JPH10225121A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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Publication number
JPH10225121A
JPH10225121A JP2502797A JP2502797A JPH10225121A JP H10225121 A JPH10225121 A JP H10225121A JP 2502797 A JP2502797 A JP 2502797A JP 2502797 A JP2502797 A JP 2502797A JP H10225121 A JPH10225121 A JP H10225121A
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JP
Japan
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switching
circuit
power supply
current
power factor
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JP2502797A
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Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流共振形コンバータと整流電流経路にスイ
ッチング出力を帰還する方式の力率改善回路を備えた電
源回路として、できるだけ低コスト化と小型/軽量化を
図った上で、負荷変動に対する力率の安定化を実現す
る。 【解決手段】 負極整流入力ラインに挿入した抵抗Ri
の両端電圧の変動(負荷変動)に応じてスイッチング周
波数を制御するように制御回路1Aとドライブトランス
PRT−2を設ける。これにより、軽負荷時にはスイッ
チング周波数を低くして直列共振回路の共振周波数に近
付けることで共振インピーダンスを低下させ、力率改善
回路10に帰還する共振電流I0 を増加させる。この結
果、軽負荷時の力率の低下は抑制されて、重負荷時とほ
ぼ同等の力率となるようにされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば力率改善を
図るための力率改善回路を備えた電流共振形のスイッチ
ング電源回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源回路として、電流共振
形コンバータに対して力率改善を図るための力率改善回
路を備えて構成したものが各種提案されている。図6
は、先に本出願人により出願された発明に基づいて構成
されるスイッチング電源回路の一例を示す回路図であ
る。この電源回路は自励式による電流共振形のスイッチ
ングコンバータに対して力率改善のための力率改善回路
が設けられた構成とされている。
【0003】この図に示す電源回路においては、商用交
流電源ACを全波整流するブリッジ整流回路Diが備え
られている。この場合、ブリッジ整流回路Diにより整
流された整流出力は、力率改善回路20を介して平滑コ
ンデンサCiに充電され、平滑コンデンサCiの両端に
は整流平滑電圧Eiが得られることになる。
【0004】力率改善回路20においては、ブリッジ整
流回路Diの正極出力端子と平滑コンデンサCiの正極
端子間に対して、フィルタチョークコイルLN −高速リ
カバリ型ダイオードD1 が直列接続されて挿入される。
フィルタコンデンサCN はフィルタチョークコイルLN
−高速リカバリ型ダイオードD1 の直列接続回路に対し
て並列に設けられることで、フィルタチョークコイルL
N と共にノーマルモードのローパスフィルタを形成して
いる。また、並列共振コンデンサC2 は、高速リカバリ
型ダイオードD1 に対して並列に設けられる。ここでは
詳しい説明は省略するが、例えば 並列共振コンデンサ
2 は例えばフィルタチョークコイルLN 等と共に並列
共振回路を形成するようにされ、その共振周波数は後述
する直列共振回路の共振周波数とほぼ同等となるように
設定される。これにより、負荷が軽くなったときの整流
平滑電圧Eiの上昇を抑制する作用を有するものであ
る。また、力率改善回路20に対しては、フィルタチョ
ークコイルLN と高速リカバリ型ダイオードD1 のアノ
ードとの接続点に対して直列共振回路の端部が接続され
て、直列共振回路に得られるスイッチング出力が帰還さ
れるようにしている。なお、力率改善回路20による力
率改善動作については後述する。
【0005】この電源回路には、平滑コンデンサCiの
両端電圧である整流平滑電圧Eiを動作電源とする自励
式の電流共振形コンバータが備えられる。この電流共振
形コンバータにおいては、図のように2つのバイポーラ
トランジスタによるスイッチング素子Q1 、Q2 をハー
フブリッジ結合したうえで、平滑コンデンサCiの正極
側の接続点とアース間に対して挿入するようにして接続
されている。これらスイッチング素子Q1 、Q2 の各コ
レクタ−ベース間には、それぞれ起動抵抗RS1、RS2
挿入され、抵抗RB1、RB2によりスイッチング素子Q
1 、Q2 のベース電流(ドライブ電流)を設定する。ま
た、スイッチング素子Q1 、Q2 の各ベース−エミッタ
間にはそれぞれクランプダイオードDB1,DB2が挿入さ
れる。そして、共振用コンデンサCB1,CB2は次に説明
するドライブトランスPRTの駆動巻線NB1、NB2と共
に、自励発振用の直列共振回路を形成しており、これに
よりスイッチング素子Q1 、Q2 のスイッチング周波数
を決定する。
【0006】ドライブトランスPRT (Power Regulati
ng Transformer)はスイッチング素子Q1 、Q2 を駆動
すると共に、スイッチング周波数を可変制御することに
より定電圧制御を行うために設けられるもので、この図
の場合には駆動巻線NB1、NB2及び共振電流検出巻線N
D が巻回され、更にこれらの各巻線に対して制御巻線N
C が直交する方向に巻回された直交型の可飽和リアクト
ルとされている。このドライブトランスPRTの駆動巻
線NB1の一端は、抵抗RB1−共振用コンデンサCB1の直
列接続を介してスイッチング素子Q1 のベースに接続さ
れ、他端はスイッチング素子Q1 のエミッタに接続され
る。また、駆動巻線NB2の一端はアースに接地されると
共に、他端は抵抗RB2−共振用コンデンサCB2の直列接
続を介してスイッチング素子Q2 のベースと接続されて
いる。駆動巻線NB1と駆動巻線NB2は互いに逆極性の電
圧が発生するように巻装されている。
【0007】絶縁コンバータトランスPIT (Power Is
olation Transformer)は、スイッチング素子Q1 、Q2
のスイッチング出力を二次側に伝送する。この絶縁コン
バータトランスPITの一次巻線N1 の一端は、共振電
流検出巻線ND を介してスイッチング素子Q1 のエミッ
タとスイッチング素子Q2 のコレクタの接点に接続され
ることで、スイッチング出力が得られるようにされる。
【0008】また、一次巻線N1 の他端は、直列共振コ
ンデンサC1 を介するようにして、力率改善回路20内
の高速リカバリ型ダイオードD1 のアノードとフィルタ
チョークコイルLN の接続点に対して接続されている。
これにより、一次巻線N1 に得られたスイッチング出力
を、直列共振コンデンサC1 の静電容量結合を介して整
流電流経路に帰還するようにしている。
【0009】この場合、上記直列共振コンデンサC1
び一次巻線N1 は直列に接続されているが、この直列共
振コンデンサC1 のキャパシタンス及び一次巻線N1
(直列共振巻線)を含む絶縁コンバータトランスPIT
の漏洩インダクタンス(リーケージインダクタンス)成
分により、スイッチングコンバータの動作を電流共振形
とするための直列共振回路を形成している。
【0010】また、この図における絶縁コンバータトラ
ンスPITの二次側では、一次巻線N1 に供給されるス
イッチング周期の交番電圧によって二次巻線N2 に励起
される交番電圧が、整流ダイオードD2A,D2B及び平滑
コンデンサCO により直流電圧に変換されて二次側出力
電圧E0 として、後段の負荷(図示しない)に供給され
る。
【0011】制御回路1は、例えば二次側出力電圧EO
のレベルに応じてそのレベルが可変される直流電流を、
制御電流としてドライブトランスPRTの制御巻線NC
に供給することにより後述するようにして定電圧制御を
行う。
【0012】上記構成による電源回路のスイッチング動
作としては、先ず商用交流電源が投入されると、例えば
起動抵抗RS1、RS2を介してスイッチング素子Q1 、Q
2 のベースに起動電流が供給されることになるが、例え
ばスイッチング素子Q1 が先にオンとなったとすれば、
スイッチング素子Q2 はオフとなるように制御される。
そしてスイッチング素子Q1 の出力として、共振電流検
出巻線ND →一次巻線N1 →直列共振コンデンサC1
共振電流が流れるが、この共振電流が0となる近傍でス
イッチング素子Q2 がオン、スイッチング素子Q1 がオ
フとなるように制御される。そして、スイッチング素子
2 を介して先とは逆方向の共振電流が流れる。以降、
スイッチング素子Q1 、Q2 が交互にオンとなる自励式
のスイッチング動作が開始される。このように、平滑コ
ンデンサCiの端子電圧を動作電源としてスイッチング
素子Q1 、Q2 が交互に開閉を繰り返すことによって、
絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1 に共振電
流波形に近いドライブ電流を供給し、二次巻線N2に交
番出力を得る。
【0013】また、ドライブトランスPRTによる定電
圧制御は次のようにして行われる。例えば、二次側出力
電圧EO が上昇するように変動したとすると、前述のよ
うに制御巻線NC に流れる制御電流のレベルも二次側出
力電圧EO の上昇に応じて高くなるように制御される。
この制御電流によりドライブトランスPRTに発生する
磁束の影響で、ドライブトランスPRTにおいては飽和
状態に近付く傾向となって、駆動巻線NB1,NB2のイン
ダクタンスを低下させるように作用するが、これにより
自励発振回路の条件が変化してスイッチング周波数は高
くなるように制御される。この電源回路では、直列共振
コンデンサC1 及び一次巻線N1 の直列共振回路の共振
周波数よりも高い周波数領域でスイッチング周波数を設
定している(アッパーサイド制御)が、上記のようにし
てスイッチング周波数が高くなると、直列共振回路の共
振周波数に対してスイッチング周波数が離れていくこと
になる。これにより、スイッチング出力に対する直列共
振回路の共振インピーダンスは高くなる。このようにし
て共振インピーダンスが高くなることで、一次側直列共
振回路の一次巻線N1 に供給されるドライブ電流が抑制
される結果、二次側出力電圧が抑制されることになっ
て、定電圧制御が図られることになる。なお、以降は上
記のような方法による定電圧制御方式を「スイッチング
周波数制御方式」と呼び、後述する「直列共振周波数制
御方式」と区別する。
【0014】また、力率改善回路20による力率改善動
作は次のようになる。これまでの説明によると、一次巻
線N1 に得られるスイッチング出力は、直列共振コンデ
ンサC1 の静電容量結合を介して、スイッチング出力を
整流電流経路に帰還されることになる。この場合には、
フィルタチョークコイルLN と高速リカバリ型ダイオー
ドD1 のアノードとの接続点に対して、共振電流IO
流れるように帰還されて、スイッチング出力が印加され
ることになる。
【0015】上記のようにして帰還されたスイッチング
出力により、整流電流経路にはスイッチング周期の交番
電圧が重畳されることになるが、このスイッチング周期
の交番電圧の重畳分によって、高速リカバリ型ダイオー
ドD1 では整流電流をスイッチング周期で断続する動作
が得られることになり、この断続作用により見掛け上の
フィルタチョークコイルLN のインダクタンスも上昇す
ることになる。また、並列共振コンデンサC2 にはスイ
ッチング周期の電流が流れることでその両端に電圧が発
生するが、整流平滑電圧Eiのレベルは、この並列共振
コンデンサC2 の両端電圧だけ引き下げられることにな
る。これにより、整流出力電圧レベルが平滑コンデンサ
Ciの両端電圧よりも低いとされる期間にも平滑コンデ
ンサCiへの充電電流が流れるようにされる。この結
果、交流入力電流の平均的な波形が交流入力電圧の波形
に近付くようにされて交流入力電流の導通角が拡大され
る結果、力率改善が図られることになる。
【0016】図7は、先に本出願人により提案された発
明に基づいて構成することのできるスイッチング電源回
路の他の構成例を示す回路図である。この電源回路も自
励式の電流共振形コンバータが採用されていると共に、
力率改善を図るための力率改善回路が備えられた構成と
されている。
【0017】この図においては、図7に示したドライブ
トランスPRTの代わりに、ドライブトランスCDT(C
onverter Drive Transformer) が備えられる。このドラ
イブトランスCDTにおいては、制御巻線NC は巻装さ
れておらず、駆動巻線NB1、NB2、及び共振電流検出巻
線ND が巻装されて構成される。従って、スイッチング
周波数はほぼ固定された状態となる。この場合には、絶
縁コンバータトランスPRTにおいて一次巻線N1 と二
次巻線N2 の巻回方向に対して直交する方向に制御巻線
C を巻装している。これにより、絶縁コンバータトラ
ンスPRTを直交型の可飽和リアクトルとして構成して
いる。
【0018】この図に示す制御回路1は、例えば絶縁コ
ンバータトランスPRTの二次側の直流出力電圧EO
上昇するのに応じて、制御巻線NC に流れる電流レベル
を小さくするように制御する。つまり、図6に示す制御
回路1とは逆の動作となる。これにより、絶縁コンバー
タトランスPRTではその磁気特性が変化して、そのリ
ーケージインダクタンスを含む絶縁コンバータトランス
PRTの一次側からみたインダクタンスが大きくなり、
この作用で絶縁コンバータトランスPRT(一次巻線N
1 )と直列共振コンデンサC1 により形成される直列共
振回路の直列共振周波数が低くなるように変化すること
になる。これにより、スイッチング周波数に対する電源
回路の直列共振周波数の差が大きくなって共振インピー
ダンスが高くなり、一次巻線N1 にドライブ電流として
流れる共振電流IO が減少する。この結果、絶縁コンバ
ータトランスPRTにおける二次側への伝送出力が低下
することで二次側出力電圧EO の上昇が抑制されて、二
次側出力電圧EO の定電圧制御が行われることになる。
なお、以降、本明細書では上述の構成による定電圧制御
方式について「直列共振周波数制御方式」ということに
して、前述した「スイッチング周波数制御方式」と区別
する。
【0019】この図に示す力率改善回路21において
は、ブリッジ整流回路Diの正極出力端子と平滑コンデ
ンサCiの正極端子間に対して、フィルタチョークコイ
ルLN−高速リカバリ型ダイオードD1 −チョークコイ
ルLS が直列接続されて挿入される。この場合、フィル
タコンデンサCN は高速リカバリ型ダイオードD1 のア
ノード側と平滑コンデンサCiの正極端子間に対して挿
入されているが、このような接続形態によってもフィル
タチョークコイルLN と共にノーマルモードのローパス
フィルタを形成している。また、直列共振回路(N1
1 )は高速リカバリ型ダイオードD1 のカソードとチ
ョークコイルLS との接続点に対して接続される。
【0020】上記のような力率改善回路21の構成によ
ると、直列共振回路に供給されたスイッチング出力をチ
ョークコイルLS 自体が有するとされる誘導性リアクタ
ンスを介して整流電流経路に帰還するようにされる。こ
のようにしてスイッチング出力を帰還するようにして
も、整流出力ラインに重畳されるスイッチング周期の交
番電圧によって、高速リカバリ型ダイオードD1 が整流
電流を断続する動作が促される。これにより、以降は図
6にて説明したと同様の作用によって交流入力電流の導
通角が拡大されて力率改善が図られることになる。、
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えばコン
ピュータ装置や、プリンタ、ディスプレイ装置等を初め
とするコンピュータ周辺機器はその動作状態等により負
荷変動が大きいことが知られている。このため、これら
の電子機器に対して電力を供給する電源回路としても、
上記のような負荷変動に対して安定した動作が求められ
る。
【0022】ところが、図6及び図7に示す電源回路に
おいては負荷変動に応じて力率も変動することが分かっ
ている。図6に示したスイッチング電源回路であれば、
例えば、重負荷から軽負荷となって二次側出力電圧EO
が上昇したとすると、前述したスイッチング周波数制御
方式により二次側出力電圧EO を低下させるように動作
するが、この際、直列共振回路の共振インピーダンスが
高くなって共振電流IO を減少させるように制御する。
このため、力率改善回路20内における並列共振コンデ
ンサC2 の両端電圧が低下し、この低下分によって平滑
コンデンサCiへの充電電流が流れ始めるタイミングも
遅延される。この結果、交流入力電流の導通角が狭くな
って改善されるべき力率が低下することになる。
【0023】また、図7に示した電源回路においても、
軽負荷時においては二次側出力電圧EO の上昇を前述し
た直列共振周波数制御方式により抑制することになる
が、この際直列共振回路の共振インピーダンスを高めて
共振電流IO を減少させるように制御することになるた
め、チョークコイルLS に発生する両端電圧が低下し
て、この低下分によって平滑コンデンサCiへの充電電
流が流れ始めるタイミングも遅延される。従って、この
場合にも導通角が狭くなって力率が低下することにな
る。このように、図6及び図7に示した電源回路では、
重負荷から軽負荷の状態に変化した時に、所要以上の充
分な力率が得られなくなる可能性がある。
【0024】例えば、負荷変動に関わらず良好な力率を
安定して得るためには、昇圧型コンバータを利用したア
クティブフィルタを採用すればよいが、このようなアク
ティブフィルタは回路規模が大きくコストも高い。ま
た、その動作の特性によりEMIが増加するため、この
ような高調波を除去するための対策も必要となるため、
電源回路の小型/軽量化には不利となると共に、本来ノ
イズの少ない電流共振形コンバータとしての特質が活か
されない。
【0025】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た問題点を解決するため、商用交流電源を整流する整流
手段と、この整流手段の整流出力が充電されることによ
り平滑コンデンサの両端に整流平滑電圧を発生する平滑
手段と、整流平滑電圧を動作電源としてスイッチング動
作を行うスイッチング手段と、少なくとも絶縁コンバー
タトランスの一次巻線と直列共振コンデンサにより形成
されてスイッチング手段のスイッチング動作を電流共振
形とするように設けられる直列共振回路とを備えて電流
共振形のスイッチングコンバータを形成するようにして
いる。そして、上記直列共振回路に供給されたスイッチ
ング出力を整流電流経路に帰還し、この帰還されたスイ
ッチング出力に基づいて整流電流を断続することにより
力率改善を図るようにされた力率改善手段と、絶縁コン
バータトランスの二次側出力電圧の変動に基づいて定電
圧制御を行う定電圧制御手段と、上記整流手段の負極入
力に流れる電流レベルの変動に基づいて、軽負荷時にお
いて上記力率改善回路により改善されるべき力率の低下
を抑制するように制御する力率制御手段とを備えてスイ
ッチング電源回路を構成することとした。
【0026】そして上記定電圧制御手段が、絶縁コンバ
ータトランスの二次側出力電圧の変動に応じて直列共振
回路の共振周波数を可変制御することにより定電圧制御
を行う場合には、力率制御手段は、整流手段の負極入力
に流れる電流レベルの変動に応じて、スイッチング手段
のスイッチング周波数を可変制御するように構成するこ
ととした。また、上記定電圧制御手段が、絶縁コンバー
タトランスの二次側出力電圧の変動に応じてスイッチン
グ手段のスイッチング周波数を可変制御する場合には、
力率制御手段は、整流手段の負極入力に流れる電流レベ
ルの変動に応じて、直列共振回路の共振周波数を可変制
御するように構成することとした。
【0027】上記構成によれば、電流共振形コンバータ
を備えたスイッチング電源回路として、直列共振周波数
制御方式を利用して定電圧制御を行う場合には、スイッ
チング周波数制御方式を応用してスイッチング周波数を
可変することにより、整流電流経路に帰還すべき直列共
振の共振電流量を可変制御することで、軽負荷時の力率
の低下を抑制するように構成されることになる。また、
スイッチング周波数制御方式により定電圧制御を行う場
合には、直列共振周波数制御方式を応用して整流電流経
路に帰還すべき直列共振の共振電流量を可変制御するこ
とで、軽負荷時の力率の低下を抑制するように構成され
る。これにより、特に軽負荷時においては、負荷変動に
対して力率を安定化するように制御することが可能とな
る。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明のスイッチング電源
回路の一実施の形態を示す回路図とされる。なお、先に
先行技術として示した図6及び図7と同一部分は同一符
号を付して、自励式による電流共振形コンバータのスイ
ッチング動作及び定電圧制御の原理等については説明を
省略する。
【0029】このスイッチング電源回路における力率改
善回路10は、先に図6に示した力率改善回路20と同
様の構成を採るものとされており、従って、図6にて説
明したのと同様の作用によって力率改善が図られること
になる。
【0030】また、定電圧制御回路系としては、制御回
路1が二次側出力電圧EO の変動に対応した制御電流を
絶縁コンバータトランスPRT−2の制御巻線NC に供
給するように構成されている。つまり、図7と同様の構
成による直列共振周波数制御方式により二次側出力電圧
O の安定化を図るように構成されている。
【0031】本実施の形態においては、スイッチング周
波数を可変制御することにより後述するようにして軽負
荷時の力率の低下を抑制するドライブトランスPRT−
1が備えられている。このドライブトランスPRT−1
は、図6に示したドライブトランスPRTと同様の構成
とされている。ドライブトランスPRT−1は制御回路
1Aから出力される制御電流によって駆動巻線NB1,N
B2のインダクタンスを可変制御するように動作する。
【0032】この場合、ブリッジ整流回路Diの負極入
力端子と一次側アース間には、所定の低抵抗値を有する
抵抗Riを挿入している。抵抗Riの両端には、整流電
流レベルに対応する負極性の電圧波形が発生することに
なる。そして、制御回路1Aは上記抵抗Riの両端電圧
を入力し、抵抗Riの両端電圧レベルの平均的な値(整
流出力電流レベルに相当する)に応じて可変されたレベ
ルの制御電流をドライブトランスPRT−1の制御巻線
C に流すように構成される。
【0033】ところで、整流電流レベル(商用電源AC
の交流入力電流レベルに対応)レベルは負荷に応じて変
化するものであり、整流電流レベルは、負荷が軽くなる
のに応じて減少し、負荷が重くなるのに応じて増加す
る。従って、本実施の形態の制御回路1Aは負荷変動に
ついて検出を行うものとみることができる。そして制御
回路1Aは、軽負荷となって整流電流レベルが減少した
ときには、これに応じて減少するレベルの制御電流を出
力し、負荷が重くなって整流電流レベルが高くなったと
きには、これに応じて増加するレベルの制御電流を出力
するように構成される。
【0034】例えば、二次側の直流出力回路(二次側直
流出力電圧EO )に接続されている負荷が軽負荷となる
ように変化したとすると、制御回路1Aから出力される
制御電流が減少することになるが、これにより、ドライ
ブトランスPRT−1では、駆動巻線NB1及びNB2のイ
ンダクタンスを大きくさせてスイッチング周波数を低下
させるように動作する。スイッチング周波数が低下した
場合には、電源回路の直列共振回路の共振周波数に近付
くことになって直列共振回路の共振インピーダンスは低
くなるようにされ、直列共振回路を介して整流電流経路
に流入する共振電流I0 は増加することになって並列共
振コンデンサC2 の両端電圧を上昇させる。そして、こ
の並列共振コンデンサC2 の両端電圧の上昇分によって
整流回路側からみた整流平滑電圧Eiのレベルが更に引
き下げられて、交流入力電流の導通角が拡大し、力率が
向上されることになる。この結果、本実施の形態では軽
負荷時における力率の低下が抑制される。
【0035】上記のようにして、軽負荷時において力率
の低下が抑制される一方で、重負荷から軽負荷に状態が
変化したことと、力率低下の抑制作用によって共振電流
0が増加したことにより、二次側出力電圧EO は例え
ばある程度上昇する傾向となるが、本実施の形態におい
ては、制御回路1と絶縁コンバータトランスPRT−2
を備えて形成される直列共振周波数制御方式による定電
圧制御系の定電圧動作が行われることによって、このと
きの二次側出力電圧EO の上昇を抑制して安定化を図る
ように動作することになる。
【0036】このように本実施の形態では、絶縁コンバ
ータトランスPRT−2により直列共振周波数制御方式
に基づいて定電圧制御を実行すると共に、ドライブトラ
ンスPRT−1によってスイッチング周波数を可変する
ことによって、整流電流経路に対するスイッチング出力
の帰還量をコントロールして、特に軽負荷時においては
力率改善回路10において改善されるべき力率が低下し
ないように構成される。
【0037】なお、これまでの説明のような構成により
定電圧制御と力率の安定化制御を行うには、当該スイッ
チング電源回路が交流入力電圧AC100V系又はAC
200V系の何れか一方の単レンジ対応の構成を採って
いることが好ましい。即ち、二次側出力電圧EO の変動
範囲が比較的狭く、これに対する安定化のための制御範
囲も比較的狭くて済む場合に有効となる。
【0038】図2は、図1の電源回路及び先行技術とし
て図6又は図7に示した電源回路の特性として、交流入
力電圧VAC=100V時における負荷電力PO と力率P
Fとの関係を示している。この図では図1の電源回路の
特性を実線により示し、図6又は図7の電源回路の特性
を破線により示している。先行技術として図6又は図7
に示した電源回路では、例えば負荷電力PO =180W
時には力率PF=0.9以上の高力率が得られている
が、負荷が軽くなるのに従って力率が低下し、負荷電力
O =60W時には力率PFは0.7を下回っている。
これに対して、図1に示した本実施の形態の電源回路で
は、負荷電力PO =60W〜080Wの変動範囲に対し
て、力率PF=0.77〜0.82の範囲でほぼ一定と
なるように維持される。また、実際には負荷電力PO
30W時においても力率PF=0.75が維持されると
いう結果が得られた。
【0039】図3は、本発明の他の実施の形態としての
スイッチング電源回路の一構成例を示す回路図であり、
図1、図6及び図7と同一部分には同一符号を付して、
自励式電流共振形コンバータの動作及び定電圧制御動作
等については説明を省略する。また、この図に示す力率
改善回路11は、先に図1に示した力率改善回路10の
構成と同様であり、従って力率改善も図1にて説明した
と同様の作用によって行われることになる。
【0040】この図に示す電源回路においては、二次側
出力電圧EO のレベルに応じた制御電流を出力する制御
回路1は、ドライブトランスPRT−1の制御巻線NC
に制御電流を供給するように接続される。つまり、本実
施の形態の定電圧制御は図6にて説明したスイッチング
周波数制御方式により行われることになる。なお、この
場合の制御回路1は二次側出力電圧EO の上昇に応じて
そのレベルが増加するようにされた制御電流を出力する
ように構成される。
【0041】これに対して、負荷電力に応じた制御電流
を出力する制御回路1Aは、絶縁コンバータトランスP
RT−2の制御巻線NC に対して制御電流を供給するよ
うに接続されている。この場合、制御回路1Aは負荷が
軽くなって商用電源ACの交流入力電流レベルが小さく
なるのに従って、そのレベルが増加するように可変され
る制御電流を出力するように構成される。
【0042】このような構成によると、負荷が軽くなっ
て商用交流電源ACの交流入力電流レベルが小さくなっ
たように変化した場合には、これに応じて制御回路1A
から絶縁コンバータトランスPRT−2の制御巻線に流
すべき制御電流レベルが増加することになる。これによ
り絶縁コンバータトランスPRT−2においては、一次
巻線N1 のインダクタンスを小さくして直列共振周波数
を高くするように制御する。これにより、直列共振回路
の共振インピーダンスは低下して、整流電流経路に帰還
されるべき共振電流I0 が増加することになる。そし
て、以降は図1にて説明したと同様にして軽負荷時の力
率が向上される結果、負荷変動に対してほぼ一定の力率
を得ることが可能となる。
【0043】また、この軽負荷時においては、二次側出
力電圧EO の上昇を検出した制御回路1が、二次側出力
電圧EO の上昇に応じて増加したレベルの制御電流をド
ライブトランスPRT−1の制御巻線NC に供給する。
これにより、ドライブトランスPRT−1は、図6にて
説明したようにしてスイッチング周波数を高くするよう
に制御することによって二次側出力電圧EO の上昇を抑
制するように動作する。
【0044】図4は、本発明の更に他の実施の形態とし
てのスイッチング電源回路の構成例を示す回路図であ
り、図1及び図7と同一部分には同一符号を付して説明
を省略する。
【0045】図4に示す力率改善回路12は、図7に示
した力率改善回路21と同様の構成を採っている。従っ
て、図7にて説明したのと同様の動作によって力率改善
が図られることになる。
【0046】この図に示す電源回路においては、他励式
による電流共振形コンバータが採用されている。この電
流共振形コンバータでは、2石のスイッチング素子
11、Q12が備えられており、スイッチング素子Q11
ドレインを整流平滑電圧Eiのラインと接続し、スイッ
チング素子Q11のソースとスイッチング素子Q12のドレ
インを接続し、スイッチング素子Q12のソースを一次側
アースに接続する、いわゆるハーフブリッジ結合により
接続されている。これらスイッチング素子Q11、Q
12は、発振ドライブ回路2によって交互にオン/オフ動
作が繰り返されるようにスイッチング駆動されて、整流
平滑電圧Eiを断続してスイッチング出力とする。な
お、スイッチング素子Q11、Q12には、例えばMOS−
FETが用いられる。また、各スイッチング素子Q11
12のドレイン−ソース間に対して図に示す方向に接続
されるDD1、DD2は、スイッチング素子Q11、Q12のオ
フ時に平滑コンデンサに帰還する電流の経路を形成する
ためのダイオードとされる。
【0047】スイッチング素子Q11、Q12のソース−ド
レインの接続点(スイッチング出力点)に対しては、絶
縁コンバータトランスPRTの一次巻線N1 の一端が接
続されて、この一次巻線N1 に対してスイッチング出力
を供給するようにされる。
【0048】この実施の形態においても、絶縁コンバー
タトランスPRTの一次巻線N1 は直列共振コンデンサ
1 と直列に接続され、この直列共振コンデンサC1
キャパシタンス及び一次巻線N1 を含む絶縁コンバータ
トランスPRTの漏洩インダクタンス成分により、スイ
ッチング動作を電流共振形とするための直列共振回路を
形成する。
【0049】この図に示す絶縁コンバータトランスPR
Tには、一次巻線N1 、二次巻線N2 及び制御巻線NC
のほかに三次巻線N3 が巻装されており、この三次巻線
3に得られた交番電圧は整流ダイオードD3 及び平滑
コンデンサC3 により形成される半波整流回路によって
低圧直流電圧に変換される。この低圧直流電圧は、例え
ば図のように起動回路3等の動作電源として利用され
る。
【0050】発振ドライブ回路2は、スイッチング素子
11,Q12が所要のスイッチング周波数で交互にオン/
オフするスイッチング動作を行うように、スイッチング
素子Q11,Q12の各ゲート端子に対してスイッチング駆
動信号(ドライブ電圧)を印加する。また、発振ドライ
ブ回路2は、制御回路1Aから供給された制御信号(制
御電流)に基づいてスイッチング駆動信号の周波数を可
変して、スイッチング素子Q11,Q12のスイッチング周
波数を可変するようにされる。起動回路3は、電源投入
直後に整流平滑ラインに得られる電圧あるいは電流を検
出して、発振ドライブ回路2を起動させるために設けら
れる。
【0051】この図に示す絶縁コンバータトランスPR
Tは、三次巻線N3 が巻装されている以外は図7の絶縁
コンバータトランスPRTと同様の構成を採るものであ
り、直交型の可飽和リアクトルとして形成されている。
そして、制御回路1は二次側出力電圧EO の変動に基づ
いて絶縁コンバータトランスPRTの制御巻線NC に対
して制御電流を供給するように構成されていることで、
図7にて説明した直列共振周波数制御方式による定電圧
制御が行われることになる。
【0052】この場合の制御回路1Aも、これまでの実
施の形態と同様に抵抗Riの両端電圧レベルの変動に基
づいて負荷変動を検出する機能を有するものとされ、抵
抗Riの両端電圧レベルの変動に応じた制御信号(制御
電流)を発振ドライブ回路2に供給する。例えば、重負
荷から軽負荷になったときには、この状態変化に対応す
る制御信号が制御回路1Aから発振ドライブ回路2に供
給される。発振ドライブ回路2では、入力された制御信
号に応じてスイッチング周波数を低くするように動作す
るが、これにより、図1の場合と同様に、直列共振回路
の共振周波数に近付くことになって直列共振回路の共振
インピーダンスは低くなるようにされ、直列共振回路を
介して整流電流経路に流入する共振電流I0 は増加する
ことになる。これにより、以降は図1で説明したのと同
様の作用によって交流入力電流の導通角を拡大させて力
率改善を向上させる。この結果、本実施の形態において
も重負荷時における力率の低下が抑制されて、軽負荷時
とほぼ同等の力率が維持されることになる。このとき、
制御回路1と絶縁コンバータトランスPRTを備えて形
成される直列共振周波数制御方式による定電圧制御系で
は、二次側出力電圧EO の上昇を抑制するように動作し
て定電圧化を図るように制御を行う。
【0053】これまでの説明から分かるように、本実施
の形態は、図1に示した電源回路の構成において自励式
の電流共振形コンバータを他励式により構成したものと
みることができる。、従って本実施の形態においても、
負荷変動に対する力率の安定化と二次側出力電圧EO
安定化の両立を図ることが可能となる。
【0054】図5は、本発明の更に他の実施の形態とし
ての構成例を示す回路図であり、図1と同一部分につい
ては同一符号を付して説明を省略する。
【0055】この図に示す電源回路においては、比較的
重負荷に対応可能とするために、4石のスイッチング素
子をフルブリッジ結合して形成される自励式の電流共振
形コンバータが備えられている。この場合のフルブリッ
ジ結合式の自励式電流共振形コンバータとしては、スイ
ッチング素子Q1 及びQ2 は、平滑コンデンサCiの正
極とアース間に対して、それぞれのコレクタ−エミッタ
を介して直列に接続されている。これらスイッチング素
子Q1 ,Q2 を起動する起動抵抗(RS1、RS2)の挿入
位置、及びスイッチング素子Q1 ,Q2 を駆動するため
の共振回路を備えて形成される自励発振回路系(NB1
B1−CB1及びDB1,NB2−RB2−CB2及びDB2)の接
続形態は、例えば図1のハーフブリッジ結合されたスイ
ッチング素子Q1 ,Q2 に対する接続形態と同様である
ことから説明を省略する。
【0056】また、スイッチング素子Q3 ,Q4 に対し
ても、それぞれ起動抵抗RS3、RS4、クランプダイオー
ドDB3,DB4、抵抗RB3、RB4、共振コンデンサCB3
B4、及び駆動巻線NB3、NB4が、上述と同様の接続形
態により設けられて、スイッチング素子Q3 、Q4 の各
駆動回路系を形成している。
【0057】ドライブトランスPRT−2においては、
スイッチング素子Q1 〜Q4 を駆動するために駆動巻線
B1〜NB4が巻装されることになる。この場合、共振電
流検出巻線ND は駆動巻線NB1巻き上げて形成されてい
る。そして、これらの各巻線に対して制御巻線NC1が直
交する方向に巻回されることで、直交型の可飽和リアク
トルを構成している。この図に示すドライブトランスP
RTでは、制御巻線NC1に流れる制御電流によって、駆
動巻線NB1〜NB4のインダクタンスを可変制御すること
になる。
【0058】この電源回路における直列共振回路として
は、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1 の一
端がスイッチング素子Q3 、Q4 のエミッタ−コレクタ
の接続点(スイッチング出力点)と接続され、他端には
直列共振コンデンサC1 が接続されている。直列共振コ
ンデンサC1 の端部は、後述する磁気結合トランスMC
Tの巻線LP を介してスイッチング素子Q1 、Q2 のエ
ミッタ−コレクタの接続点(スイッチング出力点)と接
続される。これにより、直列共振回路に対してスイッチ
ング素子Q1 〜Q4 のスイッチング出力が供給される。
【0059】フルブリッジ結合式の電流共振形コンバー
タのスイッチング動作としては、例えばスイッチング素
子[Q1 、Q4 ]の組とスイッチング素子[Q2 、Q
3 ]の組が交互にオン/オフ動作を行うようにされる。
例えば、先ず商用交流電源が投入されると、起動抵抗R
S1〜RS4を介してスイッチング素子Q1 〜Q4 のベース
にベース電流が供給されることになるが、仮にスイッチ
ング素子[Q1 、Q4 ]が先にオンとなったとすれば、
スイッチング素子[Q2 、Q3 ]はオフとなるように制
御される。そして、スイッチング素子[Q1 、Q4 ]の
出力として、スイッチング素子Q1 のコレクタ−エミッ
タ→共振電流検出巻線ND →(巻線LP )→直列共振コ
ンデンサC1 →一次巻線N1 →スイッチング素子Q4
コレクタ−エミッタ→一次側アースの経路で電流が流れ
るが、この際、直列共振回路を流れる共振電流が0とな
る近傍でスイッチング素子[Q2 、Q3 ]がオン、スイ
ッチング素子[Q1 、Q4 ]がオフとなるように制御さ
れる。そして、スイッチング素子Q2 を介して先とは逆
方向に直列共振回路に対して共振電流が流れる。以降、
スイッチング素子[Q1 、Q4 ]及び[Q2、Q3 ]が
交互にオンとなる自励式のスイッチング動作が開始され
る。このように、平滑コンデンサCiの端子電圧を動作
電源としてスイッチング素子[Q1 、Q4 ]及び[Q
2 、Q3 ]が交互に開閉を繰り返すことによって、絶縁
コンバータトランスの一次側巻線N1 に共振電流波形に
近いドライブ電流を供給し、二次側の二次巻線N2 に交
番出力を得る。
【0060】この図に示す力率改善回路13は、先の実
施の形態として図4に示した力率改善回路12に対し
て、磁気結合トランスMCTが設けられた構成とされて
いる。磁気結合トランスMCTは、整流出力ラインに直
列に挿入されるチョークコイルLS と、直列共振回路と
直列に接続される巻線LP とを磁気的に密結合するよう
に巻装して構成されている。
【0061】上記のような構成による磁気結合トランス
MCTを備えた力率改善回路13においては、直列共振
回路を介して巻線LP に得られるスイッチング周期の電
圧が磁気結合トランスMCTの磁気結合を介してチョー
クコイルLS に伝送される。つまり、本実施の形態では
磁気結合トランスMCTの磁気結合を介して直列共振回
路に得られたスイッチング出力を整流電流経路に帰還す
る構成を採る。これにより、整流出力電圧に対してスイ
ッチング周期の交番電圧が重畳され、この交番電圧が重
畳分によって高速リカバリ型ダイオードD1 が整流出力
電流を断続するように動作することになる。従って、以
降は図4の力率改善回路12と同様の作用によって力率
改善を行うことになる。
【0062】本実施の形態における制御回路1Aの動作
は、ドライブトランスPRT−1がフルブリッジ結合式
に対応して駆動巻線NB1〜NB4が巻装されていることに
よりこれら4つの駆動巻線NB1〜NB4のインダクタンス
を可変制御する以外は、図1の制御回路1Aと同様の動
作となる。従って、本実施の形態においても図1と同様
にして、重負荷から軽負荷となった場合には、力率改善
回路13にて改善されるべき力率の低下を抑制して、重
負荷時とほぼ同等の力率が得られるように動作する。そ
してこの際、制御回路1と絶縁コンバータトランスPR
T−2を備えて形成される直列共振周波数制御方式によ
る定電圧制御系では、二次側出力電圧EO の上昇を抑制
するように動作して定電圧化を図るように制御を行うこ
とになる。
【0063】なお、本発明としてのスイッチング電源回
路は上記した構成に限定されるものではなく、例えば、
これまで説明してきた各種力率改善回路構成に対して組
み合わせるべき電流共振形コンバータの形式等は適宜変
更されて構わない。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、電流共振
形コンバータのスイッチング出力を整流経路に帰還する
ことにより力率改善を行うように構成したスイッチング
電源回路において、負荷変動に応じてスイッチング周波
数を可変制御する制御回路系、あるいは直列共振回路の
共振周波数を可変制御する制御回路系を設けるという比
較的簡略な構成によって、軽負荷時において力率改善回
路により改善されるべき力率の低下を抑制することが可
能とされ、これにより、本発明のスイッチング電源回路
では負荷変動に関わらず改善されるべき力率をほぼ一定
に維持することが可能となる。このため、例えば力率改
善のためにアクティブフィルタを採用した電源回路と比
較した場合には、回路の小形/軽量化及び低コスト化を
図ることが可能となる。またEMIの観点からも本発明
のスイッチング電源回路のほうが有利となる。特に近年
は、コンピュータ機器やコンピュータ関連機器等が広く
普及しているが、これらの機器はその動作状態等によっ
て負荷変動幅が大きいため、これらの機器に本発明のス
イッチング電源回路を採用することで、その負荷変動に
関わらず常に良好な力率が得られる電子機器を提供する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としてのスイッチング電源
回路の構成を示す回路図である。
【図2】図1に示すスイッチング電源回路の負荷電力と
力率の関係を示す説明図である。
【図3】他の実施の形態としての電源回路の構成例を示
す回路図である。
【図4】更に他の実施の形態としての電源回路の構成例
を示す回路図である。
【図5】更に他の実施の形態としての電源回路の構成例
を示す回路図である。
【図6】先行技術としての電源回路の構成例を示す回路
図である。
【図7】先行技術としての電源回路の構成例を示す回路
図である。
【符号の説明】
1,1A 制御回路、2 発振ドライブ回路、3 起動
回路、4 リレー駆動回路、10,11,12,13
力率改善回路、Ri 抵抗、D1 高速リカバリ型ダイ
オード、LN フィルタチョークコイル、CN フィル
タコンデンサ、LS チョークコイル、Q1 〜Q4 ,Q
11,Q12 スイッチング素子、N1 一次巻線、N2
二次巻線、N3 三次巻線、Ci 平滑コンデンサ、C
1 直列共振コンデンサ、C2 並列共振コンデンサ、
PRT,PRT−2 絶縁コンバータトランス、PRT
−1 ドライブトランス、NC 制御巻線、MCT 磁
気結合トランス、I0 共振電流

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用交流電源を整流する整流手段と、 上記整流手段の整流出力によって充電されることにより
    平滑コンデンサの両端に整流平滑電圧を発生する平滑手
    段と、 上記整流平滑電圧を動作電源としてスイッチング動作を
    行うスイッチング手段と、 少なくとも絶縁コンバータトランスの一次巻線と直列共
    振コンデンサにより形成されて、上記スイッチング手段
    のスイッチング動作を電流共振形とするように設けられ
    る直列共振回路と、 上記直列共振回路に供給されたスイッチング出力を整流
    電流経路に帰還し、この帰還されたスイッチング出力に
    基づいて整流電流を断続することにより力率改善を図る
    ようにされた力率改善手段と、 上記絶縁コンバータトランスの二次側出力電圧の変動に
    基づいて定電圧制御を行う定電圧制御手段と、 上記整流手段の負極入力に流れる電流レベルの変動に基
    づいて、負荷変動に対して上記力率改善回路により改善
    されるべき力率をほぼ一定となるように制御する力率制
    御手段と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 【請求項2】 上記定電圧制御手段は、上記絶縁コンバ
    ータトランスの二次側出力電圧の変動に応じて、上記直
    列共振回路の共振周波数を可変制御し、 上記力率制御手段は、上記整流手段の負極側に流れる整
    流電流レベルの変動に応じて、上記スイッチング手段の
    スイッチング周波数を可変制御するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源
    回路。
  3. 【請求項3】 上記定電圧制御手段は、上記絶縁コンバ
    ータトランスの二次側出力電圧の変動に応じて、上記ス
    イッチング手段のスイッチング周波数を可変制御し、 上記力率制御手段は、上記整流手段の負極入力に流れる
    電流レベルの変動に応じて、上記直列共振回路の共振周
    波数を可変制御するように構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のスイッチング電源回路。
  4. 【請求項4】 上記スイッチング手段は、ハーフブリッ
    ジ結合された2本のバイポーラトランジスタを備えて構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッ
    チング電源回路。
  5. 【請求項5】 上記スイッチング手段は、フルブリッジ
    結合された4本のバイポーラトランジスタを備えて構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチ
    ング電源回路。
  6. 【請求項6】 上記スイッチング手段は、MOS−FE
    Tトランジスタを備えて構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のスイッチング電源回路。
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