JPH10223530A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法

Info

Publication number
JPH10223530A
JPH10223530A JP4014197A JP4014197A JPH10223530A JP H10223530 A JPH10223530 A JP H10223530A JP 4014197 A JP4014197 A JP 4014197A JP 4014197 A JP4014197 A JP 4014197A JP H10223530 A JPH10223530 A JP H10223530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
silicon film
amorphous silicon
semiconductor device
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4014197A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Hisashi Otani
久 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP4014197A priority Critical patent/JPH10223530A/ja
Publication of JPH10223530A publication Critical patent/JPH10223530A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いスループットの半導体装置の作製方法を
提供する。 【解決手段】 非晶質シリコン膜102の結晶化を助長
する触媒元素の添加方法としてイオン注入法を利用す
る。この場合、触媒元素の添加領域107、108の占
有面積を狭くしてTFTに活用しうる結晶シリコン膜の
面積を増やせるので回路設計の自由度が増す。また、シ
リコン膜の結晶化工程と触媒元素のゲッタリング工程と
を連続的に行うことでスループットを大幅に向上でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本明細書で開示する発明は、
絶縁表面を有する基板上に形成された薄膜トランジスタ
(TFT)で構成される半導体装置の作製方法に関す
る。半導体装置としてはICやLSI等の半導体回路、
アクティブマトリクス型表示装置などに適用することが
できる。
【0002】なお、本明細書中における「半導体装置」
とは半導体を利用して機能する装置全般を指し、広義的
にはIGFET、TFT、IC、電気光学装置(表示装
置等)およびそれらの応用製品などは全て「半導体装
置」の範疇に含まれているものとする。
【0003】
【従来の技術】近年、非晶質シリコン薄膜(アモルファ
スシリコン膜:a−Si膜))を利用したTFTに代わ
って多結晶シリコン薄膜(ポリシリコン膜:p−Si
膜)を利用したTFTで構成される半導体装置の研究が
進んでいる。多結晶シリコン膜は非晶質シリコン膜を結
晶化して得るのが一般的である。
【0004】非晶質シリコン膜の結晶化手段としては本
発明者らによる特開平7-130652号公報、特開平8-78329
号公報記載の技術が知られている。同公報記載の技術
は、結晶化を助長する触媒元素(ニッケル、コバルト
等)を非晶質シリコン膜に対して選択的に添加し、そこ
を起点として基板面とほぼ平行方向に結晶化させ、その
横方向の結晶化領域(以下、横成長領域と呼ぶ)のみを
TFTの活性層として利用するものである。
【0005】同公報記載の技術ではスピンコート法を用
いて触媒元素を含む溶液を塗布することで触媒元素の添
加領域を形成している。そのため、非晶質シリコン膜上
にマスクとなる絶縁膜(以下、マスク絶縁膜と呼ぶ)を
100〜200 nmの厚さに設け、マスク絶縁膜のスルーホー
ルを介して触媒元素を添加する。
【0006】非晶質シリコン膜の結晶化工程は、非晶質
シリコン膜上にマスク絶縁膜を残したまま加熱処理を行
う。この時、マスク絶縁膜は横成長領域を形成する針状
または柱状結晶の方向性を規定する、即ちランダムな成
長を抑制する機能を果たしていると考えられる。
【0007】しかしながら、結晶化工程で利用した触媒
元素を除去する工程(ハロゲン元素による触媒元素のゲ
ッタリング工程)ではマスク絶縁膜が、ハロゲン元素と
触媒元素との化合物が離脱するのをブロッキングしてし
まう。そのため、ゲッタリング工程の前にマスク絶縁膜
を除去することが必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の技術
に改良を加え、さらにスループットの高い半導体装置の
作製方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
の構成は、絶縁表面を有する基板上に非晶質シリコン膜
を形成する工程と、前記非晶質シリコン膜上に酸化膜を
形成する工程と、イオン注入法により前記非晶質シリコ
ン膜に対して選択的にシリコン膜の結晶化を助長する触
媒元素を添加する工程と、加熱処理により前記非晶質シ
リコン膜を結晶化させる工程と、ハロゲン元素を含む雰
囲気中における加熱処理により前記活性層中の前記触媒
元素をゲッタリングする工程と、を少なくとも有する半
導体装置の作製方法において、前記非晶質シリコン膜を
結晶化させる工程と前記活性層中の触媒元素をゲッタリ
ングする工程は同一加熱炉内で連続的に行われることを
特徴とする。
【0010】本発明では触媒元素を添加した後にレジス
トマスクを除去してしまえば非晶質シリコン膜上に残る
のは薄い酸化膜のみである。この酸化膜は結晶化工程で
は横成長領域の結晶の方向性を揃える効果を有し、ゲッ
タリング工程ではブロッキング層として機能しないとい
う効果を有する。
【0011】また、前記非晶質シリコン膜に対して選択
的にシリコン膜の結晶化を助長する触媒元素を添加する
工程は、前記酸化膜上に設けられたレジストマスクによ
り触媒元素の選択的な添加が行われる。即ち、レジスト
マスクに設けられたスルーホールを介して触媒元素が添
加される。
【0012】本発明は非晶質シリコン膜中への触媒元素
の添加をイオン注入法やプラズマドーピング法で行うの
で、レジストマスクに形成するスルーホールの短辺が10
μm未満(好ましくは0.01〜1 μm)の長さであって
も、非晶質シリコン膜を結晶化させるに足る十分な添加
量を確保できる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1(A)に示す様に、石英基板
101上には非晶質シリコン膜102、酸化膜103、
レジストマスク104が設けられ、レジストマスク10
4にはスルーホール105、106が形成されている。
【0014】触媒元素イオンの添加工程はイオン注入法
またはプラズマドーピング法で行う。その時、触媒元素
はスルーホール105、106を介して非晶質シリコン
膜102に打ち込まれ、添加領域107、108が形成
される。
【0015】次に、レジストマスク104を除去し、結
晶化のための加熱処理を行う。この加熱処理により非晶
質シリコン膜は触媒元素の作用によって結晶化し、横成
長領域109、110が形成される。
【0016】さらに、結晶化のための加熱処理が終了し
たら、基板は取り出さずにそのまま加熱炉の設定だけを
変更して触媒元素のゲッタリング工程を行う。この様な
連続処理を行うことで加熱処理の昇温時間や降温時間を
削減し、スループットを向上させることができる。
【0017】
【実施例】
〔実施例1〕本実施例では、同一基板上にCMOS回路
と画素TFTとを作製する場合の作製工程例を図1〜図
3を用いて説明する。なお、本実施例は一例を示すもの
であり、本発明はこの作製工程に限定されるものではな
い。
【0018】図1(A)において、101は石英基板で
ある。石英基板の代わりに表面に0.5 〜5 μmの厚さの
絶縁膜を形成したセラミックス基板、単結晶シリコンウ
ェハーおよび多結晶シリコンウェハーを用いることもで
きる。なお、ここでいうシリコンウェハーは太陽電池に
使用される様な低級グレードのウェハーで十分であり、
安価であるので反射型表示装置やICチップの様に透過
性基板を用いる必要のない用途に用いる場合に有効であ
る。
【0019】102は非晶質シリコン膜であり、最終的
な膜厚(熱酸化後の膜減りを考慮した膜厚)が10〜75nm
(好ましくは15〜45nm)となる様に調節する。成膜は減
圧熱CVD法又はプラズマCVD法によれば良い。な
お、シリコン膜以外にシリコン・ゲルマニウム膜(Six
Ge1-x で表される)等の化合物半導体を用いることも可
能である。
【0020】また、103は非晶質シリコン膜102を
酸化して得られる 5〜50nm程度の薄い酸化膜(バッファ
層)である。酸化膜103の形成方法としては、酸素雰
囲気中でUV光を照射することによる酸化でも良いし、
オゾンを含む溶液と接触させることによる酸化を用いる
のでも良い。
【0021】次に、触媒元素の添加領域を選択するレジ
ストマスク104を形成する。レジストマスク104に
は紙面と垂直な方向にスリット状のスルーホール05、
106が形成されている。なお、スルーホール105は
後にCMOS回路を構成するTFTの活性層となる横成
長領域を形成する触媒元素の添加領域である。また、ス
ルーホール106は後に画素TFTの活性層となる横成
長領域を形成するための添加領域である。(図1
(A))
【0022】スルーホール105、106の形成はフォ
トリソグラフィにより行う。本実施例ではレジストマス
ク104の露光をエキシマレーザーを用いた露光法や電
子ビームを用いた露光法などで行う。
【0023】これらの露光法は極めて微細なパターン形
成が可能となるので実質的に短辺が10μm未満(好まし
くは0.01〜1 μm、代表的には 0.1〜0.35μm)の長さ
で触媒元素の添加領域を形成することができる。また、
電子ビーム等で直接レジストパターンを描画すれば、添
加領域の形状の自由度も大幅に広がる。
【0024】そして、非晶質シリコン膜の結晶化を助長
する触媒元素としてニッケル(Ni)をイオン注入法に
より添加する。なお、触媒元素としてはニッケル以外に
も、コバルト(Co)、鉄(Fe)、錫(Sn)、鉛
(Pb)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(C
u)、金(Au)等、シリコン膜の結晶化を助長する元
素を用いることができる。(図1(B))
【0025】この時、添加イオンプロファイル(添加さ
れたNiイオンの濃度分布)のピーク値が非晶質シリコ
ン膜102中にくる様にしてNiイオンを添加する。そ
のため、非晶質シリコン膜102中には所定の濃度(好
ましくは 3×1019〜 1.5×1021atoms/cm3 )でNiイオ
ンが添加された領域107、108が形成される。
【0026】なお、イオンの添加方法は、質量分離を行
うイオン注入法以外に質量分離を行わないプラズマドー
ピング法(イオンドーピング等)によることもできる
が、Niイオンのみを添加できる点でイオン注入法の方
が有利である。
【0027】また、粘性が極めて低い溶媒を用いるので
あれば、Niイオンを溶解または分散させた溶液を用い
たスピンコート法も可能である。
【0028】また、本実施例に示す構成ではバッファ層
103で非晶質シリコン膜102を覆い、バッファ層1
03を通過したNiイオンのみを利用する。そのため、
イオン注入時のイオンの衝突によるダメージが非晶質シ
リコン膜102に対して直接届かないという利点が得ら
れる。
【0029】また、添加イオンプロファイルのピーク値
付近のみを利用するので、イオン注入の条件を最適化す
ることでNiイオンの添加量を再現性良く制御できる。
即ち、横成長領域の成長距離は添加するNiイオンの濃
度によって変化するため、イオン注入法を用いることで
横成長領域の成長距離を制御することができる。この事
は、所望の位置に所望の広さで横成長領域を形成するこ
とができることを意味している。即ち、TFTサイズ
(チャネル形成領域の長さ)を考慮して必要十分な広さ
の横成長領域を形成することができる。
【0030】次に、Niイオンの添加工程が終了した
ら、レジストマスク104を除去した後に不活性雰囲気
(N2 雰囲気、Ar雰囲気等)、O2 雰囲気、H2 雰囲
気、または空気中において 500〜700 ℃、代表的には 5
50〜650 ℃の温度で 4〜8 時間の加熱処理を加えて非晶
質シリコン膜102の結晶化を行う。
【0031】非晶質シリコン膜102の結晶化はニッケ
ルを添加した添加領域107、108から優先的に進行
し、基板101と概略平行に成長した横成長領域10
9、110が形成される。(図1(C))
【0032】なお、前述の様に添加領域107、108
に添加するNiイオンの濃度を異なるものとすることで
横成長領域109、110の成長距離を互いに異なるも
のとすることも可能である。即ち、同一基板上の少なく
とも1ヶ所は他の横成長領域とは異なる成長距離を有す
る横成長領域が形成される構成もありうる。
【0033】結晶化のための加熱処理が終了したら、基
板を熱処理炉に入れたまま雰囲気ガスと炉内温度のみを
変えて触媒元素(ニッケル)のゲッタリング工程(1回
目)を行う。この加熱処理はハロゲン元素による金属元
素のゲッタリング効果を利用するものである。(図1
(D))
【0034】ハロゲン元素によるゲッタリング効果を十
分に得るためには、上記加熱処理を700 ℃を越える温度
で行なうことが好ましい。そのため、本実施例ではこの
加熱処理を700 ℃を超える温度で行い、好ましくは800
〜1000℃(代表的には950 ℃)とし、処理時間は 0.1〜
6時間、代表的には 0.5〜 1時間とする。
【0035】なお、ここでは酸素(O2 )のみの雰囲気
中に対して塩化水素(HCl)を0.5 〜10体積%(本実
施例では3体積%)の濃度で含有させた雰囲気中におい
て、950 ℃、30分の加熱処理を行う例を示す。HCl濃
度を上記濃度以上とすると、シリコン膜の表面に膜厚と
同程度の凹凸が生じてしまうため好ましくない。
【0036】また、上述の雰囲気中に高濃度の窒素(N
2 )を混ぜた雰囲気とすることで結晶シリコン膜の酸化
速度を低下させることができる。この時、N2 の混合比
率は0〜99.5%の範囲で調節することができる。N2
含有させることは熱酸化反応を必要以上に進ませずにゲ
ッタリング時間を増やす場合に有効な手段である。
【0037】また、ハロゲン元素を含む化合物してHC
lガスを用いる例を示したが、それ以外のガスとして、
代表的にはHF、NF3 、HBr、Cl2 、ClF3
BCl3 、F2 、Br2 等のハロゲンを含む化合物から
選ばれた一種または複数種のものを用いることが出来
る。
【0038】この工程においては横成長領域109、1
10中に添加されたニッケルが塩素の作用によりゲッタ
リングされ、揮発性の塩化ニッケルとなって大気中へ離
脱して除去されると考えられる。
【0039】なお、図1(D)のゲッタリング工程では
シリコン表面において熱酸化反応が進行れるため、シリ
コン膜上にはの酸化膜111(酸化膜103を含む)が
形成される。ただし、この酸化膜111は塩化ニッケル
の離脱を妨げるブロッキング層とはならない。また、酸
化膜111はシリコン原子がジクロロシラン(SiH2Cl
2 )等の化合物となって離脱するのを防ぐ効果も有す
る。
【0040】そして、この触媒元素のゲッタリング工程
により横成長領域109、110中のニッケルの濃度は
1×1017atoms/cm3 以下(好ましくはスピン密度以下)
にまで低減される。なお、本明細書における不純物濃度
はSIMS分析で得られた計測値の最小値で定義され
る。なお、同様のSIMS分析により横成長領域10
9、110中にはゲッタリング処理に使用したハロゲン
元素が 1×1015〜 1×1020atoms/cm3 の濃度で残存する
ことも確認されている。
【0041】以上の様にして、非晶質シリコン膜の結晶
化工程から触媒元素のゲッタリング工程までを同一の加
熱炉内に基板を入れたまま連続的に行うことができる。
この事は、スループットの向上に大きく寄与する。
【0042】次に、酸化膜111を除去した後、パター
ニングを行い図1(E)に示す様な横成長領域のみでな
る島状半導体層(活性層)112〜114を形成する。
ここで112はCMOS回路を構成するNチャネル型T
FTの活性層、113はCMOS回路を構成するPチャ
ネル型TFTの活性層、114は画素TFTを構成する
Nチャネル型TFTの活性層である。
【0043】なお、図1(E)に示す状態となっても横
成長領域109、110が存在した痕跡が幾つか残る。
例えば、添加領域107、108はシリサイド化して優
先的に消失するため添加領域の存在した直下の下地(こ
の場合は石英)には凹部が形成される。また、横成長領
域の端部(結晶化の終点)にも触媒元素が偏析するの
で、この領域にも下地に凹部が形成される。
【0044】横成長領域でなる結晶シリコン膜で構成さ
れる活性層112〜114を形成したら、活性層112
〜114上に後にゲイト絶縁膜となる酸化珪素膜115
を成膜する。酸化珪素膜115の膜厚は後の熱酸化工程
で形成される熱酸化膜の膜厚も考慮して最終的に必要と
する膜厚となる様に調節する。本実施例では30nmの膜厚
で形成する。
【0045】次に、図2(A)に示す様に再び触媒元素
のゲッタリング工程(2回目)を行う。条件は前述の条
件をそのまま用いることができる。この加熱処理により
活性層112〜114と酸化珪素膜115の界面では熱
酸化反応が進行し、形成された熱酸化膜(図示せず)の
分だけ酸化珪素膜115の全膜厚は増加する。その際、
活性層112〜114と熱酸化膜との間に前述のハロゲ
ン元素が高濃度に分布することがSIMS分析によって
確かめられている。
【0046】また、同時に熱酸化膜の形成分に比例して
活性層112〜114は薄膜化される。活性層の薄膜化
はTFTのオフ電流の低減、電界効果移動度の向上など
の効果を促進する。
【0047】さらに、上記ハロゲン雰囲気における加熱
処理を施した後に、窒素雰囲気中で950 ℃ 1時間程度の
加熱処理を行なうことで、酸化珪素膜115の膜質の向
上と共に、極めて良好な半導体/絶縁膜界面が実現され
る。
【0048】以上の様な工程を経て形成された結晶シリ
コン膜は特異な結晶構造体となっている。この結晶構造
体は以下に示す様な特徴を有している。
【0049】(1)細い棒状または偏平棒状結晶に成長
している。 (2)複数の棒状または偏平棒状結晶は互いに平行また
はほぼ平行に方向性をもって成長している。 (3)棒状または偏平棒状結晶の内部は結晶格子の構造
がほぼ特定方向に連続的に連なり、キャリアにとって実
質的に単結晶と見なせる領域となっている。
【0050】従って、この様な結晶シリコン膜はキャリ
アにとって実質的に単結晶と見なせる結晶性を有する領
域が、互いにほぼ平行に延在する結晶粒界によって仕切
られた構造となっている。なお、キャリアにとって実質
的に単結晶と見なせるとはキャリアの移動を阻害する不
純物元素や欠陥の濃度が著しく低減されていることを意
味している。
【0051】また、活性層を形成する際に、TFTの動
作時にキャリアが移動する方向と結晶粒界の延在する方
向とを一致させる様に設計することでキャリアの移動度
は大幅に向上する。これはキャリアの移動方向が結晶粒
界によって特定の位一方向に規定されるため、キャリア
同士の衝突による散乱が少なくなるからである。なお、
結晶粒界には不対結合手の様な格子欠陥が実質的に存在
しないことが、HRTEM(High Resolution TEM)
分析による格子像観察で確認されている。
【0052】さらに、この様な特異な結晶構造に起因し
て微細なTFTを作製した場合に短チャネル効果の影響
を受けにくいという特徴がある。本発明者らは、結晶粒
界で生じるエネルギー障壁がドレイン領域からチャネル
形成領域に向かって広がる空乏層を効果的に抑止し、パ
ンチスルーなどの劣化現象を防いでいるためと推測して
いる。
【0053】以上の様な特異な結晶構造体でなる活性層
112〜115が得られたら、次に、0.2wt%のスカンジ
ウムを含有したアルミニウム膜(図示せず)を成膜し、
後のゲイト電極の原型となる電極パターンを形成する。
なお、アルミニウム膜の代わりにタンタル、タングステ
ン、モリブデン等を用いることもできる。そして、その
パターンの表面を陽極酸化することで、ゲイト電極11
6〜118、陽極酸化膜119〜121を形成する。
(図2(B))
【0054】次に、ゲイト電極116〜118をマスク
として自己整合的に酸化珪素膜115のエッチングを行
う。エッチングはCHF3 ガスを用いたドライエッチン
グ法で行えば良い。この工程により、ゲイト電極の直下
のみに残存するゲイト絶縁膜122〜124が形成され
る。
【0055】次に、Pチャネル型TFTとなる領域を覆
ってレジストマスク125を形成した後、N型を付与す
る不純物イオンの添加を行う。不純物イオンの添加はイ
オン注入法やプラズマドーピング法によれば良い。ま
た、この時の濃度(n- で表す)は後にLDD領域の濃
度( 1×1018〜 1×1019atoms/cm3 程度)となるので、
予め最適値を実験的に求めて精密な制御を行う必要があ
る。こうして、n- 領域126〜129が形成される。
(図2(C))
【0056】n- 領域126〜129を形成したら、レ
ジストマスク125を除去して、今度はNチャネル型T
FTを覆ってレジストマスク130を形成する。そし
て、P型を付与する不純物イオンの添加を行い、p-
域131、132を形成する。このp- 領域131、1
32も後にLDD領域の濃度( 5×1018〜 5×1019atom
s/cm3 程度)となるので精密な制御を行う必要がある。
(図2(D))
【0057】以上の様にしてn- 領域126〜129、
- 領域131、132を形成したら、レジストマスク
130を除去する。そして、図示しない酸化珪素膜を
0.5〜2 μmの厚さに成膜し、エッチバック法によりサ
イドウォール133〜135を形成する。(図2
(E))
【0058】次に、再びPチャネル型TFTを覆ってレ
ジストマスク136を形成し、N型を付与する不純物イ
オンの添加工程を行う。今回は前述の添加濃度であるn
- よりも高い濃度(n+ で表す)で添加する。この濃度
はソース/ドレイン領域のシート抵抗が500 Ω以下(好
ましくは300 Ω以下)となる様に調節する。
【0059】この工程によりCMOS回路を構成するN
チャネル型TFTのソース領域137、ドレイン領域1
38が形成され、サイドウォールの影になって濃度の変
化しなかった領域139が低濃度不純物領域(特にドレ
イン領域側はLDD領域と呼ばれる)となる。また、ゲ
イト電極の直下は真性または実質的に真性なチャネル形
成領域140となる。また、同時に画素TFTとなるN
チャネル型TFTのソース領域141、ドレイン領域1
42、低濃度不純物領域143、チャネル形成領域14
4が形成される。(図3(A))
【0060】次に、レジストマスク136を除去し、N
チャネル型TFTを覆ってレジストマスク145を形成
する。そして、P型を付与する不純物イオンを1度目よ
りも高い濃度(p+ で表す)で添加することにより、C
MOS回路を構成するPチャネル型TFTのソース領域
146、ドレイン領域147、低濃度不純物領域14
8、チャネル形成領域149を形成する。(図3
(B))
【0061】以上の様にして全ての活性層が完成する。
こうして全ての不純物イオンの添加工程が終了したら、
レジストマスク145を除去した後、ファーネスアニー
ル、レーザーアニール、ランプアニール等の加熱処理に
より不純物イオンの活性化を行う。なお、活性層が受け
たイオン注入時のダメージは同時に回復される。
【0062】次に、チタン(Ti)膜150を20〜50nm
の厚さに成膜して、ランプアニールによる加熱処理を行
う。この時、チタン膜150と接触していたシリコン膜
はシリサイド化し、ソース/ドレイン領域にはチタンシ
リサイド151〜153が形成される。なお、チタンの
代わりにタングステン(W)、タンタル(Ta)、モリ
ブデン(Mo)等を用いることもできる。
【0063】シリサイド化を終えたら、チタン膜150
をパターニングしてソース/ドレイン領域上に島状パタ
ーン154〜156を形成する。この島状パターン15
4〜156は、後にソース/ドレイン領域と配線とを接
続するコンタクトホールを形成する際にチタンシリサイ
ド151〜153が無くなってしまうのを防ぐためのパ
ターンである。勿論、コンタクトホールを形成する層間
絶縁膜とチタンシリサイドとの選択比が大きければ島状
パターン154〜156を省略することは可能である。
【0064】次に、第1の層間絶縁膜157として酸化
珪素膜を 0.3〜1 μmの厚さに成膜し、コンタクトホー
ルを形成してソース配線158〜160、ドレイン配線
161、162を形成する。こうして図3(D)に示す
状態が得られる。なお、第1の層間絶縁膜157として
有機性樹脂膜を用いることもできる。
【0065】図3(D)に示す状態が得られたら、有機
性樹脂膜でなる第2の層間絶縁膜163を 0.5〜3 μm
の厚さに形成する。有機性樹脂膜としてはポリイミド、
アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド等が用いられ
る。有機性樹脂膜の利点は、 成膜方法が簡単である点、容易に膜厚を厚くできる
点、比誘電率が低いので寄生容量を低減できる点、
平坦性に優れている点などが挙げられる。
【0066】そして、層間絶縁膜163上(画素TFT
の上方)に遮光性を有する膜でなるブラックマスク16
4を 100nmの厚さに形成する。実際には画素マトリクス
回路の配線上やTFT上の様に遮光の必要性のある場所
に設ける。本実施例ではブラックマスクとしてチタン膜
を用いるが、黒色顔料を含む樹脂膜等でも良い。
【0067】ブラックマスク164を形成したら、第3
の層間絶縁膜165として再び有機性樹脂膜を 0.1〜0.
3 μmの厚さに形成する。そして、第2の層間絶縁膜1
63および第3の層間絶縁膜165にコンタクトホール
を形成し、画素電極166を120nmの厚さに形成する。
(図3(E))
【0068】なお、作製する表示装置が透過型表示装置
であれば画素電極166として透明導電膜(例えばIT
O膜)を用いれば良く、反射型表示装置であれば画素電
極166として反射性導電膜(例えばアルミニウム膜)
を用いれば良い。
【0069】また、この時ブラックマスク164と画素
電極166が重畳する領域(167で示される領域)で
は補助容量が形成される。この補助容量は画素電極にか
かる電圧を一定に保つための蓄積容量として機能する。
そのため、本実施例では補助容量を構成する絶縁体とし
て第3の層間絶縁膜165を用いるが、第3の層間絶縁
膜165をさらに比誘電率の高い酸化珪素膜や窒化珪素
膜とすれば補助容量のキャパシティを増すことが可能で
ある。
【0070】最後に、基板全体を水素雰囲気で加熱し、
素子全体の水素化を行うことで膜中(特に活性層中)の
ダングリングボンド(未結合手)を補償する。以上の工
程を経て同一基板上にCMOS回路および画素TFTを
配置したアクティブマトリクス基板を作製することがで
きる。
【0071】なお、本実施例に示す工程で作製されたT
FTは極めて高い性能を有し、単結晶シリコンウェハ上
に形成されたIGFETに匹敵する或いは凌駕する電気
特性を得ることができる。
【0072】例えば、サブスレッショルド係数(S値)
がN型TFT、P型TFT共に60〜100mV/decadeと小さ
い。この事は従来のポリシリコンTFTを遙かに凌ぎ、
IGFETと比べて遜色のないイッチング性能を有して
いることを示している。また、TFTの動作速度の速さ
を示すパラメータである電界効果移動度(μFE)が、N
型TFTで200 〜650cm2/Vs (代表的には250 〜300cm2
/Vs )、P型TFTで100 〜300cm2/Vs (代表的には15
0 〜200cm2/Vs )と大きい。
【0073】また、本発明者らがこの様なTFTでリン
グオシレータ回路(段数:9段、ゲイト絶縁膜の膜厚:
30nm、ゲイト長:0.6 μm)を構成した際に、1GHz
以上の発振周波数が確認されている。
【0074】また、同様の特性をIGFETで得るため
にはゲイト絶縁膜の膜厚を10nm程度とする必要があるの
に対し、本発明を構成するTFTは30nmと比較的厚くで
きるため、同一特性のIGFETよりも高い信頼性を得
ることができる。
【0075】〔実施例2〕本実施例では実施例1に示し
たTFTの作製工程を用いてマイクロプロセッサ等の半
導体装置(半導体回路)を構成する場合の例について説
明する。なお、本実施例では半導体回路の一実施例であ
り、回路構成は本実施例で限定されるものではない。
【0076】図4に示す半導体回路はマイクロプロセッ
サの一例を示している。本実施例ではサブストレート基
板(母体基板)401として太陽電池級シリコン基板
(単結晶でも多結晶でも構わない)を用いることで製造
コストの低減を狙った構成としている。また、基板40
1上には絶縁膜402が形成されており、基板と素子と
が絶縁分離されている。
【0077】図4において、403〜405はI/Oポ
ート、406はCPU、407はキャッシュメモリー、
408はキャッシュアドレスアレイ、409は乗算器、
410はリアルタイムクロック、シリアルインターフェ
ース、タイマー等を含む回路、411はクロック制御回
路、412はキャッシュコントローラ、413はバスコ
ントローラである。
【0078】また、図4に示す回路構成以外にも、LC
Dドライバ回路や携帯機器用の高周波回路などを構成す
ることもできる。即ち、実施例1に示すTFTを用いる
ことで従来のICチップやLSIチップをTFTで作製
することが可能である。
【0079】本発明を用いることで、ゲイト長(チャネ
ル長)が0.01〜2 μmといった加工精度で形成されるT
FTを高密度に集積化することができる。即ち、回路設
計の自由度が大幅に向上するため、本実施例に示す様な
マイクロプロセッサを形成することができる。
【0080】〔実施例3〕本実施例では実施例1と異な
る構成を有するCMOS回路を構成する場合の例につい
て図5(A)〜(C)を用いて説明する。なお、図5
(A)〜(C)は基本的な部分は全て実施例1で説明し
たCMOS回路と同一構造であるので、必要な部分のみ
を説明する。
【0081】まず、図5(A)は実施例1で示したCM
OS回路において、ゲイト電極501、502として一
導電性を付与したシリコン薄膜(ポリシリコン膜)を利
用したシリコンゲイト型TFTでCMOS回路を構成す
る例である。なお、Nチャネル型TFTとPチャネル型
TFTとでゲイト電極の導電性を異なるものとする(N
型またはP型)デュアルゲイト型TFTとすることもで
きる。
【0082】この様なシリコンゲイト構造とすると、図
3(C)のチタンシリサイド151、152の形成と同
時にゲイト電極501、502の上部にもチタンシリサ
イド503、504が形成される。そのため、ゲイト電
極とゲイト電極に接続する接続配線とのオーミックコン
タクトをより良好なものとすることができる。
【0083】また、図5(B)は実施例1で示したCM
OS回路において、サイドウォール133、134およ
びチタンでなる島状パターン154、155を形成しな
い場合の例である。この構成では、ゲイト絶縁膜50
5、506の端部(ゲイト電極116、117よりも外
側に延在した部分)の幅で低濃度不純物領域139、1
48の長さが決定される。また、チタンシリサイド15
1、152と各配線158、159、161とが直接コ
ンタクトする様な構造となる。
【0084】実施例1におけるサイドウォール133、
134の主だった役割は、低濃度不純物領域139、1
48の長さおよび添加濃度の決定である。しかし、図5
(B)に示す構成では本発明者らによる特開平7-135318
号公報記載の技術を利用しているため、サイドウォール
を利用しない構成とすることができる。また、本実施例
ではコンタクトホール形成をドライエッチング法で行
い、層間絶縁膜157とチタンシリサイド151、15
2との選択比を高めることで、保護層として島状パター
ン154、155を設ける必要のない構成としている。
【0085】以上の様にしてサイドウォール133、1
34および島状パターン154、155を形成する工程
を簡略化することで、スループットの向上、歩留りの向
上、製造コストの低減が期待できる。
【0086】また、図5(C)は逆スタガ型TFTの一
例であり、石英基板507、ゲイト電極508、50
9、ゲイト絶縁膜510、活性層511、512、チャ
ネルストッパー513、514、層間絶縁膜515、ソ
ース配線516、517およびドレイン配線518で構
成される。
【0087】ただし、実施例1に示す様に高い温度での
加熱処理工程が含まれる場合、ゲイト電極として耐熱性
の高い材料(例えば一導電性を付与したポリシコン膜
等)を用いるなどの工夫が必要である。
【0088】〔実施例4〕本発明は実施例1で説明した
様なイオン注入法だけでなく、他の実施形態としてレジ
ストマスクを使用しないで触媒元素を直接的に非晶質シ
リコン膜中へと添加すること方法を用いることもでき
る。
【0089】そのための手段としては、FIB(Focuss
ed Ion Beam )法等の様に微細スポットのみにイオンを
照射できる様な技術がある。この様な技術によれば触媒
元素を含む集束イオンビームによって直接的にパターン
が描画され、所望の位置に所望の形状で触媒元素の添加
領域を形成できる。
【0090】本実施例によればレジストマスクを形成す
る工程やパターニング工程を簡略化することができるの
で、製造コストの低減および製造歩留りの向上を図るこ
とが可能である。
【0091】〔実施例5〕本実施例では実施例1に示し
た層間絶縁膜(第1〜第3まで)の組み合わせについて
の幾つかの例を説明する。
【0092】まず、図3(D)においてアルミニウムを
主成分とする配線158〜162の下地となる第1の層
間絶縁膜157およびチタン膜でなるブラックマスク1
64の下地となる第2の層間絶縁膜163としてはポリ
イミドを用いる。そして、画素電極166の下地となる
第3の層間絶縁膜165はアクリルを用いる。
【0093】本発明者らの実験条件では配線158〜1
62とブラックマスク164の成膜温度( 300℃程度)
がアクリルの耐熱温度( 200℃程度)よりも若干高いた
め、下地としては成膜温度に耐えうるポリイミド(耐熱
温度は 350〜400 ℃程度)を用いることが好ましい。ま
た、画素電極166は室温成膜なので下地として耐熱性
の低いアクリルを使用することができる。ただしこの構
成は、画素電極166がITO等の様に成膜温度の低い
材料(アクリルの耐熱温度以下で成膜できる材料)であ
る場合に限る。
【0094】この様な構成とした時、次の様な利点を得
ることができる。 (1)アクリルは感光性であるためレジストマスクを使
用しないで直接パターニングできるため、製造工程を簡
略化できる。 (2)アクリルはポリイミドよりも安価なので製造コス
トを低減できる。 (3)ITOとポリイミドとの間の密着性よりもITO
とアクリルとの間の密着性の方が良好である。 (4)アクリルの方が平坦性に優れるため、画素電極上
にかかる電界を均一なものとすることができる。
【0095】また、別の例として全ての層間絶縁膜をポ
リイミドで形成することもできるし、全ての層間絶縁膜
をアクリルで形成することもできる。ただし、全ての層
間絶縁膜をアクリルで形成する場合、アクリルを成膜し
た後の工程は全てアクリルの耐熱温度以下で行われるこ
とが条件である。
【0096】〔実施例6〕本発明はあらゆる半導体装置
に対して適用可能であり、絶縁表面を有する基板上にお
いてTFTを用いて回路を構成した半導体装置であれば
全て適用範囲に入る。その様な半導体装置は、実施例2
の様にICやVLSIの様にロジック回路のみとして機
能する場合もあるし、実施例1の様にアクティブマトリ
クス型電気光学装置(表示装置)として機能する場合も
ある。
【0097】アクティブマトリクス型電気光学装置とし
ては、アクティブマトリクス型液晶表示装置、アクティ
ブマトリクス型EL表示装置、アクティブマトリクス型
EC表示装置などに適用することができる。また、アク
ティブマトリクス型電気光学装置はCPU、メモリ、D
/Aコンバータ、アンプ等に信号処理回路を搭載したシ
ステム・オン・パネル(SOP)とすることもできる。
【0098】〔実施例7〕本実施例では、本発明を適用
しうる半導体装置の一例として実施例6に示した様な半
導体装置を用いた応用製品について図6を用いて説明す
る。なお、本明細書中において「半導体装置」とは半導
体を利用する装置全般を指しており、本実施例に示す様
な応用製品もその範疇に含むものとする。
【0099】本発明を利用した半導体装置としては(デ
ジタル)ビデオカメラ、(デジタル)スチルカメラ、ヘ
ッドマウントディスプレイ、カーナビゲーション、パー
ソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュ
ータ、携帯電話等)などが挙げられる。また、最近脚光
を浴びているPHS(Personal Handyphone System)搭
載型携帯情報端末にも適用できる。
【0100】図6(A)はモバイルコンピュータ(モー
ビルコンピュータ)であり、本体2001、カメラ部2
002、受像部2003、操作スイッチ2004、表示
装置2005で構成される。本発明は表示装置2005
や内部回路に適用することができる。
【0101】図6(B)はヘッドマウントディスプレイ
であり、本体2101、表示装置2102、バンド部2
103で構成される。本発明は表示装置2102に適用
することができる。
【0102】図6(C)はカーナビゲーションシステム
であり、本体2201、表示装置2202、操作スイッ
チ2203、アンテナ2204で構成される。本発明は
表示装置2202や内部回路に適用することができる。
【0103】図6(D)は携帯電話であり、本体230
1、音声出力部2302、音声入力部2303、表示装
置2304、操作スイッチ2305、アンテナ2306
で構成される。本発明は表示装置2304や通信用の高
周波回路などに適用することができる。
【0104】図6(E)はビデオカメラであり、本体2
401、表示装置2402、音声入力部2403、操作
スイッチ2404、バッテリー2405、受像部240
6で構成される。本発明は表示装置2402に適用する
ことができる。
【0105】以上の様に、本発明の応用範囲は極めて広
く、あらゆる分野の表示媒体に適用することが可能であ
る。また、これ以外にもIC、LSIといった半導体回
路を必要とする製品であれば用途を問わない。
【0106】
【発明の効果】本発明を実施することで非晶質シリコン
膜の結晶化工程から触媒元素のゲッタリング工程までを
連続的に処理することが可能となるので、製造工程のス
ループットを向上させることができる。
【0107】また、非晶質シリコン膜の結晶化にあたっ
て触媒元素の添加領域の占有面積を極めて低減すること
ができる。従って、高密度に集積化された半導体装置を
形成するにあたって、回路設計の自由度を大幅に向上さ
せることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アクティブマトリクス基板の作製工程を示
す図。
【図2】 アクティブマトリクス基板の作製工程を示
す図。
【図3】 アクティブマトリクス基板の作製工程を示
す図。
【図4】 マイクロプロセッサの構成を示す図。
【図5】 CMOS回路の構成を示する図。
【図6】 応用製品の一例を説明するための図。
【符号の説明】
101 基板 102 非晶質シリコン膜 103 酸化膜層(バッファ層) 104 レジストマスク 105、106 スルーホール 107、108 触媒元素(Ni)の添加領域 109、110 横成長領域 111 酸化膜 112〜114 島状半導体層(活性層)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁表面を有する基板上に非晶質シリコン
    膜を形成する工程と、 前記非晶質シリコン膜上に酸化膜を形成する工程と、 イオン注入法により前記非晶質シリコン膜に対して選択
    的にシリコン膜の結晶化を助長する触媒元素を添加する
    工程と、 加熱処理により前記非晶質シリコン膜を結晶化させる工
    程と、 ハロゲン元素を含む雰囲気中における加熱処理により前
    記活性層中の前記触媒元素をゲッタリングする工程と、 を少なくとも有する半導体装置の作製方法において、 前記非晶質シリコン膜を結晶化させる工程と前記活性層
    中の触媒元素をゲッタリングする工程は同一加熱炉内で
    連続的に行われることを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  2. 【請求項2】絶縁表面を有する基板上に非晶質シリコン
    膜を形成する工程と、 前記非晶質シリコン膜上に酸化膜を形成する工程と、 前記酸化膜上にレジストマスクを設け、該レジストマス
    クをパターニングして短辺が0.01〜1 μmの長さのスル
    ーホールを形成する工程と、 イオン注入法により前記非晶質シリコン膜に対して選択
    的にシリコン膜の結晶化を助長する触媒元素を添加する
    工程と、 前記レジストマスクを除去する工程と、 加熱処理により前記非晶質シリコン膜を結晶化させる工
    程と、 ハロゲン元素を含む雰囲気中における加熱処理により前
    記活性層中の前記触媒元素をゲッタリングする工程と、 を少なくとも有する半導体装置の作製方法において、 前記非晶質シリコン膜を結晶化させる工程と前記活性層
    中の触媒元素をゲッタリングする工程は同一加熱炉内で
    連続的に行われることを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記非
    晶質シリコン膜上に酸化膜を形成する工程は、酸素雰囲
    気中におけるUV光照射またはオゾンを含む溶液による
    処理によって行われることを特徴とする半導体装置の作
    製方法。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2において、前記触
    媒元素としてNi、Fe、Co、Sn、Pd、Pb、P
    t、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素
    を用いることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】請求項1または請求項2において、前記ハ
    ロゲン元素を含む雰囲気中にはHCl、HF、NF3
    HBr、Cl2 、ClH3 、BCl3 、F2 、Br2
    のハロゲン元素を含む化合物から選ばれた一種または複
    数種が存在していることを特徴とする半導体装置の作製
    方法。
  6. 【請求項6】請求項1または請求項2において、前記非
    晶質シリコン膜を結晶化させる工程は 500〜700 ℃の温
    度範囲で行われ、 前記活性層中の触媒元素をゲッタリングする工程は 700
    ℃を超える温度で行われることを特徴とする半導体装置
    の作製方法。
JP4014197A 1997-02-07 1997-02-07 半導体装置の作製方法 Pending JPH10223530A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4014197A JPH10223530A (ja) 1997-02-07 1997-02-07 半導体装置の作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4014197A JPH10223530A (ja) 1997-02-07 1997-02-07 半導体装置の作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10223530A true JPH10223530A (ja) 1998-08-21

Family

ID=12572509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4014197A Pending JPH10223530A (ja) 1997-02-07 1997-02-07 半導体装置の作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10223530A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000156504A (ja) * 1998-09-04 2000-06-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体素子からなる半導体回路を備えた半導体装置およびその作製方法
JP2001053287A (ja) * 1999-06-02 2001-02-23 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置およびその作製方法
KR100317641B1 (ko) * 1999-05-21 2001-12-22 구본준, 론 위라하디락사 박막 트랜지스터 및 그 제조방법
KR20030055404A (ko) * 2001-12-26 2003-07-04 엘지.필립스 엘시디 주식회사 박막 트랜지스터 제조방법
US8723182B2 (en) 1997-01-20 2014-05-13 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and method of manufacturing the same

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8723182B2 (en) 1997-01-20 2014-05-13 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and method of manufacturing the same
US9389477B2 (en) 1997-01-20 2016-07-12 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and method of manufacturing the same
JP2000156504A (ja) * 1998-09-04 2000-06-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体素子からなる半導体回路を備えた半導体装置およびその作製方法
JP4493741B2 (ja) * 1998-09-04 2010-06-30 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置の作製方法
KR100317641B1 (ko) * 1999-05-21 2001-12-22 구본준, 론 위라하디락사 박막 트랜지스터 및 그 제조방법
JP2001053287A (ja) * 1999-06-02 2001-02-23 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置およびその作製方法
JP4651777B2 (ja) * 1999-06-02 2011-03-16 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置の作製方法
KR20030055404A (ko) * 2001-12-26 2003-07-04 엘지.필립스 엘시디 주식회사 박막 트랜지스터 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6544823B1 (en) Method of manufacturing semiconductor device
JP4401448B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JP3597331B2 (ja) 半導体装置の作製方法
US9389477B2 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
US7800178B2 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
KR100530677B1 (ko) 반도체장치를제조하는방법
KR100488311B1 (ko) 반도체장치
JP3192546B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH10335672A (ja) 薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタを用いた半導体装置
JP3522441B2 (ja) 半導体装置
US7049183B2 (en) Semiconductor film, method for manufacturing semiconductor film, semiconductor device, and method for manufacturing semiconductor device
JP3753827B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JPH10125927A (ja) 半導体装置およびその作製方法
JPH10223530A (ja) 半導体装置の作製方法
JPH10125926A (ja) 半導体装置およびその作製方法
JP3269734B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP4080448B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JPH08148425A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3859516B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JPH10214975A (ja) 半導体装置およびその作製方法
KR100560047B1 (ko) 반도체박막및반도체장치
KR20070068046A (ko) 다결정 실리콘 박막 트랜지스터의 제조 방법
JPH1168114A (ja) 半導体装置およびその作製方法
US20110024764A1 (en) Semiconductor device, method for producing the same, and display device
JPH10233364A (ja) 半導体装置作製方法