JPH10225953A - 樹脂モールド金型 - Google Patents

樹脂モールド金型

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JPH10225953A
JPH10225953A JP2882097A JP2882097A JPH10225953A JP H10225953 A JPH10225953 A JP H10225953A JP 2882097 A JP2882097 A JP 2882097A JP 2882097 A JP2882097 A JP 2882097A JP H10225953 A JPH10225953 A JP H10225953A
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JP
Japan
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pot
resin
mold
projection
cull
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JP2882097A
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Inventor
Hiroshi Harayama
広志 原山
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Apic Yamada Corp
Original Assignee
Apic Yamada Corp
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポットから押し出されてキャビティに充填さ
れる樹脂の溶融度を高め、高品質の樹脂モールドを可能
とする。 【解決手段】 ポット14内で溶融された樹脂をポット
14からランナー16を経由してキャビティ18内に充
填して樹脂モールドする樹脂モールド金型において、前
記ポット14の周縁部にポット突起14aを設け、ポッ
ト14に対向する金型20の前記ポット14に対向する
面に突部20aを設けて、ポット14から押し出される
樹脂の通過路を絞り形状に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリードフレーム等の
樹脂モールドに使用する樹脂モールド金型に関する。
【0002】
【従来の技術】図8、9はトランスファモールド法によ
ってリードフレームを樹脂モールドする従来の樹脂モー
ルド金型の構成を示す断面図であり、ポットの近傍部分
の金型の構成を示す。図8は上型10aに金型カル12
を設けた金型の例、図9は下型10bに金型カル12を
設けた金型の例である。14はポット、16はランナ
ー、18はキャビティである。図8に示す金型ではポッ
ト14から押し出された樹脂は、上型10aに設けた金
型カル12を通過し下型10bに屈曲して下型10bに
設けたランナー16からキャビティ18に注入される。
図9に示す金型は上型と下型の樹脂路が重複する部分を
なくすことで金型カル12とランナー16部分の内容積
を減少させ、樹脂の利用率を向上させるようにしたもの
である。これらの樹脂モールド金型はいずれも下型10
bにランナー16を設けた下ランナー方式の金型である
が、上型10aにランナー16を設ける場合も基本的な
構成は同じである。
【0003】ところで、樹脂モールド金型で樹脂モール
ドする際にはポット14に樹脂タブレットを投入し、樹
脂タブレットを加熱して溶融した後にプランジャでポッ
ト14から樹脂を押し出して樹脂モールドする。したが
って、樹脂モールドのサイクルを短縮するにはできるだ
け速くポット14内で樹脂タブレットを溶融させること
が必要である。また、高品質の樹脂モールドを行うには
樹脂を十分に溶融し、粘度が低い状態でキャビティに樹
脂を充填しなければならない。十分に樹脂が溶融されて
いない状態でキャビティに樹脂を注入すると、ワイヤ流
れが発生しやすくなり、金型のゲート部分が摩耗しやす
くなる。特に、薄型のパッケージの場合はゲートの断面
積が小さくなるため樹脂の粘度を低くしてゲートを通過
させないとゲートに過大なストレスがかかる。また、ボ
イドが発生しやすくなるという問題がある。
【0004】このように樹脂を十分にかつ効率的に溶融
することは半導体装置の良品を製造する上で重要であ
る。従来は、樹脂の溶融性を向上させる方法として、金
型カル、ランナーあるいはプランジャといった樹脂と金
型とが接触する部位での接触面積を大きくすることによ
り、熱供給を効率的にする方法が考えられている。たと
えば、金型カルの底面を凹凸面に形成する方法あるいは
ランナーの中途に突起を設けて樹脂との接触面積を大き
くする方法等(特開平2-8022号公報、特開平4-147814号
公報、特開平6-132331号公報) である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂モ
ールド金型で金型カル部分に凹凸面を形成すること、あ
るいはプランジャの頂部を凹凸面に形成することは製作
コストがかかるし、樹脂路の形状が複雑になると放電加
工に時間がかかって金型の製作コストが嵩むことから、
低コストでの金型製作が可能で、かつ十分に樹脂が溶融
でき、完全に溶融された状態で樹脂をキャビティに圧送
することができる樹脂モールド金型が求められていた。
本発明は、これらの樹脂モールド金型での問題点を解消
すべくなされたものであり、その目的とするとことは、
ポットに供給された樹脂の溶融を効率的に行うことがで
き、キャビティに十分に樹脂を溶融した状態で供給する
ことができる樹脂モールド金型を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、ポット内で溶融
された樹脂をポットからランナーを経由してキャビティ
内に充填して樹脂モールドする樹脂モールド金型におい
て、前記ポットと該ポットに対向する金型との間に形成
される金型カルでの、前記ポットから押し出される樹脂
の通過路を絞り形状に形成したことを特徴とする。樹脂
の通過路を絞ることにより、樹脂がキャビティに圧送さ
れる際に抵抗を受け、樹脂が好適に加熱されて溶融度が
向上し、樹脂中のエアが排出されやすくなって良好な樹
脂モールドが可能になる。また、前記ポットに対向して
配置される金型の端面を膨出させ、前記ポットの開口面
に向けて突出し、かつ前記ポットの内径よりも外周径が
小径の突部を設けることにより前記通過路を絞り形状と
したことを特徴とする。また、前記ポットに対向して配
置されるカルインサートの端面を前記ポットの開口面に
向けて突出させることにより前記通過路を絞り形状とし
たことを特徴とする。また、前記ポットに対向して配置
されるカルインサートの端面に前記ポットの開口面に向
けて突出し、かつ前記ポットの内径よりも外周径が小径
の突部を設けることにより前記通過路を絞り形状とした
ことを特徴とする。また、前記突部が平面形状でリング
状に形成されたものであることを特徴とする。また、前
記ポットの周縁部に前記ランナーの底面よりも突出する
ポット突起を周設したことを特徴とする。また、前記ポ
ット突起は、断面形状が上方が幅狭となる台形状等の離
型可能な形状に形成されたことを特徴とする。また、前
記ポットに連通して、前記樹脂中に含まれるエアを排出
する排出路および排出機構を設けたことを特徴とする。
これにより、樹脂モールド時に樹脂中のエアを排出して
ボイドのない高品質の樹脂モールドが可能になる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。図1は本発明に係る樹脂モールド金型
の一実施形態を示す断面図である。この金型は下型10
bに金型カル12とランナー16を設けたものである。
従来の樹脂モールド金型では、図9に示すようにポット
14の上端面の高さ位置をランナー16の底面と一致さ
せているのに対して、本実施形態の樹脂モールド金型は
ポット14の周壁部の上端部をランナー16の底面より
も上方に山形に突出させたポット突起14aとし、ポッ
ト14から押し出された樹脂の流れを絞るように設定し
ている。
【0008】図2はポット14とランナー16の平面図
である。ランナー16はポット14の中心に対し対向方
向に2本延出して設けられる。ポット14は円筒状の部
材であり、前述したように、ポット14の周壁の上端部
をポット突起14aとしている。ポット突起14aは断
面形状で上方が幅狭となる台形状に形成される。ポット
突起14aを断面形状で台形状に形成しているのは、樹
脂の離型を考慮したためで、台形状でなくアーチ状等の
離型可能な曲線形状であってもよい。下型10bについ
て見た場合、ポット突起14aは金型カル12の底面か
らリング状に突出して形成される。17はキャビティ1
8に接続するゲートである。
【0009】図1で20はポット14に対向して上型1
0aに設けたカルインサートである。図9に示す従来例
では、カルインサート20の端面はポット14の上端面
から離間し、金型のパーティングラインと一致する平坦
面に形成されているが、本実施形態では、カルインサー
ト20の端面にポット14のポット突起14aの内側に
進入する突部20aを設け、型締め時に突部20の表面
とポット突起14aとの間に形成される隙間部分が、図
1に示すように断面形状で屈曲するように突部20aを
形成する。実施形態では突部20aの突端面を平坦面に
形成し、突部20aの周側面をポット突起14aの内周
側面の傾斜にならった傾斜面に形成している。
【0010】22はカルインサート20の突出量を調節
する調整駒である。金型カル12の内部空間はポット1
4の上端部とカルインサート20の端面によって挟まれ
た空間によって形成される。このポット14のポット突
起14aとカルインサート20の端面との間隔部分はキ
ャビティに樹脂を圧送する際の樹脂路となる部位であ
り、樹脂の流れ性や樹脂の溶融度を規定するものとなる
から、対象とする製品や樹脂の種類に応じてカルインサ
ート20の突出量を調節できるようにしておくことは重
要である。
【0011】図3はポット14の周縁部にポット突起1
4aを設けた他の実施形態を示す。ポット突起14aの
形状、およびカルインサート20の端面に設ける突部2
0aの形状は上記実施形態と同じである。本実施形態で
特徴とする点は、ポット突起14aの頂部が対向するカ
ルインサート12に突部20aの側面から滑らかに接続
する凹部24を形成し、ポット突起14aの内側と外側
にかけてポット突起14aの内側面と外側面の形状にな
らって屈曲した樹脂路を形成するようにした点にある。
本実施形態ではセンターインサート26とカルインサー
ト20との境界部分にポット突起14aが配置されてい
るから、凹部24はカルインサート20とセンターイン
サート26の境界部分に形成している。凹部24はラン
ナー16との接続部のみに設けてもよいし、ポット14
の開口部の全周にわたって設けてもよい。
【0012】凹部24はポット突起14aをのりこえて
ポット14から樹脂が押し出される際に、ポット突起1
4aの外側の基部にエア溜まりが生じることを防止し、
ポット突起14aをのりこえて樹脂がスムーズに流れる
ようにするためのものである。また、突部20aの周側
面を傾斜面とすることにより、ポット14内で溶融され
た樹脂がポット14の外部に送出されやすくすることが
できる。
【0013】上述したように、ポット突起14aと突部
20aを設けたことにより、樹脂と金型との接触面積を
増大させることができ、また、樹脂が圧送される流路を
ポット突起14a、突部20a、凹部24により屈曲路
として形成することによって樹脂路が長くなり、樹脂と
の接触面積を増大させることができる。こうして、ポッ
ト14から押し出される樹脂は、カルインサート20お
よびポット14から熱供給が効率的になされ、ポット突
起14aを通過する部位でも溶融が促進されてキャビテ
ィ18に送られる。
【0014】ところで、本実施形態の樹脂モールド金型
でポット14に供給する樹脂としては粉末圧縮成形樹脂
タブレット、顆粒状(粒状)樹脂、粉末状樹脂のいずれ
も使用可能である。ここで顆粒状樹脂あるいは粉末状樹
脂のようにタブレット状に成形されていない樹脂を使用
した場合は、ポット14で十分に溶融されずキャビティ
に押し出される場合がある。樹脂が十分に溶融されない
場合は、粒と粒の間のエアがキャビティ内に持ち込まれ
ボイド発生の原因になる。
【0015】本実施形態の樹脂モールド金型ではポット
突起14aにより樹脂の通過路を狭く絞っているから、
この通過路がプランジャによって樹脂を押し出す際に抵
抗として作用し、ポット14内で顆粒状あるいは粉末状
の樹脂が圧縮されるようになる。これによって、粒と粒
の間に存在したエアが樹脂が溶融されてポット14から
流れ出すよりも先にポット14から押し出される。これ
により、樹脂をキャビティに押し出した際に、エアが樹
脂中に巻き込まれることを防止し、ボイドの発生を効果
的に防止することができる。
【0016】顆粒状あるいは粉末状の樹脂を使用する際
には、図3に示すようにキャビティ18に連絡して設け
たエアベント30に排気路32を連通させ、排気路32
に排気機構を連絡して、粒と粒の間から排出されたエア
を強制的に排出することも可能である。図3で34はエ
アシール用のシールリングである。なお、エアはこのよ
うにエアベント30から排出してもよいし、ポット14
の近傍にエアの排出路を設けて排気するようにしてもよ
い。
【0017】なお、顆粒状の樹脂とは、1〜3mm径程
度の粒状にある程度プリフォームされた樹脂であり、個
々の粒自体からはある程度エアが排出されているもので
ある。したがって、粉体状の樹脂にくらべてボイドの防
止には有効である。本実施形態の樹脂モールド金型は、
ポット14の周縁部にポット突起14aを設けている
が、このようにポット突起14aを設けたことは、ポッ
ト14内に顆粒状あるいは粉末状樹脂を投入する際に、
ポット突起14aがガイドとして作用し、ポット14の
外に樹脂を飛散させずに投入しやすくなるという利点も
ある。
【0018】このようにポット14にポット突起14a
を設けて、ポット14から樹脂を押し出して樹脂モール
ドする方法は、樹脂の溶融性を向上させ、これによって
樹脂の粘度を低めてキャビティ18に樹脂を充填するこ
とができるから、キャビティ18内に気泡が持ち込まれ
たり、ボイドが発生したりすることを有効に防止するこ
とができ、ワイヤ流れを防止して、きわめて信頼性の高
い樹脂モールドを可能にする。また、ゲート部分での過
大な抵抗をなくすことにより、金型ゲートの摩耗を有効
に防止することができる。
【0019】図4は樹脂モールド金型のさらに他の実施
形態を示す。この樹脂モールド金型はカルインサート2
0の端面にリング状に突部20aを形成したことを特徴
とする。すなわち、ポット14から押し出される樹脂の
樹脂路としてカルインサート20の端面形状との関係で
ポット突起14aを越えて進む屈曲路を形成することは
上記実施形態と同様であり、カルインサート20の端面
に形成した突部20aの形状を変更したものである。突
部20aをリング状に形成して突部20aの内側に凹部
20bを形成したのは、金型カル12内で樹脂とカルイ
ンサート20の表面との接触面積をより増大させるよう
にするためである。
【0020】すなわち、本実施形態の樹脂モールド金型
では、ポット14のポット突起14aを越えて樹脂を押
し出す際に樹脂を加熱しやすくして溶融度を高めるとと
もに、カルインサート20に設ける突部20aをリング
状とすることにより、金型カル12内での樹脂への熱供
給を効率的にし、これによって樹脂の溶融性を高めてさ
らに高品質の樹脂モールドを可能にする。なお、本実施
形態でカルインサート20と樹脂との接触面積を増大さ
せるため、凹部20bを凹凸面とすることも有効であ
る。
【0021】図5は上型10aに金型カル12を設けた
場合の実施形態を示す。この実施形態ではポット14の
ポット突起14aに対向する上型10aのセンターイン
サート26にポット突起14aをのり越える樹脂路を形
成するための凹部24を設ける。ポット14から押し出
される樹脂はこの凹部24とポット突起14aとの間を
通過してキャビティ18側に押し出される。カルインサ
ート20は上記実施形態でカルインサート20に設けた
突部20aと同様に、ポット14内に若干突出して配置
される。
【0022】上型10aに金型カル12を設ける場合
も、前述したように下型10bに金型カル12を設けた
場合とまったく同様に、金型カル12の内部での樹脂の
溶融度を向上させることができ、ポット突起14aによ
ってさらに樹脂の溶融性を高めて高品質の樹脂モールド
を可能にする。
【0023】上記各実施形態でポット14の上端部にポ
ット突起14aを設けることは、ポット14を長くする
ことで製作できるから、図8、9に示すような従来の金
型の製作にくらべてとくに放電加工に時間がかかること
はなく、これによって金型の製作コストがかさむことは
ない。また、カルインサート20に突部20aを形成す
る方法も、上記実施形態のような単純な形状の突部20
aを形成するのであればとくに製作コストがかかること
はないという利点がある。
【0024】なお、この実施形態ではランナー16の中
途に、ランナー16の底面から端部を突出させるように
してピン28を配置した。このピン28はランナー16
部分での樹脂の流れを抑制して滞留させるようにするこ
とにより樹脂の加熱性を高めるとともに、部分的に樹脂
路を狭めることでピン28を通過する際に樹脂に熱供給
をしやすくし、かつ十分に溶融されていない樹脂粒がキ
ャビティ18側に押し出されないようにする作用を有す
る。ランナー16にピン28を設置する方法は、下型1
0bに金型カル12を設ける場合についても同様に適用
することができる。
【0025】なお、上記各実施形態はいずれも、ランナ
ー16を下型10bに設けたものであるが、ランナー1
6を上型10aに設けた配置の場合もまったく同様にポ
ット14にポット突起14aを設けて、上記実施形態と
同様な方法により樹脂モールドすることができる。
【0026】上記各実施形態の樹脂モールド金型はポッ
ト14の周縁部にポット突起14aを設けて樹脂モール
ド性を改善している。これらの樹脂モールド金型は、ポ
ット突起14aおよびカルインサート20に設けた突部
20aにより、ポット14から押し出される樹脂の通過
路を狭く絞り、ポット14および金型カル12部分での
樹脂と金型との接触面積を増大させて樹脂を溶融しやす
くし、顆粒状あるいは粉末状の樹脂であってもエアの排
出を効果的に行い得るようにしてボイドのない良好な樹
脂モールドを可能にするものである。
【0027】図6、7はポット14の周縁にポット突起
14aを設けずにポット14から押し出される樹脂の通
過路を絞る構成とした実施形態である。図6は下型10
bにランナー16を配置した例、図7は上型10aにラ
ンナー16を配置した例である。前述した実施形態と同
様にポット14の開口部に対向するカルインサート20
の面に、型締めした際にポット14の開口面の内側に若
干入り込んで樹脂の通過路を絞る突部20aを設ける。
本実施形態の樹脂モールド金型の場合も前述したポット
突起14aを設けた樹脂モールド金型と同様に、突部2
0aによりポット14から流出する樹脂の通過路が絞ら
れたことにより、ポット14から押し出される樹脂が抵
抗を受け、顆粒状あるいは粉末状の樹脂を使用した場合
でも好適な樹脂モールドが可能になる。
【0028】また、カルインサート20に突部20aを
設け、樹脂の通過路を屈曲路に形成したことにより、樹
脂と金型との接触面積が増大し、金型から樹脂に効率的
に熱伝導され、樹脂の溶融性を向上させ、良好な樹脂モ
ールドを可能にする。なお、図6、7に示す実施形態で
はポット14の内面上部を上に開いたテーパ面として、
ポット14から押し出される樹脂の流れ性を良好にして
いる。
【0029】図6、7に示す実施形態は上述したように
カルインサート20に突部20aを設けて、型締めした
際にポット14の開口面の内側に若干突部20aを進入
させるようにしたが、ポット14から押し出される樹脂
の通過路を絞る方法としては、端面を平坦面に形成した
カルインサート20を用いて、カルインサート20の端
面を上型10aのパーティング面から金型カル12の内
部に突出させるように配置することによっても可能であ
る。すなわち、図6、7に示すようにポット14の開口
面に近接する位置まで突部20aのないカルインサート
20(図の破線位置が端面)を前進させることによって
ポット14から押し出される樹脂の通過路を絞ることが
できる。
【0030】このようにポット突起14aを設けない場
合でもカルインサート20aの端面をポット14に近接
させることによってポット14から押し出される樹脂の
通過路を絞ることができ、ポット14から押し出される
樹脂が抵抗を受けるように設定することができる。この
方法によっても、従来方法にくらべて樹脂モールド性を
向上させることが可能である。
【0031】また、カルインサート20の端面を平坦面
とし端面位置をパーティング面に設定してポット14か
ら押し出される樹脂の通過路を絞る方法として、前述し
たポット突起14aを設ける方法のみによることもでき
る。すなわち、図1に示すようにカルインサート20に
突部20aを設けて樹脂の通過路を積極的に屈曲路とす
ることなく、単に金型カル12内にポット突起14aを
突出させるだけでもポット14から押し出される樹脂が
抵抗を受けるようにすることが可能である。このような
方法でも、樹脂モールド性を向上させることができる。
なお、ポット14に対向して設置するカルインサート2
0は必ずしも常に設置しなければならないものではな
く、センターインサート26とカルインサート20を一
体に形成した形式のものであってもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明に係る樹脂モールド金型は、上述
したように、金型構造としてポットから押し出される樹
脂の通過路を絞る構成を採用したことにより、樹脂と金
型との接触面積を増大させて樹脂を好適に溶融すること
を可能とし、樹脂の溶融度を高めることによって、高品
質の樹脂モールドを可能とし、確実に良品を製造するこ
とを可能にする。また、通過路を絞ることによって、顆
粒状あるいは粉末状の樹脂からエアを排出しやすくし、
樹脂モールド性を改善することを可能にする。また、金
型に突部を設けあるいはポット突起を設けることで樹脂
モールド性を向上させることができるとともに、金型の
製作コストをかけずに簡易な構成により品質のよい樹脂
モールド製品を製造することを可能にする等の著効を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポット突起を有する樹脂モールド金型の主要部
の構成を示す断面図である。
【図2】ポット突起を有する樹脂モールド金型のポット
部近傍の平面図である。
【図3】ポット突起を有する樹脂モールド金型の他の実
施形態を示す断面図である。
【図4】ポット突起を有する樹脂モールド金型のさらに
他の実施形態を示す断面図である。
【図5】ポット突起を有する樹脂モールド金型で上型に
金型カルを設けた実施形態を示す断面図である。
【図6】樹脂モールド金型の他の実施形態(下ランナ
ー)を示す断面図である。
【図7】樹脂モールド金型の他の実施形態(上ランナ
ー)を示す断面図である。
【図8】上型に金型カルを設けた樹脂モールド金型の従
来例の構成を示す断面図である。
【図9】下型に金型カルを設けた樹脂モールド金型の従
来例の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10a 上型 10b 下型 12 金型カル 14 ポット 14a ポット突起 16 ランナー 18 キャビティ 20 カルインサート 20a 突部 20b 凹部 22 調整駒 24 凹部 26 センターインサート 28 ピン 30 エアベント 32 排気路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポット内で溶融された樹脂をポットから
    ランナーを経由してキャビティ内に充填して樹脂モール
    ドする樹脂モールド金型において、 前記ポットと該ポットに対向する金型との間に形成され
    る金型カルでの、前記ポットから押し出される樹脂の通
    過路を絞り形状に形成したことを特徴とする樹脂モール
    ド金型。
  2. 【請求項2】 前記ポットに対向して配置される金型の
    端面を膨出させ、前記ポットの開口面に向けて突出し、
    かつ前記ポットの内径よりも外周径が小径の突部を設け
    ることにより前記通過路を絞り形状としたことを特徴と
    する請求項1記載の樹脂モールド金型。
  3. 【請求項3】 前記ポットに対向して配置されるカルイ
    ンサートの端面を前記ポットの開口面に向けて突出させ
    ることにより前記通過路を絞り形状としたことを特徴と
    する請求項1記載の樹脂モールド金型。
  4. 【請求項4】 前記ポットに対向して配置されるカルイ
    ンサートの端面に前記ポットの開口面に向けて突出し、
    かつ前記ポットの内径よりも外周径が小径の突部を設け
    ることにより前記通過路を絞り形状としたことを特徴と
    する請求項1記載の樹脂モールド金型。
  5. 【請求項5】 前記突部が平面形状でリング状に形成さ
    れたものであることを特徴とする請求項2または4記載
    の樹脂モールド金型。
  6. 【請求項6】 前記ポットの周縁部に前記ランナーの底
    面よりも突出するポット突起を周設したことを特徴とす
    る請求項1、2、3、4または5記載の樹脂モールド金
    型。
  7. 【請求項7】 前記ポット突起は、断面形状が上方が幅
    狭となる台形状等の離型可能な形状に形成されたことを
    特徴とする請求項6記載の樹脂モールド金型。
  8. 【請求項8】 前記ポットに連通して、前記樹脂中に含
    まれるエアを排出する排出路および排出機構を設けたこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7
    記載の樹脂モールド金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008508116A (ja) * 2004-07-29 2008-03-21 フィーコ ビー.ブイ. 電子部品をカプセル封入するための金型部および方法
JP2017053861A (ja) * 2016-10-20 2017-03-16 京セラ株式会社 粉粒状樹脂組成物の融け性評価方法および樹脂封止型半導体装置の製造方法

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