JPH10222841A - 磁気記録媒体および基板 - Google Patents

磁気記録媒体および基板

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JPH10222841A
JPH10222841A JP2144197A JP2144197A JPH10222841A JP H10222841 A JPH10222841 A JP H10222841A JP 2144197 A JP2144197 A JP 2144197A JP 2144197 A JP2144197 A JP 2144197A JP H10222841 A JPH10222841 A JP H10222841A
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substrate
magnetic
distance
recording medium
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JP2144197A
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Inventor
Yoji Arita
陽二 有田
Junichi Kozu
順一 神津
Masatoshi Tomatsu
正利 戸松
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間回転後であっても初期と同様の対ヘッ
ド特性を有する磁気記録媒体を提供すること 【解決手段】 ヘッドとの特性改善を目的として略円盤
状の磁気記録媒体に設けられる微小突起を形成するに当
たり、任意の隣接する突起の、非磁性基板の略同心円周
方向における距離と、非磁性基板の略半径方向における
距離の少なくとも一方が、2種類以上の値を持つ様に微
小突起を配置する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体および基
板に関し、詳しくは磁気ディスク装置に使用されるハー
ドティスクなどの磁気記録媒体およびそのための基板に
関するものである。特に、良好なディスク起動時のトル
ク特性(スティクション)、良好なCSS(コンタクト
スタートアンドストップ)特性およびヘッドの媒体表面
へのスティッキング特性とヘッドの低浮上化を同時に可
能にする薄膜型の磁気記録媒体ならびにその基板に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】通常、ハードディスクはその使用に際し
高速で回転して磁気ヘッドを浮上させ、ハードディスク
への書き込み/読み出し等をこの磁気ヘッドを介して行
っている。ハードディスクは、その磁気特性の向上のた
め、ディスクの基板面あるいは基板面上に設けられたN
iPメッキ等の非磁性体からなる下地層上に、磁気ディ
スクの円周方向にほぼ同心円状に機械的研磨を行って加
工痕を残す加工(以下、機械的テキスチャという)が行
われている。
【0003】近年の情報量の増大と装置の小型軽量化の
要求により、線記録密度及びトラック密度が高くなり、
1ビット当りの面積が小さくなってくると、従来のよう
な機械的テキスチャによるスクラッチ傷は情報読み出し
の際にエラーとなる確率が高くなる。また、内周部にあ
るCSSゾーンのみに機械的テキスチャを施しデータ記
録領域はそのままにする方法もあるが、データ記録領域
の面がCSSゾーンの面の高さよりも高くなり、ヘッド
がシークする時にクラッシュするという問題があった。
【0004】また、こうした機械的テキスチャに代え
て、レーザでテキスチャパターンを作る方法も提案され
ている。レーザによるテキスチャの方法の例は、米国特
許第5,062,021号、同5,108,781号に
開示されており、Nd−YAGの強パルスレーザ光によ
りNiP層を局所的に溶融し、溶融して形成された凹状
の穴部とその周囲に溶融したNiPが表面張力で盛り上
がって固化した直径が2.5〜100μmのリム部から
なるクレータ状の凹凸を多数作り、円環状の凸状リムに
よってヘッドとのCSS特性を改善する試みが提案され
ている。しかし、この方法ではヘッド下面との接触面積
が飛躍的には下がらず、ヘッドとディスク間のスティッ
キングの問題は、機械的テキスチャに較べて改善されて
いるとは言い難い。
【0005】また、突起をフォトリソグラフィを使って
形成する方法も提案されており、日本潤滑学会トライボ
ロジー予稿集(1991−5,A−11),(1992
−10,B−6)には、ディスクの全表面に対する面積
比が0.1〜5%の同心円状の凸部又は突起を、フォト
リソグラフィによってNiP下地層を成膜したAl合金
基板上に形成させ、その上にCr層、Co合金磁性層、
C保護膜を順次成膜した磁気ディスクのCSSテストの
結果が示されている。しかし、この方法では、突起の頂
部が平滑なため、ヘッドの摺動回数と共に摩擦が増加す
るという欠点があり、また工業化も容易でないという問
題があった。
【0006】本発明者はこれらの課題に対して検討し、
突起の頂点が平滑でなく、しかも突起高さや密度の制御
が容易なテキスチャ方法として、特開平8−10663
0号公報に示されるような、比較的パワーの小さいパル
ス状のエネルギービームを均一間隔で走査して突起を形
成するテキスチャ方法を開発した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者が先に発明し
たこの方法は、他の従来例に比較してスティッキング特
性、CSS特性とも大きな向上を実現した。しかし、更
なる検討を重ねた結果、長時間ディスクを回転させた後
に停止し、再びディスクを起動するときのスティクショ
ンの絶対値とばらつき、そしてCSS耐久性に不十分な
場合が見受けられた。
【0008】したがって、本発明の目的は、特に長時間
ディスクを回転させた後に再びディスクを起動するとき
のスティクションのばらつき及び平均値のみならず、C
SS耐久性を改善した磁気記録媒体並びに基板を実現す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は上述した目的
を達成するため鋭意検討した結果、突起の形成パターン
が上述の特性に影響を及ぼしていることを見いだし、本
発明に到達した。すなわち、本発明の第1の要旨は、略
円盤状の非磁性基板上に、少なくとも磁性層を有する磁
気記録媒体であって、その表面に、高さが1〜60n
m、各突起の頂点から1nm下の高さにおける等高線で
囲まれた図形の面積の平均値が2μm 2以下の突起が1
mm2あたり102〜108個存在し、且つ、任意の隣接
する突起の、非磁性基板の略同心円周方向における距離
と、非磁性基板の略半径方向における距離の少なくとも
一方が、2種類以上の値を持つことを特徴とする磁気記
録媒体に存する。
【0010】更に、本発明の第2の要旨は、略円盤状の
非磁性基板であって、表面に、高さが1〜60nm、各
突起の頂点から1nm下の高さにおける等高線で囲まれ
た図形の面積の平均値が2μm2以下の突起が1mm2
たり102〜108個存在し、且つ、周方向における任意
の該突起の隣り合う物の間の距離、または、周方向に並
んだ複数の突起からなる突起列の、基板の半径方向の間
隔が2つ以上の値を持つ、ある一定の規則的なパターン
を持った突起密度分布を有することを特徴とする磁気記
録媒体基板に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明につき詳細に説明す
る。本発明における突起の高さは、JIS表面粗さ(B
0601)により規定される、粗さ曲線の中心線を基準
とした場合の突起の高さを表す。この突起の高さは、好
ましくは1〜60nm、更に好ましくは10〜40nm
であり、60nmを超えるとCSS特性は良いがヘッド
の安定浮上高さは下げられず、1nm未満では基板が元
来有する細かな凹凸に埋もれてしまい所望の効果は得ら
れない。
【0012】また、本発明においては、非磁性基板の磁
性層側表面に、高さが1〜60nmの突起を1mm2
たり102〜108個有する。102個未満では基板のう
ねり等によりヘッド下面を突起のみで支えるのは難し
く、また108個を超えた突起を作ろうとすると互いに
干渉しあって突起の高さをそろえるのが難しくなり、そ
の好ましい存在密度は1mm2あたり103〜106個で
ある。ここで突起の存在密度は媒体全体での平均密度で
はなく、突起存在部での単位面積当たりの密度をいう。
【0013】また、本発明における各突起は、その頂点
から1nm下の高さにおける等高線で囲まれた図形の面
積の平均値(以下、等高線面積という)が2μm2以下
であり、好ましくは、0.001〜1.0μm2、より
好ましくは0.001〜0.5μm2、更に好ましくは
0.001〜0.2μm2の範囲の値を有する。2μm 2
を超えるとヘッドとの間にスティッキングが発生しやす
くなり、CSSを作動することは不可能となる。なお、
この等高線面積は、レーザ干渉による表面形状測定装
置、例えば、米国ザイゴ社製〔ZYGO〕で測定が可能
である。
【0014】本発明の媒体の好ましい態様として、突起
は磁気ヘッドがCSS(コンタクトスタートアンドスト
ップ)を行なう領域のみに存在し、データ記録領域には
存在しない磁気記録媒体が挙げられる。このような構成
にするとにより、データ記録領域においては磁性層表面
を平滑にすることができるため、従来のようなスクラッ
チ傷によるエラーを減少させることができる。また、さ
らに好ましい態様として、磁気ヘッドがCSSを行なう
領域(CSS領域)のみに突起が存在し、データ記録領
域には存在せず、かつその突起の高さがデータ記録領域
に向かって減少している磁気記録媒体、または、その突
起の密度がデータ記録領域に向かって減少している磁気
記録媒体が挙げられる。
【0015】突起高さをデータ記録領域に向かって減少
させることにより、データ記録領域からCSS領域ある
いは逆の方向にヘッドを安定にシークすることができ
る。また、突起の密度をデータ記録領域に向かって減少
させることにより、突起高さを順次変化させた場合と同
様な効果を得ることができる。また、突起の高さおよび
密度の両方をデータ記録領域に向かって減少させること
も好ましい方法である。
【0016】本発明の磁気記録媒体を製造するための好
ましい方法としては、Siのミラーウェハーのように極
めて平滑な表面を有する磁気記録媒体用基板を回転させ
ながら、基板の略円周方向(同心円周方向のみならず、
連続して半径方向の距離が変化する場合(螺旋状の軌跡
となる場合)等、大まかな円周方向を意味する)に沿っ
て、出力を精度良く制御したエネルギービームを照射し
て表面に突起を形成する方法等が挙げられる。エネルギ
ービームとしては、パルスレーザ、電子線、X線などが
挙げられ、中でもパルスレーザを用いることが好まし
く、以下、パルスレーザを用いた場合を例として本発明
を説明する。
【0017】本発明において、突起の生成機構は未だ十
分解明されていないが、次のように考えられる。図1は
突起の予想される生成機構を示す概念図である。図1
(a)で、パルスレーザ3が照射された非磁性基板4の
局所的に過熱されたスポット部5は一部溶融し、基板の
回転(方向を矢印で示す)、またはレーザビームの走査
によって溶融部分が移動する。図1(b)に示すように
最初にビームが当った部分はその後、温度が下がり温度
勾配が生ずる。一般に、溶融液体においては、低温側の
方が表面張力が大きく、この表面張力の差により、最初
にビームで照射され溶融しその後低温になった部分が、
後から溶融した部分の液体を取り込み盛り上がる。
【0018】したがって、図1(c)に示すように、最
後に溶融した部分には凹部ができ、レーザビームの走査
方向に対して突起の後部に凹部を有することとなる。つ
まり、突起の中心を通り、レーザビームの走査方向を含
む垂直断面形状が、突起底部の片側部分に凹部を有する
こととなる。本発明において、レーザビームの走査方向
とは、ディスク上におけるレーザビームの軌跡、すなわ
ち静止したディスク上でレーザビームが走査する方向の
みならず、レーザビームは静止させておき、ディスクを
回転させた状態で照射する場合のディスクの回転方向を
も示すこととする。
【0019】レーザビームの走査あるいは基板の回転が
遅いか、あるいはレーザビームのパワーが大きい等の条
件によっては、熱収縮により突起底部の周囲に凹部がで
きる場合もある。この現象の解明は十分ではないが、局
所的に加熱されたスポット部は膨張するが、その回りは
冷えていて変形しにくいため、膨張した部分は外気です
ぐに冷やされ突起として残る。そして突起の周囲は、熱
収縮による凹みができる。また、突起の頂部は平坦では
なく、適度な曲率を有する半球状である。
【0020】一方、エネルギー分布がガウシアン分布で
ないエネルギービームや、ガウシアン分布を有するエネ
ルギービームを加工する等して、走査した場合と類似の
温度勾配を実現することによっても同様の突起を形成す
ることが出来る。
【0021】米国特許第5,062,021号、同5,
108,781号記載の方法においては、基板上のNi
P層の表面にレーザービームを照射しているが、その照
射範囲が広く、かつレーザの出力も1.5W等の大出力
であるため、NiPの溶融範囲が広く、溶融した液面の
中心部が盛り上がらずにクレータ状となってしまう。こ
れに対し、本発明においては、レーザビームを狭い範囲
に絞り、出力も低い条件下で精度良く突起を制御するた
め、Si等の非磁性基板の溶融範囲が狭く、溶融した液
面の中心部が凸状に盛り上がり、固化した後に突起とな
る点で前記米国特許とは大きく異なる。したがって、先
端の面積も非常に小さな突起ができる。
【0022】また、突起高さはレーザの強度とその平均
照射時間、及びディスクの線速度を調節することによっ
て自由に制御され、突起の密度は、1周当たりの突起の
個数、パルスレーザの半径方向の照射間隔、及び上記の
突起の高さを制御する条件を調節することにより自由に
制御させる。通常、レーザの強度は20〜500mW、
平均照射時間は0.05〜100μsec、レーザのス
ポット径は0.2〜4μm、基板の線速度は0.8〜1
5m/secが好ましい。ここで、レーザの平均照射時
間とは、1つの突起を形成させるのにレーザを下地層表
面に照射した時間を示す。レーザビームの照射面積を変
えるには、通常、対物レンズの開口率を変えればよく、
開口率が0.1〜0.95の対物レンズを用いることに
より、ビームの照射径は0.7〜6μm程度まで制御で
きる。
【0023】また、周方向の突起間距離については前述
の条件下で生成される突起の間隔が最低2つ以上の値を
持つようにする。それらの間隔は好ましくは1.5〜1
000μm、さらに好ましくは2〜100μm、特に好
ましくは2〜25μmがよい。また、周方向に並んだ該
突起からなるトラック間距離については前述の条件下で
生成される突起の間隔が最低2つ以上の値を持つように
する。それらの間隔は好ましくは1〜1000μm、さ
らに好ましくは2〜100μm、特に好ましくは3〜2
5μmがよい。
【0024】本発明において周方向の突起の間隔、およ
び、該突起からなるトラック間距離(半径方向距離。突
起を短い間隔で周方向に作成すると、突起が基板と略同
心円状の図形を形成し、記録トラックの様に見えるた
め、便宜上トラック間距離と言うことがある)をコント
ロールするためには、ビームを間欠的に照射し、かつ、
その時間間隔を2種類以上の一定パターンで行うか、エ
ネルギービームを連続で照射しておき、そのビームを途
中で時間間隔を2種類以上の一定のパターンで遮ること
によって可能である。1個1個のパルスの間隔を制御す
れば周方向の突起間隔が制御でき、半径方向にエネルギ
ービームを移動する際の間隔を制御すれば該突起からな
るトラック間距離が制御可能である。
【0025】突起間隔について図2を用いて更に詳細に
説明する。図において、●は突起の位置を示す。周方向
における隣接突起の間隔P1、P2は異なる値を有す
る。同様に半径方向の突起間隔t1、t2も異なる値を
有する。図から明らかな通り、本発明での半径方向にお
ける突起間隔は、基板の中心を通り、基板の面に平行な
直線上の距離を用いる。図では周方向および半径方向の
突起間隔がP1、P2およびt1、t2の2種ずつで構
成されているが、どちらか一方が2種以上であれば良
く、またそれぞれが3種類以上であってもよい。
【0026】本発明において、非磁性基板としてはSi
又はアルミニウム合金板等が好ましく用いられるが、
銅、チタン等の金属基板、セラミック基板又は樹脂基板
等を用いることもできる。非磁性基板の材質は、エネル
ギービーム照射による発熱と熱伝導による放熱の関係か
ら、基板表面の反射率が小さく、また、熱拡散率小さな
ものが望ましい。
【0027】本発明においては、非磁性基板上に少なく
とも磁性層を有するが、非磁性基板と磁性層の間に下地
層を設けることもできる。下地層は、好ましくはNiP
合金層であり、通常無電解メッキ法またはスパッタ法に
より形成される。またその厚みは、好ましくは50〜2
0,000nm、特に好ましくは100〜15,000
nmである。
【0028】下地層の上にはCr層、あるいはCu層等
の中間層を磁性層との間に設けるのが好ましく、その膜
厚は通常20〜200nm、好ましくは50〜100n
mである。下地層上または中間層上に設ける磁性層は、
無電解メッキ、電気メッキ、スパッタ、蒸着等の方法に
よって形成され、Co−P、Co−Ni−P、Co−N
i−Cr、Co−Ni−Pt、Co−Cr−Ta、Co
−Cr−Pt、Co−Cr−Ta−Pt系合金等の強磁
性合金薄膜が形成され、その膜厚は通常30から70n
m程度である。
【0029】この磁性層上には保護層を設けることがで
きるが、保護層としては蒸着、スパッタ、プラズマCV
D、イオンプレーティング、湿式法等の方法により、炭
素膜、水素化カーボン膜、TiC、SiC等の炭化物
膜、SiN、TiN等の窒化膜等、SiO、AlO、Z
rO等の酸化物膜等が成膜される。これらのうち特に好
ましくは、炭素膜、水素化カーボン膜である。又、保護
層上には通常、潤滑剤層が設けられる。
【0030】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施
例によって限定されるものではない。 (実施例1〜5、比較例1〜3)直径64mmの表面粗
さRaが0.3nm以下のミラーウェハー状Siディス
ク基板上に、表−1に記載した条件に精度良く制御され
た波長λ=514.5nmのアルゴンパルスレーザを照
射してほぼ同じ高さの突起を形成させ、磁気ディスク用
基板を得た。
【0031】次いで、スパッタ法により、突起を形成さ
せたSi基板上に、順次、NiP下地層(100n
m)、Cr中間層(100nm)、Co−Cr−Ta合
金磁性膜(50nm)及びカーボン保護膜を(20n
m)を形成し、その後、浸漬法によりフッ素系液体潤滑
剤(モンテエジソン社製商品名DOL−2000)を2
nm塗布して、磁気記録媒体を作製した。
【0032】表−1に実施例1〜5および比較例2〜5
の基板の線速度、レーザの強度、レーザの平均照射時
間、平均突起密度(レーザ照射のインターバルに相
当)、平均突起高さ、等高線面積および、レーザの集光
に用いた対物レンズの開口率NAを示す。エネルギーの
84%が集中するスポット径は、1.22×λ/NAで
表される。
【0033】突起作成時のパラメータを以下に示す。 基板線速度 343(mm/sec) レーザ強度 2000(mW) 平均照射時間 1.25(μsec) 平均突起密度 30000(個/mm2) 平均高さ 20(nm) 等高線面積 0.18(μm2) 対物レンズ 0.95(開口)
【0034】以下に実施例ごとの周方向の突起間隔と周
方向に並んだ該突起からなるトラック間距離を示す。 実施例1 周方向の突起間隔 2.5(μm)、7.5(μm)の繰り
返し トラック間距離 13(μm) 実施例2 周方向の突起間隔 5(μm)、5(μm)、15(μm)
の繰り返し トラック間距離 7(μm) 実施例3 周方向の突起間隔 15(μm) トラック間距離 3(μm)、9(μm)の繰り返し 実施例4 周方向の突起間隔 10(μm) トラック間距離 5(μm)、5(μm)、10(μm)の
繰り返し 実施例5 周方向の突起間隔 2.5(μm)、12.5(μm)の
繰り返し トラック間距離 4.5(μm)、9(μm)の繰り返し 比較例1 周方向の突起間隔 5(μm) トラック間距離 13(μm) 比較例2 周方向の突起間隔 10(μm) トラック間距離 7(μm)
【0035】表−1にこれらのディスクのCSSテスト
前の静止摩擦係数(初期スティクション)及びCSS2
万回後の摩擦力を示した。CSSテストはヘッド浮上量
1.6μインチ、ロードグラム6gfの薄膜ヘッド(ス
ライダ材質Al2O3TiCを用いた。ヘッドの安定浮上
高さは、データゾーンとCSSゾーン間のシーク時のヘ
ッドの安定浮上性をグライドテスターを用いて評価し
た。CSSゾーンの安定浮上高さはすべて1.8μイン
チであった。
【0036】表−2にこれらのディスクを使用したハー
ドディスクドライブでモーター起動後、磁気ヘッドをデ
ータゾーンに移動して72時間連続回転させた後に、磁
気ヘッドをCSSゾーンに移動して回転を停止した3時
間放置後に再びディスクを起動するときのスティクショ
ンのばらつき及び平均値を示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
ヘッドとの特性改善を目的として略円盤状の磁気記録媒
体に設けられる微小突起を形成するに当たり、任意の隣
接する突起の、非磁性基板と略同心円周方向における距
離と、非磁性基板の略半径方向における距離の少なくと
も一方が、2種類以上の値を持つ様に微小突起を配置す
ることにより、長時間回転した後の最スタート時のステ
ィクション特性等の改良が実現できるという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の突起の予想される生成機構を示す概
念図である。
【図2】 周方向における突起の隣り合う物の間の距
離、または、周方向に並んだ該突起からなるトラックの
隣り合う物の間の距離が異なった2つ以上の値を持つ、
ある一定の規則的なパターンを作ったときの代表図
【符号の説明】
1 突起 2 凹部 3 パルスレーザ 4 非磁性基板 5 スポット部 6 凹状の穴部 7 リム部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円盤状の非磁性基板上に少なくとも磁
    性層を有する磁気記録媒体であって、その表面に、高さ
    が1〜60nm、各突起の頂点から1nm下の高さにお
    ける等高線で囲まれた図形の面積の平均値が2μm2
    下の突起が1mm2あたり102〜108個存在し、且
    つ、任意の隣接する突起の、非磁性基板の略同心円周方
    向における距離と、非磁性基板の略半径方向における距
    離の少なくとも一方が、2種類以上の値を持つことを特
    徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 略円盤状の非磁性基板上に、少なくとも
    磁性層を有する磁気記録媒体であって、その表面に、高
    さが1〜60nm、各突起の頂点から1nm下の高さに
    おける等高線で囲まれた図形の面積の平均値が2μm2
    以下の突起が1mm2あたり102〜108個存在し、且
    つ、突起が非磁性基板の略同心円周方向及び略半径方向
    に規則的に配置されるとともに、任意の隣接する突起
    の、前記略同心円周方向における距離と、前記略半径方
    向における距離の少なくとも一方が、2種類以上の値を
    持つことを特徴とする磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】前記略同心円周方向における距離が1.5
    〜1000μm、前記略半径方向における距離が1〜1
    000μmである請求項1または2記載の磁気記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 略円盤状の非磁性基板であって、表面
    に、高さが1〜60nm、各突起の頂点から1nm下の
    高さにおける等高線で囲まれた図形の面積の平均値が2
    μm2以下の突起が1mm2あたり102〜108個存在
    し、且つ、周方向における任意の該突起の隣り合う物の
    間の距離、または、周方向に並んだ複数の突起からなる
    突起列の、基板の半径方向の間隔が2つ以上の値を持
    つ、ある一定の規則的なパターンを持った突起密度分布
    を有することを特徴とする磁気記録媒体基板。
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