JPH10226757A - 積層板用樹脂組成物及びそれを用いた積層板 - Google Patents

積層板用樹脂組成物及びそれを用いた積層板

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JPH10226757A
JPH10226757A JP3044197A JP3044197A JPH10226757A JP H10226757 A JPH10226757 A JP H10226757A JP 3044197 A JP3044197 A JP 3044197A JP 3044197 A JP3044197 A JP 3044197A JP H10226757 A JPH10226757 A JP H10226757A
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JP
Japan
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laminate
resin composition
resin
tin
containing compound
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Pending
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JP3044197A
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English (en)
Inventor
Akiyoshi Nozue
明義 野末
Shigehiro Okada
茂浩 岡田
Hidetaka Kakiuchi
秀隆 垣内
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン元素を含有する熱硬化性樹脂を使用
している電気用積層板に、さらに高いレベルの難燃性を
付与することができる積層板用樹脂組成物を提供する。
また、この積層板用樹脂組成物を用いた積層板を提供す
る。 【解決手段】 ハロゲン元素含有熱硬化性樹脂及び錫元
素含有化合物を含んでなる積層板用樹脂組成物。また、
前記錫元素含有化合物が、化学式ZnSnO3 で表わさ
れる錫酸亜鉛、又は化学式ZnSn(OH)6 で表わさ
れるヒドロキシ錫酸亜鉛、又は酸化錫である積層板用樹
脂組成物。上記の何れかの積層板用樹脂組成物と、ガラ
ス繊維を含んでなる補強材を用いた積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気用積層板の製
造に使用する樹脂組成物及びこの樹脂組成物を用いた積
層板に関し、詳しくは、電気用積層板に難燃性を付与す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気用積層板に難燃性を付与する
技術として、ハロゲン元素を含有する熱硬化性樹脂を使
用することが知られている。近年、電子機器に使用する
銅張積層板にはさらに安全性を高めるため、高いレベル
の難燃性が要求されるようになってきている。しかし、
熱硬化性樹脂骨格へのハロゲン元素の導入には限度があ
るため、ハロゲン元素含有率を増大する方法以外で高い
レベルの難燃性を達成できる方法が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするとこ
ろは、ハロゲン元素を含有する熱硬化性樹脂を使用して
いる電気用積層板に、さらに高いレベルの難燃性を付与
することができる積層板用樹脂組成物を提供すること及
びこの積層板用樹脂組成物を用いた積層板を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の積
層板用樹脂組成物は、ハロゲン元素含有熱硬化性樹脂及
び錫元素含有化合物を含んでなる積層板用樹脂組成物で
ある。
【0005】請求項2に係る発明の積層板用樹脂組成物
は、請求項1記載の積層板用樹脂組成物において、錫元
素含有化合物が化学式ZnSnO3 で表わされる錫酸亜
鉛であることを特徴とする。
【0006】請求項3に係る発明の積層板用樹脂組成物
は、請求項1記載の積層板用樹脂組成物において、錫元
素含有化合物が化学式ZnSn(OH)6 で表わされる
ヒドロキシ錫酸亜鉛であることを特徴とする。
【0007】請求項4に係る発明の積層板用樹脂組成物
は、請求項1記載の積層板用樹脂組成物において、錫元
素含有化合物が酸化錫であることを特徴とする。
【0008】請求項5に係る発明の積層板は、請求項1
から請求項4までの何れかに記載の積層板用樹脂組成物
と、ガラス繊維を含んでなる補強材を用いた積層板であ
る。
【0009】請求項6に係る発明の積層板は、請求項5
記載の積層板において、補強材として、ガラスクロス及
びガラス不織布を用いることを特徴とする。
【0010】本発明の積層板用樹脂組成物は、ハロゲン
元素含有熱硬化性樹脂と共に錫元素含有化合物を含有し
ているので、ハロゲン元素含有熱硬化性樹脂のみを使用
する場合に比べ、得られる積層板の難燃性を向上するこ
とができる。
【0011】本発明の積層板は、請求項1から請求項4
までの何れかに記載の積層板用樹脂組成物と、ガラス繊
維を含んでなる補強材を用いた積層板であるので、高い
レベルの難燃性を備えることが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の積層板用樹脂組成物は、
ハロゲン元素含有熱硬化性樹脂及び錫元素含有化合物を
含んでいる。ハロゲン元素含有熱硬化性樹脂としては、
特に限定はなく、例えばブロム化エポキシ樹脂、ブロム
化ビニルエステル樹脂等が例示できる。そして、このハ
ロゲン元素含有熱硬化性樹脂をハロゲン元素を含有して
いない樹脂成分で変性したものや、あるいはハロゲン元
素含有熱硬化性樹脂とハロゲン元素を含有していない樹
脂を混合したものも本発明では用いることができる。
【0013】本発明で使用する錫元素含有化合物は、特
に限定されるものではないが、化学式ZnSnO3 で表
わされる錫酸亜鉛、化学式ZnSn(OH)6 で表わさ
れるヒドロキシ錫酸亜鉛又は酸化錫であることが、積層
板の電気性能の点から好ましい。錫元素含有化合物の含
有割合については、特に限定するものではないが、ハロ
ゲン元素含有熱硬化性樹脂100重量部に対し、0.0
3重量部〜10重量部の範囲内であることが望ましい。
0.03重量部未満では錫元素含有化合物を配合したこ
とによる難燃性向上効果が十分でなく、10重量部を越
えると得られる積層板の耐湿性等の性能の低下が見られ
るからである。
【0014】本発明では、錫元素含有化合物と共に、従
来から難燃剤として知られている酸化アンチモン等を併
用することは可能である。しかし、酸化アンチモンは発
ガン物質である疑いがあるため、酸化アンチモンの併用
は好ましくないと考える。
【0015】また、本発明では、必要に応じて、水酸化
アルミニウム、シリカ、アルミナ、クレー、炭酸カルシ
ウム、ガラス粉末、合成樹脂粉末等の充填材や、ラジカ
ル開始剤等の助剤や、着色剤、溶剤等を積層板用樹脂組
成物中に添加することもできる。
【0016】本発明の積層板は、上記で説明した請求項
1から請求項4までの何れかに記載の積層板用樹脂組成
物と、ガラス繊維を含んでなる補強材を用いた積層板で
あり、高いレベルの難燃性を備えることが可能となる。
【0017】本発明の積層板の製造方法については、特
に限定はないが、例えば積層板用樹脂組成物をガラス繊
維を含んでなる補強材に含浸又は塗布し、次いで積層
し、さらに加熱処理して製造することができる。そして
積層する際に表面に、銅、アルミニウム、ニッケル、亜
鉛又はこれらの金属の合金からなる金属箔を配置するこ
とにより、金属箔張りの積層板を製造することもでき
る。本発明の積層板に使用するガラス繊維を含んでなる
補強材の例としてはガラスクロスやガラス不織布を挙げ
ることができるが、ガラスクロスとガラス不織布を同一
積層板中に同時に含むようにすると、ガラスクロスのみ
を用いた積層板に比べ、得られる積層板中の樹脂成分の
含有率を増大することが可能になるので、積層板の軽量
化が可能になり好ましい。
【0018】
【実施例】次に、本発明の実施例と比較例を説明する。
【0019】(実施例1)昭和高分子株式会社製のビニ
ルエステル樹脂(商品名:S510、ブロム元素含有率
17重量%)100重量部に対し、ラジカル開始剤(日
本油脂株式会社製、商品名:パーブチルO)を1重量
部、スチレンモノマーを2重量部、水酸化アルミニウム
を30重量部、錫元素含有化合物として平均粒径4μm
の化学式ZnSnO3 で表わされる錫酸亜鉛を5重量部
配合し、混合して、積層板用樹脂組成物である樹脂ワニ
スを得た。
【0020】得られた樹脂ワニスを、厚さ190μmの
ガラスクロス(旭シュエーベル株式会社製)に含浸して
プリプレグを形成した。そして、長尺の厚さ18μmの
銅箔の処理面上に前記で得られた長尺のプリプレグ4枚
を積層し、さらにその上に銅箔の処理面がプリプレグと
接するように厚さ18μmの長尺の銅箔を積層して積層
体を形成した。この積層体を連続的に硬化炉に送り、硬
化炉内で100℃で30分間、次いで160℃で20分
間加熱して、樹脂ワニス中の樹脂を硬化させ、積層体を
一体化して、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0021】(実施例2)積層板用樹脂組成物である樹
脂ワニスを配合する際の、平均粒径4μmの化学式Zn
SnO3 で表わされる錫酸亜鉛の配合量を3重量部とし
た以外は、実施例1と同様にして、積層板用樹脂組成物
である樹脂ワニス及び厚さ0.8mmの銅張積層板を得
た。
【0022】(実施例3)積層板用樹脂組成物である樹
脂ワニスを配合する際の、錫元素含有化合物として平均
粒径3μmの化学式ZnSn(OH)6 で表わされるヒ
ドロキシ錫酸亜鉛を使用した(配合量は5重量部)以外
は、実施例1と同様にして、積層板用樹脂組成物である
樹脂ワニス及び厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0023】(実施例4)積層板用樹脂組成物である樹
脂ワニスを配合する際の、平均粒径3μmの化学式Zn
Sn(OH)6 で表わされるヒドロキシ錫酸亜鉛の配合
量を3重量部とした以外は、実施例3と同様にして、積
層板用樹脂組成物である樹脂ワニス及び厚さ0.8mm
の銅張積層板を得た。
【0024】(実施例5)積層板用樹脂組成物である樹
脂ワニスを配合する際の、錫元素含有化合物として平均
粒径5μmの酸化錫を使用した(配合量は5重量部)以
外は、実施例1と同様にして、積層板用樹脂組成物であ
る樹脂ワニス及び厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0025】(実施例6)実施例1と同様にして積層板
用樹脂組成物である樹脂ワニスを得た。
【0026】得られた樹脂ワニスを、厚さ190μmの
ガラスクロス(旭シュエーベル株式会社製)に含浸して
プリプレグAを形成した。一方、厚さ350μmのガラ
ス不織布(オリベスト株式会社製)にも同じ樹脂ワニス
を含浸してプリプレグBを形成した。そして、長尺の厚
さ18μmの銅箔の処理面上に前記で得られた長尺のプ
リプレグA及びプリプレグBを、A,B,Aの順に合計
で3枚積層し、さらにその上に銅箔の処理面がプリプレ
グAと接するように厚さ18μmの長尺の銅箔を積層し
て積層体を形成した。この積層体を連続的に硬化炉に送
り、硬化炉内で100℃で30分間、次いで160℃で
20分間加熱して、樹脂ワニス中の樹脂を硬化させ、積
層体を一体化して、厚さ0.8mmの銅張積層板を得
た。
【0027】(比較例)積層板用樹脂組成物である樹脂
ワニスを配合する際に、錫元素含有化合物である錫酸亜
鉛を配合しないようにした以外は、実施例1と同様にし
て、積層板用樹脂組成物である樹脂ワニス及び厚さ0.
8mmの銅張積層板を得た。
【0028】以上の各実施例及び比較例で得られた0.
8mmの銅張積層板について、両側の銅箔をエッチング
で除去した後、UL規格に基づいて難燃性の評価を行っ
た。その結果は、実施例1〜実施例6の積層板の難燃性
は全てUL規格のV−0レベルに合格であり、比較例の
積層板の難燃性はUL規格のV−0レベルに不合格であ
って、HBレベルでしかなかった。この結果から錫元素
含有化合物を含有する積層板用樹脂組成物を使用して得
られた積層板は、錫元素含有化合物を含有していない積
層板用樹脂組成物を使用して得られた積層板に比べ、難
燃性が向上することが確認された。
【0029】
【発明の効果】請求項1〜請求項4に係る発明の積層板
用樹脂組成物は、ハロゲン元素含有熱硬化性樹脂と共に
錫元素含有化合物を含有しているので、ハロゲン元素含
有熱硬化性樹脂のみを含有している場合に比べ、得られ
る積層板の難燃性が向上する。
【0030】請求項5及び請求項6に係る発明の積層板
は、請求項1から請求項4までの何れかに記載の積層板
用樹脂組成物と、ガラス繊維を含んでなる補強材を用い
た積層板であるので、高いレベルの難燃性を備えること
が可能となる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン元素含有熱硬化性樹脂及び錫元
    素含有化合物を含んでなる積層板用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 錫元素含有化合物が化学式ZnSnO3
    で表わされる錫酸亜鉛であることを特徴とする請求項1
    記載の積層板用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 錫元素含有化合物が化学式ZnSn(O
    H)6 で表わされるヒドロキシ錫酸亜鉛であることを特
    徴とする請求項1記載の積層板用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 錫元素含有化合物が酸化錫であることを
    特徴とする請求項1記載の積層板用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までの何れかに記
    載の積層板用樹脂組成物と、ガラス繊維を含んでなる補
    強材を用いた積層板。
  6. 【請求項6】 補強材として、ガラスクロス及びガラス
    不織布を用いることを特徴とする請求項5記載の積層
    板。
JP3044197A 1997-02-14 1997-02-14 積層板用樹脂組成物及びそれを用いた積層板 Pending JPH10226757A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002060592A (ja) * 2000-08-23 2002-02-26 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 難燃性エポキシ樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグ、積層板及びプリント配線板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002060592A (ja) * 2000-08-23 2002-02-26 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 難燃性エポキシ樹脂組成物ならびにそれを用いたプリプレグ、積層板及びプリント配線板

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