JPH10227724A - 車両用電子制御装置 - Google Patents

車両用電子制御装置

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JPH10227724A
JPH10227724A JP9048463A JP4846397A JPH10227724A JP H10227724 A JPH10227724 A JP H10227724A JP 9048463 A JP9048463 A JP 9048463A JP 4846397 A JP4846397 A JP 4846397A JP H10227724 A JPH10227724 A JP H10227724A
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JP
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vehicle
vehicle data
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JP9048463A
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Hirohisa Goto
博尚 後藤
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽微な不具合等をディーラの車両診断装置で
容易に診断可能とする。 【解決手段】 通常値記憶許可条件判定部6がデータ演
算部2から入力されるセンサ類3、スイッチ類4からの
車両データ等に基づいて、車両が正常とみなされる状態
の範囲内にあるか否かを判定し、範囲内にあるときはそ
のときの車両データがタイマー7からの走行距離等経時
情報とともに通常時車両データとして車両データ記憶部
8に記憶される。車両診断時には車両診断装置12に接
続し、車両データ記憶部8に記憶されている通常時車両
データが双方向通信部9を介して読み出され、不具合時
の車両データと対比されて故障診断が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両搭載装置の動
作状態を診断し、その診断にかかる車両データを記憶す
る車両用診断記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両に搭載されて、エンジン
や自動変速制御装置等を制御するとともに、そのセン
サ、スイッチ類あるいはアクチュエータ等の入出力信号
を監視して動作状態を自己診断する自己診断装置と、セ
ンサ、スイッチ類からの入力信号やアクチュエータ等へ
の出力信号などの車両データを記憶するデータ記憶装置
とを備えた車両用電子制御装置が知られている。ディー
ラでは、車両が入庫した際にこの車両用電子制御装置を
ディーラ設置の車両診断装置に接続してシリアル通信を
行い、エンジンや自動変速制御装置などのチェックのた
めの制御や診断を行うとともに、車両用電子制御装置の
データ記憶装置に記憶された車両データを取得して表示
ないし記録を行なう。したがって、不具合車両がディー
ラに入庫した場合、その不具合が容易に再現可能なもの
であれば、ディーラにおいてその不具合を再現し、車両
用電子制御装置から車両診断装置へ車両データを読み出
して、不具合箇所を特定し修理を実施することができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用電子制御装置において、データ記憶装置に記
憶されている故障発生時の車両データは、車載された自
己診断装置により不具合発生と判断された時点のもので
ある。その不具合は、設計時に予め設定された基準値に
対してこれを越えるものを故障と判断した結果のもので
あり、元来回路の断線やショートなど走行に支障を来す
不具合の検出を目的としている。このため、この設定さ
れた基準値内で生ずることのある不具合は検出すること
ができない。
【0004】したがって、ユーザーが指摘する一般的な
不具合であって、故障とは判断されない、例えば運転性
に関する軽微な不具合の発生時の車両データは、記憶さ
れない。このような場合にユーザが不具合を訴えて入庫
しても、故障コードや車両データは記憶されておらず、
入庫時点での車両データをみても、それが経時変化によ
るもので正常値とみなして良いものか不具合の原因とな
っている異常値なのかを判断することが難しいという問
題があった。
【0005】すなわち、例えば、図6の(a)はある市
場サンプルの走行距離とアイドル状態におけるセンサA
の出力値を示している。ここで、領域301は設計時に
予め定めた基準値領域であって、車両用電子制御装置の
自己診断機能では正常と判定される領域である。また領
域302はユーザから不具合の指摘があったサンプルを
含んでいるが、これらサンプルのセンサA出力値はすべ
て正常と判定される領域301内であり、このデータか
らではセンサAが不具合の原因であることは特定できな
い。
【0006】この対策として、設計時に予め定めた基準
値は用いずに、例えば工場出荷時における実測値を基に
した狭い範囲の領域を基準として判断することが考えら
れる、しかしながら、この場合には、通常の経時変化な
どに応じて車両用電子制御装置が有する学習機能で補正
された正常値と見なされる値を、不具合として誤って判
定してしまうおそれがあると言う問題がある。
【0007】すなわち、例えば、図6の(b)は図6の
(a)と同一のセンサAの出力値サンプルを示している
が、領域301より狭い工場出荷時の製品のばらつきを
加味した領域303を正常判定領域としている。ここ
で、領域304は領域303を越えるサンプルデータを
含んでいるが、これらのサンプルデータは経時変化など
による緩やかなもので、車両用電子制御装置が有する学
習機能などにより補正されているものであり、ユーザー
から不具合の指摘はない。このため領域303を基準に
用いて不具合判定を行うと、十分に補正されており不具
合として指摘されていないデータであるにも係わらず、
基準値領域外として故障と誤判定してしまうおそれがあ
る。
【0008】これらのさらなる対策として、不具合発生
の如何に関わらず各種車両データを連続して記憶保存
し、ディーラ入庫時にその記憶された車両データを用い
て不具合を診断することが考えられる。しかしながら、
例えば車両データを記憶するための外部器機として使用
されるドライブレコーダは、大型かつ高価であり、再現
性の低い不具合のために継続して使用することは困難で
ある。また、予めどの車両にも取り付けられているもの
ではないので、初回入庫時の診断には間に合わない。さ
らに、車両用電子制御装置に全てのデータを継続して記
憶させることは、記憶装置の容量が膨大なものとなって
しまうため、現実的には実現が難しいという問題があ
る。
【0009】したがって本発明は、このような従来の問
題点に着目してなされたものであり、従来検出が困難で
あった例えば運転性に関する軽微な不具合等をディーラ
の車両診断装置で容易に診断可能とした車両用電子制御
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、車
両搭載制御装置を入力信号に基づいて制御する車両用電
子制御装置において、車両状態が正常とみなされる範囲
にあるか否かを判定し、正常とみなされる範囲内にある
とき通常値記憶許可信号を出力する通常値記憶許可条件
判定手段と、通常値記憶許可信号を受けて、その時点の
経時情報を出力する経時情報出力手段と、通常値記憶許
可信号を受けて、その時点の車両状態を表わす車両デー
タを通常値として記憶するとともに、経時情報を記憶す
る車両データ記憶部と、車両データ記憶部に記憶された
車両データおよび経時情報を車両診断装置に転送可能の
双方向通信手段とを備えたものとした。
【0011】上記の車両データ記憶部に記憶される車両
データは、特定の車両状態を代表する予め選択された1
のデータとすることができ、また、センサ、スイッチ類
からの入力信号または制御対象への出力信号のデータを
用いることができる。また、経時情報は、走行距離また
は走行時間とするのが好ましい。さらに、車両診断装置
からの命令により車両データ記憶部に記憶された車両デ
ータを消去可能に構成するのが望ましい。
【0012】
【作用】通常値記憶許可条件判定手段において車両が正
常状態にあるとみなされる予め定められた範囲内に車両
データがあると判定すると、経時情報出力手段からの走
行距離等の経時情報とともに、その車両データが通常値
として車両データ記憶部に記憶される。車両診断のため
車両診断装置と接続されたとき、車両データ記憶部に記
憶された通常時の車両データが双方向通信手段を介して
読み出され、不具合時の車両データと対比して故障診断
が行われる。
【0013】車両データ記憶部に記憶される車両データ
としては、センサ、スイッチ類からの入力信号または制
御対象への出力信号のデータを用いることができるが、
そのなかから特定の車両状態を代表する予め選択された
1のデータに絞ると、車両データ記憶部の容量が少なく
てすむ。また、車両診断装置からの命令により車両デー
タ記憶部に記憶された車両データを消去可能とすること
により、車両データ記憶部の容量をより一層低減するこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明の実施例の車両用電子制御装置
(以下、車載ECUと称する)1をディーラ等における
車両診断装置12に接続した状態を示す図である。車載
ECU1はエンジン制御などを行う電子制御装置であ
り、車両上において通常時にはセンサ類3やスイッチ類
4などから車両データを受け取り、内部のデータ演算部
2で予め定められた演算処理を行い、接続されたアクチ
ュエータ類5を駆動するための信号を出力する。また、
車載ECU1の車両データ記憶部8は、センサ類3、ス
イッチ類4およびデータ演算部2で算出した車両状態を
表す車両データを、走行距離および時間などの経時情報
と共に記憶している。
【0015】ディーラでの車両診断時には、車載ECU
1がその車両診断コネクタ10をコネクタ11と結合し
て、車両診断装置12に接続される。車両診断装置12
は、車両データ記憶部8に記憶されている車両データと
経時情報を読み出し、故障診断を行う。また後述するよ
うに、車両診断装置12は、車載ECU1へ命令を発し
て車載ECU1に記憶されている車両データを消去させ
る機能を有する。
【0016】図2は、車載ECU1の構成を示すブロッ
ク図である。データ演算部2は、センサ類3やスイッチ
類4から車両データを受け、定められた演算処理を行っ
て、アクチュエータ類5へ駆動信号を出力する。データ
演算部2はまた、センサ類3およびスイッチ類4からの
車両データと算出した各種の車両データを通常値記憶許
可条件判定部6へも送出する。
【0017】通常値記憶許可条件判定部6は、定期的に
車両データから車両状態をモニターし、車両が正常と見
なされる予め定めた車両状態範囲内にあるか否かを判定
し、当該範囲内にあるときには、その時点での車両状態
を示す車両データを通常時車両データとして記憶するこ
とを許可する通常値記憶許可信号をデータ演算部2へ発
する。通常値記憶許可条件判定部6における記憶許可条
件については、図4を参照して後に説明する。
【0018】データ演算部2には車両データ記憶部8と
タイマー7が接続されている。通常値記憶許可条件判定
部6から通常値記憶許可信号が発せられると、データ演
算部2はその時の車両状態を示す車両データを通常時車
両データとして車両データ記憶部8に送出するととも
に、タイマー7からその時の経時情報を送出させて、通
常時車両データと経時情報をセットとして車両データ記
憶部8に記憶させる。こうして、車両データ記憶部8
は、車両が所定の正常と見なされる車両状態にあると判
定されている間、そのときの車両データを通常時車両デ
ータとして経時情報と共に定期的に記憶する。なお、故
障発生時の車両データは従来と同様に車両データ記憶部
8に記憶される。
【0019】車両診断時には、車載ECU1は車両診断
コネクタ10をコネクタ11に結合して車両診断装置1
2に接続される。車両データ記憶部8に記憶されている
通常時車両データは双方向通信部9を介して読み出さ
れ、故障や不具合発生時の車両データと対比して車両診
断が行われる。
【0020】次に、車載ECU1の制御動作を、図3の
フローチャートを参照して説明する。 図3は、通常時
車両データの記憶処理の流れを示す。まず、ステップ1
01において、通常値記憶許可条件判定部6にデータ演
算部2の算出値やデータ演算部2を経由するセンサ類3
およびスイッチ類4からの信号からなる車両データが読
み込まれる。ステップ102では、読み込まれた車両デ
ータから、車両が正常状態にあるか否か、すなわち車両
データが予め定めた車両状態(通常値記憶許可条件)の
範囲内にあるか否かをチェックする。車両データが通常
値記憶許可条件の範囲内であればステップ103へ進
み、範囲内でなければステップ101へ戻る。
【0021】ステップ103では、車両データ記憶部8
がその記憶領域にデータの追加が可能であるか否かをチ
ェックする。記憶領域に余裕があり通常時車両データの
追加記憶が可能なときは、ステップ104へ進む。ステ
ップ104では、車両データ記憶部8が通常時車両デー
タをタイマー7からの経時情報とともに記憶する。ま
た、車両データ記憶部8の記憶領域に余裕が無く、通常
時車両データの追加記憶ができないときは、ステップ1
05で、インストルメントパネルなどに設置したランプ
等によりその旨を表示してディーラ等への入庫を待つ。
【0022】次に、図4は、車載ECU1と車両診断装
置12とが接続された場合の、通常時車両データの送出
および通常時車両データ消去の制御処理を示す。ステッ
プ201では、双方向通信部9を介して互いに接続され
た車載ECU1と車両診断装置12の通信のイニシャラ
イズが行われる。ステップ202では、車両診断装置1
2からの問い合わせに応じて、車両データ記憶部8の記
憶領域の使用状態についての情報を送信する。
【0023】そのあと、ステップ203では、車両デー
タ記憶部8において、車両診断装置12から次に受信し
た命令が通常時車両データの送信要求であるか否かをチ
ェックする。通常時車両データの送信要求であればステ
ップ204へ進み、そうでなければステップ205へ進
む。ステップ204では、車両データ記憶部8に記憶さ
れている通常時車両データを双方向通信部9を介して車
両診断装置12へ送信したあと、ステップ205へ進
む。
【0024】ステップ205では、車両診断装置12か
らの命令が通常時車両データ(通常値)の消去要求であ
るか否かをチェックする。車両診断装置12はステップ
202で得た情報に基づいて、車両データ記憶部8の通
常時車両データのための記憶領域がなくなったか余裕が
ないと判断したときは、通常時車両データの消去要求を
発する。この消去要求を受信したときはステップ206
へ進み、そうでないときはステップ203へ戻る。
【0025】ステップ206では、車両データ記憶部8
の記憶領域に記憶されている通常時車両データを消去
し、新たな車両データのための記憶領域を確保する。消
去するデータはすべてとすることもでき、あるいは古い
方の一部データとすることもできる。これにより、予め
設定した正常な車両状態と認められる車両状態での新し
い各種車両データを、通常時車両データとして確実に記
憶保存することができる。
【0026】図5は、車両が正常状態にあるときの車両
データを通常時車両データとして車両データ記憶部8に
記憶するための、通常値記憶許可条件判定部6に設定さ
れている通常値記憶許可条件の例を示す。図5の(a)
は、エンジン補助空気系統のバルブ開度を検出するセン
サをセンサAとして、市場サンプルの走行距離とアイド
ル状態におけるセンサ出力値との関係を示す。車両の正
常状態は、例えば実験等により確認されるが、車両デー
タとしての上記センサ出力値は、アイドル状態で20%
〜30%の範囲にあれば、車両は正常状態にある。図で
は、領域305で示される20%〜30%の範囲内に車
両データが存在することを通常値記憶許可条件としてい
る。
【0027】データ306は不具合が指摘されたときの
センサ出力値であり、50%を示している。これは、図
6の(a)で説明した従来の正常判定領域301を用い
て判断すれば正常値範囲に入っているが、領域305で
示される通常値範囲より大きく外れている。これによ
り、エンジンのいずれかのシリンダが失火していると
か、バイパス路が異物等により狭くなっているなどの不
具合を検出することができることになる。
【0028】つぎに図5の(b)は、不具合が指摘され
た車両における車載ECU1の走行距離に対する車両デ
ータとして学習値Bの変化を示す。ここで、当該車両で
は、アイドル状態で95〜100%の領域307で示さ
れる範囲内に学習値Bが存在することを通常値記憶許可
条件としている。不具合が指摘されたときの学習値Bは
107%であり、従来の図6の(a)における領域30
1を用いて判断すれば正常値であり、また、通常値範囲
307より大きく外れてもいない。
【0029】しかし、不具合指摘時のこの車両データ3
08近傍の通常値データから、学習値の増加が見て取れ
る。したがって、学習値Bが例えば空撚比学習値である
ならば、何れかのシリンダの燃料インジェクタが漏れ始
めているとか、あるいはエンジン制御パラメータとして
重要な酸素センサの過度の特性ずれが発生したなどの不
具合を検出することができる。
【0030】図5の(c)は、通常値として記憶する車
両データを、センサ類3やスイッチ類4からの信号その
ままでなく、車両状態を代表する走行負荷に変換したも
のとした場合について、その範囲309内に走行負荷が
存在することを通常値記憶許可条件としている。ここで
は、不具合発生時の車両データ(走行負荷)310のみ
ならず、不具合発生時に至る車両状態の変化を、通常値
記憶許可条件の範囲309に記憶されている通常時車両
データから知ることができる。すなわち、例えば走行負
荷を選択することで、不具合発生時のデータだけでは原
因推測が困難な、例えば高速連続走行後のみ燃料系統に
発生する不具合が原因で起こるエンジンストップ現象等
を特定することができる。
【0031】実施例は以上のように構成され、車両用電
子制御装置内に車両データ記憶部8とともに通常値記憶
許可条件判定部6およびタイマー7を備え、正常と認め
られる予め定めた車両状態(通常値記憶許可条件)の範
囲内に車両データがあるとき、その車両データを通常時
車両データとしてタイマー7からの経時情報とともに車
両データ記憶部8に記憶するものとしたので、車両診断
装置にその通常時車両データを読み出し、不具合発生時
の車両データと対比することにより、容易に車両診断お
よび原因の特定を行うことができる。
【0032】また、通常時車両データの定期的な記憶を
継続して車両データ記憶部8の記憶領域が使用され尽く
したり、あるいは余裕がなくなった場合には、車両診断
装置からの命令により、記憶されているデータを消去す
ることができるから、車両用電子制御装置に備える車両
データ記憶部の容量を増大させる必要がない。さらに、
車両データ記憶部8に記憶する車両データを、例えば走
行負荷に変換するなどして車両状態を代表する1のデー
タに絞ることにより、車両データ記憶部の容量を一層低
減することができる。
【0033】なお、上記実施例では、車両データ記憶部
8自体が通常時車両データの記憶および送出動作、なら
びに記憶領域のチェック機能を有するものとして説明し
たが、これに限定されず、例えばデータ演算部2が車両
データ記憶部8の入出力制御および使用状況チェックの
機能を受け持つものとすることもできる。また、車両デ
ータ記憶部8は車両用電子制御装置内に設けてあるが、
これも車両用電子制御装置に対して外付けで設置しても
よい。
【0034】
【発明の効果】以上のとおり、本発明は、車両用電子制
御装置において、車両状態が正常とみなされる範囲内に
あるとき通常値記憶許可信号を出力する通常値記憶許可
条件判定手段を設けるとともに、経時情報を出力する経
時情報出力手段を設け、通常値記憶許可信号出力時点の
車両データを通常値として経時情報とともに車両データ
記憶部に記憶するものとし、さらに、記憶された車両デ
ータと経時情報とを車両診断装置に転送可能の双方向通
信手段を備えるものとしたので、ユーザーが不具合を訴
えて入庫したとき車両診断装置と接続することにより、
車両データ記憶部に記憶された通常時の車両データを双
方向通信手段を介して読み出し、不具合発生時の車両デ
ータと比較することにより、軽微な不具合原因をも判断
することができる。また、入庫時点の車両データが経時
変化による正常値と見なしても良いものなのか、不具合
の原因となっている異常値なのかを判断することができ
る。
【0035】また、車両データ記憶部に記憶される車両
データとして、車両状態を代表する予め選択された特定
の1のデータに絞ると、車両データ記憶部の容量が少な
くてすむとともに、例えば、特定のデータとして走行負
荷を採用することにより個々の車両データだけでは原因
推定が困難な不具合も容易に特定することができる。さ
らにまた、車両診断装置からの命令により車両データ記
憶部に記憶された車両データを消去可能とすることによ
り、記憶領域が確保されるので、車両データ記憶部の容
量をより一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成をその使用状態とと
もに示す図である。
【図2】実施例の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】通常時車両データの記憶処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図4】通常時車両データの車両診断装置への送出およ
び通常時車両データ消去の制御処理を示すフローチャー
トである。
【図5】通常値記憶許可条件例を説明する図である。
【図6】従来の車両診断要領を説明する図である。
【符号の説明】
1 車両用電子制御装置 2 データ演算部 3 センサ類 4 スイッチ類 5 アクチュエータ類 6 通常値記憶許可条件判定部 7 タイマー 8 車両データ記憶部 9 双方向通信部 10 車両診断コネクタ 11 コネクタ 12 車両診断装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両搭載制御装置を入力信号に基づいて
    制御する車両用電子制御装置において、車両状態が正常
    とみなされる範囲にあるか否かを判定し、正常とみなさ
    れる範囲内にあるとき通常値記憶許可信号を出力する通
    常値記憶許可条件判定手段と、通常値記憶許可信号を受
    けて、その時点の経時情報を出力する経時情報出力手段
    と、通常値記憶許可信号を受けて、その時点の車両状態
    を表わす車両データを通常値として記憶するとともに、
    前記経時情報を記憶する車両データ記憶部と、該車両デ
    ータ記憶部に記憶された前記車両データおよび経時情報
    を車両診断装置に転送可能の双方向通信手段とを備えた
    ことを特徴とする車両用電子制御装置。
  2. 【請求項2】 前記両データ記憶部に記憶される車両デ
    ータが、特定の車両状態を代表する予め選択された1の
    データであることを特徴とする請求項1記載の車両用電
    子制御装置。
  3. 【請求項3】 前記車両データが、センサ、スイッチ類
    からの入力信号または制御対象への出力信号のデータで
    あることを特徴とする請求項1または2記載の車両用電
    子制御装置。
  4. 【請求項4】 前記経時情報が、走行距離または走行時
    間であることを特徴とする請求項1、2または3記載の
    車両用電子制御装置。
  5. 【請求項5】 前記車両診断装置からの命令により前記
    車両データ記憶部に記憶された車両データを消去可能に
    構成されていることを特徴とする請求項1、2、3また
    は4記載の車両用電子制御装置。
JP9048463A 1997-02-17 1997-02-17 車両用電子制御装置 Withdrawn JPH10227724A (ja)

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Cited By (5)

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