JPH10224415A - 変調器及び変調方法、復調器及び復調方法 - Google Patents

変調器及び変調方法、復調器及び復調方法

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JPH10224415A
JPH10224415A JP3277697A JP3277697A JPH10224415A JP H10224415 A JPH10224415 A JP H10224415A JP 3277697 A JP3277697 A JP 3277697A JP 3277697 A JP3277697 A JP 3277697A JP H10224415 A JPH10224415 A JP H10224415A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相シフト位相変調方式の変調器において、
従来の構成からベースバンド信号の位相を回転させるた
めの位相回転回路を省略する。 【解決手段】 変調出力の中心周波数fC と等価な周波
数の高周波信号を発振する発振器5と、送信するベース
バンド信号の周波数fb に対応する周波数f' bの高周
波信号を発振する発振器5aとを設け、これら各高周波
信号を波形合成回路8で処理して、ベースバンド信号の
1シンボル毎に位相が所定の量だけ回転する複素搬送波
信号を生成する。そして、この複素搬送波信号を上記ベ
ースバンド信号の同相成分I'(t)及び直交成分Q'(t)で
位相変調することによって、位相シフト位相変調方式に
基づく変調出力を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線機等でディジ
タルデータ等の信号を送受信するのに用いる変調器及び
変調方法、復調器及び復調方法に関し、特に送受信する
信号の符号毎、即ち1シンボル毎に位相を所定の量だけ
回転(シフト)させながら位相変調及び復調を行う所謂
位相シフト位相変調(以下、位相シフトPSK(Phase
Shift Keying)方式という。)の変調器及び変調方法、
復調器及び復調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような位相シフトPSK方式の一
つとして、例えばπ/ 4シフトQPSK(QuadratureP
SK)が知られている。この変調方式は、他の変調方式
と比べて、電波の占有帯域幅を狭くできる、データの誤
り率を抑えられる、ノイズの影響を低減できる等の利点
があり(これらの利点については、公知であるので、こ
こでは特に詳細な説明はしない。)、これらの理由か
ら、例えば、近年、簡易で安価な携帯電話として注目さ
れている簡易型携帯電話(Personal Handy-phon Syste
m:以下、PHSという。)に採用されている。このπ
/4シフトQPSK方式を採用した変調器の従来例を、
図3に示す。
【0003】同図に示すように、この変調器は、入力端
子1から入力されるシリアルなディジタル送信データ
(ベースバンド信号)をパラレルデータに変換し、これ
によって同相成分xk と直交成分yk とに分割するシリ
アル/パラレル変換器2を有している。そして、このシ
リアル/パラレル変換器で分割して得た各成分xk 及び
k を、差動符号部3において、それぞれ1シンボル間
の位相差(変化量)のデータuk 及びvk に変換し、即
ち差動符号化した後、位相回転回路101によって、上
記差動符号化後の各データuk 及びvk の位相をそれぞ
れ1シンボル毎にπ/4ラジアンずつ回転させて信号I
k 及びQk を得る。更に、これらの位相回転後の各信号
k 及びQk を、それぞれディジタルフィルタ4及び4
aによって所定のフィルタリング処理H(t) した後、こ
の処理後の信号I(t) 及びQ(t) をそれぞれ乗算器6及
び6aに供給する。
【0004】各乗算器6及び6aには、上記各信号I
(t) 及びQ(t) 以外に、それぞれ搬送波信号生成回路1
02から複素搬送波信号が供給される。即ち、詳しく
は、搬送波信号生成回路102は、周波数fC の高周波
信号を発振する発振器5と、この高周波信号の位相をπ
/2だけ遅らせる遅延器103とによって構成されてい
る。そして、同相成分I(t) が供給される乗算器6に
は、発振器5からの高周波信号が直接供給され、一方、
直交成分Q(t) が供給される乗算器6aには、上記遅延
器103を通過した高周波信号が供給される。各乗算器
6及び6aは、それぞれに供給された信号を互いに乗算
し、これによって上記各成分I(t) 及びQ(t)で複素搬
送搬送波に位相変調を掛ける。そして、これら各乗算器
6及び6a の乗算結果、即ち各成分I(t) 及びQ(t) に
よる変調出力を、加算器9によって互いに加算(合成)
し、これを変調波として出力端子10から出力する。
【0005】上記のように、このπ/ 4シフトQPSK
方式の変調器では、送信するベースバンド信号(詳しく
は各成分I(t) 及びQ(t) )の位相を1シンボル毎にπ
/4ラジアンずつ回転させ、この位相の回転されたベー
スバンド信号(詳しくは各成分I(t) 及びQ(t) )によ
って搬送波(詳しくは複素搬送波)を位相変調してい
る。従って、出力端子10から出力される変調波は、そ
の位相が1シンボル毎にπ/4ラジアンずつ回転したも
のとなる。
【0006】なお、上記のように、差動符号部3におい
て上記各成分xk 及びyk を1シンボル間の位相差のデ
ータuk 及びvk に変換するのは、PHSのような移動
通信装置においては、フェージングの影響により電波の
位相が不規則に変動するために受信側において絶対的な
位相基準を得ることが難しいからである。即ち、1シン
ボル前の信号そのものを位相基準とすることによって、
上記フェージングによる位相変動の影響を回避してい
る。
【0007】また、位相回転回路4において上記各成分
k 及びvk の位相をπ/4ラジアンずつ回転させるの
は、信号が複素平面上の零点を通過しないようにするた
めであり、これがこのπ/4シフトQPSKの特徴とす
るところである。即ち、例えば位相をシフトさせない単
なるQPSK方式の場合、その変調出力は4つの信号点
を取るが、この状態を、同相(I)軸と直交(Q)軸と
から成る直交座標(複素面)上に表現すると、例えば図
4に示すようになる。同図に示すように、このQPSK
方式においては、信号は、I=±a(但し、−a=
c)、Q=±b(但し、−b=d)の各座標を持つA点
乃至D点の4点に推移するが、例えば、A点にある信号
が、零点を挟んでこれと対向するC点に推移する場合に
は、信号は上記零点を通過することになる。これに対し
て、π/4シフトQPSK方式においては、信号は、例
えば図5に示すように、A点乃至D点の4点と、これら
の位相をπ/4だけ回転させたE点乃至H点の4点との
間を、1シンボル毎に交互に推移することになる。従っ
て、例えば、A点にある信号点が、次に推移するのは、
E点乃至H点のいずれかとなり、即ち零点を通過するこ
とはない。このように、π/4シフトQPSK方式にお
いては、信号が零点を通過することはないので、上記Q
PSKに比べて、信号の振幅の変動を抑制できるという
利点がある。なお、これについては、π/4シフトQP
SK方式に限らず、他の位相シフト位相変調(PSK)
方式についても同様であり、例えば、nPSK方式(n
はベースバンド信号が取り得る信号点(送信情報)の
数)の場合には、位相をπ/nだけ回転させることによ
って上記利点を得られることが知られている。
【0008】また、上記変調器においては、上記位相回
転回路101によって位相回転を行った後に、ディジタ
ルフィルタ4、4aによるフィルタリング処理を行って
いるが、これは、狭帯域な周波数特性を実現しつつ、か
つ受信側における符号判定時の符号間干渉を防止するた
めに行うものである。なお、このディジタルフィルタ
4、4aとしては、例えばナイキストフィルタやガウス
フィルタ等が用いられる。
【0009】ところで、上記のような変調器から送られ
てくる変調波を受信して、この受信信号に含まれる元の
信号、即ちベースバンド信号を再現する復調器として
は、従来、例えば図6に示すようなものがある。同図に
示すように、この復調器では、まず、入力端子11を介
して入力される受信信号を分岐回路12によって2つに
分岐し、これを2つの位相検波器13、13aにそれぞ
れ供給する。
【0010】上記各位相検波器13、13aには、上記
受信信号以外にも、それぞれ基準搬送波信号生成回路1
21から基準複素搬送波信号が供給される。即ち、詳し
くは、基準搬送波信号生成回路121は、周波数fC
高周波信号を発振する発振器14と、この高周波信号の
位相をπ/2だけ遅らせる遅延器111とによって構成
されている。そして、一方の位相検波器13に、発振器
14からの高周波信号が直接供給され、他方の位相検波
器13aに、上記遅延器111を通過した高周波信号が
供給される。なお、上記高周波信号の周波数fC は、受
信信号の中心周波数、即ち上述した変調器の搬送波周波
数fC と同期が取られている。
【0011】上記各位相検波器13、13aは、それぞ
れに供給される信号の位相比較を行い、これによって、
受信信号から、これに含まれるベースバンド信号の同相
成分I(t) 及び直交成分Q(t) を取り出し、即ち同期検
波を行う。そして、この同期検波後の各信号I(t) 及び
Q(t) に対して、ディジタルフィルタ15及び15aで
所定のフィルタリング処理H(t) を施し、この処理後の
信号I(t) 及びQ(t)をそれぞれクロック同期回路16
と検波判定回路17及び17aとに供給する。なお、こ
のディジタルフィルタ15、15aは、上述した変調器
のディジタルフィルタ4、4aと同様のものである。
【0012】クロック同期回路16は、受信信号に含ま
れるベースバンド信号に同期したクロック信号を生成す
るもので、このクロック信号を検波判定回路17、17
aに供給する。各検波判定回路17及び17aは、上記
クロック信号に同期して、それぞれに供給される信号I
(t) 及びQ(t) の検波判定(符号識別)を行い、その判
定結果、即ち復調信号Ik 及びQk を自動位相制御(Au
to Phase Control:以下、APCという。)回路112
に供給する。
【0013】APC回路112は、供給された上記復調
信号Ik 及びQk の位相回転分を補償するものである。
即ち、1シンボル毎に位相が回転している受信信号を上
記位相検波器13及び13aによって同期検波し、これ
を検波判定回路17及び17aによって検波判定しただ
けでは、上記受信信号の位相回転分を補償することはで
きないので、この位相回転分をAPC回路112で補
う。
【0014】そして、上記APC回路112で位相回転
分を補償した後のデータuk 及びvk を、差動復号部1
8に供給し、ここで1シンボル間における相対的な位相
差のデータから1シンボル毎の絶対的なデータに復号す
る。そして、この差動符号部18から出力されるパラレ
ルデータを、パラレル/シリアル変換器19によってシ
リアルデータに変換し、これによってベースバンド信号
を再現し、出力端子20から出力する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、π/4
シフトQPSK方式では、送受信する信号の位相を1シ
ンボル毎にπ/4ラジアンずつ回転させる必要があり、
これを実現するために、上記従来技術においては、変調
器側に位相回転回路101を設け、復調器側にAPC回
路112を設けている。しかし、これら位相回転回路1
01及びAPC回路112は、それぞれに供給されるデ
ィジタル信号の位相を回転させるのに内部で複雑な処理
を行うため非常に高価であり、これによって変調器及び
復調器自体が高コスト化し、ひいてはこれら変調器及び
復調器を備えた機器(製品)自体のコストアップにつな
がってしまうという問題がある。
【0016】また、復調器側においては、検波判定回路
17、17aによって検波判定を行っているが、この検
波判定回路17、17aは、位相が回転している状態に
ある信号I(t) 及びQ(t) を検波判定するため、その判
定処理が非常に複雑になる。即ち、上述した図4に示す
QPSK方式においては、信号は、I軸でI=±aとい
う2つの値のみを取り、Q軸においてもQ=±bという
2つの値のみを取るので、検波判定する際、I軸(同相
成分)及びQ軸(直交成分)の正負判定のみで各信号点
を識別できる。これに対して、π/4シフトQPSK方
式では、信号は、I軸において、I=±a(但し、−a
=c)、±h(但し、−h=f)及び零点という合計5
つの値を取り、Q軸においても、Q=±b(但し、−b
=d)、±e(但し、−e=g)及び零点という合計5
つの値を取る。従って、上記QPSK方式と同様の正負
判定のみで各信号点を識別するのは当然不可能であり、
各信号点を識別するためには、I軸及びQ軸の各軸毎に
それぞれ4つの判定境界線が必要となる。つまり、それ
だけ検波判定式が複雑になり、これによって検波精度が
悪化し、ひいては誤り率が低下してしまうという問題が
ある。
【0017】そこで、本発明は、変調器側において、位
相変調を掛ける以前に行っていた位相回転に代えて、搬
送波信号の位相を回転させ、この位相回転された搬送波
信号をベースバンド信号で位相変調することによって、
上記位相回転回路101無しでも位相回転された変調出
力を生成できる変調器及び変調方法を提供することを目
的とする。また、復調器側については、基準搬送波信号
の位相を回転させ、この位相回転された基準搬送波信号
で受信信号を同期検波することによって、上記APC回
路112無しでも上記受信信号の位相回転分を補償でき
る復調器及び復調方法を提供することを目的とするもの
である。また、上記同期検波の際に、上記受信信号の位
相回転分を補償することによって、同期検波後の検波判
定を簡素化することも、本発明の目的とするところであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、第1
の周波数の高周波信号を出力する第1の高周波信号出力
手段と、ベースバンド信号の周波数に対応する第2の周
波数の高周波信号を出力する第2の高周波信号出力手段
と、上記第1及び第2の高周波信号出力手段の各出力信
号に所定の処理を施して上記ベースバンド信号の1シン
ボル毎に位相が所定の量だけ回転する搬送波信号を生成
する搬送波信号生成手段と、上記搬送波信号を上記ベー
スバンド信号で位相変調して変調出力を生成する変調手
段と、を具備するものである。
【0019】なお、ここで言う第1の周波数とは、例え
ばこの変調器の変調出力の中心周波数と等価な周波数の
ことを言う。そして、この変調器が、例えばベースバン
ド信号の取り得る信号点(送信情報)の数がn個である
nPSK方式のものである場合、上記所定の量の位相回
転を、π/nラジアンとする。また、本請求項1に記載
の発明は、上記ベースバンド信号を同相成分と直交成分
とに分割し、これら各成分をそれぞれ別個に処理したあ
と合成し、これを変調出力として出力する所謂直交変調
器も含む。なお、このような直交変調器においては、上
記搬送波信号として、互いにπ/2だけ位相の異なる2
つの搬送波信号、即ち複素搬送波信号を用いる。
【0020】即ち、本請求項1に記載の発明によれば、
搬送波信号生成手段が、第1の周波数の高周波信号と第
2の周波数の高周波信号とに所定の処理を施して、ベー
スバンド信号の1シンボル毎に位相が所定の量だけ回転
する搬送波信号を生成する。そして、変調手段が、ベー
スバンド信号で搬送波信号を位相変調する。従って、こ
の位相変調によって生成される変調出力は、ベースバン
ド信号の1シンボル毎に位相が所定の量だけ回転された
信号となり、即ち位相シフトPSK方式に基づく変調出
力を得ることができる。
【0021】請求項2に記載の発明は、第1の周波数の
高周波信号と、ベースバンド信号の周波数に対応する第
2の周波数の高周波信号とに所定の処理を施して、上記
ベースバンド信号の1シンボル毎に位相が所定の量だけ
回転する搬送波信号を生成し、この搬送波信号を上記ベ
ースバンド信号で位相変調して変調出力を生成すること
を特徴とするものである。
【0022】なお、ここで言う第1の周波数とは、例え
ばこの変調方法による変調出力の中心周波数と等価な周
波数のことを言う。そして、この変調方法が、例えばベ
ースバンド信号の取り得る信号点(送信情報)の数がn
個であるnPSK方式に基づく場合、上記所定の量の位
相回転を、π/nラジアンとする。また、本請求項2に
記載の発明は、上記ベースバンド信号を同相成分と直交
成分とに分割し、これら各成分をそれぞれ別個に処理し
たあと合成し、これを変調出力として出力する所謂直交
変調方法も含む。なお、このような直交変調方法におい
ては、上記搬送波信号として、互いにπ/2だけ位相の
異なる2つの搬送波信号、即ち複素搬送波信号を用い
る。
【0023】即ち、本請求項2に記載の発明によれば、
この変調方法によって生成される変調出力は、ベースバ
ンド信号の1シンボル毎に位相が所定の量だけ回転され
たものとなり、即ち位相シフトPSK方式に基づく変調
出力が得られる。従って、上記請求項1に記載の発明と
同様の作用を奏する。
【0024】請求項3に記載の発明は、受信信号の中心
周波数に同期した第1の周波数の高周波信号を出力する
第1の高周波信号出力手段と、復調したい元の信号、即
ちベースバンド信号の周波数に対応する第2の周波数の
高周波信号を出力する第2の高周波信号出力手段と、上
記第1及び第2の高周波信号出力手段の各出力信号に所
定の処理を施して上記ベースバンド信号の1シンボル毎
に位相が所定の量だけ回転する基準搬送波信号を再生す
る基準搬送波信号再生手段と、上記基準搬送波信号で上
記受信信号を同期検波して上記ベースバンド信号を再現
する検波手段と、を具備するものである。
【0025】なお、この復調器が、例えばベースバンド
信号の取り得る信号点(送信情報)の数がn個であるn
PSK方式に対応するものである場合、上記所定の量の
位相回転を、π/nラジアンとする。また、本請求項3
に記載の発明は、受信した信号を同相成分と直交成分と
でそれぞれ別個に処理し、この処理後の信号を合成し
て、復調したい元の信号、即ちベースバンド信号を再現
する所謂直交復調(検波)器も含む。なお、このような
直交復調器においては、上記基準搬送波信号として、互
いにπ/2だけ位相の異なる2つの基準搬送波信号、即
ち基準複素搬送波信号を用いる。
【0026】即ち、本請求項3に記載の発明によれば、
基準搬送波信号再生手段が、第1の周波数の高周波信号
と第2の周波数の高周波信号とに所定の処理を施して、
受信信号に含まれるベースバンド信号の1シンボル毎に
位相が所定の量だけ回転する基準搬送波信号を再生す
る。そして、検波手段が、基準搬送波信号によって受信
信号を同期検波してベースバンド信号を再現する。従っ
て、この同期検波の際、受信信号には、その位相を1シ
ンボル毎に上記所定の量だけ回転させる作用が働く。よ
って、上記位相の回転量を、上記請求項1に記載の発明
の変調器における変調出力の位相回転量、若しくは上記
請求項2に記載の発明の変調方法による変調出力の位相
回転量と等価とすることによって、これら変調出力の位
相回転分を補償することができ、即ち位相シフトPSK
方式の変調出力に対応する復調器を実現できる。
【0027】請求項4に記載の発明は、受信信号の中心
周波数に同期した第1の周波数の高周波信号と、上記受
信信号に含まれる復調したい元の信号、即ちベースバン
ド信号の周波数に対応する第2の周波数の高周波信号と
に所定の処理を施して、上記ベースバンド信号の1シン
ボル毎に位相が所定の量だけ回転する基準搬送波信号を
再生し、この基準搬送波信号で上記受信信号を同期検波
してベースバンド信号を再現することを特徴とするもの
である。
【0028】なお、この復調方法が、例えばベースバン
ド信号の取り得る信号点(送信情報)の数がn個である
nPSK方式に基づくものである場合、上記所定の量の
位相回転を、π/nラジアンとする。また、本請求項4
に記載の発明は、受信した信号を同相成分と直交成分と
でそれぞれ別個に処理し、この処理後の信号を合成し
て、復調したい元の信号、即ちベースバンド信号を再現
する所謂直交復調(検波)方法も含む。なお、このよう
な直交復調方法においては、上記基準搬送波信号とし
て、互いにπ/2だけ位相の異なる2つの基準搬送波信
号、即ち基準複素搬送波信号を用いる。
【0029】即ち、本請求項4に記載の発明によれば、
この復調方法による同期検波の際、受信信号には、その
位相をベースバンド信号の1シンボル毎に所定の量だけ
回転させる作用が働く。従って、この復調方法を用いる
ことによって、上記請求項3に記載の発明と同様に、位
相シフトPSK方式の変調出力に対応する復調器を実現
できる。
【0030】
【発明の実施の形態】上述したように、本発明は、変調
器側については、従来、位相変調を掛ける以前に行って
いた位相回転に代えて、搬送波信号の位相を回転させ、
この位相回転された搬送波信号をベースバンド信号で位
相変調することによって、従来必要としていた位相回転
回路101を不要とすることを目的とするものである。
一方、復調器側については、基準搬送波信号の位相を回
転させ、この位相回転された基準搬送波信号で受信信号
を同期検波することによって、従来必要としていたAP
C回路112を不要とすると共に、上記同期検波後の検
波判定を簡素化することを目的とするものである。そこ
で、本発明を例えばπ/4シフトQPSK方式に応用し
た場合の一実施の形態について、まず最初に、変調器側
を説明し、その後で、復調器側を説明する。
【0031】一般に、上述した図3に示すようなπ/4
シフトQPSK方式の変調器の場合、その変調出力S
(t) は、次の数1で表わされることが知られている。
【0032】
【数1】
【0033】なお、fC は、搬送波(変調)周波数、t
は、時間成分、θは、ベースバンド信号の位相に差動符
号化を行い、更にπ/4ラジアンだけ回転させた位相で
ある。また、H(t) は、ディジタルフィルタ4、4aの
伝達関数である。
【0034】上記数1において、cosθ及びsinθ
は、それぞれ図3におけるディジタルフィルタ4、4a
でフィルタリング処理される前の同相成分及び直交成分
に相当し、即ち位相回転回路101の出力Ik 及びQk
に相当する。よって、これら各成分Ik 及びQk は、そ
れぞれ次の数2及び数3で表わされる。
【0035】
【数2】
【0036】
【数3】
【0037】なお、これら数2及び数3において、θk
は、シンボル・インデックスkを用いて上記位相θをデ
ィジタル表記したもので、この位相θk を、更に詳しく
表わすと、次の数4のようになる。
【0038】
【数4】
【0039】ここで、θk-1 は、k−1番目、即ち1シ
ンボル前の位相である。また、mk(mn )は、k番目
(n番目)のシンボルにおけるベースバンド信号(送信
情報)で、π/4シフトQPSKにおいては、mk
0、1、2、3の4つの値を取る。そして、θ0 は、初
期位相で、一定の値を持つ。
【0040】上記数4において、(π/4)kが、位相
回転回路101によって与えられる成分で、k番目のシ
ンボルにおいて合計(π/4)kの位相回転を行うこと
を意味する。そして、これ以外の成分θk ’が、位相回
転回路101に入力される信号の位相、即ち図3におけ
る差動符号部3の出力uk 及びvk の位相に相当する。
従って、この位相θk ’を用いて差動符号部3の出力u
k 及びvk を表わすと、それぞれ次の数5及び数6のよ
うになる。
【0041】
【数5】
【0042】
【数6】
【0043】ところで、変調器の構成から上記位相回転
回路101を省くという本発明の目的を達成するには、
上記数4における位相回転成分(π/4)kを、位相回
転回路101以外の手段で与えればよいことになる。そ
こで、この位相回転成分(π/4)kが、時間的に常に
連続して変化するものとし、即ちk=fb t(fb は、
ベースバンド信号の周波数)とした上で、上記数4を数
1に代入して展開すると、変調出力S(t) は、次の数7
で表わすことができる。
【0044】
【数7】
【0045】更に、この数7において、fb ’=fb
8と置いて式を整理すると、次の数8のようになる。
【0046】
【数8】
【0047】ここで、cosθ’及びsinθ’は、そ
れぞれ上記数5及び数6で表わされる差動符号部3の出
力uk 及びvk に相当し、これらをアナログ表記したも
のである。即ち、この数8によれば、差動符号部3の出
力uk 及びvk に対して、それぞれ数8の下線α及びβ
部分を乗ずることによって、π/4シフトQPSK方式
に基づく変調出力S(t) を生成することができる。つま
り、回路的には、上記各下線α及びβ部分に相当する2
つの信号α及びβを生成し、これら各信号α及びβを上
記差動符号部3の出力uk 及びvk で変調すれば、位相
回転回路101を設けなくても、上記変調出力S(t) を
生成できる。逆に言うと、上記信号α及びβが、1シン
ボル毎に位相がπ/4ラジアンずつ回転された複素搬送
波に相当する。そこで、変調器を、例えば図1(a)に
示すように構成する。
【0048】即ち、同図に示すように、上述した図3に
示す従来の変調器の構成から位相回転回路101を省い
て、差動符号部3の出力側とディジタルフィルタ4、4
aの入力側とを直結する。そして、上記図3における搬
送波信号生成回路102に代えて、これとは別の搬送波
信号生成回路7を設ける。なお、これ以外については、
上記図3に示す従来の変調器と同様の構成とし、同等部
分には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0049】この図1(a)に示す構成において、上記
搬送波信号生成回路7が、上述した信号α及びβを生成
するもので、これは、2つの発振器5、5aと、波形合
成回路8とで構成されている。このうち、発振器5は、
上記図3の発振器5と等価なもので、即ち周波数fC
高周波信号を出力する。もう一つの発振器5aは、上述
した周波数fb ’の高周波信号を出力する。そして、波
形合成回路8は、上記各発振器5、5aの出力する各高
周波信号を、上述した数8の式に基づいて処理して上記
各信号α及びβを生成し、これを乗算器6及び6aにそ
れぞれ供給するもので、例えば図1(b)に示すような
構成とされている。
【0050】即ち、波形合成回路8は、信号αを生成す
るために、まず、上記各発振器5、5aの出力する各高
周波信号を乗算器80で互いに乗算する。また、これと
同時に、上記各高周波信号の位相をそれぞれ遅延器8
1、82によってπ/2ラジアンだけ遅らせた後、これ
ら各遅延器81、82の出力を乗算器83で互いに乗算
する。そして、各乗算器80、83の出力を加算器84
で加算し、詳しくは乗算器80の出力から乗算器83の
出力を差し引くことによって、上記信号αを生成し、こ
れを乗算器6に供給する。
【0051】また、もう一つの信号βを生成するため
に、まず、周波数fC の高周波信号と、周波数fb ’の
高周波信号の位相を遅延器85でπ/2ラジアンだけ遅
らせた信号とを、乗算器86によって互いに乗算する。
これと同時に、周波数fC の高周波信号の位相を遅延器
87でπ/2ラジアンだけ遅らせた信号と、上記周波数
b ’の高周波信号とを、乗算器88によって互いに乗
算する。そして、乗算器86、88の各出力を、加算器
89で加算することによって、上記信号βを生成し、こ
れを乗算器6aに供給する。
【0052】このように構成された変調器においては、
位相回転回路101を設けていないために、フィルタ4
及び4aを介して乗算器6及び6aに供給される各信号
I'(t)及びQ'(t)は、位相回転していない状態にある。
しかし、周波数fC 及びfb’の各高周波信号を波形合
成回路8によって処理して得た信号α及びβが、位相回
転された状態にあるので、これらの信号α及びβと上記
各信号I'(t)及びQ'(t)とを乗算器6及び6aによって
それぞれ乗算し、即ち信号α及びβを信号I'(t)及び
Q'(t)でそれぞれ変調し、これを加算器9で合成するこ
とによって、上述した数8の変調出力S(t) を得ること
ができ、即ちπ/4シフトQPSK方式に基づく変調出
力S(t) を得ることができる。
【0053】上記のように、本実施の形態の変調器によ
れば、従来必要としていた高価な位相回転回路101を
設けなくても、π/4シフトQPSK方式に基づく変調
出力S(t) を得ることができる。なお、これを実現する
には、従来の変調器には設けていなかった発振器5aと
波形合成回路8とが必要になるが、これらはいずれも上
記位相回転回路101に比べて簡単かつ安価なアナログ
部品(波形合成回路8については、乗算器80、83、
86、88と、遅延器81、82、85、87、及び加
算器84、89の組み合わせ)で構成できるので、変調
器自体の構成が複雑になったり、或いはコストアップに
つながるようなことはない。従って、これら発振器5a
と波形合成回路8とを新たに設けても、上記高価な位相
回転回路101を構成から省くことができるので、変調
器の低コスト化を実現できる。
【0054】なお、本実施の形態の変調器において、発
振器5及び5aが、それぞれ特許請求の範囲に記載の第
1及び第2の高周波信号出力手段に対応し、周波数fC
及びfb ’が、それぞれ第1及び第2の周波数に対応す
る。そして、波形合成回路8が、特許請求の範囲に記載
の搬送波信号生成手段に対応し、乗算器6、6aが、変
調手段に対応する。
【0055】次に、復調器側について説明する。上述し
たように、復調器側については、基準搬送波信号の位相
を回転させ、この位相回転された基準搬送波信号によっ
て受信信号を同期検波しようとするものであるが、これ
を実現するには、上記図1の変調器と殆ど逆の構成を復
調器に適用すればよく、即ち図2(a)のように構成す
る。
【0056】同図に示すように、この復調器において
は、上述した図6に示す従来の復調器の基準搬送波信号
生成回路121に代えて、これとは別の基準搬送波信号
生成回路21を設けている。そして、上記図6の構成か
らAPC回路112を省いて、検波判定回路17、17
a出力側と差動符号部18の入力側とを直結する。な
お、これ以外については、上記図6に示す従来の復調器
と同様の構成とし、同等部分には同一符号を付して、そ
の詳細な説明を省略する。
【0057】上記基準搬送波信号生成回路21は、上述
した数8における下線α及びβ部分を実現するもので、
図1(a)の変調器側と同様に、2つの発振器14、1
4aと、波形合成回路22とで構成されている。このう
ち、発振器14は、周波数fC の高周波信号を出力し、
もう一つの発振器14aは、周波数fb ’の高周波信号
を出力する。なお、これら各発振器14、14aは、ク
ロック同期回路16によって、受信信号の中心周波数、
即ち上記変調器側の搬送波周波数fC と同期が取られて
いる。そして、波形合成回路22は、上記各発振器1
4、14aの出力する各高周波信号を、上述した数8の
式に基づいて処理して位相が1シンボル毎にπ/4ラジ
アンずつ回転された信号α及びβを生成し、これを位相
検波器13及び13aにそれぞれ供給するもので、例え
ば図2(b)に示すような構成とされている。
【0058】即ち、波形合成回路22は、信号αを生成
するために、まず、上記各発振器14、14aの出力す
る各高周波信号を乗算器220で互いに乗算する。ま
た、これと同時に、上記各高周波信号の位相をそれぞれ
遅延器221、222によってπ/2ラジアンだけ遅ら
せた後、これら各遅延器221、222の出力を乗算器
223で互いに乗算する。そして、各乗算器220、2
23の出力を加算器224で加算し、詳しくは乗算器2
20の出力から乗算器223の出力を差し引くことによ
って、上記信号αを生成し、これを位相検波器13に供
給する。
【0059】また、もう一つの信号βを生成するため
に、まず、発振器14からの周波数fC の高周波信号
と、発振器14aからの周波数fb ’の高周波信号の位
相を遅延器225でπ/2ラジアンだけ遅らせた信号と
を、乗算器226によって互いに乗算する。これと同時
に、上記周波数fC の高周波信号の位相を遅延器227
でπ/2ラジアンだけ遅らせた信号と、上記周波数
b ’の高周波信号とを、乗算器228によって互いに
乗算する。そして、乗算器226、228の各出力を、
加算器229で加算することによって、上記信号βを生
成し、これを位相検波器14aに供給する。
【0060】このように構成された復調器においては、
π/4シフトQPSK方式に基づいて位相が回転してい
る受信信号を、これと等価な量だけ位相回転している上
記各信号α及びβによって同期検波することになるの
で、この同期検波の時点で、上記受信信号の位相回転分
が補償される。従って、従来必要としていたAPC回路
112が不要となる。なお、このAPC回路112が省
略される変わりに、新たに発振器14aと波形合成回路
21とが必要になるが、これらはいずれもAPC回路1
12に比べて簡単かつ安価なアナログ部品(波形合成回
路22については、乗算器220、223、226、2
28と、遅延器221、222、225、227、及び
加算器224、229の組み合わせ)で構成できるの
で、復調器自体の構成が複雑になったり、或いはコスト
アップにつながるようなことはない。従って、上記発振
器14aと波形合成回路21とを新たに設けても、上記
高価なAPC回路112を省くことができるので、この
復調器の低コスト化を実現できる。
【0061】また、上記のように同期検波時に受信信号
の位相回転分が補償されるので、この後、検波判定回路
17、17aによって検波判定を行う際には、その判定
の対象となる信号(即ちフィルタ15、及び15aを通
過した信号I'(t)及びQ'(t))は位相回転していない状
態にある。従って、位相が回転している状態にある信号
I(t) 及びQ(t) を検波判定するという上記従来技術に
比べて、その判定処理を簡素化でき、これによって検波
精度が向上し、ひいては誤り率を改善できる。
【0062】なお、本実施の形態の復調器において、発
振器14、14aが、それぞれ特許請求の範囲に記載の
第1及び第2の高周波信号出力手段に対応し、波形合成
回路8が、基準搬送波信号生成手段に対応する。そし
て、位相検波器13、13aが、特許請求の範囲に記載
の検波手段に対応する。
【0063】以上のように、本実施の形態においては、
π/4シフトQPSK方式について説明したが、これに
限らず、他の位相シフトPSK方式(一般にはπ/nシ
フトnPSK方式)についても、本技術を適用できる。
なお、この場合、変調器側における搬送波信号の位相回
転量及び復調器側における基準搬送波信号の位相回転量
を、1シンボル毎にπ/nラジアンとすることについて
は、言うまでもない。
【0064】また、変調器側においては、差動符号部3
を設け、復調器側においては、差動復号部18を設けた
が、これらを設けない(即ち送受信する信号を1シンボ
ル間の位相差で表現せずに、絶対的な位相量で表現す
る)変復調(モデム)技術にも、本技術を適用できる。
【0065】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明の
変調器によれば、ベースバンド信号の1シンボル毎に位
相が所定の量だけ回転する搬送波信号を生成し、この搬
送波信号をベースバンド信号で位相変調することによっ
て、位相シフトPSK方式と同様の変調出力を生成する
ことができる。即ち、上述した図3に示す従来の変調器
において必要としていた高価な位相回転回路101を設
けなくても、上記位相シフトPSK方式の変調出力を生
成できるので、従来よりも変調器を安価で構成でき、ひ
いてはこの変調器を備えた機器(製品)自体のコストダ
ウンを実現できるという効果がある。
【0066】請求項2に記載の発明の変調方法によれ
ば、上記請求項1に記載の発明と同様に、ベースバンド
信号の1シンボル毎に位相が所定の量だけ回転する搬送
波信号を生成し、この搬送波信号をベースバンド信号で
位相変調して、位相シフトPSK方式と同様の変調出力
を生成する。従って、この変調方法に基づいて変調出力
を生成するように構成された変調器は、上記請求項1に
記載の発明と同様の効果を奏する。
【0067】請求項3に記載の発明の復調器によれば、
受信信号に含まれるベースバンド信号の1シンボル毎に
位相が所定の量だけ回転する基準搬送波信号を再生し、
この基準搬送波信号で受信信号を同期検波することによ
って、受信信号に対して、その位相を1シンボル毎に所
定の量だけ回転させるよう作用する。従って、上記位相
の回転量を、上記請求項1に記載の発明の変調器におけ
る変調出力の位相回転量、若しくは上記請求項2に記載
の発明の変調方法による変調出力の位相回転量と等価と
することによって、これらの変調出力の位相回転分を補
償することができる。即ち、上述した図6に示す従来の
復調器において必要としていた高価なAPC回路112
を設けなくても、位相シフトPSK方式に対応する復調
器を実現できるので、従来よりも復調器を安価に構成で
き、ひいてはこの復調器を備えた機器(製品)自体のコ
ストダウンを実現できるという効果がある。
【0068】また、上記によれば、受信信号の位相回転
分は、同期検波時に補償されるので、この後、検波判定
を行う際には、その判定の対象となる信号の位相は回転
していない状態にある。従って、位相が回転している状
態にある信号I(t) 及びQ(t) を検波判定するという上
記従来技術に比べて、その判定処理を簡素化できる。よ
って、検波精度が向上し、ひいては誤り率を改善できる
という効果がある。
【0069】請求項4に記載の発明の復調方法によれ
ば、上記請求項3に記載の発明と同様に、受信信号に含
まれるベースバンド信号の1シンボル毎に位相が所定の
量だけ回転する基準搬送波信号を再生し、この基準搬送
波信号で受信信号を同期検波することによって、受信信
号に対して、その位相を1シンボル毎に所定の量だけ回
転させるよう作用する。従って、この復調方法に基づい
て受信信号を同期検波するように構成された復調器は、
上記請求項3に記載の発明と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る変調器の一実施の形態を示す図
で、(a)は概略構成を示すブロック図、(b)は
(a)の一部詳細図である。
【図2】本発明に係る復調器の一実施の形態を示す図
で、(a)は概略構成を示すブロック図、(b)は
(a)の一部詳細図である。
【図3】従来のπ/ 4シフトQPSK方式の変調器の概
略構成を示すブロック図である。
【図4】QPSK方式における信号点の推移を示す図で
ある。
【図5】π/ 4シフトQPSK方式における信号点の推
移を示す図である。
【図6】従来のπ/ 4シフトQPSK方式の復調器の概
略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
5、5a、14、14a 発振器 8、22 波形合成回路 6、6a 乗算器 13、13a 同期検波器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の周波数の高周波信号を出力する第
    1の高周波信号出力手段と、ベースバンド信号の周波数
    に対応する第2の周波数の高周波信号を出力する第2の
    高周波信号出力手段と、上記第1及び第2の高周波信号
    出力手段の各出力信号に所定の処理を施して上記ベース
    バンド信号の1シンボル毎に位相が所定の量だけ回転す
    る搬送波信号を生成する搬送波信号生成手段と、上記搬
    送波信号を上記ベースバンド信号で位相変調する変調手
    段と、を具備する変調器。
  2. 【請求項2】 第1の周波数の高周波信号と、ベースバ
    ンド信号の周波数に対応する第2の周波数の高周波信号
    とに所定の処理を施して、上記ベースバンド信号の1シ
    ンボル毎に位相が所定の量だけ回転する搬送波信号を生
    成し、この搬送波信号を上記ベースバンド信号で位相変
    調することを特徴とする変調方法。
  3. 【請求項3】 受信信号の中心周波数に同期した第1の
    周波数の高周波信号を出力する第1の高周波信号出力手
    段と、復調したい元の信号の周波数に対応する第2の周
    波数の高周波信号を出力する第2の高周波信号出力手段
    と、上記第1及び第2の高周波信号出力手段の各出力信
    号に所定の処理を施して上記元の信号の1シンボル毎に
    位相が所定の量だけ回転する基準搬送波信号を再生する
    基準搬送波信号再生手段と、上記基準搬送波信号で上記
    受信信号を同期検波する検波手段と、を具備する復調
    器。
  4. 【請求項4】 受信信号の中心周波数に同期した第1の
    周波数の高周波信号と、上記受信信号に含まれる復調し
    たい元の信号の周波数に対応する第2の周波数の高周波
    信号とに所定の処理を施して、上記元の信号の1シンボ
    ル毎に位相が所定の量だけ回転する基準搬送波信号を再
    生し、この基準搬送波信号で上記受信信号を同期検波す
    ることを特徴とする復調方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007221329A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Fujitsu Ltd 周波数分割多重送受信装置及び送受信方法
JP2007251451A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Fujitsu Ltd 周波数分割多重送受信装置及び波数分割多重送受信装置並びにその方法

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