JPH10226074A - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

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JPH10226074A
JPH10226074A JP9032169A JP3216997A JPH10226074A JP H10226074 A JPH10226074 A JP H10226074A JP 9032169 A JP9032169 A JP 9032169A JP 3216997 A JP3216997 A JP 3216997A JP H10226074 A JPH10226074 A JP H10226074A
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JP
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recording
electrode
electric field
ink
counter electrode
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JP9032169A
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English (en)
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Masashi Hiroki
正士 廣木
Takeo Miki
武郎 三木
Yuka Nakamura
由香 中村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期保存用の記録用途に適しており、各種の
用紙を自由に選択することができるインクジェット記録
方法及びインクジェット記録装置を提供する。 【構成】 絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中
において所定の極性に帯電するトナー粒子を分散してな
るインクを、画像信号に応じて選択的に電圧を与える記
録電極と対向電極との間の電界により、主にインク中の
トナー粒子を吐出させるインクジェット記録方法におい
て、記録電極と対向電極との間の電界を一定周期で変化
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
ー等の記録装置に係り、特に静電気力を用いたインクジ
ェット記録方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法にはピエゾ圧電
方式、サーマル(バブル)インクジェット方式、静電加
速方式等がある。このなかで静電気を用いるインクジェ
ット記録は、インクタンクからノズルや多数の電極を有
するスリット状のインク保持部内部にインクを供給し、
ノズルや電極に選択的に高電圧を印加することにより、
開口部先端と近接対向する記録紙に電極近傍のインクを
噴出させ記録するものである。インクは106 〜108
Ω・cm程度の電気抵抗を有するものが用いられてお
り、一般的には油性溶媒に顔料または染料からなる着色
剤を分散助剤により分散して、抵抗値を調節したものが
使用されている。インクの飛翔原理は、電極に印加され
た高電圧により電極に接するインクに電荷が注入されイ
ンクが電荷を帯び、電界によりインクが噴出されるもの
と解釈されている。従って、インクは通常は帯電してお
らず電圧を印加したときのみ、電極近傍のインクが帯電
され吐出力を得ている。以上の説明から分かるように、
このインクジェット記録方式はインク中の全ての成分
(溶媒、着色剤、分散助剤)が一緒に消費される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなインクジェ
ット技術は小型で消費電力も小さく、パーソナル分野で
の普及は目覚ましいものがある。しかし、インクジェッ
ト技術には解決しなければならない共通の課題も多い。
第1に、着色成分として染料を用いるため、日光に対す
る褪色が著しく、長期保存用の記録用途には用いること
が困難である。第2に、流動性の高いキャリア液インク
を用いるため、受像体である紙に対してにじみやフェザ
リングと呼ばれる画像不良を生じて、記録紙側にシリカ
や水溶性バインダを塗布した受像紙を用いなければなら
ず、用紙の自由な選択ができないという問題がある。
【0004】このような問題を解決するものとしてW0
93/11866号公報には、絶縁性液体中に帯電した
色剤粒子を分散してなる記録液を用い、この記録液が供
給される電極にバイアス電圧を印加することにより記録
電極先端近傍にて色剤粒子を凝集させ、この凝集体を絶
縁性液体から用紙等へ向けて分離飛翔させる技術が開示
されている。
【0005】この技術によれば、にじみ等が少なく、従
来の問題を解決できるものの、非印字の状態が続き、色
剤粒子を凝集させたままの状態が長時間にわたって生じ
ると、記録電極に色剤粒子が固着するという問題があ
る。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであって、長期保存用の記録用途に適しており、
各種の用紙を自由に選択することができるもので、電極
へ色剤粒子の固着を生じないインクジェット記録方法及
びインクジェット記録装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るインクジェ
ット記録方法は、絶縁性のキャリア液中に、このキャリ
ア液中において所定の極性に帯電するトナー粒子を分散
してなる記録液を、画像信号に応じて選択的に電圧を与
える記録電極と対向電極との間の電界により、主にイン
ク中のトナー粒子を吐出させるインクジェット記録方法
において、記録電極と対向電極の間の電界を一定周期で
変化させるか、又は記録電極と対向電極の間の電位差を
一定周期で変化させることを特徴とする。
【0008】この場合に、記録電極と対向電極との間の
電界の変化において電界の向きは同一方向であることが
望ましい。また、記録電極と対向電極との電位差を一定
周期で変化させ、記録電極と対向電極の電位の高低関係
を一定とすることが望ましい。
【0009】本発明に係るインクジェット記録装置は、
絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中において所
定の極性に帯電するトナー粒子を分散してなるインク
を、画像信号に応じて選択的に電圧を与える記録電極と
対向電極との間の電界により、主にインク中のトナー粒
子を吐出させるインクジェット記録装置において、記録
電極と対向電極の間の電界を、電界の向きは同一方向で
一定周期に強度を変化させる手段を有する。
【0010】上記装置において、記録電極と対向電極の
間に一定周期で変化する電界を形成するための電圧を記
録電極に与えることが好ましい。また、上記装置におい
て、記録電極と対向電極の間に一定周期で変化する電界
を形成するための方形波を記録電極に与えることが好ま
しい。
【0011】また、上記装置において、記録電極と対向
電極の間に一定周期で変化する電界を形成するための記
録電極に与える電圧と、画像信号に応じて記録電極に与
える方形波の電圧とを等しくすることが好ましい。
【0012】また、上記装置において、記録電極と対向
電極の間に一定周期で変化する電界を形成するための方
形波の電圧と、画像信号に応じて記録電極に与える方形
波の電圧とを等しくし、記録電極と対向電極の間に一定
周期で変化する電界を形成するための方形波のデューテ
ィを3%以上で20%以下とすることが好ましい。
【0013】また、上記装置において、記録電極と対向
電極の間に一定周期で変化する電界を形成するための電
圧を対向電極に与えることが好ましい。また、上記装置
において、記録電極と対向電極との間で、一画素を形成
する記録周期内で少なくとも一回は電界を変化させるこ
とが好ましい。
【0014】さらに、上記装置において、一画素を形成
する記録周期内で画像信号に応じて記録電極に印加させ
る電圧の印加が終了した後、少なくとも一回は記録電極
と対向電極との間で電界を変化させることが好ましい。
【0015】本発明のインクジェット記録方式において
は、インク中の色材である固形成分が分離して吐出され
るので、耐光性に優れ、長期保存後も画質の劣化を生じ
なくなる。また、記録紙に転写するインクは固形成分が
大部分であるため、用紙の種類に拘らずインクの滲みが
発生せず、各種の用紙を自由に選択使用することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しながら
本発明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
先ず、インクとして、絶縁性のキャリア液であるイソパ
ラフィン系溶媒(例えば商品名アイソパーG、H、L/
電気抵抗が1012〜1013Ω・cm以上)からなる分散
媒(以下、「キャリア液」という)中に0.01〜5μ
m程度の粒子径で、キャリア液中において所定の極性に
帯電し、少なくとも着色成分を有する樹脂粒子(以下、
「トナー」という)を重量比濃度で10%以下に分散さ
せたものを用いる。このようなインクは電子写真等で用
いられるキャリア液現像材と基本的に同じであるが、液
の電気抵抗はこれより高いものが要求される。
【0017】このインクをこの状態でそのまま記録紙に
転写すると、濃度の低い画像しか得られない。この理由
はトナー濃度が上記の値では低く、色材であるトナーの
量が不足するからである。しかし、初期状態でトナー濃
度を高くすると粘度も高まるので、インクの搬送が困難
になってしまう。
【0018】そこで、本発明のインクジェット記録方式
では以下に述べる構成を採用することにより、インクを
インクタンクから記録ヘッドへ供給し、さらに回収する
搬送の状態では低濃度であり、記録ヘッドから吐出する
直前にトナーを濃縮させ、トナー濃度の高いインクを記
録紙に転写することができるようにした。
【0019】図1は本発明の実施形態に係るインクジェ
ット記録装置の概要を示す内部透視模式図である。イン
クジェット記録装置1は、イエローY、マゼンタM、シ
アンC、ブラックBkの記録ヘッド2,3,4,5から
インクを対向電極を兼ねた転写ベルト6に向けて吐出
し、転写ベルト6上に一旦画像を形成し、その画像を記
録紙Pに一括して転写し、記録紙P上に画像を形成する
ようになっている。
【0020】各色の記録ヘッド2,3,4,5は、それ
ぞれの色に対応したインクレザヴァー7,8,9,10
とインク循環機構(Y用のみ図示)を介して連結されて
いる。例えばイエローYの記録ヘッド2に関しては、イ
ンク供給用ポンプ11とインク回収用ポンプ12とを用
いて、チューブ13,14を介して記録ヘッド2とイン
クレザヴァー7との間でインクが循環されるようになっ
ている。これらは多色の記録ヘッドにおいても同様であ
る。
【0021】記録ヘッド2,3,4,5の駆動、制御、
インクの循環、転写ベルト6と記録紙Pの搬送の各動作
は、インクジェット記録装置1内の図示しない制御部と
電源とによってそれぞれ行われるようになっている。転
写ベルト6はローラ15,16の間に掛け渡され、図示
しない駆動装置によって図中の矢印方向(図中では時計
回り)に搬送駆動される。転写ベルト6の搬送速度と記
録ヘッド2,3,4,5のインクの吐出周波数の同期を
とることで、転写ベルト6上に画像データに応じた画像
を得ることができる。また、記録ヘッド2,3,4,5
のインク吐出点は記録解像度より低い密度で配置されて
いる。このため、転写ベルト6を複数回転搬送しなが
ら、記録ヘッド2,3,4,5を紙面奥行き方向に搬送
することで全面の画像を形成する。
【0022】最終的に画像が形成される記録紙Pの搬送
ユニットは、記録前の記録紙Pを保存する記録紙カセッ
ト20と、カセット20から記録紙Pを一枚づつ取り出
す取り出しローラ21と、記録紙Pを搬送する搬送ロー
ラ群22と、記録紙Pを導くガイド板23と、転写ベル
ト6上の画像を記録紙Pに転写し定着させる定着ローラ
24と、画像形成後の記録紙Pを受け取るトレー26
と、を備えている。転写ベルト6に画像形成中において
は定着ローラ24は転写ベルト6から離れている。定着
ローラ24は転写ベルト6に画像が形成された後にこれ
と接触する。この時、画像の記録紙Pへの転写定着を促
進するために、定着ローラ24はヒータ28によって予
備加熱され、80〜200℃の温度域に温度調節されて
いる。
【0023】次に、図2を参照しながら記録ヘッド2を
例にとって説明する。記録ヘッド2は、インク供給路5
5と、そのインク供給路面を記録電極50とする記録電
極基板51と、インクをインク吐出点31に導くフィル
ム状の誘電体のインクガイド52と、を備えている。2
枚の記録電極基板51の間にはインクガイド52が挟み
込まれ、インク供給路55の開口からインクガイド52
に先端部52aが突出している。インクは図中矢印33
のようにインク供給路開口から外へあふれ出し、記録電
極基板51の斜面51bを流れ落ちる。また、インク供
給路55からインクガイド52を伝わってインク吐出点
31に達するまでは、インクはインク供給路間の隔壁5
3によって隣接するインク供給路のインクと混じり合わ
ないようになっている。
【0024】図3は記録ヘッド2,3,4,5を軸に沿
って切断した縦断面図である。インクは、インク供給路
55の入口から矢印32の方向にポンプ(図示せず)に
よって供給され、インク供給路55開口から外へあふれ
出し、斜面を矢印33方向に流れ落ち、供給インク室5
6に貯まる。さらにインクは、共通インク室56から矢
印34の方向へポンプ(図示せず)によって吸い出され
インクレザヴァー7,8,9,10に回収されるように
なっている。印字動作中はインクは常に流れているの
で、十分な量のトナーをインク吐出点31に供給するこ
とができるようになっている。また、インク吐出点31
であるインクガイド52の先端のメニスカス57は、イ
ンクの表面張力やインクガイド52との濡れによりほと
んど静止した状態である。このため、インク吐出点31
ではメニスカスの振動がなく安定したインク吐出が可能
になる。
【0025】図4の(a)は記録ヘッド2,3,4,5
のインク吐出点近傍の電界と等電位面を模式的に示した
図であり、図4の(b)及び(c)はトナーの挙動をそ
れぞれ模式的に示した図である。
【0026】先ず、記録電極50(斜線部)と対向電極
である転写ベルト6との電位の関係を、トナーの帯電極
性を正として説明する。装置の動作が開始し、インクの
吐出を行わない場合は、記録電極50にはV1の電位を
印加し、対向電極(転写ベルト)6にはV0の電位を印
加する。前者V1は後者V0より大きい(V0<V1)
ので、両電極6,50間には電位差を生じる。このとき
記録電極基板51、記録電極50、対向電極6、インク
メニスカスの形状や誘電率によって、図4の(a)に模
式的に示すように等電位線aと電界bとが両電極6,5
0間に形成される。次に、インクの吐出を行う場合は、
電位の関係がV0<V1<V2となるような電位V2を
記録電極50に印加する。この時も等電位線が密になり
電界が強くなるが、分布はほぼ同じである。
【0027】図4の(b)は記録電極50に電圧V1が
印加されている時のトナーの挙動を模式的に示した図で
ある。図3を用いて上述したようにインクがインク供給
路の開口からあふれ出ると、正帯電しているトナーは図
4の(a)で示した電界により対向電極6方向に電気泳
動で移動し、さらにインクの表面に導かれインクガイド
52の先端に凝集する。また、電圧V1は、この時の電
界ではトナーの受けるクーロン力が表面張力より弱く、
インクが吐出しない電位に設定されている。
【0028】図4の(c)は記録電極50に電圧V2が
印加されている時のトナーの挙動を模式的に示した図で
ある。この場合は上述した図4の(b)の場合よりも強
い電界を生じる。この強い電界の作用によってトナーの
受けるクーロン力がインクの表面張力を上まわり、イン
ク滴60が記録電極50から離脱するようになる。離脱
したインク滴60は対向電極6のほうに向けて飛翔し、
記録紙に転写される。この転写インク滴60はトナーが
凝集しており、固形成分が多く、高濃度であるので、転
写ベルト6上で滲みを生じない。
【0029】通常の印字動作ではV0=−1000
(V)、V1=0(V)、V2=700(V)で、記録
電極50の電位を0(V)と700(V)でスイッチン
グすることでインクの吐出を制御している。ここで、イ
ンクを吐出しない場合でも、記録電極50と対向電極6
に電界を形成することで、インクガイド52の先端に常
時トナーを濃縮させ、吐出周波数を高くすること、ま
た、スイッチング電圧を下げられることにより、駆動回
路が小型化し、低コストとなる。
【0030】図5の(a),(b)は問題点として述べ
たインクガイド52へのトナーの付着挙動を説明した模
式図である。インクを吐出しない場合であっても記録電
極50と対向電極6との間が一定の電位差となる直流バ
イアスが印加されていると、非印字画素が連続するよう
な画像パターンではトナーが長い間インクガイド52の
先端に留まるような状態になる。この状態においてはト
ナーはインクガイド52に押し付けられ、結果的にトナ
ーがトナーガイド52に付着し、その後のトナーの供給
を阻害してしまう。この理由は、インクガイド52に付
着したトナーの電荷により、新たに供給されるトナーが
反発してしまうためと考えられている。発明者らが行な
った実験では、一旦印字動作を終了し、メニスカスがイ
ンク供給路55に戻った後に、再度インクをインクガイ
ド52先端に供給して印字動作を行っても、吐出周波数
が低下してしまう等の記録特性の劣化が生じることが判
明した。
【0031】図6の(a)〜(d)は本発明及び従来の
印字動作における記録電極と対向電極の電位の関係を示
したタイミングチャートである。図6の(a)は対向電
極の電位を表示したものである。このように印字動作中
はマイナスの電位であるV0が印加されている。図6の
(b)は上述の図5(a),(b)で説明した従来例の
記録電極の電位を示したものである。このように記録周
期は一画素を形成する時間で、画像データに応じて印字
(インク吐出)をする画素でV2の電位(Pで表示した
箇所)が印加される。以下、画像データに応じて印字の
ために記録電極50に印加される電圧パルスのことを
「記録パルス」と呼ぶこととする。
【0032】図6の(c)は本発明の記録電極の電位を
表示したものである。このように画像データに応じて印
字(インク吐出)をする画素で記録パルスが印加される
のは図6(b)の場合と同じであるが、インクを吐出し
ない場合であっても記録電極50にV2の電位(P1で
表示した箇所、以下「バイアスパルス」と呼ぶ)が印加
され、記録電極50と対向電極6との間で電界が周期的
に変動する。ここでは、バイアスパルスP1は一記録周
期で一回印加されている。またバイアスパルスP1はイ
ンクを吐出することなく、インク吐出点の電界を変動さ
せることが目的であるから、インクを吐出させることが
目的の従来の記録パルスPに比べて、パルス幅が小さく
設定されている。
【0033】図6の(d)は本発明の別の実施例の記録
電極の電位を示している。この場合も画像データに応じ
て印字(インク吐出)する画素で記録パルスが印加され
るのは従来例と同じであるが、インクを吐出しない場所
であってもパルスバイアスP2が一記録周期に2回ずつ
印加されている。このバイアスパルスP2もインクを吐
出させることが目的の従来の記録パルスPに比べて、そ
のパルス幅が小さく設定されている。
【0034】図7は本発明の実施形態に係るインクジェ
ット記録装置の記録電極に電圧を印加するための回路を
示すブロック回路図である。図8の(a)は図6(c)
のタイミングチャートに示した一記録周期に1回のバイ
アスパルスP1を発生させる場合にアクセスするアドレ
スとデータとの対応を記録した表であり、図8の(b)
は図6(d)のタイミングチャートに示した一記録周期
に2回のバイアスパルスP2を発生させる場合にアクセ
スするアドレスとデータとの対応を記録した表である。
【0035】記録周期内で記録パルスとバイアスパルス
を発生する方法として、一記録周期内を複数のサブライ
ンの走査に分割し、サブラインで記録パルスとバイアス
パルスを発生させるものである。例えば一記録周期を8
つのサブラインに分割する。記録パルスとしては、この
うち4つの連続するサブラインでパルスを発生し、バイ
アスパルスとしては一つだけパルスを発生させる。
【0036】記録パルス/バイアスパルス発生手段40
は、2つのFIFO42、書き込み制御回路41、読み
出し制御回路43、サブラインカウンタ45、メモリ4
4を備えている。画像データは書き込み制御回路41に
よって選択されたFIFO42に書き込まれる。書き込
み制御回路41には一記録周期ごとに発生するHSYN
C信号発生器(図示せず)が接続されており、HSYN
C信号が入力されると画像データを書き込む対象となる
FIFO42を切り替えるようになっている。一方、読
み出し制御回路43にも同様のHSYNC信号発生器
(図示せず)が接続されており、HSYNC信号が入力
されると読み出し対象となるFIFO42が切り替わる
ようになっている。また、それぞれ1つのライン(記録
ヘッドの記録電極の並び方向)づつの画像データが一方
のFIFO42に書き込まれ、他方のFIFO42から
読み出されるようになっている。このように書込み動作
と読出し動作とが2つのFIFO42で交互に行われて
いる。
【0037】サブラインカウンタ45は、図示しないタ
イミング回路から送られてくるサブラインクロックをカ
ウントし、HSYNC信号によりその値はクリアさせ
る。本実施形態では、一記録周期内に7カウントし、こ
のサブラインカウンタ45の出力ラインはメモリ44に
接続されている。
【0038】FIFO42からの読み出し動作は、この
サブラインカウンタ45のカウント動作と同期して一記
録周期内で8回行われる。この8回の読み出し動作によ
って読み出されるデータは同じデータである。この読み
出されたデータはメモリ44にアドレスとして供給され
る。
【0039】図8の(a),(b)は記録パルス/バイ
アスパルス発生手段40に内蔵されたメモリ44につい
て説明するための図表である。メモリ44にはアドレス
として先に説明したサブラインカウンタ45からの値
と、FIFO42からの読み出しデータが入力される。
このメモリ44の役割は、画像データの値とサブライン
カウントの値をアドレス入力として記録ヘッド駆動回路
にパルス発生データを出力することにある。
【0040】メモリマップは画像データによってデータ
領域が分けられている。アドレス0000Hから000
7Hは画像データが0、即ち非印字(インク吐出なし)
のパルス発生データが格納されている領域である。アド
レス0100Hから0107Hは画像データが1、即ち
印字(インク吐出あり)のパルス発生データが格納され
ている領域である。
【0041】メモリ44のアドレスの振り分けを更に詳
細に説明すると、上位8ビットは画像データが、下位8
ビットはサブラインカウンタ45の出力が割り当てられ
ている。本実施形態では画像データは印字または非印字
の2値であるから上位8ビットのうち下位1ビットだけ
が割り振られ、上位7ビットは0に固定されている。ま
た、サブライン数は8なので下位8ビットのうち下位3
ビットだけが割り振られ、上位5ビットは0に固定され
ている。
【0042】図8の(a)は、図6(c)のタイミング
チャートに示した一記録周期に一回バイアスパルスを発
生させる場合にアクセスするアドレスとデータとの対応
を示す図表である。まず、画像データが0(非印字)の
場合は、アドレス1000Hから1007Hまでをアク
セスする。即ちサブラインカウンタの値が0のときは、
アドレス0000Hに格納されているデータ1(1H)
が記録ヘッドの駆動回路に転送される。さらにサブライ
ンカウント値が一つづつ繰り上がり、この値が1のとき
は1、この値が2のときは0,…,この値が7のときは
0がそれぞれ出力される。画像データが1(印字)の場
合は、アドレス0100Hから0107Hまでをアクセ
スする。この場合もサブラインカウント値によってパル
ス発生データは変化する。ここで出力されたパルス発生
データに応じて記録電極50の電位をV1とV2とにス
イッチングする(パルス発生データ1は電位V2、0は
V1)ことにより記録パルス及びバイアスパルスを印加
することができる。
【0043】図8の(b)は、図6(d)のタイミング
チャートのように一記録周期内に2回のバイアスパルス
を発生する場合のアドレスとデータとの対応を示す図表
である。本実施形態ではサブラインの数を8として説明
しているが、16,64…と増やすことで一記録周期内
に発生させるバイアスパルスの数を増やすことができ
る。
【0044】図9の(a),(b)は、バイアスパルス
を印加した時のインク吐出点近傍でのインク中のトナー
の挙動をそれぞれ模式的に示した図である。図9の
(a)にはバイアスパルスとして記録電極50の電位が
V2になった時のトナーの動きを示している。記録電極
50から対向電極6に向かう電界によってトナーは低電
位であるインクガイド52の先端に移動して凝集する
が、凝集するトナーの数は単純に増加するわけではな
い。ある数のトナーがインクガイド52の先端に凝集す
ると、凝集したトナーの電荷と、インク供給路55から
出てきたトナーは互いに反発し合って図中矢印Cのほう
に戻される。このように、記録電極50と対向電極6の
電位の関係でインクガイド52の先端に凝集できるトナ
ーの量は限定される。この状態でバイアスパルスの印加
が終了し、記録電極50の電位がV1になった時のトナ
ーの動きを図9の(b)に示す。図9の(a)の状態は
記録電極50と対向電極6との電位差が(V2−V0)
と大きいので、インクガイド52の先端に多量のトナー
を凝集させることができたが、図9の(b)では電位差
が(V1−V0)と小さくなるので、トナーは図9の
(a)の状態ほどインクガイド52の先端に凝集するこ
とができず、図中矢印dのほうに戻る。
【0045】以上説明したように、バイアスパルスの印
加の有無にかかわらず、記録電極50と対向電極6の電
位の高低の関係は同じであり、その電界は常に記録電極
から対向電極へ向かう方向である。このように電界の向
きをかえることなく電界強度を変えることによりインク
ガイド52の先端近傍のトナー群を移動させることがで
きる。
【0046】上記装置によれば、バイアスパルスを印加
して周期的にインクガイド先端のトナーを揺り動かすこ
とで、トナーがインクガイドへ固着することがなくな
り、長期間使用した場合であっても記録特性の劣化を防
止することができる。また、記録電極にバイアスパルス
を印加しているので、記録パルスをスイッチングする駆
動ICと兼用することができ、装置の大型化やコストア
ップを招くことがない。
【0047】図10は、対向電極6の電位V0より低い
電位V3を記録電極50に印加した場合のトナーの挙動
を説明するための模式図である。電界は対向電極6から
記録電極50のほうに向くため、正極性に帯電している
トナーは記録電極50の方向へ移動し、記録電極50に
強い力で押し付けられ、トナーと記録電極50の鏡像力
により、トナーは記録電極50に付着してしまう。この
ことが継続して生じると、トナーがインク供給口の出口
を塞いでしまい、最終的にはインクが流れなくなってし
まう。このように、記録電極50と対向電極6との電位
の高低の関係は、どのような場合でもインクを吐出する
時と同じにすることが望ましい。
【0048】図11は、記録電極に印加する記録パルス
とバイアスパルスを示したタイミングチャートである。
この場合は、記録周期t1においてパルス幅t2のバイ
アスパルスBPは一回だけ発生される。ここで、バイア
スパルスBPのパルス幅t2には適正値が存在する。バ
イアスパルスBPのパルス幅t2が記録パルスのパルス
幅t3に近くなると、バイアスパルスBPの印加でイン
クが吐出してしまい、本来「白」の画素にドットが形成
され、いわゆる「かぶり」のある画像になってしまう。
ここで「かぶり」とは、本来インクを吐出したくないと
きに不本意にインクが吐出されて形成される画像のこと
をいう。
【0049】図12は、横軸にバイアスパルスのデュー
ティ(=t2/t1*100%)をとり、縦軸にかぶり
(%)をとって両者の関係について調べた結果を示す特
性線図である。記録条件はV0=−1000V、V1=
0V、V2可変、記録周期1msである。かぶりはバイ
アスパルスでドットが形成される割合を示し、かぶり0
%のときはバイアスパルスでドットが形成されることが
全くなく、かぶり100%のときはは全てドットが形成
される。図から明らかなように、デューティは20%以
下になるようにバイアスパルスの幅を設定する必要があ
ることが判明した。
【0050】表1は各バイアスパルスのデューティ
(%)におけるインクガイドのトナー付着状況と、イン
クを吐出するための記録パルスの電圧V2を示した表で
ある。表中のマル記号はトナー付着状況が良好のものを
示し、バツ記号はトナー付着状況が不良のものを示す。
この表1からトナーの付着状況を考慮すると、デューテ
ィは3%以上とすることが必要であることが判明した。
【0051】図13は記録電極と対向電極の間の電界を
変化させる電圧を対向電極に印加する場合の装置の概略
図である。複数の記録電極50にはそれぞれ画像信号に
応じて記録電極50の電位をスイッチングする駆動手段
80が接続され、対向電極6には記録電極50と対向電
極6との間の電界を変化させる駆動手段81が接続され
ている。この場合に、対向電極6は複数の記録電極50
に対して共通であるので駆動手段は1つでよい。
【0052】図14の(a),(b),(c)は、記録
電極と対向電極との間の電界を変化させる電圧を対向電
極に印加する場合の、印字動作における記録電極と対向
電極の電位をそれぞれ示すタイミングチャートである。
【0053】図14の(a)では記録電極50の電位を
表示している。画像信号に応じて印字する画素では記録
パルスRPが印加される。図14の(b)では対向電極
6の電位を表示している。印字動作の開始とともにV0
の電位になり、その後所定の周期で電位がV4となるバ
イアスパルスBPが印加される。このことにより、記録
電極50と対向電極6との電位の関係は図6(b)〜
(d)に示した記録電極50にバイアスパルスを印加し
た場合と同じになり、トナーがインクガイド先端で揺り
動かされ、トナーがインクガイドに付着することの防止
になる。
【0054】図14の(c)では他の実施形態の対向電
極6の電位を表示している。対向電極6には電位V0を
基準とした正弦波の電圧が印加されている。ここで図1
4(a)〜(c)に示しているのは対向電極に印加する
記録電極と対向電極との間の電界を変化させる電圧の波
形が矩形波と正弦波だけであるが、この他にのこぎり波
や三角波などの波形であってもよく、記録電極と対向電
極との間の電位の高低関係が変わらず、電界強度が変化
する周期的な電圧波形であればどのようなものでも採用
してよい。
【0055】以上説明したように、記録電極と対向電極
の間の電界を変化させる電圧を対向電極に印加すること
で、一つの駆動手段を有する小規模な回路で電界の変化
が可能で、大幅な装置の大型化、コストアップなしにト
ナーがインクガイドに付着することができ長期間安定し
て印字することができる。さらに、トナーやインク、装
置に合った波形を容易に選択することができる。
【0056】図15の(a)〜(d)は、本発明の実施
形態に係るインクジェット記録装置の動作を示すタイミ
ングチャートである。図15の(a)では記録電極50
の電位を表示している。画像信号に応じて印字する画素
では記録パルスが印加される。図15の(b)は一記録
周期おきに1回パルスバイアスが印加される場合の対向
電極6の電位を表示している。このようにバイアスパル
スを印加すると、印字を行う記録パルスの前の周期でバ
イアスパルスが印加される場合と、印加されない場合と
が生じる。例えば記録パルスRPaの前にはバイアスパ
ルスBPa1が印加されるが、記録パルスRPbには印
加されない。これらの2つの場合では記録パルスが印加
される直前のインクガイド先端でのトナーの濃縮状態が
違い、同じ記録パルスを入力しても形成されるドットサ
イズが異なることで、画質の劣化を招いてしまう。
【0057】図15の(c)では一記録周期に1回パル
スバイアスが印加される場合の対向電極6の電位を表示
している。このようにすれば、記録パルスRPaの前に
はバイアスパルスBPa2が、記録パルスRPbの前に
はバイアスパルスBPb2が印加されているので、記録
パルスが印加される直前のインクガイド先端でのトナー
の濃縮状態が同じになり、ドットサイズが安定する。こ
の例では一記録周期に1回パルスバイアスが印加されて
いるが、複数回印加しても同様な効果が得られる。ま
た、図15(c)のように一記録周期内で発生するバイ
アスパルスの少なくとも一つ(図15(c)ではバイア
スパルスは一記録周期で1回発生)は記録パルスの立ち
下がりの後に印加されることが望ましい。
【0058】図15の(d)では一記録周期内で発生す
るバイアスパルスの全て(図15(d)はバイアスパル
スは一記録周期で1回発生)が記録パルスの立ち下がり
の前に印加される場合の、対向電極6の電位を表示して
いる。このようにバイアスパルスを印加すると、前の画
素が非印字の記録パルスRPcの場合はバイアスパルス
BPc3がインクガイド先端のトナーの揺り動かしをお
こなうが、前の画素が印字の記録パルスRPbの場合は
バイアスパルスBPb3は記録パルスRPaの印加中に
発生するのでバイアスパルスBPc3と同じようなトナ
ーの揺り動かしは行えない。このため、前の画素の印
字、非印字で記録パルスが印加される直前のインクガイ
ド先端でのトナーの濃縮状態が違い、同じ記録パルスを
入力しても形成されるドットサイズが異なることで、画
質の劣化を招いてしまう。
【0059】図15(c)のように一記録周期内で発生
するバイアスパルスの少なくとも一つ(図15(c)は
バイアスパルスは一記録周期で1回発生)は記録パルス
の立ち下がりの後に印加すると、記録パルスRPbの前
にはバイアスパルスBPb2が、記録パルスRPcの前
にはバイアスパルスBPc2が印加されるので、前の画
素の印字、非印字に関わらず記録パルスが印加される直
前のインクガイド先端でのトナーの濃縮状態が同じにな
り、ドットサイズが安定する。この例では記録パルス印
加の後に一回だけパルスバイアスが印加されているが、
複数回のパルスバイアスを印加しても同様な効果が得ら
れる。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、記録電極と対向電
極の間の電界を、電界の向きは同一方向で一定周期に強
度を変化させることで、印加して周期的にインクガイド
先端のトナーを揺り動かすことで、トナーがインクガイ
ドへ固着することがなくなり、長期間使用した場合でも
記録特性の劣化を防止することができる。また、記録電
極にバイアスパルスを印加しているので、記録パルスを
スイッチングする駆動ICと兼用でき、装置の大型化や
コストアップを招くことがない。
【0062】さらに、記録電極と対向電極の間に一定周
期で変化する電界を形成するための電圧を対向電極に与
えることで、一つの駆動手段を有する小規模な回路で電
界の変化が可能で、大幅な装置の大型化、コストアップ
なしにトナーがインクガイドに付着することができ、長
期間安定して印字することができる。さらに、トナーや
インク、装置に合った波形を容易に選択することができ
る。
【0063】また、記録電極と対向電極の間で、一画素
を形成する記録周期内で少なくとも1回は電界が変化
し、さらに、形成する記録周期内で画像信号に応じて記
録電極に印加させる電圧の印加が終了した後、少なくと
も1回は記録電極と対向電極との間で電界が変化するこ
とで、前の画素の印字、非印字に関わらず記録パルスが
印加される直前のインクガイド先端でのトナーの濃縮状
態が同じになり、ドットサイズが安定し高画質化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装
置の概要を示す内部透視模式図。
【図2】記録ヘッドのインク吐出点近傍を示す斜視図。
【図3】記録ヘッドの縦断面図。
【図4】(a)は記録ヘッドのインク吐出点近傍の電界
と等電位面を示す模式図、(b)は記録電極の電位がV
1になったときのインクガイドにおけるトナーの挙動を
示す模式図、(c)は記録電極の電位がV2になったと
きのインクガイドにおけるトナーの挙動を示す模式図。
【図5】(a)は記録電極のインクガイド及び対向電極
を示す正面模式図、(b)は記録電極のインクガイド及
び対向電極を示す側面模式図。
【図6】印字動作における記録電極の電位と対向電極の
電位との関係を示す図であり、(a)は対向電極の電位
を示すタイミングチャート、(b)は従来の記録電極の
電位を示すタイミングチャート、(c)は本発明の実施
形態の記録電極の電位を示すタイミングチャート、
(d)は本発明の他の実施形態の記録電極の電位を示す
タイミングチャートである。
【図7】本発明の実施形態に係るインクジェット記録装
置の記録電極に電圧を印加するための回路を示すブロッ
ク回路図。
【図8】(a)は図6(c)のタイミングチャートに示
した一記録周期に1回のバイアスパルスを発生させる場
合にアクセスするアドレスとデータとの対応を記録した
図表であり、(b)は図6(d)のタイミングチャート
に示した一記録周期に2回のバイアスパルスを発生させ
る場合にアクセスするアドレスとデータとの対応を記録
した図表である。
【図9】(a)はバイアスパルスとして記録電極の電位
がV2になったときのトナーの挙動を示す模式図であ
り、(b)はバイアスパルスの印加が終了して記録電極
の電位がV1になったときのトナーの挙動を示す模式図
である。
【図10】記録電極に対向電極の電位V0より低い電位
V3を印加した場合のトナーの動きを説明するための模
式図。
【図11】記録電極に印加する記録パルスとバイアスパ
ルスとのタイミングチャート。
【図12】バイアスパルスのデューティ(=t2/t1
*100%)とかぶり(%)の関係を示す特性線図。
【図13】記録電極と対向電極の間の電界を変化させる
電圧を対向電極に印加する場合のインクジェット記録装
置を模式的に示す概略構成図。
【図14】記録電極と対向電極の間の電界を変化させる
電圧を対向電極に印加する場合の、印字動作における記
録電極と対向電極の電位をそれぞれ示すタイミングチャ
ート。
【図15】本発明の実施形態に係るインクジェット記録
装置の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…インクジェット記録装置、 2,3,4,5…記録ヘッド、 6…対向電極(転写ベルト)、 50…記録電極、 52…インクガイド、 55…インク供給路、 56…供給インク室。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性のキャリア液中に、このキャリア
    液中において所定の極性に帯電するトナー粒子を分散し
    てなる記録液を、画像信号に応じて選択的に電圧を与え
    る記録電極と対向電極との間の電界により、主にインク
    中のトナー粒子を吐出させるインクジェット記録方法に
    おいて、前記記録電極と対向電極との間の電界を一定周
    期で変化させることを特徴としたインクジェット記録方
    法。
  2. 【請求項2】 絶縁性のキャリア液中に、このキャリア
    液中において所定の極性に帯電するトナー粒子を分散し
    てなる記録液を、画像信号に応じて選択的に電圧を与え
    る記録電極と対向電極との間の電界により、主にインク
    中のトナー粒子を吐出させるインクジェット記録方法に
    おいて、記録電極と対向電極の間の電位差を一定周期で
    変化させることを特徴としたインクジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 絶縁性のキャリア液中に、このキャリア
    液中において所定の極性に帯電するトナー粒子を分散し
    てなる記録液を、画像信号に応じて選択的に電圧を与え
    る記録電極と対向電極との間の電界により、主にインク
    中のトナー粒子を吐出させるインクジェット記録方法に
    おいて、前記記録電極と対向電極との間の電界を一定周
    期で変化させる際に、電界の向きを同一方向とすること
    を特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 絶縁性のキャリア液中に、このキャリア
    液中において所定の極性に帯電するトナー粒子を分散し
    てなる記録液を、画像信号に応じて選択的に電圧を与え
    る記録電極と対向電極との間の電界により、主にインク
    中のトナー粒子を吐出させるインクジェット記録方法に
    おいて、記録電極と対向電極の間の電位差を一定周期で
    変化させる際に、記録電極の電位と対向電極の電位との
    高低関係を一定にすることを特徴とするインクジェット
    記録方法。
  5. 【請求項5】 記録媒体と対向して設けられた記録電極
    に対し、絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中に
    おいて所定の極性に帯電するトナー粒子を分散してなる
    記録液を供給する供給手段と、 画像信号に応じて選択的に前記記録電極と前記記録媒体
    との間に電界を形成し、記録液中のトナー粒子を前記記
    録媒体へ吐出させる電界形成手段と、 前記記録電極と前記記録媒体との間の電界を、電界の向
    きは同一方向で一定周期に強度を変化させる手段と、を
    有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 記録媒体と対向して設けられた記録電極
    に対し、絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中に
    おいて所定の極性に帯電するトナー粒子を分散してなる
    記録液を供給する供給手段と、 画像信号に応じて選択的に前記記録電極と前記記録媒体
    との間に電界を形成し、記録液中のトナー粒子を前記記
    録媒体へ吐出させる電界形成手段と、 前記記録電極と対向電極との間に一定周期で変化する電
    界を形成するための電圧を記録電極に与える電圧印加手
    段と、を有することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  7. 【請求項7】 記録媒体と対向して設けられた記録電極
    に対し、絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中に
    おいて所定の極性に帯電するトナー粒子を分散してなる
    記録液を供給する供給手段と、 画像信号に応じて選択的に前記記録電極と前記記録媒体
    との間に電界を形成し、記録液中のトナー粒子を前記記
    録媒体へ吐出させる電界形成手段と、 前記記録電極と対向電極との間に一定周期で変化する電
    界を形成するための電圧を記録電極に与える電圧印加手
    段と、を備え、 前記電圧印加手段は、記録電極と対向電極との間に一定
    周期で変化する電界を形成するための方形波を記録電極
    に与えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 記録媒体と対向して設けられた記録電極
    に対し、絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中に
    おいて所定の極性に帯電するトナー粒子を分散してなる
    記録液を供給する供給手段と、 画像信号に応じて選択的に前記記録電極と前記記録媒体
    との間に電界を形成し、記録液中のトナー粒子を前記記
    録媒体へ吐出させる電界形成手段と、 前記記録電極と対向電極との間に一定周期で変化する電
    界を形成するための電圧を記録電極に与える電圧印加手
    段と、を備え、 前記電圧印加手段は、記録電極と対向電極との間に一定
    周期で変化する電界を形成するために記録電極に与える
    電圧と、画像信号に応じて記録電極に与える方形波の電
    圧とを同等にすることを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  9. 【請求項9】 記録媒体と対向して設けられた記録電極
    に対し、絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中に
    おいて所定の極性に帯電するトナー粒子を分散してなる
    記録液を供給する供給手段と、 画像信号に応じて選択的に前記記録電極と前記記録媒体
    との間に電界を形成し、記録液中のトナー粒子を前記記
    録媒体へ吐出させる電界形成手段と、 前記記録電極と対向電極との間に一定周期で変化する電
    界を形成するための電圧を記録電極に与える電圧印加手
    段と、を備え、 前記電圧印加手段は、記録電極と対向電極との間に一定
    周期で変化する電界を形成するための方形波の電圧と画
    像信号に応じて記録電極に与える方形波の電圧とを同等
    にし、記録電極と対向電極との間に一定周期で変化する
    電界を形成するための方形波のデューティを3%以上で
    20%以下とすることを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  10. 【請求項10】 記録媒体と対向して設けられた記録電
    極に対し、絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中
    において所定の極性に帯電するトナー粒子を分散してな
    る記録液を供給する供給手段と、 前記記録電極と記録範囲に亘って共通の対向電極との間
    に画像信号に応じて選択的に電界を形成し、記録液中の
    トナー粒子を吐出させる電界形成手段と、 前記記録電極と対向電極との間に一定周期で変化する電
    界を形成するための電圧を対向電極に与える手段と、を
    有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 記録媒体と対向して設けられた記録電
    極に対し、絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中
    において所定の極性に帯電するトナー粒子を分散してな
    る記録液を供給する供給手段と、 前記記録電極と記録範囲に亘って共通の対向電極との間
    に画像信号に応じて選択的に電界を形成し、記録液中の
    トナー粒子を吐出させる電界形成手段と、 前記記録電極と対向電極との間で、一画素を形成する記
    録周期内で少なくとも一回は電界を変化させる手段と、
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 記録媒体と対向して設けられた記録電
    極に対し、絶縁性のキャリア液中に、このキャリア液中
    において所定の極性に帯電するトナー粒子を分散してな
    る記録液を供給する供給手段と、 前記記録電極と記録範囲に亘って共通の対向電極との間
    に画像信号に応じて選択的に電界を形成し、記録液中の
    トナー粒子を吐出させる電界形成手段と、 前記記録電極と対向電極との間で、一画素を形成する記
    録周期内で少なくとも一回は電界を変化させる手段と、
    を備え、 前記電界変化手段は、一画素を形成する記録周期内で画
    像信号に応じて記録電極に印加させる電圧の印加が終了
    した後、少なくとも一回は記録電極と対向電極との間で
    電界を変化させることを特徴とするインクジェット記録
    装置。
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