指示を送信し、受信した自動販売機は外
部に対して発売中止報知を行う。

【００１５】これにより、貨幣の回収動作を行う際に、
自動販売機の利用者に対し、該自動販売機が貨幣回収動
作中であることに気づかずに誤って貨幣を投入しようと
するなどの不便を受けさせる事態が防止される。これに
より、自動販売機の管理システムの使用性が格段に向上
される。

【００１６】

【発明の実施の形態】本発明を実施例に即して以下に説
明する。

【００１７】図１及び図２に本発明の基礎となる構成を
示し、図３に本発明の一実施例の動作例を示す。本実施
例の券売機１の図１及び図２に示される構成は説明され
ており、再度の説明を省略する。

【００１８】以下、図３のフローチャートを併せて参照
して、本実施例における貨幣の回収手順の具体例につい
て説明するが、本発明は以下に説明される具体的手順例
に限定されるものではない。１日の営業終了後などにお
いて、券売機１などの複数の自動販売機の管理者等は図
３ステップｂ１で、前記統括制御装置２１の操作スイッ
チ２４を用いて、貨幣回収動作を行うべき少なくとも一
部の券売機１に対して、券片の発売中止指示を送信し、
ステップｂ２で貨幣回収指示を送信する。この送信は、
操作者が貨幣回収指示を送信する操作を行うと、前記制
御装置２２が自動的に最初に前記発売中止指示を送信し
次に貨幣回収指示を送信するようにされてもよい。この
とき、発売中止を指示された券売機１では、前記発売中
止表示部１２が「発売中止」表示を行い、券売機１の券
片の発売に関連する動作が中止される。更に、この券売
機１では、券売機１のマイクロコンピュータ等からなる
本体制御部１３は、前記ホッパ１８に収納されている貨
幣を１枚ずつ前記金庫１９に移動させる。ホッパ１８内
の貨幣が無くなり貨幣の金庫１９への移動が全て終了す
ると、貨幣の移動動作は自動的に終了する。従って、前
記少なくとも一部の券売機１では、全券売機１で前記発
売中止指示と貨幣の回収動作とが一挙に実行されること
になる。

【００１９】図３ステップｂ３では、管理者等が、全て
の券売機１で前記貨幣のホッパ１８から金庫１９へ移動
が完了したタイミングを見計らって１番目の券売機１の
配置箇所に移動する。ステップｂ４で管理者は、前記前
面扉２の施錠スイッチ１１に所定の切り替えキーを挿入
し前面扉２を開錠状態に切り替え開放する。ステップｂ
５では、管理者等は前記金庫１９から貨幣を取り出す。
ステップｂ６で前面扉２が閉められ施錠される。ステッ
プｂ７で全券売機１からの貨幣の回収作業が終了したか
どうかを確認し、貨幣回収作業が行われていない券売機
１が残っていれば、その券売機１に対して前記ステップ
ｂ３〜ｂ６の作業を継続する。全券売機１に対する貨幣
回収作業が終了していれば、１日の営業終了後の貨幣の
回収作業が終了する。

【００２０】以上のような本実施例の券売機１では、貨
幣を回収する際に、比較的長時間を要する前記従来技術
のステップａ５における貨幣のホッパ１８から金庫１９
への移動作業の期間、券売機１の前面扉２を閉じた状態
にすることができ、防犯上の危険性を格段に低減するこ
とができる。また、各券売機１の前面扉２を開放するこ
とにより、防犯上の観点から操作者が券売機１をその近
くで監視する時間も短縮され、貨幣の回収作業に伴う操
作者の作業時間の無駄を格段に削減することができる。

【００２１】本発明は、以上の実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲で広範な具体
例を含むものである。

【００２２】

【発明の効果】以上のように、請求項１の発明に従え
ば、複数の自動販売機において、投入された貨幣の回収
動作を行おうとする場合、複数の自動販売機がそれぞれ
接続されている統括制御装置を用いて、この統括制御装
置が少なくとも一部の自動販売機に対して貨幣回収指示
を送信して、貨幣回収指示を受信した自動販売機毎に、
ホッパから金庫へ貨幣が移動するようにした。これによ
り、複数の自動販売機に一挙に貨幣がホッパから金庫に
移動する動作を行わせることができ、操作者は前記貨幣
の移動が完了した各自動販売機に対してそれぞれ貨幣を
取り出す作業を順次行えばよい。従って、各自動販売機
の前面扉を開放しておく期間を格段に短縮することがで
き、防犯上の安全性が格段に向上される。また、各自動
販売機の前面扉を開放することにより、防犯上の観点か
ら操作者が自動販売機をその近くで監視する時間も短縮
され、貨幣の回収作業に伴う操作者の作業時間の無駄を
格段に削減することができる。

【００２３】請求項２の発明では、前記請求項１の発明
において、統括制御装置による貨幣回収指示に先立っ
て、統括制御装置は前記少なくとも一部の自動販売機に
商品の発売中止指示を送信し、受信した自動販売機は外
部に対して発売中止報知を行う。

【００２４】これにより、貨幣の回収動作を行う際に、
自動販売機の利用者に対し、該自動販売機が貨幣回収動
作中であることに気づかずに誤って貨幣を投入しようと
するなどの不便を受けさせる事態が防止される。これに
より、前記請求項１の発明による作用効果と共に、自動
販売機の管理システムの使用性が格段に向上される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の基礎となる構成の券売機１の電気的構
成を示すブロック図である。

【図２】本発明の基礎となる構成の券売機１の正面図で
ある。

【図３】本実施例の貨幣回収作業例を示すフローチャー
トである。

【図４】従来技術の貨幣回収作業を示すフローチャート
である。

【符号の説明】

１ 券売機 ２ 前面扉 ３ 販売ボタン １２ 販売中止表示部 １３ 本体制御部 １８ ホッパ １９ 金庫 ２０、２６ 通信装置 ２１ 統合制御装置 ２２ 制御装置 ２４ 操作スイッチ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】貨幣が投入されて商品を販売し、投入され
   た貨幣が一時的に収納され該機体に固定されたホッパ
   と、該ホッパに収納されている貨幣が移動され、該貨幣
   を該機体外部に取り出し可能な金庫と、通信装置と、該
   ホッパ、金庫及通信装置を制御する制御部とをそれぞれ
   備える複数の自動販売機を管理するシステムであって、 各自動販売機が該通信装置を介して接続されている統括
   制御装置を備え、該統括制御装置が少なくとも一部の該
   自動販売機に対して貨幣回収指示を送信して、貨幣回収
   指示を受信した自動販売機毎に、該ホッパから該金庫へ
   貨幣が移動するようにした複数の自動販売機を管理する
   システム。
2. 【請求項２】前記統括制御装置による該貨幣回収指示に
   先立って、該統括制御装置は該少なくとも一部の自動販
   売機に商品の発売中止指示を送信し、受信した自動販売
   機は外部に対して発売中止報知を行うようにした請求項
   １に記載の自動販売機の管理システム。