JPH10226170A - 光情報記録媒体及び情報の記録方法 - Google Patents

光情報記録媒体及び情報の記録方法

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JPH10226170A
JPH10226170A JP9047021A JP4702197A JPH10226170A JP H10226170 A JPH10226170 A JP H10226170A JP 9047021 A JP9047021 A JP 9047021A JP 4702197 A JP4702197 A JP 4702197A JP H10226170 A JPH10226170 A JP H10226170A
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Yoshio Inagaki
由夫 稲垣
Koji Wariishi
幸司 割石
Shinichi Morishima
慎一 森嶌
Toshio Ishida
寿男 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近赤外レーザ光の他、可視レーザ光を用いる
場合でも高い記録感度が得られ、かつ高い反射率をも達
成できるヒートモード型の光情報記録媒体及び情報記録
方法を提供する。 【解決手段】 基板上に、レーザ光の照射により情報を
記録することができる記録層を有するヒートモード型の
光情報記録媒体であって、該記録層が、式(I):[D
YE+nn-(式中、DYE+ は、一価のシアニン色
素陽イオンを表し、nは2以上の整数を表し、Xn-はn
価の多価陰イオンを表す)で表されるシアニン色素化合
物を含有することを特徴とする光情報記録媒体。DVD
−R型の光情報記録媒体に630nm〜680nmの波
長のレーザ光を照射して情報を記録する情報の記録方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を用いて
情報の記録及び再生を行うことができるヒートモード型
の光情報記録媒体及び情報記録方法に関するものであ
る。特に本発明は、近赤外レーザ光や可視レーザ光を用
いて情報を記録するのに適した、例えば、追記型の光デ
ィスク(CD−R)や追記型のデジタル・ビデオ・ディ
スク(DVD−R)のようなヒートモード型の光情報記
録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、レーザ光により一回限りの情
報の記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)が知ら
れている。この光情報記録媒体は、追記型CD(所謂C
D−R)とも称され、その代表的な構造は、透明な円盤
状基板上に有機色素からなる記録層、金などの金属から
なる光反射層、さらに樹脂製の保護層をこの順に積層し
たものである。そしてこの積層体への情報の記録は、近
赤外域のレーザ光(通常780nm付近の波長のレーザ
光)を照射して記録層を局所的に発熱変形させることに
より行われる。一方情報の読み取り(再生)は通常、記
録用のレーザ光と同じ波長のレーザ光を照射して、記録
層が発熱変形された部位(記録部分)と変形されない部
位(未記録部分)との反射率の違いを検出することによ
り行われている。
【0003】近年、パーソナルコンピュータなどの普及
に伴って記録密度のより高い光情報記録媒体が求められ
ている。記録密度を高めるには、照射されるレーザの光
径を小さく絞ることが有効であり、また波長が短いレー
ザ光ほど小さく絞ることができるため、高密度化に有利
であることが理論的に知られている。従って従来から用
いられている780nmより短波長のレーザ光を用いて
記録再生を行うための光ディスクの開発が進められてお
り、例えば、追記型デジタル・ビデオ・ディスク(所謂
DVD−R)と称される光ディスクが提案されている。
この光ディスクは、トラックピッチがCD−Rの1.6
μmより狭い0.8μmのプレグルーブが形成された直
径120mmの透明な円盤状基板上に、色素からなる記
録層、そして通常は該記録層の上に更に光反射層及び保
護層を設けてなるディスクを二枚、あるいは該ディスク
と同じ形状の円盤状保護基板とを該記録層を内側にして
接着剤で貼り合わせた構造となるように製造されてい
る。そしてDVD−Rは、可視レーザ光(通常630n
m〜680nmの範囲の波長のレーザ光)を照射するこ
とにより、記録及び再生が行われるものであり、CD−
Rより高密度の記録が可能であるとされる。
【0004】上記DVD−Rの設計に当っては、記録再
生に用いるレーザ光の波長がCD−Rより短いので、色
素記録層に用いる色素の吸収極大波長もこれに合わせて
短波長化させる必要がある。ところが、一般に色素の吸
収極大波長は、その光吸収の原因であるパイ電子系の広
がりが大きいほど長波長になることが知られており、特
に従来多くの光ディスクに実用化されているシアニン色
素の場合には共役メチン鎖の長さが長いほど長波長にな
る。即ち、色素の吸収極大波長を短波長化させるために
は、共役メチン鎖の長さを短くすることが有効である
が、共役メチン鎖の長さが短くなると、今度は吸光係数
が小さくなるので、必然的に記録感度の低下(変調度の
低下)が起り易くなる。従って、単に、従来のCD−R
用色素の共役メチン鎖の長さを短縮してその吸収極大波
長を短波長化しただけでは、DVD−R用の色素として
満足すべき性能を得ることは困難である。
【0005】一方、CD−Rにおいては、780nmに
おける反射率が市販のCDプレーヤで読み取れるほど高
くなければならない。色素記録層上に設けられた金属製
の光反射層で反射される光量を多くするために、色素に
よる光吸収率は低いことが好ましく、従って色素の吸収
極大波長は短い方がよいとも考えられる。しかし、吸収
極大波長が短波長側にある色素を用いると、780nm
における記録部分と未記録部分の反射率の変化が少なく
なり、その違いを検出することが困難になるという問題
が生じる。従って、従来のCD−Rにおいては、反射率
が高く、かつ高い記録感度が得られる色素が選択して用
いられている。例えば、このような色素としては、特開
昭64−40382号公報に記載のベンゾインドレニン
骨格を有するシアニン色素が好ましく用いられている。
しかし従来のシアニン色素は、必ずしも反射率、記録感
度共に充分満足の行くものとは言えず、更なる改良が望
まれる。
【0006】特開平4−175188号公報には、反射
率が高く、また感度やC/N値などの記録再生特性にお
いても顕著な改良効果が得られるとされる、CD−R用
として好適なシアニン色素が提案されている。そしてこ
のシアニン色素は1価〜3価の陰イオンを持ち得ると記
載されている。しかしながら、具体例としては1価の陰
イオンを組み合わせたシアニン色素についてのみ開示し
ており、2価又は3価の陰イオンについてはどのように
シアニン色素を組み合わせるかについての記載はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、レー
ザ光を用いて情報を記録するに際して、記録感度の高い
ヒートモード型の光情報記録媒体及び情報の記録方法を
提供することである。特に、本発明においては、可視レ
ーザ光(例えば630〜680nmの波長の赤色レーザ
光)を用いる場合でも高い記録感度が得られる光情報記
録媒体および情報記録方法を提供することである。また
本発明の課題は、高い反射率で、かつ高い記録感度を達
成できるヒートモード型の光情報記録媒体を提供するこ
とでもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者の研究により、
多価の陰イオンと、それに価数を合わせた二以上のシア
ニン色素成分とを組み合わせたシアニン色素化合物を用
いることにより、従来に比べて記録感度が高く、かつ高
い反射率を示す光情報記録媒体を製造できることが見出
された。特に多価陰イオンと、共役メチン鎖の長さが比
較的短い一価の陽イオン状態の二以上のシアニン色素成
分とを組み合わせたシアニン色素化合物は、短波長のレ
ーザ光を用いて情報を記録するDVD−R型の光情報記
録媒体において有利に用いることができることがわかっ
た。
【0009】本発明は、基板上に、レーザ光の照射によ
り情報を記録することができる記録層を有するヒートモ
ード型の光情報記録媒体であって、該記録層が、下記一
般式(I): [DYE+nn- (I) [式中、DYE+ は、一価のシアニン色素陽イオンを表
し、nは2以上の整数を表し、Xn-はn価の多価陰イオ
ンを表す。]で表されるシアニン色素化合物を含有する
ことを特徴とする光情報記録媒体にある。
【0010】また、本発明は、トラックピッチ0.6〜
0.9μmのプレグルーブが形成された、直径が120
±0.3mmで、厚さが0.6±0.1mmの透明な円
盤状基板の該プレグルーブが設けられた側に下記一般式
(I)で表されるシアニン色素化合物を含有する記録層
が設けられてなる二枚の積層体を、あるいはトラックピ
ッチ0.6〜0.9μmのプレグルーブが形成された、
直径が120±0.3mmで、厚さが0.6±0.1m
mの透明な円盤状基板の該プレグルーブが設けられた側
に下記一般式(I)で表されるシアニン色素化合物を含
有する記録層が設けられてなる積層体と、該円盤状基板
と同じ形状の透明な円盤状保護基板とを、それぞれの記
録層が内側となるように接合してなる、厚さ1.2±
0.2mmのヒートモード型の光情報記録媒体にもあ
る。 [DYE+nn- (I) [式中、DYE+ は、一価のシアニン色素陽イオンを表
し、nは2以上の整数を表し、Xn-はn価の多価陰イオ
ンを表す。]
【0011】更に、本発明は、上記構成の光情報記録媒
体に630nm〜680nmの波長のレーザ光を照射し
て情報を記録する情報記録方法にもある。
【0012】本発明は、以下の態様であることが好まし
い。 (1)シアニン色素化合物が、下記一般式(II)で表さ
れる化合物である。
【0013】
【化3】 [式中、Za及びZbは各々独立に5員もしくは6員の
含窒素複素環を完成するために必要な原子群を表し、R
1 およびR2 は各々独立に、アルキル基またはアリール
基を表し、L1 、L2 、L3 、L4 及びL5 は各々独立
に、置換又は無置換のメチン基を表し(但し、L1 〜L
5 上に置換基がある場合には互いに連結して環を形成し
ても良い)、jは0、1又は2を表し、kは0又は1を
表し、Xn-はn価の多価陰イオンを表し、そしてnは2
以上の整数を表す。] (2)シアニン色素化合物が、下記一般式(IIA)で表
される化合物である。
【0014】
【化4】 [式中、Z1 及びZ2 は各々独立に、インドレニン核も
しくはベンゾインドレニン核を完成するために必要な原
子群を表し、R1 及びR2 は各々独立に、アルキル基又
はアリール基を表し、R3 、R4 、R5 及びR6 は各々
独立に、アルキル基を表し、L1 、L2 、L3 、L4
びL5 は各々独立に、置換又は無置換のメチン基を表し
(但し、L1 〜L5 上に置換基がある場合には互いに連
結して環を形成しても良い)、jは0、1又は2を表
し、kは0又は1を表し、Xn-はn価の多価陰イオンを
表し、そしてnは2以上の整数を表す。] (3)上記一般式(II)又は(IIA)において、jは、
0又は1である。 (4)シアニン色素化合物が、トリメチン鎖を持つイン
ドレニン核もしくはベンゾインドレニン核を有する化合
物である。
【0015】(5)上記一般式(II)又は(IIA)にお
いて、nが2〜4(更に好ましくは、2)である。 (6)上記一般式(II)又は(IIA)において、X
2-は、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸イオン、3,
3’−ビフェニルジスルホン酸イオン、ナフタレン−
1,5−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−1,6−ジ
スルホン酸イオン、ナフタレン−2,6−ジスルホン酸
イオン、1−メチルナフタレン−2,6−ジスルホン酸
イオン、ナフタレン−2,7−ジスルホン酸イオン、ナ
フタレン−2,8−ジスルホン酸イオン、2−ナフトー
ル−6,8−ジスルホン酸イオン、1,8−ジヒドロキ
シナフタレン−3,6−ジスルホン酸イオン、又は1,
5−ジヒドロキシナフタレン−2,6−ジスルホン酸イ
オンである。 (7)上記一般式(II)又は(IIA)において、X
2-は、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸イオン、ナフ
タレン−1,6−ジスルホン酸イオン、1−メチルナフ
タレン−2,6−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−
2,6−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−2,7−ジ
スルホン酸イオン、又はナフタレン−2,8−ジスルホ
ン酸イオンである。 (8)上記一般式(II)又は(IIA)において、X
2-が、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸イオンであ
る。
【0016】(9)基板が、トラックピッチ1.4〜
1.8μmのプレグルーブが形成された、直径が120
±0.3mmで、厚さが1.2±0.2mmの透明な円
盤状基板であり、記録層が該プレグルーブが形成された
側の表面に設けられているCD−R型の光情報記録媒体
である。 (10)基板が、トラックピッチ0.6〜0.9μmの
プレグルーブが形成された、直径が120±0.3mm
で、厚さが0.6±0.1mmの透明な円盤状基板であ
り、記録層が該プレグルーブが形成された側の表面に設
けられているDVD−R型の光情報記録媒体である。 (11)記録層上に更に金属からなる光反射層が設けら
れている。 (12)光反射層の上に更に保護層が設けられている。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の光情報記録媒体は、記録
層が、下記一般式(I)で表されるシアニン色素化合物
を含有することを特徴とする。 [DYE+nn- (I) 以下に、一般式(I)で表されるシアニン色素について
詳述する。DYEで表されるシアニン色素陽イオンは、
陰イオン性の置換基を有することのない1価の陽イオン
を表す。またXn-は、n価の陰イオンを表し、nは2以
上の整数を表す。即ち、Xn-は、2価以上の多価陰イオ
ンを表す。
【0018】Xn-で表される多価陰イオンは、無機の陰
イオンであっても有機の陰イオンであっても良い。無機
の多価陰イオンの例としては、硫酸イオン、リン酸イオ
ン、リン酸水素イオン、タングストリン酸イオンなどの
ヘテロポリ酸イオンが挙げられる。有機の多価陰イオン
の例としては、カルボン酸イオン(例えば、琥珀酸イオ
ン、マレイン酸イオン、フマル酸イオン、テレフタル酸
イオン)、芳香族ジスルホン酸イオン(例、ベンゼン−
1,3−ジスルホン酸イオン、3,3’−ビフェニルジ
スルホン酸イオン、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸
イオン、ナフタレン−1,6−ジスルホン酸イオン、ナ
フタレン−2,6−ジスルホン酸イオン、1−メチルナ
フタレン−2,6−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−
2,7−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−2,8−ジ
スルホン酸イオン、2−ナフトール−6,8−ジスルホ
ン酸イオン、1,8−ジヒドロキシナフタレン−3,6
−ジスルホン酸イオン、1,5−ジヒドロキシナフタレ
ン−2,6−ジスルホン酸イオン)、芳香族トリスルホ
ン酸イオン(例、ナフタレン−1,3,5−トリスルホ
ン酸イオン、ナフタレン−1,3,6−トリスルホン酸
イオン、ナフタレン−1,3,7−トリスルホン酸イオ
ン、1−ナフトール−3,6,8−トリスルホン酸イオ
ン、2−ナフトール−3,6,8−トリスルホン酸イオ
ン)、芳香族テトラスルホン酸イオン(例、ナフタレン
−1,3,5,7−テトラスルホン酸イオン)、脂肪族
ポリスルホン酸イオン(例、ブタン−1,4−ジスルホ
ン酸イオン、シクロヘキサン−1,4−ジスルホン酸イ
オン)、ポリ硫酸モノエステル(例、プロピレングリコ
ール−1,2−ジスルフェート、ポリビニルアルコール
ポリ硫酸エステルイオン)などが挙げられる。本発明に
おいて、Xn-は、2〜4価の陰イオンであることが好ま
しく、更に好ましくは、2又は3価の陰イオンであり、
特に2価の陰イオンである。
【0019】本発明で使用するシアニン色素化合物は、
下記一般式(II)で表される化合物であることが好まし
い。 一般式(II):
【0020】
【化5】
【0021】一般式(II)において、Za及びZbは各
々独立に、5員もしくは6員の含窒素複素環を完成する
ために必要な原子群を表す。R1 及びR2 は各々独立
に、アルキル基またはアリール基を表す。L1 、L2
3 、L4 及びL5 は各々独立に、置換又は無置換のメ
チン基を表す。またL1 〜L5 上に置換基を有する場合
には互いに連結して環を形成しても良い。jは0、1又
は2を表し、kは0又は1を表す。Xn-は、n価の多価
陰イオンを表し、nは2以上の整数を表す。
【0022】Za及びZbで表される5員もしくは6員
の含窒素複素環(核)としては、例えば、チアゾール
核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、チアゾ
リン核、オキサゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフ
トオキサゾール核、オキサゾリン核、セレナゾール核、
ベンゾセレナゾール核、ナフトセレナゾール核、セレナ
ゾリン核、テルラゾール核、ベンゾテルラゾール核、ナ
フトテルラゾール核、テルラゾリン核、イミダゾール
核、ベンゾイミダゾール核、ナフトイミダゾール核、ピ
リジン核、キノリン核、イソキノリン核、イミダゾ
〔4,5ーb〕キノキサリン核、オキサジアゾール核、
チアジアゾール核、テトラゾール核、及びピリミジン核
などを挙げることができる。これらの中では、ベンゾチ
アゾール核、イミダゾール核、ナフトイミダゾール核、
キノリン核、イソキノリン核、イミダゾ〔4,5ーb〕
キノキサリン核、チアジアゾール核、テトラゾール核、
及びピリミジン核が好ましい。これらの環には、更にベ
ンゼン環、ナフトキノン環が縮合していても良い。
【0023】上記の5員又は6員の含窒素複素環は置換
基を有していても良い。好ましい置換基(原子)の例と
しては、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、
アリール基を挙げることができる。ハロゲン原子として
は、塩素原子が好ましい。アルキル基は、炭素原子数1
〜6の直鎖状のアルキル基が好ましい。またアルキル基
の置換基の例としては、アルコキシ基(例、メトキ
シ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ)を挙げること
ができる。アリール基としては、フェニルが好ましい。
【0024】上記R1 およびR2 で表されるアルキル基
は置換基を有していてもよく、好ましくは炭素原子数1
〜18(更に好ましくは1〜8、特に1〜6)の直鎖
状、環状、もしくは分岐状のアルキル基である。R1
よびR2 で表されるアリール基は置換基を有していても
良く、好ましくは炭素原子数6〜18の置換基を有して
いても良いアリール基である。
【0025】R1 およびR2 で表されるアルキル基また
はアリール基の有する好ましい置換基の例としては、以
下のものを挙げることができる。炭素原子数6〜18の
置換又は無置換のアリール基(例えば、フェニル、クロ
ロフェニル、アニシル、トルイル、2,4−ジ−t−ア
ミル、1−ナフチル)、アルケニル基(例えば、ビニ
ル、2−メチルビニル)、アルキニル基(例えば、エチ
ニル、2−メチルエチニル、2−フェニルエチニル)、
ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br、I)、シアノ
基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アシル基(例え
ば、アセチル、ベンゾイル、サリチロイル、ピバロイ
ル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、ブトキシ、シ
クロヘキシルオキシ)、アリールオキシ基(例えば、フ
ェノキシ、1−ナフトキシ)、アルキルチオ基(例え
ば、メチルチオ、ブチルチオ、ベンジルチオ、3−メト
キシプロピルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニ
ルチオ、4−クロロフェニルチオ)、アルキルスルホニ
ル基(例えば、メタンスルホニル、ブタンスルホニ
ル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホ
ニル、パラトルエンスルホニル)、炭素原子数1〜10
のカルバモイル基、炭素原子数1〜10のアミド基、炭
素原子数2〜10のアシルオキシ基、炭素原子数2〜1
0のアルコキシカルボニル基、ヘテロ環基(例えば、ピ
リジル、チエニル、フリル、チアゾリル、イミダゾリ
ル、ピラゾリルなどの複素芳香族環、ピロリジン環、ピ
ペリジン環、モルホリン環、ピラン環、チオピラン環、
ジオキサン環、ジチオラン環などの脂肪族ヘテロ環)。
【0026】本発明において、上記R1 およびR2 は、
それぞれ無置換の炭素原子数1〜8(好ましくは、炭素
原子数1〜6、特に炭素原子数1〜4)の直鎖状のアル
キル基、あるいはアルコキシ基(特に、メトキシ)又は
アルキルチオ基(特に、メチルチオ)で置換された炭素
原子数1〜8(好ましくは、炭素原子数1〜6、特に炭
素原子数1〜4)の直鎖状のアルキル基であることが好
ましい。
【0027】L1 〜L5 で表されるメチン基は、置換基
を有していても良い。好ましい置換基の例としては、炭
素原子数1〜18のアルキル基、アラルキル基、および
前記R1 およびR2 で表されるアルキル基またはアリー
ル基の有する好ましい置換基の例として挙げたものを挙
げることができる。これらの中では、アルキル基(例、
メチル)、アリール基(例、フェニル)、ハロゲン原子
(例、Cl、Br)、アラルキル基(例、ベンジル)が
好ましい。本発明においては、j、kは各々独立に0又
は1であることが好ましい。
【0028】上記L1 〜L5 上の置換基は互いに連結し
て環を形成しても良い。好ましい環員数は5員環または
6員環であり、これらの環が2個以上縮合していても良
い。連結位置は、形成されるメチン鎖の数によって異な
る。例えば、L1 〜L5 で形成されるメチン鎖がペンタ
メチン鎖の場合には、その好ましい連結位置は、L1
3 、L2 とL4 、及びL3 とL5 である。また二重縮
合環を形成する場合の連結位置は、L1 とL3 とL5
ある。またこの場合、L1 とR1 、L5 とR2、更にL3
とR2 は互いに連結して環を形成していても良く、そ
の環員数は好ましくは5員環または6員環である。本発
明においては、L1 〜L5 上の置換基で形成される環
は、シクロヘキセン環であることが好ましい。
【0029】Xn-及びnは、それぞれ前記一般式(I)
において説明したXn-及びnと同義である。一般式(I
I)において、Xn-は、前記芳香族ジスルホン酸イオン
又は芳香族トリスルホン酸イオンであることが好まし
い。更に好ましくは、ベンゼン−1,3−ジスルホン酸
イオン、3,3’−ビフェニルジスルホン酸イオン、ナ
フタレン−1,5−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−
1,6−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−2,6−ジ
スルホン酸イオン、1−メチルナフタレン−2,6−ジ
スルホン酸イオン、ナフタレン−2,7−ジスルホン酸
イオン、ナフタレン−2,8−ジスルホン酸イオン、2
−ナフトール−6,8−ジスルホン酸イオン、1,8−
ジヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸イオ
ン、1,5−ジヒドロキシナフタレン−2,6−ジスル
ホン酸イオンであり、特に好ましくは、ナフタレン−
1,5−ジスルホン酸イオン、ナフタレン−1,6−ジ
スルホン酸イオン、ナフタレン−2,6−ジスルホン酸
イオン、1メチルナフタレン−2,6−ジスルホン酸イ
オン、ナフタレン−2,7−ジスルホン酸イオン、又は
ナフタレン−2,8−ジスルホン酸イオンであり、最も
好ましいものは、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸イ
オンである。
【0030】本発明で使用するシアニン色素化合物は、
下記一般式(IIA)で表される化合物であることが好ま
しい。 一般式(IIA):
【0031】
【化6】
【0032】一般式(IIA)において、Z1 及びZ2
インドレニン核もしくはベンゾインドレニン核を完成す
るために必要な原子群を表す。R1 及びR2 は各々独立
に、アルキル基またはアリール基を表す。R3 、R4
5 及びR6 は各々独立に、アルキル基を表す。L1
2 、L3 、L4 及びL5 は各々独立に、置換又は無置
換のメチン基を表す。またL1 〜L5 上に置換基を有す
る場合には、互いに連結して環を形成しても良い。jは
0、1又は2を表し、kは0又は1を表す。Xn-は、n
価の多価陰イオンを表し、nは2以上の整数を表す。
【0033】上記Z1 及びZ2 で表されるインドレニン
核もしくはベンゾインドレニン核は、置換基を有してい
ても良い。置換基(原子)としては、ハロゲン原子、又
はアリール基を挙げることができる。ハロゲン原子とし
ては、塩素原子が好ましい。またアリール基としては、
フェニルが好ましい。
【0034】上記R3 、R4 、R5 およびR6 で表され
るアルキル基は、好ましくは炭素原子数1〜18の直鎖
状、分岐状、あるいは環状のアルキル基である。またR
3 とR4 、及びR5 とR6 はそれぞれ連結して環を形成
しても良い。R3 、R4 、R5 およびR6 で表されるア
ルキル基は、置換基を有していても良い。置換基として
好ましいものは、前記R1 およびR2 で表されるアルキ
ル基またはアリール基の有する好ましい置換基の例とし
て挙げたものを挙げることができる。本発明において
は、R3 、R4 、R5 及びR6 で表されるアルキル基
は、ぞれぞれ炭素原子数1〜6の直鎖状の無置換のアル
キル基(特に、メチル、エチル)であることが好まし
い。
【0035】一般式(IIA)において、R1 及びR2
1 、L2 、L3 、L4 及びL5 、j及びk、そしてX
n-及びnは、それぞれ一般式(II)において説明したそ
れらと同じ意味を表す。またそれらの好ましい例示も前
記一般式(II)において説明したものと同じである。
【0036】以下に、本発明に係る一般式(I)(一般
式(II)又は(IIA)で表される化合物を含む)で表さ
れる化合物の好ましい具体例を挙げる。
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】 本発明に係る上記一般式(I)で表される化合物は、単
独で用いても良いし、あるいはまた二種以上を併用して
も良い。なお、本発明に係る一般式(I)で表される化
合物は、既に公知の下記の文献の記載を参考にして容易
に合成することができる。
【0047】これらの文献としては、たとえば、エフ・
エム・ハーマー著「ザ・シアニン・ダイズ・アンド・リ
レイテッド・コンパウンズ5(インターサイエンス・パ
ブリシャーズ、N.Y.1964年)55頁以降;ニコ
ライ・チュチュルコフ、ユルゲン・ファビアン、アキム
・メールホルン、フィリッツ・ディエツ、アリア・タジ
エール(Nikolai Tyutyulkov, Jurgen Fabian, Achim U
lehlhorn, Fritz Dietz, Alia Tadjer)共著「ポリメチ
ン・ダイズ」、セントクリメント・オーリズキ・ユニバ
シティ・プレス、ソフィア(St. Kliment Ohridski Uni
versity Press,Sophia )、23頁ないし38頁;デー
・エム・スターマー(D.M.Sturmer )著、「ヘテロサイ
クリック、コンパウンズ−スペシャル・トピックス・イ
ン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Heterocyclic
Compounds-Special topics in heterocyclic chemistr
y )」、第18章、第14節、第482〜515頁、ジ
ョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons
)社、ニューヨーク、ロンドン、(1977年刊);
「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コンパウン
ズ(Rodd's Chemistry of Carbon Compounds)」、(2n
d.Ed.vol.IV,part B,1977年刊)、第15章、第3
69〜422頁、(2nd.Ed.vol.IV,part B, 1985年
刊)、第15章、第267〜296頁、エルスバイヤー
・サイエンス・パブリック・カンパニー・インク(Elsv
ier Science Public Company Inc. )、ニューヨークな
どが挙げられる。
【0048】多価の陰イオンを対イオンとして導入する
手法としては、適当な溶剤に1価の対イオンを有するシ
アニン色素を溶かし、これに多価の酸またはその塩の溶
液を添加し、さらに必要に応じて色素を溶解しにくい溶
剤を添加して、多価イオンを対イオンとするシアニン色
素の結晶を析出せしめる方法が最も簡便かつ大量の合成
に適している。その他の方法としては、イオン交換樹脂
を用いて対イオンを交換する方法が挙げられる。
【0049】次に合成例を挙げて、本発明にかかる化合
物の合成法を具体的に説明する。 [合成例] (化合物4の合成)化合物4の陰イオン部がパラトルエ
ンスルホン酸イオンである化合物を常法により合成し
た。この化合物26.8g(0.04モル)を400m
lのメタノールに溶かした後、ナフタレン−1,5−ジ
スルホン酸7.2g(0.02モル)を加え、50℃で
1時間攪拌した。冷却した後、生じた結晶を濾取し、メ
タノールをかけて洗い、50℃で1晩乾燥した(収量2
2.3g、融点238℃)。
【0050】本発明の光情報記録媒体は、前述した一般
式(I)で表されるシアニン色素化合物を含有する記録
層を基板上に有するものである。本発明に係るシアニン
色素化合物は、光情報記録媒体として、CD−R、ある
いはDVD−Rにおいて有利に用いることができる。特
に、DVD−R型の光情報記録媒体においては、前述し
た一般式(IIA)で表されるシアニン色素化合物におい
て、トリメチン鎖を持つインドレニン核もしくはベンゾ
インドレニン核を有する色素化合物が有利に用いられ
る。
【0051】本発明の光情報記録媒体は、以下のような
構成であることが好ましい。CD−R型の光情報記録媒
体は、トラックピッチ1.4〜1.8μmのプレグルー
ブが形成された直径120±0.3mmで厚さ1.2±
0.2mmの透明な円盤状基板上に、記録層、光反射層
及び保護層をこの順に有する構成であることが好まし
い。また、DVD−R型の光情報記録媒体は、以下の二
つの態様であることが好ましい。トラックピッチ0.6
〜0.9μmのプレグルーブが形成された直径120±
0.3mmで厚さ0.6±0.1mmの透明な円盤状基
板上に記録層及び光反射層が設けられてなる二枚の積層
体が、それぞれの記録層が内側となるように接合され、
厚さ1.2±0.2mmとなるに構成されたもの。ある
いは、トラックピッチ0.6〜0.9μmのプレグルー
ブが形成された直径120±0.3mmで厚さ0.6±
0.1mmの透明な円盤状基板上に記録層及び光反射層
が設けられてなる積層体と、該積層体の円盤状基板と同
じ形状の透明な円盤状保護基板とを、記録層が内側とな
るように接合され、厚さ1.2±0.2mmとなるよう
に構成されたものである。なお、上記DVD−R型の光
情報記録媒体においては、光反射層の上には更に保護層
を設けた構成とすることもできる。
【0052】以下に、光情報記録媒体の製造方法につい
て説明する。DVD−R型の光情報記録媒体は、より高
い記録密度を達成するために、CD−Rに比べてより狭
いトラックピッチのプレグループが形成された基板を用
いること以外は、基本的にはCD−Rの光情報記録媒体
の製造に用いられる材料を使用して製造することができ
る。即ち、DVD−Rの光情報記録媒体は、基板上に、
記録層、そして光反射層、更に所望により保護層を順に
形成した積層体を二枚作成し、これらの二枚を接着剤に
より接合させることにより、あるいはまた、該積層体
と、該積層体の基板と同じ形状の円盤状保護基板とを同
様にして接着剤により接合させることにより、製造する
ことができる。従って、DVD−Rの光情報記録媒体の
製造に際しては、最後の工程である基板同士の接合工程
以外の工程は、CD−Rの光情報記録媒体と同様な方法
で実施される。
【0053】本発明の光情報記録媒体は、例えば、以下
に述べるような方法により製造することができる。光情
報記録媒体の基板は、従来の光情報記録媒体の基板とし
て用いられている各種の材料から任意に選択することが
できる。基板材料としては、例えばガラス;ポリカーボ
ネート;ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系
樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィンおよ
びポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそ
れらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィルム
状としてまたは剛性のある基板として使うことができ
る。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格
などの点からポリカーボネートが好ましい。
【0054】記録層が設けられる側の基板表面には、平
面性の改善、接着力の向上および記録層の防止の目的
で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料としては
たとえば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メ
タクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合
体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルア
ミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスル
ホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミ
ド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート等の高分子物質;およびシランカップリン
グ剤などの表面改質剤を挙げることができる。下塗層
は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液
を調製したのち、この塗布液をスピンコート、ディップ
コート、エクストルージョンコートなどの塗布法により
基板表面に塗布することにより形成することができる。
下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあ
り、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
【0055】基板(または下塗層)上には、通常トラッ
キング用溝またはアドレス信号等の情報を表わす凹凸
(プレグルーブ)が形成されている。このプレグルーブ
は、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形あるい
は押出成形する際に直接基板上に形成されることが好ま
しい。プレグルーブは、CD−R型、DVD−R型によ
ってそのピッチ(トラックピッチ)は異なる。通常CD
−R型においては、1.4〜1.8μmの幅のトラック
ピッチで形成されることが好ましい。またDVD−R型
においては、0.6〜0.9μmの幅のトラックピッチ
で形成されることが好ましい。
【0056】プレグルーブの深さは300〜2000Å
の範囲にあることが好ましく、またその半値幅は、0.
2〜0.9μmの範囲にあることが好ましい。また、プ
レグルーブの深さを1500〜2000Åの範囲にする
ことにより反射率をほとんど低下させることなく感度を
向上させることができ、特にCD−R型の光情報記録媒
体の製造に有利となる。
【0057】基体上には、色素記録層が設けられる。色
素記録層には、前述した一般式(I)で表されるシアニ
ン色素化合物が含有されている。また一般式(I)で示
されるシアニン色素化合物以外の色素やその他の化合物
を併用しても良い。記録層中に併用する色素として好ま
しいものはベンゾインドレニン核を有するジカルボシア
ニン色素であり、これは、CD−Rとして用いられる場
合に特に好ましい。記録層は、さらに記録層の耐光性を
向上させるために一重項酸素クエンチャーとして知られ
ている種々の化合物を含有することが好ましい。一重項
酸素クエンチャーとしては、既に公知の特許明細書等の
刊行物に記載のものを利用することができる。その具体
例としては、特開昭58−175693号、同59−8
1194号、同60−18387号、同60−1958
6号、同60−19587号、同60−35054号、
同60−36190号、同60−36191号、同60
−44554号、同60−44555号、同60−44
389号、同60−44390号、同60−54892
号、同60−47069号、同63−209995号、
特開平4−25492号、特公平1−38680号、及
び同6−26028号等の各公報、ドイツ特許3503
99号明細書、そして日本化学学会誌1992年10月
号第1141頁などに記載のものを挙げることができ
る。
【0058】好ましいクエンチャーの例としては、下記
の一般式(III) で表わされる化合物を挙げることができ
る。
【0059】一般式(III) :
【化17】 [但し、R31は置換基を有していても良いアルキル基を
表わし、そしてQ- は陰イオンを表わす]
【0060】一般式(III) において、R31は、置換され
ていてもよい炭素数1〜8のアルキル基が一般的であ
り、無置換の炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。ア
ルキル基の置換基としては、ハロゲン原子(例、F,C
l)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アル
キルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ)、アシル基
(例、アセチル、プロピオニル)、アシルオキシ基
(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ)、ヒドロキシ
基、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル)、アルケニル基(例、ビニ
ル)、アリール基(例、フェニル、ナフチル)を挙げる
ことができる。これらの中で、ハロゲン原子、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基が好ま
しい。Q- の陰イオンの例としては、ClO4 -、AsF
6 -、BF4 -、及びSbF6 -が好ましい。
【0061】一般式(III) の化合物の例を、式中のR31
とQ- の例を示すことにより、下記に記載する。 III −1:R31=CH3 、 Q- =ClO4 - III −2:R31=C25 、 Q- =ClO4 - III −3:R31=n-C37 、 Q- =ClO4 - III −4:R31=n-C49 、 Q- =ClO4 - III −5:R31=n-C511、 Q- =ClO4 - III −6:R31=n-C49 、 Q- =SbF6 - III −7:R31=n-C49 、 Q- =BF4 - III −8:R31=n-C49 、 Q- =AsF6 -
【0062】記録層の形成は、上記色素、さらに所望に
よりクエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して塗布液
を調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して塗膜
を形成したのち乾燥することにより行なうことができ
る。色素層塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、セロソ
ルブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン;ジクロルメタン、1、2−ジクロルエタン、クロロ
ホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドな
どのアミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒ
ドロフラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテ
ル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノールジアセトンアルコールなどのアルコ
ール;2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなど
のフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエー
テル類などを挙げることができる。上記溶剤は使用する
色素の溶解性を考慮して単独または二種以上併用して適
宜用いることができる。塗布液中にはさらに酸化防止
剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目
的に応じて添加してもよい。
【0063】結合剤を使用する場合に結合剤の例として
は、たとえばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラ
ン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソ
ブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合
体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコー
ル、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹
脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等
の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙
げることができる。記録層の材料として結合剤を併用す
る場合に、結合剤の使用量は、一般に色素に対して0.
01倍量〜50倍量(重量比)の範囲にあり、好ましく
は0.1倍量〜5倍量(重量比)の範囲にある。このよ
うにして調製される塗布液の濃度は、一般に0.01〜
10重量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5重量%
の範囲にある。
【0064】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。記録層は単層でも重層でもよい。記録層
の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好まし
くは50〜300nmの範囲にある。
【0065】記録層の上には、情報の再生時における反
射率の向上の目的で、光反射層が設けられる。光反射層
の材料である光反射性物質はレーザ光に対する反射率が
高い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、T
i、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、M
n、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、I
r、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、G
a、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi
などの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げるこ
とができる。これらのうちで好ましいものは、Cr、N
i、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステンレス鋼
である。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるい
は二種以上の組合せで、または合金として用いてもよ
い。光反射層は、たとえば上記光反射性物質を蒸着、ス
パッタリングまたはイオンプレーティングすることによ
り記録層の上に形成することができる。光反射層の層厚
は、一般的には10〜300nmの範囲にあり、50〜
200nmの範囲が好ましい。
【0066】光反射層の上には、記録層などを物理的お
よび化学的に保護する目的で保護層が設けられる。な
お、DVD−R型の光情報記録媒体の製造の場合には、
必ずしも保護層の付設は必要ではない。保護層に用いら
れる材料の例としては、SiO、SiO2 、MgF2
SnO2 、Si34 等の無機物質、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げること
ができる。保護層は、例えばプラスチックの押出加工で
得られたフィルムを接着剤を介して反射層上にラミネー
トすることにより形成することができる。あるいは真空
蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられて
もよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合に
は、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したの
ち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成
することができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのま
まもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち
この塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させること
によっても形成することができる。これらの塗布液中に
は、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種
添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層の層厚は
一般には0.1〜100μmの範囲にある。以上の工程
により、基板上に、記録層、光反射層そして保護層が設
けられた積層体を製造することができる。
【0067】CD−R型の光情報記録媒体は、上記工程
により製造することができる。また、DVD−R型の光
情報記録媒は、上記のようにして製造した二枚の積層体
を互いの記録層が内側となるように互いに向い合わせ、
接着剤を用いて接合することにより、製造することがで
きる。あるいはまた上記のようにして製造した積層体
と、該積層体の基板と同様な形状の円盤状保護基板を同
様に記録層が内側となるように互いに向い合わせ、接着
剤を用いて接合することにより、製造することができ
る。
【0068】本発明の光情報記録方法は、上記光情報記
録媒体を用いて、例えば、次のように行われる。まず、
光情報記録媒体を定線速度(CDフォーマットの場合は
1.2〜14m/秒)または定角速度にて回転させなが
ら、基板側から半導体レーザ光などの記録用の光を照射
する。この光の照射により、記録層と反射層との界面に
空洞を形成(空洞の形成は、記録層または反射層の変
形、あるいは両層の変形を伴って形成される)するか、
基板が肉盛り変形する、あるいは記録層に変色、会合状
態の変化等により屈折率が変化することにより情報が記
録されると考えられる。記録光としては一般に500n
m〜850nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザ
ービームが用いられる。本発明においては、CD−Rに
適したものとして、770〜790nmの範囲の発振波
長を有する半導体レーザービームが用いられ、またDV
D−Rに適したものとして、630〜680nmの範囲
の発振波長を有する半導体レーザービームが用いられ
る。好ましいものは、635〜645nmの範囲の発振
波長を有する赤色レーザービームである。上記のように
記録された情報の再生は、光情報記録媒体を上記と同一
の定線速度で回転させながら半導体レーザ光を基板側か
ら照射して、その反射光を検出することにより行うこと
ができる。
【0069】
【実施例】以下に、本発明の実施例を記載する。ただ
し、これらの各例は本発明を制限するものではない。 [実施例1]前記シアニン色素化合物(4)及び該化合
物の重量の10%に相当する重量のクエンチャー(下記
式(III-4)で示される化合物)を2,2,3,3−テ
トラフルオロプロパノールに溶解し、記録層形成用塗布
液を得た。この塗布液を、表面にスパイラルプレグルー
ブ(トラックピッチ:1.6μm、グルーブ幅:0.4
μm、グルーブの深さ:0.17μm)が射出成形によ
り形成されたポリカーボネート基板(直径:120m
m、厚さ:1.2mm)のそのプレグルーブ側の表面
に、スピンコートにより塗布し、記録層(厚さ(プレグ
ルーブ内):約200nm)を形成した。
【0070】次に、記録層上に、Auをスパッタして、
厚さ約100nmの光反射層を形成した。さらに光反射
層上に、UV硬化性樹脂(UV硬化剤3070、スリー
ボンド社製)を塗布し、紫外線を照射して層厚3μmの
保護層を形成した。以上の工程により本発明に従うCD
−R型の光情報記録媒体を得た。
【0071】
【化18】
【0072】[実施例2〜3]実施例1において、前記
シアニン色素化合物(4)の代わりに表1に示すシアニ
ン色素化合物(実施例2:前記シアニン色素化合物
(8)、実施例3:前記シアニン色素化合物(11))
を同量使用した以外は、実施例1と同様にして本発明に
従うCD−R型の光情報記録媒体を得た。
【0073】[比較例1]実施例1において、前記シア
ニン色素化合物(4)の代わりに下記の1価の陰イオン
とシアニン色素1価陽イオン成分とが組み合わせされた
シアニン色素化合物(化合物B−1)を同量使用した以
外は、実施例1と同様にして比較用のCD−R型の光情
報記録媒体を得た。
【0074】
【化19】
【0075】[比較例2]実施例1において、前記シア
ニン色素化合物(4)の代わりに下記の1価の陰イオン
とシアニン色素1価陽イオン成分とが組み合わせされた
シアニン色素化合物(化合物B−2)を同量使用した以
外は、実施例1と同様にして比較用の光情報記録媒体
(CD−R)を得た。
【0076】
【化20】
【0077】[比較例3]実施例1において、前記シア
ニン色素化合物(4)の代わりに下記の1価の陰イオン
とシアニン色素一価陽イオン成分とが組み合わせされた
シアニン系色素化合物(化合物B−3)を同量使用した
以外は、実施例1と同様にして比較用の光情報記録媒体
(CD−R)を得た。
【0078】
【化21】
【0079】[光情報記録媒体としての評価]得られた
光情報記録媒体をパスステック社OMT2000を用い
て4倍速で3Tと11TのEFM信号を記録し、変調度
のパワー依存性と最適記録パワーにおけるジッターを測
定した。レーザ光の波長は、780nmであった。得ら
れた評価結果を表1に示す。
【0080】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 色素 記録パワー7mWに ジッター(ns) No. おける変調度(%) 3T 11T ──────────────────────────────────── 実施例1 4 72 8.2 8.4 実施例2 8 70 8.0 8.3 実施例3 11 69 8.1 8.4 ──────────────────────────────────── 比較例1 B−1 65 10.5 10.9 比較例2 B−2 64 10.7 11.0 比較例3 B−3 66 11.0 11.4 ────────────────────────────────────
【0081】上記表1の結果から、2価陰イオンと二つ
のシアニン色素1価陽イオンとが組み合わされた本発明
に係るシアニン色素化合物を含有する記録層を有するC
D−R(実施例1〜3)は、1価陰イオンとシアニン色
素1価陽イオンとからなる従来のシアニン色素化合物を
含有する記録層を有するCD−R(比較例1〜3)に比
べて高い変調度を示しており、従って高い信号強度を得
ることができることがわかる。また本発明に従うCD−
Rは、ジッターも低い値を示すことから、読み取りエラ
ーが起りにくく、高速記録再生に適していると考えられ
る。
【0082】[実施例4]前記シアニン色素化合物(1
7)及び該化合物の重量の10%に相当する重量のクエ
ンチャー(前記実施例1において用いた式(III-4)で
示される化合物)を2,2,3,3−テトラフルオロプ
ロパノールに溶解し、記録層形成用塗布液を得た。この
塗布液を、表面にスパイラルプレグルーブ(トラックピ
ッチ:0.8μm、グルーブ幅:0.4μm、グルーブ
の深さ:0.15μm)が射出成形により形成されたポ
リカーボネート基板(直径:120mm、厚さ:0.6
mm)のそのプレグルーブ側の表面に、スピンコートに
より塗布し、記録層(厚さ(グルーブ内):約200n
m)を形成した。
【0083】記録層上に、Auをスパッタして、厚さ約
100nmの光反射層を形成し、基板上に、記録層及び
光反射層がこの順で設けられた積層体を作成した。別
に、透明なポリカーボネート基板(円盤状保護基板)
(直径:120mm、厚さ:0.6mm)を用意した。
そして上記で得られた積層体と円盤状保護基板とを記録
層が内側となるように接着剤(スリーボンド社製)を用
いて接合させた(厚さ1.2mm)。以上の工程により
本発明に従うDVD−R型の光情報記録媒体を得た。
【0084】[実施例5]実施例4において、前記シア
ニン色素化合物(17)の代わりに、前記シアニン色素
化合物(19)を同量使用した以外は、実施例4と同様
にして本発明に従うDVD−R型の光情報記録媒体を得
た。
【0085】[比較例4]実施例4において、前記シア
ニン色素化合物(17)の代わりに下記の下記の1価の
陰イオンとシアニン色素一価陽イオン成分とが組み合わ
せされたシアニン色素化合物(化合物C−1)を同量使
用した以外は、実施例4と同様にして比較用のDVD−
R型の光情報記録媒体を得た。
【0086】
【化22】
【0087】[比較例5]実施例4において、前記シア
ニン色素化合物(17)の代わりに下記の下記の1価の
陰イオンとシアニン色素一価陽イオン成分とが組み合わ
せされたシアニン色素化合物(化合物C−2)を同量使
用した以外は、実施例4と同様にして比較用の光情報記
録媒体(DVD−R)を得た。
【0088】
【化23】
【0089】[光情報記録媒体としての評価]得られた
光情報記録媒体に、波長635nmの半導体レーザ光を
NA0.6のレンズで集光し、線速度3.68m/s、
変調周波数4MHZ で信号を記録し、変調度のパワー依
存性と最適記録パワーにおけるジッターを測定した。得
られた評価結果を表2に示す。
【0090】
【表2】 表2 ──────────────────────────────────── 色素 記録パワー8mWに 最適パワーにおける No. おける変調度(%) ジッター(ns) ──────────────────────────────────── 実施例4 17 68 8 実施例5 19 67 8 ──────────────────────────────────── 比較例4 C−1 60 10 比較例5 C−2 61 11 ────────────────────────────────────
【0091】上記表2の結果から、2価陰イオンと二つ
のシアニン色素1価陽イオンとが組み合わされた本発明
に係るシアニン色素化合物を含有する記録層を有するD
VD−R(実施例4〜5)は、1価陰イオンとシアニン
色素1価陽イオンとからなる従来のシアニン色素化合物
を含有する記録層を有するDVD−R(比較例4〜5)
に比べて高い変調度を示しており、従って高い信号強度
を得ることができることがわかる。また本発明に従うD
VD−Rは、ジッターも低い値を示すことから、読み取
りエラーが起りにくく、高速記録、再生に適していると
考えられる。
【0092】
【発明の効果】本発明に係る多価陰イオンとこの価数に
対応する二以上のシアニン色素陽イオン成分が組み合わ
されてなるシアニン色素化合物を用いることにより、高
い変調度を示す光情報記録媒体を得ることができる。特
に可視域のレーザ光を用いる場合でも変調度の低下がな
く、従ってDVD−Rに有利なシアニン色素化合物とい
うことができる。また本発明に係る特定のシアニン色素
化合物をCD−Rに適用した場合には、高い変調度と共
に高い反射率も同時に達成することができ、従ってCD
−Rにおいても有利に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07D 277/10 C07D 277/10 277/22 277/22 277/64 277/64 277/84 277/84 C09B 23/00 C09B 23/00 L G11B 7/24 516 G11B 7/24 516 C07D 275/02 (72)発明者 石田 寿男 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、レーザ光の照射により情報を
    記録することができる記録層を有するヒートモード型の
    光情報記録媒体であって、該記録層が、下記一般式
    (I)で表されるシアニン色素化合物を含有することを
    特徴とする光情報記録媒体: [DYE+nn- (I) 式中、DYE+ は、一価のシアニン色素陽イオンを表
    し、nは2以上の整数を表し、Xn-はn価の多価陰イオ
    ンを表す。
  2. 【請求項2】 シアニン色素化合物が、下記一般式(I
    I)で表される化合物である請求項1に記載の光情報記
    録媒体: 【化1】 式中、Za及びZbは各々独立に5員もしくは6員の含
    窒素複素環を完成するために必要な原子群を表し、R1
    およびR2 は各々独立に、アルキル基またはアリール基
    を表し、L1 、L2 、L3 、L4 及びL5 は各々独立
    に、置換又は無置換のメチン基を表し(但し、L1 〜L
    5 上に置換基がある場合には互いに連結して環を形成し
    ても良い)、jは0、1又は2を表し、kは0又は1を
    表し、Xn-はn価の多価陰イオンを表し、そしてnは2
    以上の整数を表す。
  3. 【請求項3】 シアニン色素化合物が、下記一般式(II
    A)で表される化合物である請求項1に記載の光情報記
    録媒体: 【化2】 式中、Z1 及びZ2 は各々独立に、インドレニン核もし
    くはベンゾインドレニン核を完成するために必要な原子
    群を表し、R1 及びR2 は各々独立に、アルキル基又は
    アリール基を表し、R3 、R4 、R5 及びR6 は各々独
    立に、アルキル基を表し、L1 、L2 、L3 、L4 及び
    5 は各々独立に、置換又は無置換のメチン基を表し
    (但し、L1 〜L5 上に置換基がある場合には互いに連
    結して環を形成しても良い)、jは0、1又は2を表
    し、kは0又は1を表し、Xn-はn価の多価陰イオンを
    表し、そしてnは2以上の整数を表す。
  4. 【請求項4】 基板が、トラックピッチ1.4〜1.8
    μmのプレグルーブが形成された、直径が120±0.
    3mmで、厚さが1.2±0.2mmの透明な円盤状基
    板であり、記録層が該プレグルーブが形成された側の表
    面に設けられている請求項1に記載の光情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 基板が、トラックピッチ0.6〜0.9
    μmのプレグルーブが形成された、直径が120±0.
    3mmで、厚さが0.6±0.1mmの透明な円盤状基
    板であり、記録層が該プレグルーブが形成された側の表
    面に設けられている請求項1に記載の光情報記録媒体。
  6. 【請求項6】 トラックピッチ0.6〜0.9μmのプ
    レグルーブが形成された、直径が120±0.3mm
    で、厚さが0.6±0.1mmの透明な円盤状基板の該
    プレグルーブが設けられた側に下記一般式(I)で表さ
    れるシアニン色素化合物を含有する記録層が設けられて
    なる二枚の積層体を、あるいはトラックピッチ0.6〜
    0.9μmのプレグルーブが形成された、直径が120
    ±0.3mmで、厚さが0.6±0.1mmの透明な円
    盤状基板の該プレグルーブが設けられた側に下記一般式
    (I)で表されるシアニン色素化合物を含有する記録層
    が設けられてなる積層体と、該円盤状基板と同じ形状の
    透明な円盤状保護基板とを、それぞれの記録層が内側と
    なるように接合してなる、厚さ1.2±0.2mmのヒ
    ートモード型の光情報記録媒体: [DYE+nn- (I) 式中、DYE+ は、一価のシアニン色素陽イオンを表
    し、nは2以上の整数を表し、Xn-はn価の多価陰イオ
    ンを表す。
  7. 【請求項7】 記録層上に更に金属からなる光反射層が
    設けられている請求項1〜6のいずれかの項に記載の光
    情報記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項1〜3、及び請求項5〜7のいず
    れかの項に記載の光情報記録媒体に630nm〜680
    nmの波長のレーザ光を照射して情報を記録する情報の
    記録方法。
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