JPH10223217A - アルカリ蓄電池用電極の製造方法 - Google Patents
アルカリ蓄電池用電極の製造方法Info
- Publication number
- JPH10223217A JPH10223217A JP9026480A JP2648097A JPH10223217A JP H10223217 A JPH10223217 A JP H10223217A JP 9026480 A JP9026480 A JP 9026480A JP 2648097 A JP2648097 A JP 2648097A JP H10223217 A JPH10223217 A JP H10223217A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paste
- electrode
- ultrasonic vibration
- battery
- water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 活物質粉末と粉末状の導電助剤と分散剤とし
ての水とからなるペーストにおいて、ペースト内に生じ
る2次粒子による凝集・付着の問題を解決し、信頼性の
高いアルカリ蓄電池用電極を提供する。 【解決手段】 水酸化ニッケル粉末100重量部に対し
て、水酸化コバルト粉末10重量部、コバルト酸化物5
重量部を練合器2で粉末練合し、これらに分散媒として
水を全ペーストに占める比率が25重量%となるよう加
え、練合器2で練合してペーストを作成する。ポンプ3
にてペーストを循環し、その循環系の間に超音波分散機
4を設置しペーストに超音波振動を加えてペースト中の
粉末を独立分散させた状態とした。
ての水とからなるペーストにおいて、ペースト内に生じ
る2次粒子による凝集・付着の問題を解決し、信頼性の
高いアルカリ蓄電池用電極を提供する。 【解決手段】 水酸化ニッケル粉末100重量部に対し
て、水酸化コバルト粉末10重量部、コバルト酸化物5
重量部を練合器2で粉末練合し、これらに分散媒として
水を全ペーストに占める比率が25重量%となるよう加
え、練合器2で練合してペーストを作成する。ポンプ3
にてペーストを循環し、その循環系の間に超音波分散機
4を設置しペーストに超音波振動を加えてペースト中の
粉末を独立分散させた状態とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ蓄電池用
電極の製造方法に関するものである。
電極の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アルカリ蓄電池用極板の製造方法
としては、図2に示すような、原料粉末を搬送器1に投
入し、これがつながれた練合器2内で、活物質粉末と粉
末状の導電助剤と分散媒としての水とを練合して、ペー
ストを作成する。これをノズルに供給し、スポンジ状ニ
ッケル等の多孔性の基板にノズルより吹きつけて充填
し、その後この多孔性基板を所定の厚さにプレスするこ
とで得られている。
としては、図2に示すような、原料粉末を搬送器1に投
入し、これがつながれた練合器2内で、活物質粉末と粉
末状の導電助剤と分散媒としての水とを練合して、ペー
ストを作成する。これをノズルに供給し、スポンジ状ニ
ッケル等の多孔性の基板にノズルより吹きつけて充填
し、その後この多孔性基板を所定の厚さにプレスするこ
とで得られている。
【0003】また、ペーストを充填する方法にはペース
トを充填ノズルより直接噴射して多孔性基板へ吹きつけ
る方法がある。この方法は充填に用いる装置の耐久性及
び操作や保守の簡易性等が優れているため実用化され、
多用されている。
トを充填ノズルより直接噴射して多孔性基板へ吹きつけ
る方法がある。この方法は充填に用いる装置の耐久性及
び操作や保守の簡易性等が優れているため実用化され、
多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな練合方法では練合直後からペースト内に水酸化コバ
ルト粉末を主成分とした1次粒子を核として水酸化ニッ
ケルを主成分とする粒子と凝集し、2次粒子を形成す
る。そして、このようなペーストを基板に吹きつけ充填
する際、ノズルまでのペースト移動充填工程内での2次
粒子の付着により充填ノズルがつまるなどの弊害が生
じ、工程の稼働が著しく低下することが起こった。
うな練合方法では練合直後からペースト内に水酸化コバ
ルト粉末を主成分とした1次粒子を核として水酸化ニッ
ケルを主成分とする粒子と凝集し、2次粒子を形成す
る。そして、このようなペーストを基板に吹きつけ充填
する際、ノズルまでのペースト移動充填工程内での2次
粒子の付着により充填ノズルがつまるなどの弊害が生
じ、工程の稼働が著しく低下することが起こった。
【0005】さらに、このペーストを多孔性基板に充填
すると、凝集した2次粒子により充填のムラが発生し、
2次粒子の吹きつけ部分の充填密度は極力大きくなる。
したがって、ペーストを充填した多孔性基板をロールプ
レスすると、2次粒子吹きつけ部分から亀裂が発生し、
極板そのものが使用できないなどの不具合が生じた。
すると、凝集した2次粒子により充填のムラが発生し、
2次粒子の吹きつけ部分の充填密度は極力大きくなる。
したがって、ペーストを充填した多孔性基板をロールプ
レスすると、2次粒子吹きつけ部分から亀裂が発生し、
極板そのものが使用できないなどの不具合が生じた。
【0006】また、このペーストを充填した極板から構
成された電池は、導電剤として添加しているコバルト化
合物の機能が低下するため、電池の利用率および寿命特
性が著しく低下することが起こった。
成された電池は、導電剤として添加しているコバルト化
合物の機能が低下するため、電池の利用率および寿命特
性が著しく低下することが起こった。
【0007】本発明は、上記の課題を解決し、信頼性の
高いアルカリ蓄電池用電極を提供することを目的とす
る。
高いアルカリ蓄電池用電極を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、活物質粉末と粉末状の導電助剤と分散媒と
しての水とからペーストを作成し、このペーストに超音
波振動を加えてペースト中の粉末のそれぞれを分散媒中
に独立分散させた状態とし、これを多孔性基板に充填し
たものであり、ここでの超音波振動の条件としては周波
数15〜30kHz、振幅20〜40μmとしたもので
ある。
に本発明は、活物質粉末と粉末状の導電助剤と分散媒と
しての水とからペーストを作成し、このペーストに超音
波振動を加えてペースト中の粉末のそれぞれを分散媒中
に独立分散させた状態とし、これを多孔性基板に充填し
たものであり、ここでの超音波振動の条件としては周波
数15〜30kHz、振幅20〜40μmとしたもので
ある。
【0009】さらに好ましい製造方法としては、水酸化
コバルト粉末と陰イオン界面活性剤と分散媒としての水
とからペーストを作成し、この水酸化コバルトペースト
に水酸化ニッケル粉末を主体とする活物質粉末と水とを
加えて正極ペーストを作成し、このペーストに上記条件
にて超音波振動を加えてペースト中の粉末のそれぞれを
分散媒中に独立分散させた状態とし、これを多孔性基板
に充填するものである。
コバルト粉末と陰イオン界面活性剤と分散媒としての水
とからペーストを作成し、この水酸化コバルトペースト
に水酸化ニッケル粉末を主体とする活物質粉末と水とを
加えて正極ペーストを作成し、このペーストに上記条件
にて超音波振動を加えてペースト中の粉末のそれぞれを
分散媒中に独立分散させた状態とし、これを多孔性基板
に充填するものである。
【0010】この場合、周波数15kHz未満及び振幅
20μm未満の超音波振動の条件では、超音波振動によ
る分散力が弱いため、上記目的を達成するための効果が
得られない。また、周波数30kHz及び振幅40μm
を越える超音波振動の条件では、超音波振動による分散
力が強く、1次粒子の粉末をも破壊するため逆効果にな
る。
20μm未満の超音波振動の条件では、超音波振動によ
る分散力が弱いため、上記目的を達成するための効果が
得られない。また、周波数30kHz及び振幅40μm
を越える超音波振動の条件では、超音波振動による分散
力が強く、1次粒子の粉末をも破壊するため逆効果にな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、活物質粉末と粉末状の導電助剤と分散媒としての水
とからペーストを作成し、このペーストに超音波振動を
加えてペースト中の粉末のそれぞれを分散媒中に独立分
散させた状態とし、これを多孔性基板に充填するアルカ
リ蓄電池用電極の製造方法である。これによりペースト
の2次粒子による凝集及び付着の抑制化が図れるため、
極板としての亀裂が抑制され、なおかつ導電助剤として
添加しているコバルト化合物の機能が確保できるため、
活物質の利用率および電池としてのサイクル寿命特性が
向上するという作用を有する。
は、活物質粉末と粉末状の導電助剤と分散媒としての水
とからペーストを作成し、このペーストに超音波振動を
加えてペースト中の粉末のそれぞれを分散媒中に独立分
散させた状態とし、これを多孔性基板に充填するアルカ
リ蓄電池用電極の製造方法である。これによりペースト
の2次粒子による凝集及び付着の抑制化が図れるため、
極板としての亀裂が抑制され、なおかつ導電助剤として
添加しているコバルト化合物の機能が確保できるため、
活物質の利用率および電池としてのサイクル寿命特性が
向上するという作用を有する。
【0012】請求項2に記載の発明は、活物質粉末と粉
末状の導電助剤と分散媒としての水とからペーストを作
成し、このペーストに周波数15〜30kHz、振幅2
0〜40μmの超音波振動を加えて粉末のそれぞれを分
散媒中に独立分散させた状態としたものである。
末状の導電助剤と分散媒としての水とからペーストを作
成し、このペーストに周波数15〜30kHz、振幅2
0〜40μmの超音波振動を加えて粉末のそれぞれを分
散媒中に独立分散させた状態としたものである。
【0013】請求項3に記載の発明は、水酸化コバルト
粉末と陰イオン界面活性剤と分散媒としての水とからペ
ーストを作成し、この水酸化コバルトペーストに水酸化
ニッケル粉末を主体とする活物質粉末と水とを加えて正
極ペーストを作成し、この正極ペーストに周波数15〜
30kHz、振幅20〜40μmの超音波振動を加えて
粉末のそれぞれを分散媒中に独立分散させた状態とし、
これを多孔性基板に充填するアルカリ蓄電池用電極の製
造方法である。これによりペースト中の粉末の2次粒子
化による凝集及び付着の抑制化が図れるため、極板とし
ての亀裂が抑制され、なおかつ導電助剤として添加して
いるコバルト化合物の機能が確保できるため、活物質の
利用率、サイクル寿命特性が向上する。
粉末と陰イオン界面活性剤と分散媒としての水とからペ
ーストを作成し、この水酸化コバルトペーストに水酸化
ニッケル粉末を主体とする活物質粉末と水とを加えて正
極ペーストを作成し、この正極ペーストに周波数15〜
30kHz、振幅20〜40μmの超音波振動を加えて
粉末のそれぞれを分散媒中に独立分散させた状態とし、
これを多孔性基板に充填するアルカリ蓄電池用電極の製
造方法である。これによりペースト中の粉末の2次粒子
化による凝集及び付着の抑制化が図れるため、極板とし
ての亀裂が抑制され、なおかつ導電助剤として添加して
いるコバルト化合物の機能が確保できるため、活物質の
利用率、サイクル寿命特性が向上する。
【0014】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。
【0015】(実施例1)水酸化ニッケル粉末100重
量部に対して、水酸化コバルト粉末10重量部、コバル
ト酸化物5重量部を図1中、1に示す搬送器に投入し、
その後、練合器2で粉末練合し、これらに分散媒として
水を全ペーストに占める比率が25重量%となるよう加
え、練合器2で練合してペーストを作成した。
量部に対して、水酸化コバルト粉末10重量部、コバル
ト酸化物5重量部を図1中、1に示す搬送器に投入し、
その後、練合器2で粉末練合し、これらに分散媒として
水を全ペーストに占める比率が25重量%となるよう加
え、練合器2で練合してペーストを作成した。
【0016】次に、ポンプ3にてペーストを循環し、そ
の循環系の間に超音波分散機4を設置し、ペーストに超
音波振動を加えてペースト中の粉末を分散させた状態と
した。
の循環系の間に超音波分散機4を設置し、ペーストに超
音波振動を加えてペースト中の粉末を分散させた状態と
した。
【0017】その後、このペーストを多孔性基板にノズ
ルより吹きつけ充填し、ロールプレスにより全体の厚さ
を1.0mmにまで加圧することにより電池用電極Aを
形成した。
ルより吹きつけ充填し、ロールプレスにより全体の厚さ
を1.0mmにまで加圧することにより電池用電極Aを
形成した。
【0018】このようにして得られた前記電池用電極A
を正極として、これに公知のセパレータとミッシュメタ
ル・ニッケル系水素吸蔵合金負極とを組合せて、渦巻状
に巻回し、所定量のアルカリ電解液を注入して電池Aを
構成した。
を正極として、これに公知のセパレータとミッシュメタ
ル・ニッケル系水素吸蔵合金負極とを組合せて、渦巻状
に巻回し、所定量のアルカリ電解液を注入して電池Aを
構成した。
【0019】比較のため図2に示す公知の練合器にて前
記ペーストを作成し、その他はAと同様にした電池用電
極Bと電池Bを構成した。本発明による電池用電極Aと
比較例による電池用電極Bについて、それぞれ各100
0枚につき亀裂があるかどうかを目視により判定した。
これらの結果を(表1)に示す。また、本発明による電
池Aと比較例による電池Bについて、0.2Cでの放電
容量を測定し、正極理論容量に対する正極利用率とサイ
クル寿命特性について調べた。その結果を(表2)に示
す。
記ペーストを作成し、その他はAと同様にした電池用電
極Bと電池Bを構成した。本発明による電池用電極Aと
比較例による電池用電極Bについて、それぞれ各100
0枚につき亀裂があるかどうかを目視により判定した。
これらの結果を(表1)に示す。また、本発明による電
池Aと比較例による電池Bについて、0.2Cでの放電
容量を測定し、正極理論容量に対する正極利用率とサイ
クル寿命特性について調べた。その結果を(表2)に示
す。
【0020】
【表1】
【0021】(表1)から明らかなように、本実施例に
おける電池用電極Aはペーストに超音波振動を加えて、
分散させた状態で多孔性の基板に充填しているため、凝
集した2次粒子による充填のムラを抑制することによっ
て、比較例における電池用電極Bと比較して、極板の亀
裂がなく良好であった。
おける電池用電極Aはペーストに超音波振動を加えて、
分散させた状態で多孔性の基板に充填しているため、凝
集した2次粒子による充填のムラを抑制することによっ
て、比較例における電池用電極Bと比較して、極板の亀
裂がなく良好であった。
【0022】
【表2】
【0023】(表2)から明らかなように、本実施例に
おける電池Aはペーストに超音波振動を加えて、分散さ
せた状態で多孔性の基板に充填することにより導電剤と
して添加しているコバルト化合物の機能が確保できるた
め、比較例における電池Bと比較して、正極利用率とサ
イクル寿命特性が向上した。
おける電池Aはペーストに超音波振動を加えて、分散さ
せた状態で多孔性の基板に充填することにより導電剤と
して添加しているコバルト化合物の機能が確保できるた
め、比較例における電池Bと比較して、正極利用率とサ
イクル寿命特性が向上した。
【0024】(実施例2)前記実施例1と同様に超音波
振動を加えたペーストを作成し、その超音波振動の条件
としては周波数20kHz、振幅30μmとし、その他
はAと同様にした電池用電極Cと電池Cを構成した。本
発明による電池用電極Cと比較例による電池用電極Bに
ついて、それぞれ各1000枚を亀裂があるかどうかを
目視により判定した。これらの結果を(表3)に示す。
また、本発明による電池Cと比較例による電池Bについ
て、0.2Cでの放電容量を測定し、正極理論容量に対
する正極利用率とサイクル寿命特性について調べた。そ
の結果を(表4)に示す。
振動を加えたペーストを作成し、その超音波振動の条件
としては周波数20kHz、振幅30μmとし、その他
はAと同様にした電池用電極Cと電池Cを構成した。本
発明による電池用電極Cと比較例による電池用電極Bに
ついて、それぞれ各1000枚を亀裂があるかどうかを
目視により判定した。これらの結果を(表3)に示す。
また、本発明による電池Cと比較例による電池Bについ
て、0.2Cでの放電容量を測定し、正極理論容量に対
する正極利用率とサイクル寿命特性について調べた。そ
の結果を(表4)に示す。
【0025】
【表3】
【0026】(表3)から明らかなように、本実施例に
おける電池用電極Cはペーストに超音波振動を加えて、
分散させた状態で多孔性の芯材に充填しているため、凝
集した2次粒子による充填のムラを抑制することによっ
て、比較例における電池用電極Bと比較して、極板の亀
裂がなく良好であった。
おける電池用電極Cはペーストに超音波振動を加えて、
分散させた状態で多孔性の芯材に充填しているため、凝
集した2次粒子による充填のムラを抑制することによっ
て、比較例における電池用電極Bと比較して、極板の亀
裂がなく良好であった。
【0027】
【表4】
【0028】(表4)から明らかなように、本実施例に
おける電池Cはペーストに超音波振動を加えて、分散さ
せた状態で多孔性の芯材に充填することにより導電剤と
して添加しているコバルト化合物の機能が確保できるた
め、比較例における電池Bと比較して、正極利用率とサ
イクル寿命特性が向上した。
おける電池Cはペーストに超音波振動を加えて、分散さ
せた状態で多孔性の芯材に充填することにより導電剤と
して添加しているコバルト化合物の機能が確保できるた
め、比較例における電池Bと比較して、正極利用率とサ
イクル寿命特性が向上した。
【0029】(実施例3)水酸化ニッケル粉末100重
量部に対して、コバルト酸化物5重量部を図1中、1に
示す搬送器に投入し、その後練合器2で粉末練合し、こ
れらに水酸化コバルト粉末10重量部に対し、陰イオン
界面活性剤および分散媒として水を水酸化コバルトペー
ストに占める比率が60重量%とした水酸化コバルトペ
ーストと分散媒として水を全ペーストに占める比率が2
5重量%となるよう加え、練合器2で練合してペースト
を作成した。
量部に対して、コバルト酸化物5重量部を図1中、1に
示す搬送器に投入し、その後練合器2で粉末練合し、こ
れらに水酸化コバルト粉末10重量部に対し、陰イオン
界面活性剤および分散媒として水を水酸化コバルトペー
ストに占める比率が60重量%とした水酸化コバルトペ
ーストと分散媒として水を全ペーストに占める比率が2
5重量%となるよう加え、練合器2で練合してペースト
を作成した。
【0030】次に実施例2と同様にペーストに超音波振
動を加えてペーストを分散させた状態とし、その他はA
と同様にした電池用電極Dと電池Dを構成した。本発明
による電池用電極Dと比較例による電池用電極Bについ
て、それぞれ各1000枚を亀裂があるかどうかを目視
により判定した。これらの結果を(表5)に示す。ま
た、本発明による電池Dと比較例による電池Bについ
て、0.2Cでの放電容量を測定し、正極理論容量に対
する正極利用率とサイクル寿命特性について調べた。そ
の結果を(表6)に示す。
動を加えてペーストを分散させた状態とし、その他はA
と同様にした電池用電極Dと電池Dを構成した。本発明
による電池用電極Dと比較例による電池用電極Bについ
て、それぞれ各1000枚を亀裂があるかどうかを目視
により判定した。これらの結果を(表5)に示す。ま
た、本発明による電池Dと比較例による電池Bについ
て、0.2Cでの放電容量を測定し、正極理論容量に対
する正極利用率とサイクル寿命特性について調べた。そ
の結果を(表6)に示す。
【0031】
【表5】
【0032】(表5)から明らかなように、本実施例に
おける電池用電極Dはペーストに超音波振動を加えて、
分散させた状態で多孔性の基板に充填しているため、凝
集した2次粒子による充填のムラを抑制することによっ
て、比較例における電池用電極Bと比較して、極板の亀
裂がなく良好であった。
おける電池用電極Dはペーストに超音波振動を加えて、
分散させた状態で多孔性の基板に充填しているため、凝
集した2次粒子による充填のムラを抑制することによっ
て、比較例における電池用電極Bと比較して、極板の亀
裂がなく良好であった。
【0033】
【表6】
【0034】(表6)から明らかなように、本実施例に
おける電池Dはペーストに超音波振動を加えて、分散さ
せた状態で多孔性の芯材に充填することにより導電剤と
して添加しているコバルト化合物の機能が確保できるた
め、比較例における電池Bと比較して、正極利用率とサ
イクル寿命特性が向上した。
おける電池Dはペーストに超音波振動を加えて、分散さ
せた状態で多孔性の芯材に充填することにより導電剤と
して添加しているコバルト化合物の機能が確保できるた
め、比較例における電池Bと比較して、正極利用率とサ
イクル寿命特性が向上した。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、活物質粉
末と粉末状の導電助剤と分散剤としての水とからなるペ
ーストに超音波振動を加えペーストのそれぞれを分散媒
中に独立分散させた状態とすることにより、信頼性の高
いアルカリ蓄電池用電極が得られる。
末と粉末状の導電助剤と分散剤としての水とからなるペ
ーストに超音波振動を加えペーストのそれぞれを分散媒
中に独立分散させた状態とすることにより、信頼性の高
いアルカリ蓄電池用電極が得られる。
【図1】本発明による練合を示す図
【図2】従来例による練合を示す図
1 搬送器 2 練合器 3 ポンプ 4 超音波分散機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 達也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】活物質粉末と粉末状の導電助剤と分散媒と
しての水とからペーストを作成し、このペーストに超音
波振動を加えて前記粉末のそれぞれを分散媒中に独立分
散させた状態とし、これを多孔性の基板に充填するアル
カリ蓄電池用電極の製造方法。 - 【請求項2】ペーストに加える超音波振動は、周波数1
5〜30kHz、振幅20〜40μmである請求項1記
載のアルカリ蓄電池用電極の製造方法。 - 【請求項3】水酸化コバルト粉末と陰イオン界面活性剤
と分散媒としての水とからペーストを作成し、この水酸
化コバルトペーストに水酸化ニッケル粉末を主体とする
活物質粉末と水とを加えて正極ペーストを作成し、この
正極ペーストに周波数15〜30kHz、振幅20〜4
0μmの超音波振動を加えて前記粉末のそれぞれを分散
媒中に独立分散させた状態とし、これを多孔性の基板に
充填するアルカリ蓄電池用電極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9026480A JPH10223217A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | アルカリ蓄電池用電極の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9026480A JPH10223217A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | アルカリ蓄電池用電極の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10223217A true JPH10223217A (ja) | 1998-08-21 |
Family
ID=12194674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9026480A Pending JPH10223217A (ja) | 1997-02-10 | 1997-02-10 | アルカリ蓄電池用電極の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10223217A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009032427A (ja) * | 2007-07-25 | 2009-02-12 | Panasonic Corp | リチウムイオン二次電池用電極の製造方法 |
US8163334B2 (en) | 2005-05-09 | 2012-04-24 | Panasonic Corporation | Method and apparatus for applying electrode mixture paste |
JP2013093288A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-05-16 | Showa Denko Kk | リチウム二次電池正極用複合材料の製造方法 |
CN105047900A (zh) * | 2015-07-14 | 2015-11-11 | 北京圣比和科技有限公司 | 一种纳米片状镍锰酸锂材料的制备方法及其设备 |
JP2020119664A (ja) * | 2019-01-21 | 2020-08-06 | トヨタ自動車株式会社 | 塗工装置 |
-
1997
- 1997-02-10 JP JP9026480A patent/JPH10223217A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8163334B2 (en) | 2005-05-09 | 2012-04-24 | Panasonic Corporation | Method and apparatus for applying electrode mixture paste |
JP2009032427A (ja) * | 2007-07-25 | 2009-02-12 | Panasonic Corp | リチウムイオン二次電池用電極の製造方法 |
JP2013093288A (ja) * | 2011-10-27 | 2013-05-16 | Showa Denko Kk | リチウム二次電池正極用複合材料の製造方法 |
CN105047900A (zh) * | 2015-07-14 | 2015-11-11 | 北京圣比和科技有限公司 | 一种纳米片状镍锰酸锂材料的制备方法及其设备 |
JP2020119664A (ja) * | 2019-01-21 | 2020-08-06 | トヨタ自動車株式会社 | 塗工装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH11149921A (ja) | アルカリ蓄電池及びその正極活物質の表面処理方法 | |
JPH10223217A (ja) | アルカリ蓄電池用電極の製造方法 | |
JPH0439186B2 (ja) | ||
JPH0670902B2 (ja) | アルカリ二次電池用カドミウム負極板の製造方法 | |
JPH06251759A (ja) | 鉛蓄電池用セパレータ | |
JP4352187B2 (ja) | 空気電池用正極の製造方法 | |
JPH11265713A (ja) | アルカリ蓄電池用電極の製造方法 | |
JP3002362B2 (ja) | アルカリ電池 | |
JP4179648B2 (ja) | ポリテトラフルオロエチレン分散液およびその製造方法ならびにこの分散液を用いた水素吸蔵合金電極の製造方法 | |
JPS5935360A (ja) | 亜鉛極 | |
JPS60151964A (ja) | アルカリ電池用正極板の製造法 | |
JP3173775B2 (ja) | ペースト式ニッケル正極及びアルカリ蓄電池 | |
JP3146014B2 (ja) | ペースト式ニッケル極の製造方法 | |
JP2001068170A (ja) | 空気亜鉛電池 | |
JP3035384B2 (ja) | アルカリ二次電池 | |
JP2968813B2 (ja) | アルカリ蓄電池用カドミウム負極の製造方法 | |
JPH01241755A (ja) | 水素吸蔵合金電極の製造方法 | |
JPS63124370A (ja) | アルカリ蓄電池用非焼結式ニツケル電極 | |
JPS60140661A (ja) | ニツケル・カドミウム蓄電池用陰極板 | |
JPS6231951A (ja) | アルカリ電池 | |
JPH04253157A (ja) | ニッケル・カドミウム蓄電池極板の製造法 | |
JPH1125958A (ja) | リチウム電池用電極スラリーの製造方法 | |
JPH09147849A (ja) | ペースト式アルカリ蓄電池用負極とその製造方法 | |
JPH08241714A (ja) | アルカリ蓄電池用ペースト式ニッケル極の製造法 | |
JPH09306508A (ja) | 触媒層シートの製造方法とこれによる触媒層シートおよびこれを用いた空気電池 |